JP4741108B2 - 鋳造用静電式レベル計並びにそれを使用した鋳型への熔湯充填方法及び装置 - Google Patents
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Description
本発明は、砂型鋳造分野等で使用される静電容量式レベル計とそれを使用した鋳造方法及び鋳造装置に関する。さらに詳しく言うと、絶縁性の鋳型のキャビティの下方からそのキャビティ内に熔融アルミニウム等の熔湯を充填して鋳物を鋳造するに当たり、キャビティ内の熔湯の充填レベルにより変化する静電容量を測定することにより、キャビティ内の熔湯の充填レベルを計測する静電容量式レベル計とそれを使用した鋳型への熔湯充填方法及び装置に関する。
【0002】
鋳造のうち、比較的小形の鋳物の鋳造に使用されるダイキャスト鋳造では鋳造できない比較的大型の鋳物は、砂型等の鋳型の内部に形成したキャビティに熔融金属である熔湯を充填し、個別的に鋳造する方法がとられる。
このような鋳造法において、大型鋳物の鋳造では、鋳型の上方からキャビティ内に熔湯を充填する重力鋳造法が使用されている。アルミニウム等の軽金属を使用した中小形の鋳造でも、前記のような重力鋳造法が使用していたが、その欠点を解消するため、キャビティの下方から熔湯を充填する低圧鋳造法や電磁ポンプを使用した動力鋳造法が多く採用されている。
【0003】
このようなキャビティの下方から熔湯を充填する低圧鋳造法や動力鋳造法では、鋳型のキャビティ内に充填された熔湯の充填レベルを計測し、これにより熔湯の充填を制御する必要がある。
従来、このような熔湯の充填レベルを計測する手段として、鋳型の表面に容量取得電極を設け、この容量取得電極とキャビティに充填される熔湯との間で取得される静電容量により、鋳型のキャビティ内への熔湯の充填レベルを測定する静電容量式レベル計がある。例えば、特開平2−274369号公報には、このような静電容量式レベル計を用い、鋳型のキャビティ内への熔融金属の充填レベルを制御する方法と装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
一般に静電容量の連続的な変化を測定するには、交流法(振幅変調法、周波数変調法、ブリッジ法)が使用されている。この交流法は、発信器により静電容量計に交流を印加し、静電容量の変化を電圧の変化、周波数の変化或いはブリッジ間の電位差の変化として測定するものである。
【0005】
この交流法の欠点は、ノイズが多いところでは使いにくいという点である。特に電磁ポンプ駆動電源にSCRやインバータを利用し、出力波形を断続的に切断して電力を調整すると、広い周波数帯域でノイズが発生する。ちなみに、数百Hz〜数百kHzの周波数帯域の交流方式の検出器を利用してみたところ、当然の事ながら周波数が高ければ、小さな静電容量でも十分検出可能であるが、静電容量計への印加周波数と同じ周波数のノイズも含まれているため、検出出力の変動を押さえることができない。そこで、フィルタ回路を挿入し、検出出力の変動を抑えようとすると、検出レベルの応答性が悪くなり、鋳型のキャビティ内への熔湯の充填レベル制御には利用できない。
【0006】
ノイズによる影響をさける為、商用電源周波数より低い周波数で動作させる手段もあるが、砂型内のアルミレベル変化による静電容量は、例えば2000ccクラスのアルミニウム製の自動車用エンジン本体の容積で数pF程度と非常に小さい。容量取得電極と静電容量計とを接続する同軸ケーブルの静電容量が約100pF/mであり、通常の測定条件では10m程度の同軸ケーブルが使用されるため、同軸ケーブル全体の静電容量が、1000PFとなる。さらに砂型押さえ金具等による静電容量も20〜30pFある。これに対し、鋳型のキャビティ内のアルミニウムの充填レベル変化による静電容量の変化は、僅か6pFである。従って、ほば1000pFあるバックグランドの中で数pFの静電容量の変化を測定しなければならない。この小さな変化を低周波(例えば10Hz)を印加して測定すると出力も小さく、増幅器の倍率も1万倍以上としなければならないので、精度は増幅器の安定性と低周波発振器自体の安定性に大きく依存することになる。実験の結果、どうしても0.3pF前後の測定誤差が避けられないため、精度が5%と非常に悪く、鋳型のキャビティ内のアルミニウムの充填レベルの微妙な制御をするのには適さない。
【0007】
加えて、容量取得電極を鋳型の上に配置した場合、鋳型のキャビティ内へのアルミニウムの充填レベルが低い時点では、静電容量計で測定される静電容量の変化が小さく、鋳型のキャビティ内へのアルミニウムの充填レベルが高くなると、静電容量計で測定される静電容量の変化が急に大きくなる。そのため、電磁ポンプの出力制御をすることが難しい。さらに、鋳型のキャビティからの熔湯の漏れ等も感知できない。
【0008】
本発明は、前記の従来の静電容量変動により鋳型のキャビティ内へ熔湯の充填を測定する熔湯鋳造用静電式レベル計とそれを使用した鋳造方法及び鋳造装置における前述の課題に鑑み、鋳型のキャビティへの熔湯の充填レベルを高い精度で的確に測定し、キャビティ内への熔湯の充填レベルを確実に制御することが可能な鋳造用静電式レベル計とそれを使用した鋳造方法及び鋳造装置を提供することを目的とするものでる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明では、鋳型3内のキャビティ5に対向してその鋳型3の表面に容量取得電極6、16を設け、この容量取得電極6、16とキャビティ5に充填された熔湯との間に取得される静電容量により、鋳型3のキャビティ5内への熔湯の充填レベルを測定する。そしてここで、静電容量の測定には、容量取得電極6、16に直流電圧により電気を充填し、充電した電気を一定電流で放電し、その放電時間により容量取得電極6、16とキャビティ5に充填された熔湯との間に取得される静電容量を測定する充放電式静電容量計13、19を使用した。
【0010】
すなわち、本発明による鋳造用静電式レベル計は、鋳型3のキャビティ5に対向してその鋳型3の表面に設けた容量取得電極6、16と、容量取得電極6、16に直流電圧により電気を充電し、充電した電気を一定電流で放電し、その放電時間により容量取得電極6、16とキャビティ5に充填された熔湯との間に取得する静電容量を測定する充放電式静電容量計13、19とを備え、この充放電式静電容量計13、19で測定された静電容量の変化から鋳型3のキャビティ5内への熔湯の充填レベルを測定するものである。
【0011】
充放電式静電容量計13、19は、短時間ではあるが直流電圧の充電の形をとるので、高周波(交流)ノイズは回路に乗りにくい。さらに静電容量の変化を測定可能にするために、一定の繰り返し率で、一定の方形波状パルス電圧を、固定容量と測定すべき静電容量に印加して充電し、この充電された電気を一定電流で回路から放電してやれば、放電時間を測定するすることによって、測定すべき静電容量を測定することができる。この充放電方式を、例えば50kHz位の高速で行って、充電した時間に比例した平均電圧を指示する様にしておけば、測定しながら増幅器を通す前に平均化した出力が得られる。常に高速で平均化したということは、ノイズの影響を殆ど無くしてしまったことになるので、ノイズに強い静電容量変位計が得られる。もちろん、方形波電圧パルス発生器は、ノイズが乗りにくくするために、低インピーダンスのものを使用しなければならない。
【0012】
さらに、 鋳型3の上面側と側面側の双方に容量取得電極6、16を設け、これら双方の容量取得電極6、16で取得される静電容量を比較演算及び/または合成演算することにより、鋳型3のキャビティ5内への熔湯の充填レベルを測定する。鋳型3の上面側に容量取得電極6を設けた場合と、鋳型3の側面側に容量取得電極16を設けた場合とでは、キャビティ5内への熔湯の充填レベルの上昇に伴って異なる静電容量の変動パターンが得られる。試験によってこの静電容量の変動パターンからキャビティ5への最適な熔湯の充填パターンを予め決めておき、この熔湯の充填パターンが再現されるようにSCRやインバータ等の制御器15で電磁ポンプへ駆動電力の供給パターンを調整しながら給湯することにより、確実な給湯パターンが再現できるようになる。
【0013】
鋳型3の側面側に設けた容量取得電極16は、鋳型3の側面と非接触で設けるとよい。容量取得電極16は、鋳型3の側面と非接触で設けると、静電容量の変化量が小さいという欠点があるが、鋳型3との接触圧の変動による静電容量の変動が無くなる。また、砂型3の側面が平坦でなくても容量取得電極16を設けることが出来るという利点がある。
さらに、鋳型3の側面側に容量取得電極16を設けた場合に、熔湯がキャビティ5から漏れているときは、異常な静電容量の上昇を伴う。このため、熔湯の漏れ等のトラブルも検知しやすくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1に本発明の実施形態による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した給湯システムの構成が示されている。
【0015】
鋳型3は砂等の絶縁材で作られ、中子19と共にその内部に鋳物を成型するためのキャビティ5が形成されている。この鋳型3は、鋳型台座4の上に設置されている。
鋳型台座4の脇に熔融槽1が配置され、この熔融槽1には加熱、熔融したアルミニウム等の熔湯12が収納されている。この熔湯12には、熔融槽1に設けた図示してないヒータによる誘導電位や電磁ポンプによる誘導電位等のノイズが発生する。そのため、熔湯12を接地し、後述する充放電式静電容量計13、19に混入するノイズを低減する。
【0016】
この熔融槽1の熔湯12には、電磁ポンプ2の吸入口側が浸漬され、この電磁ポンプ2から加熱されたダクト9を通して前記鋳型3のキャビティ5の横下部からその中に熔湯12が給湯され、充填される。電磁ポンプ2は、インバータやSCR等の制御器15を介して三相電源等の電源21から駆動電力を得て駆動され、前記鋳型3のキャビティ5に熔湯12を給湯する。制御器13は、シーケンサ14により制御され、このシーケンサ14は、前記熔融槽1の熔湯12に浸漬し、その熔融槽1内の熔湯12のレベルを連続的に測定できるレベル計11から得られる熔融槽1内の熔湯12のレベル信号をもとに制御器15を制御する。
【0017】
前記鋳型3の上面側と側面側とにそれぞれ容量取得電極6、16が配置されている。この容量取得電極6、16は、ぞれぞれフッ素系樹脂等からなる耐熱性絶縁板7、17を介して取り付けられたシールド板8、18により覆われている。
容量取得電極6、16は、同軸ケーブル10、20のコアリード線を介して充放電式静電容量計13、19にそれぞれ接続されている。また、前記シールド板8、18は、同軸ケーブル10、20のシール導体に接続され、このシールド導体は、接地されている。
【0018】
前記の充放電式静電容量計13、19は、容量取得電極6、16に直流電圧により電気を充電し、充電した電気を一定電流で放電し、その放電時間により容量取得電極6、16とキャビティ5に充填された熔湯との間に取得される静電容量を測定するものである。この充放電式静電容量計13、19は、直流電圧を充電するため、高周波ノイズの影響を受けにくい。この充放電方式を、例えば50kHz位の高速で行って、充電した時間に比例した平均電圧を示すようにしておくことにより、ノイズの影響を受けることなく、静電容量の測定が可能となる。充放電式静電容量計13、19に内蔵する方形波電圧パルス発生器は、ノイズが乗りにくくするために、低インピーダンスのものを使用する。
【0019】
前記鋳型3に設けた容量取得電極6、16と鋳型3のキャビティ5内に充填された熔湯との間で取得される静電容量の変化を充放電式静電容量計13、19により測定し、この値を演算回路付のシーケンサ14に送り、演算して制御器15に信号を送り、電磁ポンプ2の出力制御をする。シーケンサ14では、試験により静電容量値に対する最適給湯パターンを鋳型3のキャビティ5内の熔湯の充填レベルと時間との関係曲線として予め決めておき、測定される静電容量値により最適給湯パターンを再現するよう電磁ポンプ2への駆動電力を制御器15で調整しながら給湯する。
【0020】
熔融槽1に設置したレべル計11は、鋳型3のキャビティ5内に給湯する毎に熔融槽1の熔湯のレベルを測定し、シーケンサ14がその熔湯のレベルに応じて電磁ポンプ2への給湯電力の増減をする。
鋳型3のキャビティ5に熔湯を充填するときの熔湯の単位時間当たりの流量が多すぎると、熔湯に乱流ができて気泡を巻き込みやすい。逆に熔湯の単位時間当たりの流量が少なすぎると、湯面での流れの部分で気泡の巻き込み、凝固が生じ、或いはコールドウォールが生じたりする。従って、鋳型3のキャビティ5内への熔湯の充填レベルは、熔湯の乱れが生じない適切な一定速度で上昇することが必要である。
【0021】
鋳型3のキャビティ5内に熔湯を充填するときの充放電式静電容量計13、19の出力パターンは、図3と図4のように、鋳型3の上面側に設けた容量取得電極6で測定する場合と、鋳型3の側面側に設けた容量取得電極16で測定する場合とで違う。前者の場合は、鋳型3のキャビティ5への熔湯の充填レベルが低いときは、時間当たりの静電容量の増加が小さく、熔湯の充填レベルが高くなると、時間当たりの静電容量の増加が加速度的に増大する。後者の場合は、鋳型3のキャビティ5への熔湯の充填レベルの高低に係わらず、時間当たりの静電容量の増加は概ね一定である。容量取得電極6、16の何れか一方のみの場合は、静電容量によって鋳型3のキャビティ5への熔湯の充填レベルを確認しづらいことがある。
【0022】
そこで、鋳型3の上面側と側面側の双方に容量取得電極6、16を設け、2つの容量取得電極6、16でそれぞれ取得された静電容量により計測するとよい。2つの容量取得電極6、16による静電容量は、1台の充放電式静電容量計で、加算して計測する方法と、図1のように2台の充放電式静電容量計13、19を用い、別々に静電容量を計測し、シーケンサ14の演算回路でデータ処理し、比較、加算する手段とがある。後者の場合は、制御時間領域ごとに、使用する信号を選択したり、合成したりして制御器15にフィードバックする信号を得ることができる。
【0023】
図3と図4にそれぞれの容量取得電極6、16から得られる静電容量計の出力に対するキャビティ5への熔湯充填レベル制御パターンと、この熔湯充填レベル制御パターンを得るための電磁ポンプ出力パターンを示している。この電磁ポンプ出力パターンが得られるように制御器15で電磁ポンプ2への電力供給を制御する。
【0024】
容量取得電極16を鋳型3の側面側に設け、かつその容量取得電極16を鋳型と非接触とする場合は、鋳型3の側面が平坦でなくてもかまわない。また、熔湯がキャビティ5から漏れている場合は、異常な静電容量の上昇を伴うため、熔湯の漏れ等のトラブルも検知しやすい。
【0025】
図2は、本発明の他の実施形態による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した給湯システムの構成が示されている。
この実施形態では、電磁ポンプ2から加熱されたダクト9を通して前記鋳型3のキャビティ5の底部からその中に熔湯12が給湯され、充填される。それ以外は、図1に示した実施形態による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した給湯システムと同様である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した鋳型への熔湯充填方法及び装置では、ノイズの影響を極力少なくし、鋳型3のキャビティ5内に充填される熔湯の充填レベルを、容量取得用電極6、16とキャビティ5内に充填される熔湯との間に取得される静電容量により、正確且つ確実に測定し、これにより熔湯の充填レベルの制御を行える。このため、下部からの給湯の鋳造工程において、確実に自動給湯が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した給湯システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の他の実施形態による鋳造用静電式レベル計とそれを使用した給湯システムの構成を示す概略図である。
【図3】前記実施形態による鋳造用静電式レベル計において鋳型の上面側に容量取得電極を設けた場合の静電容量計の出力パターンと、それに応じた熔湯充填レベル制御パターン及びその熔湯充填レベル制御パターンを得るための電磁ポンプ出力制御パターンの例を示すグラフである。
【図4】前記実施形態による鋳造用静電式レベル計において鋳型の側面側に容量取得電極を設けた場合の静電容量計の出力パターンと、それに応じた熔湯充填レベル制御パターン及びその熔湯充填レベル制御パターンを得るための電磁ポンプ出力制御パターンの例を示すグラフである。
【符号の説明】
2 電磁ポンプ
3 鋳型
5 鋳型のキャビティ
6 容量取得電極
12 熔湯
13 充放電式静電容量計
14 シーケンサ
15 制御器
16 容量取得電極
19 充放電式静電容量計
Claims (5)
- 熔湯を充填するキャビティ(5)を有する絶縁性の鋳型(3)と、この鋳型(3)のキャビティ(5)の下方からそのキャビティ(5)に熔湯を充填する熔湯供給源とを有し、この熔湯供給源から前記鋳型(3)のキャビティ(5)内への熔湯の充填レベルを静電容量により測定する鋳造用静電式レベル計において、鋳型(3)のキャビティ(5)に対向してその鋳型(3)の上面側と側面側との双方に設けた容量取得電極(6)、(16)と、容量取得電極(6)、(16)に直流電圧により電気を充電し、充電した電気を一定電流で放電し、その放電時間により容量取得電極(6)、(16)とキャビティ(5)に充填された熔湯との間に取得される静電容量を測定する充放電式静電容量計(13)、(19)とを備え、この充放電式静電容量計(13)、(19)で測定された前記双方の容量取得電極(6)、(16)で取得される静電容量を比較演算及び/または合成演算することにより鋳型(3)のキャビティ(5)内への熔湯の充填レベルを測定することを特徴とする鋳造用静電式レベル計。
- 鋳型(3)の側面側に設けた容量取得電極(16)は、鋳型(3)の側面と非接触で設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用静電式レベル計。
- 熔湯供給源が熔湯(12)にエネルギを与えて鋳型(3)内のキャビティ(5)の下方から同キャビティ(5)内に充填する電磁ポンプ(2)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造用静電式レベル計。
- 電磁ポンプ(2)により、絶縁性の鋳型(3)の内部に設けたキャビティ(5)の下方からそのキャビティ(5)に熔湯を充填し、鋳物を成型する鋳造方法であって、熔融槽1内の熔湯12のレベルを連続的に測定できるレベル計11から得られる熔融槽1内の熔湯12のレベル信号をもとに電磁ポンプ2への給湯電力の増減をすると共に、前記請求項1〜3の何れかに記載の鋳造用静電式レベル計を使用し、その充放電式静電容量計(13)、(19)で測定された静電容量により前記キャビティ(5)内への給湯レベルを測定し、この給湯レベルにより予め試験により決められた最適給湯パターンを再現するよう電磁ポンプ(2)への駆動電力を調整しながら給湯することを特徴とする鋳造用静電式レベル計を使用した鋳型への熔湯充填方法。
- 熔湯を充填するキャビティ(5)を有する絶縁性の鋳型(3)と、この鋳型(3)のキャビティ(5)の下方からそのキャビティ(5)に熔湯を充填する電磁ポンプ(2)とを備え、この電磁ポンプ(2)から前記鋳型(3)のキャビティ(5)内へ熔湯を充填して鋳物を鋳造する鋳造装置であって、熔融槽1内の熔湯12のレベルを連続的に測定できるレベル計11から得られる熔融槽1内の熔湯12のレベル信号をもとに電磁ポンプ2への給湯電力の増減をすると共に、前記請求項1〜3の何れかに記載の鋳造用静電式レベル計を備え、その充放電式静電容量計(13)、(19)により測定された静電容量値を演算して、前記キャビティ(5)内への給湯レベルを測定し、この給湯レベルにより予め試験により決められた最適給湯パターン制御信号を発生するシーケンサ(14)と、このシーケンサ(14)により出力された制御信号を受けて電磁ポンプ(2)の出力制御をする制御器(15)とを備えることを特徴とする鋳造用静電式レベル計を使用した鋳型への熔湯充填装置。
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