JP4740201B2 - 電気的特性劣化検出方法 - Google Patents

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Description

この出願の発明は、半導体素子やバリスタ、アレスタなど、その等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表わされる対象物の電気的特性劣化(絶縁性能低下)検出方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、半導体素子、バリスタ、アレスタ、コンデンサ、スーパーキャパシタ、碍子、ケーブル、電線路、変圧器、回転器、電動機、電力用リアクトル誘導電圧調整器、計算用変成器、太陽電池、燃料電池、複数の半導体素子を組み合わせたモジュール、集積回路、あるいはこれらを用いた電気回路、電子回路、プリント基板、ならびにこれらが組み込まれた装置などの絶縁性能試験や電気的特性の劣化検出および良否判定に有用で、半導体素子等に高電圧印加によるダメージを与えることなく、簡便に、且つ精度良く電気的特性の劣化検出や良否判定を行うことのできる、新しい半導体素子等の電気的特性劣化検出方法に関するものである。
一般に、半導体素子等では定格電圧以下の電圧において良好なオフ特性、つまり電流がほとんど流れない特性となっている。これは、例えば半導体素子では定格電圧が実際の降伏電圧よりも低い値に設定されているためである。
しかし、製造時の異物混入等の不具合や長期使用時の経年劣化、あるいはサージ電圧等の異常電圧の付加などによって、降伏電圧が低下する場合がある。降伏電圧が定格電圧よりも低くなった半導体があると、電気回路または電子回路の動作に異常をきたす恐れが出てくる。
従来の技術では、例えば半導体素子の逆方向あるいはオフ時の順方向の電圧−電流特性をカーブトレーサ等により測定し、このような降伏電圧の低下を検出している。
具体的には、半導体素子等を非導通とした状態、つまり電流の導通を阻止する状態で、半導体素子等に印加する電圧を上げていき、リーク電流、つまり漏れ電流が急激に増大する降伏電圧付近の電圧を耐圧と定め、この耐圧の大小により半導体素子等の良否を判定している。
しかしながら、このような従来の判定方法では、印加する電圧が降伏電圧に近く、定格電圧よりも高い電圧を半導体素子等に加える必要があり、そのために半導体素子等が損傷または破壊されてしまう可能性があるといった問題があった。
半導体素子では、リーク電流は、半導体素子のpn接合面に均一に流れず、局所的に集中する場合があり、このリーク電流集中による半導体素子へのダメージを避けるためにも、印加する電圧は極力定格電圧以下にする必要がある。
そこで、この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、半導体素子等に定格電圧よりも高い電圧を加えることなく、十分に低い電圧印加によって電気的特性劣化を簡便に、且つ精度良く検出することのできる、新しい電気的特性劣化検出方法を提供することを目的としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとし、半導体素子の電気的特性の劣化を検出する方法であって、電圧を印加した後に非導通状態となるように前記半導体素子に定格電圧以下で交流電圧と直流電圧が合わさった波形の電圧を印加して前記半導体素子に流れるリーク電流を検出し、印加電圧のピークの時点からあらかじめ定めた位相角γだけずれた位置におけるリーク電流の大きさを導出し、導出したリーク電流の大きさに基づいて前記半導体素子の良否を判定することを特徴とする電気的特性劣化検出方法(請求項1)を提供する。
また、この出願の発明は、半導体素子の電気的特性の劣化を検出する方法であって、電圧を印加した後に非導通状態となるように前記半導体素子に定格電圧以下で交流電圧と直流電圧が合わさった波形の電圧を印加して前記半導体素子に流れるリーク電流を検出し、前記半導体素子に流れるリーク電流からリーク電流ベクトルの虚数成分を導出し、導出したリーク電流ベクトルの虚数成分の大きさに基づいて前記半導体素子の良否を判定することを特徴とする電気的特性劣化検出方法(請求項2)を提供する。
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によれば、あらゆる型式の半導体素子やバリスタ、アレスタなどその等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表される対象物やそれらを用いた電気装置に対して、測定対象物にダメージを与えることのない低い電圧の印加で、その電気的特性の良否(絶縁性能の良否)の判定を簡便に、且つ精度良く行うことができる、新しい半導体素子等の電気的特性劣化検出方法を提供することができる。
この出願の発明の半導体素子または等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表される対象物の電気的特性劣化検出方法は、上記のとおり、測定対象である半導体素子やバリスタ、アレスタなど、その等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表わされる対象物を非導通状態、つまり電流導通阻止状態として、定格電圧以下の電圧をその両電極間に印加し、複素インピーダンスの虚数成分の大きさ、あるいは、印加電圧に対するリーク電流の位相角、あるいは、印加電圧に対して一定の位相角を有するリーク電流の大きさを検出して、この値に従って半導体素子または等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表される対象物の電気的特性の劣化を検出、判定するものである。
ここで、検出されるリーク電流、リーク電流と印加電圧との位相角、複素インピーダンスについて説明する。
リーク電流は、非導通状態の半導体素子等に電圧を加えた状態で生じる漏れ電流である。その発生メカニズムをシリコンなどの間接バンドギャップ半導体を例にとり説明すると、間接バンドギャップ半導体では、伝導帯と価電子帯の間の媒介中心、つまり再結合中心を介してキャリアである電子および正孔が移動することにより電流が流れる。これには伝導帯から媒介中心への電子捕獲、媒介中心から伝導帯への電子放出、媒介中心から価電子帯への正孔捕獲、価電子帯から媒介中心への正孔放出の4種類の遷移過程がある。
図1は、半導体素子のpn接合に逆電圧を加えた状態を示した概念図であり、(a)は逆電圧VR を印加したダイオード、(b)は対応するエネルギーバンドを例示したものである。
半導体素子のpn接合付近には電荷を運ぶための自由キャリアがほとんど存在しない空乏層(図中(2):便宜上丸囲み数字を括弧を付した数字で表す。以下同様)が存在する。pn接合に逆電圧を加えると空乏層はさらに拡大するが、この領域内では自由なキャリアがほとんどないことから、電子および正孔の捕獲の割合が放出の割合に比べて極めて低くなる。このため、逆電圧状態においては空乏層で生じた電子および正孔の放出により発生電流が流れる。一方で、空乏層外の中性領域(図中(1)および(3))において発生する電子−正孔対により拡散電流も流れる。したがって、これら発生電流と拡散電流、さらに半導体素子の表面を流れる表面電流も加わった総和として、リーク電流が流れるのである。
半導体素子の空乏層は静電容量を持っているため、このリーク電流は印加電圧に対して進み位相角を有しており、バリスタ、アレスタ、コンデンサ、ケーブルなどでも静電容量のため進み位相角を有する電流が流れる。
また、印加電圧をリーク電流で除したものが半導体素子やバリスタ、アレスタなど、その等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表わされる対象物の逆方向あるいはオフ時の順方向の複素インピーダンスとなり、図2に示すように等価キャパシタンスCと、等価抵抗Rとの並列接続として等価的に表すことができる。
このため、図2の等価回路に図3に示すような交流電圧Vac と直流電圧Vdc が合わさった電圧波形を印加すると、半導体素子等に流れるリーク電流Irは次式のように交流成分Iracと直流成分Irdcの和として記述される。
Ir = Irac + Irdc
Irac =Vac / Z
Irdc =Vdc / R
上式において、Zは半導体素子等の複素インピーダンスを表し、次のように実数部ZRと虚数部jXの和として記述される。
Z = ZR+jX
R= R/(1+ω222
X = −ωCR2/(1+ω222
ここで角周波数ωは、交流電圧Vacの周波数fによりω=2πfで表される。
以上のように、リーク電流Irは、実数成分と虚数成分とで構成されることがわかる。これがリーク電流ベクトルである。
耐圧が低下した半導体素子等は、電気的特性に劣化のない正常な半導体素子に比べ、等価抵抗Rの値が小さくなる。
半導体素子等の複素インピーダンスの虚数部の絶対値を|X|とし、交流電圧Vacの周波数fを20Hzとした場合、|X|の値がCおよびRの変化で、どう変わるのかを表したものが、斜面の形状をした図4(a)のグラフである。
正常な半導体素子等は耐圧低下した半導体素子等に比べ、Rの値が大きく、また、逆方向に加える直流電圧Vdcを大きくしてもRは大きい値を保っている。等価キャパシタンスCは、半導体素子では直流電圧Vdcを大きくしていくと、空乏層が広がることにより少しずつ小さくなっていく。このため、正常な半導体素子は、逆方向に加える直流電圧Vdcを大きくしても図4(a)のグラフの斜面の頂上付近に位置したままである。
一方、耐圧低下した半導体素子は、逆方向に加える直流電圧Vdcを大きくしていくとRの値は急速に小さくなり、図4(a)の斜面では、下方へ落ち込んでいくことになる。
実際に多数の半導体素子サンプルを用いて測定実験を行ったところ、正常な半導体素子の|X|の値は図4(a)のグラフの斜面の頂上付近に位置し、耐圧低下した半導体素子の|X|の値は斜面の下方に位置することがわかった。
したがって、複素インピーダンスの虚数成分の大きさ|X|の低下を半導体素子等の電気的特性の劣化として検出することができ、また、事前に|X|のしきい値、すなわち基準値を設定しておき、この基準値よりも小さい|X|を有する半導体素子等を劣化品と的確に判定することができるのである。印加電圧を増加させていく段階で|X|が急減する半導体素子等を劣化品として抽出するようにしてもよい。
なお、印加電圧の周波数が変わると、このグラフの形も変わる。たとえば、周波数が1000Hzの場合、図4(b)のグラフになる。図4(a)と図4(b)を比較すると、(a)のグラフの方がR軸方向の傾斜面が広く、かつ急である。このことから、印加電圧の周波数が高い場合でも半導体素子の劣化検出・判定を行うことはもちろんできるが、周波数の低い方がより適しているといえる。
半導体素子等の劣化検出は、以上の|X|の他にも、印加電圧に対するリーク電流の交流成分の位相角に従って行うことができる。
具体的には、まず、印加交流電圧Vacに対するリーク電流の交流成分Iracの進み位相角θは、θ=tan-1(−X/ZR)で表される。耐圧低下した半導体素子等では逆方向に加える直流電圧Vdcを大きくしていくと|X|の値が急速に小さくなるので、上式から明らかなようにリーク電流の交流成分Iracの進み位相角θも急速に小さくなる。このため、|X|と同様に、θを用いても劣化の検出および判定が可能なのである。
またさらに、印加電圧に対して一定の進み位相角を有するリーク電流の大きさを検出しても、上記と同様な半導体素子等の劣化検出が可能となる。
ここで、印加電圧に対するリーク電流の位相角θを検出する方法と、一定の進み位相角を有するリーク電流の大きさを検出する方法との相違点について述べる。図5(a)は前者の方法について説明する概念図であり、この方法では、印加電圧に対するリーク電流の位相角θを検出し、あらかじめ定めた基準角と比較して劣化判定する。一方、図5(b)は後者の方法について説明する概念図であり、この方法では、印加電圧に対して一定の位相角γを有するリーク電流の大きさを検出し、あらかじめ定めた基準値と比較して劣化判定する。
なお、この出願の発明において、半導体素子等の複素インピーダンスZの実数成分ZRと虚数成分Xは、流れる電流と印加する電圧との比により求めることができる。その単位はオーム(Ω)により表されるものだけではなく、ファラッド(F)やヘンリー(H)、またはデシベル(dB)、あるいは、インピーダンスZの逆数であるアドミタンスYとしてジーメンス(S)などの単位であってもよい。さらには、初期値等により規格化し、単位を省くことも可能である。
以下に、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図6は、上述したこの出願の発明の劣化検出方法を実行する劣化検出装置の一実施例を示したものである。
この図6に示した例では、(1)が劣化検出対象の半導体素子または等価インピーダンスが静電容量と抵抗との並列接続で表される対象物であり、この半導体素子または前記対象物(1)の両極間に測定装置(2)が接続されている。図6の例では、半導体素子(1)としてダイオードを示している。
この測定装置(2)は、半導体素子等(1)に印加電圧の電圧値を変化させる変圧手段を内蔵した直流電源手段(3)と、直流電圧と合成して図3に示す正弦波電圧を生成する交流電源手段(4)と、この合成された正弦波電圧を検出する検出手段(5a)と、半導体素子等(1)に流れるリーク電流の大きさを検出する検出手段(5b)と、合成された正弦波電圧に対するリーク電流の大きさから複素インピーダンスの虚数部の大きさを導出して予め定められた基準値と比較する演算手段(6)を備えている。
演算手段(6)については、印加電圧に対するリーク電流の位相角を導出し、予め定めた基準角と比較する手段とすることや、印加電圧に対し一定の位相角を有するリーク電流の大きさを導出し、予め定めた基準値と比較する手段とすることもできる。なお、測定装置(2)は、上記の機能を備えていればよく、図6に示す回路構成に限定される必要はない。
このような構成を有する劣化検出装置では、まず、非導通状態の半導体素子等(1)の両極間にて、その逆方向あるいはオフ状態の順方向に、直流電源手段(3)および交流電源手段(4)によって図3に示す正弦波電圧が印加される。このとき、回路にリーク電流が流れ、その大きさが検出手段(5b)により検出される。次に演算手段(6)により、半導体素子等(1)の複素インピーダンスの虚数部Xの絶対値、または、印加電圧に対するリーク電流の位相角θ、または、印加電圧に対して一定の位相角を有するリーク電流の大きさが求められて、半導体素子等(1)の電気的特性の劣化が検出され、さらには、求めた値と予め定めた基準値とを比較することにより、半導体素子等(1)の良否が判定される。
表1は、この劣化検出装置による劣化判定結果と、従来方法(半導体素子の電圧−電流特性を測定する方法)による劣化判定結果とを比較して示したものである。本実施例では、合計66個(A〜Gの7型式)の長期間使用した半導体素子(1)に対する劣化判定を行い、図6の劣化検出装置における印加電圧については、振動周波数f=20Hz、電圧値VR=40(V)とし、振幅幅ΔVについては図3のようにした。具体例としてΔV=0.5Vとした。また、従来法では半導体素子の定格電圧を基準値としてそれ未満の耐圧を有するものを劣化と判定しており、他方この出願の発明において、半導体素子の複素インピーダンスの虚数部Xを検出する場合では2MΩを基準値としてXの絶対値がそれ未満のものを劣化と判定し、印加電圧に対するリーク電流の位相角θを検出する場合では30度を基準角としてθの値がそれ未満のものを劣化と判定している。
Figure 0004740201
この表1から明らかなように、この出願の発明による複素インピーダンスの虚数成分Xの絶対値による判定、リーク電流の位相角θによる判定、従来法による判定のいずれにおいても、劣化と判定された素子は同一であった。また、表1には示していないが、印加電圧に対して一定の位相角を有するリーク電流の大きさを検出し、これを基準値と比較する方法でも同様な結果となった。
そして注目すべきは、この劣化の判定に際して、本実施例では測定のための電圧を最大40Vしか加えてないことである。従来方法では最大1350V以上の高電圧を加える必要があったため、従来方法に比べて約1/33の低電圧で半導体素子の劣化を判定できたことになる。
したがって、この出願の発明は、従来の方法に比して大幅に低い測定電圧で劣化検出ができるため、半導体素子等に測定によるダメージを与えることが無く、小型で簡単な構成の装置により高精度な劣化判定を行うことができるのである。
そして、以上のこの出願の発明の劣化検出装置を組み込んだ電気装置、電力装置、電子機器および半導体モジュールなどの半導体素子を用いた装置(半導体装置と呼ぶこととする)等では、その半導体素子等の異常が精度良く検知されることになる。
たとえば、図7は、この出願の発明の劣化検出装置を備えた半導体装置の一例を示した回路構成図である。
この図7に示した半導体装置は、3個のサイリスタ(8)および3個のダイオード(9)が配設された主回路部(7)を有する変電所整流装置であって、これら各半導体素子の耐圧の良否を判定するようにこの出願の発明の劣化検出装置が組み込まれており、さらに、検出装置と連動して不良素子を知らせる警告装置(10)が備えられている。
この出願の発明の劣化検出装置によって上述したように各半導体素子の良否が判定されると、たとえば、その判定と連動する警告装置(10)において、耐圧低下が検出されて不良素子であると判定された半導体素子に対応するLEDや電気ランプ等の光源(11)が点滅するようになっている。
なお、この出願の発明は、たとえば、ダイオードや電流トリガサイリスタだけではなく、GTO(ゲートターンオフサイリスタ)および光トリガサイリスタなどの各種サイリスタ、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、MOSFET(MOS形電界効果トランジスタ)、バイポーラトランジスタおよび静電誘導形トランジスタなどの各種トランジスタ、ショットキーバリアダイオードをはじめとする各種ダイオードなど様々な半導体素子やハイブリッドICあるいは複数の半導体素子が組み合わされた半導体モジュールや集積回路、プリント基板、バリスタ、アレスタ、コンデンサ、スーパーキャパシタ、碍子、ケーブル、電線路、変圧器、回転器、電動機、電力用リアクトル誘導電圧調整器、計算用変成器、太陽電池、燃料電池、などに適用することができる。
この出願の発明の劣化検出装置を備えた半導体装置としては、たとえば、上記図7の整流装置の他に、インバータ、周波数変換装置、異周波間の電力連系装置(FC)、同周波間の電力連系装置(BTB)、直流送電(HVDC)、静止型無効電力補償装置(SVC)、静止型無効電力発生装置(SVG)、分散型電源用系統連系装置、パワーコンディショナー、アクティブフィルタ、静止型電流遮断器、静止型開閉器、限流器、定電圧電源装置、定電流電源装置、無停電電源装置、モータ駆動装置、モータ制御装置、ポンプ駆動装置、速度制御装置、温度制御装置、汎用コンピュータ、各種制御用マイクロコンピュータなどがあげられる。例として、図8に劣化検出装置を備えたインバータの基本回路図を、図9に劣化検出装置を備えた静止型無効電力発生装置(SVG)の基本回路図を、図10に劣化検出装置を備えたモータ制御装置の基本回路図を示す。
この他、半導体素子等の製造工場あるいは、半導体装置等の製造工場においても製造時に生じる不良品のチェック用途や製造バラツキに伴う製品の電気的耐圧の大小のチェック用途などに対しても、この出願の発明を適用することができる。図11は、半導体工場においてこの出願の発明の劣化検出装置によって半導体製品の良否(異常/正常)を判定している概念図である。図12は、この出願の発明の劣化検出装置によってシリコンウェハ上に形成されたLSIチップの良否判定を行っている概念図である。図13は、電気製品の製造工場においてこの出願の発明の劣化検出装置によってインバータの良否判定を実施している概念図である。
また、半導体素子等の複素インピーダンスの虚数部の大きさ、リーク電流の位相角、任意の位相角を有するリーク電流の大きさを測定する手段としては、様々な回路接続位置や形態を有するものが適用でき、図2の測定回路の例以外にも、たとえば、C−V測定装置(キャパシタンス−電圧測定装置)やオシロスコープなどを備えることができ、上記の実施例に限定されるものではない。
半導体素子のpn接合に逆電圧を加えた状態を例示した概念図であり、(a)は逆電圧を印加したダイオード、(b)は対応するエネルギーバンドを例示した図である。 半導体素子等の逆方向あるいはオフ時の順方向のインピーダンスをキャパシタンスCと抵抗Rにより等価的に表した回路図である。 この出願の発明において半導体素子等の検査対象物に印加する電圧の波形を例示した図である。 図2の等価回路における等価インピーダンスの虚数部Xの絶対値とキャパシタンスCと抵抗Rとの関係を例示した図であり、(a)は周波数が20Hzの場合、(b)は1000Hzの場合のものである。 (a)は印加電圧に対するリーク電流の位相角θを検出し、既定基準角と比較する劣化検出方法の概念図であり、(b)は印加電圧に対して一定の位相角γを有するリーク電流の大きさを検出し、既定基準値と比較する劣化検出方法の概念図である。 この出願の発明の一実施例である半導体素子等の電気的特性劣化検出装置を例示した回路図である。 この出願の発明の半導体素子等の電気的特性劣化検出装置を備えた装置の一例として変電所の整流装置を示した回路構成図である。 この出願の発明の半導体素子等の電気的特性劣化検出装置を備えた装置の一例としてインバータ装置を示した回路構成図である。 この出願の発明の半導体素子等の電気的特性劣化検出装置を備えた装置の一例として静止型無効電力発生装置(SVG)を示した回路構成図である。 この出願の発明の半導体素子等の電気的特性劣化検出装置を備えた装置の一例としてモータ制御装置を示した回路構成図である。 この出願の発明により半導体工場において半導体製品(IGBTなど)の劣化検出・判定を行う場合の一例を示した概念図である。 この出願の発明によりシリコンウェハ上に形成されたLSI(半導体集積回路)チップの劣化検出・判定を行う場合の一例を示した概念図である。 この出願の発明により電気製品の製造工場において製品(半導体が搭載された電気装置)の劣化検出・判定を行う場合の一例を示した概念図である。
符号の説明
1 半導体素子
2 測定装置
3 直流電源
4 交流電源
5a 電圧検出装置
5b 電流検出装置
6 演算装置
7 主回路部
8 半導体素子(サイリスタ)
9 半導体素子(ダイオード)
10 警告装置
11 光源
12 インバータ装置主回路
13 半導体素子(サイリスタ)
14 警告装置
15 光源
16 静止型無効電力発生装置主回路
17 自己消弧形半導体素子(GTO)
18 半導体素子(ダイオード)
19 警告装置
20 光源
21 モータ制御装置主回路
22 半導体素子(ダイオード)
23 半導体素子(トランジスタ)
24 警告装置
25 光源

Claims (2)

  1. 半導体素子の電気的特性の劣化を検出する方法であって、電圧を印加した後に非導通状態となるように前記半導体素子に定格電圧以下で交流電圧と直流電圧が合わさった波形の電圧を印加して前記半導体素子に流れるリーク電流を検出し、印加電圧のピークの時点からあらかじめ定めた位相角γだけずれた位置におけるリーク電流の大きさを導出し、導出したリーク電流の大きさに基づいて前記半導体素子の良否を判定することを特徴とする電気的特性劣化検出方法。
  2. 半導体素子の電気的特性の劣化を検出する方法であって、電圧を印加した後に非導通状態となるように前記半導体素子に定格電圧以下で交流電圧と直流電圧が合わさった波形の電圧を印加して前記半導体素子に流れるリーク電流を検出し、前記半導体素子に流れるリーク電流からリーク電流ベクトルの虚数成分を導出し、導出したリーク電流ベクトルの虚数成分の大きさに基づいて前記半導体素子の良否を判定することを特徴とする電気的特性劣化検出方法。
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