JP4739544B2 - インライン式熱処理装置用温度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物を搬送手段により、連接する複数の処理室内に順次搬送して所定の処理を行うインライン式熱処理装置用温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に示されるバッチ方式の熱処理装置9では、1つの処理室内6で異なる工程の処理が全て行われるため、処理中に被処理物2の温度を測定する場合、予め温度センサとして熱電対4を被処理物2に取り付けて処理室6内に入れておけば、熱処理中の被処理物2の温度をリアルタイムで測定(導線7を介して外部の測定手段5に取り出すこと)ができ、得られた温度情報から直ちにヒータ3を制御することができる。
【0003】
しかし、更なる製品の品質向上、生産性の向上及び生産のコストダウンを図るためには、処理をインライン式にする必要がある。図12に一例として、搬送手段にラックとピニオンを使ったインライン式熱処理装置25を示す。
【0004】
処理室24は炉壁15によって、ヒータhを備えた加熱部16と搬送部27とに区切られている。加熱処理される被処理物12を載せたキャリアフレーム11は、仕切弁14を開けて隣接する前処理室(または仕込室)26から処理室24の加熱部16に搬入され、加熱処理後、仕切弁29を開けて次室の後処理室(または取出室)28へ搬出される。
【0005】
その搬送機構を説明すると、先ず、図示しない外部にあるモータの回転駆動がその駆動軸17を介して小ピニオン21aに伝えられ、この小ピニオン21aと歯合する大ピニオン21bが回転される。これによって、大ピニオン21bと係合するピン13を設けたラック8は矢印d方向へ移動する。それに伴って、ラック8に接続されているハンガー18も矢印d方向へ移動し、ハンガー18に吊り下げられたキャリアフレーム11を搬送する。また、処理室24の壁に固定されたレール22の上を移動する4個の車輪19がそれぞれ軸20によってハンガー18に接続されている。軸20の一端はハンガー18に固定されており、他端は車輪19の中心に嵌め込まれて回転自在となっている。これによって、ハンガー18は支持されると同時にラック8の移動に伴って移動する。
【0006】
このようにインライン式の熱処理装置では、連接する複数の処理室が(上述した例では3つの処理室しか示さなかったが)仕切弁で仕切られているため、熱電対を被処理物に取り付けたままでの、その外部の測定機器へと接続される導線を引きずりながらの測定はできない。
【0007】
そこで、従来、インライン式熱処理装置では、以下の手法で被処理物の温度測定をしていた。
【0008】
先ず、第1従来例として、実際の生産処理の前にテスト測定をするようにしている。これは各処理室ごとに被処理物と熱電対を室温にてセットし、それから昇温して実際の使用温度(処理温度)における温度分布を予め測定しておく。図13のグラフに示されるように、ヒータからの加熱により処理室内が室温から設定された処理温度まで上昇し、被処理物も室温から昇温される。そして、昇温後の均熱域に至ると、被処理物の最も温度の高い箇所(MAX)と最も温度の低い箇所(MIN)との温度差ΔTが少なくなるように処理室内の温度は一定に保持される。このようにして、予め各室ごとの被処理物の温度特性を得てから、これに基づいて実際の処理におけるヒータの制御を行う。
【0009】
しかし、実際は各室ごとにそれぞれ異なった処理温度が設定されており、被処理物は搬送手段により搬送されて各処理室に入るのであるが、すでにその処理室は設定温度にまで加熱されている。従って、図14に示されるように、被処理物が設定温度近くにまで上昇する昇温時間t2は、室温からの昇温時間t1より短くなる。よって、上述した室温からの昇温によるテスト測定で得られるデータは実際の生産処理における温度特性とは異なる。
【0010】
従って、t2が不明であるため、実際の生産における昇温時間を決定する際、予め得たt1の昇温時間で被処理物を熱処理して、そして処理されて出てきた被処理物の状態を確認して、徐々に昇温時間をt1より小さくしていく(t1−α)。以上の作業を繰り返して最適な昇温時間t2に近づけていく。従って、手間と時間がかかり、また設定された時間がt2より長いと、生産時間が実際よりも長くなることになるので効率の良い生産ができないことになり、t2より短いと十分な処理ができなくなる。。また、特に多室になると、各処理室ごとに被処理物と熱電対を入れて、その室ごとの処理温度における温度特性を測定しなければならないので、大きな手間と時間がかかる。
【0011】
次に、第2従来例として、記憶式温度測定器を用いる測定がある。これは、「ストアー」と呼ばれる真空高温下(200℃)で約60分間被処理物の温度を電気的に記録できる機器を被処理物と一緒に各処理室を通して、被処理物の受けた熱履歴(熱電対を介してストアーに記録される各処理室ごとにおける温度情報)を熱処理装置外に出てきた後、測定データとして取り出すようにしている。
【0012】
しかし、特に温度制御の要素が多くある場合にはやはり大きな時間と手間がかかる。例えば9分割制御のマスタースレーブ方式による温度制御では、測定点のうちの1箇所をマスター側とし、このマスター側と他の8箇所のスレーブ側とをそれぞれ測定温度を比較して偏差が小さくなるように、それぞれのスレーブ側の加熱制御系のPID制御量を設定するのであるが、この場合には、ストアーに記録されたそれぞれのデータを見て、各部の制御量を設定し直し再び各処理室内を通していく。これを何度も繰り返すことにより必要とする温度条件をしぼり込んでいく。また、被処理物の条件(種類、大きさ、形状、熱容量等)が変更されると、温度条件のしぼり込みをまた最初から行う必要がある。従って、実際の生産よりも最適な加熱制御条件の調整に多くの時間がかかってしまい、生産のコストアップになる。
【0013】
更に、以上の第1、第2従来例で示したインライン式熱処理装置における温度測定では、熱処理中にリアルタイムで被処理物の温度情報が得られず、従って、被処理物側の異常(昇温が早過ぎる、遅過ぎる等)に関係なく、加熱制御プログラムが進行していくので不良品ができてしまうことがある。そこで、第3従来例として、熱処理中にリアルタイムで被処理物の温度情報を得て、この得られた温度情報から直ちに加熱制御系にフィードバックをかける温度制御がある。
【0014】
これは、テレメトリー(遠隔測定法)による測定であり、温度情報を被処理物に取り付けた発信器より発信して、電波を利用して外部の測定装置に伝送して測定するようにしている。
【0015】
しかし、この測定法はノイズに弱く、特にヒータが通電状態であると正確な測定ができなくなる。このため、熱処理中にヒータを一時的に切って、その間に素早く測定するという方法がとられたが、これでは長時間の測定ができず正確な測定ができなかった。また、熱処理中にヒータを、被処理物や処理室内の状態に関係なくストップさせることは好ましくない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上述の問題に鑑みてなされ、処理中の被処理物の温度をリアルタイムで(即時的に)精度良く測定できるインライン式熱処理装置用温度測定装置を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題は、被処理物に所定の処理を行う少なくとも1つの処理室の前後に仕込室、取出室が相連接して設けられ、この処理室内に前記被処理物を順次搬送するための搬送手段を備えたインライン式熱処理装置の温度測定装置であって、前記被処理物に取り付けた少なくとも1つの熱電対と、該熱電対の出力を測定する測定手段とを含み、前記熱電対と前記測定手段との間にカップリング手段を設け、該カップリング手段は、前記処理室の静止部に取り付けられた係合部と、前記搬送手段に取り付けられ共に前記搬送の方向へ移動する被係合部とから成り、前記係合部は前記測定手段と接続され、前記被係合部には前記熱電対の端子が取り付けられており、前記被処理物の温度を測定するときには、前記係合部と前記被係合部とを係合させるようにしたことを特徴とするインライン式熱処理装置用温度測定装置、によって解決される。
【0018】
すなわち、被処理物に取り付けられた熱電対と、測定手段との間には着脱自在のカップリング手段が設けられているので、インライン式熱処理装置において、被処理物の各処理室への搬送を妨げることはなく、実際の処理中における被処理物の温度を正確に測定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1、図2は本実施の形態によるインライン式熱処理装置用温度測定装置30の要部を示し、図1は、図2における[1]−[1]線方向の断面図、図2は、図1における[2]−[2]線方向の断面図である。
【0021】
従来例で示したインライン式熱処理装置と同様、ハウジング34内で、炉壁84により、処理室81と搬送手段53の配設室とが区切られており、ラック77とピニオン143により、被処理物(図示せず)を収容した収容体としてのキャリア85を吊り下げるハンガー80を搬送方向に移動させる。
【0022】
搬送手段53は、ハンガー80と、ハンガー80に固定された軸78aのまわりに回転自在に取り付けられた車輪78と、ハウジング34に固定され車輪78を搬送方向にガイドする手段としてのレール79と、ハンガー80の上部に一体的に取り付けられ、搬送方向に延びるラック77と、このラック77と係合するピニオン143とから構成される。
【0023】
ハンガー80からはガイド筒83(図1参照)によりキャリア85が処理室81内に吊り下げられており、キャリア85内には被処理物が収容されている。炉壁84にはヒータ82が取り付けられ、搬送手段53と処理室81との間には熱のリフレクター87が設けられている。
【0024】
ハンガー80の垂直壁部には台座126が固定されており、この台座126に対して、被係合部65が搬送方向にスライド可能に取り付けられている。被係合部65にはコネクタ端子部113が形成されており、図3〜図5に詳述するが、取付板102に円筒形状の受け部76が取りつけられ、受け部76の外周面には支持リング104が取りつけられている。支持リング104には、2本の位置決めピン71、72と、12本の端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9(図示では10本)が、周方向に取りつけられている。これら12本の端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9には、それぞれキャリア85内の被処理物に取りつけられた熱電対の測温接点からの導線が、ガイド筒83内を通されて、接続されている。この配線関係については、後で図9を参照して詳述する。
【0025】
図1及び図2において、ハウジング34の左方には開口37が形成されており、この部分にリング状の取付盤36がその円周方向に配設された複数のボルト51とナット50によりハウジング34に取りつけられている。そして、開口37及び取付盤36の中央孔を塞ぐように円板状のカバー38が円周方向に配設された複数のボルト49によって取付盤36に取りつけられている。符号35及び64はシールリングである。
【0026】
カバー38には、係合部駆動機構114が取りつけられており、この係合部駆動機構114に形成された係合部66が、ハウジング34内で被係合部65と対向している。これら係合部66と被係合部65とによりカップリング手段118が構成される。
【0027】
係合部駆動機構114は、係合部駆動シリンダ33と、これによって駆動される係合部駆動ロッド58と、係合部駆動ロッド58の上方に設けられた第2カバー駆動シリンダ31とこれによって駆動されるロッド55と、係合部駆動ロッド58の下方に設けられた第1カバー駆動シリンダ32とこれによって駆動されるロッド56と、係合部駆動ロッド58の左右に一対配設されたガイドパイプ90a、90bとから主として構成される。
【0028】
第2カバー駆動シリンダ31及び第1カバー駆動シリンダ32は、カバー38に対して固定されている。係合部駆動ロッド58とガイドパイプ90a、90bは、取付板89を介して一体的に取りつけられており、係合部駆動シリンダ33により係合部駆動ロッド58が、カバー38に取付ボス40を介して取りつけられたガイド筒体52にガイドされて矢印E方向へ移動すると、ガイドパイプ90a、90bも共に、それぞれカバー38に固定されたガイド筒体92a、92bにガイドされて矢印E方向へ移動する。
【0029】
更に、カバー38には、係合部駆動ロッド58とガイドパイプ90a、90bを収容するケース57が取りつけられており、先に説明した係合部駆動ロッド58をガイドするガイド筒体52は、ケース57に対してその内部で上下に一対固定された支持部材46a、46bによって支持されている。
【0030】
次に、係合部駆動ロッド58の先端部58aに形成された係合部66について説明する。図2に示されるように先端部58aに固定された係合リング59に取付板89が取りつけられている。係合リング59には、被係合部65に形成された12本の端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9と対応して12個の受口が円周方向に形成されている。また、被係合部65の2本の位置決めピン71、72に対応した位置決め用の孔も形成されている。各受口にはそれぞれ導線が接続されており、これら12本の導線100は取付板89上で6本ずつに分けられ、取付板89に形成された2つの孔からガイドパイプ90a、90b内へと導かれている。ガイドパイプ90a、90b内へと導かれた導線100は、図2に示されるようにガイドパイプ90a、90bのハウジング34外の端部から、図示しない測定手段へと接続される。
【0031】
次に、図1を参照して、ケース57にはこの開口57aを開閉する第1カバー60がヒンジHを介して取りつけられている。第1カバー60の下部には第1カバー取付部材62が取りつけられ、この第1カバー取付部材62は、ケース57に取付部材48を介して取りつけられたピン61のまわりを回動自在となっている。更に、第1カバー取付部材62には第1カバー駆動片63が取りつけられている。また、この第1カバー駆動シリンダ32の駆動ロッド56の先端部には、2つの取付ねじ56a、56bが取りつけられ、これら取付ねじ56a、56bの間をスライド可能に第1カバー駆動片63が係合している。
【0032】
次に、被係合部65について詳しく説明する。図3は、図1における被係合部65の拡大図、図5は、図2における被係合部65の拡大図、図4は、図5における[6]−[6]線方向の断面図を示す。
【0033】
上記で説明したコネクタ端子部113が取りつけられている取付板102には、搬送方向Fに関して前後に一対の取付リング105a、105bが形成されており、これら取付リング105a、105bにはそれぞれねじ孔が形成されている。ハンガー80に固定された台座126には、搬送方向Fに関して前後に一対のばね受け110a、110bが形成されており、これらばね受け110a、110bには、取付リング105a、105bのねじ孔と中心を一致させた貫通孔が形成されている。
【0034】
ばね受け110a、110bの貫通孔には、それぞれボルト106a、106bが、その軸部を台座126の中心線Aに垂直方向に挿通されており、挿通された軸部先端はそれぞれ、取付リング105a、105bに螺着されナット112a、112bにより固定されている。ばね受け110a、110bとボルト106a、106bの頭部との間には、それぞれ2個ずつのばね座107a、107aと107b、107bを介して、圧縮ばね108a、108bが設けられている。
【0035】
図3を参照して、台座126の上部には、水平なばね受け部124が形成されており、このばね受け部124に形成された貫通孔にはロッド123が挿通し、ロッド123の上端にはピン121によりストッパ部材120が取りつけられている。ロッド123の下端には弧状の当接面を有する当接部材125が一体的に取りつけられている。ばね受け部124と当接部材125との間には圧縮ばね122がロッド123に巻回されて配設されており、被係合部65側の取付板102の上端に水平に取りつけられた当接板103に、その弧状の当接面を当接させている。
【0036】
取付板102には、コネクタ端子部113全体を覆うように円筒形状のケース75が取りつけられている。ケース75の上部にはヒンジH’を介して、ケース75の開口75aを開閉する第2カバー70が取りつけられている。ヒンジH’の構成について説明すると、ケース75の上部に2つの取付部材128a、128bが取り付けられており、これら取付部材128a、128bに形成された孔にピン68が通されて支持されている。また、ピン68には2つの第2カバー取付部材129a、129bが回動自在となっており、これら第2カバー取付部材129a、129bには、第2カバー70と第2カバー駆動片67が取りつけられている。更に、ピン68には2つのトーションコイルばね132a、132bが巻回されており、その一端はケース75上部に取り付けられたガイド部材130a、130bにそれぞれ当接しており、他端は第2カバー70に当接している。
【0037】
次に、図7を参照して、搬送手段53の駆動機構146について説明する。上述したように、モータの回転駆動力は、モータの駆動軸140aに固定された小ギヤ141、この小ギヤ141と噛合する大ギヤ142、大ギヤ142と回転軸142aを共通させて一体的に回転するピニオン143へと伝わる。
【0038】
駆動軸140aおよび回転軸142aの両端は、一対の回動レバー139aに形成された孔にそれぞれ嵌合している。回動レバー139aは、駆動軸140aの中心と回転軸142aの中心とを結ぶ直線Lが、回転軸142aの中心とピニオン143とラック77との係合点とを結ぶ直線Mからピニオン143の回転方向N側へ偏位して設けられており、駆動軸140aを中心として回動可能となっている。
【0039】
回動レバー139aの上方にはそれぞれ、ばね136aが配設されており、ばね136aの一端は、ハウジング34に固定された取付金具144a、144bにそれぞれ固定され、他端は回動レバー139aの上部に固定された取付部材137aにそれぞれ固定されている。また、回動レバー139aの下方では、ハウジング34に固定された取付金具133aにストッパボルト138aが取り付けられており、図7で示される回動レバー139aの位置で当接しており、この位置からの、方向Nと逆方向への回動を規制している。
【0040】
符号134はエアシリンダを示すが、この駆動ロッド135には、一体的に水平アーム部135aと傾斜アーム部119aが形成されており、駆動ロッド135の上下方向の移動と共に上下動を行う。
【0041】
次に、図9を参照して熱電対の配線について説明する。被処理物には、アルメルとクロメルの組み合わせで、9箇所に9個の測温接点THC1〜THC9が取りつけられている。これら測温接点THC1〜THC9からのアルメル線とクロメル線は、図9に示すように被係合部65のコネクタ端子部113の端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9へと接続されている。ここで、接点数を減らすため端子AL1〜AL3を共通させて使用している。
【0042】
これら端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9が、後述するように温度測定時に係合部66と係合すると、係合部66は導線100を介して外部の測定手段115に接続しているので、被処理物の9点の温度が測定される。
【0043】
本実施の形態によるインライン式熱処理装置用温度測定装置は以上のように構成されるが、次にこの作用について説明する。
【0044】
先ず、図7を参照して、モータからの回転駆動力が小ギヤ141及び大ギヤ142を介してピニオン143に伝わり、ピニオン143は方向Nへ回転される。これによりピニオン143と係合するラック77が図7において右方へと移動する。これらピニオン143とラック77との噛み合い時には、ピニオン143は、モータの駆動軸140aを中心とし、回動レバー139aと共に上方向へと回動して逃げるような動きをする。このとき、ばね136aが取付部材137aに引っ張られて伸び、回動レバー139aとピニオン143を戻す働きをする。また、このとき水平アーム135aと傾斜アーム119aは、図7において一点鎖線で示される位置にある。
【0045】
被処理物の温度測定を行う場合には、図1において被係合部65を係合部66に対して対向させる位置で停止させるようにする。モータの駆動の停止によるピニオン143の停止後、ピニオン143の歯とラック77のピンとの間には間隙があるため、ラック77は慣性力で更に進み、ピニオン143を押し上げようとするが、モータが停止されると、シリンダ134のロッド135が駆動され、水平アーム135aと傾斜アーム119aを、図7において一点鎖線で示される位置から降下させ、回動レバー139aに押し当てる。これにより、ピニオン143の押し上げが阻止され、ラック77の、モータの停止後の移動も抑えることができる。従って、ラック77に取りつけられた被係合部65を精度良く停止させることができる。
【0046】
被係合部65が停止されると、先ず、第1カバー駆動シリンダ32のロッド56が図1において左方へ駆動される。これにより、ロッド56先端部の2つの取付けねじ56a、56b間に係合された第1カバー駆動片63をピン61のまわりに回動させ、ケース57の開口57aを覆う第1カバー60を開ける。次いで、第2カバー駆動シリンダ31のロッド55を図1において右方に駆動させ、その先端を第2カバー駆動片67に当接させて押し、ピン68のまわりに回動させる。これにより、ケース75を閉じている第2カバー70が開けられる。なお、被係合部65と係合部66を係合させるとき以外は、これら第1カバー60及び第2カバー70は閉じられているので、例えば、処理室81内でろう付け処理が行われている場合には、ろう材中に含まれるマグネシウム等が蒸発して、被係合部65と係合部66に付着するのを防ぐことができる。
【0047】
次いで、シリンダ33の係合部駆動ロッド58を図1において右方へ駆動させ、その先端部58aを被係合部65の受け部76内へと挿入させ、係合部66に形成された12個の受口に、コネクタ端子部113の12本の端子AL1〜AL3及びCH1〜CH9が係合される。従って、図9に示されるように、被処理物に取り付けられた熱電対の測温接点THC1〜THC9が測定手段115と電気的に接続し、熱処理を受けている最中の被処理物の温度をリアルタイムで測定することができる。
【0048】
次に、図5、6を参照して、係合時の位置合わせについて説明する。図5、6において、一点鎖線Aは停止後の台座126の中心を、2点鎖線Bは係合部66側の中心を示す。すなわち、被係合部65が係合部66に対して中心がずれて停止したときの状態を表す。この状態で、ロッド58の円錐形状をした先端部58aが受け部76に挿入されると、図6に示されるように、被係合部65に方向Fに動こうとする力が働き、圧縮ばね108bを伸ばして、圧縮ばね108aを縮ませて、方向Fへスライドする。これにより被係合部65はその中心を係合部66の中心Bと一致させて係合される。従って、被係合部65の停止位置がずれても、係合時に修正することができる。
【0049】
また、図3を参照して、コネクタ端子部113は、取付板102に形成された当接板103を介して、圧縮ばね122により付勢された当接部材125が下方に押しつけているので、コネクタ端子部113の下側の処理室81(図1参照)からの熱による上への変形を抑えることができる。従って、搬送方向に垂直な方向での位置精度も良好に保てる。
【0050】
以上述べたように、本実施の形態によれば、熱処理中の被処理物の温度情報をリアルタイムで得ることができるので、得られた温度情報から直ちにヒータを最適な加熱条件となるようにコントロールすることができる。例えば、図10に示すように、時間t’で被処理物の9箇所の各測定点(グラフでは3点しか示さない)の温度を見て、昇温の早い測定点aの昇温が止まるように、時間t''では昇温の遅い測定点cを温度T3に上昇するまで他の箇所の昇温をストップさせるように、ヒータを制御できる。これによって、被処理物全体の過昇温や被処理物の各箇所における温度差が大きくなることを防止でき、品質の良い製品を生産できる。
【0051】
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態によるインライン式熱処理装置用温度測定装置164について説明する。
【0052】
第1の実施の形態と同様、ハンガー153に取りつけられたラック151に係合するピニオン150の駆動により、ハンガー153はレール165により車輪163をガイドされて搬送される。ハンガー153からは、ガイド筒154を介してキャリア158が吊り下げられており、断熱材155とヒータ156が設けられた処理室157へとキャリア158は搬送される。ハンガー153には、第1の実施の形態と同様な被係合部65が取りつけられているが、そのコネクタ端子部113は上に向けられて取りつけられている。そして、ハウジング157の上部に、第1の実施の形態と同様な係合部駆動機構114が取りつけられており、係合部66がコネクタ端子部113と対向している。
【0053】
第1の実施の形態と同様、キャリア158には被処理物(図示せず)が収容されており、被処理物に取りつけられた9個の熱電対の測温接点からの導線はガイド筒154内を通って、コネクタ端子部113に接続されており、温度測定時には被係合部65は停止され係合部66と係合する。これによって、被処理物の温度は外部の測定手段に出力され測定される。また、符号160a、160b、160cは、処理室157内の空間温度測定用の熱電対を示し、ハウジング157に取りつけられている。被処理物の温度以外にも、空間温度の測定も行いヒータ156をコントロールするようにしている。これは第1の実施の形態も同様である。なお、符号161はヒータ156の水冷電極であり、152及び162は水冷配管を示す。
【0054】
本第2の実施の形態においても、熱処理中の被処理物の温度測定を行いながらヒータをコントロールできるので、生産性及び製品の品質を向上できる。
【0055】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0056】
以上の各実施の形態では、被係合部65に端子を取り付け、係合部66にソケットを取りつけたが、これが逆でも良い。
【0057】
また、以上の各実施の形態では、係合部66を熱処理装置のハウジングに取りつけたが、これに限ることなく他の静止部でも良い。例えば、キャスターの付いた台に取りつければ係合部66を他の熱処理装置に対して共通して使うことができる。
【0058】
また、以上の各実施の形態では、外部の測定手段へと熱電対の導線を導くガイドパイプを90a、90bの2本としたが、これに限らず、例えば1本でも良い。
【0059】
また、以上の各実施の形態では、搬送手段に、ラックとピニオンを用いたが、これに限ることなく、例えば、シリンダ装置による搬送方向へのロッドの駆動によりキャリアを移動させるようにしてもよい。また、搬送手段は処理室の上側にではなく、下側や横方向に設けても良い。更に、車輪に代えて、ローラーやレールに形成された溝又は突部と係合する部材をレールに沿わせてガイドされるようにしても良い。
【0060】
また、以上の各実施の形態では、被処理物の9点測温としたが、これ以外の測定点の数でもよい。勿論、端子及びソケットの数も12に限られない。また、アルメルとクロメル以外の組み合わせの熱電対を用いてもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明のインライン式熱処理装置用温度測定装置によれば、手間と時間をかけることなく、処理中の被処理物の温度を精度良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるインライン式熱処理装置用温度測定装置を示す縦断面図である。
【図2】図1における[2]−[2]線方向の断面図である。
【図3】図1における被係合部の拡大図である。
【図4】図5における[6]−[6]線方向の断面図である。
【図5】図2における被係合部の拡大図である。
【図6】図5の状態から被係合部が係合時に右方へ動いた状態の図である。
【図7】搬送手段の主要部の縦断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるインライン式熱処理装置用温度測定装置を示す縦断面図である。
【図9】被処理物に取りつけられた熱電対の測定手段への接続を示す配線図である。
【図10】本発明の効果を説明するためのグラフである。
【図11】バッチ炉における被処理物の温度測定を示す概略図である。
【図12】従来のインライン式熱処理装置の縦断面図である。
【図13】従来の温度測定を説明するためのグラフである。
【図14】図13と比較するための従来の温度測定を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
33 シリンダ
34 ハウジング
53 搬送手段
58 駆動ロッド
65 被係合部
66 係合部
77 ラック
81 処理室
82 ヒータ
85 キャリア
143 ピニオン

Claims (4)

  1. 被処理物に所定の処理を行う少なくとも1つの処理室の前後に仕込室、取出室が相連接して設けられ、この処理室内に前記被処理物を順次搬送するための搬送手段を備えたインライン式熱処理装置の温度測定装置であって、
    前記被処理物に取り付けた少なくとも1つの熱電対と、該熱電対の出力を測定する測定手段とを含み、前記熱電対と前記測定手段との間にカップリング手段を設け、該カップリング手段は、前記処理室の静止部に取り付けられた係合部と、前記搬送手段に取り付けられ共に前記搬送の方向へ移動する被係合部とから成り、前記係合部は前記測定手段と接続され、前記被係合部には前記熱電対の端子が取り付けられており、前記被処理物の温度を測定するときには、前記係合部と前記被係合部とを係合させるようにし
    前記搬送手段に固定された台座には、前記搬送の方向に関して前後に一対のばね受け部材が設けられ、該ばね受け部材にはそれぞれ前記搬送の方向と平行に貫通孔が形成されており、該貫通孔にはそれぞれボルトが挿通され、この挿通されたボルトの軸部先端部はそれぞれ前記被係合部に固定され、前記ばね受け部材と前記ボルトの頭部との間の該ボルトの軸部のまわりには圧縮ばねがそれぞれ巻回されており、前記被係合部は前記台座に対して前記搬送の方向に移動可能に取り付けられていることを特徴とするインライン式熱処理装置用温度測定装置。
  2. 前記搬送手段には前記搬送の方向と垂直な貫通孔が形成されたばね受け部が形成され、該貫通孔にロッドが挿通され、該ロッドには前記ばね受け部を挟んで両端に当接部材と、前記貫通孔の径より大きいストッパ部材が取り付けられ、前記ばね受け部と前記当接部材との間の前記ロッドには圧縮ばねが巻回されており、前記当接部材を、前記被係合部に設けられた当接板に当接させていることを特徴とする請求項に記載のインライン式熱処理装置用温度測定装置。
  3. 前記係合部にはその係合面側を開閉自在な第1カバーが取り付けられ、前記被係合部にはその係合面側を開閉自在な第2カバーが取り付けられており、前記係合時には、前記第1カバーを第1カバー駆動シリンダのロッドの駆動により開け、次いで、前記第2カバーを第2カバー駆動シリンダのロッドの駆動により開けるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項に記載のインライン式熱処理装置用温度測定装置。
  4. 前記搬送手段からはガイド筒を介して前記被処理物を収容した収容体が吊り下げられており、前記被処理物に取り付けられた前記熱電対の測温接点からの導線は、前記ガイド筒の内部を通って、前記搬送手段に取り付けられた前記被係合部の前記端子に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れかに記載のインライン式熱処理装置用温度測定装置。
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