JP4736581B2 - Body front structure - Google Patents
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Description
本発明は、フロントウインドガラスの下縁部に沿って延在されたカウルパネル付近の車体前部構造に関する。 The present invention relates to a vehicle body front structure in the vicinity of a cowl panel that extends along a lower edge of a front window glass.
従来、フロントウインドガラスの下縁部に沿って車幅方向に延在されたカウル部分と、エンジンルームを覆うフードと、の間を、シール部材でシールした車体前部構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述の従来技術にあっては、フード形状や、その下に格納されたエンジンや補機類のレイアウト状態により、高速走行時に、フード上面に負圧が生じ、フードが車両上方へ持ち上がることがある。そして、このとき、フードとカウル部分との間に隙が発生し、エンジンルーム内の熱気がその隙から漏れ、フロントウインドガラスに当たり曇りが発生するという問題を招くおそれがあった。 In the above-described prior art, a negative pressure is generated on the upper surface of the hood during high-speed driving due to the shape of the hood and the layout of the engine and auxiliary equipment stored under the hood, and the hood may be lifted upwards of the vehicle. . At this time, there is a possibility that a gap is generated between the hood and the cowl portion, and hot air in the engine room leaks from the gap, causing a problem that the windshield hits the windshield.
そこで、本発明は、フードとカウル部分との間のシール性能を向上することができる車体前部構造を提供することを目的とするものである。 Therefore, an object of the present invention is to provide a vehicle body front structure that can improve the sealing performance between the hood and the cowl portion.
本発明は、上述事情に鑑みなされたもので、フードとカウルカバーとの間に、両者の間をシールするシール部材を設け、カウルカバーとカウルパネルとの間に、空間を設け、この空間に、フードを閉じた状態で弾性変形してカウルカバーを車両上方に付勢する弾性体を設けたことを最も主要な特徴とする車体前部構造である。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and a seal member for sealing between the hood and the cowl cover is provided, and a space is provided between the cowl cover and the cowl panel. The vehicle body front structure is characterized in that an elastic body that elastically deforms with the hood closed and biases the cowl cover upward is provided.
フードを閉じたときには、シール部材と弾性体とが弾性変形され、その反力で、弾性体によりカウルカバーが車両上方へ付勢されるとともに、シール部材によりフードとカウルカバーとの間がシールされる。 When the hood is closed, the seal member and the elastic body are elastically deformed, and by the reaction force, the cowl cover is biased upward by the elastic body, and the seal member seals between the hood and the cowl cover. The
そこで、高速走行時にフードが負圧により車両上方に持ち上げられた時には、シール部材が復元するのに加え、弾性体が復元してカウルカバーが持ち上げられ、フードとカウルカバーの間隔が狭められる。このように、カウルカバーが上昇してフードとカウルカバーの間隔が狭められるため、シール部のみが復元するのに比べ、シール状態の維持性能が向上する。よって、フードとカウルカバーの隙間から熱気が漏れて、フロントウインドガラスが曇るのを抑制することができる。 Therefore, when the hood is lifted upward by a negative pressure during high-speed traveling, in addition to restoring the seal member, the elastic body is restored, the cowl cover is lifted, and the distance between the hood and the cowl cover is narrowed. Thus, since the cowl cover is raised and the distance between the hood and the cowl cover is narrowed, the maintenance performance of the sealed state is improved as compared with the case where only the seal portion is restored. Therefore, it is possible to suppress the hot air from leaking from the gap between the hood and the cowl cover and fogging the front window glass.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
この実施の形態の車体前部構造は、車体前部のフロントウインドガラス(5)の下端部に沿って車幅方向に延在されたカウルパネル(31,32)と、このカウルパネル(31,32)の上部を覆い、車両前方側端部(6a)を車両上下方向へ移動可能に車体(1)に取り付けられたカウルカバー(6)と、このカウルカバー(6)の少なくとも車両前方側端部(6a)の車両上方に重なってこのカウルカバー(6)の車両前方に配置され、車体(1)に開閉可能に支持されたフード(7)と、を備えた車体前部構造である。 The vehicle body front structure of this embodiment includes a cowl panel (31, 32) extending in the vehicle width direction along the lower end of the front window glass (5) at the front of the vehicle body, and the cowl panel (31, 32). 32) and a cowl cover (6) attached to the vehicle body (1) so that the vehicle front side end (6a) can move in the vehicle vertical direction, and at least the vehicle front side end of the cowl cover (6). It is a vehicle body front structure provided with a hood (7) that is disposed in front of the cowl cover (6) so as to be able to be opened and closed, overlapping the vehicle upper portion of the portion (6a).
そして、この実施の形態の車体前部構造は、前記フード(7)とカウルカバー(6)との間に、両者の間をシールするシール部材(8)を設け、前記カウルカバー(6)とカウルパネル(31,32)との間に、空間(B)を設け、この空間(B)に、前記フード(7)を閉じた状態で弾性変形して前記カウルカバー(6)を車両上方に付勢する弾性体(9)を設けたことを特徴とする。 In the vehicle body front structure of this embodiment, a seal member (8) is provided between the hood (7) and the cowl cover (6) to seal between the two, and the cowl cover (6) A space (B) is provided between the cowl panels (31, 32), and the space (B) is elastically deformed with the hood (7) closed, so that the cowl cover (6) is located above the vehicle. An elastic body (9) for biasing is provided.
図1〜図6に基づいて本発明の最良の実施の形態の実施例1の車体前部構造について説明する。 The vehicle body front part structure of Example 1 of the best mode for carrying out the invention will be described with reference to FIGS.
まず、その構成について説明する。 First, the configuration will be described.
図2に示すように、車体1には、エンジンルームERと車室Rとを区画するダッシュパネル2の上端部に、車幅方向に延在したカウルボックス3が設けられている。このカウルボックス3の車幅方向両端部は、フロントピラー4,4に結合されている。
As shown in FIG. 2, the
カウルボックス3には、フロントウインドガラス5の下縁部が支持され、かつ、その車両上方側面が外装品である樹脂あるいは金属製のカウルカバー6により覆われている。
The
エンジンルームERは、フード7により覆われる。このフード7は、エンジンルームERを開閉可能に、その後端部あるいは前端部が車体1に回動可能に支持される。
The engine room ER is covered with a
さらに、カウルカバー6の車両前方端縁部6aとフード7との間にシール部材としてのゴム製のシールラバー8が介在されている。
Further, a
また、カウルカバー6の車両前方端縁部6aとカウルボックス3との間に弾性体9が介在されている。
An
上記構造の詳細を、図2のS1−S1断面図である図1に基づいて説明する。 Details of the above structure will be described with reference to FIG. 1, which is a sectional view taken along line S1-S1 of FIG.
カウルボックス3は、ダッシュパネル2の上部を形成するダッシュアッパパネル21と、カウルパネルとしてのカウルロア31およびカウルアッパ32を3箇所のフランジ33,34,35で結合させて箱断面形状に形成されている。
The
フランジ34には、フロントウインドガラス5の下縁部が接着などにより取り付けられている。
A lower edge portion of the
カウルカバー6は、その車両後方端縁部6bがフロントウインドガラス5の下縁部の上面に接着され、一方、その車両前方側端縁部6aは、車両上下方向に移動可能な片持ち支持状態となっている。また、カウルカバー6の車両前方側端縁部6aは、フード7とカウルボックス3のフランジ33の部分とに上下方向に重なって配置され、かつ、フード7との間、およびカウルアッパ32との間に、それぞれ空間A,Bを設定して配置されている。
The
そして、シールラバー8は、空間Aに配置されてカウルカバー6の車両前方側端縁部6aの上面に接着などにより取り付けられている。なお、シールラバー8は、中空に形成され、フード7に当接する部分にリップ8aが形成されている。
The
一方、弾性体9は、空間Bに配置されて、カウルカバー6の車両前方側端縁部6aの下面とカウルボックス3のフランジ33とに取り付けられている。
On the other hand, the
弾性体9は、ステンレス製の板ばねで形成されており、繰り返し反力を受けても復元力を発揮し、かつ耐熱性に優れるという特性を有しているとともに、その弾性変形量に対して生じる反力の大きさが、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力に相当する大きさに設定されている。
The
また、弾性体9は、図3の拡大断面図に示すように、上側片9a、中間片9b、下側片9cにより略コの字断面形状に形成され、中間部には、弾性体9の伸縮性を向上させるために略くの字状に折り曲げられた折曲部9dが形成されている。そして、弾性体9は、上側片9aが、カウルカバー6の裏面に一体に形成された係合爪6cに係合され、下側片9cが、カウルボックス3のフランジ33に樹脂製のクリップ91で取り付けられている。
Further, as shown in the enlarged cross-sectional view of FIG. 3, the
そして、シールラバー8の車両上下方向寸法、および弾性体9の車両上下方向寸法は、それぞれ、フード7を閉じたときに、それぞれ、圧縮方向に所定量弾性変形される寸法に設定されている。
Then, the vehicle vertical dimension of the sealing
次に、実施例1の作用について説明する。 Next, the operation of the first embodiment will be described.
通常は、フードを閉じたときには、図1に示すように、シールラバー8と弾性体9とが圧縮変形され、その反力でシールラバー8がフード7に当接して、両者間をシールしている。ここで、弾性体9の弾性変形量に対して生じる反力は、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力と同等の大きさに設定されているため、シールラバー8と弾性体9とは、ほぼ同等に圧縮変形される。よって、シールラバー8とフード7の当接圧力が設定未満となってシール性が悪化したり、シールラバー8に過剰な反力が入力されてシールラバー8のみが過剰に圧縮されたりする不具合が生じない。
Normally, when the hood is closed, as shown in FIG. 1, the
次に、高速走行時にフード7の上面に生じる走行負圧Pによりフード7が、図4に示すように、二点鎖線で示す通常時の位置から車両上方へ持ち上げられる場合がある。このとき、フード7が車両上方に持ち上げられるのに追従して、シールラバー8と弾性体9との両方が復元方向である伸び方向に変形する。したがって、カウルカバー6の車両前方側端縁部6aが上昇し、シールラバー8は、フード7に接触したシール状態に保たれる。
Next, as shown in FIG. 4, the
よって、エンジンルームER内の熱気がフロントウインドガラス5へ向けて漏れることが無く、この熱気の漏れによる曇りが生じることがない。
Therefore, the hot air in the engine room ER does not leak toward the
次に、シールラバー8が経年劣化してシールラバー8それ自体の反力が弱まってフード7をシールするのに十分な反力が得られない状態になった時には、このシールラバー8の反力低下分だけ、弾性体9が伸び変形する。すなわち、図5に示すように、弾性体9の伸び分だけカウルカバー6の車両前方側端縁部6aが上昇し、空間Aの上下方向寸法が狭まる一方で、空間Bの上下方向寸法が拡がり、シールラバー8は、フード7に接触したシール状態に保たれる。
Next, when the
次に、図6に示すように、フード7に対し、車両上方から衝撃荷重Fが入力された時には、フード7は、シールラバー8と弾性体9とを押し潰す。このように、実施例1では、衝撃荷重Fが入力されたときには、弾性体9を有しない従来構造と比べ、弾性体9の反力が入力方向とは逆方向に生じるとともに、フード7が弾性体9が設置された空間Bの分だけよけいに撓むことができ、衝撃吸収性能の向上を図ることができる。
Next, as shown in FIG. 6, when an impact load F is input to the
次に、図7に基づきこの発明の実施の形態の実施例2の車体前部構造を説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 2 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
この実施の形態の実施例2の車体前部構造は、実施例1とは弾性体を異ならせた例である。 The vehicle body front part structure of Example 2 of this embodiment is an example in which the elastic body is different from that of Example 1.
図7に示す弾性体209は、実施例1で示した弾性体9と同様に、ステンレス製の板ばねで、強反力部としての厚板材292と、弱反力部としての薄板材293と、の厚さの異なる2枚の板材292,293を上下に直列に結合して形成されている。
The
また、この弾性体209は、実施例1の弾性体9と同様に、上側片209a、中間片209b、下側片209cにより略コの字断面形状に形成され、かつ、折曲部209dを備えている。
Further, like the
また、厚板材292は、弾性変形量に対して生じる反力が、衝撃荷重Fが入力された際の大荷重吸収性能を得るのに最適に設定されている。また、薄板材293は、弾性変形量に対して生じる反力が、通常時のシール性能を確保するのに最適に、すなわち、実施例1と同様に、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力相当の大きさに設定されている。
Further,
したがって、この実施例2では、図1に示すようにフード7を閉じたときには、弾性体209にあっては、主として薄板材293が圧縮方向に変形される。
Therefore, in the second embodiment, when the
よって、高速走行などでフード7が持ち上げられた際や、シールラバー8が劣化した際には、弾性体209において、主として薄板材293が伸び方向に復元し、実施例1と同様に、シールラバー8が持ち上げられて、フード7に当接したシール状態が維持される。
Therefore, when the
一方、フード7の車両上方から衝撃荷重Fが入力されたときには、弾性体209にあっては、厚板材292が潰れる際に大きな反力が作用し、その分、衝撃吸収性能が高まる。
On the other hand, when an impact load F is input from above the vehicle of the
他の構成および作用効果については、実施例1と同様であるので説明を省略する。 Other configurations and operational effects are the same as those of the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
次に、図8に基づきこの発明の実施の形態の実施例3の車体前部構造を説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 3 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
この実施の形態の実施例3の車体前部構造は、実施例2の弾性体209の変形例である。
The vehicle body front part structure of Example 3 of this embodiment is a modification of the
すなわち、図8に示す実施例3の車体前部構造の弾性体309は、強反力部392を形成する板厚の厚い部分と、弱反力部393を形成する板厚の薄い部分とが一体に形成されている。このような板厚の相違は、圧延ロール間のピッチを部位により異ならせることにより形成することができる。
That is, the
したがって、この実施例3の車体前部構造にあっては、実施例2の車体前部構造と同様に、フード7を閉じたときには、弾性体309にあっては、主として弱反力部393が圧縮方向に変形される。
Therefore, in the vehicle body front portion structure of the third embodiment, as in the vehicle body front portion structure of the second embodiment, when the
よって、高速走行などでフード7が持ち上げられた際や、シールラバー8が劣化した際には、弾性体309において、主として弱反力部393が伸び方向に復元し、実施例1と同様に、シールラバー8が持ち上げられて、フード7に当接したシール状態が維持される。
Therefore, when the
一方、フード7の車両上方から衝撃荷重Fが入力されたときには、弾性体309にあっては、強反力部392が潰れる際に大きな反力が作用し、その分、衝撃吸収性能が高まる。
On the other hand, when an impact load F is input from above the vehicle of the
他の構成および作用効果については、実施例1と同様であるので説明を省略する。 Other configurations and operational effects are the same as those of the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
次に、図9に基づきこの発明の実施の形態の実施例4の車体前部構造を説明する。なお、前記実施例1と同一ないし均等な部分については、同一符号を付して、相違する部分を中心として説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 4 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. Parts that are the same as or equivalent to those of the first embodiment are given the same reference numerals, and different parts will be mainly described.
この実施の形態の実施例4の車体前部構造は、実施例1とは弾性体を異ならせた例である。 The vehicle body front part structure of Example 4 of this embodiment is an example in which the elastic body is different from Example 1.
図9に示す実施例4の車体前部構造の弾性体409は、ゴム製のもので、カウルカバー6の係合爪6cを係合させる係合凹部409aが形成され、かつ、収容穴409bに頭部が設置されたクリップ491によりフランジ33に取り付けられている。
The
また、この弾性体409は、実施例1と同様に、繰り返し反力を受けても復元力を有し、かつ耐熱性に優れるという特性を有しているとともに、その弾性変形量に対して生じる反力の大きさが、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力に相当する大きさに設定されている。
Further, like the first embodiment, the
したがって、この実施例4の車体前部構造にあっては、実施例1と同様の作用効果が得られる。 Therefore, in the vehicle body front part structure of the fourth embodiment, the same effects as those of the first embodiment can be obtained.
次に、図10に基づきこの発明の実施の形態の実施例5の車体前部構造を説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 5 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
この実施の形態の実施例5の車体前部構造は、実施例4の弾性体の変形例である。 The vehicle body front part structure of Example 5 of this embodiment is a modification of the elastic body of Example 4.
図10に示す実施例5の車体前部構造の弾性体509は、実施例4で示した弾性体409と同様に、ゴム製で、高硬度層の強反力部592と、低硬度層の弱反力部593と、を上下に直列に配置した硬度の異なる2層構造に形成されている。
The
そして、強反力部592は、弾性変形量に対して生じる反力が、衝撃荷重Fが入力された際の大荷重吸収性能を得るのに最適に設定されている。一方、弱反力部593は、弾性変形量に対して生じる反力が、通常時のシール性能を確保するのに最適に、すなわち、実施例4と同様に、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力相当の大きさに設定されている。
The strong
この実施例5では、図1に示したようにフード7を閉じたときには、弾性体509にあっては、主として弱反力部593が圧縮方向に変形される。
In the fifth embodiment, when the
したがって、高速走行などでフード7が持ち上げられた際や、シールラバー8が劣化した際には、弾性体509において、主として弱反力部593が伸び方向に復元し、実施例1と同様に、シールラバー8が持ち上げられて、フード7に当接したシール状態が維持される。
Therefore, when the
一方、フード7の車両上方から衝撃荷重Fが入力されたときには、弾性体509にあっては、強反力部592が潰れる際に大きな反力が作用し、その分、衝撃吸収性能が高まる。
On the other hand, when an impact load F is input from above the vehicle of the
他の構成および作用効果については、実施例1と同様であるので説明を省略する。 Other configurations and operational effects are the same as those of the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
次に、図11に基づきこの発明の実施の形態の実施例6の車体前部構造を説明する。なお、前記実施例1と同一ないし均等な部分については、同一符号を付して、相違する部分を中心として説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 6 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. Parts that are the same as or equivalent to those of the first embodiment are given the same reference numerals, and different parts will be mainly described.
この実施の形態の実施例6の車体前部構造は、実施例1とは弾性体を異ならせた例である。 The vehicle body front part structure of Example 6 of this embodiment is an example in which the elastic body is different from that of Example 1.
図11に示す形態の実施例6の車体前部構造の弾性体609は、カウルカバー606の車両前方側端縁部606aの下面から略ノの字断面形状で延びるカウルカバー606と一体に形成された板ばねである。この弾性体609は、2箇所の折曲部609a,609bのを経た先端に取付片609cを有している。
An
そして、弾性体609は、自然状態では、図において、二点鎖線で示す形状を成し、取付片609cをクリップ691でフランジ33へ組み付け、図外のフード7を閉じた状態では、図において実線で示すように、取付片609cをカウルカバー606の車両前方側端縁部606aと対向して圧縮変形された状態となる。
In the natural state, the
なお、この弾性体609は、実施例1と同様に、繰り返し反力を受けても復元力を有し、かつ耐熱性に優れるという特性を有しているとともに、弾性変形量に対して生じる反力が、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力に相当する大きさに設定されている。
Incidentally, the
したがって、この実施例4の車体前部構造にあっては、実施例1と同様の作用効果が得られる。 Therefore, in the vehicle body front part structure of the fourth embodiment, the same effects as those of the first embodiment can be obtained.
次に、図12に基づきこの発明の実施の形態の実施例7の車体前部構造を説明する。 Next, a vehicle body front part structure according to Example 7 of the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
この実施の形態の実施例7の車体前部構造は、実施例6の弾性体の変形例である。 The vehicle body front part structure of Example 7 of this embodiment is a modification of the elastic body of Example 6.
図12に示す実施例7の車体前部構造の弾性体709は、実施例6で示した弾性体609と同様に、カウルカバー706と一体に形成され、相対的に厚さを厚くして弾性変形量に対して生じる反力を大きく設定した強反力部792と、相対的に薄く形成して弾性変形量に対して生じる反力を小さく設定した弱反力部793と、を上下方向に直列に備えている。
The
強反力部792は、弾性変形量に対して生じる反力が、衝撃荷重Fが入力された際の大荷重吸収性能を得るのに最適に設定されている。また、弱反力部793は、弾性変形量に対して生じる反力が、通常時のシール性能を確保するのに最適に、すなわち、実施例1と同様に、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力に相当する大きさに設定されている。また、弾性体709は、実施例6と同様に、2箇所の折曲部709a,709bと、取付片709cとを備えている。
Strong
この実施例7では、フード7を閉じた通常時は、弾性体709にあっては、主として弱反力部793が圧縮方向に変形される。
In the seventh embodiment, when the
したがって、高速走行などでフード7が持ち上げられた際や、シールラバー8が劣化した際には、弾性体709において、主として弱反力部793が伸び方向に復元し、実施例1と同様に、シールラバー8が持ち上げられて、フード7に当接したシール状態が維持される。
Therefore, when the
一方、フード7の車両上方から衝撃荷重Fが入力されたときには、弾性体709にあっては、強反力部792が潰れる際に大きな反力が作用し、その分、衝撃吸収性能が高まる。
On the other hand, when an impact load F is input from above the vehicle of the
他の構成および作用効果については、実施例1と同様であるので説明を省略する。 Other configurations and operational effects are the same as those of the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
次に、図13に基づきこの発明の実施の形態の実施例8の車体前部構造を説明する。 Next, a vehicle body front portion structure according to an eighth embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
この実施の形態の実施例8の車体前部構造は、実施例7の弾性体の変形例である。 The vehicle body front portion structure of Example 8 of this embodiment is a modification of the elastic body of Example 7.
図13に示す実施例8の車体前部構造では、カウルカバー806が、樹脂により形成されている。そして、このカウルカバー806と一体に形成された弾性体809は、弾性変形量に対して生じる反力の大きな例えばPPなどの樹脂から成る強反力部892と、弾性変形量に対して生じる反力の小さな例えばゴムから成る弱反力部893と、を備え、反力の大きさの違いを、板厚ではなしに材質の違いにより与えられている。なお、各反力部892,893の反力の大きさの設定は、実施例7と同様である。
In the vehicle body front part structure of the eighth embodiment shown in FIG. 13, the
したがって、この実施例8の車体前部構造では、実施例7の車体前部構造と同様の作用効果が得られる。 Therefore, in the vehicle body front part structure of the eighth embodiment, the same effects as those of the vehicle body front structure of the seventh embodiment can be obtained.
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1および実施例2を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1および実施例2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。 The embodiment of the present invention and Example 1 and Example 2 have been described in detail with reference to the drawings, but the specific configuration is not limited to this embodiment, Example 1 and Example 2. Design changes that do not depart from the gist of the present invention are included in the present invention.
すなわち、実施例1ないし実施例8では、シール部材としてのシールラバー8を、カウルカバー6に取り付けた例を示したが、フード7に取り付け、フード7を閉じたときにカウルカバー6に当接するようにしてもよい。また、シール部材としては、ゴム製に限らず、弾性変形してシール性能を得ることができるものであれば、樹脂など他の素材のものを用いることができる。
In other words, in the first to eighth embodiments, the
また、実施例1ないし実施例8では、弾性体9を、カウルカバー6とカウルパネルとしてのフランジ33との両方に取り付けた例を示したが、いずれか一方に取り付け、他方には当接させる構造としてもよい。
In the first to eighth embodiments, the
また、実施例1ないし実施例8では、シール部材としてのシールラバー8と弾性体9とを、車両上下方向で重なるように配置した例を示したが、両者は、車両上下方向で異なる位置に設置してもよい。
In the first to eighth embodiments, the
また、実施例1ないし実施例8では、カウルパネルとしてカウルロア31およびカウルアッパ32を示したが、カウル部分を形成する車体パネルであれば、実施例で示したカウルロア31およびカウルアッパ32に限定されない。 In the first to eighth embodiments, the cowl lower 31 and the cowl upper 32 are shown as the cowl panels. However, the cowl lower 31 and the cowl upper 32 shown in the examples are not limited as long as the vehicle body panel forms the cowl portion.
また、実施例2,3,5,7,8では、弾性体209,309,509,709,809に強反力部292,392,592,792,892と、弱反力部293,393,593,793,893と、を形成し、弱反力部293,393,593,793,893の弾性変形量に対して生じる反力の大きさを、シールラバー8の初期の弾性変形量に対して生じる反力と同等の大きさに設定した。このように設定することで、フード7を閉じたときのシールラバー8の接触圧力を最適にできるが、これに限定されない。例えば、シールラバー8の性質を、シール時の接触圧力以外の要素、例えば、耐久性などにより決定してその反力を通常とは異なる反力に設定しておき、弾性体の反力の大きさを、シール部材の接触圧力として最適の圧力が得られる大きさに設定し、この弾性体の反力に基づいてシール部材をフード7に接触させるようにしてもよい。
In Examples 2, 3, 5, 7, and 8, the
また、実施例2,3,5,7,8では、弾性体209,309,509,709,809において、上部に強反力部292,392,592,792,892、下部に弱反力部293,393,593,793,893、を設けた例を示したが、これらは上下逆に配置してもよい。
In Examples 2, 3, 5, 7, and 8, in the
1 車体
5 フロントウインドガラス
6 カウルカバー
6a 車両前方側端縁部
7 フード
8 シールラバー(シール部材)
9 弾性体
31 カウルロア(カウルパネル)
32 カウルアッパ(カウルパネル)
209 弾性体
292 厚板材(強反力部)
293 薄板材(弱反力部)
309 弾性体
392 強反力部
393 弱反力部
409 弾性体
509 弾性体
592 強反力部
593 弱反力部
606 カウルカバー
606a車両前方側端縁部
609 弾性体
706 カウルカバー
709 弾性体
792 強反力部
793 弱反力部
809 弾性体
892 強反力部
893 弱反力部
B 空間
DESCRIPTION OF
9
32 Cowl upper (Cowl panel)
209
293 Thin plate material (weak reaction force part)
309
Claims (3)
このカウルパネルの上部を覆い、車両前方側端部を車両上下方向へ移動可能に車体に取り付けられたカウルカバーと、
このカウルカバーの少なくとも車両前方側端部の車両上方に重なってこのカウルカバーの車両前方に配置され、車体に開閉可能に支持されたフードと、
を備えた車体前部構造であって、
前記カウルカバーの車両前方側端部と前記フードとの間に、両者の間をシールするシール部材を設け、
前記カウルカバーとカウルパネルとの間に、空間を設け、
この空間に、前記フードを閉じた状態で弾性変形して前記カウルカバーを車両上方に付勢する弾性体を前記シール部材と直列に設け、
前記弾性体は、弾性変形量に対して生じる反力が相対的に大きく設定されて衝撃吸収性能を高めるための強反力部と、前記弾性変形量に対して生じる反力が前記強反力部よりも相対的に小さく設定されて前記フード上昇時にカウルカバーを上昇させるための弱反力部とを車両上下方向に直列に備えていることを特徴とする車体前部構造。 A cowl panel extending in the vehicle width direction along the lower end of the front windshield at the front of the vehicle body;
A cowl cover that covers the top of the cowl panel and is attached to the vehicle body so that the front end of the vehicle can be moved in the vertical direction of the vehicle;
A hood disposed at the front of the cowl cover so as to overlap at least the vehicle front end of the cowl cover and supported by the vehicle body so as to be opened and closed;
A vehicle body front structure comprising:
A seal member is provided between the front end of the cowl cover on the vehicle front side and the hood to seal between the two.
A space is provided between the cowl cover and the cowl panel,
In this space, an elastic body that elastically deforms the cowl cover upward with the hood closed and biases the cowl cover upward is provided in series with the seal member .
The elastic body has a strong reaction force portion for increasing impact absorption performance by setting a relatively large reaction force with respect to the elastic deformation amount, and a reaction force generated with respect to the elastic deformation amount is the strong reaction force. A vehicle body front part structure comprising a weak reaction force part, which is set to be relatively smaller than a part and for raising a cowl cover when the hood is raised, is arranged in series in the vehicle vertical direction .
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