JP4735143B2 - 回折構造層付シール - Google Patents

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本発明は、シール用基材にホログラム等のセキュリティ性の高い、またその光学作用により装飾効果もある回折構造層が設けられている回折構造層付シールに関するものであり、特に、その回折構造層との組合せによる偽造防止策を施した回折構造層付シールおよびその真贋判定方法に関する。
近年、光の干渉を利用して立体画像や特殊な装飾画像を表現しうる、ホログラムや回折格子等でなる回折構造層は、その同一意匠の複製が困難なことから、セキュリティ用途として多く利用されており、例えば、このホログラム等回折構造層を有するシールを、カード、ビデオカセット、コンパクトディスク、スポーツ用品、CD−ROM等のパッケージ、ブランド品等の表面に貼着し、その有無により物品が真正品か否かの真贋判定の手段として使用している。
従来、上記のようなホログラムで代表される回折構造層の真贋判定を、通常は目視で行うか、あるいはルーペ等簡単な道具を用いて細部を検証して、より高い確度で行うことができるものであった。
しかしながら、最近では上記ホログラム等回折構造層自体を偽造したものが出現するようになり、その偽造品は、目視では勿論、ルーペ等で細部を見てもその真贋の判定が難しく、ホログラム等回折構造層のみでは、簡易にかつ確度の高い真贋の判定をすることが困難となるという問題があるようになった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、ブランド品等に貼着し、その不正品の出現を予防または牽制するためのホログラム等の回折構造層付シールにおいて、この回折構造層との組合せによる偽造防止策を施して、簡便なかつ確度の高い真贋の判定が可能な回折構造層付シールおよびその真贋判定方法を提供することにある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、基材の片面にはシール用接着剤が施され、その反対面の一部もしくは全面には接着層を介して、光を回折させる回折構造層が設けられた回折構造層付シールにおいて、前記基材と前記接着層の間にパターン状の脆質層が施されており、前記パターン状の脆質層は、横万線状、縦万線状、斜め万線状に分割されているパターンでなることを特徴とする回折構造層付シールとしたものである。
上記回折構造層としては、例えば、いわゆる反射型のまたは透明型のホログラム(または回折格子)とか、あるいはリップマンホログラムが好適である。尚、本発明の回折構造層は、破壊され易い方が好適なために、厚さが薄い方が好ましい。この薄くするための具体策としては、その代表例として、回折構造層を転写箔の転写層中に薄い厚さで設けておき、基材上の所望の場所に転写によって設けるのが好適である。
また、請求項2の発明では、基材の片面にはシール用接着剤が施され、その反対面の一部もしくは全面には接着層を介して、光を回折させる回折構造層が設けられた回折構造層付シールにおいて、前記基材と前記接着層の間にパターン状の脆質層が施されており、前記パターン状の脆質層は、丸みを帯びた角部を有し、該角部に突起部が設けられたパターンでなることを特徴とする回折構造層付シールとしたものである。
また、請求項3の発明では、前記パターン状の脆質層は、保護層で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回折構造層付シールとしたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、基材の片面にはシール用接着剤が施され、その反対面の一部もしくは全面には接着層を介して、光を回折させる回折構造層が設けられた回折構造層付シールにおいて、前記基材と前記接着層の間にパターン状の脆質層が施されていることによって、その表面を粘着テープにより密着剥離するか、あるいはコイン等板状固形体でスクラッチオフ(引っ掻き落とし)して、本物であれば回折構造層にパターン状の抜き部分を形成せしめることができ、このようにパターン状の抜き部分の現出があるか否かによって、真贋の判定ができ、すなわち簡便なかつ確度の高い真贋の判定が可能な回折構造層付シールとすることができる。尚、回折構造層は(前記のように)破壊され易いように薄く作っておく方がパターン状の抜き部分を形成し易くするので好ましいものとなる。
また、上記請求項2に係る発明によれば、パターン状の脆質層を、複数に分割されてなるパターンとすることによって、分割されない大きな面積のものに比べ、粘着テープによる密着剥離あるいはコイン等板状固形体によるスクラッチオフ(削り落とし)がより容易になり、その真贋判定時のパターンをシャープに再現できる回折構造層付シールを提供できる。
また、上記請求項3に係る発明によれば、前記パターン状の脆質層を、パターンの形状で丸みのある角部にパターンの形状として小さな突起部が設けてあるパターンとすることによって、その丸みのある角部の突起部が起点となるので粘着テープによる密着剥離あるいはコイン等板状固形体によるスクラッチオフ(削り落とし)することがより容易になり、その真贋判定時のパターンをシャープに再現できる回折構造層付シールとすることができる。
また、上記請求項4に係る発明によれば、前記パターン状の脆質層が、保護層で覆われていることによって、この脆質層を保護し、回折構造層の転写前あるいは転写工程での脆質層の破壊を防止することができる。
さらにまた、上記請求項5に係る発明によれば、前記請求項1乃至4のいずれかに記載の回折構造層付シールを利用した真贋を判定する方法であって、本物であれば前記回折構造層があるべき部分の表面を粘着テープにより粘着剥離するか、もしくはコインなどの板状固形物によりスクラッチオフ(引っ掻き落とし)した際に、パターン状の抜き部分の現出が確認できるか否かに基づいて判定するようにすることができ、それによって、簡便でかつ確度の高い回折構造層付シールの真贋判定方法とすることができる。
従って本発明は、シール用基材にホログラム等の回折構造層が設けてある(好ましくは転写されている)回折構造層付シールで、特に、その回折構造層と組み合わせた特殊な偽造防止策を施して、その真贋判定が簡便でかつ確度の高い回折構造層付シールとして、優れた実用上の効果を発揮するものである。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
尚、本発明で回折構造層を基材に(前記反対面に)設ける手法は、前記のように転写によって行うのが好ましい。即ち、転写される転写層中に前記の回折構造層と接着層とを設けた(接着層が最表面に配する)転写箔を予め用意しておき、基材上の所望する場所に転写する方法である。
図1は、本発明の回折構造層付シールの一事例を説明する側断面図であり、図2は、本発明の回折構造層付シールの真贋判定方法の一事例を説明する側断面図であり、図3は、本発明の他の一事例を説明する側断面図である。また、図4、図5は、本発明の回折構造層付シールを構成する脆質層のパターン形状の事例を説明する図であり、図6は、本発明の回折構造層付シールの製造方法の一事例を説明する側断面図である。
本発明に係る回折構造層付シールは、例えば、図1(a)の側断面図に示すように、紙等でなる基材(10)の裏面には、粘着剤などのシール用接着剤層(12)が施され、その表面には商品名などの印刷層(18)が施されているシール(ラベル)原紙に、転写用接着層(14)を介して、ホログラム等微細な凹凸パターン(16a)面にアルミニウム蒸着でなる反射性薄膜層(15)が積層されている回折構造形成層(16)が転写されている回折構造層付シール(1)である。この場合、ホログラム(又は回折格子)は反射型である。この凹凸パターンは、例えばエンボス加工で行えばよい。
またこのアルミニウム蒸着でなる反射性薄膜層(15)に代え、例えば、図3の側断面図に示すように、TiO2 あるいはZnSなどの、屈折率が凹凸パターンを成している回折構造形成層(16)よりも高い材料を用いた透明性薄膜層(15a)を設けた回折構造層付シール(1)としてもよい。この場合、ホログラム(又は回折格子)はいわゆる透明型である。前記薄膜層(15かまたは15a)と回折構造形成層(16)との組合せで回折構造層を成している。
また、前記回折構造層の他の例としては、回折構造形成層(16)と前記薄膜層(15かまたは15a)の組合せを用いる代わりに、いわゆるリップマンホログラムの層を設けるようにしてもよい。
そこでまず、上記請求項1に係る発明は、図1(a)に示すように、例えば、基材(10)の表面の印刷層(18)に影響のない一部に転写用接着層(14)を介して、反射性薄膜層(15)が積層されている回折構造形成層(16)が転写されている回折構造層付シール(1)の基材(10)と転写用接着層(14)との間にパターン状の脆質層(11)を設けた回折構造層付シール(1)である。
また、上記請求項1に係る発明は、図1(b)の側断面図に示すように、例えば、基材(10)表面の全面に転写用接着層(14)を介して、反射性薄膜層(15)が積層されている回折構造形成層(16)が転写されている回折構造層付シール(1)の基材(10)と転写用接着層(14)との間にパターン状の脆質層(11)を設けた回折構造層付シール(1)とすることもできる。この場合の表面には図1(a)に示すような印刷層(1
8)がない回折構造層付シール(1)である。
このように、基材(10)と転写用接着層(14)との間にパターン状の脆質層(11)が施されていることによって、例えば、図2の側断面を表す模式図に示すように、その表面を粘着テープ(20)により密着剥離すると、脆質層(11)が破壊され、粘着テープ(20)の粘着面に回折構造層(16)とともに貼着され、基材(10)上に残った回折構造層(16)にパターン状の抜き部(19)が出現するようになるもので、このパターン状の抜き部(19)の出現が有るか否かで真贋の判定が可能な回折構造層付シール(1)とするものである。
以上のようなパターン状の脆質層(11)は、表面からは視認されず、簡便でかつ確度の高い回折構造層付シール(1)の真贋判定に用いられ、回折構造層(16)自体の偽造防止策にもなるものである。
また、上記請求項2に係る発明は、例えば、図4(b)、図4(c)、図4(d)に示すように、「VOID」のパターンでなる脆質層(11)が、横万線状、縦万線状、斜め万線状の白線で分割されていることを特徴とするもので、このように複数に分割されているものとすることによって、図4(a)に示すような分割されていない「VOID」のパターンのものに比べ、例えば、図2に示すように、粘着テープ(20)による密着剥離が容易になり、その時の「VOID」のパターンでなる抜き部(19)をシャープに再現できるようになる。
また、上記請求項3に係る発明は、例えば、図4(b)等に示すように、脆質層(11)を複数に分割したり、あるいは小さい面積で配設したりすることが難しい場合、すなわち、例えば図5(a)に示すような丸みを帯びた角部を持つパターンの場合では、図5(b)に示すように、丸みを帯びた角をもつパターンでなる脆質層(11)の、その角部に突起部(11a)が施されたパターンとすることを特徴とするものである。このように角部に突起部(11a)を設けることによって、図2に示すように、粘着テープ(20)による密着剥離に際し、この角部の突起部(11a)が起点となり、その剥離が容易になり、その時の丸みを帯びた角部を持つパターンでなる抜き部(19)がよりシャープに再現できるようになる。
また、上記請求項4に係る発明は、例えば、図1に示すように、パターン状の脆質層(11)を覆うように保護層(13)が施されているもので、この保護層(13)を設けることによって、この脆質層(11)を保護し、回折構造形成層(16)を基材(10)に転写する前、あるいは転写工程中に於ける脆質層(11)の擦れなどによる不用意な破壊を防止することができるようにしたものである。
さらにまた、上記請求項5に係る発明は、例えば、図1(a)に示すような回折構造層付シール(1)の真贋を判定する方法であって、例えば、図2に示すように、その表面を粘着テープ(20)により密着して剥離すると、脆質層(11)が破壊され、粘着テープ(20)の粘着面に回折構造形成層(16)とともに貼着され、基材(10)上に残った回折構造形成層(16)にパターン状の抜き部(19)が出現すると本物で、全くパターン状の抜き部(19)が出現しないと贋物であるという回折構造層付シール(1)の真贋判定方法である。
また、上記回折構造層付シールの真贋判定方法として、粘着テープに代わり、表面をコイン等板状固形体でスクラッチオフ(引っ掻き落とし)で脆質層(11)を破壊して、基材(10)上に残った回折構造形成層(16)にパターン状の抜き部(19)を出現させる真贋判定方法とすることもできる。
上記回折構造層付シール(1)の製造は、例えば、図6(a)に示すような裏面にシール用接着剤層(12)が施された紙等でなる基材(10)の表面に、パターン状の脆質層(11)をスクリーン印刷法等で施し、この脆質層(11)を覆うように保護層(13)をスクリーン印刷法等で施して回折構造層付シールの原紙とする。
一方で、例えば、図6(b)に示すような、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等でなる支持体(30)に剥離性保護層(17)、ホログラム等微細凹凸パターン(16a)を有する回折構造形成層(16)、アルミニウム蒸着等でなる反射性薄膜層(15)、接着層(14)が順次積層している転写箔(2)を準備する。
続いて、上記で得られた図6(a)に示す回折構造層付シールの原紙のパターン状の脆質層(11)上に、上記で準備された図5(b)に示す転写箔(2)の接着層(14)を下にして転写し、支持体(30)を剥離保護層(17)から剥離除去すると、例えば、図1(b)に示すような回折構造層付シール(1)を得ることができる。
以下に本発明の回折構造層付シール(1)を構成する各層の材料や形成方法等について説明する。
まず、本発明の回折構造層付シール(1)を構成する基材(10)としては、物品などに貼着可能な厚みの紙あるいはプラスチックフィルムが用いられ、例えば、坪量25g/m2 〜200g/m2 程度の上質紙、アート紙、コート紙などが挙げられ、あるいは厚み10μm〜300μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、延伸ナイロンフィルム等が挙げられ、その貼着対象物や用途(印刷の有無)などによって適宜選定することができる。但し、本発明は、必ずしも基材(10)の坪量、厚み、あるいは材料を限定するものではない。
また、その裏面に設けるシール用接着剤層(12)としては、粘着剤でなる感圧接着剤によるものと一旦加熱して粘着性を付与し貼着する感熱接着剤によるものが好適に使用される。
前者の感圧接着剤としては、汎用のゴム系、あるいはアクリル系の粘着剤がある。前記ゴム系の粘着剤は、天然ゴムや合成イソプレンゴムを主成分とし、ロジンやその誘導体の粘着付与樹脂、鉱油等可塑剤に石油系オイル等を溶剤としたものであり、これに対しアクリル系の粘着剤は、カーボン数2〜12の脂肪族アルコールのアクリルエステルを主体とし、アクリル酸、アクリルアマイド等極性基を有するモノマーを少量共重合させたものを主成分としたものがある。
また、後者の感熱接着剤としては、高分子材料、粘着付与剤、固体可塑剤からなる感熱性粘着組成物で、通常では粘着性がないが加熱によって粘着性が生じて、それが冷却後もかなりの期間持続するような接着(粘着)剤で、その高分子材料には、例えばポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル系、ポリ塩化ビニル系、天然ゴム系、合成ゴム系、ポリウレタン系の高分子化合物類が挙げられ、粘着付与剤には、例えばロジン誘導体、テルペン樹脂系、石油樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹脂系等の樹脂類が挙げられ、また固体可塑剤には、例えはフタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロース、ジ安息香酸エチレングリコール等が使用される。
上記感圧接着剤でなるシール用接着剤層(12)の場合、粘着性があるので、このシール用接着剤層(12)面にシリコン等が塗布された剥離紙(セパレータ)を必要とし、使
用時は、この剥離紙を剥がして、物品等に圧着して貼着する。また、感熱接着剤でなる場合は、常温では粘着性がないので剥離紙を必要としないのがメリットで、使用時は、一旦加熱して粘着性を付与し、冷却してもある程度の期(時)間粘着性を帯びているので急ぐことなく物品等に圧着して貼着することができるものである。
また、本発明の回折構造層付シール(1)を構成する脆質層(11)の材料としては、基材(10)や接着層(14)との接着性の悪いアクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、塩素化プロピレン樹脂あるいはシリコーン樹脂などの樹脂や、これらにシリコンオイル、脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛を混入した樹脂、あるいは酸化チタン、酸化珪素、タルク等無機フィラーを多量混入した脆弱な樹脂が挙げられる。なお無機フィラー等を多量混入したものは、透明性が若干劣るため、反射性薄膜層(15)は、透過性薄膜でないことが好ましい。
上記脆質層(11)の材料をインキ化し、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法あるいはアニロックスローラを介してインキを版に転移するフレキソ印刷法等でパターン状の脆質層(11)とする。
また、この脆質層(11)を覆うように設ける保護層(13)の材料としては、例えば、水性インキ、油性インキ、ニス、OPニスなどの膜状に加工可能なものを適宜使用してもよいが、本発明では必ずしもこれらに限定するものではない。
上記保護層(13)の材料をインキ化し、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法あるいはアニロックスローラを介してインキを版に転移するフレキソ印刷法等でパターン状の保護層(11)とする。
また、この脆質層(11)を覆うように転写される転写用接着層(14)の材料としては、反射性薄膜層(15)や脆質層(11)をを変質させたり、冒したりするものでなければ特に限定されるものではなく、例えば、ブチルゴム系、天然ゴム系、シリコン系、ポリイソブチル系等の接着成分と、アルキルメタクリレート、ビニルエステル、アクリルニトリル、スチレン、ビニルモノマー等の凝集成分と、不飽和カルボン酸、ヒドロキシル基含有モノマー、アクリルニトリル等に代表される改質成分や重合開始剤、可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて添加した接着剤が使用され、転写箔(2)の製造時の反射性薄膜層(15)上に、グラビアコート法、ロールコート法、リップコート法あるいはコンマコート法等で塗布し転写用接着層(14)とする。
また、回折構造形成層(16)としては、表面にレリーフ型ホログラム等を構成する微細な凹凸パターンが熱成形で形成されるものであればよく、その材料としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂の他に、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートなどの熱硬化性樹脂あるいはこれらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形材料が適用される。
上記微細凹凸パターン(16a)としては、レリーフ型ホログラムあるいは微小なエリアに複数種の単純な回折格子を配置したグレーティングイメージ、ピクセルグラムといった画像でなり、これらのプレス版により上記回折構造形成層(16)の材料にプレス成形で大量複製される。
また、上記回折構造形成層(16)の微細な凹凸パターン(16a)面に設ける反射性
薄膜層(15)としては、主に、厚さ100nm程度のアルミニウムが真空蒸着法により形成されるものであり、この他に銀、金、スズ、窒化チタンなども使用することが可能である。
また、上記回折構造形成層(16)の微細な凹凸パターン(16a)面に設ける透明性薄膜層(15a)としては、主に、厚さ50nm程度のZnSが真空蒸着法により形成されるものであり、この他にFe2 3 、TiO2 、CdS、CeO3 なども使用することができ、その形成方法もスパッタリング法、イオンプレーティング法等の成膜手段が適用可能で、その厚みとしても50〜1000nmの範囲にあるものが好ましく使用することができる。
さらにまた、上記回折構造形成層(16)を保護し、転写箔(2)の支持体(20)から剥離し易い層としての剥離性保護層(17)は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂の他に、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂あるいはこれらにオイルシリコン、脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛を添加したものが使用可能で、グラビアコート法、ロールコート法等で剥離性保護層(17)とすることができる。
本発明の回折構造層付シールの一実施の形態を側断面で表した説明図であり、(a)は、その一事例であり、(b)は、他の一事例である。 本発明の回折構造層付シールの真贋判定方法の一実施の形態を模式的に表した側断面図である。 本発明の回折構造層付シールの他の実施の形態を側断面で表した説明図である。 本発明の回折構造層付シールを構成する脆質層のパターン形状を表した説明図で、(a)は、分割されないパターン、(b)は、横万線で分割されているパターン、(c)は、縦万線で分割されているパターン、(d)は、斜め万線で分割されているパターンである。 本発明の回折構造層付シールを構成する脆質層の他のパターン形状を示す説明図で、(a)は、突起のないパターン、(b)は、コーナーに突起を有するパターンである。 本発明の回折構造層付シールを製造方法の一事例を説明するもので、(a)は、回折構造層付シールの原紙の側断面図であり、(b)は、回折構造層を転写する転写箔の側断面図である。
符号の説明
1‥‥回折構造層付シール
2‥‥回折構造層付シール用の転写箔
10‥‥基材
11‥‥脆質層
11a‥‥脆質層の突起部
12‥‥シール用接着剤層
13‥‥保護層
14‥‥転写用接着層
15‥‥反射性薄膜層
15a‥‥透明性薄膜層
16‥‥回折構造形成層
16a‥‥微細凹凸パターン
17‥‥剥離性保護層
18‥‥印刷層
19‥‥回折構造層の抜き部
20‥‥支持体

Claims (3)

  1. 基材の片面にはシール用接着剤が施され、その反対面の一部もしくは全面には接着層を介して、光を回折させる回折構造層が設けられた回折構造層付シールにおいて、前記基材と前記接着層の間にパターン状の脆質層が施されており、
    前記パターン状の脆質層は、横万線状、縦万線状、斜め万線状に分割されているパターンでなることを特徴とする回折構造層付シール。
  2. 基材の片面にはシール用接着剤が施され、その反対面の一部もしくは全面には接着層を介して、光を回折させる回折構造層が設けられた回折構造層付シールにおいて、前記基材と前記接着層の間にパターン状の脆質層が施されており、
    前記パターン状の脆質層は、丸みを帯びた角部を有し、該角部に突起部が設けられたパターンでなることを特徴とする回折構造層付シール。
  3. 前記パターン状の脆質層は、保護層で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回折構造層付シール。
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