JP4734950B2 - 熱処理装置 - Google Patents
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このような熱処理装置としては、例えば、ウェハ表面に不純物を熱拡散させる熱拡散装置(熱拡散炉)、シリコンウェハの表面に熱酸化法を用いて二酸化ケイ素の酸化膜を形成する熱酸化装置、シリケートガラスの層間絶縁膜を溶かしてウェハ表面を平坦化するリフロー装置、ウェハ表面の不純物を活性化させると共に半導体結晶の欠陥を回復させるアニール装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてウェハ上に各種薄膜を形成するCVD装置、ウェハ表面のフォトレジスト膜を除去するアッシング装置などがある。
尚、熱拡散,熱酸化,リフロー,アニールには一般に同一の熱処理装置が用いられる。
そこで、外周部にヒータを配設し半導体基板の複数枚を搭載するボートが搬出入する開口部を下端に有するとともにガス導入口を上端側にガス排出口を下端側に備える縦型拡散炉用炉芯管において、前記開口部から上側に所定の寸方だけ伸びる内管部を設け、この内管部と外管部と挟まれてなる溝の底面を前記ガス排出口に向けて下り勾配をもたせ該ガス排出口と前記溝とを連ねる技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、炉心管内壁に反応生成物が付着して汚れると、以下の事態が生じ、ウェハ表面におけるジャンクションの形成異常や不純物の濃度異常が引き起こされ、ウェハの不良品が発生して生産性が低下する。
炉心管の洗浄周期は炉心管の型式によって異なり、縦型炉芯管では1〜3ヶ月、縦型よりも全長の長い横型炉心管では2週間〜1ヶ月の稼働時間が経過したら洗浄を行う必要がある。
また、大きな炉心管を人手で洗浄するのは作業性が悪いことに加え、多くの作業員が洗浄作業にあたらなければならず人工が掛かるため、洗浄作業の分だけウェハの製造コストが増加するという問題がある。
そのため、特許文献1の技術を用いても、炉心管の洗浄周期を若干長くはできるものの、洗浄作業に伴う前記問題を十分に解決することはできない。
また、特許文献1の技術は、縦型拡散炉用炉芯管にのみ適用可能であり、横型拡散炉用炉芯管には適用できないという欠点もある。
例えば、熱酸化装置,リフロー装置,アニール装置では、炉心管内を急激に流れるガスが、炉心管内壁面、ボート表面、ウェハ表面などに当たり、それら表面からパーティクルを発生させ、そのパーティクルが炉心管内壁に付着して汚れる。
また、CVD装置では、熱拡散装置と同様に、反応ガスが凝結して生成された反応生成物が炉心管内壁に付着して汚れる。
また、アッシング装置では、ウェハ表面から除去されたフォトレジスト膜がパーティクルとなり、そのパーティクルが炉心管内壁に付着して汚れる。
半導体製造で用いられるウェハを炉心管内に収容し、炉心管内に適宜なガスを供給して、そのガス雰囲気中でウェハを加熱して熱処理を施す熱処理装置であって、
前記炉心管は水平に配置され、閉鎖された閉鎖端部と、開放された開放端部とを有し、
前記閉鎖端部には、前記炉心管内にガスを導入するガス導入管が接続され、
前記開放端部の下方部分の側壁には、前記炉心管内のガスを排気するための排出口が開口され、
前記開放端部には、当該開放端部を閉鎖するためのシャッターが設けられ、
前記内管は、前記炉心管の前記開放端部側の少なくとも上方部分の内壁面を覆うように前記炉心管内に配置され、
前記炉心管内にはレール部材が取付固定され、
前記内管には前記レール部材と摺動する摺動部が設けられ、
前記摺動部を前記レール部材上に載置した状態で、前記内管を前記炉心管内に押し込むことにより、前記摺動部を前記レール部材に対して摺動させ、前記炉心管内に前記内管を挿入して取り付け、
前記炉心管内に取り付けられた前記内管を前記炉心管内から引っ張ることにより、前記摺動部を前記レール部材に対して摺動させ、前記炉心管内から前記内管を引き出して取り外すようにしたことを技術的特徴とする。
前記内管は、前記炉心管における少なくとも排出口側の内壁面を覆うことを技術的特徴とする。
前記内管の下端部には溝が設けられていることを技術的特徴とする。
前記内管における前記溝の部分は、前記内管の本体とは別体に形成され、前記内管の本体に対して着脱可能に取付固定されていることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、内管の内壁面に反応生成物やパーティクルが付着して汚れたら、炉心管内から汚れた内管を取り外し、その代わりに清浄な別の内管を炉心管に取り付け、取り外した汚れた内管だけを洗浄する。
内管を取り外す際には炉心管を常温まで降温させる必要はなく、炉心管が高温のまま内管を取り外すことができる。
そのため、汚れた内管と清浄な内管の交換は短時間で行うことが可能であり、熱処理装置の設備稼働率が低下するのを防止できる。
そのため、内管の洗浄作業に伴うウェハの製造コストの増加分は、炉心管の洗浄作業に伴うウェハの製造コストの増加分に比べれば微々たるものである。
従って、請求項1の発明によれば、熱処理装置の洗浄作業に伴う設備稼働率の低下を防止すると共に、洗浄作業の作業性を向上させて人工を減らすことが可能な熱処理装置を提供することができる。
そして、請求項1の発明は横型熱処理装置に適用したものである。
横型熱処理装置では、炉心管内にガスの急激な流れ(気流)が生じており、そのガスの流れは、ガス導入管から一旦下降した後に上昇して排出口から排出される状態になっている。
そして、ガスが排出口から排気されるときに冷却されて凝結し、その凝結した反応生成物が炉心管の開放端部側に付着して汚れる。尚、ガスは炉心管の開放端部側で上昇するため、反応生成物やパーティクルは特に開放端部側の上方部分に付着しやすい。
この反応生成物は、炉心管の排出口および排出口周辺の装置を腐食させるおそれがある。
また、炉心管の内面壁に反応生成物やパーティクルが付着して汚れると、前記(1)(2)の事態が生じ、ウェハの表面におけるジャンクションの形成異常や不純物の濃度異常が引き起こされ、ウェハの不良品が発生して生産性が低下する。
請求項1の発明では、炉心管内の開放端部側に内管が配置され、開放端部側における炉心管の上方部分の内壁面は内管によって覆われているため、反応生成物やパーティクルは炉心管の内壁面ではなく主に内管の内壁面に付着する。
ここで、反応生成物やパーティクルが付着するのは主に炉心管の開放端部側の上方部分であるため、内管は炉心管内の開放端部側における上方部分の内壁面を覆えばよい。
そのため、炉心管における反応生成物やパーティクルが付着しやすい部分である開放端部側の上方部分の内壁面を内管が覆うように、内管の寸法形状と、炉心管内における内管の配置箇所とを設定すれば、前記作用・効果を十分に得ることができる。
また、内管には炉心管のようにウェハが保持固定された横型ボートの重量が掛からないため、内管の強度は炉心管に比べて低くてもよく、内管の重量は炉心管に比べて小さくできることから、前記作用・効果を高めることが可能になる。
そして、請求項1の発明では、作業員が内管の摺動部をレール部材上に載置した状態で、内管を炉心管内に押し込むだけで、摺動部はレール部材に対してスムーズに摺動され、炉心管内に内管を容易に取り付けることができる。
また、作業員が炉心管内に取り付けられた内管を炉心管内から引っ張ることにより、内管の摺動部はレール部材に対してスムーズに摺動され、炉心管内から内管を容易に取り外すことができる。
従って、請求項1の発明によれば、炉心管に対する内管の着脱が容易になる。
反応生成物やパーティクルが付着するのは、主に炉心管における排出口側の内壁面である。そのため、請求項2の発明のように、炉心管における反応生成物やパーティクルが付着しやすい部分である排出口側の内壁面を内管が覆うようにし、内管の寸法形状と、炉心管内における内管の配置箇所とを設定すれば、請求項1の作用・効果を十分に得ることができる。
そして、請求項2の発明によれば、炉心管の排出口側の内壁面だけを内管が覆うように内管の寸法形状を設定することで、内管を小型軽量化できるため、請求項1の作用・効果を高めることが可能になる。
請求項3の発明において、反応ガスが冷却凝結されて生成された反応生成物は、まず、液化した状態で内管の内壁面に付着し、次に、内管の内壁面を伝って垂れ流れ、内管の下端部に設けられた溝内に落ち込んで溜まる。
従って、請求項3の発明によれば、内管の内壁面に付着した液状の反応生成物が、内管に覆われていない炉心管の下方部分に垂れ落ちて汚すのを防止できる。
請求項4の発明によれば、内管における溝の部分を内管の本体から取り外し、当該溝の部分内に溜まった反応生成物を洗浄して除去する作業が容易になり、内管を清浄に維持しやすくなる。
図1は、第1実施形態における横型熱拡散装置10の概略縦断面図である。
図2は、横型熱拡散装置10の概略縦断面図であり、図1におけるY−Y線断面図である。
図3は、横型熱拡散装置10の使用方法を説明するための概略縦断面図である。
横型(水平型)の熱拡散装置(熱拡散炉)10は、横型(水平型)の炉心管(プロセスチューブ、反応管、熱処理炉)11、ガス導入管12、シャッター13、排気ポート14、ヒーター15、レール部材16a,16b、内管17などから構成されている。
閉鎖端部11aの中央部には、炉心管11内に反応ガスを供給するためのガス導入管12が接続されている。
開放端部11bには、その開放端部11bを覆うためのシャッター13が設けられている。尚、シャッター13は、炉心管11と同材質または熱膨張係数が近い材質で形成されている。
また、開放端部11bの下方部分の側壁には排出口11cが開口され、その排出口11cには炉心管11内のガスを排気するための排気ポート14が接続されている。
丸棒状の各レール部材16a,16bは、炉心管11の内壁面における対向する箇所に取付固定されて水平に配置されている。
各ダミーDは複数枚のウェハWから構成され、その各ウェハWはウェハ面を平行に近接させた状態で配置されている。そして、各ダミーDは、そのウェハ面が各ロットRのウェハ面に対して平行に所定間隔だけ間隙を設けて配置されている。尚、各ダミーDは、炉心管11内の温度をコントロールして各ロットRの周囲温度を均一化するために設けられている。
そして、各ロットR(ウェハW)および各ダミーDが保持固定された横型ボートBaは、炉心管11内に搬入され、炉心管11内の底部に載置されている。
図5は、内管17の横断面図であり、図4におけるX−X線断面図である。
内管17は、内管本体21および係止凸部22a,22bから構成されている。
半月板状の各係止凸部22a,22bは、内管本体21の内壁面における対向する箇所で且つ溝部21c,21dを塞がない箇所に取付固定されている。
横型熱拡散装置10を使用するには、まず、シャッター13を引き上げて炉心管11の開放端部11bを開放し、次に、開放端部11b側から炉心管11内に内管17を挿入して取り付ける。
このとき、炉心管11の内壁面と内管17の外壁面とが接触して両者に傷が付かないように、炉心管11の内径に対して内管17の外径は若干小さく形成されている。
そして、各摺動部21a,21bが各レール部材16a,16b上に載置された状態で、炉心管11内の開放端部11b側に内管17を配置する。
尚、ウェハWの表面にP型不純物を熱拡散させる場合には、例えば、三臭化ボロンと窒素と酸素の混合気を反応ガスとして用いる。
また、ウェハWの表面にN型不純物を熱拡散させる場合には、例えば、オキシ塩化リンと窒素と酸素の混合気を反応ガスとして用いる。
このとき、図3および図5に示すように、先端部がL字状に曲がった治具Ja,Jbを用い、各治具Ja,Jbの先端部を内管17の各係止凸部22a,22bに引っかけた状態で各治具Ja,Jbを引っ張ることにより、炉心管11内から内管17を引き出すことができる。
第1実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
横型熱拡散装置10では、炉心管11内に反応ガスの急激な流れ(気流)が生じており、その反応ガスの流れは、図1の矢印αに示すように、ガス導入管12から一旦下降した後に上昇して排出口11cから排出される状態になっている。
そして、反応ガスが排出口11cから排気されるときに冷却されて凝結し、その凝結した反応生成物が炉心管11の開放端部11b側に付着して汚れる。
尚、図1の矢印αに示すように、反応ガスは炉心管11の開放端部11b側で上昇するため、反応生成物やパーティクルは特に開放端部11b側の上方部分に付着しやすい。
また、炉心管11の内面壁に反応生成物が付着して汚れると、前記(1)(2)の事態が生じ、ウェハWの表面におけるジャンクションの形成異常や不純物の濃度異常が引き起こされ、ウェハWの不良品が発生して生産性が低下する。
そこで、内管17の内壁面に反応生成物やパーティクルが付着して汚れたら、炉心管11内から汚れた内管17を取り外し、その代わりに清浄な別の内管17を炉心管11内に取り付け、取り外した汚れた内管17だけを洗浄する。
そのため、汚れた内管17と清浄な内管17の交換は短時間で行うことが可能であり、横型熱拡散装置10の設備稼働率が低下するのを防止できる。
また、内管17には炉心管11のように横型ボートBaの重量が掛からないため、内管17の強度は炉心管11に比べて低くてもよく、内管17の重量は炉心管11に比べて小さくできる。
そのため、内管17の洗浄作業に伴うウェハWの製造コストの増加分は、炉心管11の洗浄作業に伴うウェハWの製造コストの増加分に比べれば微々たるものである。
従って、第1実施形態によれば、横型熱拡散装置10の洗浄作業に伴う設備稼働率の低下を防止すると共に、洗浄作業の作業性を向上させて人工を減らすことが可能なウェハWの横型熱拡散装置10を提供することができる。
図2および図3に示すように、炉心管11内に内管17を挿入して取り付けるときには、曲面凸状の各摺動部21a,21bと丸棒状の各レール部材16a,16bとが線接触しており、両者の摩擦係数が小さくなっている。
そのため、作業員が内管17を炉心管11内に軽い力で押し込むだけで、各摺動部21a,21bは各レール部材16a,16bに対してスムーズに摺動され、炉心管11内に内管17を容易に取り付けることができる。
そのため、作業員が内管17の各係止凸部22a,22bに各治具Ja,Jbの先端部を引っかけて軽い力で引っ張るだけで、各摺動部21a,21bが各レール部材16a,16bに対してスムーズに摺動され、炉心管11内から内管17を容易に取り外すことができる。
各レール部材16a,16bは、炉心管11と同材質または熱膨張係数が近い材質で形成する必要がある。
つまり、各レール部材16a,16bと炉心管11の熱膨張係数が大きく異なると、炉心管11の昇温時または降温時に各レール部材16a,16bまたは炉心管11が破損するおそれがあるためである。
ちなみに、各レール部材16a,16bを炉心管11と同材質の石英または炭化ケイ素で形成した場合には、各レール部材16a,16bを炉心管11の内壁面に溶接して一体化すればよい。
つまり、内管本体21および各係止凸部22a,22bと炉心管11の熱膨張係数が大きく異なると、炉心管11の昇温時または降温時に内管17または炉心管11が破損するおそれがあるためである。
ちなみに、内管本体21と各係止凸部22a,22bを炉心管11と同材質の石英または炭化ケイ素で形成した場合には、各係止凸部22a,22bを内管本体21の内壁面に溶接して一体化すればよい。
反応ガスが冷却凝結されて生成された反応生成物は、まず液化した状態で内管17の内壁面に付着する。そして、図2の矢印βに示すように、内管17の内壁面に付着した液状の反応生成物Fは、内管17の内壁面を伝って垂れ流れ、水平に配置された内管17の下端部に設けられた各溝部21c,21d内に落ち込み、各溝部21c,21d内に溜まる。
従って、内管17の内壁面に付着した液状の反応生成物が、内管17に覆われていない炉心管11における開放端部11b側の下方部分に垂れ落ち、開放端部11b側の下方部分を汚すのを防止できる。
図6は、内管17の変更例を示す斜視図である。
図6に示す変更例において、図4に示す内管17と異なるのは、各摺動部21a,21bおよび各溝部21c,21dが内管本体21とは別体に形成され、各部21a〜21dが内管本体21に対して留め具21eを用いて着脱可能に取付固定されている点だけである。
尚、留め具21eを使わずに溝部41aと内管37の本体41cとを着脱可能な構造にしてもよい。
図7は、第2実施形態における縦型熱拡散装置30の概略縦断面図である。
図8は、縦型熱拡散装置30の使用方法を説明するための概略縦断面図である。
縦型(垂直型)の熱拡散装置(熱拡散炉)30は、縦型(垂直型)の炉心管(プロセスチューブ、反応管、熱処理炉)31、ガス導入管32、排気ポート33、ボート架台34、ヒーター35、駆動装置36、内管37などから構成されている。
上端部31aの中央部には、炉心管31内に反応ガスを供給するためのガス導入管32が接続されている。
下端部31bの側壁には排出口31cが開口され、その排出口31cには炉心管31内のガスを排気するための排気ポート33が接続されている。
また、下端部31bは、その下端部31bを覆うためのエンドキャップ34aを備えたボート架台34上に載置されている。尚、ボート架台34は、炉心管31と同材質または熱膨張係数が近い材質で形成されている。
炉心管31はコイル型のヒーター35に挿通され、炉心管31の外周壁面はヒーター35に囲まれている。
そして、各ウェハWが保持固定された縦型ボートBbは、ボート架台34上に載置固定された状態で炉心管31内に搬入されている。
ボート架台34は駆動装置36上に載置固定されている。
図10は、内管37の要部縦断面図であり、図9におけるY−Y線断面図である。
略円筒状の内管37は、円筒状の底辺端部が内側に巻き込まれ、その内側に巻き込まれた凹状の内壁面から溝部41aが形成されている。
また、内管37の底部近傍の側壁面には、炉心管31の排出口31cと連通される排出口41bが貫通形成されている。
縦型熱拡散装置30を使用するには、まず、溝部41a側を下にして内管37を立てた状態でボート架台34上に載置し、次に、各ウェハWが保持固定された縦型ボートBbをボート架台34上に載置して固定する。
そして、図8の矢印γに示すように、駆動装置36を用いてボート架台34を垂直方向に上昇させることにより、ボート架台34上に載置された縦型ボートBb(各ウェハW)および内管37を、下端部31b側から炉心管31内に搬入し、ボート架台34のエンドキャップ34aを下端部31bに密着させて下端部31bを閉鎖する。すると、図7に示す状態になる。
このとき、ウェハWの表面に不純物を熱拡散させた反応ガスは、内管37の排出口41bから炉心管31の排出口31cを介して排気ポート33へ導かれ、排気ポート33から外部へ排出される。
そして、ボート架台34から縦型ボートBbを持ち上げて取り外した後に、ボート架台34から内管37を持ち上げて取り外す。
第2実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
縦型熱拡散装置30では、炉心管31内に反応ガスの急激な流れ(気流)が生じており、その反応ガスの流れは、図7の矢印εに示すように、ガス導入管32から下降して各排出口41b,31cから排出される状態になっている。
そして、反応ガスが各排出口41b,31cから排気されるときに冷却されて凝結し、その凝結した反応生成物が炉心管31の下方部分(下端部31b側)に付着して汚れる。
そこで、内管37の内壁面に反応生成物やパーティクルが付着して汚れたら、炉心管31内から汚れた内管37を取り外し、その代わりに清浄な別の内管37を炉心管31内に挿入し、取り外した汚れた内管37だけを洗浄する。
そのため、汚れた内管37と清浄な内管37の交換は短時間で行うことが可能であり、縦型熱拡散装置30の設備稼働率が低下するのを防止できる。
尚、実際に炉心管31から内管37を取り外すのは、不純物の熱拡散が終了してから、ボート架台34上に載置された縦型ボートBbおよび内管37を駆動装置36を用いて炉心管31外に搬出した後であり、この時点では炉心管31が常温まで降温されている。
そのため、内管37の洗浄作業に伴うウェハWの製造コストの増加分は、炉心管31の洗浄作業に伴うウェハWの製造コストの増加分に比べれば微々たるものである。
従って、第2実施形態によれば、縦型熱拡散装置30の洗浄作業に伴う設備稼働率の低下を防止すると共に、洗浄作業の作業性を向上させて人工を減らすことが可能なウェハWの縦型熱拡散装置30を提供することができる。
炉心管31内に内管37を取り付けるには、内管37をボート架台34上に載置した状態で、駆動装置36を用いてボート架台34を垂直方向に上昇させればよい。
また、炉心管31内から内管37を取り外すには、駆動装置36を用いてボート架台34を垂直方向に下降させ、ボート架台34から内管37を持ち上げればよい。
従って、炉心管31に対する内管37の着脱は容易に行うことができる。
内管37は、炉心管31と同材質または熱膨張係数が近い材質で形成する必要がある。
つまり、内管37と炉心管31の熱膨張係数が大きく異なると、炉心管31の昇温時または降温時に内管37または炉心管31が破損するおそれがあるためである。
反応ガスが冷却凝結されて生成された反応生成物は、まず液化した状態で内管37の内壁面に付着する。そして、図10の矢印βに示すように、内管37の内壁面に付着した液状の反応生成物Fは、内管37の内壁面を伝って垂れ流れ、内管37の下端部に設けられた溝部41a内に落ち込み、溝部41a内に溜まる。
従って、内管37の内壁面に付着した液状の反応生成物が、炉心管31における下端部31b側の下方部分に垂れ落ち、下端部31b側の下方部分を汚すのを防止できる。
図11は、内管37の変更例を示す斜視図である。
図11に示す変更例において、図9に示す内管37と異なるのは、溝部41aが内管37の本体41cとは別体に形成され、溝部41aが内管37の本体41cに対して留め具41dを用いて着脱可能に取付固定されている点だけである。
尚、留め具41dを使わずに溝部41aと内管37の本体41cとを着脱可能な構造にしてもよい。
ところで、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
第1実施形態では、内管17が炉心管11内の開放端部11b側における上方部分の内壁面だけを覆うように、内管17の寸法形状と、炉心管11内における内管17の配置箇所とが設定されている。
しかし、内管17が炉心管11の内壁全てを覆うように、内管17の寸法形状を設定してもよい。
尚、内管17の寸法形状(特に長さ)および配置箇所については、反応生成物やパーティクルが炉心管11の内壁面に付着しないように、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
第2実施形態では、内管37は炉心管31内の下端部31b側の内壁面だけを覆うように、内管37の寸法形状と、炉心管31内における内管37の配置箇所とが設定されている。
しかし、内管37が炉心管31の内壁全てを覆うように、内管37の寸法形状を設定してもよい。
尚、内管37の寸法形状(特に高さ)および配置箇所については、反応生成物やパーティクルが炉心管31の内壁面に付着しないように、カット・アンド・トライで実験的に最適値を見つけて設定すればよい。
第2実施形態では、内管37が載置されたボート架台34を駆動装置36を用いて上昇させることにより、内管37を炉心管31内に配置している。
図12は、第2実施形態の別例を示す縦型熱拡散装置30の概略縦断面図である。
図12に示すように、炉心管31の下端部31bに対して、取付部材41eを用いて内管37を着脱可能に取付固定しておいてもよい。
上記各実施形態は熱拡散装置に適用したものであるが、本発明は熱拡散装置に限らず、半導体製造で用いられるウェハに適宜なガス雰囲気中で熱処理を施すための熱処理装置全般に適用してもよい。
尚、熱処理装置としては、例えば、熱酸化装置、リフロー装置、アニール装置、CVD装置、アッシング装置などがある。
11…炉心管
11a…閉鎖端部
11b…閉鎖端部
11c…排出口
12…ガス導入管
13…シャッター
15…ヒーター
16a,16b…レール部材
17…内管
21…内管本体
21a,21b…摺動部
21c,21d…溝部
30…熱処理装置としての縦型熱拡散装置
31…炉心管
31a…上端部
31b…下端部
31c…排出口
32…ガス導入管
33…排気ポート
34…ボート架台
35…ヒーター
36…駆動装置
37…内管
41a…溝部
41c…内管37の本体
Claims (4)
- 半導体製造で用いられるウェハを炉心管内に収容し、炉心管内に適宜なガスを供給して、そのガス雰囲気中でウェハを加熱して熱処理を施す熱処理装置であって、
前記炉心管は水平に配置され、閉鎖された閉鎖端部と、開放された開放端部とを有し、
前記閉鎖端部には、前記炉心管内にガスを導入するガス導入管が接続され、
前記開放端部の下方部分の側壁には、前記炉心管内のガスを排気するための排出口が開口され、
前記開放端部には、当該開放端部を閉鎖するためのシャッターが設けられ、
前記内管は、前記炉心管の前記開放端部側の少なくとも上方部分の内壁面を覆うように前記炉心管内に配置され、
前記炉心管内にはレール部材が取付固定され、
前記内管には前記レール部材と摺動する摺動部が設けられ、
前記摺動部を前記レール部材上に載置した状態で、前記内管を前記炉心管内に押し込むことにより、前記摺動部を前記レール部材に対して摺動させ、前記炉心管内に前記内管を挿入して取り付け、
前記炉心管内に取り付けられた前記内管を前記炉心管内から引っ張ることにより、前記摺動部を前記レール部材に対して摺動させ、前記炉心管内から前記内管を引き出して取り外すようにしたことを特徴とする横型の熱処理装置。 - 請求項1に記載の熱処理装置において、
前記内管は、前記炉心管における少なくとも排出口側の内壁面を覆うことを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の熱処理装置において、
前記内管の下端部には溝が設けられていることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項3に記載の熱処理装置において、
前記内管における前記溝の部分は、前記内管の本体とは別体に形成され、前記内管の本体に対して着脱可能に取付固定されていることを特徴とする熱処理装置。
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