JP4734038B2 - 階段昇降装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪を有する階段昇降装置に関する。
従来より、車輪を有する階段昇降装置が種々提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−147243号公報
従来の階段昇降装置のうち、車輪の駆動または車輪を支持する車輪支持体の転動によって階段を昇降するように構成されたものでは、それらの駆動出力を比較的大きくする必要があり、そのため、使用するモータの大型化や、搭載する電池の容量増大、ひいては階段昇降装置全体としての大型化や重量増大といった問題が生じる場合があった。
そこで、本発明は、階段の昇降に用いる駆動機構の駆動出力をより小さくすることが可能な階段昇降装置を得ることを目的とする。
請求項1の発明にかかる階段昇降装置にあっては、前後に配置される複数の車輪と車輪駆動機構とを有する車輪支持体を、本体部の左右両側にそれぞれ備え、
本体部に対して各車輪支持体を転動させる転動機構と、
各車輪支持体と前記本体部とを前後に相対移動させるスライド機構と、
前記転動機構及び前記スライド機構を制御する制御回路と、
を備えた階段昇降装置であって、
前記階段昇降装置が壁面に当接したことが検知された場合に、
制御回路は、
前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させ、
左右いずれか一方の前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、段差の上面上に載置し、
前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して前傾させ、
未だ転動させていなかった前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させ、
左右いずれか一方の前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して前傾させ、
前記車輪が前記段差の下面に残る前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、当該車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させて通常姿勢での角度まで戻す、
ことを特徴とする。
請求項2の発明にかかる階段昇降装置にあっては、前記本体部が各車輪支持体に対して相互に隣接する二つの車輪の軸間区間またはそれより前後に広い区間で相対的にスライド可能となるようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる階段昇降装置にあっては、左右両側の前記車輪支持体に対して前記本体部の重心を前後に移動させる重心移動機構を備えることを特徴とする。
請求項4の発明にかかる階段昇降装置にあっては、前記本体部の重心を車輪支持体の転動軸心より上方に設定したことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、スライド機構によって本体部を各車輪支持体に対して前後に移動させることができる分、従来のように車輪または車輪支持体を駆動させるのみで階段を昇降させる方式に比べて、階段の昇降に用いる駆動機構の駆動出力をより小さくすることができ、ひいては、装置構成の小型、軽量化を図ることができる。
また、スライド機構や転動機構を用いて、姿勢を安定的に維持しながら、段差を容易にかつ安定的に乗り越えることができる。
請求項2の発明によれば、車輪支持体が転動する際の車輪接地点と転動軸心との距離を短くして、転動機構の駆動出力をより小さくすることができ、ひいては、装置構成の小型、軽量化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、重心移動機構によって本体部の重心を移動させることで、階段を昇降する際に、階段昇降装置の姿勢をより安定化させることができる。
請求項4の発明によれば、転動機構を用いて車輪支持体に対する本体部の回動角度を変化させることで本体部の重心位置を移動させることができ、階段を昇降する際に、階段昇降装置の姿勢をより安定化させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる階段昇降装置の斜視図、図2は、階段昇降装置の下部を正面やや上方から見た斜視図、図3は、階段昇降装置の下部(の左側半分)を示す平面図、図4〜図6は、階段昇降装置が段差を昇る手順を示す側面図である。なお、図3では、階段昇降装置の下部の左側半分のみを図示し、前後方向に伸びる中心線について当該左側半分と線対称形状となる右側半分については、図示を省略している。
本体部2の左右両側に配置された前後方向に伸びる細長い車輪支持体7L,7Rには、それぞれ、一対の車輪(3La,3Lb),(3Ra,3Rb)が前後に縦列配置されており、前後左右合計四つの車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbが回転することによって、この階段昇降装置1が前後方向に移動できるようになっている。なお、これら車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbの形状(直径、幅等)は、昇降する階段のサイズ等に応じて適宜に設定される。なお、本実施形態では、これら四つの車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbを全て同一形状にしてある。
そして、本実施形態では、これら車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbを回転させる車輪駆動機構は、車輪支持体7L,7Rの各々に設けられている。
具体的には、図3に示すように、車輪支持体7Lに、軸受を有する車軸支持部材14a,14bを介して、車輪3La,3Lbを回転自在に取り付けるとともに、車輪支持体7Lに車輪駆動機構としてのモータ8を固定し、このモータ8の出力軸の回転をギヤ15を介して一方の車輪3Laに伝達するとともに、さらにその回転をベルト16を介して他方の車輪3Lbに伝達するように構成している。また、図示しない右側の車輪支持体7Rの支持機構ならびに車輪駆動機構についても、この左側の車輪支持体7Lと全く同様に構成している。なお、左右のモータ8,8は、図示しない制御装置によってそれぞれ別個独立に制御できるようにしてある。
また、本実施形態では、これら車輪支持体7L,7Rは、それぞれ、本体部2に対して回動可能に支持されており、当該車輪支持体7L,7Rを転動させる転動機構として、モータ4,4が設けられている。
具体的には、図2に示すように、本体部2を構成する左右一対の縦壁部17,17に、それぞれモータ4,4を取り付け、このモータ4,4の出力軸の回転を、ベルト9,9および軸受筐体10,10内のシャフト(図示せず)を介して支持部材5,5に伝達し、本体部2に対し、この支持部材5,5を回転中心として、車輪支持体7L,7Rを転動させることができるようにしてある。また、図3に示すように、車輪支持体7Lの転動軸心Cは、車輪3La,3Lbの回転軸心Xa,Xbと平行とし、この車輪支持体7Lの転動によって、車輪3La,3Lbが前後に転置するようにしてある。これは右側の車輪支持体7Rについても同様である。そして、これら左右のモータ4,4を、図示しない制御装置によってそれぞれ別個独立に制御できるようにして、本体部2に対して左右両側の車輪支持体7L,7Rをそれぞれ別個独立に転動させる転動機構を構築している。
さらに、本実施形態では、これら車輪支持体7L,7Rは、それぞれ、本体部2に対して前後方向にスライド可能に支持されており、当該車輪支持体7L,7Rを前後方向にスライドさせるスライド機構として、モータ6,6やガイドレール11,11、ボールネジ機構12,12等が設けられている。
具体的には、各車輪支持体7L,7Rに、前後方向に伸びるガイドレール11,11を設け、当該ガイドレール11,11の長手方向(すなわち前後方向)に沿って回転可能なボールネジ12a,12aを設ける一方、このボールネジ12a,12aに、ガイドレール11,11に移動案内されるボールナット12b,12bを螺合している。そして、図3に示すように、車輪支持体7Lにモータ6を固定し、このモータ6の出力軸の回転を、ベルト13を介してボールネジ12aに伝達して回転させ、これにより、ボールナット12b、ひいては支持部材5を、車輪支持体7Lに対して相対的に前後方向にスライドさせるようにしている。これは右側の車輪支持体7Rについても同様である。そして、これら左右のモータ6,6を、図示しない制御装置によってそれぞれ別個独立に制御できるようにして、支持部材5,5ひいては本体部2に対して、左右の車輪支持体7L,7Rを別個独立に前後にスライドさせるスライド機構を構築している。
ここで、各車輪支持体7L,7Rでは、図3に示すように、車輪駆動機構用のモータ8とスライド機構用のモータ6とを前後に分散して配置し、前後の重量バランスをとるようにするのが好適である。これにより、転動機構用のモータ4の駆動出力(負荷)をより小さくすることができる。
また、本実施形態では、図3に示すように、車輪3Laの回転軸心Xaと車輪3Lbの回転軸心Xbとの間の軸間区間に対し、スライダ機構によって支持部材5の転動軸心Cが移動する区間(すなわち、CaとCbとの間の区間)を前後に広くし、支持部材5,5、すなわち当該支持部材5,5に連結される本体部2が、車輪支持体7L,7Rに対して相互に隣接する二つの車輪(3La,3Lb),(3Ra,3Rb)の軸間区間より前後に広い区間で相対的にスライド可能となるようにしている。
また、本実施形態では、各車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbの回転軸心Xa,Xbの接地面からの高さと、車輪支持体7L,7Rの転動軸心Cの接地面からの高さとを、ほぼ同じになるようにして、車輪支持体7L,7Rが転動して車輪配置が入れ替わっても、当該車輪支持体7L,7Rを転動するためのモータ4,4の駆動出力が極力変化しないようにしてある。
さらに、本実施形態では、図1および図2から明らかとなるように、本体部2の重心を、車輪支持体7L,7Rの転動軸心Cより上方に設定して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して転動軸心C回りに傾けることで当該本体部2の重心を前後に移動できるようにしてある。このとき、バッテリ18や制御回路(図示せず)等の部品の配置により、本体部2の重心位置を適宜に調整することができる。すなわち、本実施形態では、転動機構が重心移動機構としても機能する。
また、本実施形態では、各車輪支持体7L,7Rの上部(例えば、ガイドレール11の上部)に、車輪支持体7L,7Rに設けられるモータ6,8の制御回路や駆動回路、配線等を収容する回路配置部20を設けている。車輪支持体7L,7Rは本体部2に対して無限に回転するため、本体部2側に制御回路や駆動回路を設けると、車輪支持体7L,7Rのモータ6,8に対する配線の有線接続が難しくなるからである。そして、かかる構成により、車輪支持体7L,7R上部のデッドスペースを有効利用できるという利点もある。ただし、電源ライン等に関しては、本体部2側に固定された軸受筐体10,10と支持部材5,5との間に、スリップリング19を設けることで、本体部2側と車輪支持体7L,7R側とを電気的に接続することができる。
以上の構成を備える階段昇降装置1による段差Sの昇降手順について、図4〜図6を参照しながら説明する。ここでは、段差Sの下面Sd上に位置する階段昇降装置1が、壁面Swの高さ分だけ高い上面Su上に昇るまでの手順について説明する。なお、図4〜6では、階段昇降装置1を、本体部2と、車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbのみで簡略化して示している。
まず、図4の(a)に示すように、階段昇降装置1が、車輪3La,3Raが車輪3Lb,3Rbより前側に位置し、かつ、車輪3La,3Raの回転軸心Xa同士が一致するとともに車輪3Lb,3Rbの回転軸心Xb同士が一致した通常姿勢で、図4中の左側から右側に進行すると、まずは車輪3La,3Raが段差Sの壁面Swに当接する。
ここで、所定のセンサによって階段昇降装置1が壁面Swに当接したことが検知されると、図4の(b)に示すように、制御回路(図示せず)は、スライド機構のモータ6,6を駆動して本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して相対的に前方に移動し、転動軸心Cを、前側に位置している車輪3La,3Raの回転軸心Xaとほぼ同じかあるいはより前方に配置する。このとき、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で、本体部2のみが前方に移動するように、各部(特に左右両側のモータ6,6)を制御する。
次いで、転動機構のモータ4,4を駆動して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して後傾させ、当該本体部2の重心をやや後方に移動させる。この場合も、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で本体部2のみが後傾するように、各部(特に左右両側のモータ4,4)を制御する。このように本体部2を後傾させることで、本体部2の重心を後方に移動させることができるので、本体部2が前側に配置された状態でも、階段昇降装置1の姿勢をより安定的に維持することができる。
次に、図4の(c)に示すように、制御回路は、左右いずれか一方の車輪支持体(図4の例では7R)の転動機構のモータ4を駆動して、当該車輪支持体7Rのみを転動させ、その後側に位置していた車輪3Rbを前側に転置して、段差Sの上面Su上に載置する。
次に、図4の(d)に示すように、制御回路は、転動機構のモータ4,4を駆動して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して前傾させ、当該本体部2の重心をやや前方に移動させる。この場合も、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で本体部2のみが前傾するように、各部(特に左右両側のモータ4,4)を制御する。
次に、図5の(e)に示すように、制御回路は、未だ転動させていなかった車輪支持体7Lの転動機構のモータ4を駆動して、当該車輪支持体7Lのみを転動させ、その後側に位置していた車輪3Lbを前側に転置して、段差Sの上面Su上に載置する。このステップにより、左右両側の車輪支持体7L,7Rについて、通常姿勢に対して車輪の配列が換わり、車輪3Lb,3Rbが車輪3La,3Raより前側に位置することになる。
次に、図5の(f)に示すように、制御回路は、スライド機構のモータ6,6を駆動して本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して相対的に前方に移動し、転動軸心Cを、前側に位置している車輪3Lb,3Rbの回転軸心Xbとほぼ同じかあるいはより前方に配置する。このとき、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で、本体部2のみが前方に移動するように、各部(特に左右両側のモータ6,6)を制御する。このステップによって、本体部2は、段差Sの上面Su上に移動する。
ここで、図5の(e)および(f)の各ステップでは、事前に、図4の(d)に示すように、本体部2を前傾させて本体部2の重心を前方に移動させていたため、左右両側の車輪支持体7L,7Rを転動させる際、および転動させた後の両方について、階段昇降装置1の姿勢をより安定的に維持することができる。
次に、図5の(g)に示すように、制御回路は、転動機構のモータ4,4を駆動して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して後傾させ、当該本体部2の重心をやや後方に移動させる。この場合も、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で本体部2のみが後傾するように、各部(特に左右両側のモータ4,4)を制御する。
次いで、制御回路は、左右いずれか一方の車輪支持体(図4の例では7R)の転動機構のモータ4を駆動して、当該車輪支持体7Rのみを転動させ、その後側に位置していた車輪3Raを前側に転置して、段差Sの上面Su上に載置する。このとき、事前に本体部2を後傾させて本体部2の重心を後方に移動させていたため、車輪支持体7Rを転動させる際、階段昇降装置1の姿勢をより安定的に維持することができる。
次に、図6の(h)に示すように、制御回路は、転動機構のモータ4,4を駆動して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して前傾させ、当該本体部2の重心をやや前方に移動させる。この場合も、制御回路は、車輪支持体7L,7Rが静置された状態で本体部2のみが前傾するように、各部(特に左右両側のモータ4,4)を制御する。
次に、図6の(i)に示すように、制御回路は、車輪3Laが段差Sの下面Sdに残る車輪支持体7Lの転動機構のモータ4を駆動して、当該車輪支持体7Lのみを転動させ、当該車輪3Laを前側に転置して、段差Sの上面Su上に載置する。このステップにより、車輪3La,3Lb,3Ra,3Rbは、通常姿勢での配置となる。
ここで、このステップでは、事前に、図6の(h)に示すように、本体部2を前傾させて本体部2の重心を前方に移動させていたため、車輪支持体7Lを転動させる際、および転動させた後の両方について、階段昇降装置1の姿勢をより安定的に維持することができる。
次に、図6の(j)に示すように、制御回路は、スライド機構のモータ6,6を駆動して本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して相対的に前方に移動し、転動軸心Cを、通常姿勢の位置、すなわち、車輪3La,3Raの回転軸心Xaと車輪3Lb,3Rbの回転軸心Xbとの丁度中間位置に配置する。このとき、制御回路は、車輪支持体7L,7Rに対して相対的に本体部2のみが前方に移動するように、各部(特に左右両側のモータ6,6)を制御する。
また、制御回路は、転動機構のモータ4,4を駆動して、本体部2を車輪支持体7L,7Rに対して後傾させ、通常姿勢での角度まで戻す。
以上のようにして、本実施形態にかかる階段昇降装置1は、スライド機構や転動機構を用いて、車輪支持体7L,7Rに対して本体部2(の重心)をより適切な位置に配置することができるため、姿勢をより安定的に維持しながら、比較的小さい駆動出力で車輪支持体7L,7Rを転動させて、段差Sを容易にかつ安定的に乗り越えることができる。
なお、ここでは、段差Sが1段の場合について例示したが、同様のステップを反復することで段差Sが連続する階段を昇ることができるのは容易に理解できるであろうし、また、逆に、車輪支持体7L,7Rに対する本体部2の位置や姿勢を調整しながら、上述した昇る場合のステップを逆に辿ることで、段差Sや当該段差Sが連続する階段を降りることが可能であることについても、容易に理解できるであろう。
以上の本実施形態によれば、スライド機構により、本体部2を各車輪支持体7L,7Rに対して前後に移動させることができる分、従来のように車輪または車輪支持体を駆動させるのみで階段を昇降させる方式に比べて、車輪駆動機構のモータ8,8または転動機構のモータ4,4の駆動出力を小さくすることができ、ひいては、装置構成の小型、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、本体部2が各車輪支持体7L,7Rに対して、相互に隣接する二つの車輪の軸間区間(すなわちXa,Xb間の区間)またはそれより前後に広い区間で相対的にスライド可能となるようにして、車輪支持体7L,7Rを転動させる際に、車輪接地点と転動軸心Cとを最小値(すなわち車輪半径)に近付けることができるようにしたため、転動機構のモータ4,4の駆動出力(モータ4,4に対する負荷)を小さくすることができ、ひいては、階段昇降装置1の装置構成の小型、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、本体部2の重心を移動させることで、階段を昇降する際に階段昇降装置1の姿勢をより安定化させることができる。
特に、本実施形態によれば、本体部2の重心位置を転動軸心Cより上方に配置したため、転動機構を用いて車輪支持体7L,7Rに対する本体部2の回動角度を適宜に調整することで、本体部2の重心位置を移動させることができ、別途重心移動機構を設ける場合に比べてより簡素な構成によって階段昇降装置1の姿勢をより容易に安定化させることができるという利点がある。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、各車輪支持体に車輪を三つ以上設けても良いし、車輪の形状や配置を段差や階段のサイズに合わせて適宜に変更してもよい。
また、車輪の駆動、車輪支持体の転動、および車輪支持体に対する本体部とのスライドに関しても、上述したものには限定されず、ギヤやチェーン、他の移動機構等、種々の方式を採用することができる。また、車輪はそれぞれ個別に駆動するようにしても良い。
また、上記実施形態では、重心移動機構として転動機構を利用したが、これには限定されず、例えば、本体部を複数に分割構成して、それらを相互に相対的に動作させる機構を設ける等してもよい。
また、本体部についても、人を着座させる座席を設けたり、荷物を載置する荷台を設けたりする等、種々の形態として実施することができる。
本発明の実施形態にかかる階段昇降装置の斜視図。 本発明の実施形態にかかる階段昇降装置の下部を正面やや上方からみた斜視図。 本発明の実施形態にかかる階段昇降装置の下部の左側半分を示す平面図。 本発明の実施形態にかかる階段昇降装置が段差を昇る手順を示す図(初期段階)。 本発明の実施形態にかかる階段昇降装置が段差を昇る手順を示す図(図4の続き)。 本発明の実施形態にかかる階段昇降装置が段差を昇る手順を示す図(図5の続き)。
符号の説明
1 階段昇降装置
2 本体部
3La,3Lb,3Ra,3Rb 車輪
4 (転動機構の)モータ
6 (スライド機構の)モータ
7L,7R 車輪支持体
8 (車輪駆動機構の)モータ
C 転動軸心
Xa,Xb (車輪の)回転軸心

Claims (4)

  1. 前後に配置される複数の車輪と車輪駆動機構とを有する車輪支持体を、本体部の左右両側にそれぞれ備え、
    本体部に対して各車輪支持体を転動させる転動機構と、
    各車輪支持体と前記本体部とを前後に相対移動させるスライド機構と、
    前記転動機構及び前記スライド機構を制御する制御回路と、
    を備えた階段昇降装置であって、
    前記階段昇降装置が壁面に当接したことが検知された場合に、
    制御回路は、
    前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
    前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させ、
    左右いずれか一方の前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、段差の上面上に載置し、
    前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して前傾させ、
    未だ転動させていなかった前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
    前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
    前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させ、
    左右いずれか一方の前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、後側に位置していた前記車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
    前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して前傾させ、
    前記車輪が前記段差の下面に残る前記車輪支持体の前記転動機構を駆動して、当該車輪支持体のみを転動させ、当該車輪を前側に転置して、前記段差の前記上面上に載置し、
    前記スライド機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して相対的に前方に移動させ、
    前記転動機構を駆動して、前記本体部を前記車輪支持体に対して後傾させて通常姿勢での角度まで戻す、
    ことを特徴とする階段昇降装置。
  2. 前記本体部が各車輪支持体に対して相互に隣接する二つの車輪の軸間区間またはそれより前後に広い区間で相対的にスライド可能となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の階段昇降装置。
  3. 左右両側の前記車輪支持体に対して前記本体部の重心を前後に移動させる重心移動機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の階段昇降装置。
  4. 前記本体部の重心を車輪支持体の転動軸心より上方に設定したことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の階段昇降装置。
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