JP4733782B2 - 電界通信用電子機器 - Google Patents

電界通信用電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP4733782B2
JP4733782B2 JP2010505886A JP2010505886A JP4733782B2 JP 4733782 B2 JP4733782 B2 JP 4733782B2 JP 2010505886 A JP2010505886 A JP 2010505886A JP 2010505886 A JP2010505886 A JP 2010505886A JP 4733782 B2 JP4733782 B2 JP 4733782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric field
field communication
electronic device
electrode
transmission medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010505886A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009123087A1 (ja
Inventor
広行 蛇口
雅仁 中村
真 佐々木
大地 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2010505886A priority Critical patent/JP4733782B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4733782B2 publication Critical patent/JP4733782B2/ja
Publication of JPWO2009123087A1 publication Critical patent/JPWO2009123087A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B13/00Transmission systems characterised by the medium used for transmission, not provided for in groups H04B3/00 - H04B11/00
    • H04B13/005Transmission systems in which the medium consists of the human body

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Description

本発明は、人体や空間のような伝送媒体を介して電界信号を送受信するシステムに用いる電子機器に関する。
伝送媒体(主に人体)を介して送受信する通信システムについて、電界を用いて通信する方法が特許文献1などで開示されている。この特許文献1に開示されたシステムにおいては、電極対、すなわち人体に密接に容量結合する人体側(内部)電極と、ルームアースに対する結合が人体側(内部)電極よりも大きくなるように配向された外側(外部)電極との対を、送信機及び受信機がそれぞれ1対ずつ備えている。
上述のようにそれぞれの役割から、図9に示すように、電子機器91の表面かその近傍に電極対92が対向して、例えば、一方が上面であれば他方は下面に、配置されることが多い。このような通信システムのための電子機器としては、携帯電話や携帯ゲームなどの他に、自動車用のキーレスエントリーシステムに代表される電子キー、ICカードなどがあり、これらの電子機器は薄型化が要求されてきている。
特表平11−509380号公報
カード型のキーのような応用を想定した検討において、図10に示すように、静電気で帯電した人102が、導電性の机101の上に置いていたキーを持ち上げる際に、外側電極103あるいは人体側電極104に指が触れ、カード内の回路に大きな電圧が加わって動作に不具合が発生したり、場合によっては静電破壊105が発生するとことがわかってきた。このような問題は、人体通信を応用した携帯機器を充電した後に、携帯機器を充電機から取り外す場合に、静電気で帯電した人が携帯機器を持ち上げる際にも発生する。
この問題は、カード応用において、ポケットなどに入れた状態でも通信が安定化するように人体と電極との結合を大きくするために、電極をできるだけ表面に配置して電極面積を極力大きくすること、表裏の区別をしなくてよいようにするために電極面積をほぼ等しくすること、さらに薄型にするため人体側電極と外側電極の間隔が短くなったことなどによって、より顕著になるため対策が必要である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、静電気で帯電した状態でも静電気による影響を受けにくく、かつ十分な性能を維持できる電界通信用電子機器を提供することを目的とする。
本発明の電界通信用電子機器は、伝送媒体を介して電界通信するシステムにおける送信機又は受信機として用いる電子機器であって、前記電子機器は、少なくとも伝送媒体側電極及び外側電極を有し、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが、前記電界通信で用いる周波数において略極大であることを特徴とする。
この構成によれば、電界通信で用いる周波数以外の周波数では、伝送媒体側電極と外側電極との間のインピーダンスが小さくなり、静電気で帯電した状態で電極に触れてしまっても、その電荷を逃がすことができ、静電気による電子機器への影響を防ぐことができる。この効果は電子機器が送信機に用いられる場合も、受信機に用いられる場合にも有効である。一方、電界通信で用いる周波数帯域においては、伝送媒体側電極と外側電極との間のインピーダンスが極大になるため、伝送媒体側電極と外側電極との間の容量を介したロスが低減して、電子機器が送信機として用いられる場合では送信効率が向上し、受信機として用いられる場合では受信感度が向上する。このため、システムとしての通信品質が改善する。また、通信品質を同程度に抑えて、送信機の消費電力を小さくし、バッテリー寿命を長くすることも可能である。
本発明の電界通信用電子機器においては、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間に、電界通信用の回路基板が配設されており、前記回路基板は、前記伝送媒体側電極及び前記外側電極の一方の電極と接続されており、他方の電極が前記回路基板のグランドと容量結合していることが好ましい。
本発明の電界通信用電子機器においては、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間の静電容量と並列共振回路を構成するインダクタを有し、前記並列共振回路の共振周波数が、前記電界通信で用いる周波数と略同じであることが好ましい。
この構成によれば、伝送媒体側電極と外側電極との間の容量及びインダクタで並列共振回路を構成しているので、共振回路のQ値が高く、電界通信で用いる周波数以外の周波数でインピーダンスを著しく小さくでき、静電気対策効果が大きくなる。また、電界通信で用いる周波数帯域では、インピーダンスがより大きくなるため、送信効率が向上し、受信感度が向上して通信品質もさらに向上する。
本発明の電界通信用電子機器においては、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間に容量結合部材が存在しており、前記容量結合部材を介した静電容量について、インピーダンスが前記電界通信で用いる周波数において略極大であることが好ましい。
伝送媒体側電極と外側電極との間に基板や部品などの容量結合部材が存在する場合に、それら基板や部品を介した静電容量に思わぬ電圧が生じ、静電破壊などが発生することが考えられる。この構成によれば、それぞれの容量結合部材間の静電容量においてもインピーダンスを、電界通信で用いる周波数帯域で極大、それ以外の周波数では小さくするので、上記効果を確実に得ることができる。
本発明の電界通信用電子機器においては、前記電子機器は、複数の姿勢をとる複数の筐体を備えており、各姿勢における前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが前記電界通信で用いる周波数において略極大となるように、容量又はインダクタンスを制御する制御手段を有することが好ましい。この構成によれば、例えば、折り畳み式の携帯電話のような電子機器でも、開いた状態、折り畳んだ状態の複数の姿勢のどちらでも、十分な静電気対策ができ、良好な通信品質を得ることができる。
本発明の電界通信用電子機器は、伝送媒体を介して電界通信するシステムにおける送信機又は受信機として用いる電子機器であって、前記電子機器は、少なくとも伝送媒体側電極及び外側電極を有し、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが、前記電界通信で用いる周波数において略極大であるので、静電気で帯電した状態でも静電気による影響を受けにくく、かつ十分な性能を維持することができる。
本発明の実施の形態に係る電子機器を用いた電界通信システムを示す概略構成図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る電界通信用電子機器の基本構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る電界通信用電子機器におけるインピーダンスを説明するための図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る電界通信用電子機器を示す概略図である。 人体側電極と外側電極との間に導入するインダクタンストランジスタを説明するための図である。 人体側電極と外側電極との間に導入するスタブを説明するための図である。 電界通信用電子機器における容量結合部材を説明するための図である。 (a)〜(c)は、電界通信用電子機器である折り畳み式携帯電話の筐体間の姿勢を示す図である。 電界通信用電子機器の一例を示す図である。 図9における電界通信用電子機器における課題を説明するための図である。
電界通信システムに用いる電子機器がICカードや各種キーのように小型化されると、上述したように伝送媒体側電極と外側電極とが対向することが多く、伝送媒体側電極と外側電極との間の容量(信号電極−基準電極間容量Csg)を小さくすることができず、このため、この容量Csgを介して電界信号がロスしてしまうことが想定される。
本発明者らはこのような点に着目し、伝送媒体側電極と外側電極との間にインダクタンスLを導入し、伝送媒体側電極と外側電極との間の容量Csgと並列共振させることにより、容量Csgを介した電界信号のロスを抑えることができることを見出し本発明をするに至った。
すなわち、本発明の骨子は、伝送媒体を介して電界通信するシステムにおける送信機又は受信機として用いる電子機器が、少なくとも伝送媒体側電極及び外側電極を有し、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが、前記電界通信で用いる周波数において略極大として、静電気で帯電した状態でも静電気による影響を受けにくく、かつ十分な性能を維持することである。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器を用いた電界通信システムを説明するための図である。
上述したように、伝送媒体(主に人体)2を介して送受信する電界通信システムにおいては、人体2に密接に容量結合する人体側(内部)電極と、アース4に対する結合が人体側(内部)電極よりも大きくなるように配向された外側(外部)電極との対を、送信機1及び受信機3がそれぞれ1対ずつ備えている。また、電界を使った人体通信においては、送信機−人体−受信機との容量結合を介して信号が流れる往路(図1におけるパスA)と、受信機−空気などの誘電体又はグランドなどの導体−受信機との容量結合を介して信号が流れる復路(図1におけるパスB)が必要である。
このような電界通信システムにおいては、送信機1において、例えば情報信号を、人体が導電性を示す周波数(数百kHz〜数十MHz)の搬送波で変調して変調信号を得る。この変調信号は、増幅され、電圧変化に変換されることにより、変調信号に対応する電磁界信号となる。そして、この電界信号が伝送媒体2である人体に付与される。なお、送信機1における変調方式については特に制限はない。人体に付与された電界信号は、受信機3の信号電極で受信される。信号電極に加わった電界信号は、増幅され、送信機1で使用した搬送波を用いて復調して情報信号として出力される。
図2(a)は、図1に示すシステムにおいて送信機1として用いられる電子機器を示す概略図であり、図2(b)は、図1に示すシステムにおいて受信機3として用いられる電子機器を示す概略図である。電子機器である送信機1又は受信機3は、それぞれ少なくとも伝送媒体側電極(ここでは人体側電極)11,31及び外側電極12,32を有する。また、伝送媒体側電極(ここでは人体側電極)11,31と外側電極12,32との間には、それぞれ電界通信用回路基板13,33がそれぞれ配設されている。この構成において、この人体側電極11,31と外側電極12,32とは、インピーダンス素子Zで接続されているが、図3に示すように、電界通信で用いる周波数f0において略極大である。なお、通常はピークから−3dBまで小さくなる帯域が、電界通信で用いる周波数をカバーしていることが望ましい。また、電界通信用回路基板13,33は、一方の電極(ここでは外側電極12,32)と接続されており、他方の電極(ここでは人体側電極11,31)が電界通信用回路基板13,33のグランドと容量結合している。
このように構成することにより、電界通信で用いる周波数以外の周波数では、人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスが小さくなり、静電気で帯電した状態で電極に触れてしまっても、静電気は電界通信用回路基板13,33側には流れず、インピーダンス素子Z側に流れるので、その電荷を逃がすことができ、静電気による電子機器への影響を防ぐことができる。一方、電界通信で用いる周波数帯域においては、人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスが極大になるため、人体側電極11,31と外側電極12,32との間の容量を介したロスが低減して、電子機器が送信機として用いられる場合では送信効率が向上し、受信機として用いられる場合では受信感度が向上する。このため、システムとしての通信品質が改善する。また、通信品質を同程度に抑えて、送信機の消費電力を小さくし、バッテリー寿命を長くすることも可能である。
このように人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスZが、電界通信で用いる周波数f0において略極大にするために、例えば、図4(a),(b)に示すように、人体側電極11,31と外側電極12,32との間の静電容量と並列共振回路を構成するインダクタLを設け、この並列共振回路の共振周波数が、電界通信で用いる周波数と略同じにする。この場合において、インダクタLとして、Q値の大きい空芯コイルなどを用いることにより、電界通信システムにおける送信効率を向上させ、受信感度を向上させる効果がより大きくなる。また、この場合において、インダクタンスLは、電子機器としての送信機・受信機がそれぞれ人体に装着されたときのCsgで共振する値に設定することが望ましい。
この場合においても、伝送媒体側電極(ここでは人体側電極)11,31と外側電極12,32との間には、それぞれ電界通信用回路基板13,33がそれぞれ配設され、電界通信用回路基板13,33は、一方の電極(ここでは外側電極12,32)と接続されており、他方の電極(ここでは人体側電極11,31)が電界通信用回路基板13,33のグランドと容量結合している。これにより、電界通信で用いる周波数以外の周波数では、人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスが小さくなり、静電気で帯電した状態で電極に触れてしまっても、静電気は電界通信用回路基板13,33側には流れず、インピーダンス素子Z側に流れるので、その電荷を逃がすことができ、静電気による電子機器への影響を防ぐことができる。一方、電界通信で用いる周波数帯域においては、人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスが極大になるため、人体側電極11,31と外側電極12,32との間の容量を介したロスが低減して、電子機器が送信機として用いられる場合では送信効率が向上し、受信機として用いられる場合では受信感度が向上する。このため、システムとしての通信品質が改善する。また、通信品質を同程度に抑えて、送信機の消費電力を小さくし、バッテリー寿命を長くすることも可能である。
また、図4の構成の他に、図5に示すように、インダクタンストランジスタを用いて上記と同様に並列共振回路を構成しても良い。電子機器がICカードや各種キーの場合、より薄型、小型化が要求されるので、構成部品を半導体チップに作り込むことが望ましいが、コイルは半導体プロセスで作りにくく、強引にコイルを形成しても大きくなり、コストも増えてしまう。しかしながら、図5に示すように、コイルを用いないでインダクタンスとして働くトランジスタ回路を用いることにより、半導体チップに作り込みやすく、素子も小さくすることができ安価となる。なお、このトランジスタ回路がインダクタンスとして働くためには、CR時定数が十分に大きく、ωCR≫1を満たすことが条件である。
図5には、インダクタトランジスタの基本的な構成例を示しているが、Q値を高めるための工夫を施したものなど、これ以外にもインダクタンスとして働くトランジスタ回路はすべて用いることができる。また、このインダクタンストランジスタは、インダクタンス値をコントロールすることも可能なので、静電容量が変化してもインピーダンスを極大値に自動制御するように構成しても良い。
また、図6に示すように、電界通信で用いる周波数での波長λに対して、λ/4、3λ/4、5λ/4・・の長さをもつショートスタブ41を、人体側電極11,31と外側電極12,32との間に設けてもインピーダンスを極大にすることができる。特に、電界通信で用いる周波数が高い場合には、波長が短くスタブのサイズが小さくて良いため、スタブ41を用いる構成が有効となる。また、スタブ41をインダクタンスとして用いて並列共振回路を構成することも可能であり、その場合にはショートスタブに限らずオープンスタブを用いても良い。さらに、ノッチフィルタ(あるいはバンドエリミネーションフィルタ)を用いても良い。このようなフィルタを用いても、電界通信で用いる周波数で入力インピーダンスを大きくして、その他の周波数で入力インピーダンスを著しく小さくすることができ、本発明の効果を発揮することができる。
このように、人体側電極11,31と外側電極12,32との間の容量及びインダクタで並列共振回路を構成することにより、共振回路のQ値が高く、電界通信で用いる周波数以外の周波数でインピーダンスを著しく小さくでき、静電気対策効果を発揮することができる。また、電界通信で用いる周波数帯域では、インピーダンスがより大きくなるため、送信効率が向上し、受信感度が向上して通信品質もさらに向上する。
電子機器内には、図7に示すように、電界通信用の人体側電極11,31、外側電極12,32や、容量結合部材である電界通信用回路基板43、その他の回路基板42、バッテリー44などが高密度に実装されており、それらの間隔は非常に小さくなっている。従来の大きめの電子機器では、それぞれの間隔が大きく、静電気による悪影響もあまり気にする必要がなかった。しかしながら、高密度実装が必要な小型、薄型の電子機器(ICカードや各種キー)では、それぞれの間隔は非常に小さくなり、本発明のようにインピーダンスを最適化することが重要である。
このため、人体側電極11,31と外側電極12,32との間に容量結合部材が存在しており、容量結合部材を介した静電容量C1〜C5について、インピーダンスが電界通信で用いる周波数において略極大であることが好ましい。すなわち、電界通信で用いる周波数帯域においては人体側電極11,31と外側電極12,32との間のインピーダンスを極大化し、それ以外の周波数ではインピーダンスを小さくする際にインダクタLなどを導入する部分は、図7に示す静電容量C2〜C5の合成容量も考慮する必要がある。この場合において、静電容量C2〜C5の合成容量も考慮した上で一か所に導入しても良いが、それぞれの容量に応じて分散させてインダクタLを導入することが効果的である。これにより、それぞれの容量結合部材間の静電容量においてもインピーダンスを、電界通信で用いる周波数帯域で極大、それ以外の周波数では小さくするので、本発明の効果を確実に得ることができる。
このように、個々の容量結合部材を考慮して、電界通信で用いる周波数においてインピーダンスを極大にすることは、通信品質を向上する観点においても重要である。特に、ICカードのような用途においては、外側電極と人体側電極との間の直接的な結合の他に、バッテリーを介した結合も考慮する必要があり、このような場合にこの構成は非常に有効である。
次に、電子機器が図8(a)〜(c)に示すような折り畳み式の携帯電話である場合について説明する。図8(a)は2つの筐体が開いた状態を示し、図8(c)は2つの筐体が閉じた状態を示し、図8(b)はその中間の状態を示している。外側電極をLCD側の筐体51に、人体側電極を入力部側の筐体52に設けた場合、人体側電極と外側電極との間の静電容量はそれぞれ異なり、開いた状態(図8(a))<中間状態(図8(b))<閉じた状態(図8(c))となる。
このような複数の姿勢をとる複数の筐体(ここでは2つ)を備えた電子機器においては、各姿勢における人体側電極と外側電極との間のインピーダンスが電界通信で用いる周波数において略極大となるように、容量又はインダクタンスを制御することが好ましい。この構成によれば、開いた状態、折り畳んだ状態の複数の姿勢のどちらでも、十分な静電気対策ができ、常に良好な通信品質を得ることができる。
すなわち、筐体間の各姿勢により人体側電極と外側電極との間の静電容量が異なると、インピーダンスを極大にするためのインダクタンス値はそれぞれ異なる。このため、それぞれの姿勢における静電容量値をあらかじめ把握しておき、姿勢に応じて最適なインダクタンス値に切り替える制御する制御部(図示せず)を設けることが好ましい。この場合において、筐体間の各姿勢は、開閉センサなどにより検出する。あるいは、電子機器に各姿勢において静電容量を検出する機能を持たせ、制御部で、検出された静電容量に対応する最適なインダクタンス値を自動制御しても良い。この場合において、インダクタとしては、インダクタンス値を制御できるインダクタンストランジスタを用いることが望ましい。また、可変容量を用いて人体側電極と外側電極との間の静電容量の変化を相殺して、インピーダンスが極大になるようにしても良い。
また、この携帯電話の例では、折り畳んだ状態でポケットに入れ、その状態で電界通信を行う場合が想定されるため、人体側電極と外側電極のどちらが人体側に位置しても、人体と電極との間の静電容量はほぼ等しくなるようにすることで、携帯電話の向きにかかわらず安定した通信ができる。具体的には、人体側電極の面積と外側電極の面積を同じにするか、人体側電極の面積と外側電極の面積が異なる場合には、静電容量が等しくなるように筺体の厚さや誘電率などで調整することが好ましい。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における回路構成、部品点数、数値などは一例であり、本発明はこれに限定されず適宜変更して実施することができる。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することができる。

Claims (5)

  1. 伝送媒体を介して電界通信するシステムにおける送信機又は受信機として用いる電子機器であって、前記電子機器は、少なくとも伝送媒体側電極及び外側電極を有し、前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが、前記電界通信で用いる周波数において略極大であることを特徴とする電界通信用電子機器。
  2. 前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間に、電界通信用の回路基板が配設されており、前記回路基板は、前記伝送媒体側電極及び前記外側電極の一方の電極と接続されており、他方の電極が前記回路基板のグランドと容量結合していることを特徴とする請求項1記載の電界通信用電子機器。
  3. 前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間の静電容量と並列共振回路を構成するインダクタを有し、前記並列共振回路の共振周波数が、前記電界通信で用いる周波数と略同じであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電界通信用電子機器。
  4. 前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間に容量結合部材が存在しており、前記容量結合部材を介した静電容量について、インピーダンスが前記電界通信で用いる周波数において略極大であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電界通信用電子機器。
  5. 前記電子機器は、複数の姿勢をとる複数の筐体を備えており、各姿勢における前記伝送媒体側電極と前記外側電極との間のインピーダンスが前記電界通信で用いる周波数において略極大となるように、容量又はインダクタンスを制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電界通信用電子機器。
JP2010505886A 2008-04-02 2009-03-30 電界通信用電子機器 Expired - Fee Related JP4733782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010505886A JP4733782B2 (ja) 2008-04-02 2009-03-30 電界通信用電子機器

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008095988 2008-04-02
JP2008095988 2008-04-02
JP2010505886A JP4733782B2 (ja) 2008-04-02 2009-03-30 電界通信用電子機器
PCT/JP2009/056445 WO2009123087A1 (ja) 2008-04-02 2009-03-30 電界通信用電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4733782B2 true JP4733782B2 (ja) 2011-07-27
JPWO2009123087A1 JPWO2009123087A1 (ja) 2011-07-28

Family

ID=41135463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010505886A Expired - Fee Related JP4733782B2 (ja) 2008-04-02 2009-03-30 電界通信用電子機器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20110021141A1 (ja)
JP (1) JP4733782B2 (ja)
CN (1) CN101981835A (ja)
WO (1) WO2009123087A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2413521A4 (en) * 2009-03-26 2015-12-09 Alps Electric Co Ltd COMMUNICATION SYSTEM
JPWO2014030317A1 (ja) * 2012-08-24 2016-07-28 パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 人体通信装置、通信機器及び通信方法
JP2015130607A (ja) * 2014-01-08 2015-07-16 株式会社東芝 通信装置
CN106416103A (zh) * 2014-06-18 2017-02-15 皇家飞利浦有限公司 躯体耦合通信设备
US9767919B1 (en) * 2016-04-15 2017-09-19 Micron Technology, Inc. Systems and methods for testing a semiconductor memory device having a reference memory array
CN112910485B (zh) * 2021-01-27 2022-08-19 维沃移动通信有限公司 电子设备及信号控制方法
JP7311799B2 (ja) * 2021-09-30 2023-07-20 東芝情報システム株式会社 電界式人体通信システム、送信装置及び受信装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007295192A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 通信システムおよび送信器、受信器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006017743A2 (en) * 2004-08-04 2006-02-16 Quadlogic Controls Corporation Method and system for radio-frequency signal coupling to medium tension power lines with auto-tuning device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007295192A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 通信システムおよび送信器、受信器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009123087A1 (ja) 2009-10-08
US20110021141A1 (en) 2011-01-27
CN101981835A (zh) 2011-02-23
JPWO2009123087A1 (ja) 2011-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4733782B2 (ja) 電界通信用電子機器
US9305192B2 (en) Tuneable NFC-enabled device
US8260371B2 (en) Battery pack and information processing apparatus
CN102224634B (zh) 便携电子设备
KR101051105B1 (ko) 휴대 통신기기
US20090181735A1 (en) Reception Boosting Accessory
US7830324B2 (en) Electronic entity having a magnetic antenna
US9607260B2 (en) Antenna device and communication apparatus
US20160197510A1 (en) Wireless near field communication device and power transmitter and a method for wirelessly transmitting operating power to another device
US20100093390A1 (en) Mobile Radio Device
US20120231845A1 (en) Retrofit contactless smart sim functionality in mobile communicators
KR20070038164A (ko) 디스플레이로부터의 간섭 에너지가 감소된 이동 무선 통신장치 및 관련 방법
WO2008078142A1 (en) An apparatus comprising a radio antenna element and a grounded conductor
WO2011135934A1 (ja) 通信端末およびカード型アンテナモジュール
JP4717143B2 (ja) 電界通信用電子機器
EP2160841A2 (en) Contactless smart sim
JP2007060076A (ja) 移動体通信装置
WO2021131128A1 (ja) 近距離無線通信装置
US6429829B1 (en) Antenna device
CN108768415A (zh) 射频电路、天线组件及电子设备
CN104115414A (zh) 无线通信设备及天线装置
JP4980301B2 (ja) 電界通信システム及び受信電極構造
CN112993540A (zh) 电子设备
CN101000975A (zh) 高介电系数的天线基板及其天线
JP4616375B2 (ja) トランシーバ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4733782

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees