JP4732485B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両や住宅等に用いられるキーレスリモートシステムやスマートエントリーシステムなどのアンテナ装置に関するものである。
例えば車両や住宅等に用いられるキーレスリモートシステム用の無線機(所謂キーレス受信機)のように、UHF,VHF帯といった比較的波長の長い(数十cm〜数m)領域の電波を使用するアンテナ装置においては、アンテナ装置の体格に対してアンテナの大きさが支配的である。したがって、アンテナ装置を小型化するためにはアンテナを小型化することが重要である。
これに対し、アンテナを小型化する構成として例えば特許文献1が開示されている。このアンテナは、直線状に延びる内部導体と、これを中心として間隔を隔てて密巻状に巻回された外部コイル状導体とを有し、特有の周波数で共振するように構成されている。
特開2003−152427号公報
上記構成の場合、内部導体が直線状に延びる構造となっているので、小型化に限界がある。例えば無線機を小型化するために内部導体の伸延方向に直交する方向のアンテナの外形を小さくする場合、共振するための電気長を確保するために内部導体及び外部コイル状導体の少なくとも一方を長くする必要があるが、内部導体が直線状であるので高さが大きく増加してしまう。
これに対し、本出願人は、一方を信号線とし、他方をGND線とする2つのエレメントとして、螺旋状に延びる外部エレメントの内部に、間隔を隔てて内部エレメントを配置する構成において、内部エレメントを外部エレメントの軸方向に沿って螺旋状に延びる形状とした終端開放型のアンテナを、先に出願している(特開2007−43653号公報)。このように内部エレメントを螺旋状とすると、帯域を狭くすることができ、ひいてはアンテナ利得を向上することができる。そして、これにより、ほぼ同じアンテナ利得であれば、直線状の内部エレメントを有するアンテナよりもアンテナの体格を小型化することができる。
また、本出願人は、このようなアンテナを、誘電体からなる保持部材により所定の位置関係に保持してなるアンテナ装置についても、先に出願している(例えば特願2007−62462号)。これによれば、保持部材によって2つのエレメントを所定の位置関係に保持し、アンテナの性能を保持することができるとともに、誘電体による高周波電流の波長短縮効果により、アンテナ装置の体格を小型化することができる。
しかしながら、本発明者がさらに鋭意検討を進めたところ、誘電体からなる保持部材を採用した場合、2つのエレメントにおける螺旋の巻き数の関係が、アンテナ利得(換言すればアンテナの体格)に影響することが明らかとなった。
本発明は上記問題点に鑑み、アンテナの性能を保持しつつ、アンテナの体格をより小型化することができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載のアンテナ装置は、螺旋状に延びる螺旋部を有する外部エレメントと、外部エレメントにおける螺旋部の内側に間隔を隔てて配置され、外部エレメントにおける螺旋部の軸方向に沿って螺旋状に延びる螺旋部を有する内部エレメントとを有し、2つのエレメントの一方を信号線とし、他方をGND線とする終端開放型のアンテナと、誘電体からなり、2つのエレメントにおける各螺旋部に接触されて、2つのエレメントを所定の位置関係に保持する保持部材と、を備えるものであって、内部エレメントにおける螺旋部の巻き数が、外部エレメントにおける螺旋部の巻き数以下とされていることを特徴とする。
このように本発明によれば、保持部材によって2つのエレメントが所定の位置関係に保持されるので、アンテナの性能を保持することができる。なお、アンテナを構成する2つのエレメントは、螺旋部の軸方向において同一側の端部が給電点(高周波源)に接続され、各エレメントに流れる高周波電流により、一方が信号線のときは他方がGND線となり、周期的に信号線とGND線とが切り替わるようになっている。
また、誘電体を用いて保持部材を構成しているので、これによってエレメントを流れる高周波電流の波長短縮が生じ、アンテナの体格を小型化することができる。
また、誘電体からなる保持部材が各エレメントと接する構成では、誘電体特有の性質である静電正接(tanδ:誘電損失、誘電正接ともいう)が生じる。しかしながら、本発明のように、内部エレメントにおける螺旋部の巻き数を、外部エレメントにおける螺旋部の巻き数以下とすると、静電正接によるロスを低減して、内部エレメントにおける螺旋部の巻き数を、外部エレメントにおける螺旋部の巻き数よりも多くした構成よりも、アンテナ利得を向上することができる。すなわち、アンテナ利得がほぼ同じであれば、アンテナの体格をより小型化することができる。このことは、本発明者によって確認されている。
請求項1に記載の発明は、請求項2に記載のように、内部エレメントの螺旋部が保持部材によって被覆され、外部エレメントの螺旋部が保持部材の外面に巻き回された構成において特に効果的である。このような構成では、内部エレメントの螺旋部が誘電体からなる保持部材に覆われているため、保持部材内部の電界強度が高くなり静電正接が生じやすいが、内部エレメントの螺旋部の巻き数を、外部エレメントにおける螺旋部の巻き数以下とすることで、静電正接によるロスを低減し、アンテナ利得を向上、又は、アンテナの体格をより小型化することができる。
なお、請求項2に記載の発明においては、例えば請求項3に記載のように、螺旋部の軸方向において、外部エレメントの螺旋部及び内部エレメントの螺旋部の長さが略等しくされ、保持部材が、2つのエレメントにおける螺旋部間の相対する領域全てに介在された構成としても良い。
この場合、上記した効果に加え、外部エレメントからの2次電流が効率よく内部エレメントに作用するので、請求項2に記載の発明の効果に加え、アンテナ利得をより向上する、又は、アンテナの体格をより小型化することができる。
請求項1〜3いずれかに記載の発明においては、例えば請求項4に記載のように、高周波源と接続される2つのランドが同一面上に設けられた基板を備え、2つのエレメントは、螺旋部の軸方向が、基板のランド形成面と略平行とされるとともに、軸方向における同一側の短部が互いに異なるランドとそれぞれ接続された構成としても良い。また、請求項5に記載のように、高周波源と接続される2つのランドが同一面上に設けられた基板を備え、2つのエレメントは、螺旋部の軸方向が、基板のランド形成面と略垂直とされるとともに、軸方向における同一側の短部が互いに異なるランドとそれぞれ接続された構成としても良い。
いずれにおいても、各エレメントの端部が、基板の同一面に設けられたランドとそれぞれ接続されるので、2つのエレメントをリフローによって基板に一括実装することが可能であり、これにより、アンテナの実装を効率化することができる。なお、保持部材によって保持された状態で2つエレメントを実装することで、実装をより効率化することができる。
また、上記したが、キーレスリモートシステム用の無線機(所謂キーレス受信機)のように、UHF,VHF帯といった比較的波長の長い(数十cm〜数m)領域の電波を使用するアンテナ装置では、アンテナ装置の体格に対してアンテナの大きさが支配的である。そして、基板におけるランド形成面と略垂直な方向(以下、単に垂直方向と示す)のほうが、基板におけるランド形成面と略平行な方向よりも、アンテナ装置の体格に対するアンテナの影響が大きい。これに対し、請求項4に記載の発明では、2つのエレメントにおける螺旋部の軸方向が、基板におけるランド形成面と略平行となっている。したがって、アンテナ装置の体格をより小型化することができる。
請求項5に記載の発明においては、請求項6に記載のように、2つのランドのうちの一方が基板のランド形成面上に設けられたGNDパターンと接続され、2つのエレメントにおける端部(ランドと接続される側の端部)と螺旋部とを繋ぐ部位が、保持部材を介してGNDパターン上に積層配置されたストリップライン構造とされた構成とすると良い。
このように、保持部材を利用してエレメントにおける繋ぎ部位をストリップライン構造とすると、アンテナのインピーダンスを安定化させて、アンテナの性能のばらつきを抑制することができる。また、GNDパターン上に積層配置された保持部材は波長短縮効果に少なからず寄与するので、アンテナ装置の体格を小型化することができる。
請求項1〜6いずれかに記載の発明においては、請求項7に記載のように、保持部材が内部エレメントの螺旋部内にも配置され、内部エレメントと接触された構成としても良い。内部エレメントとの螺旋部内に配置された保持部材も波長短縮効果に少なからず寄与するので、アンテナ装置の体格をより小型化することができる。
請求項1〜7いずれか記載の発明においては、請求項8に記載のように、保持部材が外部エレメントの螺旋部外にも配置され、外部エレメントと接触された構成としても良い。外部エレメントの螺旋部外に配置された保持部材も波長短縮効果に少なからず寄与するので、アンテナ装置の体格をより小型化することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置の要部の概略構成を示す平面図(基板の表面上方から見た上面視平面図)である。図2は、アンテナ周辺の斜視図である。図3は、図2において、保持部材を透過させて内部エレメントを示した図である。なお、本実施形態に係るアンテナ装置は、車両のキーレスリモートシステムの受信機として構成されている。
図1〜図3に示すように、アンテナ装置100は、要部として、2つのエレメント111,112を有する終端開放型のアンテナ110と、2つのエレメント111,112を所定の位置関係に保持する保持部材120と、アンテナ110(及びアンテナ110に一体化された保持部材120)が実装された基板130とを有している。なお、基板130は、絶縁材料からなる基材(例えば誘電率3程度の樹脂基材)を用いて構成されている。
アンテナ110は、図1〜図3に示すように、基板130の表面131に沿って(表面131と略平行に)螺旋状に延びる螺旋部111aを有する外部エレメント111と、外部エレメント111の内側に間隔を隔てて配置され、外部エレメント111の軸方向(以下、単に軸方向と示す)に沿って螺旋状に延びる螺旋部112aを有する内部エレメント112とにより構成されている。そして、各エレメント111,112は、軸方向における一方であって同一側の端部111b,112b(以下、実装部111b,112bと示す)側にて給電点90と接続され、給電点90を介して図示しない高周波源(交流電源)と接続されている。このようにアンテナ110は、2つのエレメント111,112の一方を信号線、他方をGND線とし、高周波電流により信号線とGND線とが周期的に切り替わるRLC直列共振構造の終端開放型アンテナとなっている。なお、このアンテナ110は、本出願人による特開2007−43653号公報に記載されたアンテナと、基板130の表面131に対する軸方向の向きが異なる以外は基本的な構造が同じであるので、重複する構造及び効果についての詳細な記載は省略する。
本実施形態においては、図3に示すように、軸方向において、螺旋部111a,112aの長さが略等しくなっている。このような構成とすると、外部エレメント111に流れる電流による2次電流(イメージ電流)が効率よく内部エレメント112に作用するので、アンテナ利得をより向上することができる。すなわち、アンテナ110の体格をより小型化することができる。また、外部エレメント111の中心軸と内部エレメント112の中心軸が一致するように、各エレメント111,112が配置されている。なお、各エレメント111,112の螺旋形状としては、特に限定されるものではなく、例えば平面略円形、平面略矩形、矩形以外の平面多角形などを採用することができる。
また、本実施形態では、内部エレメント112における螺旋部112aの螺旋間ピッチ(軸方向において隣接する螺旋部112aの間隔)が、外部エレメント111における螺旋部111aの螺旋間ピッチよりも広くされ、螺旋部112aの巻き数nが、螺旋部111aの巻き数mよりも少なく(n<m)なっている。この2つのエレメント111,112における巻き数の関係が、本実施形態の主たる特徴部分であるので、その詳細については後述する。なお。本実施形態においては、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mが18、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが3となっている。すなわち、巻き数nが巻き数m未満となっている。
また、各エレメント111,112の実装部111b,112bは、所謂表面実装構造となっており、基板130の表面131に設けられた対応するランド132a,133a上に配置され、図示しないはんだを介してランド132a,133aと接続されている。詳しくは、2つのエレメント111,112において、軸方向における一方であって同一側の端部が、基板130の表面131に略平行とされ、各エレメント111,112における実装部111b,112bとなっている。また、ランド132a,133aは、基板130に設けられ、給電点90と接続された配線部132,133における、各エレメント111,112との接続部(電極)である。このように、実装部111b,112bの構造として表面実装構造を採用すると、2つのエレメント111,112をリフローによって基板130に一括実装することが可能であり、基板130に対するエレメント111,112の実装を効率化することができる。本実施形態においても、各エレメント111,112は、基板130に対して、リフローによって一括実装されている。
ここで、アンテナ110は、上記したように、螺旋状に延びる外部エレメント111の内部に所定の間隔を隔てて内部エレメント112を配置してなる所謂ダイポール構造となっている。したがって、2つのエレメント111,112の位置関係がアンテナ110の性能(共振特性)に対して重要である。例えば、2つのエレメント111,112の対向領域の間隔が変化すると、2つのエレメント111,112の対向領域間に構成されるコンデンサの容量が変化するため、共振周波数が変化し放射特性に影響を与える。
保持部材120は、このような問題を解決するため(アンテナ110の性能を保持するため)に、2つのエレメント111,112の螺旋部111a,112aにそれぞれ接触されて、2つのエレメント111,112が所定の位置関係に保持するように構成されている。この保持部材120により、外部エレメント111の中心軸と内部エレメント112の中心軸が一致されている。
また、保持部材120は誘電体からなる。したがって、エレメント111,112(螺旋部111a,112a)に流れる高周波電流の波長短縮が生じ、誘電体が配置されない構成に比べて、アンテナ110の共振周波数を低域にシフトさせることができる。すなわち、同じ共振周波数であれば、誘電体が配置されない構成に比べて、電気長(エレメント111,112の長さ)を短くし、アンテナ110(ひいてはアンテナ装置100)の体格を小型化することができる。
本実施形態では、樹脂とセラミックの混合材料からなり、リフロー実装に対する耐熱性を有する誘電率(ε)が20の誘電体によって、保持部材120が構成されている。そして、保持部材120は、軸方向の長さが螺旋部111a,112aの長さよりも若干長い略直方体(例えば軸方向の長さ24mm、基板130の表面131に沿い且つ軸方向に垂直な方向の長さ3mm、表面131に垂直な方向の長さが2mm)とされ、保持部材120の内部に内部エレメント112の螺旋部112a全体が配置されている。すなわち、螺旋部112aを覆うように、螺旋部112aの周囲に保持部材120が配置されている。また、保持部材120の表面(外面)に、外部エレメント111の螺旋部111aが軸方向に沿って巻回されている。すなわち、2つのエレメント111,112の螺旋部111a,112a間の相対する領域全てに、保持部材120が介在されている。
次に、上記構成のアンテナ装置100の製造方法の一例について説明する。図4は、外部エレメントの下側部分を構成するリードフレームの概略構成を示す斜視図である。図5は、アンテナ装置の製造工程のうち、アンテナと保持部材とのユニットの下側部分を形成する工程を示す斜視図である。図5は、アンテナ装置の製造工程のうち、アンテナと保持部材とのユニットの上側部分を形成する工程を示す斜視図である。なお、ここでいう上下方向とは、基板130の表面131に対し略垂直な方向(以下、単に垂直方向と示す)であり、下側とは表面131に近い側、上側とは表面131に遠い側である。
先ず、アンテナ110を構成する2つのエレメント111,112、保持部材120、基板130をそれぞれ準備する。本実施形態では、金属板に打ち抜き、曲げ加工など施すことで、図5に示すように所定の巻き数nを有する内部エレメント112を準備する。
また、外部エレメント111として、図4〜図6に示すように、下側エレメント113aと上側エレメント114aを有し、垂直方向において分割された構造のものを準備する。下側エレメント113aは、螺旋部111aのうちの基板130の表面131に配置される部分であり、金属板に打ち抜き、曲げ加工など施すことで、図4及び図5に示すように、リードフレーム113の一部として構成されている。なお、図4及び図5に示す符号113bは、下側エレメント113a(螺旋部111a)の長手方向において、それぞれの端部側で下側エレメント113a同士を連結する連結部113bである。この連結部113bは、アンテナ110としては不要な部分であり、後に除去される。また、上側エレメント114aは、外部エレメント111のうちの下側エレメント113aを除く部分(螺旋部111aの一部及び実装部111b)であり、金属板に打ち抜き、曲げ加工など施すことで、図6に示すように、リードフレーム114の一部として構成されている。なお、図6に示す符号114bは、上側エレメント114aの長手方向において、螺旋部111aを構成する部分のそれぞれの端部側で上側エレメント114a同士を連結する連結部114bである。この連結部114bも、アンテナ110としては不要な部分であり、後に除去される。
また、誘電体からなる保持部材120として、図5及び図6に示すように、下側保持部材120aと上側保持部材120bを有し、垂直方向において分割された構造のものを準備する。下側保持部材120aは、上記したように樹脂とセラミックの混合材料を用いて略直方体状に成形されており、その上面から側面にかけて、内部エレメント112が嵌めこまれる溝(図示略)が設けられている。また、下面には、下側エレメント113aが嵌めこまれる溝(図示略)が設けられている。上側保持部材120bも、下側保持部材120aと同じ材料を用いて略直方体状に成形されており、その上面から側面にかけて、上側エレメント114aが嵌めこまれる溝(図示略)が設けられている。
次に、下側保持部材120a対応する溝にリードフレーム113の下側エレメント113aを嵌め込むとともに、対応する溝に内部エレメント112を嵌め込む。これにより、下側保持部材120a、内部エレメント112、リードフレーム113が一体化されたユニットとなる。また、同様に、上側保持部材120b対応する溝にリードフレーム114の上側エレメント114aを嵌め込む。これにより、上側保持部材120bとリードフレーム114が一体化されたユニットとなる。そして、下側保持部材120aと上側保持部材120bを嵌め合わせて一体化し、保持部材120とする。これにより、内部エレメント112の螺旋部112aが、保持部材120によって覆われた状態となる。また、外部エレメント111の螺旋部111aを構成する下側エレメント113aと上側エレメント114aの対応する端部同士が重なった状態となる。
次に、下側エレメント113aと上側エレメント114aの重なった部分にレーザ光を照射し、端部同士をレーザ溶接する。そして、レーザ溶接後、リードフレーム113,114の不要部分である連結部113b,114bを除去することで、図2及び図3に示したアンテナ110と保持部材120とのユニットが形成される。
次に、別途準備した基板130のランド132a,133a上に、スクリーン印刷やディスペンサなどで図示しないはんだを塗布した後、実装部111b,112bが対応するランド132a,133a上に載置されるように、一体化されたアンテナ110及び保持部材120を、基板130の表面131上に位置決め載置する。そして、この位置決め状態で、リフローを実施することにより、実装部111b,112bと対応するランド132a,133aとがはんだを介して接合され、上記したアンテナ装置100が形成される。
なお、アンテナ110と保持部材120とのユニットを基板130に配置する際に、実装部111b、112b以外の箇所を基板130の表面131に固定することで、基板130に対するアンテナ110の実装構造を安定化させることもできる。例えば、外部エレメントの一部(例えばレーザ溶接部や保持部材120の下側の部分)を基板130との接続部(電気的な接続機能を提供しない接続部)としても良い。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置100の効果について説明する。上記したように、本実施形態に係るアンテナ装置100では、保持部材120によって、2つのエレメント11,112を所定の位置関係に保持することができる。したがって、2つのエレメント111,112がともに螺旋部111a,112aを有し、各螺旋部111a,112aが基板130の表面131に沿って延びる構成でありながら、アンテナ110の性能を保持することができる。
また、保持部材120が誘電体を用いて構成されている。したがって、保持部材120(誘電体)による高周波電流の波長短縮により、誘電体が配置されない構成に比べて、アンテナ110の共振周波数を低域にシフトさせることができる。すなわち、同じ共振周波数であれば、誘電体が配置されない構成に比べて、電気長(エレメント111,112の長さ)を短くし、アンテナ110(ひいてはアンテナ装置100)の体格を小型化することができる。このことは、2つのエレメント111,112からなるコンデンサにおいて、コンデンサの容量が誘電体の誘電率が大きいほど大きくなり、それに伴ってRLC直列共振回路のアンテナ110の共振周波数が小さくなることからも明らかである。また、保持部材120を構成する誘電体の誘電率が大きいほど、上述した波長短縮効果の影響が大きくなるので、アンテナ装置100の体格をより小型化することができる。
なお、本発明者は、本実施形態に示した構成のアンテナ装置100において、誘電率による波長短縮の効果を確認している。その結果を図7に示す。図7は、電磁界シミュレーションによる波長短縮効果を示す図であり、横軸を周波数、縦軸を反射係数としている。図7では、本実施形態に示したアンテナ装置100(誘電率20)を実線で示し、比較例として、同一構成のアンテナ装置100において、誘電率10を破線、誘電率7を一点鎖線で示している。なお、電気長は各条件で等しいものとしている。図7に示すように、本実施形態に示したアンテナ装置100(誘電率20)では共振周波数が310MHzとなり、誘電率10の場合には380MHz、誘電率7の場合の場合には444MHzとなっている。このことからも、保持部材120を構成する誘電体の誘電率が大きいほど、波長短縮効果の影響が大きくなることが明らかである。したがって、同じ共振周波数であれば、電気長を短くして、アンテナ装置100の体格をより小型化することができる。
また、本実施形態では、2つのエレメント111,112からなるアンテナ110として2重螺旋構造を採用したことによる効果と上記した誘電体による波長短縮効果により、アンテナ110と基板130のGNDパターン132bとの間にインダクタを挿入しなくとも(整合回路を必要とせずに)、アンテナ110自身で共振特性を得ることができる。したがって、例えば図8に示すように、配線部132の一部としてGNDパターン132bを有する構成としても、GNDパターン132bの影響が小さく(図8に一点鎖線で示すように基板130からの放射が小さく)、アンテナ110の放射効率が高く(図8に破線で示すようにアンテナ110からの放射が大きく)なる。したがって、正面方向に電波を放射することができる。このことは、図9に示す指向性の図(3m地点での電界強度の図)からも明らかである。なお、図9に破線で示すように、アンテナ装置100を人が所持した場合、同心円状の指向性を実現することができる。図8は、配線部132の一部としてGNDパターン132bを有する構成での、電界強度分布を示す図である。図9は、アンテナ装置100の指向性を示す図であり、実線はアンテナ装置単体での指向性を示している。
なお、図8及び図9の比較例を図10及び図11に示す。図10に示すアンテナ装置1では、アンテナ10が一般的なチップアンテナとなっており、共振特性を得るために、アンテナ10と基板30のGNDパターン32bとの間に複数のインダクタ50が挿入されている(すなわち整合回路を必要とする)。このようなアンテナ装置1では、図10に示すように、基板30(GNDパターン32b)に強い電流が誘起されるので、GNDパターン132bの影響が大きく(図10に一点鎖線で示すように基板30からの放射が大きく)、アンテナ10の放射効率が低く(図10に破線で示すようにアンテナ10からの放射が小さく)なる。したがって、正面方向に電波が放射しにくくなる。このことは、図11に示す指向性の図(3m地点での電界強度の図)からも明らかである。
また、本実施形態では、各エレメント111,112の実装部111b,112bが表面実装構造となっており、基板130の表面131に設けられた対応するランド132a,133a上に配置され、図示しないはんだを介してランド132a,133aと接続されている。したがって、2つのエレメント111,112をリフローによって基板130に一括実装することが可能であり、基板130に対するエレメント111,112の実装を効率化することができる。
また、本実施形態では、アンテナ110を構成する2つのエレメント111,112において、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mよりも少なくなっている。本発明者は、上記した構成のアンテナ装置100において、2つのエレメント111,112の巻き数m,nと利得との関係について確認した。その結果、例えば図12に示すように、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nを外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数m以下(n≦m)とすると、螺旋部112aの巻き数nが外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mより多い構成(n>m)よりも、アンテナ110の利得が大きくなることが明らかとなった。また、内部エレメント112が螺旋部112aを有し、螺旋部112aの巻き数nが螺旋部111aの巻き数m以下の範囲内に、アンテナ110の利得が最大となる巻き数が存在することも明らかとなった。なお、図12では、上記したアンテナ装置100において、tanδ=0.006(公知の誘電体としては静電正接がほぼ最小のもの)のときの、エレメント111,112の巻き数m,nと利得との関係のシミュレーション結果を示しており、内部エレメント112の巻き数nが3、外部エレメント111の巻き数mが18のときに、利得が最大となっている。この結果をもとに、本実施形態に示すアンテナ装置100では、内部エレメント112の巻き数nが3、外部エレメント111の巻き数mが18となっている。また、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nとアンテナ110の電界強度分布との関係についても、本発明者は確認を行った、その一例を図13及び図14を示す。図13は、内部エレメント112の巻き数nが3、外部エレメント111の巻き数mが18のときの電界強度分布を示す図であり、図14は、内部エレメント112の巻き数nが9、外部エレメント111の巻き数mが16.5のときの電界強度分布を示す図である。図13及び図14から、電気長一定の状態で、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nを多くするほど、保持部材120(誘電体)内部の電界強度が高くなることが明らかである。
このように、螺旋部112aの巻き数nが外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数m以下の範囲内で、アンテナ110の利得が最大となる巻き数が存在する理由としては、以下のことが考えられる。誘電体からなる保持部材120が各エレメント111,112と接する構成、特に本実施形態に示したように、内部エレメント112の螺旋部112aが保持部材120によって覆われた構成では、外部エレメント111よりも内部エレメント112による電界の影響を保持部材120(誘電体)が受ける。内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが多いほど、軸方向において隣接する螺旋部112aの間隔が短くなり、螺旋部112a間に不要な電気的結合部(浮遊容量部)が形成されるため、保持部材120(誘電体)内部の電界強度が高くなる。そして、この電界の影響により、誘電体特有の性質である静電正接(tanδ:誘電損失、誘電正接ともいう)が生じ、熱ロスとしてアンテナ110の利得が低下する。また、誘電体(保持部材120)が存在しない、すなわち、tanδ=0では静電正接が生じないため、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが多いほど、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mが減少し、これによりアンテナ110から外部への放射量が増加する。これら2つの特性から、誘電体からなる保持部材120が各エレメント111,112と接する構成では、内部エレメント112が螺旋部112aを有し、且つ、その螺旋部112aの巻き数nが、図12に示すように外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数m以下の範囲内において、アンテナ利得が最大となる巻き数が存在するものと考えられる。なお、図12では、tanδ=0.006(公知の誘電体としては静電正接がほぼ最小のもの)のときの、エレメント111,112の巻き数m,nと利得との関係を示したが、静電正接(tanδ)の値が上記と異なる場合でも同様である。
このように、本実施形態では、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nを外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mよりも少なくしているので、誘電体からなる保持部材120が各エレメント111,112と接する構成において、アンテナ利得を向上することができる。すなわち、アンテナ利得がほぼ同じであれば、例えば内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mよりも多い構成よりも、アンテナ110の体格、ひいてはアンテナ装置100の体格をより小型化することができる。
また、本実施形態では、アンテナ110を構成する2つのエレメント111,112の螺旋部111a,112aが、基板130の表面131に沿って延びている。すなわち、アンテナ110が基板130の表面131に略平行に配置されている。ここで、上記したように、比較的波長の長い(数十cm〜数m)領域の電波を使用するアンテナ装置では、アンテナ装置の体格に対してアンテナの大きさが支配的である。また、基板130の表面131に略垂直な方向のほうが、基板130の表面131に略平行な方向よりも、アンテナ装置100の体格に対するアンテナ110の影響が大きい。したがって、本実施形態によれば、2螺旋部111a,112aの軸方向が、基板130の表面131に対して略垂直とされた構成よりも、アンテナ装置100の体格をより小型化することができる。
なお、アンテナ装置100の製造方法は上記例に限定されるものではない。それ以外にも、例えば、金属線(ワイヤ)を加工して2つのエレメント111,112を形成し、このエレメント111,112を上記した構成の保持部材120(120a,120b)の溝に嵌め込んでアンテナ110と保持部材120とが一体化された構成としても良い。また、保持部材120を射出成形する際に、2つのエレメント111,112の少なくとも一方をインサート部品としても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図15及び図16に基づいて説明する。図15は、第2実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図16は、2つのエレメントの巻き数と利得との関係を示す図である。図16は、第1実施形態に示した図12に対応している。
第2実施形態に係るアンテナ装置は、第1実施形態に示したアンテナ装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、2つのエレメント111,112における螺旋部111a,112aの軸方向が、基板130の表面131に略平行とされる例を示した。これに対し、本実施形態では、図15に示すように、2つのエレメント111,112における螺旋部111a,112aの軸方向が、基板130の表面131に対して略垂直となっている点を特徴とする。それ以外の構成については、第1実施形態に示したアンテナ装置100(図1参照)とほぼ同じ構成となっている。
なお、図15に示すアンテナ装置100においても、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数m以下となっている。具体的には、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが3、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mが7とされ、巻き数nが巻き数m未満となっている。
また、配線部132の一部として基板130の表面131に設けられたGNDパターン132bにおける、外部エレメント111の実装部111bとの接続部位(GNDパターン132bの一部)が、ランド132aとなっている。このGNDパターン132bは、GNDパターン132b上にアンテナ110が配置されるように、基板130の表面131において、アンテナ110の配置位置に対応して平面略矩形状に設けられている。そして、このGNDパターン132bの近傍にランド133aが設けられ、ランド133aを端部としてGNDパターン132bから離反する方向に配線部133が設けられている。
また、保持部材120は、2つのエレメント111,112の螺旋部111a,112aと接して所定位置の位置関係を保持する保持部121と、GNDパターン132b上に設けられたベース部122とを有している。保持部121は、螺旋部111a,112aの下端から上端よりも若干高い位置まで設けられており、螺旋部111a,112a間の相対する領域全てに介在されている。ベース部122は、GNDパターン132bよりも若干小さい大きさをもってGNDパターン132b上に設けられている。そして、このベース部122内に、2つのエレメント111,112において、実装部111b,112bと螺旋部111a,112aとを繋ぐ繋ぎ部111c,112cが、GNDパターン132bと接しないように埋設されている。また、実装部111b,112bは、ベース部122の端面(側面)から露出されており、対応するランド132a,133aとそれぞれ接続されている。
このように構成されるアンテナ装置100においても、第1実施形態に示したアンテナ装置100と同様の効果を発揮することができる。例えば保持部材120(特に保持部121)によって2つのエレメント11,112が所定の位置関係に保持されるので、アンテナ110の性能を保持することができる。また、保持部材120が誘電体を用いて構成されているので、高周波電流の波長短縮効果により、アンテナ110(ひいてはアンテナ装置100)の体格を小型化することができる。また、2つのエレメント111,112からなるアンテナ110として2重螺旋構造を採用したことによる効果と上記した誘電体による波長短縮効果により、アンテナ110とGNDパターン132bとの間にインダクタを挿入しなくとも(整合回路を必要とせずに)、アンテナ110自身で共振特性を得ることができる。したがって、正面方向に電波を放射することができる。さらには、各エレメント111,112の実装部111b,112bが表面実装構造となっているので、2つのエレメント111,112をリフローによって基板130に一括実装することが可能である。
また、本実施形態においても、上記したように、アンテナ110を構成する2つのエレメント111,112において、内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nを外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mよりも少なくしている。したがって、誘電体からなる保持部材120が各エレメント111,112と接する構成において、アンテナ利得を向上することができる。すなわち、アンテナ利得がほぼ同じであれば、例えば内部エレメント112における螺旋部112aの巻き数nが、外部エレメント111における螺旋部111aの巻き数mよりも多い構成よりも、アンテナ110の体格、ひいてはアンテナ装置100の体格をより小型化することができる。
なお、本発明者は、上記した構成のアンテナ装置100においても、2つのエレメント111,112の巻き数m,nと利得との関係について確認しており、螺旋部112aの巻き数nを螺旋部111aの巻き数m以下とすると、n>mの構成よりもアンテナ利得を向上できることを明らかとしている。なお、一例として図16を示す。図16に示す例では、上記した構成のアンテナ装置100において、tanδ=0.006のときの、エレメント111,112の巻き数m,nと利得との関係のシミュレーション結果を示している。この条件では、内部エレメント112の巻き数nが3、外部エレメント111の巻き数mが7のときに、利得が最大となっている。この結果をもとに、本実施形態に示すアンテナ装置100では、内部エレメント112の巻き数nが3、外部エレメント111の巻き数mが7となっている。
また、本実施形態においては、各エレメント111,112の繋ぎ部111c,112cが、ベース部122内に埋設された例を示した。しかしながら、例えば図17に示すように、繋ぎ部111c,112cが、基板130の表面131に対して略平行とされるとともに、ベース部122上に積層配置された構成としても良い。すなわち、繋ぎ部111c,112cがストリップライン構造とされた構成としても良い。なお、図17に示す例では、ベース部122が平面矩形状のGNDパターン132b(図示略)よりも大きい平面矩形の板状とされ、GNDパターン132b上に積層配置されている。この積層状態で、基板130の表面131の上方から見て、GNDパターン132bはベース部122によって被覆され、ランド132aのみが露出されている。また、ベース部122のGNDパターン132bとの接触面の裏面には、エレメント111,112の繋ぎ部111c,112cが一体的に保持されている。このように、保持部材120を利用して繋ぎ部111c,112cをストリップライン構造とすると、アンテナ110のインピーダンスを安定化させて、アンテナ110の性能のばらつきを抑制することができる。また、GNDパターン132b上に積層配置された保持部材120(ベース部122)も波長短縮効果に少なからず寄与するので、これによってアンテナ110の共振周波数を低域にシフトさせ、ひいてはアンテナ装置100の体格をさらに小型化することができる。また、本実施形態においては、ベース部122の表面に繋ぎ部111c,112cが保持されているので、保持部材120によるエレメント111,112の保持効果を高めることができる。また、ランド132a,133aに対する位置精度を高めることができる。図17は、変形例を示す斜視図であり、図17中の符号140は、はんだである。
なお、ストリップライン構造としては、上記例に限定されるものではない。保持部材120が保持部121のみを有し、GNDパターン132bが基板130の表面131の裏面に設けられ、基板130を介してGNDパターン132b上に繋ぎ部111c,112c(エレメント111,112の一部)が積層されて、ストリップライン構造とされた構成としても良い。
また、本実施形態では、配線部132の一部として、基板130の表面131におけるアンテナ110の直下にGNDパターン132bが設けられる例を示した。しかしながら、GNDパターン132bが基板130におけるアンテナ110の直下とは異なる位置に設けられた構成としても良いし、配線部132の一部としてGNDパターン132bのない構成としても良い。さらには、ベース部122のない構成としても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態において、アンテナ装置100を車載用キーレス受信機に適用する例を示した。しかしながら、本実施形態に示すアンテナ装置100の適用範囲は上記例に限定されるものではない。スマートエントリーシステムなどのアンテナ装置に適用することもできる。また、受信機だけでなく送信機に適用することができるのは言うまでもない。
本実施形態では、内部エレメント112の螺旋部112aが、誘電体からなる保持部材120によって覆われ、保持部材120の表面(外面)に、外部エレメント121の螺旋部111aが巻回された例を示した。しかしながら、保持部材120の形態としては上記例に限定されるものではなく、螺旋部111a,112aに接触して、2つのエレメント111,112を所定の位置関係に保持できるものであれば良い。例えば内部エレメント112の螺旋部112aの内部にも、保持部材120が配置された構成としても良いし、外部エレメント111の螺旋部111aの外周側にも、保持部材120が配置された構成としても良い。さらには、螺旋部111a,112aの相対する領域の一部のみに保持部材120が配置された構成としても良い。保持部材120におけるエレメント111,112と接する部分は波長短縮効果に少なからず寄与するので、アンテナ110の共振周波数をより低域にシフトさせ、ひいてはアンテナ装置100の体格をより小型化することができる。ただし、外部エレメント111の螺旋部111aも誘電体からなる保持部材120によって覆われた構成とすると、保持部材120によって覆われない構成に比べて、外部エレメントの巻き数がアンテナ利得に与える影響が大きくなる。したがって、内部エレメント112の螺旋部112aが保持部材120によって被覆され、外部エレメント111の螺旋部111aが保持部材120の外面に巻き回された構成とすることが好ましい。
第1実施形態に係るアンテナ装置の要部の概略構成を示す平面図である。 図1におけるアンテナ周辺の斜視図である。 図2において、内部エレメントを透過させて示した図である。 外部エレメントの下側部分を構成するリードフレームの概略構成を示す斜視図である。 アンテナ装置の製造工程のうち、アンテナと保持部材とのユニットの下側部分を形成する工程を示す斜視図である。 アンテナ装置の製造工程のうち、アンテナと保持部材とのユニットの上側部分を形成する工程を示す斜視図である。 電磁界シミュレーションによる波長短縮効果を示す図である。 基板にGNDパターンが設けられた構成における電界強度分布を示す図である。 アンテナ装置の指向性を示す図であり、実線はアンテナ装置単体での指向性、破線は人が所持した状態での指向性を示している。 比較例の電界強度分布を示す図である。 比較例の指向性を示す図であり、実線はアンテナ装置単体での指向性、破線は人が所持した状態での指向性を示している。 2つのエレメントの巻き数と利得との関係を示す図である。 内部エレメントの巻き数nが3、外部エレメントの巻き数mが18のときの電界強度分布を示す図である。 内部エレメントの巻き数nが9、外部エレメントの巻き数mが16.5のときの電界強度分布を示す図である。 第2実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 2つのエレメントの巻き数と利得との関係を示す図である。 変形例を示す斜視図である。
符号の説明
90・・・給電点
100・・・アンテナ装置
110・・・アンテナ
111・・・外部エレメント
111a・・・螺旋部
112・・・内部エレメント
112a・・・螺旋部
120・・・保持部材
130・・・基板
132a,133a・・・ランド

Claims (8)

  1. 螺旋状に延びる螺旋部を有する外部エレメントと、前記外部エレメントにおける螺旋部の内側に間隔を隔てて配置され、前記外部エレメントにおける螺旋部の軸方向に沿って螺旋状に延びる螺旋部を有する内部エレメントとを有し、2つの前記エレメントの一方を信号線とし、他方をGND線とする終端開放型のアンテナと、
    誘電体からなり、2つの前記エレメントにおける各螺旋部に接触されて、2つの前記エレメントを所定の位置関係に保持する保持部材と、を備えるアンテナ装置であって、
    前記内部エレメントにおける螺旋部の巻き数が、前記外部エレメントにおける螺旋部の巻き数以下とされていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記内部エレメントの螺旋部は、前記保持部材によって被覆され、
    前記外部エレメントの螺旋部は、前記保持部材の外面に巻き回されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記螺旋部の軸方向において、前記外部エレメントの螺旋部及び前記内部エレメントの螺旋部の長さが略等しくされ、
    前記保持部材は、2つの前記エレメントにおける螺旋部間の相対する領域全てに介在されていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 高周波源と接続される2つのランドが同一面上に設けられた基板を備え、
    2つの前記エレメントは、前記螺旋部の軸方向が、前記基板のランド形成面に対して略平行とされるとともに、前記軸方向における同一側の端部が、互いに異なる前記ランドとそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 高周波源と接続される2つのランドが同一面上に設けられた基板を備え、
    2つの前記エレメントは、前記螺旋部の軸方向が、前記基板のランド形成面と略垂直とされるとともに、前記軸方向における同一側の端部が、互いに異なる前記ランドとそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 2つの前記ランドの一方は、前記基板のランド形成面上に設けられたGNDパターンと電気的に接続され、
    2つの前記エレメントにおける前記端部と前記螺旋部とを繋ぐ部位が、前記保持部材を介して前記GNDパターン上に積層配置されたストリップライン構造とされていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記保持部材は、前記内部エレメントの螺旋部内にも配置され、前記内部エレメントと接触されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記保持部材は、前記外部エレメントの螺旋部外にも配置され、前記外部エレメントと接触されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載のアンテナ装置。
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