JP2011049831A - アンテナ用コイルとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル全体を熱可塑性樹脂で固定しようとすると、樹脂が固まる際に収縮効果やコイルの弾性力によってコイルの巻線間隔が設計どおりとならず、アンテナ用コイルの共振周波数が設計値からずれてしまう課題があった。
【解決手段】ねじ溝を切った治具4に導線を複数回巻線してコイル1を形成し、治具に巻回された導線の上を熱可塑性樹脂2で覆い、治具をしたまま熱可塑性樹脂を加熱してコイルを固定し、治具を回してコイルから治具を抜くことにより空芯のコイルを作る。
【選択図】図2

Description

この発明は、無線通信機器に使用可能なアンテナ用コイル、及びアンテナのコイル部分を高精度に設計どおりに作成するアンテナ用コイルの製造方法に関するものである。
アンテナ用コイルは無線信号の送信および受信装置として広く用いられている。従来、AMラジオや電波時計で、昨今ではRFID(Radio Frequency-Identification;電波方式認識)等の無線通信技術、例えば自動車用のキーレスエントリやタイヤの空気圧センサ等に用いられている。
従来、アンテナ用コイルは使用される周波数で共振するように、コイルのもつインダクタンスと共振する容量をもつコンデンサを用いた直列共振回路、またはコイルのもつインダクタンスとコイルの巻き線どうしの線間容量を用いた並列共振回路(自己共振回路)として動作する。この動作周波数は共振周波数と呼ばれる。
昨今の電子機器の小型軽量化にともなってアンテナ部分の小型軽量化も求められており、アンテナ用コイルの場合、磁性体、誘電体をコイルの中にいれることによって小型化が可能となってきている。
アンテナ用コイルにおいて、コイル部分は製造後のアンテナ使用時にコイルが変形したり、アンテナコアが破損した場合にアンテナとしての性能が著しく劣化、または動作しなくなる問題がある。
このような問題を解決するため、アンテナコアにコイルを巻回した後に成型性の高い熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)でコイルを覆うことにより、アンテナコアの強度を高め、破損を防止するようにしたアンテナコイル装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、板状の磁芯にポリウレタン被膜導線を巻回してインダクタを形成し、このインダクタとコンデンサを実装した基板とを電気的に接続し、インダクタ全体とコンデンサと基板と電気的接続部分全体を、成型性の高い共重合ポリエステル等の熱可塑性樹脂で型を用いて覆うようにしたコイルアンテナ装置も提案されている(特許文献2参照)。
実開平4−107910号公報 特開2007−251886号公報(段落番号0024及び図3)
しかしながら、上述した方法による固定は製造後にコア部分の破損や衝撃によるコイル部分の変形、断線を防止する効果はあるが、製造段階における樹脂の収縮効果やコイルの弾性力によってコイル形状(巻き線間隔)が設計どおりとならず、特に数十MHz以上の周波数ではコイル巻き線どうしの浮遊容量が無視できなくなるため、アンテナコイルの共振周波数が製造中に設計値からずれてしまう課題があった。
また、従来のアンテナコイルでは、コイル部のピッチ(巻き線間隔)はさほど重要ではなかったが、UHF帯に適用した場合に、コイルピッチによって共振周波数が大きく変化するため、ピッチを高精度に管理する必要があった。
この発明のアンテナ用コイルは、ねじ溝を切った治具に金属からなる導線が螺旋状に巻かれて形成されたコイルと、コイルの外側のみを覆った熱可塑性樹脂を備え、コイルのピッチが熱可塑性樹脂により固定されており、コイルの内側が空芯であることを特徴とするものである。
また、この発明のアンテナ用コイルは、ねじ溝を切った誘電体または磁性体と、誘電体または磁性体に金属からなる導線をねじ溝に沿って螺旋状に巻いて形成したコイルと、誘電体または磁性体に巻回されたコイルの外側を覆った熱可塑性樹脂を備え、コイルのピッチが上記熱可塑性樹脂により固定されていることを特徴とするものである。
また、この発明のアンテナ用コイルの製造方法は、ねじ溝を切った治具に導線を複数回巻線してコイルを形成する工程、治具に巻回された導線の上を熱可塑性樹脂で覆い、熱可塑性樹脂を加熱してコイルを固定する工程、治具を回してコイルから治具を抜くことにより空芯のコイルを作る工程を備えたものである。
また、この発明のアンテナ用コイルの製造方法は、ねじ溝を切った磁性体または誘電体の治具に導線を複数回巻線してコイルを形成する工程、治具に巻回された導線の上を熱可塑性樹脂で覆い、熱可塑性樹脂を加熱してコイルを固定する工程を備え、治具はそのまま残して磁性体または誘電体挿入のコイルを作るようにしたものである。
この発明にかかわるアンテナ用コイル及びコイルの製造方法によれば、コイルの形状、特にピッチ間隔を設計どおりになるよう作成することが可能となり、その結果、作成したコイルは設計どおりの共振周波数となり、アンテナ感度の高いアンテナ用コイルを提供できるという効果がある。
この発明の実施の形態1におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるアンテナ用コイルの製造方法を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態3におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態4におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態5におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態6におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態7におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。 この発明の実施の形態8におけるアンテナ用コイルの構成を示す図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1におけるアンテナ用コイルおよびその製造方法について、図1および図2に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図と断面図である。アンテナ用コイルは、金属からなる導線が円状に複数回巻かれて螺旋状に形成されたコイル1と、このコイル1の端子部を除いてコイルの外側のみを覆った熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)2を備え、コイル1のピッチPは熱可塑性樹脂2により固定されており、コイルの内側が空芯3である。
コイル1は、後述する図2で説明するように、ねじ状に溝を切った金属製の治具に導線をねじ溝に沿って巻回することにより構成されており、コイル1はその外側のみが熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)2で固定されており、治具は熱可塑性樹脂2で固定されたコイル1から抜くことで空芯3を有するコイル1が形成されている。したがって、コイル製造時におけるコイル形状の変化が小さいため、例えばコイルのピッチP間隔は高精度に設計どおりに製作されている。
次に実施の形態1の例の1つである空芯を有する円状コイルの製造工程を図2に基づいて説明する。
まず最初に図2(a)に示すように、ねじ溝を切った金属製治具4に導線をねじ溝に沿って複数回巻線することによりコイル1を形成する。治具4の溝のピッチは、後述する必要な精度で切られており、コイル1のピッチ間隔も高精度に巻くことが可能となる。
次に図2(b)に示すように、治具4と共にコイル1の外側を熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)2で覆い、熱可塑性樹脂2に加熱を施すことで熱可塑性樹脂2とコイル1が溶着し、コイル形状が固定される。この時、治具4に溝が切られているため、熱可塑性樹脂2の収縮力によるコイル1のピッチPのずれは起こらない。
最後に図2(c)に示すように、治具4をまわしてコイル1から治具4を抜き取ることにより、空芯3を有するコイル1を作成する。この時、コイル1が熱可塑性樹脂2で固定されていない場合は、この過程においてコイル1の弾性力によりピッチPがずれるが、本願発明の場合は、コイル1は熱可塑性樹脂2で固定されているため、治具4の溝間隔、つまり設計どおりのピッチ間隔のコイルの製造が可能となる。
この図2の工程で作成したコイル1の正面図と断面図が、図1に示すアンテン用コイルである。治具4が挿入された状態でコイル1は熱可塑性樹脂2で固定されるため、熱可塑性樹脂2を加熱した際に解けた樹脂がコイル1の内側には入っておらず、コイル1の外側のみが熱可塑性樹脂2に覆われている構造となる。また治具4にコイル1が巻かれている状態で熱可塑性樹脂2でコイル1の外側を固定するため、熱可塑性樹脂2の収縮力によるコイル1の形状変化は防げる。
数十MHz以上の周波数帯域を使用するアンテナ用コイルの場合、コイルの線間容量が無視できないため、アンテナ用コイルの共振周波数がコイルのピッチPの変化によって変わる。例えば上記アンテナ用コイルの場合、ピッチ間隔0.5〜2.0mmで共振周波数はピッチの変化0.1mmあたり1MHzから10MHz程度変化する。
このような理由から設計どおりの共振周波数をもつアンテナ用コイルの製造には±0.1mm程度の精度のピッチを必要とする場合がある。ピッチ0.5〜2.0mm程度のコイルの製造段階において、誤差±0.1mm程度の高精度なピッチが求められる課題についてはこれまで開示されていない。実施の形態1で記した工程で作成したコイルはピッチ間隔を±0.1mm程度の精度で作成することが可能となるため、特に周波数が高いアンテナに使用するコイルの作成に使用することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2におけるアンテナ用コイルについて、図3に基づいて説明する。
図3はこの発明の実施の形態2におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。実施の形態1のアンテナ用コイルは、コイル1の内側が空芯3であるため、実施の形態2におけるアンテナ用コイルは、この空芯3の部分に磁性体や誘電体を挿入してアンテナを小型化するようにしたものである。
図3において、コイル1の空芯3の内部にねじ溝が設けられた磁性体または誘電体5を備えている。その他の構成は図1に示したものと同じ構成であるので、説明を省略する。
即ち、実施の形態2の発明は、実施の形態1のように構成されたコイルの作成後に、治具4と同じピッチのねじ溝が設けられた誘電体または磁性体5を、コイル1の空芯3の内部にねじ込んで、空芯3の部分に磁性体や誘電体5を挿入して構成する。
なお図示していないが、コイル1の内側に磁性体や誘電体5を挿入した後に、コイル1の両端を再度熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)で固定することにより、コイル1と磁性体または誘電体5の固定を強くすることができる。
磁性体や誘電体5を挿入したコイルは波長短縮効果によって、同じ構造では、共振周波数が高くなる。使用する周波数を同じにすると、結果として、小さなアンテナで同じ共振周波数で共振させることが可能である。
このように実施の形態2のアンテナ用コイルは、コイル1のピッチ間隔が高精度であるため、設計どおりの共振周波数をもち、かつ磁性体や誘電体が挿入されたことで空芯のものと比べ小型化されたアンテナ用コイルを実現できる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3におけるアンテナ用コイルについて、図4に基づいて説明する。
実施の形態2におけるアンテナ用コイルは、コイル1の内側の空芯3部分に磁性体や誘電体5を挿入してアンテナ用コイルを作成したが、実施の形態3の発明は、治具として磁性体や誘電体6を使用し、あらかじめコイル1の内側に磁性体や誘電体が挿入されている構成としたものである。
即ち、実施の形態3の発明は、実施の形態1の金属製の治具4の代わりに、治具としてねじ溝を切った磁性体や誘電体6を使用し、この誘電体または磁性体の治具6に金属からなる導線を螺旋状に巻いてコイル1を形成し、このコイル1の外側を熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)2で覆い、熱可塑性樹脂2を加熱してコイル1を固定し、コイル1のピッチが熱可塑性樹脂2により固定されているものである。
なお誘電体または磁性体の治具6は、コイル1から抜くことなく、そのままアンテナ用コイルとして使用する。
この実施の形態3のアンテナ用コイルは、実施の形態2と同様に、磁性体や誘電体の治具6をそのまま挿入したコイルは波長短縮効果によって、同じ構造では、共振周波数が高くなる。使用する周波数を同じにすると、結果として、小さなアンテナで同じ共振周波数で共振させることが可能である。
またコイル1のピッチ間隔が高精度であるため、設計どおりの共振周波数をもち、かつ磁性体や誘電体が挿入されたことで空芯のものと比べ小型化されたアンテナ用コイルを実現できる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4におけるアンテナ用コイルについて、図5に基づいて説明する。
図5はこの発明の実施の形態4におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。実施の形態1のアンテナ用コイルはコイル1の内側が空芯3であるため、実施の形態4におけるアンテナ用コイルは、この空芯3の部分に溝の切られていない矩形または円形の磁性体や誘電体7を挿入し、コイル1の両端を再度熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)8で固定することにより、コイル1と磁性体または誘電体7の固定を強くするようにしたものである。その他の構成は図1に示したものと同じ構成であるので、説明を省略する。
実施の形態2(図3)のように溝を切った磁性体や誘電体5をコイル1の空芯3の部分に挿入したり、実施の形態3(図4)のように溝を切った磁性体や誘電体の治具6を使用することも可能であるが、例えばフェライトのような磁性体は折れやすいため、溝のような加工が難しい場合がある。
このような場合、実施の形態1のアンテナ用コイルを作成した後に、コイル1の空芯3部分に溝の切られていない磁性体または誘電体7を挿入し、コイル1の両端を再度熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)8で固定することにより、コイル1と磁性体または誘電体7の固定を強くすることができる。
上述した工程で作成することで、コイルのピッチ間隔が高精度に設計どおりな磁性体または誘電体入りのアンテナ用コイルを作成することが可能となる。またコイル内部に磁性体または誘電体を備えているため実施の形態2、3と同様に、小型のアンテナを作成できる。
さらに、空芯のコイルを一度作成してから磁性体または誘電体7を挿入するため、挿入する磁性体や誘電体の長さ、位置を調節することで共振周波数を調節することができる。従来のアンテナ用コイルの場合、コンデンサを使った整合回路が共振周波数の調整に使用されるが、本願発明のアンテナ用コイルの場合、整合回路が不要となる。また、共振周波数の調整が可能であるため、コイルの巻き数やピッチ間隔ごとに用意する必要がある治具の種類を最小限にすることが可能となる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5におけるアンテナ用コイルについて、図6に基づいて説明する。
図6はこの発明の実施の形態5におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。図6に示すように、実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかのアンテナ用コイル(少なくともコイル1と熱可塑性樹脂2で構成されている)を複数本用い、これらを折れ線形状(図6のようにコイルが2本の場合は90度にしてL字形状)に配置して、その折れ線箇所を溶接や半田による接続点9で接続し、複数のコイルを電気的に接続する。そして一方のコイルの端子を接地板10に接続し、他方のコイルの端子を給電点11に接続する。なお給電点11と接地板10の関係が上下反対でも同じである。
折れ線形状のコイルを作成する際、一本の導線を治具に巻きまわしてコイルを作成し、これを折り曲げる方法をとると、コイルの弾性力によりコイルが変形するおそれがある。このため、実施の形態1〜4で述べた方法で作成した空芯コイル、または磁性体(または誘電体)を挿入したコイルを、例えば溶接や半田で電気的に接続することで、変形がない折れ線形状にコイルが並んだアンテナ用コイルを製造できる。
このように実施の形態5のアンテナ用コイルは、コイルが一直線上に並んでいる必要がないので、アンテナ装置全体の筐体などの形状制限がある場合、コイル部分を空間的に効率よく設置できる。また接地板の一辺の長さを短くすることができる効果もある。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6におけるアンテナ用コイルについて、図7に基づいて説明する。
図7はこの発明の実施の形態6におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。図7に示すように、実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかのアンテナ用コイル(少なくともコイル1と熱可塑性樹脂2で構成されている)を複数個(実施の形態は2個)用い、複数個のコイル同士は接続しないで相互誘導するよう隣接配置して接地板10の一辺に実装している。そして一方のコイルの一端子は給電点11に、他端子は接地板10に接続し、他方のコイルの両端子は接地板10に接続している。
このようにコイル同士の相互誘導を利用することで2つの共振周波数、つまり2つの動作周波数をもつアンテナ用コイルや、2つの共振周波数が近い場合は広帯域の動作周波数をもつアンテナ用コイルの製造が可能である。
実施の形態7.
次に、この発明の実施の形態7におけるアンテナ用コイルについて、図8に基づいて説明する。
図8はこの発明の実施の形態7におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。図8に示すように、実施の形態5のL字形状のアンテナ用コイル(少なくともコイル1と熱可塑性樹脂2で構成されている)を複数個(実施の形態は2個)用い、複数個のコイル同士は接続しないで相互誘導するよう隣接配置してそれぞれ接地板10の角部に実装している。そして一方のコイルの一端子は給電点11に、他端子は接地板10に接続し、他方のコイルの両端子は接地板10に接続している。
このようにコイル同士の相互誘導を利用することで、実施の形態6と同様に、2つの共振周波数、つまり2つの動作周波数をもつアンテナ用コイルや、2つの共振周波数が近い場合は広帯域の動作周波数をもつアンテナ用コイルの製造が可能である。
実施の形態8.
次に、この発明の実施の形態8におけるアンテナ用コイルについて、図9に基づいて説明する。
図9はこの発明の実施の形態8におけるアンテナ用コイルの構成を示す正面図である。図9に示すように、実施の形態1の空芯のアンテナ用コイル(コイル1と熱可塑性樹脂2で構成されている)を複数個(実施の形態は2個)用い、複数個のコイル同士は接続しないで相互誘導するよう隣接配置して接地板10の一辺に実装している。そして2つの空芯コイルの中を1本の誘電体または磁性体7を貫かせており、アンテナの小型化、周波数調整が可能にしている。更に、一方のコイルの一端子は給電点11に、他端子は接地板10に接続し、他方のコイルの両端子は接地板10に接続している。
このようにコイル同士の相互誘導を利用することで、実施の形態6と同様に、2つの共振周波数、つまり2つの動作周波数をもつアンテナ用コイルや、2つの共振周波数が近い場合は広帯域の動作周波数をもつアンテナ用コイルの製造が可能である。
図7〜図9で説明した実施の形態6〜8のアンテナ用コイルは、2つのコイルのうち、一方のコイルのみが給電点に接続されていたが、すべてアンテナの放射強度を強くするために、2つのコイルにそれぞれ給電点を接続することも可能である。またコイルは3本以上設けて三つ以上の共振周波数つまり動作周波数をもつアンテナにすることも可能である。
このように複数個のコイルの相互誘導を利用することで、複数の共振周波数(動作周波数)や広帯域の動作周波数をもつアンテナ用コイルを製造することができる。
1:コイル 2:熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)
3:コイルの空芯 4:金属製治具
5:ねじ溝付き磁性体または誘電体 6:磁性体または誘電体の治具
7:矩形または円形の磁性体または誘電体 8:熱可塑性樹脂(熱収縮チューブ)
9:溶接や半田による接続点 10:接地板
11:給電点。

Claims (13)

  1. ねじ溝を切った治具に金属からなる導線が螺旋状に巻かれて形成されたコイルと、上記コイルの外側のみを覆った熱可塑性樹脂を備え、上記コイルのピッチが上記熱可塑性樹脂により固定されており、上記コイルの内側が空芯であることを特徴とするアンテナ用コイル。
  2. 上記コイルの内側の空芯部に誘電体または磁性体を備えた請求項1に記載のアンテナ用コイル。
  3. 上記誘電体または磁性体は、上記治具と同じピッチのねじ溝が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ用コイル。
  4. ねじ溝を切った誘電体または磁性体と、上記誘電体または磁性体に金属からなる導線を上記ねじ溝に沿って螺旋状に巻いて形成したコイルと、上記誘電体または磁性体に巻回されたコイルの外側を覆った熱可塑性樹脂を備え、上記コイルのピッチが上記熱可塑性樹脂により固定されていることを特徴とするアンテナ用コイル。
  5. 上記コイルの両端を熱可塑性樹脂で覆うことにより、上記コイルと誘電体または磁性体を固定したことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ用コイル。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ用コイルを複数本用い、上記複数本のコイルを折れ線形状に電気的に接続して構成したアンテナ用コイル。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のアンテナ用コイルを複数個用い、上記複数個のコイルを隣接配置して接地板に実装し、上記複数個のコイルの相互誘導を利用するようにしたアンテナ用コイル。
  8. ねじ溝を切った治具に導線を複数回巻線してコイルを形成する工程、上記治具に巻回された導線の上を熱可塑性樹脂で覆い、上記熱可塑性樹脂を加熱して上記コイルを固定する工程、上記治具を回して上記コイルから治具を抜くことにより空芯のコイルを作る工程を備えたアンテナ用コイルの製造方法。
  9. 上記空芯のコイルを作る工程の後に、上記空芯部に磁性体または誘電体を挿入する工程を備えた請求項8に記載のアンテナ用コイルの製造方法。
  10. 上記空芯部に磁性体または誘電体を挿入する工程は、上記磁性体または誘電体にねじ溝が設けられ、上記磁性体または誘電体をまわしながらコイル内部に挿入していくようにした請求項9に記載のアンテナ用コイルの製造方法。
  11. 上記空芯部に磁性体または誘電体を挿入する工程の後に、上記磁性体または誘電体の端部を熱可塑性樹脂で固定する工程を備える請求項9または請求項10にアンテナ用コイルの製造方法。
  12. ねじ溝を切った磁性体または誘電体の治具に導線を複数回巻線してコイルを形成する工程、上記治具に巻回された導線の上を熱可塑性樹脂で覆い、上記熱可塑性樹脂を加熱して上記コイルを固定する工程を備え、上記治具はそのまま残して磁性体または誘電体挿入のコイルを作るようにしたアンテナ用コイルの製造方法。
  13. 請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載のアンテナ用コイルの製造方法によって個別に作成されたコイルを複数個用い、複数のコイル同士を折れ線形状に電気的に接続する工程を備えたアンテナ用コイルの製造方法。
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