JP4718024B2 - ダンパリングの製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はダンパリングの製造方法に係り、特に四輪駆動車においてハイ・ロー(Hi-Lo )切替えを可能とするため遊星歯車機構による副変速機を設けた場合にあって、リングギヤをフローティング支持するのに用いられるダンパリングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
四輪駆動車のトランスファ(動力分配装置)において、ハイ・ロー(Hi-Lo )切替えを可能とするため遊星歯車機構からなる副変速機を設けることが公知である(特許第3003330 号公報等参照)。この場合、遊星歯車機構の構造上、全てのギヤに対し軸位置を固定してしまうと荷重分担が均等にいかなくなる。そこでいずれかのギヤについて軸位置をフリーとする必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、最も大径のリングギヤをフリーにするフローティング構造を考えた場合、リングギヤをケーシングに緩く嵌合し、偏心移動即ち径方向へのガタつきを許容することになる。するとリングギヤが偏心移動したときケーシングと直接衝突し、振動騒音の原因となる。そこで嵌合部の隙間にダンパリングを装入し、互いの直接衝突を緩衝或いは防止するのである。
【0004】
従来、ダンパリングは比較的大径のOリングであった。そしてリングギヤをケーシングに組み付ける際には、まずケーシング側の嵌合穴にOリングを嵌め、Oリング自身の弾性復帰力でOリングを径方向外側の嵌合面に沿わしておき、Oリング周辺にオイルを塗布した後、注意深くリングギヤをOリングに対し圧入する、というものであった。
【0005】
しかし、大径のOリングは径及び長さのバラツキが大きく、リング自体の剛性も低いため自らの形状を保ち難い。このため、Oリングの嵌合面への追従性が悪く、リングギヤを圧入するときにOリングが径方向内側に折れ込んだり、噛み込んだり、最悪Oリングが切れてしまうなどといった不都合があった。
【0006】
このため、リング内に芯材を埋設してリングの径及び長さバラツキを防止し、リングの剛性を上げることが考えられる。
【0007】
しかし、芯材はリング内の所定位置、主として中心に正確に入れなければ所望のダンピング特性が発揮できない。リングの製法としては金型内で芯材にゴムを被着させることになるが、仮にリング全周に芯材を入れようとすると芯材を保持する場所がなくなり、所望のダンパリングが製造できないことになる。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みて創案され、その目的は、金型内でリング所定位置に芯材を正確に保持できるダンパリングの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、弾性体からなるリング本体にコイルスプリングからなる芯材を埋設してなるダンパリングであって、上記リング本体を長手方向に分割して各分割リング体同士をリング長手方向に所定間隔を隔てて配置すると共に、その分割リング体同士を上記芯材により連結し、且つ分割リング体同士の隙間から上記芯材を露出させるようにしたダンパリングの製造方法であって、長手方向に分割され所定間隔を隔てられた複数の分割リング体成形部と、これら分割リング体成形部の間に位置され上記芯材が嵌合保持される芯材保持部とを設けた金型で製造される上記ダンパリングの上記コイルスプリングからなる芯材の一方の端部の巻き方向を他方の端部と逆方向に捩り、それぞれの端部を螺合して連結して形成するものである。
【0010】
これによれば、分割リング体形成部の間の芯材保持部により芯材を保持でき、即ちリング長手方向の中間位置で芯材を保持できることとなって、所望のダンパリングを製造することができる。特に、上記ダンパリングの上記コイルスプリングからなる芯材の一方の端部の巻き方向を他方の端部と逆方向に捩り、それぞれの端部を螺合して連結するため、捩じり力が残存したまま互いが連結されるのを防止できる。
【0011】
ここで、上記金型が全体として直線形状とされ、この金型に上記分割リング体成形部と上記芯材保持部とが一直線上に交互に配列されるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】
まず、本発明に係るダンパリングが適用される四輪駆動車及びトランスファについて説明する。図19に示すように、四輪駆動車においては、エンジンEの動力を後方に向かって変速機T/M、トランスファT/Fへと伝達し、トランスファT/Fにて前後側に分配した後、前輪FW及び後輪RWに伝達して四輪を駆動するようになっている。後に明らかとなるが前輪FWの駆動は選択的で、所謂FRベースのパートタイム4WDの構成が採られている。変速機T/Mは摩擦クラッチを含むマニュアル式か、流体コンバータを含む自動変速式の構成となっている。
【0014】
図14にトランスファを示す。トランスファT/Fは入力軸1から変速機T/Mの動力を入力し、後方出力軸2から後輪側に動力を出力すると共に、前方出力軸3から前輪側に動力を選択的に出力する。後方出力軸2と前方出力軸3とがチェーン・スプロケット機構からなる分配装置4で連結され、各軸に動力が分配伝達されるようになっている。前方出力軸3への動力分配は選択装置5により選択的に行われる。これは通常の手動変速機における変速機構部と同様の構成である。
【0015】
トランスファ全体のHi-Lo 2段切替えを行うため、遊星歯車機構からなる副変速機6が設けられる。副変速機6はHiのとき1の減速比つまり直結となり、Loのとき1より大きい値(例えば2.5 )の減速比となり、入力軸1の回転を減速して出力側に伝達する。また副変速機6はニュートラル(N)のポジションも備える。これら入力軸1〜副変速機6の全体が共通のトランスファケーシング7に収容されている。
【0016】
トランスファT/Fの前端付近において、入力軸1と後方出力軸2とが同軸に嵌合接続され、互いに相対回転自在となっている。接続部にはニードルベアリング8が設けられる。入力軸1は中空とされ、その前端部がケーシング7から突出されると共に、内周部にスプライン9が形成され、変速機出力軸(図示せず)をスプライン嵌合させ得るようになっている。入力軸1はニードルベアリング10、キャリア軸受部30aを介してボールベアリングからなる前部軸受11によって外周側からも軸支される。これによって入力軸1はニードルベアリング8と前部軸受11によって内外周側から支持されることになる。入力軸1とケーシング7との隙間がオイルシール12でシールされる。
【0017】
後方出力軸2はほぼトランスファ全長に亘って延出され、後端側がボールベアリングからなる後部軸受13によって軸支される。後端部がケーシング7から突出され(図示せず)、図19の如く後輪駆動軸(プロペラシャフト)S/Rを連結し得るようになっている。
【0018】
分配装置4は、後方出力軸2のほぼ中間位置に設けられ、後方出力軸2の外周側に相対回転自在に取り付けられる駆動スプロケット(駆動部材)14と、前方出力軸3に固設される被駆動スプロケット(被駆動部材)15と、これらスプロケット同士を連結するチェーン16とから構成される。前方出力軸3は、前部側がボールベアリング17、後端部がニードルベアリング18で軸支され、前端部がケーシング7から突出される。その突出部にフランジ19がナット21により締結されており、ボルト20を用いて図19の如く前輪駆動軸S/Fを連結し得るようになっている。突出部とケーシング7との隙間がオイルシール22でシールされる。
【0019】
ここで図17に示すように、トランスファT/Fは正面視において鉛直でなく斜めに傾斜されている。そして入力軸1及び後方出力軸2の斜め下に前方出力軸3が配置され、これら軸位置が左右方向にオフセットされる。これにより図19に示すようにエンジンEや変速機T/Mと前輪駆動軸S/Fとの干渉が防止される。
【0020】
選択装置5は駆動スプロケット14の前方に隣接して設けられる。選択装置5は、駆動スプロケット14に設けられたドグギヤ23と、後方出力軸2に固設されたクラッチハブ24と、クラッチハブ24の外周部に軸方向スライド自在にスプライン嵌合された選択スリーブ25と、ドグギヤ23及びクラッチハブ24間に設けられたシンクロナイザリング26とから構成される。図示するのは2駆 (ニュートラル)状態で、この状態から選択スリーブ25が後方にスライドされるとシンクロナイザリング26による同期後、選択スリーブ25がドグギヤ23に噛合する。これによってクラッチハブ24とドグギヤ23、ひいては後方出力軸2と駆動スプロケット14が連結され、後方出力軸2の回転動力が前方出力軸3に分配伝達されて4駆状態となる。
【0021】
副変速機6は、選択装置5の前方且つ入力軸1と後方出力軸2との接続部付近に設けられる。副変速機6は、遊星歯車式であり、入力軸1に一体に設けられたサンギヤ27と、サンギヤ27の外周部に噛合される複数のプラネタリギヤ28と、各プラネタリギヤ28をシャフト29を介して軸支するキャリア30と、各プラネタリギヤ28に噛合される内周ギヤを有したリングギヤ31とから構成される。キャリア30は、プラネタリギヤ28のない周方向位置においてブリッジ32が設けられ、サンギヤ27及びプラネタリギヤ28の後方にも回り込んでシャフト29を両端支持する。前述のキャリア軸受部30aはキャリア30の一部であり、キャリア30から前方に突出してニードルベアリング10と前部軸受11との間に軸支される。サンギヤ27とキャリア30の間のスラスト荷重を低減するためスラスト用のニードルベアリング33が設けられる。リングギヤ31は後に詳述するがケーシング7にスプライン嵌合固定される。
【0022】
サンギヤ27とキャリア30との径方向内側に空洞部が設けられ、そこに切替スリーブ34が後方出力軸2上をスライド自在に設けられる。後方出力軸2にはスプライン35が設けられ、これにスリーブ34がスプライン嵌合されてスリーブ34の軸方向のスライド移動が許容され、後方出力軸2上での回転が防止される。
【0023】
サンギヤ27とキャリア30との内周部及び切替スリーブ34の外周部にスプライン36,37,38が設けられる。切替スリーブ34をスライドさせ、そのスプライン38をサンギヤ及びキャリアのスプライン36,37のいずれか一方に選択的に噛合させることでHi-Lo の切替えがなされる。サンギヤ及びキャリアのスプライン36,37の間に切替スリーブ34のスプライン38を非係合状態(フリー)にするためのニュートラル(N)ポジションが設けられる。この副変速機ないし切替機構にはシンクロは設けられていない。
【0024】
図示の如く、切替スリーブ34がサンギヤ27に噛合しているときには実質入力軸1と後方出力軸2とが直結状態となり、入力軸1の回転動力がそのまま後方出力軸2に伝達される。これがHiのポジションである。このときプラネタリギヤ28はサンギヤ27に追従回転する。
【0025】
一方、切替スリーブ34が図示状態から後方にスライドされ、Nポジションを越えてキャリア30に噛合されると、入力軸1の回転動力がサンギヤ27→プラネタリギヤ28→キャリア30→切替スリーブ34→後方出力軸2と伝達され、後方出力軸2が入力軸1に対し減速回転される。これがLoのポジションである。
【0026】
このトランスファでは、選択装置5による2駆・4駆切替えと、副変速機6によるHi-N-Lo 切替えとが共通のアクチュエータ39により自動的に行われるようになっている。アクチュエータ39は、位相制御されるモータ40と、このモータ40により複数の位相位置にステップ状に回転され、選択装置5及び副変速機6の切替えのための二つのカム溝41,42を有した円柱カム43と、カム溝41及び選択スリーブ25に係合してカム溝41の回転に応じて選択スリーブ25を移動させる選択アーム44と、カム溝42及び切替スリーブ34に係合してカム溝42の回転に応じて切替スリーブ34を移動させる切替アーム45と、それぞれのアーム44,45を軸方向移動自在に支持する2本のシャフト(一本のシャフト46のみ図示)とを備える。各アーム44,45にはバネ(一つのバネ47のみ図示)を用いた緩衝装置48が設けられ、スプラインの噛合時に過負荷を与えぬようになっている。それぞれのシャフトに対して位置決めのためチェック機構48aが設けられる。
【0027】
ケーシング7内には潤滑オイルが貯留されるが、このトランスファは図17に示すような傾斜配置のため、オイルは下部の前方出力軸3側に溜まっており、上部に行きづらい。そこで、オイルポンプ49により上部の各部を強制潤滑するようになっている。
【0028】
オイルポンプ49は分配装置4の後部に隣接して設けられ、後方出力軸2によって駆動されるトロコイドポンプとなっている。オイルポンプ49は、矢視の如く、ケーシング内底部に貯留されたオイルを吸引管50によって吸引し、後方出力軸2の中心部に形成されたオイル穴51に吐出する。オイル穴51のオイルは各給油穴52を通じて駆動スプロケット14の支持部、選択装置5及び副変速機6へと供給される。オイル穴51の前端は開放され、ここからニードルベアリング8への給油がなされる。後方出力軸2の前端に近接して入力軸1にキャップ53が取り付けられ、オイルの外部への漏洩が防止される。
【0029】
後部軸受13の後側に隣接して後方出力軸2にメータギヤ54が取り付けられ、メータギヤ54の回転がウォームギヤ55を介して図示しない回転センサで検出され、車速が検出される。
【0030】
さて、上記副変速機6では、図18に示すようにリングギヤ31とケーシング7との間に径方向の隙間hが設けられ、リングギヤ31が僅かに偏心移動可能となる所謂フローティング構造が採用されている。そしてリングギヤ31とケーシング7との直接衝突を緩衝するためダンパリングが設けられている。以下リングギヤ31の取付部について詳述する。
【0031】
図14に示すように、リングギヤ31は、ケーシング7に設けられたリングギヤ嵌合穴56に後方から挿入され、スナップリング57で軸位置が固定される。リングギヤ嵌合穴56の最前端にダンパリング58が予め挿入され、この後リングギヤ31が挿入されてリングギヤ31の最前端部がダンパリング58に圧入されると共に、ダンパリング58がリングギヤ31とリングギヤ嵌合穴56との間に装入される。
【0032】
図15に示すように、リングギヤ嵌合穴56において、その内周面である嵌合面59(大径側嵌合面)と前端ストッパ面60とによる前方奥側のコーナー部に、ダンパリング58を適合させるためのアール面61が形成され、そこにダンパリング58が装着される。嵌合面59には、前端ストッパ面60から所定距離後方に離れた場所にスプライン62の歯62aが突出形成されており、これがリングギヤ31のスプラインと噛合してリングギヤ31の回転を規制する。
【0033】
図16に示すように、リングギヤ31は、その前端面が前端ストッパ面60に当たるまで挿入される。そしてこれと同時にリングギヤ31のスプライン63がケーシング7側のスプライン62に噛合する。リングギヤ31のスプライン63はケーシング7側のスプライン62より長く形成され、リングギヤ31の取付状態においてスプライン62より前方に突出し、ダンパリング58と軽く接触する。リングギヤ最前端のダンパリング58への圧入部64は当然スプライン63がないフラットな円周面である。圧入部64は嵌合面59より小径で、嵌合面59との間にダンパリング58を装入させるための径方向隙間h1 を形成する。
【0034】
リングギヤ31が挿入されると、圧入部64がダンパリング58に圧入され、嵌合面59と圧入部64との隙間h1 にダンパリング58が若干潰れた状態で装入される。このとき、リングギヤ31が入力軸1等と同軸に芯決めされると同時に、スプライン62,63間に周方向均一な径方向隙間hが確保される。この隙間hによりリングギヤ31のフローティング支持が達成され、動力伝達時はリングギヤ31が上記隙間h分だけ偏心移動可能となる。
【0035】
ここで、ダンパリング58は、リングギヤ取付時に内側に折れ込んだり、噛み込んだりすることがないよう、リングギヤ取付完了まで嵌合面59に沿わせておく必要がある。そしてこのようなリング剛性を確保するため、本実施形態のダンパリング58は以下のような構造となっている。
【0036】
図1乃至図3に示すように、ダンパリング58は、弾性体、本実施形態ではゴムからなるリング本体65と、金属又はプラスチックからなりリング本体65の中心に埋設される芯材66とから構成され、芯材66によりリング本体65を嵌合面59に押し付けるようになっている。リング本体65と芯材66とは可撓体であり比較的自由に屈曲可能である。リング本体65はリング長手方向ないし周方向に分割され、複数の分割リング体67からなっている。分割リング体67同士はリング長手方向に所定間隔を隔てられて配置され、それら分割リング体67同士が芯材66により連結されると共に、分割リング体67同士の隙間から芯材66が露出される。
【0037】
芯材66は、本実施形態ではバネ鋼で形成されたコイルスプリングからなる。
【0038】
このように、リング本体に芯材を埋設してダンパリングを構成したので、ダンパリングの径及び長さバラツキが防止されると共に、剛性が上がって形状保持力が向上する。従って、ダンパリングの大径側嵌合面への追従性が向上され、具体的にはダンパリング58をリングギヤ取付完了まで確実に嵌合面59に押し付け、且つ沿わせられるようになる。よってリングギヤ取付時にダンパリングが内側に折れ込んだり(図1仮想線参照)、噛み込んだりすることがなく、切れてしまうことも防止できる。
【0039】
このように構成しても、ダンパリング58自体は屈曲可能であるので、ダンパリング58を適当に曲げ、スプライン62の歯を避けつつリングギヤ嵌合穴56の奥まで入れることができる。
【0040】
また、リング本体65が分割されているのでリング全体が曲がり易くなり、ケーシング嵌合面に対する追従性が向上する。より具体的には、分割リング体67同士の隙間から露出する芯材66が、分割リング体67のある部位より曲がり易いので、容易に円形状を出すことができる。
【0041】
本実施形態では、分割リング体67が所定の長さを有したソーセージ状に形成されており、長手方向の両端面が球面形状とされている。しかしながら分割リング体67の形状はこれに限定されるものではない。図16に示すように、リングギヤ取付時にリングギヤ31が圧入され、潰されるのはリング本体65ないし分割リング体67である。かかるダンパリング58では、従来のOリングによるリングギヤ保持機能はリング本体65に担当させ、拡径方向に向かう弾性機能は芯材66に担当させるのである。
【0042】
本実施形態では芯材66が分割され互いに連結される。より具体的にはダンパリング58が、リング半周ずつを受け持つ相等しい2本のリングユニット68を両端同士で連結して構成される。各リングユニット68の両端部で所定長さ芯材66が露出されるので、その露出した芯材66の端部同士を繋ぎ合わせ、1本のダンパリング58を形成する。連結部を69で示す。
【0043】
芯材66の連結部の構造は図5、図6に示す通りである。図5の構造においては、一方の芯材の端部66aでコイルスプリングの巻きが密(即ち巻きピッチ小)とされ、他方の芯材の端部66bではコイルスプリングが拡径されつつ巻きが密とされる。そして一方の端部66aをコイルスプリングの巻き方向と逆方向に予め捩じっておき、他方の端部66b内に螺合させることで、突合状に互いの連結を行う。一方の端部66aの逆捩じり回数は螺合時の捩じり回数と等しくする。これにより捩じり力が残存したまま互いが連結されるのを防止できる。
【0044】
図6の構造は別部品としての連結部材70を用いるものである。即ち、両芯材の端部66a,66bでコイルスプリングを芯材66と同径に密巻きすると共に、これら端部66a,66bを螺合させ得る大径の連結部材70をコイルスプリングを密巻きして予め作製しておく。そして連結部材70をいずれか一方の端部66a(又は66b)に螺合させた後、連結部材70の反対側に、上記の如く逆捩じりした他方の端部66b(又は66a)を螺合させる。これにより互いの連結が達成される。
【0045】
ここで図1に示すように、嵌合面59の周方向の一箇所には欠損部71が設けられている。即ち、リングギヤ嵌合穴56の周方向一箇所が軸方向全長に亘り径方向外側に膨出され、その結果嵌合面59が一部欠損されている。欠損部71は作業スペースの必要のため、より具体的にはダンパリング58の位置調節やスナップリング57の装着の必要のため設けられる。
【0046】
そしてダンパリング58には、欠損部71の両方の内側壁72a,72bに係合する一対のストッパ部74a,74bが設けられる。即ち、リングユニット68同士の接続部69を挟んで両側に位置するリング本体65の近接側端部に、それぞれストッパ部74a,74bが一体に、且つリング外径より径方向外側に突出して形成されており、これらストッパ部74a,74bが欠損部71の中に入り込んで両方の内側壁72a,72bに係合している。ストッパ部74a,74b間ではリング本体65がなく芯材66が露出される。ストッパ部74a,74bの断面形状は図3に示すような直線状とされるが、図4に示すような半円状とされてもよい。
【0047】
内側壁72a,72bとストッパ部74a,74bとの係合により、ダンパリング58の回転が規制ないし防止され、リングギヤ取付時にダンパリング58が回転してしまい位相ズレを起こすのを防止できる。この結果、ダンパリング58が所望の位相位置に止まるので予定通りのダンピング特性が期待できるようになる。
【0048】
また、欠損部71を設けたことで、ここから手を入れて芯材66を適宜引っ張り、リングギヤ取付時にダンパリング58を位置調節することができる。これによりダンパリング58の位置決めをより正確に行うことができる。
【0049】
回転止めという観点からはストッパ部は一つでもよいことになる。こうすれば一方向の回転位相ズレは防止できるからである。しかしながら、一対のストッパ部を設けた方が、両方向の回転位相ズレを防止でき有利である。
【0050】
欠損部も、最低限ストッパ部が係合するものであればよいため、目的を作業スペースに限る必要はない。他の目的のためのあらゆる欠損部がストッパ部の係合のため利用できる。
【0051】
ここで、かかる欠損部71が設けられると、そこだけリングギヤ31の支持荷重が抜けるので、リングギヤ31の偏心移動時に欠損部71側に入り込むような、つまり欠損部71側への偏心移動が顕著となる。理想的には周方向均一な偏心移動が望ましいので、このような特定箇所のみの偏心が生じるのは望ましくない。
【0052】
そこで、欠損部71の軸対称となる反対領域Rにおいて、ダンパリング58からリング本体65を除去するようにした。即ち、欠損部71の反対位相部に位置し、且つ欠損部71と同じ位相長さを有する反対領域Rでは、芯材66のみが露出して存在する。こうすると、反対領域Rでもリングギヤ31の支持荷重が抜け、反対領域R側に偏心移動し易くなる。よって支持荷重バランスがとれ、特定一箇所への偏心移動が防止され、周方向均一なダンピング特性が得られるようになる。そしてこうすると無負荷時(Hi時)の異常音等も防止できる。なお反対領域Rには当然嵌合面59は存在する。
【0053】
ここで、欠損部71があるとその部分だけダンパリングに対する径方向外側からの圧入荷重が抜けるので、従来のOリングでは嵌合面への追従性がより悪化したり、欠損部71の中にリングがたるみ込んだりした。本実施形態のダンパリングは径及び長さのバラツキがなくリング剛性も高いのでこのようなことがない。
【0054】
なお、リング本体65は、欠損部71にはストッパ部74a,74bしかなく、反対領域Rには一切存在しない。従って、欠損部71と反対領域R以外の場所、即ち図1左右側のリング本体形成箇所75a,75bにおいて、リング本体65が分割されると共に各分割リング体67同士がリング長手方向に所定間隔を隔てられて配置され、その分割リング体67同士が芯材66により連結され、且つ分割リング体67同士の隙間から芯材66が露出されることになる。各リング本体形成箇所75a,75bにおいて、両端に位置する分割リング体67は他の分割リング体67より長くされる。
【0055】
次に、ダンパリングの製造方法について説明する。
【0056】
上記ダンパリング58は2本のリングユニット68を1本のリング状に繋げて構成したが、ここでは図7に示す1本のリングユニット68aをリング状に繋げて構成する。即ち、ダンパリングは何箇所で分割してもよいものであり、上記ダンパリング58では二箇所で分割したが、本例では一箇所で分割する。
【0057】
図7に示すように、リングユニット68aにおいては、欠損部71と反対領域Rとに位置する部分71x、Rxでリング本体65が除かれる。そして芯材66の両端同士が図5、図6に示したような前述の方法で互いに連結される。
【0058】
図9乃至図11にダンパリングの製造の様子を示す。製造には上型76と下型77からなる金型78を用い、この中に芯材66を保持し、材料であるゴムを加硫してこれらを一体化してリングユニット68aを形成する。そしてリングユニット68aの両端を繋いでダンパリングとする。
【0059】
ここで金型78は直線形状とされ、リングユニット68aを図7に示したような直線状態で製造する。この理由は後述する。
【0060】
金型78内には、長手方向に分割され所定間隔を隔てられた複数の分割リング体成形部79と、これら分割リング体成形部79の間に位置され芯材66を嵌合保持する芯材保持部80とが設けられる。そして金型78には、分割リング体成形部79と芯材保持部80とが一直線上に交互に配列される。分割リング体成形部79は分割リング体67と同形状の半割り状の空洞部であり、芯材保持部80は分割リング体成形部79同士の間を仕切り、且つ芯材66の通過のみを許容する半割り状の芯材保持穴81のみを有するものである。芯材保持穴81は分割リング体成形部79の中心に位置され、芯材66をリング中心に正確に位置決めする。
【0061】
各分割リング体成形部79には材料注入口82とその反対側にエア抜き穴83とが設けられ、各分割リング体成形部79単独でゴムの加硫を許容するものである。
【0062】
これにおいては、まず下型77の芯材保持穴81に芯材66を置き、芯材66の両端に適当な張力を与えておいて芯材66を真っ直ぐに保持しておく。そして上型76を被せ、分割リング体成形部79を閉じ、同時に芯材保持部80で分割リング体成形部79同士を仕切り、芯材保持部80にて芯材66をリング中心に保持する。
【0063】
この状態で各分割リング体成形部79に材料注入口82から弾性体の材料であるゴムを加硫すると、芯材66の周囲にゴムが被着され、各分割リング体67が一体に形成される。こうしてリングユニット68aが完成し、あとは型割りして製品を取り出す。この後、必要に応じて材料注入口82とエア抜き穴83とに残ったバリを切除する。
【0064】
以上の方法によれば、芯材保持部80により芯材66をリング長手方向の中間位置において正確にリングないし分割リング体67の中心に保持できる。従って、芯材66が偏心してしまうようなことがなく、リングのダンピング特性を予定通り維持できる。
【0065】
即ち、このような芯材保持部80がないと、芯材66は両端でしか保持できなくなり、中間部分で弛み等が生じてリング中心に決まらない可能性があるが、かかる方法によれば中間位置で保持できるので芯材66をリング中心に決めることができる。
【0066】
逆にいえば、このことは、リング本体を分割して互いの間に隙間を設けた構造上の利点でもある。これにより金型に芯材保持部80を作り、長手方向中間位置で芯材66を保持できるのである。
【0067】
この趣旨からして、芯材保持部80は複数設ける方が良く、従ってリング本体の分割部同士の隙間も複数設けるのが好ましい。ただし芯材の中心位置決めが可能ならば一つでもよい。いずれにしてもこのような数はダンパリング特性を優先し、あとは製造上の理由等を考慮して最適に決定する。
【0068】
ここで、金型78を直線形状とし、直線形状のリングユニット68aを作製して後に繋げるようにしたのは、図13に示すように複数取りを考慮したからである。即ち、直線形状とすると金型が小さくなるので、これを複数個並べて製造後のリングユニット68aを複数個同時に取り出す場合にも、金型スペースが狭くなり有利だからである。また当然金型自体も小さくなるのでコスト低減に有利である。
【0069】
もっとも、図12に示すように、たとえば金型を正方形状としてこれを複数個並べ、最初からリング状のリングユニットを作製し、複数取りすることも可能である。この場合金型及びそのスペースが大形化し、コスト上も不利であるが、リング本体ないし分割リング体67が最初から円弧形状に形成できるので機能上は好ましい。逆にいえば直線形状だとリング装着時に曲げなければならず、機能上は理想的なものとはいえない。ただし、本実施形態では分割リング体67の曲率と長さの関係を最適に定めているので、直線形状としても機能上の問題はない。
【0070】
なお、図12,図13は金型の概略図で、上記各部に相当する部分は対応する符号のみで表す。
【0071】
次に、ダンパリングの参考例を示す。
【0072】
図8に示すように、参考例では、芯材66aが先のものより硬く、自由に屈曲できないもの、つまり非可撓体からなっている。そして芯材66aはリング状とされ、その外径はスプライン62の歯62aの内径より僅かに小径とされる。分割リング体67は、スプライン62の歯62aの間のスペース81(周方向隙間)と同じ周方向位置に位置され、その隙間より若干短く、そのスペース81に入り込めるようになっている。
【0073】
これによれば、ダンパリング58を挿入するときに、上記スペース81に分割リング体67を入れつつ、スプライン62の歯62aを避けながら、リング全体を軸方向前方に押し込んで滑らせつつ挿入することができる。硬い芯材66aにより分割リング体67を嵌合面59に押しつけることができ、リングギヤ挿入時のリング噛込み等は防止できる。分割リング体67の外周側及び/又は内周側に所定の潰れ代h2、h3を設けてもよい。これによっても先と同様の作用効果を発揮できる。なお、分割リング体67の形状は上記スペース81の形状に倣ったものとされ、芯材66aは分割リング体67の径方向内側にオフセットして位置される。
【0074】
本発明の実施の形態は他にも種々考えられる。例えば本実施形態のダンパリングは計12個の分割リング体を有したが、これは最少で2個まで減少でき、逆に12個より増やすこともできる。また本発明に係るダンパリングは、車両用トランスファの遊星歯車機構のリングギヤ取付部のみならず、様々な部材同士の嵌合部に適用できる。即ち、上記実施形態では大径側部材をケーシング7,小径側部材をリングギヤ31としたが、これに限らず、あらゆる嵌合部に本発明のダンパリングは適用できる。
【0075】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0076】
(1)金型内でリング所定位置に芯材を正確に保持でき、所望のダンパリングを製造することができる。特に、上記ダンパリングのコイルスプリングからなる芯材の一方の端部の巻き方向を他方の端部と逆方向に捩り、それぞれの端部を螺合して連結するため、捩じり力が残存したまま互いが連結されるのを防止できる。
【0077】
(2)金型及び金型スペースを小形化でき、複数取りに有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のダンパリングを示す正面図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】ストッパ部の断面を示し、図1のII−II断面図である。
【図4】他のストッパ部の断面を示し、図1のII−II断面図である。
【図5】芯材の連結構造を示す図である。
【図6】芯材の他の連結構造を示す図である。
【図7】芯材連結前のリングユニットを示す正面図である。
【図8】ダンパリングの参考例を示す正面図である。
【図9】ダンパリングの製造方法に係る下型と芯材を示す平面図である。
【図10】図9のIII−III断面図である。
【図11】図9のIV−IV断面図である。
【図12】別の金型の配置を示す概略平面図である。
【図13】金型の配置を示す概略平面図である。
【図14】トランスファを示す縦断側面図で、左側が前、右側が後である。
【図15】ダンパリングの取付部を示す拡大図である。
【図16】同拡大図で、リングギヤ取付後の状態を示す。
【図17】トランスファの概略正面図である。
【図18】リングギヤ外周の隙間を示す図である。
【図19】四輪駆動車を示す平面図で、左側が前(F)、右側が後(R)である。
【符号の説明】
58 ダンパリング
65 リング本体
66 芯材
67 分割リング体
76 上型
77 下型
78 金型
79 分割リング体成形部
80 芯材保持部
81 芯材保持穴
Claims (2)
- 弾性体からなるリング本体にコイルスプリングからなる芯材を埋設してなるダンパリングであって、上記リング本体を長手方向に分割して各分割リング体同士をリング長手方向に所定間隔を隔てて配置すると共に、その分割リング体同士を上記芯材により連結し、且つ分割リング体同士の隙間から上記芯材を露出させるようにしたダンパリングの製造方法であって、長手方向に分割され所定間隔を隔てられた複数の分割リング体成形部と、これら分割リング体成形部の間に位置され上記芯材が嵌合保持される芯材保持部とを設けた金型で製造される上記ダンパリングの上記コイルスプリングからなる芯材の一方の端部の巻き方向を他方の端部と逆方向に捩り、それぞれの端部を螺合して連結して形成することを特徴とするダンパリングの製造方法。
- 上記金型が全体として直線形状とされ、該金型に上記分割リング体成形部と芯材保持部とが一直線上に交互に配列される請求項1記載のダンパリングの製造方法。
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