JP4713807B2 - 空間−時間コードのためのビット対シンボルマッピングを提供する方法および装置 - Google Patents
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Description
【0001】
[技術分野]
この発明は、概して無線通信システムに関し、さらに詳しくは、ビット対シンボルマッピング(割当て)の空間−時間コード化を採用するディジタル無線通信システムに関する。
【0002】
[背景技術]
在来のディジタル無線通信システムにおいては、受信機へ送信されるべきデータビットのKビットのブロックが最初にデータシンボル(符号)にマッピング(ビットからシンボルへの割当て)によって処理され、そのマッピングでは一連のKビットについて2k個のシンボル(符号)が必要とされる。シンボルは、信号−空間ダイアグラムとも称される信号配列(位相角方位図)における一つの特定のポイントを示している。多くの場合において、データビットは、チャンネルエンコーダーによってコード化(符号化)され、そして、ある場合においては、ビット対シンボルマッピング(割当て)の後に得られるシンボルは、その後さらにエンコーダによって操作(コード化)される。その一例は、いわゆる空間−時間コード化である。
【0003】
典型的な実施形態においては、よく知られているグレイ・エンコーディングが、ビット対シンボルマッピングのために使用される(たとえば、プロアキス:ディジタルコミュニケーション、第3版、175〜178ページ、および本明細書中における図2を参照されたい)。グレイ・エンコーディングの結果、信号−空間ダイヤグラム中の隣接する配列ポイント(位相角)は、ただ1つのビット位置のみが異なるビットの組み合わせに割り当てられる。これは、今までの通信方法と同様に、最も起こりやすいエラーが、正しいシンボルに対して最も近い(ユークリッド距離において)シンボルを選択することによって生起されるという点で利点があり、そしてこのように、誤ったシンボルを選択することによって、ただ1ビットのエラーが結果として引き起こされる。
【0004】
空間−時間コード化の手法において、データシンボルは、ある1つの入力データシンボルストリームが、複数のアンテナの個々の1つからの通信のために1つのコード化されたシンボルストリームを生成するように、コード化される。受信アンテナにおいて受信される信号は、複数のアンテナから伝送された信号の総和を含んでおり、それぞれの受信信号は伝送される無線チャネルの影響を受けている。加えて、受信された信号は、典型的にはノイズおよび混信によって汚損されている。受信機は、受信アンテナによって受信された信号を用いて、データシンボルについての決定された符合を生成するように動作する。
【0005】
概して、信号配列(位相角)は、採用された変調(たとえば、8−PSK)および採用された空間−時間コードによって規定され、選択された変調のタイプ、すなわち対応する信号配列に合わせて設計される。
【0006】
しかしながら、ビット対シンボルマッピングのために用いられるグレイ・エンコーディングは、空間−時間コード化の実施の形態に使用するために常に最適な方法であるとは限らない。一方で、発明者らは、グレイ・エンコーディングと置き換えるために提案されている他の優れた技術を承知しているわけではない。
【0007】
空間−時間コーディングに関しての一般的な参照は、コード構造についても論じている国際出願WO 9741670 A1の公報に対してなされ得る。しかしながら、この刊行物は、ビット対シンボルマッピングの問題に、明確に取り組んでいるわけではなく、そして、実際には、最適化されていないビット対シンボルマッピングが、使用されているように思われる。
欧州特許第0 544 463号明細書には、デジタルの形式で、減衰するチャネルを覆って、マルチレベルコーディングを合体させるDPSK符号化変調をを用いて、情報を送信するシステムが記載されている。
国際公開第99/17509号公報には、情報の様々なクラスのためにエラー保護の様々なレベルを達成し、同時に様々なクラスの性能を最適化し得るビット対シンボルマッピングが記載されている。
【0008】
この発明の第1の目的および利点は、空間−時間エンコーダー(符号器)に使用するためのビット対シンボルマッピングを実施するための改良された技術を提供することにある。
【0009】
この発明のさらなる目的および利点は、特定の用途のために最適化され、たとえば、実際のシンボル選択エラー、使用される変調のタイプ、および無線チャンネルの特性が考慮され得るビット対シンボルマッピング技術を提供することにある。
【0010】
[発明の開示]
上述の問題およびその他の問題が克服されかつ本発明の目的は、この発明の実施の形態に基づいた方法および装置によって実現される。
【0011】
本発明におけるビット対シンボルマッピング操作を最適化するための方法が開示されている。その方法は、(a)空間−時間デコーディング(複号化)操作のあいだに最も生起しやすいシンボル選択エラーを決定する工程と、(b)ビット対シンボルマッピング工程が、空間−時間デコーディング操作のあいだに作られる、最も生起しやすいシンボル選択エラーが最小数のビットエラーを生じさせるように、ビット対シンボルマッパーを選択する工程とを有する。ビット対シンボルマッピング工程は、空間−時間デコーディング操作のあいだに、最も生起しやすいシンボル選択エラーの発生ばかりでなく、2番目に生起しやすいシンボル選択エラーの発生によって結果として引き起こされるビットエラーの平均数を最小化するように行なわれ得る。3番目に生起されやすいシンボル選択エラー、4番目に生起されやすいシンボル選択エラーなどに基づくさらなる最適化も実行されうる。
【0012】
ビット対シンボルマッピングの工程操作は、それに続いて、空間−時間デコーディング操作が行なわれることが望ましい。
【0013】
最も生起しやすいシンボル選択エラーを決定する工程は、受信機および通信チャンネルをモデル化する工程、および/または通信チャンネルを通してビット対シンボルマッピングされた信号を送信するときに用いられる変調のタイプを考慮する工程の少なくとも1つの工程を含むことができる。本発明の方法にしたがって動作する空間−時間コード化通信システムも開示されている。
【0014】
[発明を実施するための最良の形態]
本発明の上述された特徴およびその他の特徴は、添付された図面を関連付けて読む際に、次の発明の詳細な説明により一層明らかにされる。
【0015】
図1は、空間−時間コーディング(符号化)を用い、ビットからシンボルへのマッピング(割当て)を用いる単純化されたトランスミッター・レシーバーチェーン10を図解している。トランスミッター・レシーバーチェーン10は、基地局または基地サイトだけでなく、セルラー無線電話または無線パケット・データ端末のような、移動局を示していてもよい。例示的な実施の形態は、広帯域コード分割多重アクセス(WCDMA)の移動局/基地局の組、または時間分割・多重アクセス(TDMA)のモバイル通信のためのグローバル・システム(GSM)における移動局/基地局のペアを含んでいる。
【0016】
送信側10Aにおいて、ビットソース12は、ビット対シンボルマッピングブロック14に、入力ビット(直列ビットストリームか、または並列の連続ビット)を供給する。ビット対シンボルマッピングブロック14から出力されるシンボル(符号)は空間−時間エンコーダー(符号器)16に与えられ、第1および第2のトランスミッター18Aおよび18Bに入力を供給する。そしてそれに伴って対応する送信アンテナ19Aおよび19Bに与えられる。ビットソース12は、たとえば、ディジタル化された音声データのソースであるか、またはパケットデータのソースである。
【0017】
一般に、ビット対シンボルマッピングブロック14の機能性が、空間−時間エンコーダー16の中に組み込まれ得るかまたはその内部に埋め込まれ得ることが認識されるべきである。
【0018】
受信側10Bにおいて、第1および第2の受信アンテナ20Aおよび20Bは、レシーバーフロントエンド22に入力を供給する。レシーバーフロントエンド22は、(空間−時間エンコーダー16に対応する)空間−時間デコーダー(復号器)24に結合される第1および第2の出力を有する。空間−時間デコーダー24の出力は、検出されたデータシンボル(符号)を示しており、該データシンボルは、シンボル対ビットマッピングブロック26に与えられ、その出力は、検出されたビット26Aであり、理想的には、ビットソース12から出力されるビットに、対応する。
【0019】
一般に、シンボル対ビットマッピングブロック26の機能性が、空間−時間デコーダー24の中に組み込まれ得るかまたはその内部に埋め込まれ得ることが認識されるべきである。
【0020】
この発明の教示に基づけば、ビット対シンボルマッピングブロック14は、空間−時間エンコーダー16の動作特性を考慮し、それによって空間−時間エンコードに最適化されたシンボル(符号)を出力する。1ビット位置のみが相違するビットパターンが、受信側10B、特に空間−時間デコーダーブロック24によって誤った符号の決定が最もなされやすいデータシンボルに割り当てられる。この操作の後に、ビット対シンボルマッピングが完全に定義されない場合、2番目に起こりやすい符号誤りが、それに起因して生じるビットエラーの平均数を最小化する他のマッピング方法を、選択することによって、考慮される。この過程は、マッピングブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスにおける自由度が残らなくなるまで継続する。エンコーダー16によって与えられる特定の空間−時間コードによっては、最適なビット対シンボルマッピングプロセスは、従来のグレイ・エンコーディングとは相違している。すなわち、シンボル対ビットマッピングブロック26によって作られる最も可能性のあるエラーが、正しいシンボルに(ユークリッド距離において)最も近接しているシンボルを優先するとは限らない。さらに、特定の変調方法のために設計された空間−時間コードは、ビット対シンボルマッピングブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスのさらなる最適化を可能とするかもしれない。
【0021】
ブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスの空間−時間コードに依存する選択は、干渉およびノイズを含む無線チャンネルの特性の影響ばかりでなく、トランスミッター10Aおよび/または受信機10Bにおいて使用されるアルゴリズムの効果を考慮してもよい。これらの教示を役立てるための1つの技術は、Sjが正しいシンボルであるときに、シンボルSiが正しいシンボルである確率を決定することである。望ましい手法のひとつは、要求された動作環境における完全な通信チェーンをモデル化することである。得られた確率情報は、ビット対シンボルマッピングブロック14の操作を最適化するために使用される。
【0022】
さて、この発明の教示をさらに詳細に説明するために、まず、従来のグレイ・エンコードされた8−PSKシンボル配列(位相角方位図)の一つの実現例を示す図2が参照される。各配列ポイントは、円の外側にリストされた3ビットの情報を示している(エンコードする)。その配列における隣接するシンボルは、ただ1つのビット位置において互いに相違することを明白に理解し得る。
【0023】
図3Aにおいて、全ての可能性のあるシンボルのペアのあいだにおけるシンボルエラーのカウント値が、要求された通信システムおよび動作環境(たとえば、8−PSK変調を用いるGSM−タイプ拡張通常パケット無線システム(EGPRS)EDGEシステム)をモデル化するシミュレーション・チェーンによって、8−PSK変調および2つのトランスミッター・アンテナ19Aおよび19Bのために設計された、8状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。この実施例および後述の実施例において用いられる空間−時間トレリス・コードが、V. Tarokh、N. SeshadriおよびA. R. Calderbankの「高データ・レート無線通信のための空間−時間コード:動作、特徴およびコード構成」、IEEE Transactions on Information Theory、vol.44、744〜765ページ、1998年3月、からとられていることについて留意すべきである。
【0024】
シミュレーションの結果の考察は、基本的に、シミュレーションの期間における全ての可能性のあるシンボルエラー事象をカウントすることを必要とする。最も可能性のあるエラーは、隣接するシンボルではなく、正しいシンボルから3π/8ラジアンまたは−3π/8ラジアン離れたシンボル(これらのシンボルについてのエラーカウントは、共に非常に近く、ビット対シンボルマッピング最適化の目的について、それらの生起確率が等しいという仮定を正当化する)に生じることに気付くことができる。この観察は、どのシンボルが正しいシンボルであるかにかかわらず真実である。この理由のために、従来のグレイ・エンコーディングは最適ではなく、最適化されたビット対シンボルマッピングは、図3Cに示されている。
【0025】
図3Cのマッピングにおいて、正しいシンボルと最も高い生起確率でシンボル決定エラーが生じるシンボルとのシンボルペアは、1ビット位置のみにおいて異なるビットパターンに割り当てられる。しかしながら、最も起こりやすいシンボルエラーについて観察されるエラーカウントは、隣接するシンボルに関して生じるエラーについてのエラーカウントに非常に近いので、異なる無線チャンネルにおいておよび/または異なるシミュレーション条件によっては、古典的なグレイ・エンコーディングが、この特定の場合について最適となることが立証される可能性がある。
【0026】
図3Bは、8−PSK変調および図1の2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された16状態コードについての対応する結果を図解している。この場合において、最も確率の高いシンボルエラーは、正しいシンボルから±3π/4ラジアンだけ離れたシンボルに生じ、そしてこのことは全てのシンボルについて当てはまる。
【0027】
それ故、この発明の教示に従えば、信号配列(位相角方位図)において3π/4ラジアン離れたシンボルは、ただ1つのビット位置において相違するビットシーケンスに割り当てられる。このマッピングから結果として得られる最適化された信号配列は、図4に示される。
【0028】
より詳細には、図4は、図3Bの8−PSK、16状態の空間−時間コード化の場合についての一つの最適なビット対シンボルエンコーディングの図式を示している。「000」が正しいシンボルであるとき、ラインは、ビットエラーのカウント値を示している。この同一のパターンは、配列のまわりに繰り返され、かつ1ビットエラーのみが、最も生起確率の高いエラーイベントである。
【0029】
図3Bに基づく簡単な計算が、ビット対シンボルマッピングブロック14について最適化された方法が適用されたとき、16状態の空間−時間コード化送信について、図2におけるような従来のグレイ・エンコーディングとは対照的に、ビットエラーの数が近似的に:
(57700−48300)/57700=16%
に減ることを示す。この結果が、チャンネルデコーディングの前に得られ、そしてこの発明の教示によって可能とされるビットエラーレートの低減から実質的に利益も得ることに留意すべきである。
【0030】
図4に示される特定の配列は、正しいシンボルから±π/2ラジアンの位置におけるシンボルによって作られる2番目に確率の高いエラーに基づくさらなる最適化についての機会を提供しない。
【0031】
しかしながら、上述された2番目に生起確率の高いシンボル選択エラーイベントをも勘案するために採用され得るマッピング最適化の例として、そのために最も生起確率の高いエラーが、正しいシンボルから±π/2ラジアンの位置におけるシンボルに生じると仮定した8−PSK空間−時間コードを考慮されたい。図2を再び参照すると、図5に関連して、この場合シンボルペア(0,2)は、3つのうち1つのビット位置のみが異なるべきである。それから、シンボルペア(2,4)、(4,6)および(6,0)について、同様のことが成立する。これらの4つのシンボルは、配列内に正方形を形成し(実線で示される)、その正方形の各コーナー(角部)は、ビットパターンが割り当てられている。同様の最適化が、シンボルペア(1,3)、(3,5)、(5,7)および(7,1)についても行なわれ、そしてそれらも、また、配列図形内に正方形を形成している(破線で示される)。
【0032】
それら2つの正方形は、互いに他方に関して±π/2ラジアンの間隔で、自由に鏡像化されまたは回転され得ることは、留意されるべきである。最適な鏡像化または回転は、各正しいシンボルから2番目に高い確率で、どのシンボルについてエラーが生起されるかを判定することによって決定される。
【0033】
さらに、このことについて、そして2番目に確率の高いシンボルエラーに基づいてマッピングを最適化するための方法の実施例として、8−PSK変調および最も生起確率の高いシンボルエラーが、±π/2ラジアンの距離に配置されたシンボルに生じることを仮定する。上述に基づき、最適化されたマッピングが図6に示される。
【0034】
もしも、2番目に生起確率の高いシンボルエラーが、±3π/4ラジアン離れたシンボルに生じさせられれば、さらなる最適化がなされ得るので、図6に示されるマッピングは最適ではない。±π/2ラジアン離れた4ポイントが正方形を形成し、かつ、この場合、最適化を説明するために使用され得る2つのそのような正方形が存在することに留意されたい。正方形のコーナーにおけるビットシーケンスは、最も生起確率の高いエラーに基づいて互いに他方について最適化される。もしも2番目に確率の高いエラーが生じるならば、図6に示されるマッピングは、そのような(2番目に確率の高い)シンボルエラーについて2または3ビットのエラーを結果として生じるであろう。
【0035】
そのようなものとして、図7は、この場合についての最適化されたマッピングを示しており、そこでは、2番目に確率の高いシンボルエラーの発生が、1または2ビットのみのエラーを生じ、かつ、最も確率の高いシンボルエラー(すなわち、±π/2ラジアン離れたシンボル)の発生によって、依然として1つのエラーのみが、引き起こされる。
【0036】
この実施例においては、信号配列の内側に描画された正方形は、最も確率の高いシンボルエラーイベントの生起に基づく最適化を妨げることなく、互いに独立に反転され、鏡像化され、あるいは(±π/2ラジアンの間隔で)回転され得るので、図7に描かれたさらなる最適化が可能とされる。もちろん、シンボル指標は、「000」から反時計方向にスタートして、同一(0,1,2,…,7)のままである。
【0037】
ほとんどの場合において、マッピングの問題についていくつかの等価的な最適な解が存在するであろうことに注意すべきである。
【0038】
実施例によってさらに、図8Aにおいては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された4状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。この場合において、最も可能性のあるエラーが、配列における隣接するシンボルに生起されることが認知され得る。この理由のために、図9Aに示される、伝統的なグレイ・エンコーディングは、最適であり、そしてビット対シンボルマッピングのさらなる最適化はなされない。これは、4状態コードが、レシーバーから見て増大されたチャンネル遅延拡散を有する従来の単一アンテナ伝送である遅延ダイバーシティ伝送に等しいので、そしてそのようなシステムのためには従来のマッピングが最適であることが知られているという理由で、予想された結果である。
【0039】
図8Bの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された8状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Bに示されている。この場合において、この最適化の効果は小さく、かつもしもエラーのカウント値を得るためにより長いシミュレーションが使用されたならば、消滅するかもしれないけれども、最適化は、やはり最も生起確率の高いエラーに基づいてなされることが認知され得る。
【0040】
図8Cの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された16状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Cに示されている。この場合において、シンボル0と2についてのマッピングが確定した後に、シンボル1と3についてビットパターンを適切に選択することにより、2番目に生起確率の高いエラーに基づいても、最適化がなされることが認知され得る。この場合において、付加的な最適化は、ビットエラーの総数に与える重大な影響を有している。この場合において、4−PSKの場合に最大となる、2つのビットエラーを生成するために、最もまれなシンボルエラーのみが許容されることも認知され得る。このことは、この場合におけるビット対シンボルマッピングの目標であるようにも見え得る。
【0041】
最後に、図8Dの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された32状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Dに示されている。この場合において、最も生起確率の高いシンボルエラーおよび2番目に生起確率の高いシンボルエラーに基づいて最適化がなされることが認められ得る。
【0042】
図1のブロック図は、この発明に従った方法の論理フローダイアグラム(流れ図)として見られることもできることが認識され得る。本発明の方法は、データビットのソースを供給する工程(12)、そしてビット対シンボルマッピングされたデータビットを提供するために所定の信号配列を用いてデータビットをビット対シンボルマッピングする工程(14)の各工程を含んでいる。ビット対シンボルマッパー(14)は、ここでの教示にしたがって、最も生起確率の高いシンボル選択エラーが、後続の空間−時間デコーディング(復号化)操作(24)の間に最小数のビットエラーを結果として生じるように選択される。その方法は、ビット対シンボルマッピングされたデータビットを空間−時間エンコード(符号化)(16)し、かつそれらを信号として通信チャンネルへ送信する工程(18A、19A、18B、19B)、空間−時間エンコードされたビット対シンボルマッピングずみのデータビット信号を受信する工程(20A、20B、22)、受信された信号を空間−時間デコードする工程(24)、そして検出されたデータビット出力信号(26A)を提供するために空間−時間デコードされた信号をシンボル対ビットマッピングする工程(26)のさらなる各工程を含んでいる。
【0043】
上述において明らかにされたように、ビット対シンボルマッピング操作は、最も生起確率の高いシンボルエラーイベントを考慮するように、または最も生起確率の高いシンボルエラーイベントばかりでなく、2番目に生起確率の高いシンボルエラーイベント、3番目に生起確率の高いシンボルエラーイベント、等々、の生起を考慮するように行なわれ得る。
【0044】
特定の変調タイプ、特定のタイプのn状態の空間−時間コード、特定の数のアンテナおよびそれらと同様のものの関連において上述されたとはいえ、これらはこの発明の教示の例示であり、そしてこの発明の教示の実施に際して限定する意味に解釈されるべきではない、ということが認められるべきである。
【0045】
さらにまた、もしも最適なビット対シンボルマッピングが、操作中に何らかの理由によって変更されるならば、そのときはレシーバー10B、特に空間−時間デコーダー24およびシンボル−ツー−ビット・マッパー26に変更を通知するために適切な信号通知が行なわれることが認識されるべきである。
【0046】
概して、この発明のビット対シンボルマッピングの最適化は、特定のコードがシンボルレベルに作用するときはいつでも、そしてビット対シンボルマッピングが、コードによって規定されていない場合に、使用され得る。従来の慣行においては、通信環境、障害、およびそれに類似したものは、最適なマッピングに影響せず、そして従来のグレイエンコーディングがいつも最適である。それ故、この発明の教示は、ビット対シンボルマッピング問題が空間−時間コードそれ自体の使用から結果として生じる場合に有益に対処し得る。
【0047】
上述において明白とされたように、ビット対シンボルマッピング操作は、最も生起確率の高いシンボルエラーが、つねにただ1ビットのエラーを結果として生じるように最適化されるとは限らない。すなわち、最も生起確率の高いシンボルエラーは、ときには2ビットまたはそれより多くのビットエラーを引き起こす。この場合において、ビット対シンボルマッピング最適化は、望ましくは、最も生起確率の高いシンボルエラーによって引き起こされるビットエラーの平均数を最小化しようとする。しかしながら、多くの場合において、最も生起確率の高いシンボルエラーについてのビットエラーの平均数は、望ましいターゲット数である1となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を実施するために適する、2つの送信アンテナと2つの受信アンテナの場合の空間−時間コード化システムの単純化されたブロック図である。
【図2】 8位相シフトキーイング(8−PSK)配列のための例示的なグレイエンコード化ビットマッピングを示しており、そこでは円の中にシンボル指標が示されている。
【図3A】 8−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信される、8−状態および16状態の空間−時間コードを、それぞれデコードした後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示す表であり、ここで、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図3B】 8−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信される、8−状態および16状態の空間−時間コードを、それぞれデコードした後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示す表であり、ここで、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図3C】 図3Aの8−PSK変調および2つの送信アンテナについての8−状態空間−時間コードのための最適化されたビット対シンボルマッピングを示しており、図は、0,1,2,3,…,7として指標が付された各配列ポイントに割り当てあられる符号ビットパターンを示している。
【図4】 この発明の観点に基づいて、図3Bの8−PSK、16状態の空間−時間コードの場合についての、1つの最適なビット対シンボルエンコーディングの図式を示しており、そこでは、線は、「000」が正しいシンボルであるときのビットエラーのカウント値を示している。
【図5】 2番目に生起確率の高いシンボル選択エラー事象を考慮して採用され得る1つのマッピングの最適化を示している。
【図6】 例示的な8−PSK変調の場合における最適化されたマッピングを示す信号配列を示しており、そこでは、±π/2ラジアンの距離に配置されるシンボルに最も生起確率の高いシンボルエラーが生じる。
【図7】 図6の場合についての最適化されたマッピングを示しており、そこでは、±3π/4ラジアン離れたシンボルに2番目に生起確率の高いシンボルエラーが生じさせられると仮定され、そこでは、2番目に生起確率の高いシンボルエラーの発生が、ただ1または2つのビットエラーを生じ、かつ、依然としてただ1つのエラーが、前述の最も生起確率の高いシンボルエラーの発生に起因して引き起こされる。
【図8】 図8A、8B、8Cおよび8Dは、それぞれ、4状態、8状態、16状態および32状態の空間−時間コードのデコーディング後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示すテーブルであり、それは、各々、4−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信され、こで再び、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図9】 図9A、9B、9Cおよび9Dは、図8A、8B、8Cおよび8Dのテーブルにそれぞれ対応する、4−PSK変調および2つの送信アンテナのための4状態、8状態、16状態および32状態の空間−時間コードについての最適化されたビット対シンボルマッピングを各々示しており、図は、0,1,2,3として指標が付された各配列ポイントに割り当てあられる符号ビットパターンを示している。
[技術分野]
この発明は、概して無線通信システムに関し、さらに詳しくは、ビット対シンボルマッピング(割当て)の空間−時間コード化を採用するディジタル無線通信システムに関する。
【0002】
[背景技術]
在来のディジタル無線通信システムにおいては、受信機へ送信されるべきデータビットのKビットのブロックが最初にデータシンボル(符号)にマッピング(ビットからシンボルへの割当て)によって処理され、そのマッピングでは一連のKビットについて2k個のシンボル(符号)が必要とされる。シンボルは、信号−空間ダイアグラムとも称される信号配列(位相角方位図)における一つの特定のポイントを示している。多くの場合において、データビットは、チャンネルエンコーダーによってコード化(符号化)され、そして、ある場合においては、ビット対シンボルマッピング(割当て)の後に得られるシンボルは、その後さらにエンコーダによって操作(コード化)される。その一例は、いわゆる空間−時間コード化である。
【0003】
典型的な実施形態においては、よく知られているグレイ・エンコーディングが、ビット対シンボルマッピングのために使用される(たとえば、プロアキス:ディジタルコミュニケーション、第3版、175〜178ページ、および本明細書中における図2を参照されたい)。グレイ・エンコーディングの結果、信号−空間ダイヤグラム中の隣接する配列ポイント(位相角)は、ただ1つのビット位置のみが異なるビットの組み合わせに割り当てられる。これは、今までの通信方法と同様に、最も起こりやすいエラーが、正しいシンボルに対して最も近い(ユークリッド距離において)シンボルを選択することによって生起されるという点で利点があり、そしてこのように、誤ったシンボルを選択することによって、ただ1ビットのエラーが結果として引き起こされる。
【0004】
空間−時間コード化の手法において、データシンボルは、ある1つの入力データシンボルストリームが、複数のアンテナの個々の1つからの通信のために1つのコード化されたシンボルストリームを生成するように、コード化される。受信アンテナにおいて受信される信号は、複数のアンテナから伝送された信号の総和を含んでおり、それぞれの受信信号は伝送される無線チャネルの影響を受けている。加えて、受信された信号は、典型的にはノイズおよび混信によって汚損されている。受信機は、受信アンテナによって受信された信号を用いて、データシンボルについての決定された符合を生成するように動作する。
【0005】
概して、信号配列(位相角)は、採用された変調(たとえば、8−PSK)および採用された空間−時間コードによって規定され、選択された変調のタイプ、すなわち対応する信号配列に合わせて設計される。
【0006】
しかしながら、ビット対シンボルマッピングのために用いられるグレイ・エンコーディングは、空間−時間コード化の実施の形態に使用するために常に最適な方法であるとは限らない。一方で、発明者らは、グレイ・エンコーディングと置き換えるために提案されている他の優れた技術を承知しているわけではない。
【0007】
空間−時間コーディングに関しての一般的な参照は、コード構造についても論じている国際出願WO 9741670 A1の公報に対してなされ得る。しかしながら、この刊行物は、ビット対シンボルマッピングの問題に、明確に取り組んでいるわけではなく、そして、実際には、最適化されていないビット対シンボルマッピングが、使用されているように思われる。
欧州特許第0 544 463号明細書には、デジタルの形式で、減衰するチャネルを覆って、マルチレベルコーディングを合体させるDPSK符号化変調をを用いて、情報を送信するシステムが記載されている。
国際公開第99/17509号公報には、情報の様々なクラスのためにエラー保護の様々なレベルを達成し、同時に様々なクラスの性能を最適化し得るビット対シンボルマッピングが記載されている。
【0008】
この発明の第1の目的および利点は、空間−時間エンコーダー(符号器)に使用するためのビット対シンボルマッピングを実施するための改良された技術を提供することにある。
【0009】
この発明のさらなる目的および利点は、特定の用途のために最適化され、たとえば、実際のシンボル選択エラー、使用される変調のタイプ、および無線チャンネルの特性が考慮され得るビット対シンボルマッピング技術を提供することにある。
【0010】
[発明の開示]
上述の問題およびその他の問題が克服されかつ本発明の目的は、この発明の実施の形態に基づいた方法および装置によって実現される。
【0011】
本発明におけるビット対シンボルマッピング操作を最適化するための方法が開示されている。その方法は、(a)空間−時間デコーディング(複号化)操作のあいだに最も生起しやすいシンボル選択エラーを決定する工程と、(b)ビット対シンボルマッピング工程が、空間−時間デコーディング操作のあいだに作られる、最も生起しやすいシンボル選択エラーが最小数のビットエラーを生じさせるように、ビット対シンボルマッパーを選択する工程とを有する。ビット対シンボルマッピング工程は、空間−時間デコーディング操作のあいだに、最も生起しやすいシンボル選択エラーの発生ばかりでなく、2番目に生起しやすいシンボル選択エラーの発生によって結果として引き起こされるビットエラーの平均数を最小化するように行なわれ得る。3番目に生起されやすいシンボル選択エラー、4番目に生起されやすいシンボル選択エラーなどに基づくさらなる最適化も実行されうる。
【0012】
ビット対シンボルマッピングの工程操作は、それに続いて、空間−時間デコーディング操作が行なわれることが望ましい。
【0013】
最も生起しやすいシンボル選択エラーを決定する工程は、受信機および通信チャンネルをモデル化する工程、および/または通信チャンネルを通してビット対シンボルマッピングされた信号を送信するときに用いられる変調のタイプを考慮する工程の少なくとも1つの工程を含むことができる。本発明の方法にしたがって動作する空間−時間コード化通信システムも開示されている。
【0014】
[発明を実施するための最良の形態]
本発明の上述された特徴およびその他の特徴は、添付された図面を関連付けて読む際に、次の発明の詳細な説明により一層明らかにされる。
【0015】
図1は、空間−時間コーディング(符号化)を用い、ビットからシンボルへのマッピング(割当て)を用いる単純化されたトランスミッター・レシーバーチェーン10を図解している。トランスミッター・レシーバーチェーン10は、基地局または基地サイトだけでなく、セルラー無線電話または無線パケット・データ端末のような、移動局を示していてもよい。例示的な実施の形態は、広帯域コード分割多重アクセス(WCDMA)の移動局/基地局の組、または時間分割・多重アクセス(TDMA)のモバイル通信のためのグローバル・システム(GSM)における移動局/基地局のペアを含んでいる。
【0016】
送信側10Aにおいて、ビットソース12は、ビット対シンボルマッピングブロック14に、入力ビット(直列ビットストリームか、または並列の連続ビット)を供給する。ビット対シンボルマッピングブロック14から出力されるシンボル(符号)は空間−時間エンコーダー(符号器)16に与えられ、第1および第2のトランスミッター18Aおよび18Bに入力を供給する。そしてそれに伴って対応する送信アンテナ19Aおよび19Bに与えられる。ビットソース12は、たとえば、ディジタル化された音声データのソースであるか、またはパケットデータのソースである。
【0017】
一般に、ビット対シンボルマッピングブロック14の機能性が、空間−時間エンコーダー16の中に組み込まれ得るかまたはその内部に埋め込まれ得ることが認識されるべきである。
【0018】
受信側10Bにおいて、第1および第2の受信アンテナ20Aおよび20Bは、レシーバーフロントエンド22に入力を供給する。レシーバーフロントエンド22は、(空間−時間エンコーダー16に対応する)空間−時間デコーダー(復号器)24に結合される第1および第2の出力を有する。空間−時間デコーダー24の出力は、検出されたデータシンボル(符号)を示しており、該データシンボルは、シンボル対ビットマッピングブロック26に与えられ、その出力は、検出されたビット26Aであり、理想的には、ビットソース12から出力されるビットに、対応する。
【0019】
一般に、シンボル対ビットマッピングブロック26の機能性が、空間−時間デコーダー24の中に組み込まれ得るかまたはその内部に埋め込まれ得ることが認識されるべきである。
【0020】
この発明の教示に基づけば、ビット対シンボルマッピングブロック14は、空間−時間エンコーダー16の動作特性を考慮し、それによって空間−時間エンコードに最適化されたシンボル(符号)を出力する。1ビット位置のみが相違するビットパターンが、受信側10B、特に空間−時間デコーダーブロック24によって誤った符号の決定が最もなされやすいデータシンボルに割り当てられる。この操作の後に、ビット対シンボルマッピングが完全に定義されない場合、2番目に起こりやすい符号誤りが、それに起因して生じるビットエラーの平均数を最小化する他のマッピング方法を、選択することによって、考慮される。この過程は、マッピングブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスにおける自由度が残らなくなるまで継続する。エンコーダー16によって与えられる特定の空間−時間コードによっては、最適なビット対シンボルマッピングプロセスは、従来のグレイ・エンコーディングとは相違している。すなわち、シンボル対ビットマッピングブロック26によって作られる最も可能性のあるエラーが、正しいシンボルに(ユークリッド距離において)最も近接しているシンボルを優先するとは限らない。さらに、特定の変調方法のために設計された空間−時間コードは、ビット対シンボルマッピングブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスのさらなる最適化を可能とするかもしれない。
【0021】
ブロック14によって行なわれるビット対シンボルマッピングプロセスの空間−時間コードに依存する選択は、干渉およびノイズを含む無線チャンネルの特性の影響ばかりでなく、トランスミッター10Aおよび/または受信機10Bにおいて使用されるアルゴリズムの効果を考慮してもよい。これらの教示を役立てるための1つの技術は、Sjが正しいシンボルであるときに、シンボルSiが正しいシンボルである確率を決定することである。望ましい手法のひとつは、要求された動作環境における完全な通信チェーンをモデル化することである。得られた確率情報は、ビット対シンボルマッピングブロック14の操作を最適化するために使用される。
【0022】
さて、この発明の教示をさらに詳細に説明するために、まず、従来のグレイ・エンコードされた8−PSKシンボル配列(位相角方位図)の一つの実現例を示す図2が参照される。各配列ポイントは、円の外側にリストされた3ビットの情報を示している(エンコードする)。その配列における隣接するシンボルは、ただ1つのビット位置において互いに相違することを明白に理解し得る。
【0023】
図3Aにおいて、全ての可能性のあるシンボルのペアのあいだにおけるシンボルエラーのカウント値が、要求された通信システムおよび動作環境(たとえば、8−PSK変調を用いるGSM−タイプ拡張通常パケット無線システム(EGPRS)EDGEシステム)をモデル化するシミュレーション・チェーンによって、8−PSK変調および2つのトランスミッター・アンテナ19Aおよび19Bのために設計された、8状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。この実施例および後述の実施例において用いられる空間−時間トレリス・コードが、V. Tarokh、N. SeshadriおよびA. R. Calderbankの「高データ・レート無線通信のための空間−時間コード:動作、特徴およびコード構成」、IEEE Transactions on Information Theory、vol.44、744〜765ページ、1998年3月、からとられていることについて留意すべきである。
【0024】
シミュレーションの結果の考察は、基本的に、シミュレーションの期間における全ての可能性のあるシンボルエラー事象をカウントすることを必要とする。最も可能性のあるエラーは、隣接するシンボルではなく、正しいシンボルから3π/8ラジアンまたは−3π/8ラジアン離れたシンボル(これらのシンボルについてのエラーカウントは、共に非常に近く、ビット対シンボルマッピング最適化の目的について、それらの生起確率が等しいという仮定を正当化する)に生じることに気付くことができる。この観察は、どのシンボルが正しいシンボルであるかにかかわらず真実である。この理由のために、従来のグレイ・エンコーディングは最適ではなく、最適化されたビット対シンボルマッピングは、図3Cに示されている。
【0025】
図3Cのマッピングにおいて、正しいシンボルと最も高い生起確率でシンボル決定エラーが生じるシンボルとのシンボルペアは、1ビット位置のみにおいて異なるビットパターンに割り当てられる。しかしながら、最も起こりやすいシンボルエラーについて観察されるエラーカウントは、隣接するシンボルに関して生じるエラーについてのエラーカウントに非常に近いので、異なる無線チャンネルにおいておよび/または異なるシミュレーション条件によっては、古典的なグレイ・エンコーディングが、この特定の場合について最適となることが立証される可能性がある。
【0026】
図3Bは、8−PSK変調および図1の2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された16状態コードについての対応する結果を図解している。この場合において、最も確率の高いシンボルエラーは、正しいシンボルから±3π/4ラジアンだけ離れたシンボルに生じ、そしてこのことは全てのシンボルについて当てはまる。
【0027】
それ故、この発明の教示に従えば、信号配列(位相角方位図)において3π/4ラジアン離れたシンボルは、ただ1つのビット位置において相違するビットシーケンスに割り当てられる。このマッピングから結果として得られる最適化された信号配列は、図4に示される。
【0028】
より詳細には、図4は、図3Bの8−PSK、16状態の空間−時間コード化の場合についての一つの最適なビット対シンボルエンコーディングの図式を示している。「000」が正しいシンボルであるとき、ラインは、ビットエラーのカウント値を示している。この同一のパターンは、配列のまわりに繰り返され、かつ1ビットエラーのみが、最も生起確率の高いエラーイベントである。
【0029】
図3Bに基づく簡単な計算が、ビット対シンボルマッピングブロック14について最適化された方法が適用されたとき、16状態の空間−時間コード化送信について、図2におけるような従来のグレイ・エンコーディングとは対照的に、ビットエラーの数が近似的に:
(57700−48300)/57700=16%
に減ることを示す。この結果が、チャンネルデコーディングの前に得られ、そしてこの発明の教示によって可能とされるビットエラーレートの低減から実質的に利益も得ることに留意すべきである。
【0030】
図4に示される特定の配列は、正しいシンボルから±π/2ラジアンの位置におけるシンボルによって作られる2番目に確率の高いエラーに基づくさらなる最適化についての機会を提供しない。
【0031】
しかしながら、上述された2番目に生起確率の高いシンボル選択エラーイベントをも勘案するために採用され得るマッピング最適化の例として、そのために最も生起確率の高いエラーが、正しいシンボルから±π/2ラジアンの位置におけるシンボルに生じると仮定した8−PSK空間−時間コードを考慮されたい。図2を再び参照すると、図5に関連して、この場合シンボルペア(0,2)は、3つのうち1つのビット位置のみが異なるべきである。それから、シンボルペア(2,4)、(4,6)および(6,0)について、同様のことが成立する。これらの4つのシンボルは、配列内に正方形を形成し(実線で示される)、その正方形の各コーナー(角部)は、ビットパターンが割り当てられている。同様の最適化が、シンボルペア(1,3)、(3,5)、(5,7)および(7,1)についても行なわれ、そしてそれらも、また、配列図形内に正方形を形成している(破線で示される)。
【0032】
それら2つの正方形は、互いに他方に関して±π/2ラジアンの間隔で、自由に鏡像化されまたは回転され得ることは、留意されるべきである。最適な鏡像化または回転は、各正しいシンボルから2番目に高い確率で、どのシンボルについてエラーが生起されるかを判定することによって決定される。
【0033】
さらに、このことについて、そして2番目に確率の高いシンボルエラーに基づいてマッピングを最適化するための方法の実施例として、8−PSK変調および最も生起確率の高いシンボルエラーが、±π/2ラジアンの距離に配置されたシンボルに生じることを仮定する。上述に基づき、最適化されたマッピングが図6に示される。
【0034】
もしも、2番目に生起確率の高いシンボルエラーが、±3π/4ラジアン離れたシンボルに生じさせられれば、さらなる最適化がなされ得るので、図6に示されるマッピングは最適ではない。±π/2ラジアン離れた4ポイントが正方形を形成し、かつ、この場合、最適化を説明するために使用され得る2つのそのような正方形が存在することに留意されたい。正方形のコーナーにおけるビットシーケンスは、最も生起確率の高いエラーに基づいて互いに他方について最適化される。もしも2番目に確率の高いエラーが生じるならば、図6に示されるマッピングは、そのような(2番目に確率の高い)シンボルエラーについて2または3ビットのエラーを結果として生じるであろう。
【0035】
そのようなものとして、図7は、この場合についての最適化されたマッピングを示しており、そこでは、2番目に確率の高いシンボルエラーの発生が、1または2ビットのみのエラーを生じ、かつ、最も確率の高いシンボルエラー(すなわち、±π/2ラジアン離れたシンボル)の発生によって、依然として1つのエラーのみが、引き起こされる。
【0036】
この実施例においては、信号配列の内側に描画された正方形は、最も確率の高いシンボルエラーイベントの生起に基づく最適化を妨げることなく、互いに独立に反転され、鏡像化され、あるいは(±π/2ラジアンの間隔で)回転され得るので、図7に描かれたさらなる最適化が可能とされる。もちろん、シンボル指標は、「000」から反時計方向にスタートして、同一(0,1,2,…,7)のままである。
【0037】
ほとんどの場合において、マッピングの問題についていくつかの等価的な最適な解が存在するであろうことに注意すべきである。
【0038】
実施例によってさらに、図8Aにおいては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された4状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。この場合において、最も可能性のあるエラーが、配列における隣接するシンボルに生起されることが認知され得る。この理由のために、図9Aに示される、伝統的なグレイ・エンコーディングは、最適であり、そしてビット対シンボルマッピングのさらなる最適化はなされない。これは、4状態コードが、レシーバーから見て増大されたチャンネル遅延拡散を有する従来の単一アンテナ伝送である遅延ダイバーシティ伝送に等しいので、そしてそのようなシステムのためには従来のマッピングが最適であることが知られているという理由で、予想された結果である。
【0039】
図8Bの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された8状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Bに示されている。この場合において、この最適化の効果は小さく、かつもしもエラーのカウント値を得るためにより長いシミュレーションが使用されたならば、消滅するかもしれないけれども、最適化は、やはり最も生起確率の高いエラーに基づいてなされることが認知され得る。
【0040】
図8Cの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された16状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Cに示されている。この場合において、シンボル0と2についてのマッピングが確定した後に、シンボル1と3についてビットパターンを適切に選択することにより、2番目に生起確率の高いエラーに基づいても、最適化がなされることが認知され得る。この場合において、付加的な最適化は、ビットエラーの総数に与える重大な影響を有している。この場合において、4−PSKの場合に最大となる、2つのビットエラーを生成するために、最もまれなシンボルエラーのみが許容されることも認知され得る。このことは、この場合におけるビット対シンボルマッピングの目標であるようにも見え得る。
【0041】
最後に、図8Dの実施例においては、全ての可能性のあるシンボルペアのあいだのシンボルエラーのカウント値が、4−PSK変調および2つのトランスミッターアンテナ19Aおよび19Bのために設計された32状態の空間−時間コード(STC)についてリストされている。最適化されたビット対シンボルマッピングは、図9Dに示されている。この場合において、最も生起確率の高いシンボルエラーおよび2番目に生起確率の高いシンボルエラーに基づいて最適化がなされることが認められ得る。
【0042】
図1のブロック図は、この発明に従った方法の論理フローダイアグラム(流れ図)として見られることもできることが認識され得る。本発明の方法は、データビットのソースを供給する工程(12)、そしてビット対シンボルマッピングされたデータビットを提供するために所定の信号配列を用いてデータビットをビット対シンボルマッピングする工程(14)の各工程を含んでいる。ビット対シンボルマッパー(14)は、ここでの教示にしたがって、最も生起確率の高いシンボル選択エラーが、後続の空間−時間デコーディング(復号化)操作(24)の間に最小数のビットエラーを結果として生じるように選択される。その方法は、ビット対シンボルマッピングされたデータビットを空間−時間エンコード(符号化)(16)し、かつそれらを信号として通信チャンネルへ送信する工程(18A、19A、18B、19B)、空間−時間エンコードされたビット対シンボルマッピングずみのデータビット信号を受信する工程(20A、20B、22)、受信された信号を空間−時間デコードする工程(24)、そして検出されたデータビット出力信号(26A)を提供するために空間−時間デコードされた信号をシンボル対ビットマッピングする工程(26)のさらなる各工程を含んでいる。
【0043】
上述において明らかにされたように、ビット対シンボルマッピング操作は、最も生起確率の高いシンボルエラーイベントを考慮するように、または最も生起確率の高いシンボルエラーイベントばかりでなく、2番目に生起確率の高いシンボルエラーイベント、3番目に生起確率の高いシンボルエラーイベント、等々、の生起を考慮するように行なわれ得る。
【0044】
特定の変調タイプ、特定のタイプのn状態の空間−時間コード、特定の数のアンテナおよびそれらと同様のものの関連において上述されたとはいえ、これらはこの発明の教示の例示であり、そしてこの発明の教示の実施に際して限定する意味に解釈されるべきではない、ということが認められるべきである。
【0045】
さらにまた、もしも最適なビット対シンボルマッピングが、操作中に何らかの理由によって変更されるならば、そのときはレシーバー10B、特に空間−時間デコーダー24およびシンボル−ツー−ビット・マッパー26に変更を通知するために適切な信号通知が行なわれることが認識されるべきである。
【0046】
概して、この発明のビット対シンボルマッピングの最適化は、特定のコードがシンボルレベルに作用するときはいつでも、そしてビット対シンボルマッピングが、コードによって規定されていない場合に、使用され得る。従来の慣行においては、通信環境、障害、およびそれに類似したものは、最適なマッピングに影響せず、そして従来のグレイエンコーディングがいつも最適である。それ故、この発明の教示は、ビット対シンボルマッピング問題が空間−時間コードそれ自体の使用から結果として生じる場合に有益に対処し得る。
【0047】
上述において明白とされたように、ビット対シンボルマッピング操作は、最も生起確率の高いシンボルエラーが、つねにただ1ビットのエラーを結果として生じるように最適化されるとは限らない。すなわち、最も生起確率の高いシンボルエラーは、ときには2ビットまたはそれより多くのビットエラーを引き起こす。この場合において、ビット対シンボルマッピング最適化は、望ましくは、最も生起確率の高いシンボルエラーによって引き起こされるビットエラーの平均数を最小化しようとする。しかしながら、多くの場合において、最も生起確率の高いシンボルエラーについてのビットエラーの平均数は、望ましいターゲット数である1となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を実施するために適する、2つの送信アンテナと2つの受信アンテナの場合の空間−時間コード化システムの単純化されたブロック図である。
【図2】 8位相シフトキーイング(8−PSK)配列のための例示的なグレイエンコード化ビットマッピングを示しており、そこでは円の中にシンボル指標が示されている。
【図3A】 8−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信される、8−状態および16状態の空間−時間コードを、それぞれデコードした後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示す表であり、ここで、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図3B】 8−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信される、8−状態および16状態の空間−時間コードを、それぞれデコードした後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示す表であり、ここで、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図3C】 図3Aの8−PSK変調および2つの送信アンテナについての8−状態空間−時間コードのための最適化されたビット対シンボルマッピングを示しており、図は、0,1,2,3,…,7として指標が付された各配列ポイントに割り当てあられる符号ビットパターンを示している。
【図4】 この発明の観点に基づいて、図3Bの8−PSK、16状態の空間−時間コードの場合についての、1つの最適なビット対シンボルエンコーディングの図式を示しており、そこでは、線は、「000」が正しいシンボルであるときのビットエラーのカウント値を示している。
【図5】 2番目に生起確率の高いシンボル選択エラー事象を考慮して採用され得る1つのマッピングの最適化を示している。
【図6】 例示的な8−PSK変調の場合における最適化されたマッピングを示す信号配列を示しており、そこでは、±π/2ラジアンの距離に配置されるシンボルに最も生起確率の高いシンボルエラーが生じる。
【図7】 図6の場合についての最適化されたマッピングを示しており、そこでは、±3π/4ラジアン離れたシンボルに2番目に生起確率の高いシンボルエラーが生じさせられると仮定され、そこでは、2番目に生起確率の高いシンボルエラーの発生が、ただ1または2つのビットエラーを生じ、かつ、依然としてただ1つのエラーが、前述の最も生起確率の高いシンボルエラーの発生に起因して引き起こされる。
【図8】 図8A、8B、8Cおよび8Dは、それぞれ、4状態、8状態、16状態および32状態の空間−時間コードのデコーディング後におけるシンボルエラー事象の観測される数を示すテーブルであり、それは、各々、4−PSK変調されかつ2つのトランスミッターアンテナによって送信され、こで再び、行は、正しいシンボル指標を定義し、列は、エラーがそこで生起されるシンボルの指標を定義する。
【図9】 図9A、9B、9Cおよび9Dは、図8A、8B、8Cおよび8Dのテーブルにそれぞれ対応する、4−PSK変調および2つの送信アンテナのための4状態、8状態、16状態および32状態の空間−時間コードについての最適化されたビット対シンボルマッピングを各々示しており、図は、0,1,2,3として指標が付された各配列ポイントに割り当てあられる符号ビットパターンを示している。
Claims (19)
- ビット対シンボルマッピング操作を行なうための方法であって、
空間−時間デコーディング操作(10B)中に生じさせられる最も生起確率の高いシンボル選択エラーを決定する工程と、
空間−時間デコーディング操作(10B)中に生じさせられる最も生起確率の高いシンボル選択エラーが、結果としてビットエラーの最小の数を生じるように、ビット対シンボルマッパー(14)を選択する工程と
を有する方法。 - 少なくとも2番目に生起確率の高いシンボル選択エラーに基づくさらなる最適化を提供する工程をさらに有する請求項1記載の方法。
- 選択されたビット対シンボルマッパー(14)によって行なわれるビット対シンボルマッピング操作に、空間−時間エンコーディング操作(16)が続く請求項1記載の方法。
- 最も生起確率の高いシンボル選択エラーを決定する工程が、通信チャンネルをモデル化する工程を有する請求項1記載の方法。
- 最も生起確率の高いシンボル選択エラーを決定する工程が、通信チャンネルを通してビット対シンボルマッピングされた信号を送信するときに使用される変調のタイプを考慮する工程を有する請求項1記載の方法。
- 空間−時間コード化通信システム(10)を操作するための方法であって、
データビットの発生源(12)を提供する工程と、
ビット対シンボルマッピングされたデータビットを提供するために所定の信号配列を用いてデータビットをビット対シンボルマッピング(14)する工程と、
ビット対シンボルマッピングされたデータビットを空間−時間エンコーディング(16)し、かつそれらを信号として通信チャンネルに送信する工程と、
空間−時間エンコードされた、ビット対シンボルマッピングされたデータビット信号を受信する工程と、
受信された信号を空間−時間デコーダー(24)を用いて空間−時間デコーディングする工程と、および
検出されたデータビット出力信号を提供するために空間−時間デコードされた信号をシンボル対ビットマッピング(26)する工程と
を有する方法であって、
前記ビット対シンボルマッピングする工程は、空間−時間デコーダー(24)の動作中に少なくとも最も生起確率の高いシンボル選択エラーの生起から結果的に得られるビットエラーの平均数を最小化するように行なわれることを特徴とする方法。 - ビット対シンボルマッピングする工程(14)は、空間−時間デコーダーの操作中に、最も生起確率の高いシンボル選択エラーの発生からに限らず、少なくとも2番目に生起確率の高いシンボル選択エラーの発生によって結果的に生ずるビットエラーの平均数を最小化するように行なわれる請求項6記載の方法。
- ビット対シンボルマッピングする工程(14)を実行するビット対シンボルマッパーは、通信チャンネルのモデル化の少なくとも一部の結果に基づいて選択される請求項6記載の方法。
- ビット対シンボルマッピングする工程(14)を実行するビット対シンボルマッパーは、空間−時間エンコードされた、ビット対シンボルマッピングされたデータビット信号の通信チャンネルおよびレシーバーのモデル化の少なくとも一部の結果に基づいて選択される請求項6記載の方法。
- ビット対シンボルマッピングする工程(14)を実行するビット対シンボルマッパーは、通信チャンネルおよび空間−時間デコーダー(24)の動作のモデル化における少なくとも一部に基づいて選択される請求項6記載の方法。
- ビット対シンボルマッピングする工程(14)を実行するビット対シンボルマッパーは、通信チャンネルを通して信号を送信するときに使用される変調のタイプの考慮の少なくとも一部の結果に基づいて選択される請求項6における通りの方法。
- データビットの発生源(12)と、
ビット対シンボルマッピングされたデータビットを供給するために所定の信号配列を用いてデータビットをマッピングするためのビット対シンボルマッピングブロック(14)と、
ビット対シンボルマッピングされたデータビットを空間−時間エンコードするための空間−時間エンコーダーブロック(16)と、
空間−時間エンコードされたデータビットを通信チャンネルへ送信するための複数の送信機(18A、18B)と、
空間−時間エンコードされた、ビット対シンボルマッピングされたデータビット信号を受信するための受信機(22)と、
受信された信号をデコードするための空間−時間デコーダー(24)と、
空間−時間デコードされた信号をマッピングしかつ検出されたデータビット出力信号(26A)を提供するためのシンボル対ビットマッピングブロック(26)と
を具備する空間−時間コード化通信システム(10)であって、
ビット対シンボルマッピングブロック(14)は、空間−時間デコーダーによって作られる少なくとも最も生起確率の高いシンボル選択エラーの発生による結果として生じるビットエラーの平均数を最小化するように選択されることを特徴とするシステム。 - ビット対シンボルマッピングブロック(14)は、空間−時間デコーダーの動作中に、最も生起確率の高いシンボル選択エラーの発生による結果と同様に、少なくとも2番目に生起確率の高いシンボル選択エラーの発生による結果として生じるビットエラーの平均数を最小化するように選択される請求項12記載のシステム。
- ビット対シンボルマッピングブロック(14)は、通信チャンネルのモデル化の結果の少なくとも一部に基づいて選択される請求項12記載のシステム。
- ビット対シンボルマッピングブロック(14)は、通信チャンネルを通して送信されるときに使用される変調のタイプの考慮の結果の少なくとも一部に基づいて選択される請求項12記載のシステム。
- ビット対シンボルマッピングブロック(14)は、空間−時間デコーダーのモデル化の結果の少なくとも一部に基づいて選択される請求項12記載のシステム。
- ビット対シンボルマッピングブロック(14)の動作における変化は、通信チャンネルを通して信号通知される請求項12記載のシステム。
- 複数のトランスミッター(18A、18B)は、空間−時間エンコーディングされたデータビットを、4−PSKまたは8−PSK変調の一方による8状態の空間−時間コードを用いて通信チャンネルへ送信する請求項12記載のシステム。
- 複数のトランスミッターは、空間−時間エンコーディングされたデータビットを、4−PSKまたは8−PSK変調の一方による16状態の空間−時間コードを用いて通信チャンネルへ送信する請求項12記載のシステム。
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