JP4712562B2 - 車両の前方立体物認識装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の前方認識手段で検出した前方立体物が同一か否かを、各前方立体物を特定する特徴量の誤差に関するガウス分布に基づいて判定する車両の前方立体物認識装置に関する。
近年、自動車等の車両においては、車両に搭載したカメラやミリ波レーダ等の前方認識手段を用いて前方立体物を認識し、この認識結果を種々の車両制御に利用する技術が提案されている。
ところで、カメラ装置やレーダ装置を代表とする各種前方認識手段には、走行環境によって検出精度にばらつきがある。そのため、最近では、カメラ装置とレーダ装置等の複数の前方認識手段を搭載し、各前方認識手段で検出した結果を組み合わせて、前方立体物を認識するセンサフュージョンと呼ばれる手法が提案されている。
例えば特許文献1(特開2005−165421号公報)には、ミリ波レーダとカメラを含む画像認識装置で検出した各データに基づき、この各データの確かさを示す確率分布を求め、同じデータ値に関する複数の確率分布の積を取ることによってデータをフュージョンし、最も高い確率を示すデータ値に基づいて前方立体物の種別を調べる技術が開示されている。
この文献に開示されている技術によれば、ある前方認識手段で検出したデータに基づいて求めた確率分布の確率が低下した場合であっても、他の前方認識手段で検出したデータに基づいて求めた確率分布が高い確率を示していれば、この高い確率のデータ値を用いて前方立体物の種別を認識することができる。
特開2005−165421号公報
ところで、例えば画像認識装置は、夜間や降雨、降雪時の検出精度が低下するためデータ値の確率分布を補正して検出精度を高める必要がある。この点、例えばミリ波レーダは、日照の影響を受け難く、高精度な検出を行うことができるが、歩行者の検出精度は低い。
従って、例えばカメラとミリ波レーダとの2つの前方認識手段を用いて前方立体物を認識しようとした場合であっても、夜間や降雨、降雪時等の走行環境では、前方立体物の検出精度が低下する不具合がある。
そのため、特許文献1では、照度センサで検出した暗さに関するデータ値に基づいて、画像認識装置で検出したデータ値の確率分布を補正して検出精度を高めるようにしている。
しかし、特許文献1に開示されている技術では、走行環境の影響を受けて画像認識装置等の前方認識手段の検出精度を高めるために、照度センサ等の補助的なセンサ類を併設しなければならず、部品点数が多くなり、製造コストが嵩む問題がある。
一方、検出精度の高い前方認識手段を用いることで、使用する補助的なセンサ類の数を減少させることも考えられるが、前方認識手段が高価となり、製品コストが高くなる問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、高精度な前方認識手段を用いることなく、一般に普及している前方認識装置を用いて前方立体物を高精度に検出することができ、しかも、部品点数の大幅な増加、及び製品コストの高騰を抑制して、高い信頼を得ることのできる車両の前方立体物認識装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、異なる検出特性を有すると共に車両に搭載されている少なくとも3種類の前方認識手段と、上記各前方認識手段がそれぞれ検出した前方立体物から同一の前方立体物を検出する立体物検出処理部とを備える車両の前方立体物認識装置において、上記立体物検出処理部が、上記各前方認識手段でそれぞれ検出した上記前方立体物に基づき該各前方立体物を特定する特徴量をそれぞれ求め、上記各前方認識手段で検出した上記各前方立体物の全ての組み合わせそれぞれについて該各前方立体物の上記特徴量の同一確率を、該各特徴量の誤差に関するガウス分布に基づき求め、求めた上記同一確率に基づき同一確率を求めた上記各前方立体物の組み合わせに対し、求めた同一確率に基づいて、該組み合わさせられた前方立体物に同一立体物があるか否かを判定し、同一の前方立体物がありと判定された場合は、同一と判定された該前方立体物の特徴量に基づいて同一と判定された該各前方立体物をフュージョンしたフュージョン立体物の特徴量を生成することを特徴とする。
本発明によれば、前方立体物を少なくとも3種類の前方認識手段で検出し、各前方認識手段で検出した各前方立体物の同一確率を、各前方立体物を特定する特徴量の誤差に関するガウス分布に基づき求めるようにしたので、高精度な前方認識手段を用いることなく、一般に普及している前方認識装置を用いて前方立体物を高精度に検出することができる。
又、少なくとも3種類の前方認識手段を用いて前方立体物を検出するようにしたので、例えば1つの前方認識手段の検出精度が特定の走行環境下で低下するような場合であっても、他の前方認識手段にて補間されるため、補助的なセンサ類を併設する必要が無く、部品点数の大幅な増加、及び製品コストの高騰が抑制されて、高い信頼を得ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1に車両の平面図、図2に車両に搭載されている前方立体物認識装置の概略構成図を示す。
図1に示すように、自動車等の車両(自車)1には、前方認識手段として、異なる検出特性を有する3種類のステレオカメラ装置2、ミリ波レーダ装置3、レーザレーダ装置4を備えている。
ステレオカメラ装置2は、ステレオ光学系として、 固体撮像素子を搭載する左右一対のカメラ(CCDカメラやCMOSカメラ)を有し、この両カメラが、ルームミラー上方に一定の間隔を開けて取り付けられ、車両1の前方を異なる視点からステレオ撮像する。又、ミリ波レーダ装置3は、車両1の前端部の車幅方向略中央に取付けられている。ミリ波レーダ装置3から出射されるミリ波は、後述するレーザに比べて細く絞ることが困難であるため、複数本のミリ波のビームを車両1の前方に放射状に送信し、前方立体物からの反射波を受波する。
レーザレーダ装置4は、ミリ波レーダ装置3とほぼ同じ位置に取付けられている。レーザレーダ装置4から出射されるレーザ光は細く絞ることが可能であるため、図1に示すように、車両1の前方に送信した細幅のレーザ光を、車幅方向(或いは車幅方向と高さ方向)を所定の視野角を有して走査しながらパルス照射し、前方立体物からの反射光を受光する。
ステレオカメラ装置2で撮像したステレオ画像、ミリ波レーダ装置3で検出したミリ波信号、レーザレーダ装置4で検出したレーザ信号が、図2に示す前方立体物認識装置5に入力される。この前方立体物認識装置5は、マイクロコンピュータ等のコンピュータを主体に構成され、周知のCPU、ROM、RAM等が備えられている。
前方立体物認識装置5は、前方立体物を検出する機能として、ステレオ画像処理部6、ミリ波信号処理部7、レーザ信号処理部8、及び立体物検出処理部9を備えている。更に、この前方立体物認識装置5に車両制御部21が接続されている。
ステレオ画像処理部6は、ステレオカメラ装置2で撮像したステレオ画像に基づき、検出した前方立体物(以下、「画像立体物」と称する)Ii(iは変数、図1では、i=1,2,3)の位置のずれ量から三角測量の原理によって距離データを生成し、この距離データに基づいて、周知のグルーピング処理や、予め記憶しておいた立体物データと比較し、車両や歩行者等の画像立体物を各々抽出する。更に、各画像立体物Iiを特定する特徴量(画像特徴量)を求める。本形態は、画像特徴量を、車両1を原点とする車体前後方向(以下、「z方向」と称する)の距離座標(以下、「z座標」と称する)Iz、及び車幅方向(以下、「x方向」と称する)の位置座標(以下、「x座標」と称する)Ixと、z座標Izの時間的変化に基づいて求めたz方向の相対速度(以下、「Vz速度」と称する)Ivで表す。
ミリ波信号処理部7は、ミリ波レーダ装置3からの検出信号に基づき各前方立体物(以下、「ミリ波立体物」と称する)Mi(図1ではi=1,2,3)を特定する特徴量(ミリ波特徴量)を求める。本形態は、ミリ波特徴量を、ミリ波レーダ装置3によるミリ波の送信から受信までの時間に基づき求めるz座標Mz、複数本のビームのうちで反射波が受波されたビームの送信方向に基づき求めるx座標Mx、ドップラー原理に基づいて求めるVz速度Mvで表す。
レーザ信号処理部8は、レーザレーダ装置4からの検出信号に基づき各前方立体物(以下、「レーザ立体物」と称する)Li(図1ではi=1,2)を特定する特徴量(レーザ特徴量)を求める。本形態は、レーザ特徴量を、レーザレーダ装置4によるレーザ光の送光から受光までの時間に基づき求めるz座標Lz、反射光が受光されたときのレーザ光の送光方向に基づき求めるx座標Lx、及び、z座標Lzの時間的変化から求めるVz速度Lvで表す。
尚、上述した各処理部6〜8で検出される立体物Ii,Mi,Liの各特徴量を表す座標系は、基準となる座標系(例えば、画像立体物Iを認識する座標系)に整合されて設定されている。
又、表1に、ミリ波レーダ装置3、ステレオカメラ装置2、レーザレーダ装置4による前方立体物の検出特性を、走行環境との関係で示す。ここで、◎,○,△,×は検出精度を示し、◎は良好、○はやや良好、△はやや劣る、×は劣るである。
Figure 0004712562
上述したように、ミリ波レーダ装置3から出力されるミリ波はレーザ光に比べて細く絞ることが困難であるため、x方向(横位置)の分解能は、レーザレーダ装置4に比べて低く、前方立体物の幅を検出する精度は低いが、天候の影響を受けずに前方立体物を検出することができる。
一方、レーザレーダ装置4から出射されるレーザ光は細く絞ることが可能で、x方向を連続走査することができるため横位置の分解能に優れている。従って、横位置を高精度に検出することができるが、レーザ光が雨滴によって屈折され、或いは反射されるため、天候の影響を受け易い。一方、レーザ光は、前方立体物が先行車の場合、車体後面に設けた左右のリフレクタから強く反射されるため、前方立体物の横位置や左右幅の検出精度に優れている。しかし、1台の四輪車の左右のリフレクタを並走する2台の自動二輪車と誤判定したり、並走する2台の自動二輪車を1台の四輪車と誤判定し易く、前方立体物の形状を認識する性能は低い。
一方、ステレオカメラ装置2は、前方立体物を光のコントラストで認識するため、横位置、及び形状の分解能は優れているが、コントラストを認識することの困難な走行環境(夜間、降雨時等)での分解能が低い。
又、図3に示すように、この立体物検出処理部9が、一次フュージョン立体物生成部11、二次フュージョン立体物生成部12を備えている。
一次フュージョン立体物生成部11は、ステレオ画像処理部6で求めた、注目している画像立体物Iの画像特徴量(x座標Ix、z座標Iz、Vz速度Iv)と、ミリ波信号処理部7で求めた、注目しているミリ波立体物Mのミリ波特徴量(x座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mv)とを読込み、両前方立体物I,Mの特徴量(x座標Mx,Ix、z座標Mz,Iz、Vz速度Mv,Iv)が、それぞれ同一である確率(同一確率)Pz,Px,PVを算出し、この各同一確率Pz,Px,Pvの積から立体物同一確率Pを算出し、この立体物同一確率Pに基づき、両前方立体物I,Mが同一か否かを調べる。
そして、両前方立体物I,Mが同一と判定された場合、各特徴量(x座標Mx,Ix、z座標Mz,Iz、Vz速度Mv,Iv)の組み合わせから、一次フュージョンによる前方立体物(以下、「一次フュージョン立体物」と称する)Fの特徴量である一次フュージョン特徴量(x座標Fx、z座標Fz、Vz速度Fv)を生成する。
又、二次フュージョン立体物生成部12は、一次フュージョン立体物Fの特徴量である二次フュージョン特徴量(x座標Fx、z座標Fz、Vz速度Fv)と、レーザ信号処理部8で求めた、注目しているレーザ立体物Lのレーザ特徴量(x座標Lx、z座標Lz、Vz速度Lv)とを読込み、両前方立体物F,Lの特徴量(x座標Fx,Lx、z座標Fz,Lz、Vz速度Fv,Lv)が、各々同一である確率(同一確率)Pz,Px,PVを算出し、この各同一確率Pz,Px,Pvの積から立体物同一確率Pを算出し、この立体物同一確率Pに基づき、両前方立体物F,Lが同一か否かを調べる。そして、両前方立体物F,Lが同一と判定された場合、x座標Fx,Lx、z座標Fz,Lz、Vz速度Fv,Lvの組み合わせから、二次フュージョンによる前方立体物(以下、「二次フュージョン立体物」と称する)Sの特徴量(x座標Sx、z座標Sz、Vz速度Sv)を生成する。
車両制御部21は、前方立体物認識装置5で生成した二次フュージョン立体物Sの特徴量(x座標Sx、z座標Sz、Vz速度Sv)に基づき、前方立体物の認識・監視を行うと共に、必要に応じて、警報装置を含む車両全体の制御を行う。例えば、前方立体物が歩行者と認識された場合は、当該歩行者との距離が短くなり、運転者への警報が必要な走行状況では、警報装置を作動させ、スピーカから注意を促す音声を吹鳴したり、モニタ上に警告文字を表示したりして、運転者に注意を促す。更に、必要な場合は、自動ブレーキ等を作動させて車両1を減速させる等の衝突回避制御を行う。
上述した前方立体物認識装置5で実行される立体物認識処理は、具体的には、図4に示す立体物認識処理ルーチンに従って処理される。このルーチンはイグニッションスイッチをONした後、設定周期毎に実行され、先ず、ステップS1でステレオカメラ装置2で撮像したステレオ画像を読込み、ステップS2で、読み込んだステレオ画像から、各画像立体物Iiのx座標Ix、z座標Iz、Vz速度Ivをそれぞれ算出し、メモリに一時記憶させる(ステレオ画像処理部6)。
次いで、ステップS3へ進み、ミリ波レーダ装置3で検出したミリ波信号を読み込み、ステップS4で、読み込んだミリ波信号から、各ミリ波立体物Miのx座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mvをそれぞれ算出し、メモリに一時記憶させる(ミリ波信号処理部7)。
その後、ステップS5へ進み、レーザレーダ装置4で認識したレーザ信号を読み込み、ステップS6で、読み込んだレーザ信号から、レーザ立体物Liのx座標Lx、z座標Lz、Vz速度Lvをそれぞれ算出し、メモリに一時記憶させる(レーザ信号処理部8)。
そして、ステップS7へ進み、各前方立体物Ii,Mi,Liのx座標Ix,Mx,Lx、z座標Iz,Mz,Lz、Vz速度Iv,Mv,Lvに基づいて、それらの同一確率から、フュージョン立体物を生成し(立体物検出処理部9)、ルーチンを抜ける。
ステップS7で実行されるフュージョン立体物の生成処理は、図5、図6に示すフュージョン立体物生成サブルーチンに従って行われる。尚、このサブルーチンのステップS11〜S21で、一次フュージョン立体物生成部11で行われる処理が実行され、続く、ステップS22〜S32で、二次フュージョン立体物生成部12で行われる処理が実行される。
先ず、ステップS11〜S22では、ミリ波レーダ装置3で検出した立体物とステレオカメラ装置2で撮像した立体画像とを比較して、同一立体物を検出する。この場合、ミリ波と画像とを比較した場合、Vz速度、z方向の距離(x座標)はミリ波の検出精度が高いため、ミリ波立体物Miを基準立体物として設定している。
すなわち、ステップS11では、ミリ波信号処理部7で検出した各ミリ波立体物Miから、基準となるn番目のミリ波立体物(以下、「基準ミリ波立体物」と称する)Mnを選択する。尚、nは整数で、初期値は1である。
次いで、ステップS12へ進み、1つの画像立体物Iiを選択する。その後、ステップS13で、ミリ波レーダ装置3とステレオカメラ装置2とのx方向の標準偏差σx、z方向の標準偏差σz、及びVz速度の標準偏差σvをそれぞれ算出する。ところで、上述したように、ミリ波と画像の検出精度を比較した場合、z方向の距離及び速度については、ミリ波の検出精度が優れている。しかし、x方向の距離については画像の検出精度が優れている。但し、画像の検出精度はx方向の距離が離れるに従って低下する。
そのため、各標準偏差σx,σz,σvは、検出精度が比較的高い基準ミリ波立体物Mnのz座標Mzを基準に次式から算出する。
σx=ηx[m]+k1・Mz …(1)
σz=ηz[m]+k2・Mz …(2)
σv=(ηv[m]/t[sec])+k3・Mz …(3)
ここで、ηx,ηz,ηvは、ミリ波と画像とのx方向、z方向、Vz速度の検出精度のばらつきを、それぞれ補正する値であり、
ηx=(α・kmx)+(β・kix)
ηz=(α・kmz)+(β・kiz)
ηv=(α・kmv)+(β・kiv)
で求められる。ここで、α,βは係数であり、予め実験等から求めて設定されている。又、kmx,kmz,kmvはミリ波レーダ装置3のx方向、z方向、Vz速度の誤差、kix,kiz,kivはステレオカメラ装置2のx方向、z方向、Vz速度の誤差であり、予め実験等から求めて設定されている。
このように、本形態は標準偏差σx,σz,σvを、検出精度の優れているミリ波レーダ装置3で検出した基準ミリ波立体物Mnのz座標(z方向の距離座標)Mzに基づいて可変設定するようにしたので、より正確なガウス分布を求めることができる。
次いで、ステップS14へ進み、基準ミリ波立体物Mnと画像立体物Iiとの、x座標Mx,Ix、z座標Mz,Iz、Vz速度Mv,Ivの各同一確率Px,Pz,Pvを、次式に示す確率密度関数に基づきそれぞれ設定する。但し、次式においては、基準ミリ波立体物Mnと画像立体物Iiのx座標、z座標、Vz速度をそれぞれ、Mn=(x1,z1,v1)、Ii=(x2,z2.v2)として表している。
Figure 0004712562
(4)〜(6)式の意味するところは、基準ミリ波立体物Mnと画像立体物Iiとのx座標x1,x2、z座標z1,z2、Vz速度v1,v2の誤差に関するガウス分布を、x座標x1、z座標z1、Vz速度v1を基準としてそれぞれ求め、その差(x2−x1)、(z2−z1),(v2−v1)から基準ミリ波立体物Mnと画像立体物Iiの同一確率を算出しようとするものである。この各同一確率Px,Pz,Pvの最大値は1(100[%])であり、従って、図7に示すように、例えばx座標x1,x2の関係が、x2>x1、すなわち差が生じているときは、Px<1となる。これは、z座標z1,z2、Vz座標v1,v2も同様である。
尚、本形態では、この各同一確率Px,Pz,Pvをマップ検索により設定するようにしている。各マッブ(x座標同一確率マップ、z座標同一確率マップ、Vz速度同一確率マップ)には、予め基準ミリ波立体物Mnのx座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mvと各標準偏差σx,σz,σvとで設定される各ガウス分布表が各々記憶されており、この各ガウス分布表に基づきx座標Ix、z座標Iz、Vz速度Ivを変数として同一確率Px,Pz,Pvがそれぞれ設定される。
次いで、ステップS15へ進み、立体物同一確率Piを次式から算出する。
Pi←Px・Pz・Pv …(7)
上述したように、各同一確率Px,Pz,Pvの最大値は1であるため、完全同一のときはP=1(100[%])となり、又、各座標系に差が生じているときは、P<1となる。
その後、ステップS16へ進み、立体物同一確率Piと、予め設定されているしきい値SL1とを比較する。このしきい値SL1は、同一と見なせる範囲を予め実験等から求めて設定したもので、本形態では40〜70[%]程度に設定されている。
そして、立体物同一確率Piがしきい値SL1未満のときは(Pi<SL1)、立体物同一確率Piは無効と判断し、ステップS17へ進み、立体物同一確率Piをクリアして(Pi←0)、ステップS18へ進む。又、立体物同一確率Piがしきい値SL1以上ときは(P≧SL1)、立体物同一確率Piは有効と判断し、そのままステップS18へ進む。尚、この場合、有効と判定される立体物同一確率Piは、1つの基準ミリ波立体物Mnに対し1つとは限らず、立体物同一確率Piがしきい値SL1以上であれば、複数存在する可能性もある。
そして、ステップS18へ進むと、今回設定した立体物同一確率Piを記憶する。図1に示すように、例えば、ミリ波立体物M1を基準ミリ波立体物として選択し、この基準ミリ波立体物M1を基準に、全ての画像立体物I1,I2,I3との同一確率Pを算出した結果、基準ミリ波立体物M1と画像立体物I1とは同一であるが、他の画像立体物I2,I3とは非同一であると判定された場合、基準ミリ波立体物M1と画像立体物I1との立体物同一確率Pは有効と判定されて、そのまま記憶される。又、基準ミリ波立体物M1と画像立体物I2との立体物同一確率P、及び基準ミリ波立体物M1と画像立体物I3との立体物同一確率Pはそれぞれ0として記憶される。同様に、他の各ミリ波立体物M2,M3についても、全ての画像立体物I1,I2,I3との立体物同一確率Pが算出される。
その結果、ミリ波立体物M1,M2,M3と画像立体物I1,I2,I3との全ての組み合わせにおいて立体物同一確率Pが算出される。従って、画像立体物I3のように同一のミリ波立体物が検出されない場合も立体物同一確率Pは算出され、この場合、立体物同一確率Pは0に設定される。
勿論、ミリ波立体物M3のように画像立体物が検出されない場合でも立体物同一確率Pは算出される。この場合も立体物同一確率Pは0に設定される。尚、この場合、例えば図1の画像立体物I3のように、各ミリ波立体物M1,M2,M3では検出されない前方立体物であっても、各ミリ波立体物M1,M2,M3との同一確率Pがそれぞれ設定されるが、後述する一次フュージョン立体物Fiの生成において1つの前方立体物として統合される。
その後、ステップS19へ進み、画像立体物Iiの全てが選択されたか否かを調べ、未選択の画像立体物Iiが存在しているときは、ステップS12へ戻り、次の画像立体物Iiを選択する。又、画像立体物Iiの全てが選択された場合は、ステップS20へ進む。
ステップS20では、ミリ波立体物Miの全てが選択されたか否かを調べ、未選択のミリ波立体物Miが存在しているときは、ステップS11へ戻り、次のミリ波立体物Miを基準ミリ波立体物Mnに設定し、当該基準ミリ波立体物Mnを基準として画像立体物Iiとの立体物同一確率Piを求める。又、ミリ波立体物Miの全てが選択された場合は、ステップS21へ進む。
ステップS21では、一次フュージョン立体物Fiを生成する。この一次フュージョン立体物Fiを生成するに際し、先ず、算出した全ての立体物同一確率Piに基づき、同一立体物と判定されるミリ波立体物Miと画像立体物Iiとを抽出する。同一立体物を抽出する際の判定条件は、以下の通りである。
条件1:Pi>0である
条件2:ミリ波立体物Miに対して画像立体物Iiが最大同一確率である
条件3:画像立体物Iiに対してミリ波立体物Miが最大同一確率である
そして、この条件1〜3の全てが満足された場合、ミリ波立体物Miと画像立体物Iiとは同一であると判定する。
そして、同一と判定されたミリ波立体物Miと画像立体物Iiとの組み合わせ、及び立体物同一確率Piが0に設定されているミリ波立体物Mi及び画像立体物Iiに基づき、一次フュージョン立体物Fiを各々生成する。この場合、画像立体物Miのみ(同一となるミリ波立体物Miが無い)、或いはミリ波立体物のみ(同一となる画像立体物Iiが無い)の場合は、画像立体物Iiの特徴量(x座標Ix、z座標Iz、Vz速度Iv)、或いはミリ波立体物Miの特徴量(x座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mv)で一次フュージョン立体物Fiが生成され、又、ミリ波立体物Miと画像立体物Iiとが同一と判定された場合は、ミリ波レーダ装置3とステレオカメラ装置2との検出精度が高い側の特徴量に基づいて一次フュージョン立体物Fiが生成される。
具体的には、以下の基準に従って、一次フュージョン立体物Fiの特徴量が生成される。
・Pi=0(但し、同一となるミリ波立体物Miが無く、画像立体物Iiのみ)
x座標←画像立体物Iiのx座標Ix
z座標←画像立体物Iiのz座標Iz
Vz速度←画像立体物IiのVz速度Iv
従って、画像立体物Iiのみで生成した一次フュージョン立体物Fiの特徴量は、x座標Ix、z座標Iz、Vz速度Ivで表される。
・Pi=0(但し、同一となる画像立体物Iiが無く、ミリ波立体物Miのみ)
x座標←ミリ波立体物Miのx座標Mx
z座標←ミリ波立体物Miのz座標Mz
Vz速度←ミリ波立体物MiのVz速度Mv
従って、ミリ波立体物Miのみで生成した一次フュージョン立体物Fiの特徴量は、x座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mvで表される。
・Pi>0(ミリ波立体物Miと画像立体物Iiとは同一)
x座標←画像立体物Iiとミリ波立体物Miの各x座標Ii,Miの加重平均
z座標←ミリ波立体画像Miのz座標Mz
Vz速度←ミリ波立体物MiのVz速度Mv
従って、ミリ波立体物Miと画像立体物Iiとが同一と判定されたときに生成した一次フュージョン立体物Fiは、x座標(Ii,Miの加重平均)、z座標Mz、Vz速度Mvで表される。上述したように、ミリ波と画像の検出精度を比較した場合、z方向の距離及び速度については、ミリ波の検出精度が優れており、x方向の距離については画像の検出精度が優れている。しかし、x方向の距離が離れるに従って画像の検出精度は低下する。
そのため、ミリ波立体物Miと画像立体物Iiとが同一と認定されたときの一次フュージョン立体物Fiを表す特徴量は、z座標、Vz速度については、ミリ波立体画像Miのz座標Mz、Vz速度Mvを優先的に採用し、又、x座標については両x座標Ii,Miの加重平均から算出することで、検出精度を高めるようにしている。
例えば、図1において、ミリ波立体物M1と画像立体物I1、及びミリ波立体物M2と画像立体物I2とが同一と判定された場合、これらがそれぞれフュージョンされて、同図に中線の枠で示すような一次フュージョン立体物F1,F2が生成される。又、画像立体物I3には同一となるミリ波画像がなく、ミリ波立体物M3には同一となる画像立体物が無い。そのため、画像立体物I3、及び画像立体物M3は自身の有する特徴量で一次フュージョン立体物F3,F4が生成される。
そして、上述したステップS21で全ての一次フュージョン立体物Fiが生成されると、プログラムは、ステップS22へ進み、ステップS22以降で、一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liと組み合わせから、二次フュージョン立体物Siを生成する。
先ず、ステップS22では、一次フュージョン立体物Fiから、基準となるn番目の一次フュージョン立体物(以下、「基準一次フュージョン立体物」と称する)Fnを選択する。尚、nは整数で、初期値は1である。
次いで、ステップS23へ進み、1つのレーザ立体物Liを選択する。その後、ステップS24で、ミリ波レーダ装置3とステレオカメラ装置2とレーザレーダ装置4とのx方向の標準偏差σx、z方向の標準偏差σz、及びVz速度の標準偏差σvをそれぞれ算出する。この各標準偏差σx,σz,σvは、基準一次フュージョン立体物Fnのz座標Fzに基づいて次式から算出する。
σx=ηx[m]+k1・Fz …(1’)
σz=ηz[m]+k2・Fz …(2’)
σv=(ηv[m]/t[sec])+k3・Fz …(3’)
ここで、ηx,ηz,ηvは、ミリ波と画像とレーザ光とのx方向、z方向、Vz速度の検出精度のばらつきを、それぞれ補正する値であり、
ηx=(α・kmx)+(β・kix)+(γ・klx)
ηz=(α・kmz)+(β・kiz)+(γ・klz)
ηv=(α・kmv)+(β・kiv)+(γ・klv)
で求められる。ここで、α,β,γは係数であり、予め実験等から求めて設定されている。又、kmx,kmz,kmvはミリ波レーダ装置3のx方向、z方向、Vz速度の誤差、kix,kiz,kivはステレオカメラ装置2のx方向、z方向、Vz速度の誤差、klx,klz,klvはレーザレーダ装置4のx方向、z方向、Vz速度の誤差であり、予め実験等から求めて設定されている。
このように、本形態は標準偏差σx,σz,σvを、レーザレーダ装置4よりも検出精度の優れているミリ波レーダ装置3或いはステレオカメラ装置2で検出した前方立体物Mi,Iiに基づいて生成した基準一次ヒュージョン立体物Fnのz座標(z方向の距離座標)Fzに基づいて可変設定するようにしたので、より正確なガウス分布を求めることができる。
次いで、ステップS25へ進み、基準一次フュージョン立体物Fnとレーザ立体物Liとの、x座標Fx,Lx、z座標Fz,Lz、Vz速度Fv,Lvの各同一確率Px,Pz,Pvを、上述した(4)〜(5)式に示す確率密度関数に基づきそれぞれ設定する。この場合、基準一次フュージョン立体物Fnとレーザ立体物Liのx座標、z座標、Vz速度をそれぞれ、Fn=(x1,z1,v1)、Ii=(x2,z2.v2)としている。尚、本形態では、この各同一確率Px,Pz,Pvをマップ検索により設定するようにしている。各マッブ(x座標同一確率マップ、z座標同一確率マップ、Vz速度同一確率マップ)には、予め基準一次フュージョン立体物Fnのx座標Fx、z座標Fz、Vz速度Fvと各標準偏差σx,σz,σvとで設定される各ガウス分布表が各々記憶されており、この各ガウス分布表に基づきx座標Lx、z座標Lz、Vz速度Lvを変数として各同一確率Px,Pz,Pvがそれぞれ設定される。
次いで、ステップS26へ進み、立体物同一確率Piを、上述した(7)式から算出する。
その後、ステップS27へ進み、立体物同一確率Piと、予め設定されているしきい値SL2とを比較する。このしきい値SL2は、同一と見なせる範囲を予め実験等から求めて設定したもので、本形態では40〜70[%]程度に設定されている。
そして、立体物同一確率Piがしきい値SL2未満のときは(Pi<SL2)、ステップS28へ進み、立体物同一確率Piをクリアして(Pi←0)、ステップS29へ進む。又、立体物同一確率Piがしきい値SL2以上ときは(P≧SL2)、そのままステップS29へ進む。ステップS29へ進むと、今回設定した立体物同一確率Piを記憶する。
例えば、図1において、一次フュージョン立体物F1を基準一次フュージョン立体物として選択し、この基準一次フュージョン立体物F1を基準に、全てのレーザ立体物L1,L2との同一確率Pを算出した結果、基準一次フュージョン立体物F1とレーザ立体物L1とは同一であるが、他のレーザ立体物L2とは非同一であると判定された場合、基準一次フュージョン立体物F1とレーザ立体物L1との立体物同一確率Pは有効と判定されて、この立体物同一確率Pの値がそのまま記憶される。又、基準一次フュージョン立体物F1と他のレーザ立体物L2との立体物同一確率Pは0として記憶される。同様に、他の各フュージョン立体物F2〜F4についても、全てのレーザ立体物L1,L2との立体物同一確率Pが算出される。その結果、例えば、一次フュージョン立体物F3とレーザ立体物L2とが同一と判定された場合、この両者の立体物同一確率Pの値はそのまま記憶される。一方、一次フュージョン立体物F4は、同一となるレーザ立体物が無いため、その立体物同一確率Pは0に設定される。
その後、ステップS30へ進み、レーザ立体物Liの全てが選択されたか否かを調べ、未選択のレーザ立体物Liが存在しているときは、ステップS23へ戻り、次のレーザ立体物Liを選択する。又、レーザ立体物Liの全てが選択された場合は、ステップS31へ進む。
ステップS31では、フュージョン立体物Fiの全てが選択されたか否かを調べ、未選択のフュージョン立体物Fiが存在しているときは、ステップS22へ戻り、次のフュージョン立体物Fiを基準一次フュージョン立体物Fnに設定し、当該基準一次フュージョン立体物Fnを基準としてレーザ立体物Liとの立体物同一確率Piを求める。又、フュージョン立体物Fiの全てが選択された場合は、ステップS32へ進む。
ステップS32へ進むと、二次フュージョン立体物Siを生成する。この二次フュージョン立体物Siを生成するに際し、先ず、算出した全ての立体物同一確率Piに基づき、同一立体物と判定される一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとを抽出する。同一立体物を抽出する際の判定条件は、以下の通りである。
条件1:Pi>0である
条件2:一次フュージョン立体物Fiに対してレーザ立体物Liが最大同一確率である
条件3:レーザ立体物Liに対して一次フュージョン立体物Fiが最大同一確率である
そして、この条件1〜3が全て満足された場合、一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとは同一であると判定する。
そして、同一と判定された一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとの組み合わせ、及び立体物同一確率Piが0に設定されている一次フュージョン立体物Fi及びレーザ立体物Liに基づき、二次フュージョン立体物Siを各々生成する。
この場合、レーザ立体物Liのみ(同一となる一次フュージョン立体物Fiが無い)、或いは一次フュージョン立体物Fiのみ(同一となるレーザ立体物Liが無い)の場合は、レーザ立体物Liの特徴量(x座標Lx、z座標Lz、Vz速度Lv)、或いは一次フュージョン立体物Fiの特徴量(x座標Mx、z座標Mz、Vz速度Mv)で二次フュージョン立体物Siが生成され、又、一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとが同一と判定された場合は、検出精度の高い値の特徴量に基づいて二次フュージョン立体物Siが生成される。
具体的には、以下の基準に従って、二次フュージョン立体物Siの特徴量が生成される。
・Pi=0(但し、同一となる一次フュージョン立体物Fiが無く、レーザ立体物Liのみ)
x座標←レーザ立体物Liのx座標Lx
z座標←レーザ立体物Liのz座標Lz
Vz速度←レーザ立体物LiのVz速度Lv
従って、レーザ立体物Liのみで生成した二次フュージョン立体物Siの特徴量は、x座標Lx、z座標Lz、Vz速度Lvで表される。
・Pi=0(但し、同一となるレーザ立体物Liが無く、一次フュージョン立体物Fiのみ)
x座標←一次フュージョン立体物Fiのx座標Fx
z座標←一次フュージョン立体物Fiのz座標Fz
Vz速度←一次フュージョン立体物FiのVz速度Fv
従って、一次フュージョン立体物Fiのみで生成した二次フュージョン立体物Siの特徴量は、x座標Fx、z座標Fz、Vz速度Fvで表される。
・Pi>0(一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとは同一)で、且つ一次フュージョン立体物Fiが画像立体物Iiのみで生成
x座標←一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liの各x座標Fx,Lxの加重平均
z座標←レーザ立体物Liのz座標Lz
Vz速度←レーザ立体物LiのVz速度Lv
従って、画像立体物Iiのみで生成されている一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとで生成される二次フュージョン立体物Siの特徴量は、x座標(FiとLiとの加重平均)、z座標Lz、Vz速度Lvとなる。
ステレオカメラ装置2とレーザレーダ装置4との検出精度を比較した場合、x方向の検出精度は双方とも同程度であるため、x座標は各x座標Fx,Lxの加重平均で求める。一方、z方向検出精度はレーザレーダ装置4のほうが高いため、レーザレーダ装置4で検出したz座標Lz、Vz速度Lvを採用する。
・Pi>0(一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとは同一)で、且つ一次フュージョン立体物Fiがミリ波立体物Miのみで生成
x座標←一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liの各x座標Fx,Lxの加重平均
z座標←ミリ波立体物Miのz座標Mz
Vz速度←ミリ波立体物MiのVz速度Mv
従って、ミリ波立体物Miのみで生成されている一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとで生成される二次フュージョン立体物Siの特徴量は、x座標(FiとLiとの加重平均)、z座標Mz、Vz速度Mvとなる。
ミリ波レーダ装置3とレーザレーダ装置4との検出精度を比較した場合、x方向の検出精度は同程度であるため、x座標は各x座標Fx,Lxの加重平均で求める。一方、z方向検出精度はミリ波レーダ装置3のほうが高いため、ミリ波レーダ装置3で検出したz座標Mz、Vz速度Mvを採用する。
・Pi>0(一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとは同一)で、且つ一次フュージョン立体物Fiがミリ波立体物Miと画像立体物Iiで生成
x座標←一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liの各x座標Fx,Lxの加重平均
z座標←ミリ波立体物Miのz座標Mz
Vz速度←ミリ波立体物MiのVz速度Mv
従って、ミリ波立体物Mi及び画像立体物Iiで生成されている一次フュージョン立体物Fiとレーザ立体物Liとで生成される二次フュージョン立体物Siの特徴量は、x座標(FiとLiとの加重平均)、z座標Mz、Vz速度Mvとなる。組み合わせの選択理由は上述した通りである。
そして、上述したステップS32で全ての二次フュージョン立体物Siが生成された後、ルーチンを抜ける。
次いで、図2に示す立体物検出処理部9で生成した二次フュージョン立体物Siを車両制御部21へ出力する。車両制御部21では、二次フュージョン立体物Siの特徴量(x座標Sx、z座標Sz、Vz速度Sv)に基づき、前方立体物の認識・監視を行う。そして、二次フュージョン立体物Siとの衝突不可避と判定された場合は、自動ブレーキ等を作動させて車両1を減速させる等の衝突回避制御を行う。
このように、本形態では、車両1の前方立体物を、それぞれ異なる検出特性を有するステレオカメラ装置2、ミリ波レーダ装置3、レーザレーダ装置4を組み合わせて1つの前方立体物(二次フュージョン立体物)Siを生成するようにしたので、ステレオカメラ装置2、ミリ波レーダ装置3、レーザレーダ装置4の内の1つ、或いは2つの検出精度が特定の走行環境下で低下するような場合であっても、他の装置で補間されるため、従来のような補助的なセンサ類を併設して検出精度の低下を補間する必要が無く、部品点数の大幅な増加、及び製品コストの高騰が抑制されて、高い信頼を得ることができる。例えば夜間や降雨、降雪時等の走行環境において、ステレオカメラ装置2やミリ波レーダ装置3では検出されなかった前方立体物をレーザレーダ装置4で検出することができる。そのため、より高い前方立体物の検出精度を得ることができる。
又、ステレオカメラ装置2、ミリ波レーダ装置3、レーザレーダ装置4の3種類のみを使用しているので、部品点数の大幅な増加が抑制される。更に、これらは一般に普及している機器を採用しているので、部品コストの高騰が抑制される。
ところで、本形態による前方立体物認識技術を歩行者認識処理に適用することも可能である。すなわち、二次フュージョン立体物Siの特徴量(x座標Sx、z座標Sz、Vz速度Sv)と、ステレオカメラ装置2で検出した二次フュージョン立体物Siの幅情報、及びx方向への移動速度等に基づき、検出した二次フュージョン立体物Siが歩行者か否かを、大まかに判定する。そして、歩行者と判定した場合、ステレオカメラ装置2で撮像した当該二次フュージョン立体物を画像処理して、歩行者であるか否かを更に詳しく調べる。
歩行者か否かを、二次フュージョン立体物Siの特徴量を基に大まかに判定することで、全ての立体物を画像処理する場合に比し、歩行者認識に要する演算負荷を大幅に軽減することができる。
尚、本形態は、上述した形態に限るものではなく、例えば前方認識手段は、上述したステレオカメラ装置2、ミリ波レーダ装置3、レーザレーダ装置4以外に、これらと異なる検出特性を有する、近赤外線レーザレーダ装置等、他の前方認識線を加えて、4種類以上としても良い。
車両の平面図 車両に搭載されている前方立体物認識装置の概略構成図 立体物検出処理部の機能ブロック図 立体物認識処理ルーチンを示すフローチャート フュージョン立体物生成ルーチンを示すフローチャート(その1) フュージョン立体物生成ルーチンを示すフローチャート(その2) 前方立体物の横位置の同一確率を示す図表
符号の説明
1…車両、
2…ステレオカメラ装置、
3…ミリ波レーダ装置、
4…レーザレーダ装置、
5…前方立体物認識装置、
6…ステレオ画像処理部、
7…ミリ波信号処理部、
8…レーザ信号処理部、
9…立体物検出処理部、
11…一次フュージョン立体物生成部、
12…二次フュージョン立体物生成部、
Fi…一次フュージョン立体物、
Fn…基準一次フュージョン立体物、
Ii,Mi,Li…立体物、
Iv,Mv,Lv,Sv…Vz速度、
Ix,Mx,Lx,Sx…x座標、
Iz,Mz,Lz,Sz…z座標、
Li…レーザ立体物、
Mi…ミリ波立体物、
Mn…基準ミリ波立体物、
Pi…立体物同一確率、
Px,Pz,Pv…同一確率、
Si…二次フュージョン立体物、
σx,σz,σv…標準偏差

Claims (5)

  1. 異なる検出特性を有すると共に車両に搭載されている少なくとも3種類の前方認識手段と、
    上記各前方認識手段がそれぞれ検出した前方立体物から同一の前方立体物を検出する立体物検出処理部とを備える車両の前方立体物認識装置において、
    上記立体物検出処理部が、
    上記各前方認識手段でそれぞれ検出した上記前方立体物に基づき該各前方立体物を特定する特徴量をそれぞれ求め、
    上記各前方認識手段で検出した上記各前方立体物の全ての組み合わせそれぞれについて該各前方立体物の上記特徴量の同一確率を、該各特徴量の誤差に関するガウス分布に基づき求め、
    求めた上記同一確率に基づき同一確率を求めた上記各前方立体物の組み合わせに対し、求めた同一確率に基づいて、該組み合わさせられた前方立体物に同一立体物があるか否かを判定し、
    同一の前方立体物がありと判定された場合は、同一と判定された該前方立体物の特徴量に基づいて同一と判定された該各前方立体物をフュージョンしたフュージョン立体物の特徴量を生成する
    ことを特徴とする車両の前方立体物認識装置。
  2. 上記フュージョン立体物生成部は、上記ガウス分布の標準偏差を、該ガウス分布の設定対象となる上記前方立体物を検出した上記前方認識手段の検出精度に応じて可変設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の前方立体物認識装置。
  3. 上記特徴量は、上記車両を原点とする車体前後方向の距離座標と車幅方向の位置座標と、該車体前後方向の距離座標の時間的変化に基づいて求めた相対速度とを有する
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の車両の前方立体物認識装置。
  4. 上記フュージョン立体物生成部は、上記フュージョン立体物の特徴量を、同一と判定された上記各前方立体物を検出した上記前方認識手段の検出特性に応じ、上記距離座標と上記位置座標と上記相対速度とを検出精度の優れているものから選択して設定する
    ことを特徴とする請求項記載の車両の前方立体物認識装置。
  5. 上記前方認識手段は、少なくともミリ波レーダ装置とステレオカメラ装置とレーザレーダ装置である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の前方立体物認識装置。
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