しかしながら、能力情報交換の際には、多くの情報を交換する必要があるため、相手側のテレビ電話を発呼してからお互いの映像および音声が出力されるまでの間に、5〜20秒程度の待ち時間が生じてしまっていた。
これにより、相手側とすみやかにテレビ電話による通話を開始することができないばかりでなく、待ち時間の最中においては、相互接続は確立されていないものの、実際のデータ通信回線はつながっているため、ユーザに対して回線使用料が発生してしまうといった問題が生じていた。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話装置およびテレビ電話システムを提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明に係るテレビ電話装置は、前回の通話の際の能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、前回の通話の際における相手側テレビ電話装置の電話番号に相当する所定の電話番号を有するテレビ電話装置に対する発呼または当該テレビ電話装置からの着呼によって、前記相手側テレビ電話装置との間で次回以降の通話を行う際に、前記記憶した能力情報を用いて前記相手側テレビ電話装置との相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
ここで、能力情報交換とは、1つのテレビ電話装置と、相手側のテレビ電話装置(例えば、前記相手側テレビ電話装置)(複数であってもよい)との相互接続を確立するために、当該1つのテレビ電話装置と相手側のテレビ電話装置との間で相互になされる処理をいい、少なくとも、相互接続を確立するために必要な、お互いの端末情報(例えば、CODEC能力や多重化テーブル等)の交換を含むものと定義する(以下、同様)。
また、能力情報交換によって取得された能力情報とは、前述のように定義された能力情報交換によって、前記1つのテレビ電話装置と、前記相手側のテレビ電話装置とがそれぞれ取得した能力情報であって、各能力情報を当該1つのテレビ電話装置と、相手側のテレビ電話装置とがそれぞれ備えることによって、当該1つのテレビ電話装置と、相手側のテレビ電話装置との相互接続を確立することができる情報をいい、少なくとも、相手側の端末情報を含むものと定義する(以下、同様)。
また、本発明に係るテレビ電話装置は、次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における前述した所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、相手側テレビ電話装置であるか否かを判定し、この判定の結果、前記次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における前記所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、前記相手側テレビ電話装置である場合に、前述した記憶した能力情報を用いて前記相手側テレビ電話装置との相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、前述した記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置は、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子と、相手側テレビ電話装置が発行した前記第n回目の通話を識別する通話識別子とを互いに交換し、この交換によって取得された前記相手側テレビ電話装置が発行した通話識別子を記憶し、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における前述した所定の電話番号を有するテレビ電話装置が通話識別子を記憶している場合には、この通話識別子と、前記記憶した前記相手側テレビ電話装置が発行した通話識別子とを互いに交換し、この交換によって、前記自らが発行した通話識別子が取得された場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における前記所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、前記相手側テレビ電話装置であると判定することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、通話識別子に基づいて、すなわち、第n+1回目の通話の際における所定の電話番号を有するテレビ電話装置との間での通話識別子の交換により、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子が取得されたか否かに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話装置は、相手側テレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側テレビ電話装置が発行した通話識別子とをセットで記憶することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、相手側テレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側テレビ電話装置が発行した通話識別子とを迅速に読み出すことができるため、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなう前述した記憶した能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続を、効率的に行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置は、通話識別子が、この通話識別子を発行する際における時刻情報を含むことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだ通話識別子を発行することが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置は、時刻の情報が、日時をともなう時刻の情報であることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができる通話識別子を発行することが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話装置は、相手側テレビ電話装置との間での第n回目の通話を終えて通信回線を切断する際に、第n回目の通話を識別する通話識別子の発行および交換を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、通話に支障を来たさない時点で、第n回目の通話を識別する通話識別子の発行および交換を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置は、次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際に、前述した記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との相互接続を行うことができない場合には、前記相手側テレビ電話装置との間で互いに能力情報交換を行い、この能力情報交換によって取得された能力情報を用いて相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、前述した記憶した能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続に失敗した場合においても、能力情報交換を行うことによって相互接続を行うことが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置は、移動体通信端末に搭載されることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、移動体通信端末に搭載されたテレビ電話装置においても、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話装置は、車載用のナビゲーション装置に搭載され、当該ナビゲーション装置の表示部に画像データが表示されることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、車載用のナビゲーション装置に搭載されたテレビ電話装置においても、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置は、相手側テレビ電話装置に対する発呼または相手側テレビ電話装置からの着呼をともなわずに、予め前記相手側テレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことが可能とされていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、一度も通話をしていない相手側テレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置は、複数の相手側テレビ電話装置との同時通話を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数の相手側テレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、各相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて各相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置との前回の通話の際の能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、前回の通話の際における相手側のテレビ電話装置の電話番号に相当する所定の電話番号を有するテレビ電話装置に対する発呼または当該テレビ電話装置からの着呼によって、前記相手側のテレビ電話装置との間で次回以降の通話を行う際に、前記互いに記憶した能力情報を用いて前記相手側のテレビ電話装置との相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における前記所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置であるか否かを判定し、この判定の結果、前記次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における前記所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、前記相手側のテレビ電話装置である場合に、前述した互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、前述した互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子と、相手側のテレビ電話装置が発行した前記第n回目の通話を識別する通話識別子とを互いに交換し、この交換によって取得された前記相手側のテレビ電話装置が発行した通話識別子を記憶し、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における前述した所定の電話番号を有するテレビ電話装置が通話識別子を記憶している場合には、この通話識別子と、前記記憶した前記相手側のテレビ電話装置が発行した通話識別子とを互いに交換し、この交換によって、前記自らが発行した通話識別子が取得された場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における前記所定の電話番号を有するテレビ電話装置が、前記相手側のテレビ電話装置であると判定することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、通話識別子に基づいて、すなわち、第n+1回目の通話の際における所定の電話番号を有するテレビ電話装置との間での通話識別子の交換により、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子が取得されたか否かに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側のテレビ電話装置が発行した通話識別子とをセットで記憶することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側のテレビ電話装置が発行した通話識別子とを迅速に読み出すことができるため、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなった、前述した互いに記憶した能力情報を用いた相手側のテレビ電話装置との相互接続を、効率的に行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムは、通話識別子が、この通話識別子を発行する際における時刻情報を含むことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだ通話識別子を発行することが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムは、時刻の情報が、日時をともなう時刻の情報であることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができる通話識別子を発行することが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置との間での第n回目の通話を終えて通信回線を切断する際に、通話識別子の発行および交換を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、通話に支障を来たさない時点で、通話識別子の発行および交換を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムは、複数のテレビ電話装置が、次回以降の通話のための発呼または着呼がなされた際に、前述した互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との相互接続を行うことができない場合には、前記相手側のテレビ電話装置との間で互いに能力情報交換を行い、この能力情報交換によって取得された能力情報を用いて前記相互接続を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数のテレビ電話装置が、前述した互いに記憶した能力情報を用いた相手側のテレビ電話装置との相互接続に失敗した場合においても、能力情報交換を行うことによって相互接続を行うことが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムは、少なくとも1つのテレビ電話装置が、移動体通信端末に搭載されることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、移動体通信端末に搭載されたテレビ電話システムにおいても、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
また、本発明に係るテレビ電話システムは、少なくとも1つのテレビ電話装置が、車載用のナビゲーション装置に搭載され、当該ナビゲーション装置の表示部に画像データが表示されることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、車載用のナビゲーション装置に搭載されたテレビ電話システムにおいても、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムは、相手側のテレビ電話装置の電話番号に対する発呼または前記相手側のテレビ電話装置の電話番号からの着呼をともなわずに、予め相手側のテレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことが可能とされていることを特徴としている。
そして、このような構成によれば、一度も通話をしていない相手側テレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことが可能となる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムは、少なくとも1つのテレビ電話装置が、複数の相手側のテレビ電話装置との同時通話を行うことを特徴としている。
そして、このような構成によれば、複数の相手側のテレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、各相手側のテレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて各相手側のテレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
本発明に係るテレビ電話装置によれば、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話装置によれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、次回以降の通話の相手が前回の通話の相手であることの確証を得た上で、前回の通話の際に記憶した能力情報を有効に利用することができ、ひいては、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間をさらに短縮することができ、ユーザに課される回線使用料をさらに削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置によれば、第n+1回目の通話の際における所定の電話番号を有するテレビ電話装置との間での通話識別子の交換により、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子が取得されたか否かに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことができる結果、簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話装置によれば、相手側テレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側テレビ電話装置が発行した通話識別子とを迅速に読み出すことができるため、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなう記憶した能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続を、効率的に行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間をさらに短縮することができ、ユーザに課される回線使用料をさらに削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置によれば、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだ通話識別子を発行することができる結果、さらに簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を確実に短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を確実に削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置によれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができる通話識別子を発行することができる結果、より簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を確実に短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を確実に削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話装置によれば、通話に支障を来たさない時点で、通話識別子の発行および交換を行うことができる結果、テレビ電話による通話をさらに適切に行うことができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置によれば、記憶した能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続に失敗した場合においても、能力情報交換を行うことによって相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話をより適切に行うことができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置によれば、移動体通信端末に搭載されたテレビ電話装置においても、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる移動体通信端末用のテレビ電話装置を実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話装置によれば、車載用のナビゲーション装置に搭載されたテレビ電話装置においても、相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる車載ナビゲーション装置用のテレビ電話装置を実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話装置によれば、一度も通話をしていない相手側テレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことができる結果、初めて通話を行う相手であっても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話装置によれば、複数の相手側テレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、各相手側テレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて各相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、複数の相手側テレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話装置を実現することができる。
本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、次回以降の通話の相手が前回の通話の相手であることの確証を得た上で、前回の通話の際に記憶した能力情報を有効に利用することができ、ひいては、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間をさらに短縮することができ、ユーザに課される回線使用料をさらに削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、第n+1回目の通話の際における所定の電話番号を有するテレビ電話装置との間での通話識別子の交換により、自らが発行した第n回目の通話を識別する通話識別子が取得されたか否かに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことができる結果、簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、相手側のテレビ電話装置の電話番号情報と、能力情報交換によって取得された能力情報と、通話識別子の交換によって取得された相手側のテレビ電話装置が発行した通話識別子とを迅速に読み出すことができるため、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなう互いに記憶した能力情報を用いた相手側のテレビ電話装置との相互接続を、効率的に行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間をさらに短縮することができ、ユーザに課される回線使用料をさらに削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだ通話識別子を発行することができる結果、さらに簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を確実に短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を確実に削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができる通話識別子を発行することができる結果、より簡易な構成によって、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を確実に短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を確実に削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、通話に支障を来たさない時点で、通話識別子の発行および交換を行うことができる結果、テレビ電話による通話をさらに適切に行うことができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数のテレビ電話装置が、互いに記憶した能力情報を用いた相手側のテレビ電話装置との相互接続に失敗した場合においても、能力情報交換を行うことによって相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話をより適切に行うことができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムによれば、移動体通信端末に搭載されたテレビ電話システムにおいても、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる移動体通信端末用のテレビ電話システムを実現することができる。
また、本発明に係るテレビ電話システムによれば、車載用のナビゲーション装置に搭載されたテレビ電話システムにおいても、相手側のテレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との間での次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる車載ナビゲーション装置用のテレビ電話システムを実現することができる。
さらに、本発明に係るテレビ電話システムによれば、一度も通話をしていない相手側テレビ電話装置との間で、少なくとも一部の能力情報交換を行うことができる結果、初めて通話を行う相手であっても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
さらにまた、本発明に係るテレビ電話システムによれば、複数の相手側のテレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、各相手側のテレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて各相手側のテレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる結果、複数の相手側のテレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができるテレビ電話システムを実現することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態として、テレビ電話装置を備えたテレビ電話システムの実施形態について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態におけるテレビ電話システム1は、自己側のテレビ電話装置である自己端末2と、自己端末2にとっての相手側のテレビ電話装置である相手端末3とを有している。なお、相手端末3にとっての相手側のテレビ電話装置は、自己端末2である。
自己端末2および相手端末3は、それぞれ、ユーザによるボタン(図示せず)の入力操作等によって、相手側の端末2,3に対する発呼を行うことができるようになっている。
そして、本実施形態におけるテレビ電話システム1は、自己端末2と相手端末3との間で、所定の電話番号を有する相手側の端末2,3に対する発呼または相手側の端末2,3からの着呼がなされた後に、通信回線5を通じて自己端末2と相手端末3との間で、互いに能力情報交換を行って自己端末2と相手端末3との相互接続を行うようになっている。
本実施形態においては、前記能力情報交換によって、自己端末2と相手端末3との多重化レベルを整合させる多重化レベルの決定と、自己端末2と相手端末3とのいずれをマスタまたはスレーブにするかを決定するマスタ/スレーブの決定と、CODEC能力や多重化テーブル等の前記相互接続を確立するために必要な端末情報の交換と、論理チャンネルの開設とを行うようになっている。
そして、前記能力情報交換をともなう相互接続を行った上で、通信回線5を通じて自己端末2と相手端末3との間で音声データとともに画像データを互いに送受信することによって、互いに相手側の端末2,3から受信した画像データの表示部6,7への表示をともなう第1回目の通話を行うようになっている。
図1に示すように、自己端末2は、自己端末制御部8を有しており、この自己端末制御部8は、相手端末3との相互接続およびテレビ電話による通話を行うための種々の制御を行うようになっている。
なお、自己端末制御部8は、CPUのようなハードウエアであってもよいし、または、後述する自己側テレビ電話アプリ10、自己側端末情報データベース11、自己側アドレス帳アプリ12および自己側アドレスデータベース14に対する上位のソフトウエアであってもよい。自己端末制御部8をソフトウエアと考える場合には、この自己端末制御部8の機能を、CPU等のハードウエアによって実行することになる。
自己端末2は、自己端末制御部8が実行するアプリケーション・ソフトウエアとしての自己側テレビ電話アプリ10を有している。
自己端末制御部8は、この自己側テレビ電話アプリ10を実行することによって、前述した相手端末3との能力情報交換および相互接続を行うようになっている。
自己端末2は、自己側テレビ電話アプリ10の下位に、自己側端末情報データベース11(DB)を有しており、この自己側端末情報データベース11には、自己端末制御部8による自己側テレビ電話アプリ10の実行によって、データの読み出しまたは書込みが行われるようになっている。
すなわち、自己端末制御部8は、自己側テレビ電話アプリ10を実行することによって、図1に示すように、自己側端末情報データベース11に、能力情報交換によって取得された能力情報(以下、自己端末取得能力情報と称する)として、CODEC情報、多重化レベル、マスタ/スレーブ情報および論理チャンネル情報を記憶させるようになっている。
さらに、自己端末制御部8は、相手端末電話番号を有するテレビ電話装置に対する発呼または当該テレビ電話装置からの着呼によって、自己端末2と相手端末3との間で第2回目以降の通話を行う際に、自己側テレビ電話アプリ10を実行することによって、自己側端末情報データベース11に記憶された自己端末取得能力情報を用いて相手端末3との相互接続を行うようになっている。
さらに、自己端末2は、自己端末制御部8が実行するアプリケーション・ソフトウエアとしての自己側アドレス帳アプリ12と、この自己側アドレス帳アプリ12の実行によってデータの読み出しまたは書込みが行われる自己側アドレスデータベース(DB)14とを有している。
自己側アドレスデータベース14には、自己端末制御部8による自己側アドレス帳アプリ12の実行によって、相手端末電話番号や相手端末の所有者の名前等が記憶されている。
また、相手端末3も、自己端末2と同様に、相手端末制御部16、相手側テレビ電話アプリ17、相手側端末情報データベース(DB)18、相手側アドレス帳アプリ20および相手側アドレスデータベース(DB)21を有している。
相手端末制御部16は、CPUのようなハードウエアであってもよいし、または、相手側テレビ電話アプリ17、相手側端末情報データベース18、相手側アドレス帳アプリ20および相手側アドレスデータベース21に対する上位のソフトウエアであってもよい。
そして、相手端末3においても、自己端末2と同様に、能力情報交換によって取得された能力情報(以下、相手端末取得能力情報と称する)、すなわち、CODEC情報、多重化レベル、マスタ/スレーブ情報および論理チャンネル情報を、相手端末制御部16による相手側テレビ電話アプリ17の実行によって、相手側端末情報データベース18に記憶させるようになっている(図1参照)。
そして、相手端末制御部16は、自己端末2と相手端末3との間での第2回目以降の通話を行う際に、相手側テレビ電話アプリ17を実行することによって、相手側端末情報データベース18に記憶された相手端末取得能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との相互接続を行うようになっている。
これにより、自己端末2と相手端末3とが、自己端末2と相手端末3との間での第1回目の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報(自己端末取得能力情報または相手端末取得能力情報)を互いに記憶し、この互いに記憶した能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との間での第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、自己端末制御部8は、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における所定の電話番号としての相手端末3の電話番号(以下、相手端末電話番号と称する)を有するテレビ電話装置が、相手端末3であるか否かを判定するようになっている。
そして、この判定の結果、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が、相手端末3である場合に、自己端末制御部8は、自己側端末情報データベース11に記憶された自己端末取得能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との相互接続を行うようになっている。
同様に、相手端末制御部16においても、自己端末2を相手側として自己端末制御部8による前記判定と同様の判定を行うようになっている。
そして、相手端末制御部16は、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における所定の電話番号としての自己端末2の電話番号(以下、自己端末電話番号と称する)を有するテレビ電話装置が、自己端末2である場合に、相手側端末情報データベース18に記憶された相手端末取得能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との相互接続を行うようになっている。
これにより、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、端末情報データベース11,18に記憶された能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との間での第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態におけるテレビ電話システム1は、前述した電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を、以下のように行うようになっている。
すなわち、自己端末2は、自己端末2と相手端末3との間での第n回目の通話を終えて通信回線5を切断する際に、当該第n回目の通話を識別するための通話識別子として、ラスト通話ID(以下、自己端末発行側IDと称する)を発行するようになっている。
同様に、相手端末3も、自己端末2と相手端末3との間での第n回目の通話を識別するための通話識別子として、ラスト通話ID(以下、相手端末発行側IDと称する)を発行するようになっている。
自己端末制御部8は、自己側アドレス帳アプリ12を実行することによって、図1に示すように、前記発行した自己端末発行側IDを、自己側アドレスデータベース14に記憶させるようになっている。
同様に、相手端末制御部16も、相手側アドレス帳アプリ20を実行することによって、図1に示すように、前記発行した相手端末発行側IDを、相手側アドレスデータベース21に記憶させるようになっている。
そして、自己端末2と、相手端末3とは、それぞれが発行した自己端末発行側IDと相手端末発行側IDとを、発行と同時に通信回線5を通じて互いに交換するようになっている。
自己端末制御部8は、自己側テレビ電話アプリ10を実行することによって、図1に示すように、ラスト通話IDの交換によって取得された相手端末発行側IDを、自己側端末情報データベース11に記憶させるようになっている。
同様に、相手端末制御部16も、相手側テレビ電話アプリ17を実行することによって、図1に示すように、ラスト通話IDの交換によって取得された自己端末発行側IDを、相手側端末情報データベース18に記憶させるようになっている。
自己端末制御部8は、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が、ラスト通話IDを記憶している場合には、このラスト通話IDと、自己側端末情報データベース11に記憶された相手端末発行側IDとを互いに交換するようになっている。
このとき、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が、相手端末3であれば、自己側端末情報データベース11に記憶された相手端末発行側IDと、相手側端末情報データベースに記憶された自己端末発行側IDとが交換されることになる。
そして、自己端末制御部8は、このラスト通話IDの交換によって、自己端末発行側IDが取得された場合、すなわち、取得されたラスト通話IDが、自己端末2が自ら発行した自己端末発行側IDと一致する場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が、相手端末3であると判定するようになっている。
同様に、相手端末制御部16も、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己端末電話番号を有するテレビ電話装置がラスト通話IDを記憶している場合には、このラスト通話IDと、相手側端末情報データベース18に記憶された自己端末発行側IDとを互いに交換するようになっている。
このとき、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己端末電話番号を有するテレビ電話装置が自己端末2であれば、相手側端末情報データベース18に記憶された自己端末発行側IDと、自己側端末情報データベース11に記憶された相手端末発行側IDとが交換されることになる。
そして、相手端末制御部16は、このラスト通話IDの交換によって、相手端末発行側IDが取得された場合、すなわち、取得されたラスト通話IDが、相手端末3が自ら発行した相手端末発行側IDと一致する場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己端末電話番号を有するテレビ電話装置が、自己端末2であると判定するようになっている。
これにより、通話識別子としてのラスト通話ID(自己端末発行側IDおよび相手端末発行側ID)に基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
また、通話識別子として、第n回目の通話を終えて通信回線5を切断する際に発行されるラスト通話IDを用いることによって、通話に支障を来たさない時点で、通話識別子の発行および交換を行うことが可能となる。
なお、上記以外の方法によって、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うようにしてもよい。
例えば、自己端末2において、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が、当該テレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDを保有している場合には、このラスト通話IDと、自己側アドレスデータベース14に記憶された自己端末発行側IDとを互いに交換するようにしてもよい。
そして、この交換によって、当該相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDとして、自己側端末情報データベース11に記憶されている相手端末発行側IDと同じ相手端末発行側IDが取得された場合に、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手端末電話番号を有するテレビ電話装置が相手端末3であると判定するようにしてもよい。
また、これと並行して、相手端末3において、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己端末電話番号を有するテレビ電話装置が、当該テレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDを保有している場合には、このラスト通話IDと、相手側アドレスデータベース21に記憶された相手端末発行側IDとを互いに交換するようにしてもよい。
そして、この交換によって、当該自己端末電話番号を有するテレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDとして、相手側端末情報データベース18に記憶されている自己端末発行側IDと同じ自己端末発行側IDが取得された場合に、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己端末電話番号を有するテレビ電話装置が自己端末2であると判定するようにしてもよい。
このような場合においても、自己端末発行側IDと相手端末発行側IDとに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、自己端末発行側IDと相手端末発行側IDとは、これらのラスト通話IDを発行する時刻としての第n回目の通話を終えて通信回線5を切断する際の時刻情報を含んでいる。
これにより、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだラスト通話IDを発行することが可能となる。
なお、好ましくは、時刻の情報は、日時をともなう時刻の情報とする。そのようにすれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができるラスト通話IDを発行することが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、自己端末制御部8は、相手端末電話番号と、自己端末取得能力情報と、ラスト通話IDの交換によって取得された相手端末発行側IDとを、自己側アドレスデータベース14および自己側端末情報データベース11にセットで(換言すれば、互いに関連づけて)記憶させるようになっている。
同様に、相手端末制御部16も、自己端末電話番号と、相手端末取得能力情報と、ラスト通話IDの交換によって取得された自己端末発行側IDとを、相手側アドレスデータベース21および相手側端末情報データベース18にセットで(換言すれば、互いに関連づけて)記憶させるようになっている。
これにより、第2回目以降の通話の際には、自己端末制御部8が、自己側アドレスデータベース14に記憶された相手端末電話番号と、自己側端末情報データベース11に記憶された自己端末取得能力情報および相手端末発行側IDとを迅速に読み出すことができる。
同様に、第2回目以降の通話の際には、相手端末制御部16が、相手側アドレスデータベース21に記憶された自己端末電話番号と、相手側端末情報データベース18に記憶された相手端末取得能力情報および自己端末発行側IDとを迅速に読み出すことができる。
この結果、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなった、端末情報データベース11,18に記憶された能力情報を用いた自己端末2と相手端末3との第2回目以降の通話の際の相互接続を、効率的に行うことが可能となる。
なお、自己端末2において、自己端末取得能力情報は、ラスト通話IDの交換後に相手端末発行側IDと同時に記憶させるようにしてもよい。また、これに限らず、能力情報交換が完了した時点で、自己端末取得能力情報のみをはじめに記憶させ、相手端末発行側IDについては、ラスト通話IDの交換が完了した時点で相手端末電話番号および自己端末取得能力情報と関連付けて記憶させるようにしてもよい。
同様に、相手端末3においても、相手端末取得能力情報は、ラスト通話IDの交換後に自己端末発行側IDと同時に記憶させるようにしてもよいし、また、能力情報交換が完了した時点で、相手端末取得能力情報のみをはじめに記憶させ、ラスト通話IDの交換が完了した時点で自己端末発行側IDを自己端末電話番号および相手端末取得能力情報と関連付けて記憶させるようにしてもよい。
また、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際に、端末情報データベース11,18に記憶された能力情報を用いて自己端末2と相手端末3との相互接続を行うことができない場合には、自己端末2と相手端末3との間で互いに能力情報交換を行うようにしてもよい。
そして、この能力情報交換によって取得された能力情報を用いて前記相互接続を行うようにしてもよい。
そのようにすれば、端末情報データベース11,18に記憶された能力情報を用いた自己端末2と相手端末3との相互接続に失敗した場合においても、新たに能力情報交換を行うことによって相互接続を確実に行うことが可能となる。
次に、本実施形態の作用について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、本実施形態においては、まず、ステップ1(ST1)において、自己端末2を使用するユーザによる入力操作によって、自己側アドレスデータベース14に記憶された相手端末電話番号を選択して、相手端末3に対する発呼を行う。これを相手端末3からみると、自己端末2からの着呼が行われることになる。
次いで、自己端末2による発呼の後、ステップ2(ST2)において、デジタル回線交換を行う。
次いで、ステップ3(ST3)において、自己端末2と相手端末3との間で、能力情報交換を行う。
具体的には、ステップ3−1(ST3−1)において、端末情報の交換と、この端末情報の交換にともなう多重化レベルの決定とからなる多重化レベルのネゴシエーションを行い、ステップ3−2(ST3−2)において、マスタ/スレーブを決定し、ステップ3−3(ST3−3)において、論理チャンネルをオープン(開設)する。
これにより、自己端末2と相手端末3との間で、相互接続が適正に行われる。
次いで、ステップ4(ST4)においては、通話状態となり、通信回線5を通じて自己端末2と相手端末3との間で、図示しないマイクによって収録された音声データとともに、図示しないカメラによって収録された画像データが互いに送受信される。
これにより、図1に示すように、相手側の端末2,3から受信した画像データの表示部6,7への表示をともなうテレビ電話による第1回目の通話が行われる。
次いで、ステップ5(ST5)においては、自己端末2と相手端末3との間での第1回目の通話を終えて終話となる。
次いで、ステップ6(ST6)において、自己端末2は、ラスト通話IDとして、第1回目の通話を識別するための自己端末発行側IDを発行し、同様に、相手端末3は、ラスト通話IDとして、第1回目の通話を識別するための相手端末発行側IDを発行する。
そして、自己端末2と相手端末3とは、ラスト通話IDの交換として、それぞれが発行した自己端末発行側IDと相手端末発行側IDとを互いに交換する。
次いで、ステップ7(ST7)において、自己端末2は、自己端末制御部8によって、相手端末電話番号と、ステップ6(ST6)におけるラスト通話IDの交換によって取得された相手端末発行側IDと、自己端末取得能力情報とを、自己側アドレスデータベース14および自己側端末情報データベース11にセットで記憶させる。
これによって、相手端末発行側IDと自己端末取得能力情報とが、相手端末電話番号とセットで管理されることになる。
同様に、ステップ7(ST7)において、相手端末3は、相手端末制御部16によって、自己端末電話番号と、ステップ6(ST6)におけるラスト通話IDの交換によって取得された自己端末発行側IDと、相手端末取得能力情報とを、相手側アドレスデータベース21および相手側端末情報データベース18にセットで記憶させる。
これによって、自己端末発行側IDと相手端末取得能力情報とが、自己端末電話番号とセットで管理されることになる。
次いで、ステップ8(ST8)において、通信回線5が切断される。
なお、ステップ5(ST5)からステップ8(ST8)までの処理は、一連の処理として短い時間内に連続して行われるため、通信回線5の切断の際に、自己端末発行側IDと相手端末発行側IDとの発行および交換が行われるといっても齟齬はない。
次いで、ステップ9(ST9)において、自己端末2を使用するユーザの操作によって、自己側アドレスデータベース14に記憶された相手端末電話番号を再度選択して、相手端末電話番号を有するテレビ電話装置に対する再発呼を行う。これを相手端末3からみると、自己端末電話番号を有するテレビ電話装置からの再着呼が行われることになる。
なお、本実施形態においては、便宜上、相手端末電話番号を有するテレビ電話装置は、相手端末3であり、自己端末電話番号を有するテレビ電話装置は、自己端末2であるものとする。
次いで、ステップ10(ST10)においては、ステップ7(ST7)によって自己側端末情報データベース11に記憶された相手端末発行側IDと、同ステップ7(ST7)によって相手側端末情報データベース18に記憶された自己端末発行側IDとを互いに交換する。
次いで、ステップ11(ST11)において、自己端末制御部8は、ステップ10(ST10)によって取得されたラスト通話IDが、自己端末2が自ら発行した自己端末発行側IDと一致するので、再発呼の相手が、相手端末3であると判定する。
これにより、自己端末2は、能力情報交換を省略して、自己側端末情報データベース11に記憶された自己端末取得能力情報を用いて相手端末3との相互接続を行う。
同様に、ステップ11(ST11)において、相手端末制御部16は、ステップ10(ST10)によって取得されたラスト通話IDが、相手端末3が自ら発行した相手端末発行側IDと一致するので、再着呼の相手が、自己端末2であると判定する。
これにより、相手端末3は、能力情報交換を省略して、相手側端末情報データベース18に記憶された相手端末取得能力情報を用いて自己端末2との相互接続を行う。
次いで、ステップ12(ST12)において、通話状態となり、自己端末2と相手端末3との間で、テレビ電話による第2回目の通話が行われる。
このとき、ステップ3(ST3)のような能力情報交換を省略することができるため、自己端末2と相手端末3とのテレビ電話による第2回目の通話をすみやかに開始することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態として、移動体通信端末としての車載用のナビゲーション装置に搭載されるテレビ電話装置の実施形態について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態におけるテレビ電話装置23のハードウエア構成を示したものである。
図3に示すように、本実施形態におけるテレビ電話装置23は、アンテナ24を備えた第3世代携帯電話25を有している。
この第3世代携帯電話25は、図示しない相手側テレビ電話装置との相互接続が行われた上で、当該相手側テレビ電話装置との間で、アンテナ24を介して音声データとともに画像データを互いに送受信するようになっている。
第3世代携帯電話25には、データ通信モジュール26が接続されており、このデータ通信モジュール26は、第3世代携帯電話25とナビゲーション装置本体28とを、データ通信が可能な状態に接続するようになっている。
データ通信モジュール26には、CPU29が接続されており、このCPU29は、相手側テレビ電話装置との相互接続、相手側テレビ電話装置とのテレビ電話による通話およびナビゲーションのための種々の制御を行うようになっている。
例えば、CPU29は、相手側テレビ電話装置から受信した音声データ(以下、受信音声データと称する)および画像データ(以下、受信画像データと称する)が多重された受信データに対しては、分離化処理を行って、受信音声データと、受信画像データとを独立に取り出すようになっている。なお、受信データには、受信音声データおよび受信画像データ以外にも、他のデータ(例えば、制御データ)が多重されていてもよい。
また、CPU29は、テレビ電話装置23から相手側テレビ電話装置に送信される音声データ(以下、送信音声データと称する)および画像データ(以下、送信画像データと称する)に対しては、後述する能力情報交換によって取得された多重化レベルに従った多重化処理を行って、データ通信モジュール26に送信データとして出力するようになっている。
このとき、送信データには、送信音声データおよび送信画像データ以外にも、他のデータ(例えば、制御データ)が多重されていてもよい。
送信データは、データ通信モジュール26から第3世代携帯電話25に出力され、第3世代携帯電話25によって相手側テレビ電話装置に送信されるようになっている。
CPU29には、音声・映像入出力部31が接続されており、この音声・映像入出力部31には、CPU29によって分離化処理が行われた後の受信音声データおよび受信画像データが入力されるようになっている。
そして、音声・映像入出力部31は、入力された受信音声データと受信画像データとをCPU29による制御の下でそれぞれ復号化して出力するようになっている。
音声・映像入出力部31の出力側には、表示部としてのディスプレイ32が接続されており、このディスプレイ32には、音声・映像入出力部31によって出力された復号化後の受信画像データが入力されるようになっている。
そして、ディスプレイ32は、入力された受信画像データを画面上に表示するようになっている。
また、音声・映像入出力部31の出力側には、アンプ33が接続されており、さらに、このアンプ33の出力側には、スピーカ35が接続されている。
アンプ33には、音声・映像入出力部31によって出力された復号化後の受信音声データが入力されるようになっている。
そして、アンプ33は、入力された受信音声データを電力増幅させてスピーカ35に出力するようになっている。
スピーカ35は、アンプ33から出力された受信音声データを音声出力するようになっている。
一方、音声・映像入出力部31の入力側には、マイクモジュール36が接続されており、このマイクモジュール36は、ユーザの発話によって入力された音声を、送信音声データに変換して出力するようになっている。
マイクモジュール36によって出力された送信音声データは、音声・映像入出力部31に入力され、この音声・映像入出力部31によってCPU29による制御の下で符号化されて出力されるようになっている。
また、音声・映像入出力部31の入力側には、カメラモジュール37が接続されており、このカメラモジュール37は、撮影された映像を、送信画像データに変換して出力するようになっている。
カメラモジュール37によって出力された送信画像データは、音声・映像入出力部31に入力され、この音声・映像入出力部31によって符号化されて出力されるようになっている。
そして、音声・映像入出力部31から出力された符号化後の送信音声データと送信画像データとは、前述のようにCPU29によって多重化された後に、相手側テレビ電話装置に送信されるようになっている。
したがって、受信画像データをディスプレイ32によって表示しつつ受信音声データをスピーカ35によって音声出力し、かつ、マイクモジュール36から入力した送信音声データと、カメラモジュール37から入力した送信画像データとを多重させて相手側テレビ電話装置に送信することができるようになっている。
これにより、相手側テレビ電話装置との間でテレビ電話による通話を行うことができるようになっている。
CPU29には、メモリ39が接続されており、このメモリ39には、CPU29が実行するソフトウエアが記憶されている。
CPU29は、このメモリ39に記憶されたソフトウエアを実行することによって、相手側テレビ電話装置との相互接続、相手側テレビ電話装置とのテレビ電話による通話およびナビゲーション装置のための種々の制御を行うようになっている。このメモリ39に記憶されたソフトウエアの詳細については後述する。
さらに、テレビ電話装置23には、一般のナビゲーション装置の機能が搭載されている。
すなわち、テレビ電話装置23は、アンテナ38を備えたGPSレシーバ40を有しており、このGPSレシーバ40には、GPS衛星から送信された軌道と時刻の情報を受信し、受信結果を外部信号として出力するようになっている。
GPSレシーバ40の出力側には、外部信号入力部41が接続されており、この外部信号入力部41には、GPSレシーバ40から出力された外部信号が入力されるようになっている。さらに、外部信号入力部41には、車速パルスが外部信号として入力されるようになっている。
外部信号入力部41は、入力された外部信号を出力するようになっており、この出力された外部信号は、CPU29に入力されるようになっている。
CPU29は、入力された外部信号から、現在の自車位置を測位し、この測位した現在の自車位置から、ディスプレイ32のタッチパネル等の入力操作によって設定された目的地までのルートを計算するようになっている。
また、CPU29には、外部記憶装置43が接続されており、この外部記憶装置43には、地図データベースが記憶されている。
CPU29は、ルート計算の際に地図データベースに記憶されている道路データを参照することによって、目的地までの推奨ルートを算出するようになっている。
さらに、CPU29は、地図データベースから読み出した地図データを用いることによって、地図表示データを作成し、作成した地図表示データを音声・映像入出力部31を介してディスプレイ32に出力するようになっている。
これにより、ナビゲーションの実行時には、ディスプレイ32の画面上に地図表示が行われるようになっている。
また、CPU29は、ルート計算によって算出された目的地までの推奨ルートに沿って自車を目的地まで案内するための案内画像データを作成し、作成した案内画像データを音声・映像入出力部31を介してディスプレイ32に出力するようになっている。
これにより、ナビゲーションの実行時には、ディスプレイ32の画面上に、交差点拡大画像やレーン案内画像等の案内画像が適宜表示されるようになっている。
さらに、CPU29は、ルート計算によって算出された目的地までの推奨ルートに沿って自車を目的地まで案内するための音声案内データを作成し、作成した音声案内データを音声・映像入出力部31およびアンプ33を介してスピーカ35に出力するようになっている。
これにより、ナビゲーションの実行時には、スピーカ35によって、交差点右左折案内等の音声案内が適宜なされるようになっている。
図4は、図3のテレビ電話装置23におけるメモリ39に記憶されたソフトウエアの構成図であり、この図4に示すように、テレビ電話装置23は、テレビ電話装置23のシステム全体を包括して制御するシステム制御部44を有している。このシステム制御部44は、CPU29によって実行されるようになっている。
また、テレビ電話装置23は、システム制御部44に対する下位のソフトウエアとしてのアドレス帳アプリ45、テレビ電話アプリ46およびナビゲーションアプリ47を有している。
なお、アドレス帳アプリ45およびテレビ電話アプリ46は、第3世代携帯電話25から読み込んで取得したものであってもよいことは勿論である。
アドレス帳アプリ45の下位には、アドレスデータベース48が設けられており、このアドレスデータベース48には、CPU29がシステム制御部44を介してアドレス帳アプリ45を実行することによって、データの読み出しや書き込みが行われるようになっている。
例えば、アドレスデータベース48には、アドレス帳アプリ45の実行によって、相手側テレビ電話装置の電話番号(以下、相手側電話番号と称する)と、相手側テレビ電話装置の使用者の氏名とが記憶されている。
テレビ電話アプリ46の下位には、端末情報管理部50が設けられており、この端末情報管理部50には、CPU29がシステム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することによって、データの読み出しや書込みが行われるようになっている。
さらに、テレビ電話アプリ46の下位には、スタックコントローラ51が設けられており、このスタックコントローラ51の下位には、多重分離処理モジュール52およびメッセージ処理部53が設けられている。
スタックコントローラ51は、CPU29がシステム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することによって、下位のソフトウエアである多重分離処理モジュール52およびメッセージ処理部53を動作させるようになっている。
多重分離処理モジュール52は、前述したデータの多重化・分離化に必要な多重化テーブルの設定を行うようになっている。
メッセージ処理部53は、音声・映像入出力部31に対する制御によって、音声データおよび画像データを所定の符号化・復号化方式にしたがって、符号化または復号化させるようになっている。
ナビゲーションアプリ47の下位には、位置測位モジュール55および地図データベース56が設けられている。
位置測位モジュール55は、CPU29がシステム制御部44を介してナビゲーションアプリ47を実行することによって、自車の現在位置を測位するようになっている。
地図データベース56に対しては、CPU29がシステム制御部44を介してナビゲーションアプリ47を実行することによって、地図データの読み出しが行われるようになっている。この地図データベース56は、外部記憶装置43から読み込まれたものであってもよいことは勿論である。
このような基本構成を有する本実施形態におけるテレビ電話装置23は、CPU29によってシステム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することにより、相手側電話番号を有する図示しない相手側テレビ電話装置に対する発呼または相手側テレビ電話装置からの着呼がなされた後に、通信回線(図示せず)を通じて相手側テレビ電話装置との間で、互いに能力情報交換を行って相手側テレビ電話装置との相互接続を行うようになっている。
能力情報交換においては、第1実施形態と同様に、テレビ電話装置23と相手側テレビ電話装置との多重化レベルを整合させる多重化レベルの決定と、テレビ電話装置23と相手側テレビ電話装置とのいずれをマスタまたはスレーブとするかを決定するマスタ/スレーブの決定と、CODEC能力や多重化テーブル等の端末情報の交換と、論理チャンネルの開設とを行うようになっている。
そして、前記能力情報交換をともなう相互接続を行った上で、通信回線を通じて相手側テレビ電話装置との間で音声データとともに画像データを互いに送受信することによって、相手側テレビ電話装置から受信した画像データのディスプレイ32による表示をともなう第1回目の通話を行うようになっている。
CPU29は、システム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することによって、端末情報管理部50に、能力情報交換によって取得された能力情報として、CODEC情報、多重化レベル、マスタ/スレーブ情報および論理チャンネル情報を記憶させるようになっている。
さらに、CPU29は、相手側電話番号を有するテレビ電話装置に対する発呼または当該テレビ電話装置からの着呼によって、相手側テレビ電話装置との間で第2回目以降の通話を行う際に、システム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することによって、端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との相互接続を行うようになっている。
なお、相手側電話番号は、前述のように、アドレスデータベース48に記憶されている。
これにより、テレビ電話装置23は、相手側テレビ電話装置との間での第1回目の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
なお、図示はしないが、相手側テレビ電話装置も、テレビ電話装置23と同様のハードウエア構成およびソフトウエア構成を有している。
例えば、相手側テレビ電話装置は、テレビ電話装置23と同様のCPU(以下、相手側CPUと称する)、システム制御部(以下、相手側システム制御部と称する)、テレビ電話アプリ(以下、相手側テレビ電話アプリと称する)、端末情報管理部(以下、相手側端末情報管理部と称する)、アドレス帳アプリ(以下、相手側アドレス帳アプリと称する)およびアドレスデータベース(以下、相手側アドレスデータベースと称する)等を有している。
そして、相手側テレビ電話装置においても、テレビ電話装置23と同様に、相手側CPUが、相手側システム制御部を介して相手側テレビ電話アプリを実行することによって、能力情報交換によって取得された能力情報(以下、相手側取得能力情報と称する)を、相手側端末情報管理部に記憶させるようになっている。
そして、相手側CPUは、テレビ電話装置23との間で第2回目以降の通話を行う際に、相手側システム制御部を介して相手側テレビ電話アプリを実行することによって、相手側端末情報管理部に記憶された相手側取得能力情報を用いてテレビ電話装置23との相互接続を行うようになっている。
これにより、相手側テレビ電話装置においても、テレビ電話装置23との間での第1回目の通話の際における能力情報交換によって取得された相手側取得能力情報を記憶し、この記憶した相手側取得能力情報を用いて第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
相手側テレビ電話装置において、自己側電話番号は、相手側アドレスデータベースに記憶されている。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、CPU29は、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が、相手側テレビ電話装置であるか否かを判定するようになっている。
そして、この判定の結果、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が、相手側テレビ電話装置である場合に、CPU29は、前述した端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続を行うようになっている。
これにより、テレビ電話装置23は、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との間での第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
同様に、相手側CPUにおいても、テレビ電話装置23を相手側としてCPU29による前記判定と同様の判定を行うようになっている。
そして、相手側CPUは、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際におけるテレビ電話装置23の電話番号(以下、自己側電話番号と称する)を有するテレビ電話装置が、テレビ電話装置23である場合に、前述した相手側端末情報管理部に記憶された相手側取得能力情報を用いたテレビ電話装置23との相互接続を行うようになっている。
これにより、相手側テレビ電話装置においても、テレビ電話装置23と同様に、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を経た上で、相手側端末情報管理部に記憶された相手側取得能力情報を用いてテレビ電話装置23との間での第2回目以降の通話の際の相互接続を行うことが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態におけるテレビ電話装置23は、前述した電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を、以下のように行うようになっている。
すなわち、テレビ電話装置23は、相手側テレビ電話装置との間での第n回目の通話を終えて通信回線を切断する際に、当該第n回目の通話を識別するための通話識別子として、ラスト通話ID(以下、自己発行側IDと称する)を発行するようになっている。
同様に、相手側テレビ電話装置も、テレビ電話装置23との間での第n回目の通話を識別するための通話識別子として、ラスト通話ID(以下、相手発行側IDと称する)を発行するようになっている。
CPU29は、システム制御部44を介してアドレス帳アプリ45を実行することによって、前記発行した自己発行側IDを、アドレスデータベース48に記憶させるようになっている。
同様に、相手側CPUも、相手側システム制御部を介して相手側アドレス帳アプリを実行することによって、前記発行した相手発行側IDを、相手側端末情報管理部に記憶させるようになっている。
そして、テレビ電話装置23と、相手側テレビ電話装置とは、それぞれが発行した自己発行側IDと相手発行側IDとを、発行と同時に通信回線を通じて互いに交換するようになっている。
CPU29は、システム制御部44を介してテレビ電話アプリ46を実行することによって、ラスト通話IDの交換によって取得された相手発行側IDを、端末情報管理部50に記憶させるようになっている。
同様に、相手側CPUも、相手側システム制御部を介して相手側テレビ電話アプリを実行することによって、ラスト通話IDの交換によって取得された自己発行側IDを、相手側端末情報管理部に記憶させるようになっている。
テレビ電話装置23は、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が、ラスト通話IDを記憶している場合には、このラスト通話IDと、端末情報管理部50に記憶された相手発行側IDとを互いに交換するようになっている。
そして、CPU29は、このラスト通話IDの交換によって、自己発行側IDが取得された場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が、相手側テレビ電話装置であると判定するようになっている。
これにより、テレビ電話装置23は、通話識別子としてのラスト通話ID(自己発行側IDおよび相手発行側ID)に基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
また、通話識別子として、第n回目の通話を終えて通信回線を切断する際に発行されるラスト通話IDを用いることによって、通話に支障を来たさない時点で、通話識別子の発行および交換を行うことが可能となる。
同様に、相手側テレビ電話装置も、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己側電話番号を有するテレビ電話装置がラスト通話IDを記憶している場合には、このラスト通話IDと、相手側端末情報管理部に記憶された自己発行側IDとを互いに交換するようになっている。
そして、相手側CPUは、このラスト通話IDの交換によって、相手発行側IDが取得された場合に、前記第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己側電話番号を有するテレビ電話装置が、テレビ電話装置23であると判定するようになっている。
これにより、相手側テレビ電話装置においても、テレビ電話装置23と同様に、通話識別子としてのラスト通話IDに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
なお、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定は、前述した構成に限る必要はない。
例えば、テレビ電話装置23において、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が、当該テレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDを保有している場合には、このラスト通話IDと、アドレスデータベース48に記憶された自己発行側IDとを互いに交換するようにしてもよい。
そして、この交換によって、当該相手側電話番号を有するテレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDとして、端末情報管理部50に記憶されている相手発行側IDと同じ相手発行側IDが取得された場合に、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における相手側電話番号を有するテレビ電話装置が相手側テレビ電話装置であると判定するようにしてもよい。
また、相手側テレビ電話装置においても、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己側電話番号を有するテレビ電話装置が、当該テレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDを保有している場合には、このラスト通話IDと、相手側アドレスデータベースに記憶された相手発行側IDとを互いに交換するようにしてもよい。
そして、この交換によって、当該自己側電話番号を有するテレビ電話装置が以前に発行したラスト通話IDとして、相手側端末情報管理部に記憶されている自己発行側IDと同じ自己発行側IDが取得された場合に、第n+1回目の通話のための発呼または着呼がなされた際における自己側電話番号を有するテレビ電話装置が、テレビ電話装置23であると判定するようにしてもよい。
このような場合においても、自己発行側IDと相手発行側IDとに基づいて、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定を行うことが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、自己発行側IDと相手発行側IDとは、これらのラスト通話IDを発行する時刻としての第n回目の通話を終えて通信回線を切断する際の時刻情報を含んでいる。
これにより、簡易な情報で、かつ、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性を適切に判定することができる情報を含んだラスト通話IDを発行することが可能となる。
なお、好ましくは、時刻の情報は、日時をともなう時刻の情報とする。そのようにすれば、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性をさらに適切に判定することができるラスト通話IDを発行することが可能となる。
上記構成に加えて、さらに、CPU29は、システム制御部44を介してアドレス帳アプリ45およびテレビ電話アプリ46を実行することによって、相手側電話番号と、能力情報交換によって取得された能力情報と、ラスト通話IDの交換によって取得された相手発行側IDとを、アドレスデータベース48および端末情報管理部50にセットで(換言すれば、互いに関連づけて)記憶させるようになっている。
これにより、第2回目以降の通話の際には、CPU29が、アドレスデータベース48に記憶された相手側電話番号と、端末情報管理部50に記憶された能力情報および相手発行側IDとを迅速に読み出すことができる。
この結果、テレビ電話装置23は、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなった、端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との第2回目以降の通話の際の相互接続を、効率的に行うことが可能となる。
同様に、相手側CPUも、相手側システム制御部を介して相手側アドレス帳アプリおよび相手側テレビ電話アプリを実行することによって、自己側電話番号と、相手側取得能力情報と、ラスト通話IDの交換によって取得された自己発行側IDとを、相手側アドレスデータベースおよび相手側端末情報管理部にセットで(換言すれば、互いに関連づけて)記憶させるようになっている。
これにより、第2回目以降の通話の際には、相手側CPUが、相手側アドレスデータベースに記憶された自己側電話番号と、相手側端末情報管理部に記憶された相手側取得能力情報および自己発行側IDとを迅速に読み出すことができる。
この結果、相手側テレビ電話装置においても、電話番号に対応するテレビ電話装置の同一性の判定をともなった、相手側端末情報管理部に記憶された相手側取得能力情報を用いたテレビ電話装置23との第2回目以降の通話の際の相互接続を、効率的に行うことが可能となる。
なお、テレビ電話装置23において、能力情報は、ラスト通話IDの交換後に相手発行側IDと同時に記憶させるようにしてもよい。また、これに限らず、能力情報交換が完了した時点で、能力情報のみをはじめに記憶させ、相手発行側IDについては、ラスト通話IDの交換が完了した時点で相手側電話番号および能力情報と関連付けて記憶させるようにしてもよい。
同様に、相手側テレビ電話装置においても、相手側取得能力情報は、ラスト通話IDの交換後に自己発行側IDと同時に記憶させるようにしてもよいし、また、能力情報交換が完了した時点で、相手側取得能力情報のみをはじめに記憶させ、ラスト通話IDの交換が完了した時点で自己発行側IDを自己側電話番号および相手側取得能力情報と関連付けて記憶させるようにしてもよい。
また、テレビ電話装置23は、第2回目以降の通話のための発呼または着呼がなされた際に、端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との相互接続を行うことができない場合には、相手側テレビ電話装置との間で互いに能力情報交換を行うようにしてもよい。そして、この能力情報交換によって取得された能力情報を用いて前記相互接続を行うようにしてもよい。
そのようにすれば、端末情報管理部50に記憶された能力情報を用いた相手側テレビ電話装置との相互接続に失敗した場合においても、新たに能力情報交換を行うことによって相互接続を確実に行うことが可能となる。
このような第2実施形態におけるテレビ電話装置23によれば、移動体通信端末としての車載用のナビゲーション装置に搭載された場合であっても、相手側テレビ電話装置との間での前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側テレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、相手側のテレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて相手側のテレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる。
この結果、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、自己端末2(テレビ電話装置23)が、複数の相手端末3(相手側テレビ電話装置)と同時通話を行うようにしてもよい。
そのようにすれば、複数の相手側のテレビ電話装置と同時通話を行う場合においても、各相手側のテレビ電話装置との前回の通話の際における能力情報交換によって取得された能力情報を記憶し、この記憶した能力情報を用いて各相手側のテレビ電話装置との次回以降の通話の際の相互接続を行うことができる。
この結果、複数の相手側のテレビ電話装置との同時通話を行う場合においても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる。
また、メモリカードやメールによる通信によって、相手側のテレビ電話装置の電話番号に対する発呼または相手側のテレビ電話装置の電話番号からの着呼をともなわずに、予め相手側のテレビ電話装置との間で、一部の能力情報交換を行うようにしてもよい。
そのようにすれば、初めて通話を行う相手であっても、テレビ電話による通話が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、ユーザに課される回線使用料を削減することができる。
さらに、移動体端末としての携帯電話に、本発明に係るテレビ電話装置を搭載するようにしてもよい。