JP4702347B2 - 直動案内軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明はボールの転がりを利用した直動案内軸受装置に係り、特に、ボール間にセパレータを介装した直動案内軸受装置の作動性の改良に関する。
ボールの転がりを利用した従来の直動案内軸受装置としては、例えば図7に示すように、軸方向に延設された案内レール1と、その上に移動可能に跨架されたスライダ2とを備えたいわゆるリニアガイド装置と呼ばれるものがある。その案内レール1の両側面にはそれぞれ軸方向にボール転動溝3が形成されている。一方、スライダ2のスライダ本体2Aには、断面図である図8に示すように、その両袖部4の内側面にそれぞれ前記ボール転動溝3に対向するボール転動溝6が形成されている。
そして、これらの向き合った両ボール転動溝3,6で負荷ボール転動路Aが形成され、多数の鋼球からなるボールKが負荷を支えつつ転動することにより、スライダ2が案内レール1上を軸方向に沿って移動できるようになっている。この移動につれて、案内レール1とスライダ2との間に介在するボールKは転動してスライダ2のスライダ本体2Aの端部に移動するが、スライダ2を軸方向に継続して移動させていくためには、これらのボールKを無限に循環させる必要がある。
そこで、スライダ本体2Aの袖部4内に更に軸方向に貫通するボール戻り通路としての直線状の貫通孔7を形成すると共に、スライダ本体2Aの前後両端にエンドキャップ5を設けて、これに上記両ボール転動溝3,6からなる負荷ボール転動路Aと、ボール戻り通路7とを連通する半ドーナツ状に湾曲した曲線循環路であるボール循環路8を形成することにより、エンドレスのボール無限循環軌道を構成している。なお、前記ボール循環路8は、外側案内部材であるエンドキャップ5の内側端面に形成された半円弧状溝の溝面からなる外側案内面8aと、スライダ本体2Aの端面に固着された半円柱状の内側案内部材9(リターンガイドともいわれる)の外周面からなる内側案内面8bとで構成されている。
ところで、上記の図8では図示されていないが、前記ボール無限循環軌道の互いに隣合うボールK,K間に、図9に示すように、セパレータT(リテーニングピースともいわれる)が介装されている場合がある。セパレータTに関して、その寸法,形状を特定することにより、作動性の向上を図ったものを、本出願人は先に出願した(特願平11−166900号)。このものは、図9に示されるように、セパレータTの外周部Qが略円筒状で、その両側面にそれぞれボールKと接触する凹面部Wを有し、その凹面部WにボールKを接触させた状態で、セパレータの軸線Lと隣合うボールK,Kの中心点O,O同士を結ぶ直線とが一致しており、且つ前記ボールKに接触する凹面部Wの曲率半径はボールKの半径と略等しくなっている。
前記セパレータTは、ボールの千鳥現象を抑制して作動性を向上させると共に、騒音を抑制して騒音特性を向上させる効果を有する。ボールの保持代が大きい程、すなわちセパレータTの外径Lφが大きい程その効果も大きくなるが、最大外径寸法は内側案内部材9と干渉する寸法に規制される。図9は、ボールKがボール循環路8の外側案内面8a及び内側案内面8bの双方に接触しつつ転動する状態、つまり「スキマ零でガタなし」の状態を示しており、この状態でのセパレータTの外径寸法の最大値Lφは、三平方の定理に基づき次の(1)式で表すことができる。
Lφ=2{(LR −Da/2)2 −(LSP/2)21/2 −2Lr ……(1)
ここに、
Lφ:セパレータTのガタなし時の最大外径
Da:ボール径
SP:ボール間スパン
R :外側案内面8aの半径
r :内側案内面8bの半径
もっとも、上記図9のようにボールKがボール循環路8の内外の案内面8a,bに対し「スキマ零でガタなし」の状態では、ボールの転動が必ずしも円滑にいくとは限らないため、また製作上の許容寸法精度という点をも考慮して、通常、セパレータTの有無に関わらず、ボール径の10%程度のガタをボールKとボール循環路8との間に設けているのが一般的である。
図10は、ボールKの転動に若干のガタを設けた一般的なボール循環路8の場合を示したもので、このときセパレータTの最大外径寸法Lφmax の値は、次式(2)で表わされることになり、前記ガタなしの最大外径Lφより大きくできる。
Lφmax=2{(LR −Da/2)2−(LSP/2)2 1/2 −2(LR
Da−Ld ) …… (2)
ここに、
Lφmax :セパレータTの最大外径(若干ガタあり)
Lφ:セパレータTのガタなし時の最大外径
Da:ボール径
SP:ボール間スパン
R :外側案内面108aの半径
r :内側案内面108bの半径
d :「ガタ」量
しかしながら、上記特願平11−166900号に示された直動案内軸受装置「ガタあり」状態(図10)での最大外径寸法Lφmax のセパレータTは、ボールの保持代を大きくしてその効果を高めるべく外径を可及的に大きくしたことにより、スライダ本体2Aとの干渉が発生してしまい、十分な作動性の向上効果が得にくいという問題点がある。つまり、図10に示されるように、ボール循環路8内ではボールKとの間に若干ガタのある方が好ましいのに対し、負荷を受ける負荷ボール転動路A内のボールKにはガタがあってはならない。そこで、ボール循環路8の内側案内部材9(リターンガイド)が取付けられているスライダ本体2Aの負荷ボール転動路A側の端面の角部Cは、必然的に負荷ボール転動路A側に若干はみ出さざるを得ない。そのはみ出した角部CとセパレータTとが干渉するのである。
更に、先の出願では、セパレータTの最大外径Lφmax を、ボール径Daの60〜80%の範囲内に規制するのが効果的とされている。しかし、その上限に近い70〜80%程度の外径とされた可及的に大きなセパレータTを使用する場合、干渉を避けるべく内側案内部材9の内側案内面8bを、単純な半円形ではなく、中心及び曲率半径の異なった複数の曲面からなる複合曲面としたため、内側案内部材9の形状が著しく複雑となり、コストアップを招くという問題もある。
そこで、本願発明者らは、このような従来技術の未解決の課題に着目して研究を重ねた結果、ボール循環路内でのボールとの間のガタがある程度大きくなっても、セパレータTの外径を大きくしてボール保持機能を高める効果の方が大きく、結果として直動案内装置の作動性が向上することを見出して本発明をなすに至った。
よって本発明の目的とするところは、可及的に大きな外径のセパレータTを使用しつつもボール循環路またはスライダ本体との干渉を回避できて、作動性,騒音特性,耐久性を向上させ得る、より安価な直動案内軸受装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項に係る本発明は、案内用のボールが案内部材によって規制された曲線循環路に沿って移動する部分を有し、隣合うボールの中心点同士を結ぶ直線とセパレータの軸線とが平行又は一致するようにして、隣合うボール同士の間にセパレータを介装し、そのセパレータの軸線方向両端の凹面部がそれぞれ、隣合うボールの球面に接触するようにした直動案内軸受装置において、当該セパレータの外径寸法を前記ボールが前記曲線循環路内を該曲線循環路の内側及び外側の両曲面に同時に接触しつつ転動するときのセパレータの最大外径寸法以上の外径寸法とし、且つセパレータの外径面に前記曲線循環路内の内側曲面との干渉を避ける凹部を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明は、案内用のボールが案内部材によって規制された曲線循環路に沿って移動する部分を有し、隣合うボールの中心点同士を結ぶ直線とセパレータの軸線とが平行又は一致するようにして、隣合うボール同士の間にセパレータを介装し、そのセパレータの軸線方向両端の凹面部がそれぞれ、隣合うボールの球面に接触するようにした直動案内軸受装置において、
当該セパレータの外径寸法を前記ボールが前記曲線循環路内を該曲線循環路の内側及び外側の両曲面に同時に接触しつつ転動するときのセパレータの最大外径寸法以上の外径寸法とし、且つセパレータの外周面に前記曲線循環路内の内側曲面と接触する小突起を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、セパレータの外径を可及的に大きくするとともに、曲線循環路と当該セパレータとの干渉を最小限におさえたため、セパレータを使用しない標準仕様の直動案内軸受装置よりも作動性・騒音特性を向上させることができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、従来と同一または相当部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く。
図1は、本発明の直動案内軸受装置の第1実施形態を示すもので、エンドキャップと呼ばれる外側案内部材5と、リターンガイドと呼ばれる内側案内部材9とで構成される湾曲したボール循環路8部分の断面図である。
この実施形態では、円柱状のセパレータTの軸線Lが隣合うボールKの中心点Oを結ぶ直線に一致するようにして、当該セパレータTを各ボールKの間に介装している。セパレータTの軸線方向両端の凹面部Wは、ボールKの球面の曲率半径と略同等の曲率半径の球面凹部になっているが、セパレータTの凹面形状は、少なくともその凹面部の外周部近傍がボールKの球面に接触するようになっていればよい。このセパレータT本体の形状は、必ずしも円柱状に限定されるものではなく、中空の円筒状であってもよく、また球面状であってもよい。必要なのは、できるだけセパレータTがボールKを保持しやすいこと及び保持代が大きくできることであり、以上の観点からみて、セパレータTの形状は、外周面が球状であるよりも円柱状の方が有利であり、また両端凹面部Wのより外周部で凹面とボールKとが接触するような形状となる方が有利である。
ボールKが無負荷で転動するボール循環路8では、先に述べたように円滑なボールの循環のためと、許容寸法精度といった面からボールに対して、或るクリアランスを設けることが一般的であるが、それによりボールの転動にガタが生じて作動性や騒音特性が損なわれる。本発明は、ボール循環路内でのボールのガタが大きくなることによるマイナス効果を、より大きな効果が得られるセパレータTの外径を大きくしてボール保持機能を高めることにより補償し、結果として直動案内装置の作動性をより向上させる。
この実施形態では、セパレータTの外径を内側案内部材であるリターンガイド9と干渉することなく可及的に大きくする一つの手段として、リターンガイド9の曲率半径Lrdを、ガタなしの場合Lr(図1に鎖線で表示)よりも縮小している。これにより、セパレータTの外径Lφdは、破線で示すガタなし時のセパレータ外径Lφより大きくでき、最大限外径Lφdmax まで拡大できる。このセパレータTの外径増大により、リターンガイド9の曲率半径を縮小して生じるガタ量Ldd増大のマイナス効果を上回るプラス効果を得ることができる。
ただし、リターンガイド9の曲率半径Lrを縮小することでセパレータTとの干渉を回避することはできても、セパレータTの外径Lφdとリターンガイド9の曲率半径Lrdとの間のすきまの大きさ如何では、図1(b)に示すように、リターンガイド9が取付けられているスライダ本体2Aの端面の角部Cが負荷ボール転動路A側にはみ出した角部CとセパレータTとが干渉してしまう。これを防止するには、スライダ本体2Aの端面の当該角部Cに面取りを施すと良い。これにより、一層大きなセパレータTを、円弧状など形状の単純なリターンガイドを使用して循環させることができるため、より安価に機能を向上させることができる。
前記ガタ量LddとセパレータTの外径Lφdとの関係は、次式(3)により表すことができる。
Ldd=[(LSP/2)2 +{(Lφd/2)+Lrd}2 1/2−Lrd
−Da/2 …… (3)
ここに、
Ldd:ガタ量
Lφd:セパレータTの外径
Da:ボール径
SP:ボール間スパン
r d:縮小した内側案内面8bの半径
この式から、セパレータTの外径Lφdが大きいほどガタ量Lddも大きくなることは明らかである。実測の結果から、ある程度のガタ量までは、セパレータTによるボール保持効果の方がガタによるマイナス効果に勝り、作動性の向上がみられるが、ガタ量が大きくなり過ぎるとボールの千鳥現象を抑制できなくなる結果、作動性の向上が認められなくなることがわかった。
セパレータTの許容最大外径寸法Lφdmaxは、案内部材のうちの特に内側案内部材9(リターンガイド)との干渉によって規制される。即ち、セパレータTはその軸線が隣合うボールKの中心点Oを結ぶ直線Lに一致するようにしてあるため、セパレータKの外形寸法Lφdを大きくすると、その外周部は内側案内部材9の方により接近することになり、大きくし過ぎると両者が干渉する。セパレータTが内側案内部材9に干渉すると、ノイズや作動性、耐久性の低下原因となる。従って、セパレータTの外径寸法の最大許容値Lφdmaxは、内側案内部材9と接触する値である。
そこで、リターンガイド9の内側案内面8bの曲率半径に応じて様々な外径のセパレータTを用い、それらセパレータTの外径寸法とボール直径との比を、0.65(65%),0.80(80%),0.85(85%),0.95(95%)にしたとき、ボール循環路8内をボールの転動とともに移動するセパレータTの動摩擦力の変動を測定して、セパレータの外径寸法Lφdによる作動性の評価を行った。実測結果を図2,図3に示す。また、セパレータのない標準品の直動案内軸受装置の動摩擦力を図2eに示す。いずれも、横軸の目盛りはセパレータTの移動距離(mm)、縦軸の目盛りは動摩擦力(kgf)である。これらの図に示す摩擦力変動のうち、図2eに示すように、先鋭的な変動をヒゲと呼ぶ。各セパレータ毎の最大ヒゲ成分の大きさを比較して図3に示した。セパレータがない標準品のときの最大ヒゲ成分の大きさは0.5kgf程度(図3中に破線で示す)であることから、セパレータを使用するときの条件をそれ以下としたとき、セパレータTの外径寸法Lφdはボールの直径の0.95(95%)未満とするのが好ましいと言える。
上記のとおり、この第1実施形態の直動案内軸受装置は、ボール循環路8内の外側及び内側の両曲面8a,8bに同時に接触しつつボールKが転動する状態、すなわちボール循環路8内でボールKのガタが零となるように設定された状態におけるセパレータTの外径寸法であるLφ以上の外径Lφdを有するセパレータTを使用し、(また必要に応じてボール循環路8の内側曲面8bに連なるスライダ本体端面を面取りし、)且つボール循環路8の内側曲面8bの内側曲面の曲率半径を当該セパレータTと接触しない大きさに縮小、または前記曲線循環路内の外側曲面の曲率半径を内側曲面とセパレータとが接触しない大きさに拡大して構成したものである。これにより、ボール循環路8とセパレータTとの干渉が防止できて、標準サイズのリターンガイドを有する直動案内軸受装置に比し作動性及び騒音特性をより向上させたものが得られるという効果を奏する。
図4に、本発明の直動案内軸受装置の第2実施形態を示す。
このものは、セパレータTの外周部Qに、ボール循環路8の内側案内面8bに沿わせて凹部11を設けた点が、前記第1実施形態のものとは異なっている。このため、第1実施形態のセパレータTと同様の外径寸法としたにもかかわらず、すなわち外周部Qが単純な円筒面とされた第1実施形態の場合と同等の大きさのボール接触凹部面積でありながら、ガタ量Ldはより小さくできて、一層の低騒音化が達成できるという利点がある。
図5に、本発明の直動案内軸受装置の第3実施形態を示す。
このものは、セパレータTの外周部Qをボール循環路8の内側案内面8bに接触させつつ摺動させるようにしたもので、ボールKの千鳥現象を極力抑えることにより、一層の作動性・騒音特性の向上を図っている。
図6に、本発明の直動案内軸受装置の第4実施形態を示す。
このものは、セパレータTの外周部Qに小突起12を設けて、その小突起12を介してボール循環路8の内側案内面8bに接触させた点が、前記各実施形態とは異なっている。セパレータTと内側案内面8bとの接触面積を小さくしてすべり摩擦力を極力抑えることにより、作動性・騒音特性の向上を図っている。
ここで、ボールK,K間のスパンを規制するセパレータTの厚みについて述べると、直動案内軸受装置の負荷容量の観点からは、セパレータTの厚みは薄いほど好ましいが、セパレータTの弾性変形や成形性を考慮すると、ボール径の3〜10%程度に設定するのが適当である。特に、ボールに大きな負荷が作用する場合や、大きな予圧を負荷する場合には、強度を増すためにセパレータTの厚みをできるだけ大きく設定する必要がある。しかし、そのためボールスパンLSPが長くなり、セパレータ外径Lφdmax が小さくなってボール保持力が低下し、作動性・騒音特性に悪影響が生じる可能性がある。そのような場合にも、本発明を適用することによりセパレータTのボール保持力を向上させることができ、作動性・騒音特性への悪影響を防止することが可能である。
なお、上記各実施形態では、内側案内面8bの形状のみでなく、ボール循環路8全体の形状が単一円弧からなる半ドーナツ形状のものについて説明したが、本発明を適用するボール循環路8の形状はこれに限定されない。その他、例えば楕円形状や複数の円弧形状を連成した形状、あるいは円弧形状と直線形状とを連成した形状等であっても良い。
また、セパレータTの外径面が略円柱状のものを示したが、中心部に貫通孔を有する略円筒状であっても良い。
また、セパレータTはそれぞれ独立しているものについてのみ説明したが、各セパレータを連結してあっても良い。また、直動案内軸受装置としてリニアガイド装置に適用した場合を示したが、本発明は同様の曲線循環路を有する例えばリニアボールベアリングのような他の直動案内軸受装置にも、好適に適用可能である。
本発明の直動案内軸受装置の第1実施形態を示す曲線軌道部分の断面図である。 セパレータの作動性をボール直径に対する外形寸法毎に評価するための摩擦力変動の説明図である。 ボール直径に対するセパレータの外形寸法の評価説明図である。 本発明の直動案内軸受装置の第2実施形態を示す曲線軌道部分の断面図である。 本発明の直動案内軸受装置の第3実施形態を示す曲線軌道部分の断面図である。 本発明の直動案内軸受装置の第4実施形態を示す曲線軌道部分の断面図である。 従来の直動案内軸受装置の一例を示す外観斜視図である。 図7の直動案内軸受装置の曲線軌道部分を含む軸方向の断面図である。 「スキマ零、ガタなし」の状態におけるセパレータの最大外径を示す曲線軌道部分の断面図である。 スキマを有する状態におけるセパレータの最大外径を示す曲線軌道部分の断面図である。
符号の説明
5 外側案内部材(エンドキャップ)
8 曲線循環路
8a 外側案内面
8b 内側案内面
9 内側案内部材(リターンガイド)
C 端面角部
K ボール
T セパレータ
O (ボールの)中心点
TL (セパレータの)軸線
W 凹面部

Claims (2)

  1. 案内用のボールが案内部材によって規制された曲線循環路に沿って移動する部分を有し、隣合うボールの中心点同士を結ぶ直線とセパレータの軸線とが平行又は一致するようにして、隣合うボール同士の間にセパレータを介装し、そのセパレータの軸線方向両端の凹面部がそれぞれ、隣合うボールの球面に接触するようにした直動案内軸受装置において、
    当該セパレータの外径寸法を前記ボールが前記曲線循環路内を該曲線循環路の内側及び外側の両曲面に同時に接触しつつ転動するときのセパレータの最大外径寸法以上の外径寸法とし、且つセパレータの外径面に前記曲線循環路内の内側曲面との干渉を避ける凹部を設けたことを特徴とする直動案内軸受装置。
  2. 案内用のボールが案内部材によって規制された曲線循環路に沿って移動する部分を有し、隣合うボールの中心点同士を結ぶ直線とセパレータの軸線とが平行又は一致するようにして、隣合うボール同士の間にセパレータを介装し、そのセパレータの軸線方向両端の凹面部がそれぞれ、隣合うボールの球面に接触するようにした直動案内軸受装置において、
    当該セパレータの外径寸法を前記ボールが前記曲線循環路内を該曲線循環路の内側及び外側の両曲面に同時に接触しつつ転動するときのセパレータの最大外径寸法以上の外径寸法とし、且つセパレータの外周面に前記曲線循環路内の内側曲面と接触する小突起を設けたことを特徴とする直動案内軸受装置。
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