JP4699887B2 - 呼受付制御装置、呼受付制御方法 - Google Patents
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Description
従来方法の呼受付制御としては、例えば、当該セル内で通信中の移動局の総数が所定の閾値を超えていない場合に、新規の無線端末が通信を開始することを許可し、当該セル内で通信中の移動局の総数が所定の閾値を超えている場合に、新規の無線端末が通信を開始することを許可しないといった制御方法がある。
HSDPAは、複数の移動局が1又は2以上の共有チャネルを共有して通信を行うシステムであり、無線基地局は、TTI(Time Transmission Interval、HSDPAでは2ms)毎に上記複数の移動局の中から上記共有チャネルを使用する移動局を選択し、パケットの送信を行う。この場合、そのデータトラヒックの発生の仕方によって、容量限界に達した場合のセル内の移動局の数に差が生じることになる。例えば、全ての移動局がFTP(File Transfer Protocol)によるダウンロードを行った場合と、全ての移動局がWebbrowsingを行った場合とでは、前者よりも後者の方が、容量限界に達した場合のセル内の移動局数が大きくなる。その理由は、FTPによるダウンロードでは、移動局に対して常に送信すべきパケットが存在するが、Webbrowsingの場合には、ユーザがWebページを閲覧するリーディングタイムが存在するため、移動局に対して送信すべきパケットが存在しない時間帯が存在するからである。すなわち、Webbrowsingの場合には、1台の移動局が共有チャネルを使用する頻度が小さいため、より多くの移動局が1つの共有チャネルを共有することができる。以上より、HSDPAにおいては、データトラヒックの発生の仕方によって、容量限界において収容可能な移動局の数は変動してしまう。
なお、特許文献1には、リソースの使用状況に対して呼受付閾値を適用して、新規の呼受付の規制を行う技術が記載されている。
しかしながら、上記従来の呼受付制御方法では、データトラヒックの生起の仕方やセルの形態に応じて適切に呼受付制御を行うことができない、という欠点がある。すなわち、従来の呼受付制御方法を行った場合、容量限界における移動局の伝送速度は、データトラヒックの生起の仕方やセルの形態に応じて異なってしまう、という問題点が存在する。この問題点は、上記特許文献1に記載されている技術によっては解決できない。
複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末nの無線状態を示す値Rnを取得する既存端末無線状態取得手段(例えば、図4中の既存端末無線状態取得部120に対応)と、
前記無線端末nの既存端末目標伝送速度targetR(connect)を設定する既存端末目標伝送速度設定手段(例えば、図4中の既存端末目標伝送速度設定部130に対応)と、
前記無線端末nに関する前記既存端末目標伝送速度を満たすためのパケットの既存端末パケット割当頻度Fnを、
Fn=targetR(connect)/Rn
に従って算出する既存端末割当頻度算出手段(例えば、図4中の既存端末割当頻度算出部140に対応)と、
新規の無線端末の無線状態を示す値Rnewを取得する新規端末無線状態取得手段(例えば、図4中の新規端末無線状態取得部150に対応)と、
前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度targetR(new)を設定する新規端末目標伝送速度設定手段(例えば、図4中の新規端末目標伝送速度設定部160に対応)と、
前記新規の無線端末に関する前記新規端末目標伝送速度を満たすためのパケットの新規端末パケット割当頻度Fnewを、
Fnew=targetR(new)/Rnew
に従って算出する新規端末割当頻度算出手段(例えば、図4中の新規端末割当頻度算出部170に対応)と、
Fn及びFnewに基づいて、新規の無線端末による呼の受付を制御する新規無線端末受付手段(例えば、図4中の新規呼受付判定部180に対応)と、
を有し、
前記新規無線端末受付手段は、ΣF n +F new (Σはnについての総数、以下同じ)が所定の閾値よりも小さい場合に、前記新規の無線端末を受け付け、ΣF n +F new が所定の閾値以上である場合に、前記新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。すでに通信を行っている移動局、及び、新規に通信を開始しようとしている移動局について、目標とする伝送速度を満たすことができるか否かに基づいて、セル形態、トラヒック状況に関係なく適切な呼受付制御を行うことができる。
前記無線状態を示す値とは、下りリンクの無線品質と、下りリンクにおける電力リソース及びコードリソースとに基づいて、所定の誤り率で送信可能であると推定される伝送速度であることを特徴とする。これにより、適切な呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項3による呼受付制御装置は、請求項1または請求項2において、
前記既存端末目標伝送速度設定手段は、
前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度よりも大きく設定する処理と、前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度よりも小さく設定する処理とのいずれか一方を行うことを特徴とする。こうすることにより、適切な呼受付制御を行うことができる。
前記既存端末目標伝送速度設定手段は、前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、サービス種別毎、契約種別毎、端末種別毎、ユーザ毎、セル毎、Priority Class毎、の少なくとも1つに応じて設定し、
前記新規端末目標伝送速度設定手段は、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度を、サービス種別毎、契約種別毎、端末種別毎、ユーザ毎、セル毎、Priority Class毎、の少なくとも1つに応じて設定することを特徴とする。こうすることにより、適切な呼受付制御を行うことができる。
前記既存端末割当頻度算出手段は、
前記無線端末nに対して送信すべきデータが存在する時間率Prob n を考慮した前記既存端末パケット割当頻度F n を、
F n ={ target R (connect) /R n }×Prob n
に従って算出することを特徴とする。こうすることにより、適切な呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項6による呼受付制御装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項において、
前記新規端末割当頻度算出手段は、
前記新規の無線端末に対して送信すべきデータが存在する時間率の期待値Prob expected を考慮した前記新規端末パケット割当頻度F new を
F new ={ target R (new) /R new }×Prob expected
に従って算出することを特徴とする。こうすることにより、適切な呼受付制御を行うことができる。
本発明の請求項7による呼受付制御装置は、請求項1から請求項6のいずれか1項において、
前記新規端末目標伝送速度設定手段は、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度を、零に設定できるようになっていることを特徴とする。こうすることにより、目標とする伝送速度を満たすことができるか否かに基づいて、セル形態、トラヒックの発生の仕方に関係なく適切な呼受付制御を行うことができる。
前記無線端末nの無線状態を示す値R n を取得するステップ(例えば、図7中のステップS2に対応)と、
前記無線端末nの既存端末目標伝送速度 target R (connect) を設定するステップ(例えば、図7中のステップS3に対応)と、
前記無線端末nに関する、前記既存端末目標伝送速度を満たすためのパケットの既存端末パケット割当頻度F n を、
F n = target R (connect) /R n
に従って算出するステップ(例えば、図7中のステップS4に対応)と、
新規の無線端末の無線状態を示す値R new を取得するステップ(例えば、図7中のステップS5に対応)と、
前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度 target R (new) を設定するステップ(例えば、図7中のステップS6に対応)と、
前記新規の無線端末に関する、前記新規端末目標伝送速度を満たすためのパケットの新規端末パケット割当頻度F new を、
F new = target R (new) /R new
に従って算出するステップ(例えば、図7中のステップS7に対応)と、
F n 及びF new に基づいて、新規の無線端末による呼の受付を制御するステップ(例えば、図7中のステップS8〜S12に対応)と、を含み、
当該呼の受付を制御するステップでは、ΣF n +F new (Σはnについての総数、以下同じ)が所定の閾値よりも小さい場合に、前記新規の無線端末を受け付け、ΣF n +F new が所定の閾値以上である場合に、前記新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする。すでに通信を行っている移動局、及び、新規に通信を開始しようとしている移動局について、目標とする伝送速度を満たすことができるか否かに基づいて、セル形態、トラヒック状況に関係なく適切な呼受付制御を行うことができる。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る呼受付制御装置を用いた移動通信システムの構成例を示す図である。
同図において、この移動通信システムは、無線端末である複数の移動局10〜12及び21と、無線基地局100、及び、それらを制御する無線制御装置300とから構成され、前述したHSDPAを適用した場合を示している。無線基地局100及び無線制御装置300は、呼受付制御装置としての機能を実現する。セル1000は、無線基地局100が通信を提供することのできるエリアを示す。
以下、HSDPAを用いて通信を行っている移動局10〜12に関しては、同一の構成、機能、状態を持つので、以下では特段の断りがない限り移動局n(n≧1)として説明を進める。また、HSDPAを用いた通信を新規に開始しようとしている状態にある移動局の一例として、移動局21を用いる。
また、上りリンクにおいては、各移動局に個別に割り当てられる上りリンク付随個別チャネルA―DPCHに加えて、各移動局に個別に割り当てられるHSDPA用の制御チャネルHS−DPCCH(High Speed−Dedicated Physical Control Channel)が用いられる。
図2は、図1中の無線基地局100の構成例を示すブロック図である。
同図において、この無線基地局100は、送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを含んで構成される。下りリンクのパケットデータについては、無線基地局100の上位に位置する無線制御装置300から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104では、再送制御(H−ARQ(HybridARQ))の処理や、伝送路インターフェース106から出力された下りリンクのパケットデータのためのスケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、拡散処理が行われて送受信部103に転送される。送受信部103では、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する周波数変換処理が施され、その後、アンプ部102で増幅されて送受信アンテナ101より送信される。
また、呼処理部105では、無線制御装置と呼処理制御信号の送受信を行い、無線基地局100の状態管理やリソース割り当てが行われる。
HS呼受付判定部113では、移動局21が当該セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができるか否かを判定する呼受付判定が行われる。
図4は、図3中の呼受付判定部113の機能構成例を示すブロック図である。同図において、呼受付判定部113は、例えば、以下の機能ブロックを備えて構成される。
(1)既存端末無線状態取得部120
(2)既存端末目標伝送速度設定部130
(3)既存端末割当頻度算出部140
(4)新規端末無線状態取得部150
(5)新規端末目標伝送速度設定部160
(6)新規端末割当頻度算出部170
(7)新規呼受付判定部180
まず、既存端末無線状態取得部120は、HS−PDSCHに割当可能なコード数とCQI値とから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータ量を求めることが可能な参照テーブルTF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)を保持する。
ここで、上記参照テーブルTF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)の一部が図5に示されている。HS−PDSCHのとりうるコード数は1〜15であるため、15個のコード数毎のテーブルを保持する。
図5に示されている参照テーブルTF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)により、HS−PDSCHに割当可能なコード数とCQI値とから、Rnの値が求められる。
CQI_adjustn
=CQIn+Power_available−(PCPICH+Γ)
ここで、PCPICHはCPICHの送信電力であり、Γは、移動局がCQIの算出の際に用いるCPICHとHS−PDSCHの電力差分値、Measurement Power Offsetである。
Rn=Table_TF_TBS(Code_available,CQI_adjustn)
上記(3)の既存端末割当頻度算出部140は、既存端末無線状態取得部120より、移動局nに関する1TTIに送信可能なデータ量Rnを受け取り、既存端末目標伝送速度設定部130より、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)を受け取る。そして、上記移動局nに関する1TTIに送信可能なデータ量Rnと、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)とから、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)を満たすための既存端末パケット割当頻度Fnを求める。そして、上記既存端末パケット割当頻度Fnを、新規呼受付判定部180に通知する。
Fn=targetR(connect)/Rn
Fn=128/2404=0.05324
と算出される。
Fn={targetR(connect)/Rn}×Probn
となる。ここで、Probnは、上述した移動局nに関する、データキューにデータが存在する時間率である。尚、上述したデータキューは、3GPP仕様ではPriority queueと呼ぶ。
まず、新規端末無線状態取得部150は、既存端末無線状態取得部120と同様に、HS−PDSCHに割当可能なコード数とCQI値とから、所定の誤り率で送信可能と推定されるデータ量を求めることが可能な参照テーブルTF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)を保持する。
CQI_adjustnew
=CPICH Ec/N0+Power_available−PCPICH+γ
ここで、γは上記CPICH Ec/N0をCQI値に変換するための補正係数である。
Rnew=Table_TF_TBS(Code_available,CQI_adjustnew)
上記(5)の新規端末目標伝送速度設定部160は、セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしている移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)を設定し、上記新規端末目標伝送速度targetR(new)を新規端末割当頻度算出部170に通知する。
Fnew=targetR(new)/Rnew
ここで、上記パケット割当頻度Fnewの計算は、RnewとtargetR(new)の単位を考慮して算出されなければならない。以下に、より具体的な例を用いて説明する。移動局21に関する1TTIに送信可能なデータ量Rnewが7168bitsであり、移動局21が目標とする既存端末目標伝送速度が128kbpsである場合を考える。HSDPAにおいては、1TTI=2msであるため、128kbpsを1TTIあたりのデータ量に変換すると、256bits/TTIとなる。よって、上記パケット割当頻度Fnewの値は、
Fnew=256/7168=0.03571
と算出される。
Fnew={targetR(new)/Rnew}×Probexpected
となる。ここで、Probexpectedは、上述した移動局21に関する、データキューにデータが存在する時間率の期待値である。尚、Probexpectedは、例えば、サービス種別や契約種別、端末種別、セル種別、Priority Class等に基づいて決定されてもよい。また、上述したデータキューは、3GPP仕様ではPriority queueと呼ぶ。
例えば、新規呼受付判定部180は、ΣFn+Fnew(Σはnについての総数)が所定の閾値Δよりも小さい場合に、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができると判定し、ΣFn+Fnewが所定の閾値Δ以上の場合に、移動局21がセル1000においてHSDPAを用いた通信を新規に開始することができないと判定してもよい。ここで、例えば、1TTIに1台の移動局にパケットを割り当てたと仮定した場合、全移動局の割当頻度の和は1.0となるため、上記所定の閾値Δを1.0と設定することができる。あるいは、より安全サイドで運用することを想定し、上記所定の閾値Δを1.0よりも小さい値、例えば0.8と設定することができる。あるいは、多少目標とする伝送速度を満たせない移動局が存在しても構わないと判断し、上記所定の閾値Δを1.0よりも大きい値、例えば1.2と設定することができる。
図6は、無線制御装置300の機能構成例を示すブロック図である。但し、本図においては、無線制御装置300の機能のうち、新規の呼を設定する機能、及び、無線基地局100に移動局21のCPICH Ec/N0を通知する機能に係る部分のみを記載しており、その他の機能に関しては省略している。無線制御装置300は、新規呼設定部310及びCPICH Ec/N0通知部320を備えている。
次に、本発明に係る呼受付制御方法について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。この制御方法は、上述したHS呼受付判定部113及び新規呼設定部310等によって実現される。
同図において、まずステップS1において、HS呼受付判定部113は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとしているという情報を取得する。
ステップS2において、既存端末無線状態取得部120は移動局nに関する1TTIに送信可能なデータ量Rnを取得する。
ステップS4において、既存端末割当頻度算出部140は、移動局nに関する1TTIに送信可能なデータ量Rnと、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)とに基づいて、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)を満たすための既存端末パケット割当頻度Fnを求める。例えば、上記既存端末パケット割当頻度Fnは以下のように算出される。
Fn=targetR(connect)/Rn
また、例えば、上記既存端末パケット割当頻度Fnは以下のように算出される。
Fn={targetR(connect)/Rn}×Probn
ここで、Probnは、上述した移動局nに関する、データキューにデータが存在する時間率である。
ステップS6において、新規端末目標伝送速度設定部160は移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)を設定する。
ステップS7において、新規端末割当頻度算出部170は、移動局21に関する1TTIに送信可能なデータ量Rnewと、移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)とに基づいて、移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)を満たすための新規端末パケット割当頻度Fnewを求める。例えば、上記新規端末パケット割当頻度Fnewは以下のように算出される。
Fnew=targetR(new)/Rnew
また、例えば、上記新規端末パケット割当頻度Fnewは以下のように算出される。
Fnew={targetR(new)/Rnew}×Probexpected
ここで、Probexpectedは、移動局21に関する、データキューにデータが存在する時間率の期待値である。
ステップS10において、新規呼設定部310は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を行うための通信の設定を行う。
ステップS11において、新規呼受付判定部180は、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができないと判定する。
1TTIに1台の移動局にパケットを割り当てると仮定すると、ΣFn+Fnew(Σはnについての総数)が1.0よりも小さければ、すでにセル1000において通信を行っている移動局及び新規にセル1000で通信を開始しようとしている移動局の両方が、目標とする伝送速度を満たすことができると考えられる。一方、ΣFn+Fnew(Σはnについての総数)が1.0以上の場合には、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始した場合、すでにセル1000において通信を行っている移動局のうちの少なくとも1台、あるいは、新規にセル1000で通信を開始しようとしている移動局が、目標とする伝送速度を満たすことができないと考えられる。よって、ΣFn+Fnew(Σはnについての総数)が所定の閾値Δよりも小さいか否かの判定結果に基づいて、移動局21がセル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始することができるか否かを判定することにより、目標とする伝送速度を満たすことができるか否かを指標として呼受付制御を行うことが可能となる。
また、移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)を、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)よりも大きく設定してもよい。この場合、セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとする移動局21が受け付けられにくくなり、既にセル1000においてHSDPAを用いた通信を行っている移動局nを優遇することができる。逆に、移動局21が目標とする新規端末目標伝送速度targetR(new)を、移動局nが目標とする既存端末目標伝送速度targetR(connect)よりも小さく設定してもよい。この場合、セル1000において新規にHSDPAを用いた通信を開始しようとする移動局21が受け付けられやすくすることができる。
なお、HS呼受付判定部113は、例えば、CPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラムの書き換えが可能なプログラマブルデバイスで構成され、所定のメモリ領域に上述した処理のプログラムが記憶され、パラメータ(TF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)の値、targetR(connect)、targetR(new)、Δ)をダウンロードして書き換える構成がとられる。この時、上記パラメータ(TF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)の値、targetR(connect)、targetR(new)、Δ)を無線基地局の上位ノードからダウンロードしてもよいし、HS呼受付判定部113に端末I/F(外部インターフェース機能)を設け、端末から直接上記パラメータ(TF_Related_TBS(HS−PDSCHに割当可能なコード数、CQI値)内の値、targetR(connect)、targetR(new)、Δ)を読み込ませるような形態であってもよい。
また、上記実施例は、3GPPにおける高速パケット伝送方式HSDPAに関して記述したが、本発明は上記HSDPAに限定されるものではなく、その他の、移動通信システムにおける高速パケット伝送方式に適用することが可能である。例えば、3GPPのLong Term Evolutionにより提供される高速パケット伝送方式や、3GPP2における cdma2000 1xEV−DOやTDD(Time Division Duplex)方式における高速パケット伝送方式など、がその他の高速パケット伝送方式としてあげられる。また、上述した例においては、下りリンクのパケット伝送方式に適用した例を記載したが、上りリンクのパケット伝送方式に適用されてもよい。
100 無線基地局
101 送受信アンテナ
102 アンプ部
103 送受信部
104 ベースバンド信号処理部
105 呼処理部
106 伝送路インターフェース
111 レイヤー1処理部
112 MAC−hs処理部
113 HS呼受付判定部
120 既存端末無線状態取得部
130 既存端末目標伝送速度設定部
140 既存端末割当頻度算出部
150 新規端末無線状態取得部
160 新規端末目標伝送速度設定部
170 新規端末割当頻度算出部
180 新規呼受付判定部
300 無線制御装置
310 新規呼設定部
320 CPICH Ec/N0通知部
1000 セル
Claims (8)
- 複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対してパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御装置であって、
前記無線端末nの無線状態を示す値Rnを取得する既存端末無線状態取得手段と、
前記無線端末nの既存端末目標伝送速度targetR(connect)を設定する既存端末目標伝送速度設定手段と、
前記無線端末nに関する前記既存端末目標伝送速度を満たすためのパケットの既存端末パケット割当頻度Fnを、
Fn=targetR(connect)/Rn
に従って算出する既存端末割当頻度算出手段と、
新規の無線端末の無線状態を示す値Rnewを取得する新規端末無線状態取得手段と、
前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度targetR(new)を設定する新規端末目標伝送速度設定手段と、
前記新規の無線端末に関する前記新規端末目標伝送速度を満たすためのパケットの新規端末パケット割当頻度Fnewを、
Fnew=targetR(new)/Rnew
に従って算出する新規端末割当頻度算出手段と、
Fn及びFnewに基づいて、新規の無線端末による呼の受付を制御する新規無線端末受付手段と、
を有し、
前記新規無線端末受付手段は、ΣF n +F new (Σはnについての総数、以下同じ)が所定の閾値よりも小さい場合に、前記新規の無線端末を受け付け、ΣF n +F new が所定の閾値以上である場合に、前記新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御装置。 - 前記無線状態を示す値とは、下りリンクの無線品質と、下りリンクにおける電力リソース及びコードリソースとに基づいて、所定の誤り率で送信可能であると推定される伝送速度であることを特徴とする請求項1記載の呼受付制御装置。
- 前記既存端末目標伝送速度設定手段は、
前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度よりも大きく設定する処理と、前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度よりも小さく設定する処理とのいずれか一方を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の呼受付制御装置。 - 前記既存端末目標伝送速度設定手段は、前記無線端末の既存端末目標伝送速度を、サービス種別毎、契約種別毎、端末種別毎、ユーザ毎、セル毎、Priority Class毎、の少なくとも1つに応じて設定し、
前記新規端末目標伝送速度設定手段は、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度を、サービス種別毎、契約種別毎、端末種別毎、ユーザ毎、セル毎、Priority Class毎、の少なくとも1つに応じて設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の呼受付制御装置。 - 前記既存端末割当頻度算出手段は、
前記無線端末nに対して送信すべきデータが存在する時間率Prob n を考慮した前記既存端末パケット割当頻度F n を、
F n ={ target R (connect) /R n }×Prob n
に従って算出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の呼受付制御装置。 - 前記新規端末割当頻度算出手段は、
前記新規の無線端末に対して送信すべきデータが存在する時間率の期待値Prob expected を考慮した前記新規端末パケット割当頻度F new を
F new ={ target R (new) /R new }×Prob expected
に従って算出することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の呼受付制御装置。 - 前記新規端末目標伝送速度設定手段は、前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度を、零に設定できるようになっていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の呼受付制御装置。
- 複数の無線端末n(nは無線端末の添え字)に対するパケットの送信を行う通信システムにおける呼受付制御方法であって、
前記無線端末nの無線状態を示す値R n を取得するステップと、
前記無線端末nの既存端末目標伝送速度 target R (connect) を設定するステップと、
前記無線端末nに関する、前記既存端末目標伝送速度を満たすためのパケットの既存端末パケット割当頻度F n を、
F n = target R (connect) /R n
に従って算出するステップと、
新規の無線端末の無線状態を示す値R new を取得するステップと、
前記新規の無線端末の新規端末目標伝送速度 target R (new) を設定するステップと、
前記新規の無線端末に関する、前記新規端末目標伝送速度を満たすためのパケットの新規端末パケット割当頻度F new を、
F new = target R (new) /R new
に従って算出するステップと、
F n 及びF new に基づいて、新規の無線端末による呼の受付を制御するステップと、を含み、
当該呼の受付を制御するステップでは、ΣF n +F new (Σはnについての総数、以下同じ)が所定の閾値よりも小さい場合に、前記新規の無線端末を受け付け、ΣF n +F new が所定の閾値以上である場合に、前記新規の無線端末を受け付けないことを特徴とする呼受付制御方法。
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