JP4696005B2 - 電力量計 - Google Patents

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Description

この発明は、計器部とアダプタ部が着脱自在に接続された電力量計に関する。
詳しくは、この発明は、アダプタ部および計器部にそれぞれ設けられた第1の接続部および第2の接続部のうち、いずれかに板状または棒状の接続端子が設けられており、接続端子のうち接地線に対応した接続端子を、その他の接続端子とは異なった形状に形成するとともに、その他の接続端子よりも長く形成することによって、ユーザがアダプタ部に対して計器部の取り付けまたは取り外しをする際に、安全に作業を行うことを可能とした電力量計に係るものである。
従来、電力量計は計器部とアダプタ部が容易に分離できない構成とされていたため、計器部だけを交換する際に、計器部に接続された配線および接地線を一つ一つ取り外さなければならず、大変面倒であった。また、配線および接地線を取り外した後、配線および接地線を再度接続する際にドライバ等を用いると短絡事故を起こすおそれがあった上、ユーザが配線および接地線を混同して誤接続することもしばしばあった。
また、誤って取り付けの際に配線を接地線より先に取り付けたり、取り外しの際に接地線を先に取り外したりしてしまう危険性があり、高い電圧(例えば200V)がかかって機器等の破損等の事故につながることがあった。
そこで、従来、計器部とアダプタ部を分離可能とした電力量計が提案されている(特許文献1参照)。図5は、計器部とアダプタ部が分離した電力量計200を示した図である。図5に示すように、電力量計200は、アダプタ部200A、計器部200B、および無線遠隔装置200Cから構成される。
アダプタ部200Aには上部に棒状の接続端子201が取り付けられており、この接続端子201を挿入するための接続孔202が無線遠隔装置200Cの下部に設けられている。また、無線遠隔装置200Cの上部には、接続端子203が取り付けられており、この接続端子203に対応した接続孔204が計器部200Bの下部に設けられている。
このように、アダプタ部200Aと計器部200Bが無線遠隔装置200Cを介して容易に着脱可能な構成とされている。
特開2003−248020号公報
特許文献1に記載の電力量計200は、上述したように、無線遠隔装置200Cを介してアダプタ部200Aと計器部200Bとが着脱可能な構成であり、計器部200Bの取り替えの際にドライバ等を用いる必要性はなかったものの、図5に示すように、接続端子201はいずれも同じ形状かつ同じ長さで形成されていた。
このため、ユーザは、配線のうち接地線に対応した接続端子201を接地線に対応していない接続孔202に誤接続したり、取り付けの際に誤って接地線の前に他の配線を先に接続したり、取り外しの際に接地線を先に取り外したりしてしまう可能性が考えられる。
この発明の目的は、ユーザがアダプタ部に対して計器部の取り付けまたは取り外しをする際に、安全に作業を行うことを可能とした電力量計を提供することにある。
この発明の概念は、
接地線を含む電源側および負荷側の配線が取り付けられ、内部で該配線に接続された第1の接続部を有する上記配線を中継するアダプタ部と、
上記第1の接続部に接続するための第2の接続部を有し、上記アダプタ部に着脱自在に接続され、電力量の算出を行う計器部とを備えた電力量計であって、
上記アダプタ部は、
内部で上記配線に接続された上記第1の接続部と、上記接地線を除く上記電源側の配線との電気的な接続または非接続を切り替えるためのスイッチを有し、
記第1の接続部および上記第2の接続部のうち、いずれか一方には上記配線に対応した複数の板状または棒状の接続端子が設けられ、他方には上記複数の接続端子に対応した複数の接続孔が設けられており、
上記接続端子のうち、上記接地線に対応した接続端子は、該接続端子以外の接続端子とは異なった形状に形成されるとともに、該接続端子以外の上記接続端子より長く形成されている
ことを特徴とする電力量計にある。
この発明において、電力量計は、アダプタ部および計器部から構成される。
アダプタ部は、電柱の引込線から供給される電源側の配線と家庭やオフィス等の負荷側につながる配線が接続される。例えばアダプタ部の下部には、電源側および負荷側の配線が複数本接続されており、これらの配線の中には接地を目的とした接地線も含まれている。
また、計器部は、例えば、アダプタ部の上部に接続され、アダプタ部を中継して、配線から得られる電圧と電流に基づいて、この電力量計の取り付け先である、家庭やオフィス等で使用された電力量を算出する。
アダプタ部および計器部は、互いを接続する接続部分である、第1および第2の接続部をそれぞれ有している。これにより、計器部はアダプタ部に着脱自在に接続された構成とされる。
アダプタ部の有する第1の接続部は、計器部が取り付けられる位置、例えば上部に設けられている。第1の接続部は、アダプタ部の内部で、接地線を含む配線が電気的に接続された状態となっており、計器部の有する第2の接続部に接続されると、この第2の接続部を介して、計器部に配線から得られる電圧および電流が供給される。
第1および第2の接続部のうち、いずれか一方には、板状または棒状の接続端子が取り付けられている。また、第1および第2の接続部のうち、他方の、接続端子が設けられていない方には、これらの接続端子をそれぞれ嵌め込むための接続孔が設けられている。
これら接続端子および接続孔は、アダプタ部に接続された配線に対応して設けられている。また、これらの接続端子のうち、接地線に対応した接続端子は、その他の配線に対応した接続端子よりも長く形成されており、なおかつその他の配線に対応した接続端子とは異なった形状に形成されている。例えば、接地線に対応した接続端子の先端部を断面四角形とし、配線に対応した接続子の先端部を断面円形とする。
また、アダプタ部に、接地線を除く電源側の配線と第1の接続部との電気的な接続または非接続の切り替えを行うためのスイッチを設けてもよい。
ユーザは計器部の取り替えを行う際は、通常、安全のために、負荷側の配線に接続され、家またはオフィスの内部に設置された引込口開閉器を切って作業を行う。
この発明では、上述したように、接続先に応じて接続端子の長さが異なった形状とされているので、計器部をアダプタ部から取り外す際に接地線に対応した接続端子を最後に取り外すことができ、また、計器部をアダプタ部に取り付ける際に、接地線に対応した接続端子を最初に取り付けることができる。さらに、接続先に応じて接続端子の形状が異なるので、ユーザが誤接続しようとした場合でも接続されることがない。そのため、引込口開閉器を切っていない場合であっても、高い電圧がかかる等の事故を引き起こすことがなく、安全に作業を行うことができる。
また、スイッチが設けられることにより、ユーザは、取り付けの際にスイッチを予めオフにしてから計器部の取り付けを行うようにすれば、接地線に対応した接続端子を最初に接続することができ、取り外しの際も、スイッチをオフにしてから計器部の取り外しを行うようにすれば、接地線に対応した接続端子を最後に外すことができる。
このように、計器部およびアダプタ部の取り付けまたは取り外しを行う際に、高い電圧がかかることがなく、事故の危険性を軽減することができるので、ユーザの作業の安全性を確保することができる。
また、使用者が不在の場合であり、引込口開閉器を切断することができないような場合であっても、ユーザはこのスイッチをオフに切り替えれば、計器部への電気的な接続を切断することができるので便利である。
この発明によれば、アダプタ部および計器部にそれぞれ設けられた第1の接続部および第2の接続部のうち、いずれかに板状または棒状の接続端子が設けられており、接続端子のうち接地線に対応した接続端子を、その他の接続端子とは異なった形状に形成するとともに、その他の接続端子よりも長く形成するか、もしくは、接地線を除く電源側の配線から第1の接続部への電気的な接続または非接続を切り替えるためのスイッチをアダプタ部に設けることで、ユーザがアダプタ部に対して計器部の取り付けまたは取り外しをする際に、事故を引き起こすことなく安全に作業を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。
図1はこの発明の実施の形態である、単相三線式100V/200Vの電力量計100の構成を示す図である。以下、図1を用いて、電力量計100の構成について説明する。
図1に示すように、電力量計100は、アダプタ部10および計器部20から構成される。
アダプタ部10の底面には、図示しないが、配線30a,30bおよび接地線31を挿入するため接続穴が6つ設けられている。ここで、接地線31は、接地を目的とした配線である。各々の接続穴には、配線30a,30bおよび接地線31が挿入され、さらに前面側から端子ねじ14がねじ込まれて固定されている。なお、左側の配線30aおよび接地線31は電源側の配線であり、右側の配線30bおよび接地線31は負荷側の配線である。また、図1にも示すように、接地線31,31は、それぞれ2本の配線30a,30bの間に取り付けられる。
計器部20に接する接続面である、アダプタ部10の上面(第1の接続部)には、アダプタ部10の内部を中継して配線30a,30bおよび接地線31に接続される接続孔11a,11bおよび接続孔12が6つ取り付けられている。接続孔11aは、電源側の配線30aに接続され、接続孔11bは負荷側の配線30bに接続されている。接地線31に対応した接続孔12は、配線30a,30bに対応した接続孔11a,11bと比較して、長く形成されている。
また、アダプタ部10に接する接続面である、計器部20の底面(第2の接続部)には、接続孔11(接続孔11a,11b)および接続孔12に対応し、アダプタ部10に着脱自在に接続するための接続端子21a,21bおよび接続端子22が合計6つ取り付けられている。計器部20は接続端子21(接続端子21a,21b)を通じて配線30a,30bから電圧および電流を検出し、この電力量計が取り付けられた家庭またはオフィス等で使用された電力量を算出する。
なお、計器部20には、計器部20が算出した電力量を表示し、検針員が検針の際に確認するためのカウンタが設けられているが、図1および後述する図2、図4においては図示していない。
図2は接続端子21(接続端子21a,21b)および接続端子22を下方から見た図である。図2に示すように、接続端子21および接続端子22は、アダプタ部に取り付けられた接続孔11(接続孔11a,11b)および接続孔12に対応した形状であり、接続端子21aは配線30aに、接続端子21bは配線30bに、接続端子22は接地線31にそれぞれ対応している。また、図2に示すように、接続孔12と同様に、接地線31に対応した接続端子22は、配線30aに対応した接続端子21aよりも長く形成されている。
ユーザは、計器部20の取り替え等を行う場合等、計器部20をアダプタ部10に取り付ける際に、計器部20を図1に示す矢印の方向にスライドさせて、接続端子21,22をそれぞれ接続孔11,12に挿入することで、容易に取り付けを行うことができる。
この場合、接続端子22が接続端子21より長く形成されているので、計器部20をアダプタ部10に取り付ける際に、接続端子21が接続孔11に接続されるよりも先に接続端子22が接続孔12に接続される。また、計器部20をアダプタ部10から取り外す際には、接続端子22が最後に接続孔12から外れる。そのため、取り付け、取り外しのいずれの場合においても、高い電圧がかかって事故になる危険性が極めて低く、ユーザは安全に作業を行うことができる。
また、図1に示すように、アダプタ部10には、右側面にスイッチ13が設けられている。
図3は、スイッチ13の接続例を示した図である。図3にも示すように、スイッチ13によって、アダプタ部10の内部の、電源側、つまり図1に示すアダプタ部10の左側に接続された2本の配線30aおよび接続孔11aを接続する回路の開閉の切り換えが可能な構成とされる。したがって、ユーザは、スイッチ13のオン/オフを切り替えることで、配線30aと接続孔11aとの電気的な接続または非接続を容易に切り替えることができる。
ユーザは、計器部20を取り付ける際に、スイッチ13をオン(破線図示)からオフ(実線図示)に切り替えることで、配線30aおよび接地線31が接続された入力側から、出力側、つまり接続孔11aへの回路が開かれて、非接続の状態となり、計器部20のアダプタ部10に対する取り付けまたは取り外しの際に、接地線31が最後に接続される、あるいは、接地線31が最初に外れるということがなく、より安全に作業を行うことができる。
通常、このような計器部20の取り付けまたは取り外しの作業は、電力量計100の取り付け先の住人、つまり使用者が在宅の場合は、電源側と負荷側とを電気的に開路する、引込口開閉器(図示せず)を切断して作業を行う。
しかし、上述したように、スイッチ13が取り付けられていれば、使用者が不在の場合等、引込口開閉器が切断されていない場合であっても、ユーザはスイッチ13をオフにすることで、配線30aと接続孔11aとの電気的な接続を断つことができ、作業の安全性を確保することができる。なお、このことは上述したように接地線31に対応した接続端子22の長さを配線30a,30bに対応した接続端子21よりも長く形成していることでも言えるが、スイッチ13を設けることでより確実にできる。
なお、上述の実施の形態においては、図2に示すように、接続先に応じて接続端子22の長さを変更したものの、接続端子21,22の先端部の形状はいずれも同じであった。このため、取り付けの際に、誤って接続端子21,22を挿入する接続穴11,12がずれてしまって、接続端子21を接続孔12に、接続端子22を接続孔11に挿入してしまうこと等も考えられる。
このような問題を回避するため、接地線31に対応した接続端子22の先端部を、配線30a,30bに対応した接続端子21a,21bの先端部とは異なった形状に形成するようにしてもよい。
図4は、接地線31に対応した接続端子22´の先端部と、配線30a,30bに対応した接続端子21´(21a´,21b´)の先端部の形状を示す図である。図4に示すように、接続端子22´は接続端子21´とは長さが異なる上、接続端子21´の先端部の形状が断面円形であるのに対して、接続端子22´の先端部の形状は、断面四角形である。なお、図示しないが、この場合、接続端子21´,22´の接続先である接続孔も同様に、接続端子21´,22´の先端部に対応した形状とされる。
このように、接地線31に対応した接続端子22´の形状を接続端子21a´,21b´とは異なった形状にすることによって、ユーザが、例えば、接続端子21b´を接続端子22´に対応した接続孔に誤って挿入してしまいそうになったとしても、形状が異なるため挿入することができないので、誤接続の危険性をより回避できる。
また、上述の実施の形態においては、アダプタ部10に接続孔11,12を設けて、計器部20に接続端子21,22を取り付けたが、逆に、アダプタ部10に接続端子を取り付け、計器部20に接続孔を設けるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態(図1)においては、接続端子21,22を板状の形状としたが、棒状の形状としてもよい。
また、接続端子21,22を図1に示す矢印方向にスライドさせて接続孔11,12に挿入するのではなく、接続端子21,22を計器部20の接続面に、この接続面に対して垂直方向に取り付けるようにしてもよい。この場合、接続孔11,12も接続端子21,22に対応して、アダプタ部10の接続面、つまり上面に、この面に平行に設けられる。ユーザは、計器部20を上に持ち上げるだけでアダプタ部10から容易に取り外すことができる。
また、図1に示す電力量計100は、接続先に応じて接続端子21,22の長さを変更した上、アダプタ部10にスイッチ13を設けたが、スイッチ13を設けなくてもよい。また、逆に、スイッチ13をアダプタ部10に設けるのであれば、接続端子21,22を接続先に関係なく同じ長さに形成してもよい。
この発明によれば、計器部がアダプタ部に着脱自在に接続することができる構成であり、接続部分のいずれかに板状または棒状の接続端子が設けられており、接続端子のうち接地線に対応した接続端子を、その他の接続端子よりも長く形成することによって、ユーザが計器部およびアダプタ部の取り付けまたは取り外しをする際に、安全に作業を行うことを可能とした電力量計に係るものであり、計器部の取り替えが行われる電力量計に適用することができる。
電力量計100の構成を示した図である。 接続端子21,22を下方から見た図である。 スイッチ13の接続例を示した図である。 接続端子21´,22´の形状を示した図である。 従来の電力量計200の構成を示した図である。
符号の説明
10・・・アダプタ部、11a,11b,12・・・接続孔、13・・・スイッチ、14・・・端子ねじ、20・・・計器部、21a,21a´,21b,21b´,22,22´・・・接続端子、30a,30b・・・配線、31・・・接地線、100・・・電力量計

Claims (1)

  1. 接地線を含む電源側および負荷側の配線が取り付けられ、内部で該配線に接続された第1の接続部を有する上記配線を中継するアダプタ部と、
    上記第1の接続部に接続するための第2の接続部を有し、上記アダプタ部に着脱自在に接続され、電力量の算出を行う計器部とを備えた電力量計であって、
    上記アダプタ部は、
    内部で上記配線に接続された上記第1の接続部と、上記接地線を除く上記電源側の配線との電気的な接続または非接続を切り替えるためのスイッチを有し、
    記第1の接続部および上記第2の接続部のうち、いずれか一方には上記配線に対応した複数の板状または棒状の接続端子が設けられ、他方には上記複数の接続端子に対応した複数の接続孔が設けられており、
    上記接続端子のうち、上記接地線に対応した接続端子は、該接続端子以外の接続端子とは異なった形状に形成されるとともに、該接続端子以外の上記接続端子より長く形成されている
    ことを特徴とする電力量計。
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