JP4695104B2 - 消化管用治療・検査具 - Google Patents

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Description

本発明は、食道、胃、腸等の消化管内に挿入されて、腸閉塞等を治療したり、腸内を検査したりするための、消化管用治療・検査具に関する。
腸の一部が閉塞する等して、腸内容物の通過障害を引き起こす、いわゆる腸閉塞の治療には、腸内容物を吸引するための側孔が形成されたカテーテルが広く用いられている。
従来のこの種のカテーテルとして、下記特許文献1には、内部に複数のルーメンを設けたチューブ本体と、腸管の蠕動によって先端部を所定箇所に誘導する誘導部と、腸内容物をカテーテル内に吸引するための側孔(吸引孔)とが形成されており、更に、前記ルーメンの内部に予めガイドワイヤが挿入されたカテーテルが開示されている。
上記カテーテルは、鼻孔から挿入されて、ガイドワイヤを挿入して剛性を高めて、胃を通して腸内に挿入され、その先端部を閉塞部に到達させて所定期間留置されることにより、腸内容物がカテーテルの側孔から吸引される。
また、カテーテルをガイドするためのガイドワイヤとしては、種々のものが考案されているが、例えば、下記特許文献2には、球状に拡径したビードを先端部に設けたガイドワイヤが開示されている。
特開2005−40599号公報 特許第3494666号公報
上記特許文献1の消化管用のカテーテルは、その内部に予めガイドワイヤが挿入配置されている。しかしながら、その外周に側孔が形成されているので、カテーテル内にガイドワイヤを挿入する際や、カテーテルを体内に挿入する際に、側孔からガイドワイヤの先端部が飛び出てしまうことがあった。このように、側孔からガイドワイヤが飛び出た状態で、カテーテルを移動させると、消化管の内壁を損傷してしまうことがあり問題となる。
また、上記特許文献2のガイドワイヤにおいては、先端部に球状のビードが設けられている。これは血管等の内壁の損傷を防止するためのものであるが、消化管用のカテーテルに形成された側孔を考慮して設けられたものではなく、カテーテル内へガイドワイヤを挿入する際に、側孔からのガイドワイヤの飛び出しを防止することはできない。
したがって、本発明の目的は、カテーテルの外部にガイドワイヤが飛び出ることを確実に防止して、消化管の内壁損傷等の不都合を抑制できる、消化管用治療・検査具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、腸内の内容物を吸引するための側孔を有するカテーテルと、このカテーテルに挿入されるガイドワイヤとを備えた消化管用治療・検査具において、前記ガイドワイヤは、少なくとも一方の端部が縮径された芯線と、この芯線に被覆された樹脂被膜とを有し、前記側孔は、長径及び短径を有する長孔状をなして、前記カテーテルの軸方向に長径方向を向けて配置されていると共に、前記芯線の縮径された端部における前記ガイドワイヤの端部は、前記カテーテルの側孔の前記短径よりも大きい外径となるように拡径されており、前記ガイドワイヤの端部は、ほぼ球状に膨出した形状をなしていると共に、樹脂で形成されていることを特徴とする消化管用治療・検査具を提供するものである。
上記発明によれば、芯線の縮径された端部におけるガイドワイヤの端部が、カテーテルの側孔の径よりも大きい外径となるように拡径されているので、カテーテルにガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤで剛性を高めてカテーテルを消化管内に挿入する際、カテーテルの側孔からガイドワイヤが外部に飛び出すことが防止され、消化管の内壁を損傷する等の不都合が生じることを確実に防止することができる。
また、ガイドワイヤの先端部が拡径されているので、カテーテルの内径に対するガイドワイヤのクリアランスを小さくすることができ、ガイドワイヤをカテーテル内に挿入していく際に、ガイドワイヤの先端部が偏心したり、がたついたりすることが抑制され、カテーテル内にガイドワイヤをスムーズに挿入することができる。
更に、カテーテルの先端からガイドワイヤの先端が突出するタイプのものにおいては、ガイドワイヤの先端部が消化管の内壁にあたっても、内壁の損傷を防止することができる。
また、側孔が、長径及び短径を有する長孔状をなしているので、側孔の開口面積をできるだけ大きく確保することができると共に、ガイドワイヤをより突き出しにくくすることができる。また、長孔状の側孔はカテーテルの軸方向に長く伸びているので、側孔を設けた部分での柔軟性を高めることができ、カテーテルが屈曲しても、ねじれたり折れ曲がったりすることが防止され、耐キンク性を向上させることができる。
更に、ガイドワイヤの拡径部は、球状に膨出した形状をなしているので、カテーテル内にガイドワイヤを挿入していく際に、カテーテルの内周に引っ掛かりにくくなり、よりスムーズに挿入することができる。また、腸管等の凹凸の内壁を有する管状器官内にガイドワイヤを挿入し、その外周にカテーテルを追随させていく場合でも、ガイドワイヤの拡径部が球状をなしているので、腸管等の凹凸の内壁を損傷させにくく、かつ、引っ掛かりにくくさせることができる。
上記発明によれば、側孔が、長径及び短径を有する長孔状をなしているので、側孔の開口面積をできるだけ大きく確保することができると共に、ガイドワイヤをより突き出しにくくすることができる。また、長孔状の側孔はカテーテルの軸方向に長く伸びているので、側孔を設けた部分での柔軟性を高めることができ、カテーテルが屈曲しても、ねじれたり折れ曲がったりすることが防止され、耐キンク性を向上させることができる。
本発明の第は、前記第の発明において、前記ガイドワイヤの端部の外径は、前記側孔の前記短径の1.02〜1.12倍の大きさになっている消化管用治療・検査具を提供するものである。
上記発明によれば、ガイドワイヤの端部の外径は、側孔の径の1.02〜1.12倍の大きさで形成されているので、カテーテル内に対するガイドワイヤの挿入性を維持したまま、側孔からのガイドワイヤの突き出しを最大限に防止することができる。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記ガイドワイヤの芯線は、両端部がそれぞれ異なる形状で縮径されており、芯線の各端部における前記ガイドワイヤの端部が、前記カテーテルの側孔の前記短径よりも大きい外径となるようにそれぞれ拡径されている消化管用治療・検査具を提供するものである。
上記発明によれば、芯線の両端部の柔軟性をそれぞれ変えることができ、患者の治療部位の状態や、術者の好みに応じて、いずれかの端部を選択して挿入することができる。
本発明の消化管用治療・検査具によれば、ガイドワイヤの端部が、カテーテルの側孔の径よりも大きい外径となるように拡径されているので、カテーテルにガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤで押しながらカテーテルを消化管内に挿入する際、カテーテルの側孔からガイドワイヤが外部に飛び出すことが防止され、消化管の内壁を損傷する等の不都合が生じることを確実に防止することができる。
以下、図1〜5を参照して本発明の消化管用治療・検査具の一実施形態を説明する。
図1に示すように、この消化管用治療・検査具1(以下、「治療検査具1」という)は、チューブ状のカテーテル10と、該カテーテル10内に挿入されるガイドワイヤ50とを備えている。
カテーテル10は、腸内の内容物を吸引する側孔28が形成されたチューブ本体20と、該チューブ本体20の基端部に装着されたコネクタ30と、前記チューブ本体20の先端部に設けられた誘導部35と、該誘導部35から所定距離を設けてチューブ本体20の外周に装着されたバルーン40とを有している。
前記チューブ本体20は、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、或いは、ポリ塩化ビニルとシリコーン樹脂との共重合体等から選ばれた合成樹脂から形成されており、その内部に複数のルーメンを有している。図2,3を併せて参照すると、チューブ本体20の内部には、ガイドワイヤ50を挿通させると共に、腸内の内容物を吸引するための断面半円形をなす第1ルーメン21と、バルーン40を膨張させるための断面円形をなす第2ルーメン22と、消化管内に体外からエアーを供給するための断面円形をなす第3ルーメン23とを有している。第1ルーメン21は、チューブ本体20の基端から先端まで形成され、第2ルーメン22は、チューブ本体20の基端からバルーン40の装着部の中間位置に至る長さで形成され、第3ルーメン23は、チューブ本体20の基端から後述するベント孔26に至る長さで形成されている(図2中想像線参照)。
また、チューブ本体20の外周や、ガイドワイヤ50が挿通される第1ルーメン21の内周には、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等の親水性樹脂がコーティングされていることが好ましい。これにより、消化管内壁に対するカテーテル10の潤滑性を向上させたり、血栓をなるべく付着させたりでき、更には、第1ルーメン21内にガイドワイヤ50を挿通させる際の潤滑性を高めることができるようになっている。
更に、チューブ本体20の周壁には、線状をなすX線不透過性の造影ライン25が埋設されている。図3に示すように、この造影ライン25は、断面円形状をなしている共に、チューブ本体20の、半円形をなす第1ルーメン21の周方向中間に近接する位置に埋設されている。この造影ライン25は、シリコーン樹脂等の合成樹脂に、BaSO、Bi、Wの粉末、その他のX線不透過性の材料を含有させて、X線造影時に視認可能となっている。
また、チューブ本体20の先端部外周であって、上記造影ライン25上には、長孔状のベント孔26が形成されており、該ベント孔26は、前記第3ルーメン23を介して後述するベント管33に連通している。すなわち、チューブ本体20に形成された側孔28によって、消化管内の内容物が吸引されて、消化管内が減圧されるようになっているが、この治療検査具1においては、ベント管33、第3ルーメン23、及び、上記ベント孔26を通して、消化管内に体外からエアーが供給されるため、消化管内の過度の減圧が防止されて、消化管を所定径に維持できるようになっている。
このベント孔26に近接してバルーン40が装着されており、このバルーン40よりも更にチューブ本体20の基端部側に、第1ルーメン21に連通し、腸内の内容物を吸引するための側孔28が形成されている。図1及び図2に示すように、この側孔28は、長径a及び短径bを有する長孔状をなしていると共に、チューブ本体20の軸方向に対して、その長径方向を向けて配置されている。更に、側孔28は、チューブ本体20の軸方向に沿って所定間隔を設けて、かつ、前記造影ライン25を挟んで左右に互い違いとなるように、前記第1ルーメン21に連通して複数個形成されている。なお、この実施形態においては、前記短径bが側孔28の内径を意味している。
上記チューブ本体20の基端部に装着されるコネクタ30は、その内部に前記各ルーメンに連通する図示しない通路がそれぞれ形成されている。また、このコネクタ30の図示しない各通路の基端部には、ガイドワイヤ挿入管31と、バルーン注入管32と、ベント管33とがそれぞれ取付けられている。すなわち、このコネクタ30を介して、第1ルーメン21にガイドワイヤ挿入管31が連通し、第2ルーメン22にバルーン注入管32が連通し、更に、第3ルーメン23にベント管33が連通するようになっている。
また、チューブ本体20の先端部に設けられた誘導部35は、一端が閉塞した樹脂チューブ36と、該樹脂チューブ36の内部に、一列に並べられて収容された複数の金属球37とを有している。そして、前記樹脂チューブ36の他端開口部を、チューブ本体20の先端部外周に被せて熱溶着することにより、カテーテル10の先端部に誘導部35が設けられている。隣接する金属球37,37同士は互いに固着されていないため、誘導部35は所定方向に屈曲可能となっている。そして、この誘導部35は、複数の金属球37によりある程度の重量を有しているので、カテーテル10の錘として機能し、カテーテル10の操作性を高めると共に、凹凸のある腸内壁が蠕動する際に、カテーテル10を誘導して、腸の奥方に移動させやすくする役割もなしている。
チューブ本体20の、ベント孔26及び側孔28の間の外周には、バルーン40が装着されている。このバルーン40は、その周縁部がチューブ本体20の外周に溶着により固着されていると共に、その内部が、チューブ本体20外周に形成された図示しない通孔を介して、第2ルーメン22に連通するようになっている。したがって、後述するバルーン注入管32、第2ルーメン22、及び、図示しない通孔を通って、その内部に滅菌蒸留水等の流体が注入されると、図2に示すようにバルーン40が膨張するようになっている。そして、バルーン40が腸内で膨張することにより腸内壁に密着して、腸内壁の蠕動運動によるカテーテル10の移動を、よりスムーズになされるようになっている。
以上説明したカテーテル10内には、ガイドワイヤ50が挿入される。図4を併せて参照すると、この実施形態におけるガイドワイヤ50は、芯線51と、該芯線51に被覆された樹脂被膜55とを有している。芯線51は、一定径で伸びる基部52を有していると共に、先端部53は端部に向かって次第に縮径された形状をなしており、更に、先端部53の反対側の基端部54も端部に向かって次第に縮径された形状をなしている。
また、芯線51の先端部53の長さL1は、基端部54の長さL2よりも長く形成されている。すなわち、基部52よりも縮径して肉薄となった範囲は、基端部54よりも先端部53の方が長くなっており、これにより、先端部53は、基端部54に比べて柔らかく形成されている。
なお、芯線51の材質としては、Ni−Ti合金、Ni−Ti−X(X=Fe,Cu,V,Co等)合金、Cu−Zn−X(X=Al,Fe等)合金等の超弾性合金、又は、ステンレス、ピアノ線材、更には、Pt、Ti、Pd、Rh、Au、W、及びこれらの合金等からなるX線不透過材料が好ましく用いられる。
上記芯線51の外周全体には、樹脂被膜55が被覆されている。この樹脂被膜55は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、若しくは、ポリウレタン、ナイロンエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル等の合成樹脂で形成されるが、ポリウレタン等の合成樹脂で形成されることが好ましく、また、BaSO、Bi、W等の粉末を含有させてX線不透過性としてもよい。
上記樹脂被膜55は、例えば、押出し成形により、芯線51の外周に被覆される。或いは、樹脂被膜55をチューブ状に成形して、これを溶剤により予め膨潤させておき、該チューブを芯線51の外周に配置した後、チューブに含有された溶剤を乾燥させることにより、チューブを収縮させて、芯線51の外周に樹脂被膜55を被覆させるようにしてもよい。
そして、芯線51の縮径された先端部53及び基端部54における最先端には、前記カテーテル10に形成された側孔28の内径、すなわち短径よりも、大きい外径となるように拡径された拡径部60が設けられている。このように、側孔28の短径よりも大きく拡径された部分を、ガイドワイヤ50に設けたことが、本発明の治療検査具1の特徴となっている。
具体的に説明すると、この実施形態の場合、樹脂被膜55の外周であって、芯線51の縮径された先端部53及び基端部54に相当する位置に、ほぼ球状に膨出した拡径部60,60が設けられている。このとき、球状の拡径部60の中心位置は、芯線51の先端部53及び基端部54の最先端に位置するように配設されている。すなわち、拡径部60は、芯線51の両端部の最先端に位置する部分が、最も拡径した形状をなしている。
そして、この実施形態の場合においては、図2に示すように、カテーテル10の側孔28の短径bよりも、大きな外径D1で拡径部60が形成されている(b<D1)。また、このときの拡径部60の外径D1は、側孔28の短径b(内径)の1.02〜1.12倍の大きさとなっている。この範囲内であれば、カテーテル10内に対するガイドワイヤ50の挿入性を維持したまま、側孔28からのガイドワイヤ50の突き出しを最大限に防止することができる。なお、拡径部60の外径D1が、側孔28の短径bの1.02倍よりも小さいと、カテーテル10内へガイドワイヤ50が挿入された際に、側孔28から突き出てしまう恐れがあるので好ましくなく、一方、同外径D1が短径bの1.12倍よりも大きいと、拡径部60とカテーテル10内周との間のクリアランスが小さくなり、ガイドワイヤ50の挿入性が低下するので好ましくない。
更に、図4に示すように、拡径部60の外径D1は、樹脂被膜55の最大径D2(樹脂被膜55の基部52に被覆された部分の外径)よりも太く形成されている(D1>D2)。また、前述したように、球状の拡径部60の中心は、先端部53及び基端部54の最先端に位置しているので、拡径部60の内部半分には芯線51が埋設されているものの、拡径部60内部の残り半分には、芯線51が埋設されていない状態となっている。これにより、ガイドワイヤ50の拡径部60,60が設けられた両端部の柔軟性を、ある程度確保できるようになっている。
上記拡径部60は、例えば、次のようにして形成されている。すなわち、芯線51の外周に樹脂被膜55を被覆させた状態で、溶解した紫外線硬化型のアクリレート樹脂を、先端部53及び基端部54の最先端にディッピング若しくはポッティングにより盛り付け、その後、紫外線を照射して硬化させることにより、上記の拡径部60が形成される。なお、紫外線硬化型の樹脂材料を用いずとも、例えば、樹脂被膜55と同じ材料を溶かし、これに芯線51の両端部を漬けてディッピングさせて加熱して、拡径部60を形成してもよく、特に限定されるものではない。
以上のようにして、ガイドワイヤ50が形成されるが、前記カテーテル10と同様に、その外周に、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等の親水性樹脂をコーティングしても良い。
次に、上記構成からなる本発明の治療検査具1の使用方法について、図5を参照して説明する。
この治療検査具1は、口、咽頭、食道、胃、腸等からなる消化管内に挿入されて、腸閉塞等の治療や、検査を行うために用いられる。そして、この治療検査具1は、鼻孔から挿入されて、図示しない食道及び胃3を通して、その先端部が、腸5の閉塞部7の近傍まで位置するまで挿入される。なお、検査治療具1を鼻孔から挿入する際には、カテーテル10は柔軟である方がよいので、最初の段階ではガイドワイヤ50を挿入せずに進行させる。そして、大きく屈曲した形状をなす腸5の内部へカテーテル10を挿入していく際に、そのままでは腸5の奥方に挿入しずらいので、カテーテル10内にガイドワイヤ50を挿入して、ガイドワイヤ50でカテーテル10を押しながら挿入するようになっている。
すなわち、まず、鼻孔からカテーテル10を挿入していき、食道を通して、その先端部を胃3の内部まで到達させる。この状態で、ガイドワイヤ挿入管31から、コネクタ30を介して、カテーテル10の第1ルーメン21内にガイドワイヤ50を挿入していく。このとき、ガイドワイヤ50は、芯線51の先端部53及び基端部54がそれぞれ異なる形状で縮径されているため、その両端部の柔軟性がそれぞれ異なっている。そこで、患者の治療部位の状態や、術者の好みに応じて、いずれかの端部を選択して挿入することができる。例えば、柔らかな感触を望むのであれば、先端部53側からガイドワイヤ50を挿入し、一方、硬めが良ければ、基端部54側からガイドワイヤ50を挿入すればよい。
なお、ガイドワイヤ50のカテーテル10への挿入に先立って、コネクタ30を介して第1ルーメン21内に、シリンジ等から生理食塩水等の流体を注入しておき、第1ルーメン21内周に潤滑性を付与すると共に、ガイドワイヤ50自体にも、予め潤滑性を付与させておくことが望ましい。
上記のようにして、カテーテル10の第1ルーメン21内にガイドワイヤ50が挿入されていくが、このとき、芯線50の縮径された端部におけるガイドワイヤ50の端部が、カテーテル10の側孔28の内径よりも大きい外径となるように拡径されているので、カテーテル10内にガイドワイヤ50が挿入される際に、側孔28からガイドワイヤ50が外部に飛び出すことを防止することができる。また、この実施形態では、側孔28は、長径a及び短径bを有する長孔状をなすと共に、ガイドワイヤ50の拡径された部分は、側孔28の短径bよりも大きい形状をなしているので、ガイドワイヤ50がより突き出しにくくなっている。
更に、ガイドワイヤ50の先端部が拡径されていることにより、カテーテル10の内径に対するガイドワイヤ50のクリアランスを小さくすることができ、その結果、ガイドワイヤ50をカテーテル10内に挿入していく際に、ガイドワイヤ50の先端部が偏心したり、がたついたりすることが抑制され、カテーテル10内にガイドワイヤ50をスムーズに挿入することができる。特に、この実施形態においては、ガイドワイヤ50の拡径部60は、球状に膨出した形状をなしているので、上記のように、カテーテル10内にガイドワイヤ50を挿入していく際に、カテーテル10の内周に引っ掛かりにくくなり、よりスムーズに挿入することができるようになっている。
以上のようにして、カテーテル10内にガイドワイヤ50が挿入されたら、ガイドワイヤ50で押しながら、カテーテル10を移動させていくのであるが、上記のように、側孔28からのガイドワイヤ50の飛び出しが防止されているので、胃3や腸5の内壁を損傷させることなく、カテーテル10を移動させることができる。このとき、この実施形態においては、長孔状の側孔28がカテーテル10の軸方向に長く伸び、側孔28を設けた部分での柔軟性が高められているので、カテーテル10が屈曲しても、ねじれたり折れ曲がったりすることが防止され、耐キンク性を向上させることができる。
そして、図5に示すように、カテーテル10の誘導部35を閉塞部7の近傍にまで到達させ、この状態でバルーン注入管32に図示しないシリンジを接続し、滅菌蒸留水等の流体を注入することにより、第2ルーメン22を介してバルーン40を膨張させる(図2中、想像線参照)。すると、凹凸のある腸5の内壁にバルーン40が密着し、その後、腸5の蠕動運動によって、カテーテル10が移送されて、その先端部が閉塞部7の内部に留置される。この状態で、所定期間留置されることにより、カテーテル10に形成された側孔28から、腸5内のガスや未消化の食物残渣等の内容物が吸引されて、閉塞部7が次第に拡開して、腸5の詰まりが解消されることとなる。
なお、上記使用方法においては、カテーテル10を胃3まで挿入した後、ガイドワイヤ50をカテーテル10内に挿入するようにしているが、予めカテーテル10内にガイドワイヤ50を挿入しておいてもよく、特に限定されるものではない。また、本発明の治療検査具1においては、その外周に形成された側孔28から、造影剤等の薬液を投入して、検査目的として用いることもできるようになっている。
図6には、本発明の治療検査具の他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態における治療検査具1aは、前記実施形態と比べて、先端部に設けた誘導部の形状が異なっている。
すなわち、この治療検査具1aの誘導部35aは、両端部が開口した樹脂チューブ36aを有しており、この樹脂チューブ36aの内部に、中央に貫通孔38aが形成された金属球38が、一列に並べられて複数個収容されている。また、各金属球38の貫通孔38a内には、一つのコイルスプリング39が固着されていて、その結果、複数の金属球38がバラバラにならないように連結された状態となっている。そして、前記樹脂チューブ36aの基端開口部を、チューブ本体20の先端部外周に被着することにより、カテーテル10の先端部に誘導部35aが設けられている。なお、誘導部35aの先端部は、開口していると共に、各金属球38は中空のコイルスプリング39により連結されているので、カテーテル10内に挿入されたガイドワイヤ50を、コイルスプリング39の内部を通して、その先端部から突き出すことができるようになっている。
そして、上記治療検査具1aは、前記実施形態とは異なり、まず、カテーテル10内にガイドワイヤ50を挿入して、カテーテル10の先端部からガイドワイヤ50を突き出すと共に、このガイドワイヤ50をカテーテル10に先行させて、胃3や腸5の内部を移動させていき、その外周に沿ってカテーテル10を追随させることにより、目的箇所まで移動させるようになっている。
このような使用方法の治療検査具1aにおいても、カテーテル10内へのガイドワイヤ50挿入時における、側孔28からのガイドワイヤ50の飛び出しを防止することができると共に、誘導部35aの先端開口から飛び出したガイドワイヤ50の先端部が腸5等の内壁にあたっても、内壁の損傷を防止することができる。なお、この実施形態においては、ガイドワイヤ50の拡径部60が球状をなしているので、上述した効果、すなわち、腸5内壁の損傷や引っ掛かりを、より効果的に防止することができるようになっている。
本発明の治療検査具1を用いて、カテーテル10内へのガイドワイヤ50挿入時に、側孔28からのガイドワイヤ50の飛び出しが防止されるかを確認した。
カテーテル10としては、外径が5.3mmで、第1ルーメン21の内径が長径3.45mm、短径2.45mmのものを製造し、このカテーテル10の先端部に、長径aが4.5mm、短径bが1.0mmの長孔状の側孔28を形成した。このカテーテル10を、直径30mmの円筒に巻きつけた。
一方、ガイドワイヤ50としては、その先端に形成された拡径部60の外径D1が、1.20mm、1.23mm、1.25m、1.30mmのものを製造した。
そして、上記外径の各ガイドワイヤ50を、前記カテーテル10の基端部から挿入し、その先端部まで押し込んで、側孔28から飛び出るか否かを試験した。その結果を、下記表1に示す。表中、○が側孔28からガイドワイヤ50が飛び出さなかった場合で、×が側孔28からガイドワイヤ50が飛び出した場合である。
Figure 0004695104
上記表1に示されるように、拡径部60の外径D1が1.30mmの場合に、側孔28からのガイドワイヤ50の飛び出しを防止できることが確認できた。
本発明の消化管用治療・検査具の一実施形態を示す斜視図である。 同消化管用治療・検査具の要部拡大図である。 同消化管用治療・検査具のカテーテルの断面図である。 同消化管用治療・検査具のガイドワイヤの断面図である。 同消化管用治療・検査具の使用方法を示す説明図である。 本発明の消化管用治療・検査具の他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 消化管用治療・検査具(治療検査具)
10 カテーテル
28 側孔
50 ガイドワイヤ
51 芯線
55 樹脂被膜
60 拡径部(ガイドワイヤの拡径された部分)
a 側孔の長径
b 側孔の短径

Claims (3)

  1. 腸内の内容物を吸引するための側孔を有するカテーテルと、
    このカテーテルに挿入されるガイドワイヤとを備えた消化管用治療・検査具において、
    前記ガイドワイヤは、少なくとも一方の端部が縮径された芯線と、この芯線に被覆された樹脂被膜とを有し、
    前記側孔は、長径及び短径を有する長孔状をなして、前記カテーテルの軸方向に長径方向を向けて配置されていると共に、
    前記芯線の縮径された端部における前記ガイドワイヤの端部は、前記カテーテルの側孔の前記短径よりも大きい外径となるように拡径されており、
    前記ガイドワイヤの端部は、ほぼ球状に膨出した形状をなしていると共に、樹脂で形成されていることを特徴とする消化管用治療・検査具。
  2. 前記ガイドワイヤの端部は、前記側孔の前記短径の1.02〜1.12倍の大きさになっている請求項記載の消化管用治療・検査具。
  3. 前記ガイドワイヤの芯線は、両端部がそれぞれ異なる形状で縮径されており、芯線の各端部における前記ガイドワイヤの端部が、前記カテーテルの側孔の前記短径よりも大きい外径となるようにそれぞれ拡径されている請求項1又は2記載の消化管用治療・検査具。
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