JP4694086B2 - 印刷用エンジン/コントローラとそのエンジン/コントローラを組込んでいる印刷ヘッドインタフェースチップ - Google Patents

印刷用エンジン/コントローラとそのエンジン/コントローラを組込んでいる印刷ヘッドインタフェースチップ Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明はプリンタ製品の分野で使用するのに適した印刷用エンジン/コントローラ(PEC)に関するものである。本発明は更に印刷ヘッドのインタフェースチップに具備される印刷用エンジン/コントローラに関する。
【0002】
発明の背景
プリンタの種類の範囲はその画像がドット形式でページに選択的に供給されるインクから構築されるもので発展してきた。発明者、Kia Silverbrookの‘モノリシック印刷ヘッドに関する自己整列構築と製造工程’と題する米国特許第6045710号において、要求に応じて滴下するプリンタに対する従来技術の評価がその製造工程とともに述べられている。
【0003】
以後メムジェット(Memjet)印刷ヘッドと呼ばれるマイクロエレクトロメカニカル小型要求印刷ヘッドが本出願と同時に出願された同時係属国際特許出願に記載されており、以後クロス・リファレンスとして本明細書に援用されている。
【0004】
【表1】
Figure 0004694086
【0005】
メムジェット印刷ヘッドはたとえば1ページの全幅を通して液体インクの1600dpiの2値ドットを作り出すことができる印刷ヘッド部から開発されている。ドットはその最大値まで利用可能な拡散ドットデザリングを可能にするように容易に分離して作り出される。カラー面は理想的なドットオンドット印刷を可能にする完全な登録(registration)法で印刷されることができる。印刷ヘッドはマイクロエレクトロメカニカルインク滴下技術を用いることにより高速印刷を可能にする。
【0006】
本発明に関するさまざまな方法、システム、および装置が本出願と同時に出願されている本発明の出願人あるいは譲受人による次の同時係属出願に開示されている:
NPA001,NPA002,NPA004,NPA005,NPA006,NPA007,NPA008,NPA009,NPA010,NPA012,NPA016,NPA017,NPA018,NPA019,NPA020,NPA021,NPA030,NPA035,NPA048,NPA075,NPB001,NPB002,NPK002,NPK003,NPK004,NPK005,NPM001,NPM002,NPM003,NPM004,NPP005,Npp006,NPP016,NPP017,NPN001,NPP001,NPP003,NPP007,NPP008,NPP018,NPS001,NPS003,NPS020,NPT001,NPT002,NPT003,NPT004,NPX001,NPX003,NPX008,NPX011,NPX014,NPX016,IJ52,IJM52,MJ10,MJ11,MJ12,MJ13,MJ14,MJ15,MJ34,MJ47,MJ58,MJ62,MJ63,MJ64,MJ65,MJ66,PAK04,PAK05,PAK06,PAK07,PAK08,PEC01,PEC02,PEC03,PP01,PP02,PP03,PP04,PP07,PP08,PP09.PP10,PP11,PP12,PP13,PP14,PP15,PP16およびPP17。
【0007】
これら同時係属出願の開示内容はクロスリファレンスとして本明細書に援用されている。各出願は事件整理番号で一時的に識別される。これは利用可能になった時点で対応するPCT出願番号によって置き換えられる。
【0008】
上述のような印刷ヘッドの性能はそのエンジン/コントローラよって示される。高速印刷は印刷ヘッドとそのエンジン/コントローラの両方の開発によるものである。上記技術によって可能とされる1ページ幅の印刷ヘッドは滴下制御信号を高速で供給することができるエンジン/コントローラを必要とする。典型的ページレイアウトには画像、グラフィックおよび文章の混合したものが含まれる。上記マイクロエレクトロメカニカル印刷ヘッドのページ幅の性質により、各ページは目に見える誤差を生じさせることを避けるように一定の速度で印刷し得る。このことは印刷速度が入力データの速度に適合するように変えられる必要が無いということを意味する。文書の画像表示のラスター化および文書の印刷は分離され得る。印刷ヘッドがデータを一定供給することを確実にするため、ページはそれが完全にラスター化されるまで印刷されるべきではない。理想的にはラスター化はより複雑なページをラスター化する時間が得られるように、単純なページをラスター化するときに印刷の先を行くようにすることができるべきである。エンジン/コントローラはこれらの機能が実現されるべき程度を決定するものである。
【0009】
印刷ヘッドにおけるより速い速度は印刷ヘッドとそのエンジン/コントローラの両者の開発に左右される。印刷用エンジン/コントローラのアーキテクチャは大容量のデータを印刷ヘッドに高速で押し出すように設計される必要がある。
【0010】
発明の概要
一つの形態において本発明は
色調画像デコーダと、
2値圧縮デコーダと、
中間色調器/映像信号合成器と印刷ヘッドインタフェースと
を含む印刷用エンジン/コントローラに存在する。
【0011】
印刷用エンジン/コントローラはコンピュータまたは印刷分配システムによりそれに対し適切にフォーマット化された圧縮ページデータからページを作り出すための最終のステップを提供する。そのステップにはページ画像を拡張し、色調層をディザリングし、色調層に対し黒の層を構成し、赤外層に赤外タグを加え、そして出来上がった画像を印刷ヘッドに送る各ステップが含まれる。
【0012】
印刷用エンジン/コントローラは圧縮されたページデータを受信する高速シリアルインタフェースを用いるのが好ましい。色調画像面はJPEGデコーダで復号され、それらはマージン装置の制御のもと中間色調器/映像信号合成器において大きさが調整される。グループ4ファクシミリデコーダは2値の画像面を復号し、それはまたマージン装置の制御のもと中間色調器/映像信号合成器において大きさが調整される。オプションとして赤外タグエンコーダは印刷ページに赤外インクで印刷されるタグを置くように赤外画像面を作り出す働きをする。中間色調器/映像信号合成器は色調画像面をディザーする圧縮されたページデータからのディザーデータを供給するディザーマトリックスアクセス装置を含んでいる。
【0013】
本発明は更に圧縮されたページデータを受信するインタフェースと、いかなる連続的色調の画像をも受信圧縮ページデータに復号する色調画像デコーダと、いかなる2値の画像面とディザーデータをも受信圧縮ページデータに復号する2値デコーダと、いかなる2値画像面をいかなる連続色調画面にも合成する中間色調器/映像信号合成器と、合成信号を印刷ヘッドに出力する印刷ヘッド駆動器とを含むインク滴下ヘッドとインタフェースする印刷用エンジン/コントローラチップを含んでいる。
【0014】
好適実施例の詳細な説明
典型的な12インチの印刷ヘッド幅はA4およびレターサイズのフルブリードの印刷を可能にする以下に記述する1つ以上のPECによって制御される。カラーインクの6チャンネルが本印刷環境において期待される最大チャンネルである。これらは:
・通常のカラー印刷に対し、CMY
・黒色テキストおよびその他の黒色印刷に対し、K
・タグを可能にする応用に対し、IR(赤外)
・高速で野印刷を可能にする、F(フィクサティブ)
である。
【0015】
プリンタが高速印刷をすることができるものであるため、フィクサティブは次のページが高速で印刷を完了する前に、インクを乾燥可能にするのに必要とされる。さもないとページはお互いにインクが流れ出てしまう。低速印刷環境ではフィクサティブは必要としない。
【0016】
PECは印刷ヘッドとインタフェースする一つのチップ内に構築される。それは機能として四つの基本レベルを含んでいる。
・IEEE1394のようなシリアルインタフェースを通じて圧縮ページを受信すること。
・圧縮されたフォームからページを生成するための印刷エンジン。印刷エンジンの機能はページ画像を拡張するステップと、色調層をディザリングするステップと、色調層に対し黒色層を合成するステップと、任意により赤外タグを付加するステップと、出来上がった画像を印刷ヘッドに送る機能とを含んでいる。
・印刷ヘッドとステップモータを制御するための印刷コントローラ。
・二つのQAチップと通信するための二つの標準的低速シリアルポート。確認手順を行っている間、強力なセキュリティを保証するためにポートが二つなければならず一つのポートでは無いということに留意すること。
【0017】
図1において文書を計算機システムから印刷ページに送るデータの流れが見られる。文書は11で受信され、ページレイアウトを有効化することができ、必要とされるいくつかの対象を付加することができるメモリバッファ12にロードされる。メモリ12からのページは13でラスター化され、印刷エンジンコントローラ10へ伝送する前に14で圧縮される。ページはメモリバッファ15に印刷エンジンコントローラ10内で圧縮されたページ画像として受信され、そこからそれはページ拡張部16に送られ、そこでページ画像が取り出される。必要なディザリングは17で色調層に与えることができる。黒色2値の層も19における赤外タグとともに18で色調層に対し一緒に合成することができる。合成されたページデータは20で印刷されてページ21を生成する。
【0018】
印刷用エンジン/コントローラは圧縮されたページ画像を取り出し、ページの拡張とパイプラインにおけるやり方のように印刷を始める。ページの拡張と印刷は相当の大きさの2値CMYK+IRページ画像をメモリに記憶するのは実際的でないためにパイプラインのようにするのが好ましい。
【0019】
パイプラインの最初の段階はJPEG圧縮された色調CMYK層(以下参照)を拡張し、グループ4ファックス圧縮された2値ディザーマトリクス選択マップ(以下参照)を拡張し、グループ4ファックス圧縮された2値黒色層(以下参照)をすべて並行的に拡張する。これと並行してタグエンコーダは圧縮されたページ画像から2値IRタグを符号化する。第二段階はディザーマトリクス選択マップによって選択されたディザーマトリクスを用いて色調CMYK層をディザーし、2値黒色層を出来上がった2値K層に対して合成し、IR層をページに追加する。固定層はまたC,M,Y,K,あるいはIRチャンネルのいずれにおいても必要とされる各ドット位置において生成される。最後の段階は印刷ヘッドインタフェース(以下参照)を経て印刷ヘッドを通して2値CMYK+IRデータを印刷する。
【0020】
図2においていかに印刷用エンジン/コントローラ10が全体の印刷システムアーキテクチャに適合するかが示される。印刷システムのさまざまな構成品は
・印刷用エンジン/コントローラ(PEC)。PECチップ10、あるいは複数のチップがメモリバッファ24に記憶するために圧縮されたページ画像を受信し、ページの拡張を行い、黒色層を合成し、印刷ヘッド23へドットデータを送り出す責任を有している。それはまたQAチップ25,26と通信し、最適な印刷を保証するために印刷ヘッドの特性を引き出す手段を与える。PECは本明細書の主題である。
・メモリバッファ。メモリバッファ24は圧縮されたページ画像を記憶し、与えられたページの印刷中に使用を消去する。メモリバッファの構築と動作は当業者には既知であり、それらの使用に対する標準チップの分野と技術は本発明のPECの使用において活用することができる。
・マスターQAチップ。マスターチップ25は交換可能なインクカートリッジQAチップ26に適合される。QAユニットの構築と動作は当業者に既知であり、既知のQA工程の分野は本発明のPECの使用において活用することができる。たとえば、QAチップは同時係属米国特許出願に記載されている。
【0021】
【表2】
Figure 0004694086
【0022】
QAチップ通信はそれが画像の拡張と物理的印刷ヘッドを走らせる役割を持っているのでPECチップ全体の機能の中に最適に含まれることができる。QAチップ通信を配備することにより、ページを印刷するのに十分なインクがあることが保証され得る。印刷ヘッドアセンブリに備えられるQAは確証用チップを用いて実装されるのが好ましい。それがマスターQAチップであるので、それは確証用キーを含むだけであり、ユーザデータを含まない。しかしながらそれはインクカートリッジのQAチップと適合しなければならない。インクカートリッジのQAチップは最も実現可能な印刷品質を維持するのに必要な情報を含んでおり、確証チップを用いて実装される。64メガビット(8メガバイト)のメモリバッファが圧縮されたページ画像を記憶するのに用いられるのが好ましい。一ページがバッファに書き込まれている間、他方が読み出されている(ダブルバッファリング)。さらに追加して、PECはページの印刷中に計算されたドット情報をバッファするメモリを使う。ページNの印刷中バッファは
・圧縮ページNの読みこみ
・ページNの2値ドット情報の読みこみと書きこみ
・圧縮されたページN+1の書き込み
に用いられる。
【0023】
PECチップが以下の機能を実行する簡易なマイクロコントローラCPUコア35を組込んでいることが望ましい。
・印刷ページ間のシリアルインタフェース36を経てQAチップ確証プロトコルを実行する
・印刷中並列インタフェース91を経てステップモータを走らせる(ステップモータは5kHzの処理を要する)
・印刷中PECのさまざまな部分を同期させる
・外部データ要求(プログラムの登録他)とインタフェースする手段の提供をする
・印刷ヘッド部の低速データ要求(特性ベクトルの読み込みやパルスプロファイルの書き込みのような)とインタフェースする手段の提供をする
・ポートレイトと風景のタグを外部DRAMに書き込む手段を提供する
すべての画像処理が専用ハードウェアによって実施されるので、CPUはピクセルを処理しない。結果として、CPUは簡単なものになる。非常に広い分野の既知のCPUコアが適している:それは要求される計算を実行し、機能を十分早く制御するのに十分な処理能力を持ついかなる処理コアでもよい。適切なコアの一例は約1MHzで動作するフィリップス8051マイクロコントローラである。CPUコア35に関連するものはプログラム化されたROMと小さなプログラム消滅可能なRAMであってもよい。CPUはメモリマップされたI/Oを経てPECチップ内の他のユニットと通信する。特定のアドレス範囲が特定のユニットにマップし、それぞれの範囲内で特定ユニット内の特定レジスタにマップする。これはシリアル36とパラレル91インタフェースを含んでいる。小さなプログラムフラッシュROMはPECチップに組込まれている。その大きさは選ばれるCPUに左右されるが、8KBを超えてはならない。同様に小さなスクラッチRAMの領域はPECチップに含まれることができる。プログラムのコードが画像を操作することはないので大きなスクラッチ領域を必要としない。RAMの大きさは選ばれるCPUに左右されるが(たとえばスタックメカニズム、規約を呼び出すサブルーチン、レジスタの大きさ他)、約2KB以上であってはならない。
【0024】
上記参照セグメントベースのページ幅印刷ヘッドを用いるPECチップは最大のドット分解能(典型的に1600dpi)で黒を再生することができるが、中間色を用いる幾分低い分解能で色調カラーを再生することができる。したがって、ページ記述は黒の2値層と色調層に分けられる。黒の2値層は色調層に対して合成するよう定義される。黒の2値層は各ピクセルに対し1−ビットの半透明処理を含むビットマップからなる。黒の層のつや消しはプリンタのドット分解能の整数因数である分解能を持つ。最も高い分解能は1600dpi、すなわちプリンタの最大ドット分解能である。色調層は各ピクセルに対し、32ビットCMYKカラーを含むビットマップからなる。ここでKはオプションである。この色調画像はプリンタのドット分解能の整数因数である分解能を持つ。最も高い分解能は単一のPECに対し12インチに渡って320ppi、すなわちプリンタのドット分解能の5分の1である。より高い色調分解能に対し複数のPECが要求され、各PECで出力ページのストリップを生成する。色調分解能はまた典型的にRIPにおける計算を簡単にするために黒色2値レベルの分解能の整数因数である。しかしながらこれは要求ではない。黒色2値レベル層と色調層はいずれもプリンタの内部メモリーに効率的に記憶するために圧縮された形になっている。
【0025】
図3において印刷エンジンのアーキテクチャが示される。印刷エンジンのページ拡張と印刷するパイプラインは高速シリアルインタフェース27(標準のIEEE1394インタフェースのような)と、標準のJPEGデコーダ28と、標準のグループ4ファックスデコーダと、カスタム中間色調器/合成器29と、カスタムタグエンコーダ30と、ラインローダ/フォーマッタユニット31と、印刷ヘッド33へのカスタムインタフェースからなっている。デコーダ28,88とエンコーダ30は中間色調器/合成器29へバッファされる。タグエンコーダ30は赤外タグあるいはページへのタグをページに何が使用されるかに応じたプロトコルにしたがって確定する。タグの実際の内容は本発明の主題ではない。
【0026】
印刷エンジンは二重バッファの方法で動作する。一ページがDRAMインタフェース89と高速シリアルインタフェース27からのデータバス90を経てDRAM34にロードされ、一方前のロードされたページはDRAM34から読み出され、印刷エンジンのパイプラインを通過する。ページが印刷を終わると、次にロードされたばかりのページが印刷されるページになる。そして新しいページが高速シリアルインタフェース27を経てロードされる。最初の段階でパイプラインはどのJPEG圧縮された色調(CMYK)層も拡張し、二つのグループ4ファックス圧縮された2値レベルデータ流のいずれをも拡張する。二つの流れは黒色層(PECが実際のカラーを不可知で、この2値層が出力インクのいずれかに向けられるのであるけれど)と色調ディザリング(以下を参照)のためディザーマトリクス間を選択するつや消しである。第二段階で最初と並行にIRか黒色インクのいずれかに後で与えるためのタグが符号化される。最後に第三段階は色調層をディザーし、作られた2値のディザーされた層に対し位置タグと2値のスポット層を合成する。データの流れは印刷ヘッドのオーバーラップするセグメントを通して滑らかな遷移を作り出すよう理想的に調整され、理想的には印刷ヘッドの死んだノズルに対し補償するよう調整される。2値データの6チャンネルまでがこの段階から作り出される。すべての6チャンネルが印刷ヘッドに存在するわけではないことに留意すべきである。たとえば、印刷ヘッドはCMYだけであってもよく、KがCMYチャンネルに押し込められ、IRが無視される。あるいは、IRインクが利用できない場合(あるいは試験目的のために)位置タグはKに印刷することができる。得られた2値CMYK-IRドットデータはバッファされ、一連のラインバッファ(以下参照)を経て印刷ヘッド33上に印刷するためフォーマット化される。これらのラインバッファの多くはオフチップDRAM34上に理想的に記憶されことができる。最終段階は印刷ヘッドインタフェース32を経て2値ドットデータの6チャンネルを印刷する。
【0027】
圧縮がPECを用いる印刷システムにおいて用いられる。これはホストとPEC間の帯域要求を低減し、同時にページ記憶のメモリ要求を低減する。267ppiで色調CMYKデータのレターサイズのページは25MBの大きさをもつ。JPEG(以下参照)のような消失性色調圧縮アルゴリズムを用いると、色調画像は著しい品質低下無しに10:1までの比率で圧縮し、2.5MBの圧縮されたページサイズを与える。800dpiで2値データレターサイズページは7MBの大きさを持つ。テキスト文書のようなコヒーレントなデータは非常によく圧縮する。グループ4ファクシミリ(以下参照)のような損失のない2値圧縮アルゴリズムを用いると、10ポイントのテキスト文書はおよそ10:1も比率で圧縮して0.8MBの圧縮されたページの大きさになる。ディザーされるとCMYKの色調画像データのページは2値データで114MBからなる。以下に記述される2層に圧縮されたページ画像フォーマットは消失性JPEG色調画像圧縮と非消失性の2値レベルテキスト圧縮の相対強度を利用するものである。フォーマットは記憶するのに十分コンパクトなものであり、印刷中直接実時間で拡張するのに十分簡便なものである。テキストと画像は通常重ならないので、通常の最悪ケースでのページ画像サイズは2.5MB(すなわち画像のみ)であり、一方、通常の最善ケースのページ画像サイズ0.8MB(すなわちテキストのみ)である。絶対最悪ケースページ画像サイズは3.3MB(すなわち画像上のテキスト)である。平均的ページの四分の一が画像を含んでいると仮定すると平均のページ画像の大きさは1.2MBである。
【0028】
グループ3ファクシミリ圧縮アルゴリズム(ANSI/ELA 538−1988、グループ4ファクシミリ装置のファクシミリ符号化企画と符号化制御機能、1988年8月参照)が遅い、雑音のある電話線を通る伝送に対し、2値レベルデータを損失なく圧縮するのに使用し得る。2値レベルデータは走査される白色の背景上の黒色テキストと図形を表し、アルゴリズムは画像のこのクラスに対して微調整される(たとえば中間調2値画像に対してそれは明確には微調整されないものの)。IDグループ3アルゴリズムは各走査線を符号長(ランレングス)符号化し、次に生成されたランレングスをハフマン(Huffman)符号化する。0から63の範囲の符号長は終端(terminating)符号で符号化される。64から2623の範囲の符号長はそれぞれが複数の64の符号長を表し、その後に終端符号が続くメークアップ符合で符号化される。2623を超える符号長は後に終端符号が続く複数のメークアップ符号で符号化される。ハフマンの表は固定されるが、黒と白の長さに対して別々に微調整される(それが一般的である1728より大きいメークアップ符合を除く)。可能な場合、2Dグループ3アルゴリズムが前の走査線を参照して短い端のデルタ分(0、±1、±2、±3)として走査線を符号化する。デルタシンボルはエントロピー符号化である(したがってゼロデルタシンボルは1ビット長のみ、等々)。デルタ符号化されない2D符号化されたライン内の端部はランレングス符号化で接頭部(プレフィックス)によって識別される。1Dと2D符号化されたラインは別々にマークされる。1D符号化されたラインは実際に必要とされるか、されないかにかかわらず、デコーダが最小の画像劣化で回線雑音から復号できることを保証するように一定の間隔で生成される。2Dグループ3は6:1までの圧縮比を達成する(Urban,S.J.、“ファクシミリシステムの電子画像化の標準に関するレビュー”、電子画像ジャーナル(Journal of Electronic Imaging)Vol.1(1)、1992年1月5-21ページ参照)。
【0029】
グループ4ファクシミリアルゴリズム(ANSI/EIA 538-1988、グループ4ファクシミリ装置のファクシミリ符号化企画と符号化制御機能、1988年8月参照)は誤りのない通信回線(すなわち回線が真に誤りがないか、誤り訂正が低プロトコルレベルでなされる)に対する伝送のため2値データを消失することなく圧縮する。グループ4アルゴリズムは伝送が誤り無しと仮定しているので、1D符号化されたラインが誤り再生の一助として一定間隔でもはや生成されないという本質的修正を持つ2Dグループ3アルゴリズムに基づいている。グループ4はテスト画像のCCITTセットに対し20:1から60:1の範囲の圧縮比を達成する。グループ4圧縮アルゴリズムの設計目標と性能は2値層に対する圧縮アルゴリズムとしてその適格性を示す。しかしながら、そのハフマン表が低走査分解能(100‐400dpi)に微調整され、それが2623を超える符号長を不器用に符号化する。800dpiで我々の最大符号長は現在6400である。グループ4のデコーダのコアがPECの使用に利用可能であるけれど、それは400dpiのファクシミリ応用において通常遭遇するものを超える符号長を扱えないので、修正が必要である。(典型的には1600dpi)黒色層はG4ファックスを用いて10:1を超える典型的な圧縮比で消失なく圧縮される。色調カラー層に適合する(典型的には320dpi)ディザーマトリクス選択層はG4ファックスを用いて50:1を超える典型的圧縮比で消失なく圧縮される。
【0030】
グループ4ファックス(G4ファックス)のデコーダは2値データを解凍することに関与する。2値データは単一のスポット色(テキストと線図形に対する典型的な黒色)に制限され、また(JPEGデコーダで解凍された)色調データの次のディザーリングに使用するためのディザーマトリクス選択ビットマップに制限される。G4ファックスデコーダへの入力は外部DRAMから読み出される2値レベルデータの2平面である。G4ファックスデコーダの出力は解凍された2値データの2平面である。解凍された2値レベルデータは印刷するパイプラインの次段階のため中間色調/合成ユニット(HCU)へ送られる。二つの2値レベルバッファはG4ファックスデコーダとHCU間の2値データを転送する手段を提供する。各々の解凍された2値層は二つのラインバッファへの出力である。各バッファは期待される最大の分解能でドットの全12インチラインを保持することができる。2ラインバッファを持つことは他のラインがG4ファックスデコーダで書きこまれている間に一ラインがHCUで読み出されることを許容する。これは単一の2値ラインが典型的に1600dpi以下で,したがってドットとラインの両方の次元に拡張されなければならないため重要である。バッファリングが全ライン分より少ないとG4ファックスデコーダは同じラインを複数回‐各出力600dpiドットラインに対して1回復号しなければならない。
【0031】
スポットカラー1は出力画像の単一カラー面に対し高分解能ドットデータを許容するよう設計される。色調層が画像に対し十分な分解能を提供するのに対し、スポットカラー1はテキストと線図形(典型的に黒色)のような応用に向けられている。テキストと線図形に用いられるとき、典型的圧縮比は10:1を超える。スポットカラー1は最大の印刷品質に対し1600dpiまでの可変の分解能を可能にする。したがって2ラインバッファーの各々は全体で2400バイト(12インチ×1600dpi=19200ビット)である。
【0032】
ディザーマトリクス選択マップの分解能は理想的に色調分解能に適合すべきである。その結果、2ラインバッファのそれぞれはしたがって12インチを320dpiで記憶することができる480バイト((3840ビット)である。マップが色調分解能に適合するとき、典型的圧縮比は50:1を超える。
・800dpiスポットカラー1層(典型的には黒色)
・320dpiディザーマトリクス選択層
をサポートするために、解凍帯域要求は1秒あたり1ページの性能に対し、9.05MB/sec(ページ幅が12インチか8.5インチかにかかわらず)で、最大のプリンタ速度性能(1秒あたり30,000ライン)をだしている間12インチと8.5インチページ幅に対しそれぞれ20MB/secと14.2MB/secである。解凍されたデータがラインバッファへの出力とするとG4ファックスデコーダは出力の各々から一度に1ラインずつ容易にラインを解凍する。
【0033】
G4ファックスデコーダはDRAMインタフェースを経て主メモリから直接供給される。圧縮量が外部DRAMへの帯域要求を決定する。G4ファックスが消失無しであるから、画像の複雑さがデータの量、したがって帯域に影響を与え、典型的に800dpiの黒色テキスト・図形層が10:1の圧縮を超え、従って1秒あたり1ページを印刷するのに要求される帯域は0.78MB/secである。同様に、典型的な320dpiディザー選択マトリクスは50:1以上で圧縮し0.025MB/secの帯域を生じる。ディザー選択マトリクスの320dpiとスポットカラー1の800dpiの最も速い速度の形態はそれぞれ1.72MB/secと0.056MB/secの帯域を必要とする。したがって2MB/secの全帯域はDRAM帯域に対し十分以上であるべきである。G4ファックスの復号機能はG4ファックスデコーダコアによって実現される。広い範囲のG4ファックスデコーダコアが適している:それは要求される計算と制御機能を十分早く実施する十分な処理能力を持ついかなるコアでもよい。それは400dpiファクシミリ応用において通常遭遇するものを超える符号長を扱うことができなければならず、したがって修正を要してもよい。
【0034】
JPEG圧縮アルゴリズム(ISO/IEC 19018-1:1994、情報技術−連続色調の静止画像のデジタル圧縮と符号化:要求とガイドライン、1994参照)は決められた品質レベルで色調画像を消失的に圧縮する。それは5:1以下の圧縮比で感知できない画像劣化を、そして10:1以下の圧縮比で無視し得る画像劣化をもたらす(Wallace, G. K. "JPEG静止絵圧縮標準“ACMの通信、Vol.34, No.4. 1991年4月、30−44ページ参照)。JPEGは輝度と色彩を別のカラーチャンネルに分離するカラー空間に画像を典型的にまず変換する。これは色彩に対してより輝度に対して人間の視覚システムが相対的に大きい感度を持っているため、色彩チャンネルを評価しうるほど消失することなくサブサンプルされることを許容する。この第一ステップの後、各カラーチャンネルは別々に圧縮される。画像は8x8ピクセルブロックに分割される。各ブロックは次にディスクリートコサイン変換(DCT)を経て周波数領域に変換される。この変換は画像エネルギーを相対的に低い周波数係数に集中させる効果をもち、そのことは高い周波数係数がより雑に量子化されることを許容する。この量子化はJPEGにおける圧縮の主要プログラムである。更に、圧縮は隣接のゼロ係数の見込みを最大にするよう係数を周波数で並べることによって達成され、次にランレングス-符号化はゼロが続く。最後に、ランレングスと非ゼロの周波数係数がエントロピー符号化される。解凍は圧縮の逆の処理で行われる。
【0035】
CMYK(またはCMY)色調層はプレーナカラーのJPEGバイトストリームに圧縮される。輝度/色彩の分離が、すなわち表の共有のため、あるいは色彩のサブサンプリングのために必要と思われる場合、CMYKはYcrCbに変換され、CrとCbは正しくサブサンプルされる。JPEGのバイトストリームは完全なものとなり、自己包含される。それは量子化とハフマン表を含む解凍に必要とされるすべてのデータを含む。JPEGデコーダは色調データ層の活動中の解凍を実行することに関与する。JPEGデコーダへの入力は色調データの4面までである。これはCMY色調画像を表す典型的に3面であるか、CMYKの色調画像を表す4面である。各カラー面は典型的にはすべてのカラー面が同じ分解能をもつけれど、別々の分解能でもありうる。色調層は外部DRAMから読み込まれる。JPEGデコーダの出力は各面に分離された解凍された色調データである。解凍された色調画像は印刷するパイプラインにおける次の段階のため中間色/合成ユニット(HCU)29へ送られる。4面のバッファはJPEGデコーダとHCU29の間の色調データを遷移させる手段を提供する。
【0036】
解凍された色調データの各カラー面は二つのラインバッファ(以下参照)のセットに出力される。各ラインバッファは3840バイトで、したがって単一カラー面のピクセルの12インチを320ppiに保持することができる。ラインバッファすることは他のラインバッファがJPEGデコーダによって書き込まれている間に1ラインバッファがHCUで読み出されることを許容する。これは単一の色調ラインが典型的には1600ppiより少ないため重要なことであり、したがってドットとラインの両方の次元で拡張されなければならない。バッファリングが全1ランより少なかったら、JPEGデコーダは同じラインを複数回−各出力600dpiのドットラインに対して1回デコードしなければならない。さまざまな分解能が実現されるであろうが、分解能と利用可能な帯域の間でトレードオフが必要である。分解能とカラー数が増加すると帯域要求もまた増加する。更に、PECチップによって目標とされているセグメント数もまた帯域と実現可能な分解能に影響を与える。色調画像がプレーナフォーマットで処理されるので、各カラー面は異なる分解能(たとえばCMYはK面より高分解能となる)で記憶されることができることに留意すべきである。最も高く提供される色調分解能は1600ppi (プリンタの最大ドット分解能に適合する)である。しかしながら、そこには色調ピクセルを12インチの長さの320ppiに対し十分保持するために十分な出力ラインバッファメモリがありさえすればよい。出力の全12インチがより高い色調分解能で要求されるなら、プリンタの最終出力が依然として2値であるのみであることに留意されなければならないが、複数のPECチップが必要とされるであろう。4面を320ppiで実現する場合、解凍出力帯域要求は毎秒1ページの性能(ページ幅が12インチであるか8.5インチであるかにかかわらず)に対して40MB/secであり、最大のプリンタ速度性能(毎秒30,000ライン)で12インチと8.5インチのページ幅に対しそれぞれ88MB/secと64MB/secである。
【0037】
JPEGデコーダはDRAMインタフェースを経て主メモリから直接データが供給される。圧縮量が外部DRAMへの帯域要求を決める。圧縮のレベルが上がるにつれ、帯域は下がるが、最終出力画像の品質もまた低下する。単一カラー面のDRAM帯域は圧縮率を出力帯域に適用することによって容易に計算することができる。たとえば、圧縮比10:1を持つ320dpiの単一カラー面は毎秒1ページを生成するのにDRAMへ1MB/secでアクセスする必要がある。JPEG機能はJPEGコアで実現される。さまざまなJPEGコアが適している:それは要求される計算と制御機能を十分早く実行することのできる十分な処理能力を持ついかなるJPEGコアでもよい。たとえば、BTG X-Matchコアは最大印刷速度(毎秒1600dpiで30,000ライン)で400ppiまでの色調分解能で4カラー面の解凍を可能にし、1ページ/secに対し800ppiを可能にする。コアはより汎用のJPEG圧縮/解凍コアによって取り込まれる要求を低減して解凍をサポートするのみに必要とされていることに留意すべきである。コアの大きさは100,000ゲート以上にはならないことが期待される。回答されたデータがラインバッファへの出力であるとすると、JPEGデコーダは各カラー面の全体のラインを一度に容易に解凍することができ、したがって1ライン中の文脈切り替えを少なくし、JPEGデコーダの制御を簡略化することができる。4つの文脈は維持されなければならず(各カラー面に対し1文脈)、それは適切なJPEGパラメータ同様、外部DRAMの現アドレスを含むものである。
【0038】
図4において中間色調/合成ユニット(HCU)29は色調(典型的にCMYK)層を同じものの2値バージョンに中間調化し、適当な中間調色調層に対しスポット1,2値層を合成する機能を結合するものである。プリンタにKインクがない場合、HCU29は適切にKをCMYにマップすることができる。それはまたディザーマトリクス選択マップの対応する値に基づいてピクセルごとに二つのディザーマトリクスの間を選択する。HCU29への入力はバッファ37を通る拡張された色調層(JPEGデコーダユニットからの)、バッファ38を通る拡張された2値スポット1層、バッファ39を通る色調層と典型的に同じ分解能で拡張されたディザーマトリクス選択ビットマップ、そしてバッファ40を通るフルのドット分解能におけるタグデータである。HCU29からの41におけるラインローダ/フォーマットユニット(LLFU)への出力は6面までのカラー面におけるプリンタ分解能2値画像ラインのセットである。典型的には色調層はCMYKかCMYで2値スポット1層はKである。
【0039】
図5においてHCUがより詳細に示される。一度開始されると、HCUはそれがページの端状態を検出するまで、あるいはその制御レジスターを経て明白に止められるまで処理を進める。HCUの最初の仕事はスケールユニット43のような対応するスケールユニットにおいて、42のようなバッファプレーンで受信されるすべてのデータを横と縦の両方のプリンタ分解能に大きさをあわせることである。
【0040】
スケールユニットは色調データあるいは2値データを横と縦の両方向にプリンタ分解能まで大きさをあわせる手段を提供する。スケーリングは両次元においてデータの値を回数の整数に反復再生することによって達成される。データをスケールする処理は技術に習熟したものにはなじみのものである。
【0041】
二つの制御ビットがマージンユニット57によってスケールユニット43へ与えられる:アドバンスドットとアドバンスライン。アドバンスドットビットはステートマシーンが同じドットデータの複数のインスタンスを生成することを可能にする(ページマージンとプリントヘッドの重なる部分に対してドットデータを作り出すのに有益である)。アドバンスラインビットはドットの特定ラインが終わったときにステートマシーンを制御することを可能にし、それによってプリンタマージンにしたがってデータを切り詰めることを可能にする。それはまたスケールユニットを特別のラインの終わり論理を要求することの手間を省く働きをする。スケールユニットへの入力はフルラインバッファッである。ラインはスケールファクターの倍数がラインの反復再生を経て縦の上方スケーリングを有効にするのに用いられ、各ライン内で各値はスケールファクターの倍数がピクセルの反復再生を経て横方向の上方スケーリングを有効にするのに用いられる。入力ラインが一度スケールファクターの倍数に用いられる (アドバンスラインビットがスケールファクターの倍数に設定される)とアドレスの入力バッファ選択ビットがトグルされる(二重バッファリング)。スケールユニットの論理はスケールユニットがアドレスを生成するだけであるので、8ビットと1ビットのケースで同じである。
【0042】
色調層の各々は異なる分解能でありうるので、それらは独立にスケールされる。バッファ45の2値スポット1層とバッファ46のディザーマトリクス選択層もまたスケールされる必要がある。バッファ47の2値タグデータは正しい分解能で構築され、スケールされる必要がない。スケールアップされるディザーマトリクス選択ビットはディザーマトリクスアクセスユニット48によって2つのディザーマトリクスから単一の8ビット値を選択するのに用いられる。8ビット値は四つのコンパレータ44への出力と、それを特定の8ビット色調値に単に比較するだけのコンパレータ49から51への出力である。実際のディザーマトリクスの生成は印刷ヘッドの構造に依存し、それによってマトリクスを生成することが当該技術において習熟したものになじみのものである一般的処理に依存する。色調値が8ビットディザーマトリクス値より大きいか等しければ、1が出力される。そうでなければ、0が出力される。これらのビットは次にマージンユニット57からのインページビット(特定のドットがページの印刷可能領域内であるかどうか)を用いて52から56においてすべてANDされる。HCUの最終段階は合成段階である。6つの出力層の各々に対し、それぞれ6入力を持つユニット58のような一つのドットマージャユニットがある。各ドットマージャユニットからの一つの出力はいずれかまたはすべての入力ビットの組み合わせである。これはスポットカラーがいずれかの出力カラー面(試験目的のための赤外を含む)に置かれることを可能にし、黒色がシアン、マジェンダおよびイエローにマージされることを可能にし(黒色インクが印刷ヘッドになければ)、そしてタグドットデータが可視面に置かれることを可能にする。フィクサティブカラー面はまた容易に生成されることができる。ドット再構成ユニット(DRU)59は出力がセグメント順に、そしてセグメント内のドット順になるよう生成されたドットストリームを与えられたカラー面に持ってきてそれを32ビットの量に構成する働きをする。最小の最順序化がオーバーラップするセグメントに対するドットがセグメント順に生成されないと言う事実により必要とされる。
【0043】
2つの制御ビットがマージンユニット57によってスケールユニットに与えられる:アドバンスドットとアドバンスライン。アドバンスドットビットはステートマシンを同じドットデータの複数のインスタンス(ページマージンに有益で、印刷ヘッドにおいてオーバーラップするセグメントに対しドットデータを作る)を生成させるようにする。アドバンスラインビットはステートマシンをドットの特定ラインが終了されるとき制御可能にし、それによって印刷マージンにしたがってデータの切り詰めを可能にする。それはまた、スケールユニットが特別のライン終端ロジックを必要とすることを省略する。
【0044】
コンパレータユニットは単一の8ビット“以上または等価”コンパレータを含む。それは8ビットの色調値が8ビットのディザーマトリクス値より大きいか、等しいかを決定するのに用いられる。そのようにコンパレータユニットは二つの8ビット入力をとり、一つの1ビット出力を発生する。
【0045】
図6においてドットマージャユニットのより詳細が示される。それは2値のディザーされたデータ、スポット1カラーおよびタグデータを実際の印刷ヘッドの出力インクにマッピングする手段を与える。各ドットマージャユニットは6つの1ビット入力を取り、そのカラー面に対し出力ドットを表す単一のビット出力を作る。60における出力ビットは入力ビットのいずれかまたはすべての入力ビットの組み合わせである。これはスポットカラーがいずれかの出力カラー面に置かれることを可能にし(試験目的のための赤外を含む)、黒色がシアン、マジェンダ、およびイエローにマージされることを可能にし(印刷ヘッドに黒色インクがない場合)、そしてタグドットデータが可視面に置かれることを可能にする。フィクサティブに対する出力はすべての入力ビットを単に結合するだけで容易に生成されることができる。ドットマージャユニットは6入力ビットに対するマスクとして用いられる6ビットカラーマスクレジスタを含んでいる。入力ビットの各々は対応するカラーマスクレジスタビットでANDされ、結果の6ビットは次に最終の出力ビットを形成するようORされる。
【0046】
図7において、出力がセグメント順に、そしてセグメント内でドット順になるよう生成されたドットストリームを与えられたカラー面に対し取り出し、それを32ビットの寮に構成する働きをするドット再構成ユニット(DRU)が示される。最小の最順序化がオーバーラップするセグメントに対するドットがセグメント順に生成されないと言う事実により必要とされる。DRUは32ビットのシフトレジスタと通常の32ビットレジスタおよび通常の16ビットレジスタを含んでいる。5ビットカウンタがそこまで処理されたビットの数を追跡する。ディザーマトリクスアクセスユニット(DMAU)からのドットアドバンス信号はどのビットが出力されるべきかをDRUに指示する。
【0047】
図7においてレジスタ(A)62はサイクルごとにクロックされる。それはドットマージャユニット(DMU)によって生成される最も直近のドットを含む。前32ビットの値は簡易な5ビットカウンタを経てDRUステートマシン64によって生成される書き込み可能信号によって32サイクルごとにレジスタ(B)に転写(コピー)される。レジスタ(B)63からの16の奇数ビット(ビット1,3,5,7、等々)は同じ書き込み可能パルスでレジスタ(C)65に転写される。次に32ビットのマルチプレクサ66はステートマシンからの2ビットに基づいて次の3出力の間を選択する。
・レジスタBからの全32ビット
・レジスタAの16の偶数ビット(ビット0,2,4,6、等々)から作られる32ビット値とレジスタBの16偶数ビット。レジスタAからの16偶数ビットがビット0から15を形成し、一方レジスタBからの16偶数ビットがビット16から31を形成する。
・レジスタBの16の奇数ビット(ビット1,3,5,7、等々)とレジスタCの16ビットから作られる32ビット値。レジスタCのビットはビット0から15を形成し、レジスタBからの奇数ビットが16から31を形成する。
DRUに対するステートマシンは表1に示される。それはステート0で始まる。それは32サイクルごとにステートを変える。32サイクル中、単一のノーオーバーラップビットがそれら32サイクルに対するすべてのドットアドバンスビットのANDを収集する(ノーオーバーラップ=サイクル0のドットアドバンスで、次にノーオーバーラップ=ノーオーバーラップとサイクル1から31のドットアドバンスをANDしたもの)。
【0048】
【表3】
Figure 0004694086
【0049】
図5におけるマージンユニット(MU)57はディザーマトリクスアクセスユニット(DMAU)48からのアドバンスドットとアドバンスライン信号を現在のページのページマージンに基づく一般の制御信号に切り替える働きをする。MUはページを通してドットとラインのカウンターを保持する。いずれもページの始まりでは0にセットされる。ドットカウンタはMUがDMAUからドットアドバンス信号を受けるごとに1だけ進められる。MUがDMAUからラインアドバンス信号を受けるとき、ラインカウンタは増加され、ドットカウンタは0にリセットされる。サイクルごとに現在のラインとドットの値はページのマージンと比較され、適切な出力ドットアドバンス、ラインアドバンスおよびマージン内信号がこれらのマージンに基づいて与えられる。DMAUはHCU対する実質的なメモリ要求のみを含んでいる。
【0050】
図8においてラインローダ/フォーマットユニット(LLFU)が示される。それはHCUからのドット情報を受信し、与えられたプリントラインのドットを適切なバッファ記憶(あるときはチップ上に、あるときは外部DRAM34内に)ロードされ、そして印刷ヘッドに要求される順にそれらをフォーマット化する。その外部インタフェースによってLLFUの高いレベルのブロックダイアグラムが図9に示される。LLFUへの入力67はすべてHCUで生成される6つの32ビットワードのセットとデータバリッドビットである。出力68は6色の最大15印刷ヘッドセグメントを表す90ビットのセットである。すべての出力ビットが妥当であるということはなく、いくつの色が実際に印刷ヘッドで用いられるかに左右される。
【0051】
上に参照される印刷ヘッド上の噴射ノズル、二つのオフセットされた列のノズルの物理的配置は同じ色の奇数と偶数ドットが二つの異なるラインに対するものであることを意味する。偶数ドットはラインL用で、奇数ドットがL-2用である。更に一つの色のドットと他の色のドット間に多数のラインがある。同じドット位置に対する6つの色の面がHCUで一度に計算されるので同じドットが適切なカラーノズルの下に位置されるまでカラー面のそれぞれに対するドットデータを遅らせる必要がある。
【0052】
各バッファラインの大きさは印刷ヘッドの幅に左右される。一つのPECが15までの印刷ヘッドセグメントに対するドットを生成するので、したがって一つの奇数あるいは偶数バッファラインが9600ビット(1200バイト)全体に対し640ドットの15セットである。たとえば、カラー6の奇数ドットに必要とされるバッファは全体でほぼ45Kバイトである。
【0053】
要求のバッファの全セットは製造技術が可能であればPECチップ上に与えることができる。さもなければ、カラー2以降のバッファは外部DRAMに記憶される。これはカラー面間の距離が将来変わるかも知れなくてもPECを正当化するものである。すべてがその特定のドットライン(追加のラインバッファは必要とされない)に対して印刷されるのでPEC上にカラー1に対する偶数ドットを保持することは些細なことである。更に、カラー1の奇数ドットをバッファするのに必要とされる二つのハーフラインは本質的にDRAM帯域を節約する。さまざまなラインバッファ(チップ上およびDRAM内の)はページがクリーンなエッジを持つよう印刷される前にすべて0にプリロードされる必要がある。ページの端はHCUによって自動的に生成され、その結果、それはクリーンエッジを持つ。
【0054】
図10において、カラーNのOESplit(図9のOesplit 70参照)に関するブロックダイアグラムが示され、図9における二つのバッファEとF、71,72のそれぞれに対するブロックダイアグラムが図10と11に示される。バッファEFは図3の印刷ヘッドインタフェース(PHI)32へデータを送る2重バッファの機構である。したがってバッファEとFは同じ構造を持つ。ドットの一ラインを処理する時、二つのバッファの一つは他方が読み込まれている間、書き込まれる。二つのバッファはPHIからのライン同期信号を受信すると論理的に交換される。両バッファEとFは図11に示されるように各カラーあたり1サブバッファで、カラー1サブバッファが73と番号付けられる6つのサブバッファからなる。各サブバッファの大きさは2400バイトで、セグメントあたり1280ドットで15セグメントを保持するのに十分な大きさである。メモリは32ビット一度にアクセスされ、したがって各サブバッファに対し600アドレスがあるアドレスの10ビットを必要とする)。すべての偶数ドットは各カラー用サブバッファの奇数ドットの前に置かれる。何らかの未使用スペース(15セグメント以下の印刷に対し)がある場合、それは各カラーのサブバッファの終わりに置かれる。各サブバッファから実際に用いられるメモリの量はPECによって実際にアドレスされるセグメントの数に直接関係する。15セグメントの印刷ヘッドに対し、未使用スペース無しで偶数ドットの1200バイトがあり、奇数ドットの1200バイトが続く。有利に用いられるサブバッファの数は印刷ヘッドに用いられるからの数に直接関係している。
【0055】
バッファEとFの各々に対するアドレスデコーディング回路は与えられたサイクルにおいて単一の32ビットアクセスがすべての6サブバッファに(すべての6からの読み込み、かまたは6の一つへの書き込み)なされる様なものである。当該プロセスは図11に示される。アドレスの15ビットは32ビットを選択するのに用いられているアドレスの10ビットによって特定のビットの読みだしを可能にし、アドレスの5ビットがそれら32から1ビットを選定する。すべてのカラーサブバッファがこの論理を共有するので、一つの15ビットアドレスはカラーあたり1ビットで、全部で6ビットの出力を与える。各サブバッファ73から78は与えられたサイクルで一つの32ビット値を特定のカラーバッファに書き込まれるようにするそれ自身の書き込み可能(WriteEnable)ラインを持っている。個々の書き込み可能(WriteEnable)はカラー選択(ColorSelect)の復号された形式で単一の書き込み可能(WriteEnable)入力をANDすることによって生成される。ライン79のデータ入力(DataIn)の32ビットは一つのバッファのみが実際にデータの入力に同期(クロック)するので、共有される。
【0056】
バッファEとFから読み出すためのアドレス生成は直接的である。各サイクルが特定のセグメントに対しカラーあたり1ビットを表す6ビットをとってくるのに用いられるビットアドレスを生成する。現在のビットアドレスに640を加えることにより我々は次のセグメントの等価なドットへ進む。我々は奇数と偶数のドットがバッファ内で分離されるので640(1280でなく)を加える。我々は偶数ドットを表すデータを取り込むようこのNumSegments倍数し、それらのビットをPHIへ送る。NumSegments=15の時、ビットの数は90(15×6ビット)である。処理は次に奇数ドットに対して繰り返される。この全体の偶数/奇数生成処理は開始アドレスを毎回増加させながら640回繰り返される。したがってすべてのドット値が640×2×NumSegmentsサイクルにおいて印刷ヘッドによって要求される順にPHIへ移送される。NumSegments=15の時、サイクル数は19,200サイクルである。印刷ヘッドで実際に用いられるカラーの数に関係なく、6ビットが与えられた読み込みサイクルで(各カラーのバッファから1ビット)作られることに留意すべきである。
【0057】
更に、我々は図9の90ビットのトランスファ(Transfer)レジスタ90へ書き込むためTwriteEnable制御信号を生成する。LLFUがPHIの前にスタートするので我々はPHIからのアドバンスパルスの前に最初の値を移送しなければならない。我々はまた最初のアドバンスパルスに対し迅速に次の値を生成しなければならない。解は最初の値をNumSegmentsサイクル後トランスファレジスタに移送することで、そして次にNumSegmentsサイクルを後に止めて、次のNumSegmentsサイクルグループをスタートさせるアドバンスパルスを待つことである。一度最初のアドバンスパルスが到着すると、LLFUはPHIに同期される。一つのドットラインの対する読み込み処理は次の擬似コードで示される。
【0058】
Figure 0004694086
読み込み処理がデータをEまたはFからPHIへ移送する間、書き込み処理は他バッファの次のドットラインを準備している。
【0059】
EまたはFへ書かれているデータはHCUで生成されるカラー1データであり、バッファDからのカラー2−6データ(DRAMから供給される)である。カラー1データはHCUのアウトプットバリッドフラグがセットされる時はいつもEFに書かれ、カラー2−6データはレジスタCからの他の時間中に書き込まれる。
【0060】
図9のバッファOE81はカラー1の隣接する32ドットの一つのHCU生成セットを保持するのに用いられる。ドットがページ上で隣接している間は、奇数と偶数のドットは別々の時間に印刷される。
【0061】
バッファAB82はカラー1の奇数データを2ドットラインだけ遅らせる2重バッファ機構である。バッファAとBはしたがって同じ構造を持つ。ドットのラインの処理中、二つのバッファの一つは読み出されそして次に書き込まれる。二つのバッファは全体のドットラインが処理されると論理的に交換される。単一のビットフラグABSenseは二つのバッファのどちらが読み出され、書き込まれているかを決定する。
【0062】
HCUは最初のフラグがラインに対して送られた後、各32サイクルごとである出力バリッド制御フラグがセットされる時はいつもカラー1のデータの32ビットを提供する。32ビットは単一のドットラインに対し32ドットの隣接するセット−16の偶数ドット(ビット0,2,4、等々)と16の奇数ドット(ビット1,3,5、等々)を定義する。出力のバリッド制御フラグはOEレジスタ81に対するWriteEnable制御として用いられる。我々はHCUデータを出力バリッド信号ごとに処理する。HCUカラー1データの16の偶数ビットは偶数カラー1データの32ビットを作るようレジスタOE?野16の奇数ビットと組み合わされる。同様に、HCUカラー1データの16奇数ビットは奇数カラー1データの32ビットを作るようレジスタOE?の16奇数ビットと組み合わされる。2のグループの第1出力バリッド信号の受信に際して、我々はバッファEF内の図11に示されるカラー1、73へ奇数データを移送するようバッファABを読む。2のグループの第2出力バリッド信号の受信に際して、我々が前に読んだバッファABの同じ場所に奇数データの32ビットを書き込み、そして我々は偶数データの32ビットをバッファEF内のカラー1へ書く。
【0063】
HCUは出力バリッド制御がセットされている時はいつでもカラー面あたりのデータの32ビットを提供する。これはあるスタートアップ時の間を除いて32サイクルごとに生じる。32ビットは単一のドットラインに対し32ドットの隣接するセット−16の偶数ドット(ビット0,2,4、等々)と16の奇数ドット(ビット1,3,5、等々)を定義する。
バッファOE1(図10の83)がカラー1に対する単一の32ビット値を記憶するのに用いられる間、バッファOE2からOE5はカラー2から6に対する単一の32ビット値をそれぞれ記憶するのに用いられる。ちょうどカラー1に対するデータが64サイクルごとに(二つの出力バリッドフラグが立つごとに)カラー1の奇数ドットを表す32ビットとカラー1の偶数ドットを表す32ビットに分割されるように、残りのカラー面はまた偶数と奇数ドットに分割される。
【0064】
しかしながら、バッファEFへ直接書かれる代わりに、ドットデータはラインの数だけ遅らされバッファCD(図9の84)を経てDRAMに書き出される。与えられたラインに対するドットがDRAMにかかれている間、前のラインのドットがDRAMから読み出され、そしてバッファEF(71,72)に書き込まれる。この処理はカラー1をバッファEFへ書き込む処理と多重化(interleaved)されて実行されなければならない。
【0065】
出力バリッドフラグが図10のライン85上のHCUから受信されるごとに、カラーNデータの32ビットはバッファOEN(83)へ書き込まれる。二つ目の出力バリッドフラグごとに、組み合わされた64ビットの値はカラーバッファN(86)へ書き込まれる。これはすべてのカラー面2−6に対して並列で生じる。カラーバッファN(86)は二つの完全なセグメントに対するドットが記憶されるよう64ビットの40セット(320バイト)を含む。これはDRAMへ書き出されるべき前のセグメントデータ(奇数と偶数の両ドット)に対する完全なセグメント生成時間(20×64=1280サイクル)を可能にする。書き込みに対するアドレス生成は直接的である。ライン87上のColorNWriteEnable信号は2番目の出力バリッドフラグごとに与えられる。アドレスは0でスタートし、39まで二番目の出力バリッドフラグごとに増加する。40へ進む代わりにアドレスは0にリセットされ、こうして二重バッファの考え方を提供する。これは読み込みが出力バリッドフラグ中に生じない限り動作し、前のセグメントデータが単一のセグメントデータを生成するのにかかる時間内にDRAMに書き込まれることができる。処理は次の擬似コードで示される。
【0066】
Figure 0004694086
読み込みのためのアドレス生成はそれがDRAMアクセスのためのタイミング(読み込みと書き込みの両方)、バッファEFアクセス、そしてそれゆえカラー1の生成に結びついているのでよりトリッキーである。それは以下により十分に説明される。
【0067】
バッファC、D、E、F、およびカラーNはDRAMアクセスのタイミングにすべて結び付けられており、バッファEとFに関し、カラー1処理と干渉してはいけない。基本原理はカラーNの単一のセグメント(奇数か偶数ドットのいずれか)に対するデータがバッファCDを経てバッファEFへDRAMから転移される。データがDRAMから一度読み出されると、それらのドットはColorNBufferNの値に基づいて置き換えられる。これは奇数と偶数のドットにおけるカラーのそれぞれに対して実行される。ドットの完全なセグメントの値が蓄積した後(64サイクルの20セット)、次に処理は再開される。与えられたプリントラインのすべてのセグメントに対するデータがDRAMからそしてDRAMへ一度転移されると、そのカラーのDRAMバッファに対する現在のアドレスはカラーラインの特定のデータがDRAMから読み戻されるまでそれが適切な数のラインであるよう進められる。この観点でしたがって、DRAMはFIFOの形で動作する。その結果、カラーN(奇数か偶数のいずれか)がカラーN(同じ奇数/偶数の意味)をバッファCに複写している間、DRAMからバッファDに読み込まれる。データのバッファCへの複写は出力バリッドフラグが20転移中に生じているかどうかに依存して20か21サイクルをとる。一度両タスクが終わると(典型的にはDRAMアクセスがより遅いタスクであるが)、処理の二番目の部分が始まる。バッファCのデータはDRAM(ちょうど読み出されたと同じ場所)に書き込まれ、バッファDのデータがバッファEFへ複写される(再び、カラー1データが転送されているので出力バリッドフラグがセットされている間はカラーNデータのいずれもバッファEFに転送されない)。両タスクが終わると同じ処理はカラーN(奇数または偶数のいずれか)の他の意味に対し行われ、そして次に残りの他のカラーに対して行われる。全体の二重処理は10回行われる。DRAMにおける現在のラインの各々に対するアドレスは次のラインの処理に対して始まるよう更新される。
【0068】
帯域に関し、ドットデータバッファに対するDRAMアクセスはPECからのすべてのDRAMアクセスの大多数を消費する。各プリントラインに対し、我々はカラー2-6対する全体のドットラインを読み出し、カラー2-6に対する全体のドットラインを書き出す。15セグメントの最大に対し、これはプリントラインあたり2×5×15×1289ビット=192,000ビット(24,000バイト)に等しくなる。最も早い印刷システム(毎秒30,000ライン)に対し、これは687MB/secに等しくなる。毎秒1ページの印刷に対し、必要とされる帯域は312MB/secである。帯域が非常に高いので、DRAMの各カラーに対し、さまざまなハーフラインのアドレスが用いられるメモリのタイプに対して最適化される。たとえばRDRAMメモリシステムでは第一番目のハーフラインバッファはDRAMアクセス上のページヒットを最大にするよう各カラーに対して1KBの制約に調整される。さまざまなセグメントが処理されるので、次のセグメントの開始が1Kバイトページ内でバイト960に調整されようとするなら640ビットのアクセスは2ページにわたるであろうことを保証する必要がある。したがって可変のDRAMMaxValがこの場合をチェックするのに用いられ、それが起これば、アドレスはページ調整される次のハーフラインバッファに対して丸められる。その結果、無駄は13セグメントあたり64バイトのみであるが、単一のページ内で完全に640ビットアクセスの得をする。
【0069】
アドレス生成処理は20×32ビットの読みと、続く20×32ビットの書き込みからなる10セットのNumSegmentsの価値と考えられ、それは次の擬似コードに示される。
【0070】
Figure 0004694086
Figure 0004694086
MaxHalfColorsのレジスタは別々に扱われるがカラー1を含まない奇数と偶数のカラーによってカラーの数より一つ少ないことに留意しなければならない。たとえば、標準の6色印刷システムに関し、10有り(奇数と偶数でカラー2−6)、したがってMaxHalfColorsは9に設定されるべきである。
【0071】
LLFUは2NumSgmentsのサイクルがPHIに対し最初の180ビットを準備するよう要求する。その結果印刷ヘッドは開始され、LLFUが開始した後、最初のライン同期パルスがこの時間間隔を発生しなければならない。これは最初のトランスファ値が正当であるようにし、次の90ビット値がトランスファレジスタにロードされる用意があるようにする。
【0072】
印刷ヘッドインタフェース(PHI)はプロセッサーが印刷ヘッドに印刷されるドットをロードし、実際のドット印刷処理を制御する手段である。それはLLFUから入力を取り、印刷ヘッド自身にデータを出力する。PHIはさまざまな印刷ヘッド長とフォーマットを扱うことができる。PHIの内部構造は最大6色、トランスファあたり8セグメント、そして最大2セグメントグループを可能にする。これはA4/レターサイズをフルブリードで印刷することのできる15セグメント(8.5インチ)に対して十分であるはずである。
【0073】
明細書全体の目的は本発明をいずれか一つの実施例または特徴の個々の集団に限定することなく本発明の好適実施例を記述することであった。当業者は本発明の範囲内にいずれにせよ含まれる個々の実施例からの応用を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 データフローと印刷用エンジンコントローラによって実施される機能を示す図である
【図2】 全体の印刷システムアーキテクチャに関連した印刷用エンジンコントローラを示す図である。
【図3】 印刷用エンジンコントローラのアーキテクチャを示す図である。
【図4】 図3の中間色調器/画像信号合成ユニット(HCU)への外部インタフェースを示す図である。
【図5】 図4のHCUへの内部回路を示す図である。
【図6】 図5のドットマージャーユニット内の工程を示すブロック図である。
【図7】 図5のドット再構成ユニット内の工程を示す図である。
【図8】 図5のラインローダ/フォーマットユニット(LLFU)内の工程を示す図である。
【図9】 図8のLLFUにおいてカラーデータを発生させる内部回路を示す図である。
【図10】 図9のLLFUの構成品を示す図である。
【図11】 図9のLLFUの構成品を示す図である。
【符号の説明】
1…上のビット、6…低位ビット、10…印刷エンジンコントローラ、12…メモリバッファ、15…メモリバッファ、16…ページエキスパンダ、23…印刷ヘッド、24…メモリバッファ、25…マスターチップ、26…QAチップ、27…高速シリアルインタフェース、28…デコーダ、29…中間色調器/合成器、31…ラインローダーフォーマッタ、32…印刷ヘッドインタフェース、33…印刷ヘッド、34…DRAM、35…マイクロコントローラCPUコア、36…シリアルインタフェース、37、38…バッファ、39…デコーダ、40…2値タグFIFO、42…色調バッファ面、43…スケールユニット、44…コンパレータ、45、46…バッファ、47…2値タグFIFO、48…ディザーマトリクスアクセスユニット、57…マージンユニット、58…ドットマージャ、59…ドット再構成ユニット、60…OR、61…ビット、62、63…レジスタ、64…ステートマシン、65…レジスタ、67…ドットデータの6面、68…印刷ヘッドインタフェース、69…PHI、70…OEスプリット、79…データ入力オンライン、81…OE1レジスタ、83…ビット幅、85…HCUオンライン、86…カラーバッファN、87…カラーN書き込み可能、90…トランスファレジスタ、91…並列インタフェース。

Claims (7)

  1. インク滴下印刷ヘッドを駆動させる印刷用エンジンコントローラチップであって、
    圧縮ページデータを受信するインタフェースと、
    受信した前記圧縮ページデータにおいて圧縮された連続色調画像面をデコードする色調画像デコーダと、
    受信した前記圧縮ページデータにおいて圧縮された2値画像面をデコードする2値デコーダと、
    連続色調画像面をディザーするとともに2値画像面データと出力面とを合成する中間色調器/映像信号合成器と、
    印刷タグを印刷ページに置くように赤外画像面を作り出す赤外タグエンコーダと、
    その合成信号を印刷ヘッドに出力する印刷ヘッド駆動器と
    を含み、前記中間色調器/映像信号合成器は、前記印刷ヘッドに供給されるインクを前記画像面に組込むためにカラーマスクによって制御されるドットマージャユニットを含んでおり、前記印刷ヘッドに赤外インクが供給されない場合、前記赤外画像面が、可視インクチャンネルにマップされる、前記印刷用エンジンコントローラチップ。
  2. 前記インタフェースが高速シリアルインタフェースである、請求項1に記載の印刷用エンジンコントローラチップ。
  3. 前記色調画像デコーダがJPEGデコーダである、請求項1に記載の印刷用エンジンコントローラチップ。
  4. 前記色調画像デコーダが、デコードした前記画像の別個のカラー面を、前記中間色調器/映像信号合成器の前工程に出力してバッファを分離する、請求項1に記載の印刷用エンジンコントローラチップ。
  5. 前記2値デコーダがグループ4ファクシミリデコーダである、請求項1に記載の印刷用エンジンコントローラチップ。
  6. 前記2値デコーダが、受信した前記圧縮画像面における圧縮された2値画像面を、前記中間色調器/映像信号合成器の前工程でデコードして、それぞれのバッファに出力する、請求項1に記載の印刷用エンジンコントローラチップ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷用エンジンコントローラチップによって駆動するインク滴下プリンタ。
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