JP4693645B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、空調システムに関し、特に、省エネ対策に係るものである。
従来より、送水された冷温水と熱交換して空気調和を行う空調機を複数備えた空調システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この空調システムは、冷温水を冷却または加熱する熱源機と、複数の空調機と、各空調機毎に設けられる冷温水の流量制御弁とを備えている。各空調機は、送られた冷温水と熱交換した空気を利用側へ供給する。上記流量制御弁は、空調機の給気温度がその設定温度になるように、空調機における冷温水の流量を調節している。
また、上記空調システムは、各空調機の空調状態に基づいて熱源機における冷温水の送水温度を制御する送水温度制御装置が設けられている。この送水温度制御装置は、各空調機において、流量制御弁の開度状態や、給気温度とその設定温度との偏差などに基づいて、各空調機毎の冷水または温水の温度状態を判定する。具体的に、各空調機毎に、冷水温度を「上げるべき」、「下げるべき」および「維持すべき」が判定される。そして、送水温度制御装置は、例えば冷水温度を「下げるべき」と判定された空調機が1台でもあれば、熱源機における送水温度を低下させる。また、送水温度制御装置は、冷水温度を「下げるべき」と判定された空調機が1台もなく冷水温度を「上げるべき」と判定された空調機が所定台数以上あれば、熱源機における送水温度を上昇させる。
特開平11−63631号公報
しかしながら、上述した特許文献1の空調システムでは、例えば冷水温度を下げるべき空調機が1台でもあれば熱源機の送水温度を下げるようにしているため、熱源機の消費エネルギーが無駄に費やされる場合があるという問題があった。
具体的に、空気調和を行う場所には、執務室や応接室等の重要な場所もあれば、廊下や倉庫等のそれ程重要でない場所もある。ここで、例えば、重要な場所の空調機では必要能力が発揮される一方、それ程重要でない場所の空調機で能力不足が生じている場合、上記空調システムによれば、システム全体として能力不足と判定し、熱源機の送水温度を変更することになる。つまり、熱源機の送水温度制御が重要でない場所に左右される場合があり、結果として無駄なエネルギーが消費されるという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の空調機に冷温水を送水する冷温水機を備えた空調システムにおいて、各空調機の重要度(重み付け)を考慮して冷温水機の目標送水温度を設定することにより、システム全体の省エネを図ることである。
第1〜第3の発明は、冷温水を冷却または加熱する冷温水機(22)と、該冷温水機(22)から送られた冷温水と熱交換した空気を利用側へ供給する複数の空調機(24)とを備えた空調システムを前提としている。
そして、第1〜第3の発明は、上記空調機(24)の供給空気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定める許容送水温設定手段(31)と、上記許容送水温度設定手段(31)から入力された各空調機(24)の許容送水温度を予め設定された各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度を定める総合送水温設定手段(32)とを備えているものである。
上記の発明では、冷温水機(22)で所定温度に冷却または加熱された冷温水が各空調機(24)へ送られる。上記空調機(24)では、冷温水と熱交換して温度調節された空気が利用側へ供給される。
この空調システムでは、許容送水温設定手段(31)により、各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度が現在の供給空気温度(給気温度)に基づいて設定される。つまり、空調機(24)の給気温度から現在の該空調機(24)の負荷レベルが推定され、その負荷レベルに見合う空調機(24)の送水温度が許容送水温度として算出される。この各空調機(24)の許容送水温度は、総合送水温設定手段(32)に入力される。
上記総合送水温設定手段(32)では、入力された各許容送水温度が空調機(24)の重み付けに基づいて演算され、冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度が算出される。つまり、重み付けが高い空調機(24)ほど優先され、その空調機(24)の許容送水温度と同じまたはそれに近い温度が冷温水機(22)の目標送水温度として設定される傾向になる。逆に、重み付けが低い空調機(24)の許容送水温度から少しずれた温度が冷温水機(22)の目標送水温度として設定される傾向になる。これにより、重要度の高い空調場所と低い空調場所とが同等に考慮されて温度制御される場合に比べて、冷温水機(22)の目標送水温度が空調場所の重要度に応じて適切に制御される。
また、第の発明は、上記許容送水温設定手段(31)は、空調機(24)の定格能力時の送水温度と許容送水温度との差が、空調機(24)の定格能力時の供給空気温度と現在の供給空気温度との差と同じになるように、該空調機(24)の許容送水温度を定めるように構成されているものである。
上記の発明では、各空調機(24)毎に、定格能力時(冷房負荷および暖房負荷が100%時)の給気温度と、その時に必要な送水温度とが予め定められている。そして、現在の給気温度と定格能力時の給気温度との差から、現在の空調機(24)の負荷レベルが容易に推定される。その給気温度の差の分だけ、定格能力時の送水温度に対して加算または減算することにより、負荷レベルに見合う許容送水温度が算出される。
また、第2および第4の発明は、上記総合送水温設定手段(32)は、冷房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最低値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最低値との間の値を代表値として設定するものである。そして、上記総合送水温設定手段(32)は、上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、低い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されているものである。
上記の発明では、空調機(24)が冷房運転を行う場合の目標送水温度の設定方法である。例えば、複数の空調機(24)が、重み付けの高いグループと重み付けの低いグループに分けられる。そして、上記総合送水温設定手段(32)により、重み付けの高いグループの許容送水温度のうち、最低の許容送水温度がそのグループの許容送水温度の代表値として設定される。また、重み付けの低いグループにおいては、総合送水温設定手段(32)により、そのグループの複数の許容送水温度の平均値と、最低の許容送水温度との間の値がそのグループの許容送水温度の代表値として設定される。つまり、これら代表値が各グループの能力要求値となる。
次に、上記総合送水温設定手段(32)により、これら代表値の低い方が冷温水機(22)における目標送水温度として設定される。例えば、重み付けの高いグループの代表値が低い場合、つまり重み付けの高いグループの能力要求値が高い場合、全ての空調機(24)において能力不足が生じることはない。また、重み付けの低いグループの代表値が低い場合、つまり重み付けの低いグループの能力要求値が高い場合、重み付けの高いグループの能力を賄いつつも、重み付けの低いグループの空調機(24)において能力を適切に抑えることができる。
また、第3および第5の発明は、上記総合送水温設定手段(32)は、暖房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最高値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最高値との間の値を代表値として設定するものである。そして、上記総合送水温設定手段(32)は、上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、高い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されているものである。
上記の発明では、空調機(24)が暖房運転を行う場合の目標送水温度の設定方法である。例えば、複数の空調機(24)が、重み付けの高いグループと重み付けの低いグループに分けられる。そして、上記総合送水温設定手段(32)により、重み付けの高いグループの許容送水温度のうち、最高の許容送水温度がそのグループの許容送水温度の代表値として設定される。また、重み付けの低いグループにおいては、総合送水温設定手段(32)により、そのグループの複数の許容送水温度の平均値と、最高の許容送水温度との間の値がそのグループの許容送水温度の代表値として設定される。つまり、こられ代表値が各グループの能力要求値となる。
次に、上記総合送水温設定手段(32)により、これら代表値の高い方が冷温水機(22)における目標送水温度として設定される。例えば、重み付けの高いグループの代表値が高い場合、つまり重み付けの高いグループの能力要求値が高い場合、全ての空調機(24)において能力不足が生じることはない。また、重み付けの低いグループの代表値が高い場合、つまり重み付けの低いグループの能力要求値が高い場合、重み付けの高いグループの能力を賄いつつも、重み付けの低いグループの空調機(24)において能力を適切に抑えることができる。
したがって、本発明によれば、空調機(24)の供給空気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定め、該複数の許容送水温度を予め設定された各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における目標送水温度を定めるようにした。これにより、重要度の高い空調場所に対しては必要能力に見合う目標送水温度を設定しつつ、重要度の低い場所に対しては必要能力よりも低い能力に見合う目標送水温度に設定することができる。つまり、全ての空調場所を同等に考慮して温度制御を行う場合に比べて、冷温水機(22)における目標送水温度を低くまたは高く見積もることができるので、冷温水機(22)のエネルギー消費量を適切に抑制することができる。この結果、システムの省エネを図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、本実施形態の空調システム(10)は、熱媒体として冷温水が循環する冷温水回路(20)を備えている。この冷温水回路(20)は、送水ポンプ(21)と、冷温水機(22)と、複数の空調機(24)とが順に接続されている。この複数(本実施形態では、6台)の空調機(24)は、送水ポンプ(21)や冷温水機(22)に対して並列に接続されている。
上記冷温水機(22)は、冷温水を所定温度(設定送水温度)に冷却または加熱するいわゆる空冷ヒートポンプチラーであり、本空調システム(10)の熱源機を構成している。
上記送水ポンプ(21)は、冷温水機(22)の入口側に位置し、該冷温水機(22)と複数の空調機(24)との間で冷温水を循環させるものである。この送水ポンプ(21)は、回転数がインバータ制御され、容量可変に構成されている。
上記各空調機(24)は、冷温水によって冷却または加熱された空気を利用側(例えば、応接室、食堂や廊下等)に供給する。具体的に、この各空調機(24)は、熱交換器(25)および二方弁(26)を備えている。上記熱交換器(25)は、冷温水と空気とを熱交換させ、空気を冷却または加熱するように構成されている。上記二方弁(26)は、熱交換器(25)の出口側に設けられ、開度調整によって冷温水の流量を制御する流量制御弁を構成している。
また、上記各空調機(24)は、供給する空気温度(給気温度)を検出する温度検出手段である給気温センサ(TS)が設けられている。そして、上記二方弁(26)は、給気温センサ(TS)の検出温度が所定温度(設定給気温度)となるように冷温水の流量を制御するように構成されている。つまり、例えば冷房運転の場合、上記二方弁(26)は、検出温度が設定給気温度より低い場合、開度を絞って冷温水流量を低減し、検出温度が設定給気温度より高い場合、開度を開いて冷温水流量を増大させる。なお、上記各空調機(24)には、空気を熱交換器(25)へ取り込むためのファン(図示せず)が設けられている。
また、上記冷温水回路(20)は、冷温水機(22)の出口側にサプライヘッダー(23)が設けられ、冷温水機(22)の入口側にリターンヘッダー(27)が設けられている。つまり、上記冷温水機(22)を出た冷温水はサプライヘッダー(23)を介して各空調機(24)へ送られ、各空調機(24)を出た冷温水はリターンヘッダー(27)を介して冷温水機(22)に戻る。
上記空調システム(10)は、コントローラ(30)を備えている。このコントローラ(30)は、許容送水温設定部(31)、総合送水温設定部(32)、重み付け入力部(33)および冷温水機制御部(34)が設けられている。これら設定等手段(31,32,33,34)について、図2を参照しながら説明する。
上記重み付け入力部(33)は、運転開始前に、予め使用者によって6台(No.1〜No.6)の空調機(24)について重み付けが入力される。具体的に、本実施形態では、6台の空調機(24)が、「最優先グループ」、「通常グループ」および「無視グループ」の3段階(3グループ)に分けられる。「最優先グループ」、「通常グループ」および「無視グループ」の順に、重み付けが低くなっている。つまり、「最優先グループ」が最も高い重み付けで、「無視グループ」が最も低い重み付けである。
上記許容送水温設定部(31)は、運転中において、各空調機(24)毎の給気温センサ(TS)の検出温度(給気温度)が入力される。この許容送水温設定部(31)は、給気温度に基づいて各空調機(24)の冷温水の許容送水温度(TsP)を設定(算出)するように構成されている(図2のS1)。具体的に、許容送水温度(TsP)は下記の式(1)または式(2)に基づいて算出される。
冷房時:TsP=Tssc+(Tsa−Tsac) (1)
暖房時:TsP=Tssh−(Tsah−Tsa) (2)
ここに、Tsaは現在の給気温度を示す。TsacおよびTsahはそれぞれ冷房定格時および暖房定格時の給気温度を示す。TsscおよびTsshはそれぞれ冷房定格時および暖房定格時の送水温度を示す。冷房定格時および暖房定格時とは、空調機(24)における冷房負荷および暖房負荷が100%時という意味である。
すなわち、上記許容送水温設定部(31)は、現在の給気温度と定格能力時の給気温度との関係から現在の空調機(24)の負荷レベルを推定し、その負荷レベルに見合う送水温度を算出している。したがって、冷房時および暖房時の何れの場合も、給気温度が低くなるとその分だけ許容送水温度(TsP)が低く見積もられ、給気温度が高くなるとその分だけ許容送水温度(TsP)が高く見積もられることになる。
上記総合送水温設定部(32)は、運転中において、許容送水温設定部(31)で算出された各空調機(24)の許容送水温度(TsP)が入力される。この総合送水温設定部(32)は、重み付け入力部(33)で入力された重み付けの各グループ毎に、許容送水温度(TsP)の代表値を算出するように構成されている(図2のS2)。
具体的に、「最優先グループ」における許容送水温度(TsP)の代表値(TsP1)は、下記の式(3)または式(4)に基づいて設定される。
冷房時:TsP1=「最優先グループ」の中で最低の許容送水温度(TsP) (3)
暖房時:TsP1=「最優先グループ」の中で最高の許容送水温度(TsP) (4)
このように、冷房時では最低値を、暖房時では最高値をそれぞれ代表値(TsP1)として採用するので、重要度の高い全ての空調機(24)において、少なくとも能力不足が生じないように、必要以上の空調能力を確実に発揮させることができる。
「通常グループ」における許容送水温度(TsP)の代表値(TsP2)は、下記の式(5)または式(6)に基づいて算出される。
冷房時:TsP2=TsPmin+(TsPave−TsPmin)×X/100 (5)
暖房時:TsP2=TsPmax−(TsPmax−TsPave)×X/100 (6)
ここに、TsPminおよびTsPmaxは、それぞれ「通常グループ」の中で最低の許容送水温度(TsP)および最高の許容送水温度(TsP)を示す。TsPaveは、「通常グループ」の3つの許容送水温度(TsP)の平均値を示す。Xは、中間値計算係数を示し、0〜100%の範囲で任意に設定可能である。
ここで、例えばX=100%と設定した場合、代表値(TsP2)は平均値(TsPave)となる。したがって、「通常グループ」においては、必要以上の能力が発揮される空調機(24)もあれば、能力不足となる空調機(24)もある。そして、Xが0%に近づくに従って、冷房時の場合、代表値(TsP2)が最低値(TsPmin)に近づく。この場合、必要以上の能力が発揮される空調機(24)の台数が増えることになる。すなわち、Xの値を変更することにより、能力不足の空調機(24)が増えるリスクを調節することができる。
このように、重要度がそれ程高くない空調機(24)の全てにおいて、必要以上の能力が発揮されるようにはせず、一部の空調機(24)で能力不足となってもよいように代表値(TsP2)を定めるようにしている。つまり、許容送水温度(TsP)の代表値は、冷房時の場合高く見積もられ、暖房時の場合低く見積もられる。また、これら代表値(TsP1,TsP2)は、言い換えれば、各グループの能力要求値を表している。
また、「無視グループ」における許容送水温度(TsP)の代表値は、設定されず、如何なる許容送水温度(TsP)であっても無視される。
そして、上記総合送水温設定部(32)は、上記の算出した各グループの許容送水温度(TsP)の代表値に基づいて冷温水機(22)の目標送水温度(Tst)を定めるように構成されている(図2のS3)。具体的に、冷温水機(22)の目標送水温度(Tst)は下記の式(7)または式(8)により算出される。
冷房時:Tst=冷房時のTsP1およびTsP2のうち低い方の値 (7)
暖房時:Tst=暖房時のTsP1およびTsP2のうち高い方の値 (8)
上記冷温水機制御部(34)は、総合送水温設定部(32)で定められた目標送水温度(Tst)に基づいて冷温水機(22)の送水温度を制御するように構成されている(図2のS4)。
−運転動作−
次に、本実施形態に係る空調システム(10)の運転動作について説明する。
上記送水ポンプ(21)を駆動すると、冷温水機(22)から設定送水温度の冷温水がサプライヘッダー(23)を介して各空調機(24)へ流れる。各空調機(24)において、冷温水は空気と熱交換して二方弁(26)を通過する。各空調機(24)の冷温水は、リターンヘッダー(27)で集合した後、送水ポンプ(21)を経て再び冷温水機(22)へ戻り、この循環を繰り返す。この運転中、各空調機(24)では、給気温度が設定給気温度となるように二方弁(26)の開度が調節される。
次に、上記コントローラ(30)の制御動作について、図3のCASE1〜4毎に説明する。なお、ここでは、空調機(24)が冷房運転を行う場合について説明する。
先ず、上記の運転開始前に、使用者によって重み付け入力部(33)に各空調機(24)の重み付けが入力される。本実施形態では、No.1およびNo.2の空調機(24)が「最優先グループ」に、No.3〜No.5の空調機(24)が「通常グループ」に、No.6の空調機(24)が「無視グループ」にそれぞれ設定される。
図3のCASE1の場合、上記の運転中、各空調機(24)の給気温度が許容送水温設定部(31)に入力される。上記許容送水温設定部(31)において、各空調機(24)の許容送水温度(TsP)が上記式(1)に基づいて算出され、総合送水温設定部(32)に入力される。なお、本実施形態では、例えば、冷房定格給気温度(Tsac)が12℃に、冷房定格送水温度(Tssc)が7℃にそれぞれ設定されている。この各設定温度は、任意に変更可能である。
上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)として最低の許容送水温度(TsP)の11℃が設定される。また、「通常グループ」の代表値(TsP2)が上記式(5)に基づいて次のように算出され、「無視グループ」の代表値がなしとなる。なお、本実施形態では、例えば、中間値計算係数(X)が20%に設定されている。
TsP2=8℃+(31℃/3−8℃)×20/100=8.46℃≒8.5℃
そして、上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)と「通常グループ」の代表値(TsP2)とを比較して、低い方の代表値(TsP2)の8.5℃が目標送水温度(Tst)として定められる。
図3のCASE2の場合、上記CASE1と同様に、許容送水温設定部(31)によって各空調機(24)の許容送水温度(TsP)が算出され、総合送水温設定部(32)に入力される。
上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)として最低の許容送水温度(TsP)の7℃が設定される。また、「通常グループ」の代表値(TsP2)として、上記CASE1と同様に、8.5℃が算出され、「無視グループ」の代表値がなしとなる。そして、上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)と「通常グループ」の代表値(TsP2)とを比較して、低い方の代表値(TsP1)の7℃が目標送水温度(Tst)として定められる。
図3のCASE3の場合、上記CASE1と同様に、許容送水温設定部(31)によって各空調機(24)の許容送水温度(TsP)が算出され、総合送水温設定部(32)に入力される。なお、このCASE3では、「最優先グループ」のNo.1および2の空調機(24)が停止している。
上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)および「無視グループ」の代表値が何れもなしと設定される。また、「通常グループ」の代表値(TsP2)として、上記CASE1と同様に、8.5℃が算出される。そして、上記総合送水温設定部(32)において、「通常グループ」の代表値(TsP2)の8.5℃が目標送水温度(Tst)として定められる。
図3のCASE4の場合、上記CASE1と同様に、許容送水温設定部(31)によって各空調機(24)の許容送水温度(TsP)が算出され、総合送水温設定部(32)に入力される。なお、このCASE4では、「通常グループ」のNo.3の空調機(24)が停止している場合で、その許容送水温度(TsP)がなしと設定される。
上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)が最低の許容送水温度(TsP)の9℃で設定される。また、「通常グループ」の代表値(TsP2)が上記式(5)に基づいて次のように算出され、「無視グループ」の代表値がなしとなる。
TsP2=10℃+(23℃/2−10℃)×20/100=10.3℃
そして、上記総合送水温設定部(32)において、「最優先グループ」の代表値(TsP1)と「通常グループ」の代表値(TsP2)とを比較して、低い方の代表値(TsP1)の9℃が目標送水温度(Tst)として定められる。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態によれば、空調機(24)の給気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定め、該複数の許容送水温度を各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における目標送水温度を定めるようにした。これにより、重要度の高い空調場所に対しては必要能力に見合う目標送水温度であって、重要度の低い場所に対しては一部能力不足の空調機(24)が生じても構わない目標送水温度を設定することができる。つまり、全ての空調場所を同等に考慮して温度制御を行う場合に比べて、冷温水機(22)における目標送水温度を低くまたは高く見積もることができるので、冷温水機(22)のエネルギー消費量を適切に抑制することができる。この結果、システムの省エネを図ることができる。
重み付けが高い「最優先グループ」に対しては、複数の許容送水温度のうち最低の許容送水温度(暖房の場合は、最高の許容送水温度)をそのグループの代表値(能力要求値)として設定するようにしたので、そのグループの空調機(24)の全てにおいて能力不足が生じることはない。
重み付けがそれ程高くない「通常グループ」に対しては、複数の許容送水温度のうち最低の許容送水温度(暖房の場合は、最高の許容送水温度)とその複数の許容送水温度の平均値との間の値をそのグループの代表値(能力要求値)として設定するようにしたので、そのグループの空調機(24)の全てにおいて十分な能力が発揮される状態を避けることができる。つまり、一部の空調機(24)において能力不足が生じる可能性を残して、送水温度を冷温水機(22)の運転効率がより高くなる値に設定することが可能となる。したがって、冷温水機(22)のエネルギー消費量を確実に抑制することができる。
以上説明したように、本発明は、熱媒体として冷温水と熱交換する空調機を複数備えている空調システムとして有用である。
実施形態に係る空調システムの全体構成を示す配管系統図である。 制御全体の流れを示すフローチャートである。 目標送水温度の算出例を示す表である。
10 空調システム
22 冷温水機
24 空調機
31 許容送水温設定部
32 総合送水温設定部

Claims (5)

  1. 冷温水を冷却または加熱する冷温水機(22)と、該冷温水機(22)から送られた冷温水と熱交換した空気を利用側へ供給する複数の空調機(24)とを備えた空調システムであって、
    上記空調機(24)の供給空気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定める許容送水温設定手段(31)と、
    上記許容送水温度設定手段(31)から入力された各空調機(24)の許容送水温度を予め設定された各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度を定める総合送水温設定手段(32)とを備え
    上記許容送水温設定手段(31)は、空調機(24)の定格能力時の送水温度と許容送水温度との差が、空調機(24)の定格能力時の供給空気温度と現在の供給空気温度との差と同じになるように、該空調機(24)の許容送水温度を定めるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 冷温水を冷却または加熱する冷温水機(22)と、該冷温水機(22)から送られた冷温水と熱交換した空気を利用側へ供給する複数の空調機(24)とを備えた空調システムであって、
    上記空調機(24)の供給空気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定める許容送水温設定手段(31)と、
    上記許容送水温度設定手段(31)から入力された各空調機(24)の許容送水温度を予め設定された各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度を定める総合送水温設定手段(32)とを備え
    上記総合送水温設定手段(32)は、
    冷房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最低値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最低値との間の値を代表値として設定し、
    上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、低い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 冷温水を冷却または加熱する冷温水機(22)と、該冷温水機(22)から送られた冷温水と熱交換した空気を利用側へ供給する複数の空調機(24)とを備えた空調システムであって、
    上記空調機(24)の供給空気温度に基づいて各空調機(24)毎の冷温水の許容送水温度を定める許容送水温設定手段(31)と、
    上記許容送水温度設定手段(31)から入力された各空調機(24)の許容送水温度を予め設定された各空調機(24)の重み付けに応じて演算して上記冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度を定める総合送水温設定手段(32)とを備え
    上記総合送水温設定手段(32)は、
    暖房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最高値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最高値との間の値を代表値として設定し、
    上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、高い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  4. 請求項において、
    上記総合送水温設定手段(32)は、
    冷房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最低値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最低値との間の値を代表値として設定し、
    上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、低い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  5. 請求項において、
    上記総合送水温設定手段(32)は、
    暖房運転の場合、重み付けの高いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の最高値を代表値として設定し、重み付けの低いグループの空調機(24)に対しては各許容送水温度の平均値と最高値との間の値を代表値として設定し、
    上記重み付けの高いグループの代表値および上記重み付けの低いグループの代表値のうち、高い代表値を冷温水機(22)における冷温水の目標送水温度として定めるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
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