JP2007315682A - 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法 - Google Patents

水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007315682A
JP2007315682A JP2006145992A JP2006145992A JP2007315682A JP 2007315682 A JP2007315682 A JP 2007315682A JP 2006145992 A JP2006145992 A JP 2006145992A JP 2006145992 A JP2006145992 A JP 2006145992A JP 2007315682 A JP2007315682 A JP 2007315682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat source
water
heat
source water
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006145992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4832960B2 (ja
Inventor
Toshio Hayashi
利雄 林
Yoshito Shibata
義人 柴田
Yoshiyuki Takano
伊之 高野
Sukenori Katono
資典 上遠野
Masao Masuda
正夫 増田
Yoshiyasu Satomi
佳保 里見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Nippon Pmac Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Nippon Pmac Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Thermal Engineering Co Ltd, Nippon Pmac Co Ltd filed Critical Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority to JP2006145992A priority Critical patent/JP4832960B2/ja
Publication of JP2007315682A publication Critical patent/JP2007315682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4832960B2 publication Critical patent/JP4832960B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】最小限の装置構成で水熱源ヒートポンプユニットシステムにおける熱源水の供給を部分負荷時等でも熱源水ポンプの消費電力を低減しながら可能とする制御方法を提供する。
【解決手段】各水熱源ヒートポンプユニット3ごとに能力可変型の熱源水ポンプ72と逆止弁CAを備えた水熱源ヒートポンプユニットシステム1の制御方法であって、熱源水出口に設けた水温センサ71の検出値が入力される制御装置C2を備え、熱源水側熱交換器62に供給される熱源水の入口水温Tiと圧縮機50の周波数Hzから、目標とする熱源水出口温度To’を求める。この熱源水出口温度To’を目標値として前記熱源水ポンプ72の周波数を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水熱源ヒートポンプユニットを用いて空調空間の冷暖房を行う水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法に関する。
四方弁の切り換えによって冷房時には空調対象空気の熱で熱媒を蒸発させ、暖房時には空調対象空気の熱で熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行うことにより、冷房運転と暖房運転の両方を行うようにしたヒートポンプユニットが、従来から知られている。また、冷却塔やボイラなどの熱源装置で所望の温度にさせた熱源水を熱源水側(排熱側)熱交換器の排熱先または吸熱先として用いる水熱源ヒートポンプユニットを建物内に複数台分配配置し、熱源水ポンプによって、熱源装置から各水熱源ヒートポンプユニット(以下単に「ユニット」と記すことがある)に熱源水を送液して、建物内に形成された複数の空調空間を個別に空調を行う水熱源ヒートポンプユニットシステムが知られている。かかる水熱源ヒートポンプユニットシステムは、セントラル方式と異なり、夏・冬のシーズン切換えが必要なく、空調の必要な部屋で必要な負荷だけの空調を行うといった個別制御が可能であり、また、冷房運転と暖房運転が混在する場合、熱回収運転となり省エネルギー化が図れる等、様々な利点を有している。
出願人の調査によればこの種システムの先行する特許出願として、熱源水を搬送するポンプを、1台の中央ポンプのみによらずユニットのそれぞれにポンプを設けるようにして、あるユニットの故障時に下流側のユニットに水が流れないあるいは水量が減るという事態を回避しようとするもの(特許文献1参照)、ユニットごとにその入口管と出口管を結ぶバイパス管とバイパス弁を設け、何らかの理由でユニットに供給される熱源水の水温に変動があったとき、このバイパス弁の開度を調整してユニットの能力を維持しようとするもの(特許文献2参照)、熱源として井水を用い、冷房時と暖房時で異なる熱源水側熱交換器の必要とする水温とのずれを、水熱源ヒートポンプユニットの機内から排出する熱源水の水量を冷房時・暖房時で変更して対処としようとするもの(特許文献3参照)、が挙げられる。
特開2001―304618号公報 特開2005―69554号公報 特開平9―14701号公報
上記の如き水熱源ヒートポンプユニットシステムにあっては、ユニットの安定運転のためいずれも定流量運転、すなわちユニットに常時同一流量の熱源水を流すことにしている。例えば特許文献1に記載されているように、流量の変動は回避されるべきこととされている。しかし、従来熱源水ポンプの動力はユニット動力の7%から8%であったものが近時高性能な圧縮機が開発されたことに伴い、前記割合は10%を超えつつある。また部分負荷時(ユニットの圧縮機を100%の能力で運転する場合は年に5%未満でそれ以外は部分負荷である)には圧縮機が起動停止または能力制御を行うため、年間を通すと前記割合は20%から30%に達し、エネルギーの消費量の低減上熱源水ポンプの消費電力の低減が課題となっている。別の観点では、冷房運転と暖房運転のヒートポンプユニットが混在するため、熱源装置において、熱源水を最適な温度にさせることがなかなか困難であった。このため、省エネルギー化の観点から、建物内に複数台配置した各水熱源ヒートポンプユニットに対して、各ユニットの運転状況に応じて温度調整した熱源水を供給できる制御方法の出現が望まれていた。
したがって本発明の目的は、水熱源ヒートポンプユニットシステムにおいて安定的にかつ快適性を損なわないように運転しつつポンプ動力を低減すること、また圧縮機と熱源水搬送動力の合計が最小となるようユニットへの熱源水の供給量を制御できるシステムを提供すること、それらをユニット単位で可能とすることである。また、各ユニットの運転状況に応じて熱源水の温度を調整することにより、効率の良い空調を行うようにすることである。
上記課題を解決するために、本発明によれば、熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作する一方、熱源水の入口温度を計測する手段を備えるものであり、かつ、各水熱源ヒートポンプユニットごとに能力可変型の熱源水ポンプと逆止弁を備えるとともに熱源水の出口に水温センサを設けた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、前記熱源水側熱交換器に供給される熱源水の入口水温と前記圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値を求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法が提供される。
この制御方法では、能力可変型の圧縮機と熱源水ポンプを採用する。前者については、水熱源ヒートポンプユニットは一般に室内温度や還気温度等の制御対象空気温度を、ユニット機内に設けられまたは別体として室内の適所や外気風道に設けられるセンサにより検出して圧縮機の周波数をインバータなどで制御できるようになっている。本発明では、この圧縮機に対する指示信号を利用して熱源水ポンプの制御をすることができる。制御にあたってはユニット入口の水温検出値をもう一つのパラメータとして、熱源水出口水温の目標値を求める。これら圧縮機の周波数と熱源水入口水温と熱源水出口温度の目標値は一定の関係例えば式で表現できる。熱源水出口水温の出口値は直接算出してもよいが入口と出口の温度差を算出しこれを代用値としてもよい。また、本発明ではこの一定の関係が記憶され演算に付される。そして、演算結果としての熱源水出口水温の目標値を基にして熱源水ポンプを、例えば冷房時に熱源水出口水温が目標値よりも上昇したならば水量を増加に操作、すなわち偏差に応じて制御がされる。このようにして従来は試みられていなかったユニットへの供給水量の低減による省エネルギーが居住者の快適性を損なわずに提供できる。すなわち、一般的な水熱源ヒートポンプユニットには、入口水温と制御対象空気温度を計測するセンサがセットで販売されており、両センサの計測値から圧縮機の周波数をインバータなどで制御するコントローラが付設されている。しかし熱源水を供給するシステム側が定流量での供給をしており、徒らに圧縮機を高出力で運転させたり出入口温度差がつかないという無駄が生じていた。これを解決したことが本発明の特徴のひとつである。制御装置は目標とする出口水温の目標値とフィードバック信号としての出口水温の検出値を比較し、記憶媒体に記憶された所定の関係などにより熱源水水量を操作すべく熱源水ポンプの周波数を制御する。空調に際し外気条件や内部負荷変動等外乱要因は多くあり、これに追随して出口水温の指示値を演算で可変とすることにより省エネルギーと快適性を両立させていることが本発明の他の特徴である。
また本発明によれば、熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作する一方、熱源水の入口温度を計測する手段を備えるものであり、各水熱源ヒートポンプユニットの熱源水の出口に水温センサを設け、かつ、前記複数の水熱源ヒートポンプユニットをグループ分けし、このグループごとに前記循環配管から枝別れした枝管を設け、この枝管に能力可変型の熱源水ポンプをグループ内の水熱源ヒートポンプユニットの台数より少ない台数で備えた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、前記水熱源ヒートポンプユニット単位で圧縮機が運転されているときは前記自動開閉弁を開、運転されていないときは閉とし、前記熱源水側熱交換器に供給される熱源水の入口水温と前記圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値をグループごとに求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法が提供される。
前述の請求項1の発明では水熱源ヒートポンプユニットごとに搬送動力を低減する制御を行うが、実際の設備では方位や階、用途(執務室などの定常負荷や会議室等の非定常負荷、空気の清浄度を要求する生産エリアと事務エリア、売り場とバックスペース、等)ごとにユニットをグループ(当業者に「系統」と称されることもある)化して各グループ単位で熱源水の供給と各種の制御をすることが多い。こうすることによりセンサや制御部材の点数が低減する。請求項2の発明はユニットがグループ化されたシステムに請求項1の制御方法を適用するものである。ユニット群と冷却塔、ボイラ等の熱源装置とユニット群は循環配管で接続されているが、この循環配管に各グループの枝管が接続される。すなわち循環配管の往管から分岐して枝管の往管が、循環配管の還管に合流させて枝管の還管がグループごとに設けられる。この枝管に前記熱源水ポンプをユニットより少ない数、例えば1台のみ設ければ、材料費や工事費等の初期投資が低減する。請求項1に示されたユニット1台ごとにポンプ付設・制御の方式では、非稼動のユニットの周りではポンプ停止時に閉じる逆止弁により熱源水の通液を止めることができるが、熱源水ポンプがグループごとに共用される本発明では同グループの別ユニットの稼動により熱源水ポンプは停止しない。そこで個々のユニットの停止時にユニットへの通液を遮断する自動開閉弁を設ける。自動開閉弁は開度調整可能なものであってもよいがオンオフ機能のみのものが材料費と搬送動力低減の観点で好ましい。なお逆止弁は各ユニットに対応して設ける自動開閉弁で代替できるが、グループに1台共用で付設してもよい。
請求項2の発明では、制御に用いる計測をユニット単位で行う。そして検出値はグループ単位で扱われる。演算に際しては例えばグループごとに演算装置が設置されそれに受け持つユニットの検出値のみが入力(入力前の仕分け)されてもよいし、1台の演算装置にすべてのユニットの検出値が入力された後仕分けされてもよい。そして前述の「関係」から熱源水ポンプの周波数を制御し、熱源水の出口温度を目標値にあわせる。そしてグループ内の各ユニット熱源水入口水温と圧縮機周波数はその合計値、平均値、最大値、偏差値等の代表値を算出して演算してグループ共通の熱源水ポンプの制御に付すことができる。もっとも、グループごとのそれぞれのユニットの値をそれぞれ演算に付し、その結果を適宜処理して熱源水ポンプ制御のための目標値を決定してもよい。なお、入口水温を各ユニットごとに計測する理由は、市販の水熱源ヒートポンプユニットが入口水温の水温センサを備えている(水量が低減したときに自動的に圧縮機周波数を上げる)ため、これを利用することで設備費の低減を図ることにある。
また本発明によれば、前記グループのうちで圧縮機の周波数が最大の水熱源ヒートポンプユニットを選択し、この水熱源ヒートポンプユニットを対象として制御する。演算のための代表値として入力する値を圧縮機周波数の「最大値」を採用している。これと前記「関係」を使って熱源水ポンプの周波数を制御することで、そのユニットが必要な最大負荷に対応でき、且つ「最大値」以下のヒートポンプユニットではそのときの周波数の適正流量より流量が多くなり、必然的に圧縮機の効率がよくなり、省エネ運転となる。
また本発明によれば、熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作するものであり、各水熱源ヒートポンプユニットの熱源水の入口または出口のいずれかに自動開閉弁を設け、かつ、前記複数の水熱源ヒートポンプユニットをグループ分けし、このグループごとに前記循環配管から枝別れした枝管を設け、この枝管に能力可変型の熱源水ポンプをグループ内の水熱源ヒートポンプユニットの台数より少ない台数で備えた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、
前記水熱源ヒートポンプユニット単位で圧縮機が運転されているときは前記自動開閉弁を開、運転されていないときは閉とし、前記グループの枝管に供給される熱源水の入口温度と前記水熱源ヒートポンプユニットの圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値をグループごとに求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法が提供される。請求項4の発明では、制御装置をグループごとに設ける点は請求項2や請求項3と同様だが、熱源水入口水温、出口水温の計測をユニットの入口・出口ではなく副管路の入口・出口に設ける点で異なる。ユニットの持つセンサからの計測値を用いない分設備費はかかるが、制御系が簡素化する。
また本発明によれば、さらに前記水熱源ヒートポンプユニットそれぞれの冷房、暖房の運転モードと圧縮機周波数を検出し、前記運転モードの変更状況と前記各運転モードごとの圧縮機周波数の増加または変動に係る情報に基いて前記熱源装置から送水される熱源水の設定温度を制御することを特徴とする、請求項1、2または請求項4に記載の水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法が提供される。
ファンコイルユニットと比べて水熱源ヒートポンプユニットが有利な点として、1つの温度の熱源水を利用して同時に冷房も暖房も可能な点、および排熱回収が可能な点が挙げられる。これに対応して請求項5の発明は、各ユニットごとに少なくとも冷房モードと暖房モード(停止モードや圧縮機を停止して送風機を動かす換気モードを付加してもよい)を検出する。そして前回検出した情報と比較する。例えば、運転モードについては各運転モードで運転するユニットの台数を、圧縮機周波数では積算カウンタによる計数比較が例示できる。運転モードの変更状況と各運転モードごとの圧縮機周波数の増加または変動に係る情報は次のように用いられる。ユニット群のいずれかに運転モードに変動があった場合、またはない場合であってもユニット群のいずれかに圧縮機周波数に変動があった場合に、熱源装置から送水される熱源水の温度(熱源装置の出口水温でありユニットの熱源水側熱交換器への入口水温でもある)の目標値の更新可否を判断する。これはユニットごとにポンプ・逆止弁・出口水温センサ等を備える態様にも、それらをグループごとに備える態様にも適用できる。なおここで、前者で系内、後者でグループ内には能力の大きいユニットと小さいユニットが混在する。例えばグループ内台数10台で冷房8台暖房2台で運転している場合に、能力の大きいユニットが暖房していて消費電力からみると5:5の場合もある。しかし、ユニットの運転モードに違いがある場合であっても、冷房主体か暖房主体かは判別でき、主体に合わせて熱源装置を運転する。前者であれば冷却塔等の冷熱源を運転するなどでより低温の水を生成して供給し、後者であればボイラ等の温熱源を運転するなどでより高温の水を生成し供給できる。より比重の高い側の運転モードに従って熱源装置に運転モードを決め、目標値の更新によりユニットにとって適量の熱源水を維持しつつ運転モードが変化したユニットが出現したときのみ熱源装置出口水温の変更をすることも本発明の特徴である。ユニット能力に違いがある場合は、個々に応じて係数をかける。例えば1馬力のユニットに係数「1」を、2馬力のユニットに係数「2」を乗ずる。
本発明によれば、建物内の空調空間にそれぞれ設けられた各ユニットに熱源装置から熱源水を供給して空調を行うシステムにおいて、各水熱源ヒートポンプユニットの運転状況に応じて熱源水の水量を調整することにより、快適性を損なわずにエネルギー消費量が低減できる。また、熱源装置を操作して熱源水温度を同時に最適化することができる。なお、水熱源ヒートポンプユニットシステムの熱負荷を年間で見た場合、設計最大負荷の運転状況が数年に1時間程度発生するのみであり、通常は部分負荷運転を行っている。熱負荷の平均値は設計最大負荷の20〜40%になっている。本発明によれば、熱源水入口水温及び圧縮機の周波数と、最適な熱源水流量の代用特性として、「熱源水の目標出口水温」との関係を定めておき、これに基づき、熱源水出口水温の目標値を定め、熱源水送水ポンプ周波数を目標値に制御することにより、年間を通してみた場合、熱源水送水ポンプの消費電力量を40〜50%程度低減することができる。
<第一の実施の形態>
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照にして説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる水熱源ヒートポンプユニットシステム1を適用した建物2の全体的な構成を示す説明図である。図2は、この水熱源ヒートポンプユニットシステム1が備える水熱源ヒートポンプユニット3の構成を示す説明図である。図3は、この水熱源ヒートポンプユニットシステム1の制御系統の説明図である。
図1に示すように、建物2の内部には、この例では2つの空調空間10、11が形成されている。各空調空間10、11の天井空間には、水熱源ヒートポンプユニット3がそれぞれ設けてあり、図示の例では、各空調空間10、11に対して、それぞれ3台ずつの水熱源ヒートポンプユニット3が設けてある。
建物2の屋上には、熱源装置5として冷却塔15、ボイラ16が設置されている。冷却塔15は、熱源水を冷却するものである。ボイラ16は、熱源水を加熱するものである。この熱源装置5において、冷却塔15およびボイラ16により所望の温度にされた熱源水が、熱源水往管21から枝管21’および分岐管21”を経て、各水熱源ヒートポンプユニット3に供給されるようになっている。また、各ユニット3において、熱交換を終了した熱源水が、分岐管22”および枝管22’から熱源水還管22を経て、熱源装置5に戻されている。なお,ここでは,分岐管21”,22”は各水熱源ヒートポンプユニット3に接続される配管であり,枝管21’,22’は,複数の水熱源ヒートポンプユニット3に対して熱源水を各階毎に分配させる配管を示している。また、このように熱源装置5と各ユニット3との間で循環される熱源水の膨張・収縮が、膨張水槽17によって吸収されている。
熱源装置5には、冷却塔15に循環させる熱源水量を制御する流量調整弁25と、ボイラ16に循環させる熱源水量を制御する流量調整弁26が設けられている。そして、熱源水を冷却する場合には冷却塔15とユニット3を連通させて両者間に熱源水を循環させ、かつボイラ16とユニット3との連通を閉止して両者間に熱源水を循環させないようにする。熱源水を加熱する場合には逆に、ボイラ16とユニット3を連通させて両者間に熱源水を循環させ、かつ冷却塔15とユニット3との連通を閉止して両者間に熱源水を循環させないようにする。
また、建物2の内部の空気を外気OAと熱交換させながら換気するための換気用熱交換器30が設けられている。換気用熱交換器30の内部は、外気取り入れファン31を備えた外気取り入れ通路32と、排気ファン33を備えた排気通路34に2分割されている。また、換気用熱交換器30は、これら外気取り入れ通路32と排気通路34とに跨って配置された、排熱回収用の回転ロータ35を備えている。
換気用熱交換器30の外気取り入れ通路32には、外気取り入れダクト40が接続してあり、外気取り入れファン31の稼動によって建物2の外部から外気取り入れ通路32内に取り入れられた外気OAが、外気取り入れダクト40を通じて、各空調空間10、11の天井空間に供給されている。
一方、換気用熱交換器30の排気通路34には、排気ダクト41が接続してあり、排気ファン33の稼動によって各空調空間10、11の内部から排気ダクト41に取り入れられた排気EAが、排気通路34を通じて、建物2の外部に排出されている。
図2に示すように、各ユニット3には、圧縮機50が設けられており、圧縮機50には、各ユニット3において循環される熱媒を圧縮機50に熱媒を入れる吸込側配管51と、圧縮機50から熱媒を出す吐出側配管52が接続されている。圧縮機50は、インバータ制御により、周波数が可変に構成されている。
これら吸込側配管51と吐出側配管52は、四方弁55を介して、熱媒循環経路56の一端側56aと他端側56bとに接続されている。この四方弁55の切替え操作により、吸込側配管51と熱媒循環経路56の一端側56aとが接続され、吐出側配管52と熱媒循環経路56の他端側56bとが接続された状態(冷房運転状態)と、吸込側配管51と熱媒循環経路56の他端側56bとが接続され、吐出側配管52と熱媒循環経路56の一端側56aとが接続された状態(暖房運転状態)とに切り替わるようになっている。
熱媒循環経路56において一端側56aと他端側56bとの間には、ユニット3の熱媒と外気OAおよび還気RAとを熱交換させる空調用熱交換器(コイル)60、膨張弁(キャピラリーチューブ)61およびユニット3の熱媒と前述の熱源装置5から供給された熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器62が順に設けられている。ユニット3においては、これら空調用熱交換器60、膨張弁61および熱源水側熱交換器62と圧縮機5との間をフロン系冷媒が流通し冷凍サイクルを構成している。
また、ユニット3には、空調用熱交換器60において熱媒と熱交換させて所望の温度にした給気SAを、各空調空間10、11に供給する給気ファン65が設けられている。この給気ファン65の稼動により、各空調空間10、11内からユニット3内に吸い込んだ還気RAと、上述のように、換気用熱交換器30によって各空調空間10、11の天井空間に供給された外気OAとが混合された後、空調用熱交換器60で所望の温度とされ、給気SAとなって各空調空間10、11に供給されている。
給気ファン65は送風量(能力)が可変に構成されている。その手段はインバータ制御でもよいがここではタップ切り替えである。なお、この実施の形態では、制御対象空気温度として、各空調空間10、11内からユニット3内に吸い込まれた還気RAの温度Trが、還気温度センサ66(ユニット内のボディサーモスタット)によって検出されるようになっている。還気RAの温度Trは室内温度の代用値として用いられ後述の制御に用いられる。もっとも、制御対象空気温度は還気RAの温度Trに限らず、室内の気温(室温)、空調用熱交換器60において所望の温度にされて室内機供給される給気SAの温度(給気温度)などを制御対象空気温度にしても良い。さらに、ユニット3内には、還気RAのフィルタ67も設けられている。
熱源水側熱交換器62には、熱源水往管21の枝管21’に通じる分岐管21”と,熱源水還管22の枝管22’に通じる分岐管21”,22”が接続してあり、前述の熱源装置5で所望の温度にされた熱源水が循環供給されている。熱媒循環経路56は、熱源水側熱交換器62内を貫通している。より具体的には、熱媒循環経路56は蛇行する二重管の内管として設けられており、熱源水側熱交換器62内を移動する熱媒が、熱源水側熱交換器62内を通過する際に、熱源水と伝熱面を介して熱的に接触して加熱もしくは冷却されるようになっている。
熱源水往管21から枝管21’および分岐管21”を経て各ユニット3の熱源水側熱交換器62に入る熱源水の入口水温Tiは、熱源水入口水温センサ70によって検出される。このセンサ70は機内配管内の熱源水凍結を予防するために市販のユニットに取り付けられている。また、各ユニット3の熱源水側熱交換器62から分岐管22”および枝管22’を経て熱源水還管22に出ていく熱源水の出口水温Toが、熱源水出口水温センサ71によって検出されるようになっている。なお、制御対象空気温度である還気RAの温度Trを計測する還気温度センサ66と熱源水入口水温センサ70はユニット3にもともと設けられ、これも予めユニット3に組み込まれた制御装置(第一の制御装置)C1にその計測値を送り、圧縮機50や給気ファン65の制御に用いられる。
また、各ユニット3の熱源水側熱交換器62に対して熱源水の送水を行う能力可変の熱源水ポンプ72が、各ユニット3毎に熱源水往管21の枝管21’に通じる分岐管22”にそれぞれ設けられている。この熱源水ポンプ72は、インバータ制御により送水量(能力)が可変に構成されている。本実施形態では、前述した予めユニット3に装備されたセンサ66、70と第一の制御装置C1に加え、出口水温センサ71と、熱源水ポンプ72と、熱源水ポンプ72の停止時の逆流防止手段としての逆止弁CVと、第二の制御装置C2を付設したことに装置的な特徴がある。そして、第二の制御装置C2には、第一の制御装置C1が圧縮機50に対する能力制御命令として圧縮機50のインバータへ送る指示周波数Hzと、熱源水入口温度センサ70と出口水温センサ71の計測値が入力される。そして第二の制御装置C2は、熱源水ポンプ72に対する能力制御命令として熱源水ポンプ72のインバータ操作信号を出力する(図2では、第一の制御装置C1および第二の制御装置C2から各機器に送られる信号の経路は、図面簡略化のため記載していないが、それらについては、後に図3を用いて詳しく説明する)。なお、熱源水入口温度センサ70の計測値(入口水温)は、ユニット3に予め設けられているセンサから授受することができる。なお、図1では図示されていないが、出口水温センサ71と逆止弁CVと第二の制御装置C2はユニット3の機外にあり、前二者はユニット3ごとの入口配管(熱源水往管21側の分岐管21”)に設けられる。そして逆止弁CVは、熱源水が熱源水ポンプ72の停止したユニット3を通って稼動中の他のユニット3に逆流することのないよう、熱源水ポンプ72の停止時に管路(熱源水往管21側の分岐管21”)を閉鎖する。そして図1のシステムで熱源装置5と各ユニット3との間で熱源水を搬送する手段は、各々のユニット3に1:1で設けられた熱源水ポンプ72のみである。ただし補助ポンプを設けても良い。この場合、補助ポンプは熱源装置5から熱源水往還主管でユニット3に向けて初めて分岐する部位(還管にあっては最も熱源装置5に近いユニットの枝管21’が合流する部位)までの揚程を賄える範囲のものを採用することが好ましい。
かかる水熱源ヒートポンプユニット3の運転状態は、冷房運転、送風運転または暖房運転に適宜切り替えられる。即ち、冷房運転を行う場合は、四方弁55の切替え操作により、入側配管51と熱媒循環経路56の他端側56bとを接続し、出側配管52と熱媒循環経路56の一端側56aとを接続した状態とする。これにより、圧縮機50から出側配管52を通じて供給した熱媒を、熱媒循環経路56において、熱源水側熱交換器62、膨張弁61、空調用熱交換器60の順に通過させ、吸込側配管51から再び圧縮機50に戻すようにする。こうして、圧縮機50で圧縮した熱媒を、熱源水側熱交換器62(凝縮器)で冷却して凝縮させ、更に、凝縮させた熱媒を、膨張弁61、空調用熱交換器60(蒸発器)の順に通過させて、空調用熱交換器60において熱媒を蒸発させる冷凍サイクルを行う。このように、空調用熱交換器60を蒸発器として機能させることにより、給気ファン65の稼動によって空調用熱交換器60に通過させた空調対象空気(還気RAおよび外気OA)を冷却し、給気SAとして各空調空間10、11に供給する。
一方、暖房運転を行う場合は、四方弁55の切替え操作により、吸込側配管51と熱媒循環経路56の一端側56aとを接続し、吐出側配管52と熱媒循環経路56の他端側56bとを接続した状態とする。これにより、圧縮機50から吐出側配管52を通じて供給した熱媒を、熱媒循環経路56において、空調用熱交換器60、膨張弁61、熱源水側熱交換器62の順に通過させ、吸込側配管51から再び圧縮機50に戻すようにする。こうして、圧縮機50で圧縮した熱媒を、空調用熱交換器60(凝縮器)で冷却して凝縮させ、更に、凝縮させた熱媒を、膨張弁61、熱源水側熱交換器62(蒸発器)の順に通過させて、空調用熱交換器60において熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う。このように、空調用熱交換器60を凝縮器として機能させることにより、給気ファン65の稼動によって空調用熱交換器60に通過させた空調対象空気(還気RAおよび外気OA)を加熱し、給気SAとして各空調空間10、11に供給する。
なお、送風運転を行う場合は、圧縮機50の稼動を停止させ、熱媒循環経路56における熱媒の循環を停止させる。また、熱源水送水ポンプ72の稼動を停止させ、当該ユニット3に対する熱源水の送水を停止する。こうして、給気ファン65の稼動によって空調用熱交換器60に通過させた空調対象空気(還気RAおよび外気OA)を熱交換させずに、給気SAとして各空調空間10、11に供給することで換気運転や外気冷房運転を行う。
図3に示すように、第一の制御装置C1には、先に説明した還気温度センサ66によって検出された還気RAの温度Tr、熱源水入口温度センサ70によって検出された各ユニット3の熱源水側熱交換器62に入る熱源水の入口水温Tiがそれぞれ入力されている。また、各空調空間10、11の室温の目標温度Tが設定されて、第一の制御装置C1に入力されている。第一の制御装置C1は、こうして入力された還気RAの温度Tr、目標温度Tに基いて、圧縮機50のインバータ周波数、四方弁55の切り換え、給気ファン65の稼動をそれぞれ制御するようになっている。また熱源水の入口水温Tiを計測して管内凍結等ユニットの異常運転を予防している。なおこれらの制御は、市販のユニット3で一般に行われている。
一方、第二の制御装置C2には、制御装置C1から圧縮機50への能力制御命令である圧縮機50のインバータの周波数Hzと、前述の入口水温Tiに加え、出口水温センサ71によって検出された出口水温To(各ユニット3の熱源水側熱交換器62から熱源水還管22側の分岐管22”に出た熱源水の出口温度To)がそれぞれ入力される。第二の制御装置C2は、以上の入力から熱源水ポンプ72の回転数(能力)であるインバータ周波数Hz’を制御する。具体的には出口水温Toの目標値To’により熱源水ポンプ72のインバータ周波数Hz’を操作し、その後カスケード制御を行う。第二の制御装置C2には出口水温Toの目標値To’を定めるための近似式やテーブルが記憶されて、演算の際に呼び出される。第二の制御装置C2としては、調節計を用いることが便宜で、基準入力信号(本発明では目標とする出口水温)とフィードバック信号(制御量。本発明では出口水温To(検出値))と所定の制御動作(本発明では前記2つの入力信号の比較によって定まり、信号を出力する)に基づいて制御対象(本発明では熱源水ポンプ72)が必要とする能力信号(インバータ周波数Hz’)を操作部(本発明では熱源水ポンプ72のモータに電力を供給するインバータ)に送り出す。
なお、制御装置C1と制御装置C2はすでにユニット3に装備されているものと追加付設するものであるため別体としているが、制御プログラムやシーケンス等を改造、修正すれば一体で、つまり制御装置C1に制御装置C2の機能を取り込んで構成することもできる。
次に水熱源ヒートポンプユニットシステム1の制御の内容を具体的に説明する。まず、ユニット3の四方弁55の切り換え制御や給気ファン65の送風量制御、冷房・暖房・送風運転の運転モードの選択、市販のユニット3で一般に行われていることで、本実施形態でもかわるところがないので、説明を省略する。
本発明で重要なことは、熱源水ポンプ72の能力制御として熱源水ポンプ72のモータのインバータ周波数をある関係に基づき制御することである。具体的にはまず、熱源水側熱交換器62に供給される熱源水の入口温度Tiと前記圧縮機50の能力制御値である周波数Hzから熱源水出口水温の目標値To’を、予め設定した関係(式、グラフ等)により求めることである。そして求められた熱源水出口水温の目標値To’を、熱源水の入口温度Tiと前記圧縮機50の周波数Hzの各値に基づいて、前記関係を参照して演算して更新していくことである。また、この更新された熱源水出口水温の目標値To’を目標として前記熱源水ポンプ72の能力であるインバータ周波数を制御することである。この「関係」について以下に例示説明する。
表1はユニット3への入口水温Tiと入口水量により変化するユニット3のCOP(成績係数)を実測と計算により求めたものである。表2は同じ因子ごとのユニット3の冷凍能力(kw)すなわち圧縮機50の消費電力について同様に求めたものである。「入口水温」の単位はセ氏の温度℃、「水量」の欄の単位はリットル/minであり、冷房時の運転条件であり四方弁55や熱媒の流れ向きは空調用熱交換器60が蒸発器として作用している。表1と表2を求めるにあたっては日本ピーマック株式会社製「水熱源ヒートポンプ天吊りユニット・ダクトタイプ 型番:WDP50D」を供試体として、運転周波数38Hzの条件で求めた。これによれば水量が多いほどCOPが良く冷凍能力も高く維持されることがわかる。
Figure 2007315682
Figure 2007315682
水熱源ヒートポンプユニット装置においては、部分負荷運転時に、消費電力が低減し、COPが改善する。部分負荷時には、圧縮機50の消費電力が低減する一方、熱源水を定量供給する場合、循環ポンプ能力(熱源水ポンプ72のインバータ周波数Hz’)が変化しないため、熱源水ポンプ72の消費電力は相対的に上昇する。そこで、熱源水水量を絞って熱源水循環動力低減させれば、ユニット3全体のエネルギー効率を向上させることができる。表3に、前記と同機種のユニット3の定格運転時において、熱源水ポンプ72の電力を含めた場合の成績係数TCOP(システムCOP)を示す。なおこの試算は、ユニット台数100台、6000mの建物規模の実際の建物をモデルに試算した。
Figure 2007315682
定格運転時は、熱源水の入口水温Tiによらず、定格水量(機器設計時に予定された最大の流量)の場合が、システムCOPが最良であることは変わらない。ただし、小水量時にのCOPはユニット3単体でのそれより改善しており、定格流量時とその半分の流量時の差が縮まっていることがわかる。
一方、部分負荷運転として、圧縮機50の回転数を定格の約50%に低減した場合の機器(ユニット3)単体のCOPを表4に、冷凍能力すなわち圧縮機50の消費電力を表5に、システムCOPを表6に示す。圧縮機50の回転数Hzを20Hzに落とした以外の運転条件は表1と表2の説明に示したとおりである。熱源水ポンプ72の電力を含めたシステムCOPで評価すると、熱源水ポンプ72を能力制御することにより、システムCOPが向上することが分かる。
Figure 2007315682
Figure 2007315682
Figure 2007315682
システムCOPを最良に維持するための熱源水の定格循環流量に対する循環流量の割合は、熱源水入口水温Tiによらず、圧縮機50の定格回転数に対する運転回転数と等しくすることができる。換言すれば表3では定格の圧縮機回転数に対し定格流量のTCOPが最高効率を示すが、表6では約50%の圧縮機回転数に対し約50%の熱源水ポンプ流量が最高効率を示している。
本発明者らは、表1から表6の特性を整理して、圧縮機50の回転数率(回転数/定格回転数)、熱源水入口温度Tiにおける最適な出口水温の目標値To’を求めた。その結果は表7のとおりで、例えばユニット入口水温Tiが30℃のときポンプ72が定格回転の場合には34.8℃、50%回転(流量が半分)のとき35.6℃となる。ただし最適出口温度は回転数による差が少ないため、回転数を半減することがシステムCOPの向上に役立つことがわかる。
Figure 2007315682
また、目標とする出口水温To’を求めるには、温度差をつける必要から入口水温Tiの情報も必要である。表7から、熱源水の目標熱出口水温(To’)は、圧縮機回転数率(Hz:圧縮機50の回転数Hz/圧縮機50の定格回転数)及び、熱源水入口温度(Ti)より、例えば次の一次近似式(式1)から求めることができる。なおこれは前述の日本ピーマック社の1つの型番のユニットに対して算出した結果で、ユニット3ごとに係数等は異なる。また、このような近似式は次数を高めることで、精度を上げることも可能である。
To’=0.957×Ti−0.0177×Hz+7.843 (式1)
以上により目標出口水温To’を設定するために参照する関係式が構築できるが、本発明の「関係」は式によらず、記憶装置上に記憶されたテーブル(表)やグラフであってもよい。これは、表7を表3から表6に適用して作成することが可能である。
以上のような近似式やテーブル、グラフをROMなどの記憶媒体に予め記憶させておき、熱源水の入口水温Tiおよび圧縮機50の回転数Hzを入力して、熱源水の目標出口水温To’を求め、その数値を目標値にして、熱源水ポンプ72の能力制御を行う。具体的な運転態様を図2を参照して以下に示す。
ユニット3の冷凍サイクルが稼動するとこれと連動して熱源水ポンプ72が起動し逆止弁CVが開き調温された熱源水がユニット3の熱源水側熱交換器62に供給される。この入口水温Tiが入口温度センサ70により計測され、計測値が制御装置C1に通信線等を介して入力される。制御装置C1には還気温度センサ66の計測値(還気RAの温度Tr)も入力され、圧縮機50のインバータ周波数Hzと給気ファン65の回転数を制御する。この動作は、記憶された室内温度の目標値Tを参照して、例えば冷房時に入口水温Tiが高いと圧縮機50の回転数(能力)を多くし、還気RAの温度Trが室内温度の目標値Tよりも高いと送風機(給気ファン65)のモータ回転数(能力)を多くする(入口水温Tiが低いときは逆)など公知の動作である。そして、本実施態様では入口温度センサ70の計測値と圧縮機50へのインバータ周波数の指示値Hzを制御装置C2に入力する。これらはセンサ70やインバータから個々に入力してもよいが、制御装置C1から端子を介して入口水温Tiの計測信号と圧縮機50のインバータへの指示信号の転送を受けてもよい。
制御装置C2は、記憶された前述の近似式またはテーブルを参照して熱源水側熱交換器62の出口水温の目標値To’を設定し、保持する。これは、最適な熱源水流量の代用特性となる。そしてこの目標値To’に基づき熱源水ポンプ72の能力である運転周波数Hz’を指示する。前者の値から後者の値への変換はPID調節計その他の調節計を用いて行う。例えば熱源水ポンプ72が前記近似式のTo’を満たすようにポンプインバータの周波数を変える。
そして、本実施形態では熱源水ポンプ72の回転数を維持しまたは変化させた後、さらに熱源水側熱交換器62の出口水温Toの計測値からフィードバック制御をする。具体的にはユニット3の出口管路(熱源水還管22)に設けた出口温度センサ71で計測した出口水温Toと、先に設定した目標温度To’を比較する。比較の結果両者が同等であれば回転数を維持し、そうでない場合、冷房時では前者が後者より低温であれば圧縮機50の回転数を低下させ,前者が後者より高温であれば回転数を上げる。こうして、もともとユニット3機内に組み込まれた制御系による制御に干渉することなく、それを利用してより精度の高い省エネルギーな制御を低コストで達成する。そして更新された目標値To’に基づき前述の方法で熱源水ポンプ72の回転数を変化させる。以降、入口水温Tiと圧縮機周波数の計測値による出口水温目標値To’の更新と出口水温Toの計測値による目標値の比較更新を繰り返す。
以上のように装置構成された本実施形態でのユニット3廻りの挙動を以下に説明する。ユニット側では制御対象空気温度(還気RAの温度Tr)と入口水量Ti、(一般にはそれに加えて入口温度)の検出値から圧縮機周波数が制御される。そして自律的に圧縮機50の出力周波数が制御される。定流量で熱源水を循環させる従来方式では圧縮機50が過負荷になることがあった。本実施形態では通常は定格流量未満の小流量でユニット3に熱源水を循環させ、圧縮機50の周波数が過負荷に近づくと流量を増加させ、熱交換効率を向上させる。また、その流量で室内環境が悪化することなく推移しむしろ余裕が出たときには、入口水温Tiと出口水温Toの温度差があまりつかず無駄が生じた状態となる。これを、出口水温Toの計測値からフィードバック制御をかけることにより必要なだけの流量を供給することで省エネルギーを図る。
以上のように目標値を可変にして制御することは、固定の目標値(所定値)と比較して制御する従来法と比べると、例えば、外気湿球温度が低い時などは入口水温Tiが低くなるため連動して出口水温Toを抑えることが省エネにかなう。このように空調に際し外気条件や内部負荷変動等外乱要因は多くあり、本実施形態は前記したユニット3の熱源水側熱交換器62の入口水温Tiと圧縮機周波数の関係から前記熱交換器62の出口水温Toを管理して入口水量を決めるため、諸外乱に追従した省エネシステムを快適性を損なわずに提供している。
<第二の実施の形態>
第一の実施形態では、ユニット3ごとに熱源水ポンプ72と逆止弁CVを備えた。しかし、建物規模によりユニット3が例えば100台以上設置されることも多い。一方熱源水ポンプとして数十L/min以下の能力のものを用いた場合には、その汎用ポンプのポンプ効率は100L/min規模のポンプの約1/2にすぎない。特に熱負荷特性や運転時間帯がほぼ等しいゾーンでは得策ではない。そこで第二の実施形態の水熱源ヒートポンプユニットシステム1’では、ユニット3をグループ化し、このグループごとに熱源水ポンプ72と逆止弁CVのセットを備える。本実施形態の「グループ」は前述のように方位や階、用途等により分けられる集まりである。そして共通の熱源装置5に、1つまたは複数の「グループ」およびグループのユニット3が接続される。また、「グループ」は熱源装置5から分岐する配管系(当業者に「系統」と称される)に接続される。
第二実施形態に係る水熱源ヒートポンプユニットシステム1’の装置構成を図4に示す。本実施形態では、5階からなる建物の階ごとに複数のユニット3(制御装置C1やセンサ66、70を含め、第一実施形態のものと変わらない)を備えたグループG1〜G5を構成している。具体的には1階に設置されるユニット3が複数台(二台以上)あり、それら複数台のユニット3が1階のグループG1を構成している。また同様に、建物の2階に設置された複数台(二台以上)のユニット3が2階のグループG2を構成し、3階に設置された複数台(二台以上)のユニット3が3階のグループG3を構成し、4階に設置された複数台(二台以上)のユニット3が4階のグループG4を構成し、5階に設置された複数台(二台以上)のユニット3が5階のグループG5を構成している。そして、グループG1の各ユニット3だけに熱源水を供給し、他のグループG2〜G5のユニット3には熱源水を供給ない熱源水ポンプ72G1,グループG2の各ユニット3だけに熱源水を供給し、他のグループG1、G3〜G5のユニット3には熱源水を供給ない熱源水ポンプ72G2,グループG3の各ユニット3だけに熱源水を供給し、他のグループG1、G2、G4、G5のユニット3には熱源水を供給ない熱源水ポンプ72G3,グループG4の各ユニット3だけに熱源水を供給し、他のグループG1〜G3、G5のユニット3には熱源水を供給ない熱源水ポンプ72G4,グループG5の各ユニット3だけに熱源水を供給し、他のグループG1〜G4のユニット3には熱源水を供給ない熱源水ポンプ72G5がそれぞれ設置される。なお各熱源水ポンプ72G1〜72G5は各グループG1〜G5のユニット3に対し下流側に位置して熱源水を吸い込んでいるが、図2のものと同様ユニット3の上流に配置して押し込み式に構成してもよい。そして、第一実施形態と同様の機能を持ちかつグループ内の各ユニット3のそれぞれの情報を累積し比較する機能をもつ(詳細は後述)制御装置C2G1、C2G2、C2G3、C2G4、C2G5が、各グループG1〜G5にそれぞれ対応して設けられている。図4に付した符号の末尾のG1〜G5は各グループG1〜G5に対応した添え字で、この場合は「階」に対応している。ただし設置位置を特定するものではなく、例えば制御装置C2G1は必ずしも1階に設置される必要はなく、制御装置C2G1から制御装置C2G5の、各階を統括する制御装置制御装置C2を一体化してもよいし別体のまま監視室に納めてもよい。また必ずしも筐体を必要とはせず、既設の監視盤にそのソフトウェアの機能を組み込んでもよい。
熱源水往管21と熱源水還管22と冷却塔15とボイラ16は第一実施形態と同じである。流量調整弁25’、26’は、図1では三方弁であったのを図4では二方弁に替えて簡素化しているが、実質上変わらない。出口水温センサ71は本実施形態では各グループG1〜G5ごとに、各グループG1〜G5のユニット3の各熱源水出口から出た熱源水が、各グループG1〜G5内において合流した後、熱源水還管22に合流する前に流れる枝管22’の位置にそれぞれ設置される。例えば1階のグループG1では、流れの最下流にあるユニット3(図中、グループG1において最も左に位置するユニット3)の分岐管22”がグループG1の枝管22’に合流した位置よりも下流側であって、グループG1の枝管22’が熱源水還管22に合流する位置よりも上流側に、グループG1の出口水温センサ71が設置される必要がある。他のグループG2〜5についても同様である。図4では、どのグループG1〜G5でも熱源水ポンプ72G1〜72G5の下流で、縦管(熱源水還管22)への合流点の上流において出口水温センサ71を枝管22’に設けている。なお、熱源水ポンプ72G1〜72G5は各グループG1〜G5に1台の例を図示しているが、揚程を分割すべく例えば各グループG1〜G5の枝管21’に別の熱源水ポンプ(計2台)を設けても良い。その場合、別の熱源水ポンプ(押し込みポンプ)は、最上流のユニット3(図中、各グループG1〜G5において最も右に位置するユニット3)の分岐管21”の吸込側よりも上流であって、熱源水往管21(縦管)より下流側において、枝管21’に設置する。更に、最上流のユニット3(図中、各グループG1〜G5において最も右に位置するユニット3)と最下流のユニット3(図中、各グループG1〜G5において最も左に位置するユニット3)の中間地点にさらに別の熱源水ポンプ(計3台)を設けても良い。ただし、これらポンプは連動している必要がある。別の観点からは、熱源装置から熱源水を供給する熱源水往管21と熱源装置に熱源水を戻す熱源水還管22の間に副管路(枝管21’,22’)がグループG1〜G5ごとに並列に設けられ、副管路(枝管21’,22’)ごとに複数のユニット3とユニット台数より少ない熱源水ポンプが配置されているといえる。
さらに本実施形態では第一実施形態の逆止弁CVに替えて自動開閉弁MVを各ユニット3の分岐管に設けている。これは各ユニット3の入口(熱源水往管21側の分岐管21”)または出口(熱源水還管22側の分岐管22”)に設けられるがこの場合は後者に設けられている。複数のユニット3に共通ポンプで熱源水を循環される関係上、逆止弁ではユニット停止時でも開放してしまう。このため自力弁でなく強制的に閉止する弁が必要であり、自動開閉弁MVにこの機能を負担させている。ただし、ON―OFFの2位置に動けばよく、開度制御はしない。開度絞りは管路の圧力損失を招き本実施形態の目的に反するためである。自動開閉弁MVの開閉は例えば第一実施形態の制御装置C1から圧縮機50の起動・停止の信号を受け連動して開閉させる。熱源水ポンプ72G1〜72G5はグループG1〜G5のいずれかのユニット3の圧縮機50が起動したとき連動して起動し、グループG1〜G5のすべてのユニット3の圧縮機50が停止したときに連動して停止する。ポンプ停止の時点では前述のようにそのグループのユニットすべての自動開閉弁MVが閉止しているためユニット間や別のグループ側への熱源水の逆流は生じない。なお図4中に記載した熱源制御装置C3については後の実施形態で説明する。
以上の装置構成を備えたシステムの制御を図4に基づいて説明する。制御装置C1の入出力と制御は第一実施形態のそれと変わらない。すべてのグループG1〜G5ごとに設けられる制御装置C2G1〜C2G5の制御装置C2については次のとおりである。熱源水入口水温Tiと圧縮機周波数Hzの計測値から熱源水出口水温の目標値To’を求める関係(式またはテーブル)が記憶媒体に記憶されていることは変わらない。各グループG1〜G5に属するユニット3への熱源水入口温度Tiと圧縮機50の運転周波数Hzが仕分けされて前記「関係」を用いた演算に付される。「仕分け」の手段は次のように例示できる。ユニット3個々に、属するグループ(G1〜G5)の情報を持たせ、対応する制御装置(C2G1〜C2G5)の信号の番地を割り振り、送信する。または、ユニット3個々に、属するグループに対応した制御装置(C2G1〜C2G5)に信号線を配線接続する。
そして前記関係に基づき目標出口水温の目標値To’を算出する。この目標値は、前記した出口水温センサ71の位置範囲での温度の目標値である。ここで、1つのグループには複数のユニット3が設けられるため、入口水温Tiはどのユニット3でも実質同じ値であるものの圧縮機周波数Hzは受け持つゾーンの負荷等により異なり、第一実施形態の式がそのまま使えない。そこで例えば、前記近似式(式1)を使う場合では平均値を採用する方法としてユニット3の前記圧縮機計測値を各々合計して演算し算出された出口水温目標値To’を、グループ内で圧縮機50が稼動しているユニット3の台数で除しても良いし、入力時点で台数分除してもよい。あるいは、代表値として最大値や最小値をとる方法を採用することもできる。すなわち、グループで圧縮機50が稼動しているユニット3のうち圧縮機運転周波数Hzの最大のもの、または最小のものを採用して演算に付す。これは制御装置(C2G1〜C2G5)に入力値の大小の比較機能を持たせればよい。テーブルに基づく方法でも結果としての出口水温目標値To’がグループ内のユニット数だけ求められるが、この平均や代表値としての最大・最小いずれも熱源水ポンプ72のインバータ周波数の決定に用いることができる。ここでは、最大値での近似式に基づく演算を採用する。
これは、2重管熱交換器(熱源水側熱交換器62)の伝熱特性を活かして圧縮機50の省エネルギーを図ろうとする考え方による。すなわち、水熱源ヒートポンプユニット3に使用される蛇行型の2重管型熱交換器(熱源水側熱交換器62)は、ターボ冷凍機などのコンデンサの熱交換がシェルチューブ型の直管熱交換器の凝縮熱伝達であるのと比べ、熱交換経路が長い。熱交換の推進力となる温度差は、2重管型凝縮器(熱源水側熱交換器62)では熱源水出入口と凝縮温度との温度差、すなわち対数平均温度となる。したがって、この型の熱交換器は、出口水温Toが比較的高温となっても熱交換に寄与する。そこで圧縮機運転周波数Hzが最大値のものの値を採用すれば、グループの他のユニット3の圧縮機50には前記最大値のユニットに合わせた十分な量の熱源水が供給されることになる。なお、制御装置(C2G1〜C2G5)に入力される入口温度Tiとして圧縮機運転周波数Hzが最大値のもののみを入力するようにしてもよい。
また、各グループG1〜G5内には所要水量の大きいユニット3と小さいユニット3が混在する場合もある。このような場合、仕分けされた後制御装置(C2G1〜C2G5)で重み付けして換算してもよい。具体的には、各ユニット3の1馬力について係数1を乗じて圧縮機周波数Hzを演算に付すことが例示できる。
制御装置(C2G1〜C2G5)で出口水温の目標値To’に合わせて第一実施形態で説明したと同様に制御装置C2G1〜C2G5は受け持つ熱源水ポンプ72G1〜72G5のインバータの周波数をそれぞれ制御する。そして各熱源水出口温度センサ71の計測値をそれぞれ得、各グループG1〜G5の制御装置C2G1〜C2G5内でその直前に設定されている出口水温の目標値To’と比較し、該当するグループの熱源水ポンプ72のインバータにフィードバック制御をかける。以上説明した制御方法において、制御装置C1のデータを利用できる点や制御装置C2への入力方法等は第一実施形態の方法と同様である。
<第三の実施の形態>
第二実施形態では、一般に市販されているユニット3がもつセンサや制御系を活用したものである。しかし、必ずしもそうしなくとも本発明は成立する。すなわちユニット3が当該部材(センサや制御系)を備えていない場合や、備えていても制御系を簡素化したい場合には、熱源水往管21のいずれかの地点に入口温度センサ70を設ければよい。このセンサ70は、熱源装置5の出口より下流に設置されることが必要で、少なくとも最上流のユニット3の入口部より前に取り付けられることが好ましい。入口温度はどのユニット3の入口部でもほぼ同じ温度なので、1つだけ設けて同一の計測値を制御装置C2G1〜C2G5に送っても良い。また前記した制御装置C1の機能を制御装置C2に組み込んで第二実施形態(第一実施形態を引用する部分を含む)と同様の制御をすることができる。
<第四の実施の形態>
以上の実施形態は熱源水ポンプ72の水量制御により熱源水搬送動力の低減を行うことを主目的としていたが、実施形態はそれに加え、上記実施形態から別段の装置を付加することなく前記実施形態で得ることのできるデータを利用することにより、熱源装置5を操作して熱源装置5を含む空調システム全体の省エネルギー化を図るものである。換言すれば従来行われていなかった、熱源水温度と熱源水量を同時に最適化し、エネルギー消費量を低減する技術を提供するものである。
以下、制御内容を図5に基づいて、これら制御を図3に示した制御部C2にて処理するものとして説明する(もちろん図2の、ユニット毎にポンプ72が設置されたシステムにおいて、熱源水ポンプ制御装置C2を使用して制御することも可能である)。構成要素としては制御装置C2の演算内容が一部変わり熱源制御装置C3(図4)が加わる。もっとも前述のように制御装置の実体はプログラム、シーケンス等のソフトウエアであり、制御装置C1やC2または別の制御装置との統合、あるいは監視盤や制御盤への組み込み等、形は自在である。また、熱源装置5は能力可変のものを採用することが必須である。以下、制御内容を図5に基づいて、これら制御を図3に示した制御部C2にて処理するものとして説明する。まず、各ユニット3の圧縮機50のインバータ周波数Hzと熱源水入口水温Ti、それらから算出される熱源水出口水温の目標値To’を求める関係を設定、記憶させる(ステップS1、前記実施形態と同じ)。なお、図5に示す熱源装置の制御と前記実施形態の熱源水ポンプ72の制御はそれぞれ独立して制御に付され、本実施形態の特徴である熱源装置5の制御にはステップS1のデータのうち圧縮機運転周波数Hzのみが使用される。
ステップS1で前述の熱源水ポンプ72の制御を開始した後、グループごとにその属する各ユニット3の運転状態を収集する。この「運転状態」は、1.冷房・暖房・換気(送風運転のみ)・停止といった「運転モード」と、2.圧縮機50の運転周波数Hzと、3.入口水温Tiと出口水温の計測値To(両者を減算して「熱源水出入口温度差」を算出し代用値としてもよい)から少なくとも成る。そしてこれらは一般的な市販のユニット3が収集している情報であり、例えば上の運転モードは圧縮機50のインバータから動作・停止を、四方弁55の状態から冷暖の状態を、送風機65のモータから動作・停止を、それぞれ知ることができる。上記2.と上記3.については前に説明した。これらのデータは既設の制御装置C1から対応するグループの制御装置C2に送られ、情報を得ることができる。そして各グループの制御装置C2G1〜C2G5に付設された記憶媒体に記憶される(ステップS2)。
本実施形態では前記運転状態情報が記憶さることを前提として、逐次変化するユニット3の運転状態の計測値や状態情報と記憶された値や状態情報を比較することで、追随して熱源装置5を操作する。また、前記のように水熱源ヒートポンプユニットシステムは暖房運転するユニット3と冷房運転するユニット3が系内に混在する。熱源装置5の操作にあたりより多数運転するユニット3に着目して制御することも本実施形態の特徴である。各ユニット3に供給される熱源水は1つの温度であり、冷暖の一方の少数機は冷暖の一方の多数機に合わせた温度の熱源水の供給を受ける。本実施形態では多数機の省エネを図ることでシステム全体の省エネを志向している。
なお、稀に冷暖が拮抗することが考えられる。例えばペリメータとインテリアにグループを分けし、冬季にペリメータが暖房でインテリアが冷房の場合が想定される。しかし本実施形態では次のように安定した省エネ運転が可能である。運転熱源水は温水となっており、拮抗した場合、熱回収後の冷房の廃熱分により水温が上昇する。この場合モードの増加がないので、圧縮機50の運転周波数の変化で熱源水の温度を制御する。水温が上昇すると、暖房のユニット3の能力が増加する。暖房負荷が同じなら暖房のユニット3の圧縮機50の運転周波数は低下するので、熱源水の温度を下げるようにボイラを制御する。すなわちモード変化のみではなく後述のように周波数変化でも熱源水の制御を行うので、多数派のユニットに着目する考え方に問題はない。
起動時からしばらく(例えば30分間)は、運転状態情報が前記記憶媒体に蓄積される。その後ステップS1とステップS2を経て運転モードの比較がなされ、いずれの運転モードが主体か判断される(ステップS3)。図5では最初に冷房モードか否かを尋ねているが、後述のように冷房モードか否かのルーチンとの並列処理や、暖房モードか否かを最初に尋ね、以下図5の「冷」を「暖」に、「暖」を「冷」に読み替えてよいことは勿論である。運転モードに変化があった場合、冷房のユニット3が増えたかを判断する。例えば、暖房運転または圧縮機停止から冷房運転に転じたユニット3の台数と逆に暖房運転に転じたユニット3の台数を比較したり、冷房のユニット3と暖房のユニット3と停止のユニット3の各稼動台数をカウンタに入力しておき比較する手段が例示できる(ステップS4)。そして変化していない場合、あるいは変化したが冷房運転するユニット3が増えている場合には、ステップS5に進む。ここでは、熱源装置5から送水される熱源水の温度すなわち熱源装置5の出口水温の計測値と、設定されている下限値との比較演算する。下限値は、ユニット3内の管内凍結等運転に支障のある熱源水温度を意味し、例えばユニット3の圧縮機50に停止指令が発せられる温度、さらに例示すれば15℃である。そして計測値が前記下限値と等しい場合には目標値をそのままとする(ステップS6)。計測値が前記下限値より高い(超)の場合には前記目標値を、1段階下げるべく更新する(ステップS7)。なお計測値が下限値を下回らないようにユニット3側で圧縮機制御がされる。なお前記出口水温は、熱源装置5の吐出側(熱源水往管21)に水温センサを設けて得ても良いが、水量制御のために取り付けてある入口温度センサ70を利用して得ることができる。つまり前述のように最大値や平均値、偏差値等の代用値を得て利用することができる。また水温制御のための出口水温の取得はグループ単位で行う必要性もないため、例えば無線によるデータ送信で直接制御装置C3に情報を送ることもできる。
なお、「冷房モード増」では停止のユニット3が冷房になった場合も、暖房のユニット3が冷房になった場合も同じ扱いとする。停止のユニット3は圧縮機停止時にユニット3への送水を遮断する自動開閉弁を設けているので、システム全体の必要流量での熱源水温度に制御する本実施形態では問題ない。
ステップS7で熱源装置5から送水される設定温度(目標値)を更新すると、熱源装置5はこの目標値に合わせて出力を可変する。この場合には冷熱源としての例えば冷却塔15を操作し熱源水をより低温化する。具体的には冷却塔送風機の回転数を1段階上げるなどが例示できる。
ステップS2を経て(図5ではステップS3とステップS4の処理後のように示しているがステップS3との並列処理も可能である)、ステッブS8で運転モードに変化がありかつ暖房のユニット3が増えたかを判断する。例えば、冷房運転または圧縮機停止から暖房運転に転じたユニット3の台数と逆に冷房運転に転じたユニット3の台数を比較したり、冷房のユニット3と暖房のユニット3と停止のユニット3の各稼動台数をカウンタに入力しておき比較する手段が例示できる(ステップS9)。そして変化していない場合、あるいは変化したが冷房運転するユニット3が増えている場合には、ステップS10に進む。以降ステップS10は前記ステップS5の、ステップS11は前記ステップS6の、ステップS12は前記ステップS7のそれぞれの説明と同様の制御をする。ただし「冷」を「暖」、「下限」を「上限」、「低温」を「高温」、「15℃」を「45℃」等と読み替える(当業者にとって自明である)。ステップS12の目標値の上昇側更新後の熱源装置5の出力変更は、この場合には温熱源としての例えばボイラ16のバーナ給油量の増が例示できる。
ステップS3とステップS8ではユニット3の運転モードの変更に着目したが、変更の無い場合にもより負荷に追従した省エネを追求することができる。つまり、熱源水の状態に着目しこれが冷却側(ユニット3群が冷房運転主体)か加熱側(同、暖房運転主体)かを検知し、これに各ユニット3の圧縮機出力の状態を加えて判断要素として熱源装置5の出力を制御する。まず、熱源水の状態が冷却側か暖房側かを検知する(ステップS13、ステップS14)。この手段には、(1)制御装置C2がもつユニット3の運転状態情報のうち運転モード情報に運転周波数情報を組み合わせて冷暖いずれが主体で運転されているかを判断する方法、(2)第三実施形態で示した入口温度センサ70の計測温度から判断する方法、(3)熱源装置5の稼動状況つまり冷熱源と温熱源のいずれが稼動しているか(冷熱温熱両方生成できる装置もあるが、いずれの運転状態かは装置の端子等から検知できる)を検知する方法、等が挙げられる。
次に、インバータの出力周波数(圧縮機50の能力)に着目し、その増減をそれまで蓄積した情報と比較する。これも熱源水ポンプ72の水量制御に蓄積していたデータを利用でき、各ユニット3のうち最大のものを採用してもよいし平均値や偏差値等でもよい。熱源装置5の操作にはグループごとの集約は必ずしも必要ではないため、出力周波数の計測値を直接制御装置C2(熱源制御装置C3相当)に情報を送つてもよいことは、熱源水出口水温の計測情報と同じである。出力周波数の計測値に変化がないことが判断され(ステップS15、ステップS20)た場合、熱源水温度の設定水温目標値To’はそのままとする(ステップS17、ステップS22)。出力周波数に増減がある場合、冷却側(ステップS16)では増の場合に熱源水温度を下げるべく(ステップS18)、減の場合に熱源水温度を上げるべく(ステップS19)、目標値To’を更新する。この温度の上げ下げは、例えば図5の「1Step」を1℃として運用する。加熱側も同様で、ステップS20をステップS15に、ステップS21をステップS16に、ステップS22をステップS18に、ステップS23をステップS18に、ステップS24をステップS19に読み替える。ただし「増」で熱源水温度を上げる等、当業者に自明の範囲で読み替えられるものとする。なお、ステップS25は中間期等で冷却塔15もボイラ16も稼動しない場合が例示でき、より具体的には全ユニットが換気運転の場合や外気冷房する場合である。
なお、建物に設置される各ユニット3の能力には違いがある。したがって個々に応じて1馬力のユニットに係数「1」を、2馬力のユニットに係数「2」を乗ずる等の係数をかけての補正をする。以上に説明した水熱源ヒートポンプユニットシステム1にあっては、既述の効果に加え、システム1の全体における冷房負荷の増減に対応して熱源装置5における熱源水の温度制御を行うことにより、熱源装置5の運転が最適化され、省エネルギー化が図れるようになる。換言すれば、熱源装置5の運転モード(冷却水製造、温水製造)と、各ユニツト3の運転モード(冷房・換気・暖房)の状態及び圧縮機回転数の変化を収集し、「運転状態の変化の方向」を分析し、熱源水温度の最適化を図ることで、各ユニット3の圧縮機50の消費動力と熱源装置5の消費エネルギーの低減の最適化を図ることができる。
<実施例>
本システムを採用した場合の典型的な消費電力の低減効果を表8に示す。負荷率、その時の湿球温度の平均値、年間出現時間に基づき、各負荷ごとに水熱源ヒートポンプユニット(出願人の前記型番の商品、表8と以下の文中で「PMAC」と称する。)の消費電力と熱源水ポンプの消費電力を求め、集計したものである。
Figure 2007315682
なお、システムは次の3通りとした。
「定速PMAC」:圧縮機:定回転数、熱源水送水ポンプ:定回転数
「INVPMAC」:圧縮機:可変回転数、熱源水送水ポンプ:定回転数
「ポンプ付PMAC」:圧縮機:可変回転数、熱源水送水ポンプ:可変回転数
「定速PMAC」の年間消費エネルギーを1とした場合、「INVPMAC」:0.65、「ポンプ付PMAC」:0.54、という結果であった。
本発明は、例えばオフィスビルやデーターセンタ、ホテルや寮などの空調に適用できる。
本発明の実施の形態にかかる水熱源ヒートポンプユニットシステム1を適用した建物2の全体的な構成を示す説明図である。 水熱源ヒートポンプユニットの構成を示す説明図である。 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御系統の説明図である。 本発明の別の実施の形態にかかる水熱源ヒートポンプユニットシステムの全体的な構成を示す説明図である。 熱源水の温度制御を示すフローシートである。
符号の説明
1 水熱源ヒートポンプユニットシステム
2 建物
3 水熱源ヒートポンプユニット
5 熱源装置
10、11 空調空間
15 冷却塔
16 ボイラ
17 膨張水槽
21 熱源水往管
22 熱源水還管
25、26 流量調整弁
30 換気用熱交換器
50 圧縮機
55 四方弁
56 熱媒循環経路
60 空調用熱交換器
61 膨張弁
62 熱源水側熱交換器
65 給気ファン
66 還気温度センサ
70 熱源水入口温度センサ
71 熱源水出口温度センサ
72 熱源水送水ポンプ
80 制御部

Claims (5)

  1. 熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作する一方、熱源水の入口温度を計測する手段を備えるものであり、かつ、各水熱源ヒートポンプユニットごとに能力可変型の熱源水ポンプと逆止弁を備えるとともに熱源水の出口に水温センサを設けた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、
    前記熱源水側熱交換器に供給される熱源水の入口水温と前記圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値を求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法。
  2. 熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作する一方、熱源水の入口温度を計測する手段を備えるものであり、各水熱源ヒートポンプユニットの熱源水の出口に水温センサを設け、かつ、前記複数の水熱源ヒートポンプユニットをグループ分けし、このグループごとに前記循環配管から枝別れした枝管を設け、この枝管に能力可変型の熱源水ポンプをグループ内の水熱源ヒートポンプユニットの台数より少ない台数で備えた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、
    前記水熱源ヒートポンプユニット単位で圧縮機が運転されているときは前記自動開閉弁を開、運転されていないときは閉とし、前記熱源水側熱交換器に供給される熱源水の入口水温と前記圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値をグループごとに求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法。
  3. 前記グループのうちで圧縮機の周波数が最大の水熱源ヒートポンプユニットを選択し、この水熱源ヒートポンプユニットを対象として制御することを特徴とする、請求項2に記載の水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法。
  4. 熱媒の循環経路に能力可変型の圧縮機と、四方弁と、熱媒と熱源水とを熱交換させる熱源水側熱交換器と、熱媒と空調対象空気とを熱交換させる空調用熱交換器と、膨張弁とを配管接続して成り、前記四方弁の切り換えにより、前記空調用熱交換器において冷房時には熱媒を蒸発させ、暖房時には熱媒を凝縮させる冷凍サイクルを行う水熱源ヒートポンプユニットを複数備え、これら複数の水熱源ヒートポンプユニットの各熱源水側熱交換器に温調された熱源水を循環配管を介して供給する熱源装置を設け、前記水熱源ヒートポンプユニットは制御対象空気温度を検出して前記圧縮機の周波数を操作するものであり、各水熱源ヒートポンプユニットの熱源水の入口または出口のいずれかに自動開閉弁を設け、かつ、前記複数の水熱源ヒートポンプユニットをグループ分けし、このグループごとに前記循環配管から枝別れした枝管を設け、この枝管に能力可変型の熱源水ポンプをグループ内の水熱源ヒートポンプユニットの台数より少ない台数で備えた水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法であって、
    前記水熱源ヒートポンプユニット単位で圧縮機が運転されているときは前記自動開閉弁を開、運転されていないときは閉とし、前記グループの枝管に供給される熱源水の入口温度と前記水熱源ヒートポンプユニットの圧縮機の周波数から、予め定められた関係によって熱源水出口水温の目標値をグループごとに求め、この目標値にあわせて前記熱源水ポンプの周波数を制御することを特徴とする、水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法。
  5. さらに前記水熱源ヒートポンプユニットそれぞれの冷房、暖房の運転モードと圧縮機周波数を検出し、前記運転モードの変更状況と前記各運転モードごとの圧縮機周波数の増加または変動に係る情報に基いて前記熱源装置から送水される熱源水の設定温度を制御することを特徴とする、請求項1、2または請求項4に記載の水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法。
JP2006145992A 2006-05-25 2006-05-25 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法 Active JP4832960B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006145992A JP4832960B2 (ja) 2006-05-25 2006-05-25 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006145992A JP4832960B2 (ja) 2006-05-25 2006-05-25 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007315682A true JP2007315682A (ja) 2007-12-06
JP4832960B2 JP4832960B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=38849699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006145992A Active JP4832960B2 (ja) 2006-05-25 2006-05-25 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4832960B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236816A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nippon Pmac Co Ltd ヒートポンプ式空調機およびヒートポンプ式空調機の制御方法
CN101876473A (zh) * 2010-06-13 2010-11-03 湖南大学 热源塔耦合热泵制热系统控制方法及控制装置
US20110203298A1 (en) * 2010-02-25 2011-08-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Heat pump system and control method thereof
JP2012047415A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Hitachi Appliances Inc 冷凍装置の排熱利用システム
KR101266098B1 (ko) 2011-12-01 2013-05-27 엘지전자 주식회사 공기조화기 및 그 제어방법
US20130312443A1 (en) * 2011-02-14 2013-11-28 Mitsubishi Electric Corporation Refrigeration cycle apparatus and refrigeration cycle control method
JP2014098547A (ja) * 2014-01-29 2014-05-29 Nippon Pmac Co Ltd ヒートポンプ式空調機およびヒートポンプ式空調機の制御方法
JP2015183937A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社富士通ゼネラル ヒートポンプ式暖房給湯装置
JP2015183900A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 株式会社富士通ゼネラル ヒートポンプ式暖房給湯装置
EP2375174B1 (de) 2010-04-07 2016-06-08 Wolf GmbH Wärmepumpenanlage und Verfahren zur Regelung einer Wärmepumpenanlage
JP2016223749A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 三菱電機株式会社 空気調和装置
US9797614B2 (en) 2010-02-24 2017-10-24 Mitsubishi Electric Corporation Air conditioning system
JP2019023537A (ja) * 2017-07-25 2019-02-14 日本ピーマック株式会社 水熱源ヒートポンプユニットシステム
CN112303750A (zh) * 2020-09-25 2021-02-02 青岛海信日立空调系统有限公司 一种空调器和控制方法
CN113654024A (zh) * 2021-08-24 2021-11-16 北京天衡智联科技有限公司 一种蒸汽锅炉管道压力联动控制系统
CN114909803A (zh) * 2022-06-06 2022-08-16 广东纽恩泰新能源科技发展有限公司 一种空气源热泵测试自动控制系统

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016009488A1 (ja) 2014-07-14 2016-01-21 三菱電機株式会社 空気調和装置
WO2016009487A1 (ja) 2014-07-14 2016-01-21 三菱電機株式会社 空気調和装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05223318A (ja) * 1991-09-02 1993-08-31 Sanden Corp 水熱源ヒ−トポンプ式空気調和機の流量表示システム
JP2001272115A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Tokyo Gas Co Ltd 熱交換器に使用する冷却水の流量制御方法
JP2005156028A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Taikisha Ltd 熱媒循環設備

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05223318A (ja) * 1991-09-02 1993-08-31 Sanden Corp 水熱源ヒ−トポンプ式空気調和機の流量表示システム
JP2001272115A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Tokyo Gas Co Ltd 熱交換器に使用する冷却水の流量制御方法
JP2005156028A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Taikisha Ltd 熱媒循環設備

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236816A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nippon Pmac Co Ltd ヒートポンプ式空調機およびヒートポンプ式空調機の制御方法
US9797614B2 (en) 2010-02-24 2017-10-24 Mitsubishi Electric Corporation Air conditioning system
EP2362164A3 (en) * 2010-02-25 2014-04-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Heat pump system and control method thereof
US20110203298A1 (en) * 2010-02-25 2011-08-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Heat pump system and control method thereof
CN102168899A (zh) * 2010-02-25 2011-08-31 三星电子株式会社 热泵系统及其控制方法
EP2375174B1 (de) 2010-04-07 2016-06-08 Wolf GmbH Wärmepumpenanlage und Verfahren zur Regelung einer Wärmepumpenanlage
CN101876473B (zh) * 2010-06-13 2012-01-25 湖南大学 热源塔耦合热泵制热系统控制方法及控制装置
CN101876473A (zh) * 2010-06-13 2010-11-03 湖南大学 热源塔耦合热泵制热系统控制方法及控制装置
JP2012047415A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Hitachi Appliances Inc 冷凍装置の排熱利用システム
US20130312443A1 (en) * 2011-02-14 2013-11-28 Mitsubishi Electric Corporation Refrigeration cycle apparatus and refrigeration cycle control method
KR101266098B1 (ko) 2011-12-01 2013-05-27 엘지전자 주식회사 공기조화기 및 그 제어방법
JP2014098547A (ja) * 2014-01-29 2014-05-29 Nippon Pmac Co Ltd ヒートポンプ式空調機およびヒートポンプ式空調機の制御方法
JP2015183900A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 株式会社富士通ゼネラル ヒートポンプ式暖房給湯装置
JP2015183937A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社富士通ゼネラル ヒートポンプ式暖房給湯装置
JP2016223749A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 三菱電機株式会社 空気調和装置
JP2019023537A (ja) * 2017-07-25 2019-02-14 日本ピーマック株式会社 水熱源ヒートポンプユニットシステム
CN112303750A (zh) * 2020-09-25 2021-02-02 青岛海信日立空调系统有限公司 一种空调器和控制方法
CN113654024A (zh) * 2021-08-24 2021-11-16 北京天衡智联科技有限公司 一种蒸汽锅炉管道压力联动控制系统
CN114909803A (zh) * 2022-06-06 2022-08-16 广东纽恩泰新能源科技发展有限公司 一种空气源热泵测试自动控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4832960B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4832960B2 (ja) 水熱源ヒートポンプユニットシステムの制御方法
CN109196287B (zh) 空气调节系统
JP5328951B2 (ja) 空気調和システム
JP5674572B2 (ja) 空気調和機
JP2018173264A (ja) 空調システム
WO2010131335A1 (ja) 空気調和装置
KR101070186B1 (ko) 냉매 흐름량 변화에 따른 송풍기 풍량 자동 제어 장치를 구비한 직접팽창방식 공조기
CN110017564B (zh) 双冷源新风机组及其控制方法
JP2012141113A (ja) 空気調和温水機器システム
JP6681896B2 (ja) 冷凍システム
JP5423080B2 (ja) 局所冷却システム、その制御装置、プログラム
JP2010236816A (ja) ヒートポンプ式空調機およびヒートポンプ式空調機の制御方法
CN114026368B (zh) 外部空气处理装置和空调系统
JP6105933B2 (ja) 直膨コイルを使用した空気調和機
JP7374633B2 (ja) 空気調和機及び空気調和システム
JP2017015318A (ja) 空調調和機
JP7316759B2 (ja) 空気調和装置及び空気調和システム
KR101029988B1 (ko) 직접팽창방식 공조기의 냉매 흐름량 변화에 따른 송풍기 풍량 자동 제어 방법
KR100585694B1 (ko) 혼합형 유니터리 공기조화장치
KR100712857B1 (ko) 혼합형 유니터리 공기조화장치의 냉매량 조절방법
JP4074422B2 (ja) 空調機とその制御方法
KR100712928B1 (ko) 혼합형 유니터리 공기조화장치의 압축기 선택 운전방법
WO2021224962A1 (ja) 空気調和装置
CN211575343U (zh) 一种变频多联地板供暖风管机供冷除湿的中央空调系统
JP5062555B2 (ja) 省エネ空調制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4832960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350