JP4692333B2 - 発泡ガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡ガラスの製造方法に関するものであり、詳しくは、自動車の解体によって生じたカーシュレッダーダスト等の可燃性廃棄物の加熱乾留によって得られた可燃性ガスを燃焼させ、その燃焼熱によって前記の加熱乾留を行うと共に、廃ガラスを主原料とした再資源化ガラスを焼成して発泡ガラスを製造する発泡ガラスの製造方法に関するものである。
近年、自動車解体時に発生する廃ガラスや使用済みのガラス瓶などは、環境保全や経済性の見地から廃棄されずに回収されているが、これらは、材質にバラツキがあったり、夾雑物が混入したりするため、透明な窓ガラスやガラス瓶の原料には適しておらず、発泡ガラスを製造するための再資源化ガラスとしての利用が提案されている。発泡ガラスは、高い断熱性があり、他の断熱材のように経年劣化がないため、長期に亙って安定した断熱性能を維持することが出来、また、耐薬品性や不燃性に優れるといった利点を兼ね備えることから、各種の断熱材として有用である。
発泡ガラスの製造方法としては、自動車や建築物の廃ガラスを微粉砕し、炭酸カルシウムや炭化珪素などの発泡剤と鉄成分を加えてキルンに装入し、LPG等の燃料を燃焼して得られた高温のガスで焼成する方法が知られている(特許文献1参照)。また、カーシュレッダーダスト等の廃棄物の処理方法として、燃料と空気を燃焼させて得られた高温の燃焼ガスにより外部から加熱する熱分解炉を使用し、空気遮断状態下で廃棄物を加熱乾留して可燃性ガスと炭化混合物とに分解し、得られた可燃性ガスをガス改質装置に導入して可燃性ガス中の重質成分を軽質化し、可燃性ガス中に含まれるダスト及びダイオキシン類などの有害成分を浄化処理する廃棄物の処理方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−272182号公報 特開2000−202419号公報
しかしながら、上述の発泡ガラスの製造方法では、廃ガラスを焼成するための高温のガスはLPGなどの燃料を燃焼して得るため、コスト高の原因となる。また、上述のカーシュレッダーダスト等の廃棄物の処理方法は、得られた可燃性ガスをガス改質装置に移送する際に、配管などにタール分の付着やコーキングの発生の問題があり、この問題を解決するために、配管などを500〜600℃に加熱しなければならず、その結果、電気ヒーター等が必要となり、設備費用、運転・保守管理費用が増大すると言う問題が生ずる。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、廃ガラスを主原料とする再資源化ガラスを焼成することにより発泡ガラスを製造する方法であって、カーシュレッダーダスト等の可燃性廃棄物の加熱乾留により生成した可燃性ガスを燃焼して再資源化ガラスを焼成することにより、燃料コストを著しく低減し得る発泡ガラスの製造方法を提供することにある。
本発明者は、種々検討を重ねた結果、特定の構造を有する加熱処理装置を使用することにより、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その要旨は、廃ガラスを主原料とした再資源化ガラスを焼成することにより発泡ガラスを製造する方法であって、ガス導入管とガス排出管とが付設された加熱炉、当該加熱炉に挿通され且つその各端部にそれぞれ第1供給装置および第1排出装置が配置された第1処理炉としての円筒状の内側回転炉、当該内側回転炉の外側に同心状に配置されて前記加熱炉に挿通され且つその各端部にそれぞれ第2供給装置および第2排出装置が配置された第2処理炉としての円筒状の外側回転炉を備え、前記内側回転炉には、その周面側に突出し且つ前記外側回転炉を貫通して前記加熱炉の燃焼空間に至るガス抜き管が複数設けられており、前記内側回転炉における加熱乾留により発生し且つ前記ガス抜き管から排出される可燃性ガスを前記加熱炉中で燃焼させる様になされている加熱処理装置を使用し、前記第1処理炉に可燃性廃棄物を供給し且つ前記第2処理炉に再資源化ガラスと発泡剤とを供給し、前記第1処理炉における加熱乾留により発生した可燃性ガスを前記加熱炉中で燃焼させることにより、その燃焼熱によって前記第1処理炉における前記加熱乾留を行ない且つ前記第2処理炉で再資源化ガラスの焼成を行うことを特徴とする発泡ガラスの製造方法に存する。
本発明によれば、第1処理炉と第2処理炉が1つの加熱炉内に配置された特定の加熱処理装置を使用し、可燃性廃棄物の加熱乾留により生成した可燃性ガスを燃焼させ、その燃焼熱によって再資源化ガラスを焼成するため、タール分の付着やコーキングの発生などの問題もなく、燃料コストを著しく低減することが出来る。
本発明に係る発泡ガラスの製造方法の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に使用される加熱処理装置の全体構造を一部破断して示す側面図である。また、図2は、図1の加熱処理装置における加熱炉と第1及び第2処理炉である各回転炉の配置関係を回転炉の軸線に直交する断面で示した縦断面図であり、図3は、第2処理炉である外側回転炉の構造を一部破断して示す部分的な斜視図であり、そして、図4は、第2処理炉である外側回転炉に対するガス抜き管の接続構造を示す平面図および縦断面図である。
本発明の製造方法は、廃ガラスを主原料とした再資源化ガラスを焼成することにより発泡ガラスを製造する方法であり、本発明おいては、加熱炉内に第1処理炉と第2処理炉が配置された加熱処理装置を使用される。本発明の製造方法を説明するに当たり、先ず、上記の加熱処理装置について説明する。
上記の加熱処理装置としては、第1処理炉と第2処理炉が1つの加熱炉内に配置され、第1処理炉で生成された可燃性ガスをこれら第1及び第2処理炉の各加熱源に使用し得る限り、各種構造の加熱処理装置を使用できるが、熱効率に優れ且つ装置構成を小型化できると言う観点からは、図に例示する様な二重構造の回転炉を備えた装置が好ましい。
上記の加熱処理装置は、図1及び図2に示す様に、ガス導入管(11)とガス排出管(12)とが付設された加熱炉(1)と、当該加熱炉に挿通された第1処理炉としての円筒状の内側回転炉(2)(以下、第1処理炉を内側回転炉(2)と言う。)と、当該内側回転炉の外側に同心状に配置されて加熱炉(1)に挿通された第2処理炉としての円筒状の外側回転炉(3)(以下、第2処理炉を外側回転炉(3)と言う。)とを備えており、内側回転炉(2)に可燃性廃棄物を供給し、外側回転炉(3)に再資源化ガラスと発泡剤とを供給する様になされている。そして、内側回転炉(2)には、その周面側に突出し且つ外側回転炉(3)を貫通して加熱炉(1)の燃焼空間に至るガス抜き管(4)が複数設けられている。
加熱炉(1)は、外形を略蒲鉾状に形成され且つ耐火物によって内側をライニングされた固定式の耐熱炉であり、その内部は、内側回転炉(2)で発生した可燃性ガスを燃焼させる燃焼空間に形成されている。そして、図1に示す様に、加熱炉(1)は、内側回転炉(2)及び外側回転炉(3)の軸線を下流側が低くなる様に傾斜させ、内側回転炉(2)及び外側回転炉(3)の可燃性廃棄物及び再資源化ガラスと発泡剤をより円滑に排出するため、水平レベルに対して1〜2度程度傾斜した状態に設置されている。なお、加熱炉(1)の大きさは、処理量によっても異なるが、通常、炉高(内部の燃焼空間の高さ)を1〜4m程度、炉長(内部の燃焼空間の長さ)を6〜25m程度に設計されている。
ガス導入管(11)は、酸化剤としての例えば空気を炉内に供給するための流路であり、加熱炉(1)の例えば上流側(回転炉における被処理物の移動方向を基準とした場合の上流側;図1における右側)の端部の底部近傍に取り付けられている。ガス排出管(12)は、加熱炉(1)の例えば下流側(回転炉における被処理物の移動方向を基準とした場合の下流側;図1における左側)の端部の頂部に取り付けられている。更に、加熱炉(1)の底部近傍には、後述する様に内側回転炉(2)で発生する可燃性ガスが不足する場合に補助加熱したり、内側回転炉(2)及び外側回転炉(3)の温度の均一化を図るため、補助バーナー(13)が付設されている。通常、斯かる補助バーナー(13)は、加熱炉(1)の炉長に沿って複数基配列されている。
内側回転炉(2)は、その一端(図1における右側の端部)から他端(図1における左側の端部)へ上記の可燃性廃棄物を移動させながら加熱する回転炉であり、一般的な金属製ロータリーキルンに類似する構造を備えている。通常、内側回転炉(2)の内径は0.5〜2.5m程度、内側回転炉(2)の炉長は6〜25m程度に設計されている。
内側回転炉(2)は、加熱炉(1)の長手方向に沿って当該加熱炉に回転可能に挿通されている。具体的には、内側回転炉(2)の両端部は、これら両端部の外周に装着された補強リング(25)を支持ローラー(52)で受けることにより回動自在に支持されている。一方、内側回転炉(2)の一端側外周面には歯車(26)が設けられており、また、加熱炉(1)の一端側側方には電動機(6)が設置されており、電動機(6)の駆動歯車(62)と内側回転炉(2)の歯車(26)とが噛合している。そして、内側回転炉(2)は、電動機(6)の作動により、例えば0.3〜10rpmの速さで一方向に回転する様になされている。
内側回転炉(2)の各端部には、各々、上記の可燃性廃棄物を当該内側回転炉内に供給するための第1供給装置(21)、および、処理済みの可燃性廃棄物(炭化混合物)を装置外へ排出するための第1排出装置(22)が配置されている。
内側回転炉(2)の開放された一端(図1における右側の端部)は、摺動部材としてのシール部(27s)を介して装着されたフード(27)により気密に封止されている。上記の第1供給装置(21)は、ホッパー(21b)を備えたスクリューコンベヤ(21a)によって構成されており、そして、スクリューコンベヤ(21a)は、上記のフード(27)を貫通し、内側回転炉(2)の一端部の中心へ可燃性廃棄物を装入する様に配置されている。従って、ホッパー(21b)に可燃性廃棄物を投入することにより、回転状態の内側回転炉(2)に可燃性廃棄物を略定量供給することが出来る。
他方、内側回転炉(2)の開放された他端(図1における左側の端部)は、摺動部材としてのシール部(22s)を介して装着されたフード(22a)により気密に封止されている。上記の第1排出装置(22)は、フード(22a)の下部に付設され且つ上下方向に複数段配置されたシャッター構造のゲートバルブ(22b)によって構成されている。従って、第1排出装置(22)のゲートバルブ(22b)を操作することにより、内側回転炉(2)で発生する油蒸気などの可燃性ガスを漏出させることなく、内側回転炉(2)で得られた金属残渣などの処理済みの可燃性廃棄物(炭化混合物)を装置外に取り出すことが出来る。
外側回転炉(3)は、その一端(図1における右側の端部)から他端(図1における左側の端部)へ上記の再資源化ガラスと発泡剤を移動させながら加熱する回転炉である。通常、外側回転炉(3)の内径は0.7〜3m程度、外側回転炉(3)の炉長は6〜25m程度に設計されている。すなわち、外側回転炉(3)は、上記の内側回転炉(2)よりも炉長を幾分短く設計されており、内側回転炉(2)を覆う状態で当該内側回転炉の外側に且つ内側回転炉と同心状に配置されている。
外側回転炉(3)は、加熱炉(1)の長手方向に沿って当該加熱炉に回転可能に挿通されている。具体的には、外側回転炉(3)の両端部は、これら両端部の外周に装着された補強リング(35)を支持ローラー(53)で受けることにより回動自在に支持されている。更に、外側回転炉(3)は、加熱炉(1)の燃焼空間のガスが装置外に漏洩しない様に、加熱炉(1)の長手方向の両端に形成された各開口に対してシール部(1s)を介して回動自在に挿通されている。一方、内側回転炉(2)には、後述する様に、ガス抜き管(4)が複数設けられており、斯かるガス抜き管(4)が外側回転炉(3)の外周面側まで貫通し、これらガス抜き管(4)を介して内側回転炉(2)の回転力が外側回転炉(3)に伝達されることにより、外側回転炉(3)は、内側回転炉(2)に同伴して回転する様に構成されている。
外側回転炉(3)の各端部には、各々、上記の再資源化ガラスと発泡剤を当該外側回転炉内に供給するための第2供給装置(31)、および、得られた発砲ガラスを装置外へ排出するための第2排出装置(32)が配置されている。
外側回転炉(3)の一端(図1における右側の端部)には、内側回転炉(2)の外径に略相当する内径のドーナツ板が配置されており、外側回転炉(3)の一端は、ドーナツ板の内径部がシール部を介して内側回転炉(2)の外周面に摺動自在に当接することにより、気密に封止されている。そして、外側回転炉(3)の一端部の外周面には、当該外側回転炉に再資源化ガラスと発泡剤を投入するシューター(36)が付設されている。
シューター(36)は、図3に示す様に、外側回転炉(3)の円周に沿って外周面から漸次膨出する箱体であって且つ外側回転炉(3)の回転中心線に直交して断面視した場合に一端側が切り欠かれた円弧状に形成されている。しかも、切り欠かれた形状のシューター(36)の端部には、再資源化ガラスと発泡剤が投入される投入口(36c)が設けられており、外側回転炉(3)の外周面と滑らかに一体化されたシューター(36)の他方の端部に相当する外側回転炉(3)の外周面には、シューター(36)に投入された再資源化ガラスと発泡剤を外側回転炉(3)の内部に導入するための開口が設けられている。
更に、図1に示す様に、外側回転炉(3)の一端側の外周部には、シューター(36)の最大高さ部分(切り欠かれた形状の部分)を収容可能なフード(31a)がシール部を介して外側回転炉(3)の全周に亙って気密に配置される。そして、上記の第2供給装置(31)は、ホッパー(31b)を備えたゲートバルブ(31c)によって構成され、上記のフード(31a)の上部に配置されている。しかも、ゲートバルブ(31c)は、外側回転炉(3)の回転に同期して作動し、シューター(36)の投入口(36c)が上部を通過する一定時間だけ開く様に制御される。従って、ホッパー(31b)に再資源化ガラスと発泡剤を投入することにより、これらを回転状態の外側回転炉(3)に一定間隔で供給することが出来る。
また、図1及び図3に示す様に、外側回転炉(3)の内周面には、上記のシューター(36)の他方の端部に相当する位置に設けられた開口から外側回転炉(3)の他端(図1における左側の端部)まで連続するガイドスクリュー(33)が付設されている。斯かるガイドスクリュー(33)は、内側回転炉(2)と外側回転炉(3)との隙間距離の10〜50%の高さを備えた螺旋状に連続する堰板であり、シューター(36)から投入された再資源化ガラスと発泡剤を外側回転炉(3)の回転に伴って当該外側回転炉の他端側へ移動させる機能を有している。
他方、外側回転炉(3)の開放された他端(図1における左側の端部)は、摺動部材としてのシール部(33s)及び(32s)を介して外側回転炉(3)の他端外周面と内側回転炉(2)の外周面に気密に装着されたフード(32a)により封止されている。そして、上記の第2排出装置(32)は、フード(32a)の下部に付設され且つ上下方向に複数段配置されたシャッター構造のゲートバルブ(32b)によって構成されている。従って、第2排出装置(32)のゲートバルブ(32b)を操作することにより、外側回転炉(3)で得られた発泡ガラスを装置外に取り出すことが出来る。
また、図1及び図2に示す様に、内側回転炉(2)には、その内部で発生した油蒸気などの可燃性ガスを加熱炉(1)の燃焼空間へ取り出すため、複数のガス抜き管(4)が設けられている。ガス抜き管(4)は、内側回転炉(2)の回転中心から立ち上げられて当該内側回転炉の周面側に突出し且つ外側回転炉(3)を貫通して加熱炉(1)の燃焼空間に至る管路である。
ガス抜き管(4)は、内側回転炉(2)内の可燃性ガスを効率的に且つ加熱炉(1)の燃焼空間へ均一に排出するため、内側回転炉(2)の炉長に沿って一定のピッチ、例えば40〜250cmの間隔で配列されており、しかも、各隣接するガス抜き管(4)は、図2に示す様に、内側回転炉(2)の中心線周りに順次90°ずれた方向に伸長されている。すなわち、内側回転炉(2)の回転中心に直交して断面視した場合、多数のガス抜き管(4)は、スパイラル状に順次ずれた状態で中心から伸長されている。更に、可燃性廃棄物によるガス抜き管(4)の閉塞や加熱炉(1)への可燃性廃棄物の落下を防止するため、図1に示す様に、内側回転炉(2)の回転中心に位置する各ガス抜き管(4)の開口された基端部は、内側回転炉(2)の他端側、すなわち、下流側に向けて屈曲している。
ところで、上記の様な加熱処理装置においては、加熱処理の違いにより生じる内側回転炉(2)と外側回転炉(3)の温度差から、これら回転炉の膨張量が相違する。そこで、加熱処理装置においては、上記の様に、内側回転炉(2)と外側回転炉(3)とが別体で設けられている。そして、ガス抜き管(4)を介して内側回転炉(2)の回転力を外側回転炉(3)に伝達する様になされているが、本発明においては、ガス抜き管(4)に剪断力が加わるのを防止するため、内側回転炉(2)に設けられた各ガス抜き管(4)が外側回転炉(3)に対して遊動可能に接続されている。
具体的には、ガス抜き管(4)は、図1に示す様に、内側回転炉(2)との貫通部分において当該内側回転炉に固定されており、先端部が外側回転炉(3)の外側まで貫通している。そして、ガス抜き管(4)の先端部は、図4に示す様に、接続プレート(7)を介して外側回転炉(3)に接続されている。
接続プレート(7)は、略長方形の平面形状を有し且つその長手方向が外側回転炉(3)の外周面の円周に倣って僅かに湾曲した平板状の金物であり、その中心に設けられたガス抜き管取付穴にガス抜き管(4)を溶着する様に構成されている。接続プレート(7)の背面には、ガス抜き管(4)の外径よりも大きな内径の短軸円筒状の保護筒(74)が上記のガス抜き管取付穴を囲む状態で取り付けられている。また、接続プレート(7)の長手方向の両端部側には、各々、外側回転炉(3)の外周面にボルト(8)及びワッシャ(81)を使用して固定するためにボルト挿通穴(78)が設けられている。そして、斯かるボルト挿通穴(78)は、接続プレート(7)の幅方向、すなわち、外側回転炉(3)の炉長方向に沿って長い長穴に形成されている。しかも、斯かる長穴の幅も、ボルト(8)のねじ部の直径よりも大きく且つワッシャ(81)の直径よりも狭く設定されている。
一方、外側回転炉(3)には、ガス抜き管挿通穴(34)が設けられており、接続プレート(7)は、当該接続プレートの保護筒(74)をガス抜き管挿通穴(34)に外側回転炉(3)の外周面側から挿入し、上記のボルト(8)で固定することにより、外側回転炉(3)に取り付けられる様になされている。しかも、ガス抜き管挿通穴(34)の直径は、接続プレート(7)の保護筒(74)が緩く勘合する大きさ、換言すれば、ガス抜き管(4)の遊動量を加えた大きさに設定されている。これにより、ガス抜き管(4)の先端部は、これに予め接続プレート(7)を溶着した後、ボルト(8)を締めつけて接続プレート(7)を固定することにより、外側回転炉(3)に遊動可能に接続することが出来る。
加熱処理装置は、上記の様に構成されていることにより、可燃性廃棄物を加熱乾留処理して可燃性ガスと炭化混合物に分解し、更に再資源化ガラスと発泡剤を加熱処理するに際し、内側回転炉(2)に可燃性廃棄物を供給し且つ外側回転炉(3)に再資源化ガラスと発泡剤を供給し、内側回転炉(2)における加熱乾留により発生し且つガス抜き管(4)から排出された可燃性ガスを加熱炉(1)中で燃焼させ、その燃焼熱によって内側回転炉(2)及び外側回転炉(3)を加熱し、前記の加熱乾留処理および加熱処理を行う様になされている。
次に、本発明に係る発泡ガラスの製造方法について説明する。本発明の製造方法においては、上記の加熱処理装置を使用し、内側回転炉(2)に可燃性廃棄物を供給し且つ外側回転炉(3)に再資源化ガラスと発泡剤とを供給し、内側回転炉(2)における加熱乾留により発生し且つガス抜き管(4)から排出された可燃性ガスを加熱炉(1)の燃焼空間で燃焼させ、その燃焼熱によって内側回転炉(2)における前記の加熱乾留を行ない且つ外側回転炉(3)で再資源化ガラスを焼成する。
本発明において、被処理物の一つである再資源化ガラスは、珪酸、酸化ソーダ、酸化石灰等を成分とするソーダガラスから成り、自動車解体時に発生するガラス等の自動車廃ガラス、建築廃ガラス、ブラウン管ガラス等の廃ガラスを主原料とするカレットである。一方、他の被処理物である可燃性廃棄物としては、自動車の解体時に残るカーシュレッダーダストが挙げられ、斯かるカーシュレッダーダストは、繊維質、硬軟、発泡各種プラスチック、ゴム類、布・紙・木、被覆導線、その他雑多なものを含んでいる。また、可燃性廃棄物としては、廃プラスチック、廃木材などの廃棄物が挙げられる。更に、本発明において、可燃性廃棄物としては、例えば石油精製工場から排出されるタールも含まれる。
本発明で使用する発泡剤は、炭化ケイ素、微粉カーボン、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、石灰石、タルクの群から選択される少なくとも1種類の粉末である。また、発泡剤としては、自動車鋳物工場から排出される、炭化珪素、鉄などを含有する研磨汚泥やスラッジを使用することも出来る。なお、以下の説明では、可燃性廃棄物としてカーシュレッダーダストを利用した例を挙げる。
本発明においては、先ず、第1供給装置(21)から内側回転炉(2)にカーシュレッダーダストを供給する。外側から加熱されている内側回転炉(2)では、カーシュレッダーダストの加熱乾留によって可燃性ガスおよび炭化混合物を生成する。生成した可燃性ガスは、内側回転炉(2)に設けられたガス抜き管(4)を通じて加熱炉(1)の燃焼空間に排出される。排出された可燃性ガスは、加熱炉(1)内においてガス導入管(11)から供給された酸化剤と混合されて燃焼する。そして、前述の可燃性ガスの燃焼により内側回転炉(2)を加熱して、前記の加熱乾留を行なう。なお、加熱炉(1)内に供給された酸化剤としては、酸素ガスまたは酸素を含むガスが挙げられ、具体的には、空気、酸素、酸素富化空気が挙げられる。
本発明においては、加熱炉(1)内の酸素濃度を15容量%以下に制御される。加熱炉(1)内の酸素濃度が15容量%を超えると、加熱炉(1)が大型化するので好ましくない。特に、絶乾状態におけるカーシュレッダーダスト中の有機成分の割合が50重量%以上の場合、加熱炉(1)内の酸素濃度は、通常5容量%以下、好ましくは3容量%以下、より好ましくは1容量%以下である。絶乾状態におけるカーシュレッダーダスト中の有機成分の割合が50重量%未満の場合、加熱炉(1)内の酸素濃度は、通常5〜10容量%、好ましくは7〜15容量%である。
加熱炉(1)におけるダイオキシン類の発生を抑制するためには、可燃性ガスを完全燃焼することが必要である。それ故、加熱炉(1)に供給する酸化剤量を多くして可燃性ガスを完全燃焼すれば、ダイオキシン類の発生を抑制する出来る。しかしながら、カーシュレッダーダスト中の有機成分の割合が多くなると、当然可燃性ガスの量も多くなり、供給される酸化剤の量が多くなる。その結果、加熱炉(1)を大型化しなければならない。
従って、絶乾状態におけるカーシュレッダーダスト中の有機成分の割合が50重量%以上の場合は、カーシュレッダーダストの加熱乾留および再資源化ガラスの焼成に必要な熱量を生成するに足る燃焼に制御される。そして、燃焼に使用されなかった残りの可燃性ガスは、燃焼、軽質化、改質されることなく、ガス排出管(12)から排出され、後工程に設けられた燃焼炉(図示省略)で完全燃焼されるか、或いは、改質装置(図示省略)で軽質化または改質される。それため、加熱炉(1)に供給される酸化剤の量は、カーシュレッダーダストの加熱乾留および再資源化ガラスの焼成に必要な熱量に相当する可燃性ガスの燃焼に要する量であって、加熱炉(1)内の酸素濃度が通常5容量%以下となる量である。
他方、絶乾状態におけるカーシュレッダーダスト中の有機成分の割合が50重量%未満の場合は、生成した可燃性ガスは、加熱炉(1)内で完全燃焼される。それため、加熱炉(1)に供給される酸化剤の量は、可燃性ガスを完全燃焼させるために要する量であって、加熱炉(1)内の酸素濃度が通常5〜15容量%となる量である。
加熱炉(1)には、水および/またはスチームが供給されるのが好ましい。水および/またはスチームの供給により、加熱炉(1)内の可燃性ガスは水性ガス反応を生起し、可燃性ガスの軽質化、改質が行われる。更に、カーシュレッダーダストの構成および性状が変動しても、加熱炉(1)への水および/またはスチームの供給量の制御により、水性ガス反応量、それに伴う熱発生量、加熱量を容易に調節できるため、運転が暴走することなく、処理の安定化を図ることが出来る。また、水および/またはスチームを供給することにより、可燃性ガスが蒸気で稀釈されるため、重合およびタール化が抑制される。
水および/またはスチームの供給量は、カーシュレッダーダスト中の有機成分量に対し、重量比で通常は0.2〜3.0倍、好ましくは1.0〜3.0倍である。水および/またはスチームの量が0.2倍未満の場合は、ダイオキシン類の発生を抑制することが困難となり、ガス排出管(12)から排出される排ガス中のダイオキシン類の濃度が高くなることがある。水および/またはスチームの量が3.0倍を超える場合は、加熱炉(1)が大型化するので好ましくない。
加熱炉(1)への水および/またはスチームの供給量は、内側回転炉(2)の外面温度を所定の温度範囲に維持する制御システムによってコントロールされる。なお、運転の安定化は、水および/またはスチームの供給量ばかりでなく、加熱炉(1)への酸化剤の供給量、カーシュレッダーダストダストの供給量の調節によっても可能である。
本発明において、加熱炉(1)内の温度は、通常700〜950℃、好ましくは750〜900℃であり、カーシュレッダーダストの加熱乾留が行われる内側回転炉(2)内の温度は、通常450〜550℃、好ましくは500〜550℃である。そして、加熱炉(1)内の圧力は、内側回転炉(2)で発生した重質可燃性ガスが加熱炉(1)へ排出される様に、内側回転炉(2)内のガス圧力よりも僅かに低く保持される。加熱炉(1)内では重質可燃性ガスが酸化剤と混合して部分燃焼し、スチームと混合して水性ガス化され、それらの反応に伴って発生する熱が外側回転炉(3)を介して内側回転炉(2)のカーシュレッダーダストに伝達される。そして、加熱炉(1)内のガスは、ガス排出管(12)から排出される。
内側回転炉(2)内の酸素濃度は、通常3容量%以下、好ましくは1容量%以下、より好ましくは0.5容量%以下である。酸素濃度が3容量%を超える場合は、ダイオキシン類の発生を抑制することが困難となり、排ガス中のダイオキシン類の濃度が高くなる。
通常、カーシュレッダーダストの加熱乾留は空気遮断状態下で行われ、内側回転炉(2)内の酸素濃度は0容量%である。しかしながら、原料のカーシュレッダーダスト中に酸素が含有されている場合は、加熱乾留中の熱分解により、内側回転炉(2)内の可燃性ガス中に酸素ガスとして存在することがある。そして、内側回転炉(2)内の温度が可燃性ガスの着火温度よりも高い場合、生成した酸素ガスは、その酸素当量分の可燃性ガスを燃焼(部分燃焼)させる。
内側回転炉(2)内の温度が可燃性ガスの着火温度よりも低い場合は、酸素ガスが可燃性ガスの燃焼によって消費されることが無いので、酸素濃度が3容量%を超えることがある。この場合、内側回転炉(2)内の温度を可燃性ガスの着火温度よりも高くして、可燃性ガスの部分燃焼によって酸素ガスを消費する等の手段により、内側回転炉(2)内の酸素濃度を3容量%以下にするのが好適である。
上述の内側回転炉(2)における部分燃焼により、内側回転炉(2)内面に付着したタールやコークも燃焼する。なお、僅少とは言え、内側回転炉(2)内での部分燃焼によって発生する熱量分だけ、内側回転炉(2)の外側から伝えられる熱量が低減される。そのため、内側回転炉(2)の温度が低く抑えられ、耐熱性の低い材料で内側回転炉(2)を構成できる。また、可燃性ガスは、前述の部分燃焼によって生成したスチーム及びその他のガスによる稀釈および/またはスチームとの水性ガス反応により、内側回転炉(2)内のタールやコークの生成が抑制されると共に、コーキング進行速度が抑制され、より長期間に亙って連続運転することが出来る。
内側回転炉(2)においては、カーシュレッダーダストのガス化に必要な熱が加熱炉(1)内の重質可燃性ガスの部分燃焼によって十分賄われるため、精製された高価な燃料は殆ど不要である。しかも、上記のカーシュレッダーダストの加熱乾留により、取り扱いが容易で且つ貯蔵が可能であって、ガスタービンやボイラの燃料として利用可能な軽質可の燃性ガス及び有用な非鉄金属を含む炭化混合物が得られる。内側回転炉(2)で得られた炭化混合物は、第1排出装置(22)を通じて装置外に取り出すことが出来る。
内側回転炉(2)から取り出された炭化混合物は、溶融しておらず、崩壊し易いため、風簸、水簸などの比重差を利用した選別操作により、炭化混合物からは、還元雰囲気下で酸化されなかった銅線屑などの非鉄金属を容易に回収できる。また、上記の炭化混合物の灰分に硫黄と塩素が固定されるため、ガス排出管(12)を通じて得られる軽質可燃性ガスは、これに含まれる硫黄と塩素の量が微量であり且つこれらは塩基性溶液によって容易に吸収、除去できるため、精製が容易であり、環境汚染の問題もない。
次に、外側回転炉(3)における廃ガラスを主原料とした再資源化ガラスの焼成について説明する。回収された再資源化ガラスと発泡剤を第2供給装置(31)から外側回転炉(3)に供給し、当該外側回転炉中で再資源化ガラスを焼成する。外側回転炉(3)に供給される再資源化ガラスは、微粉砕されたガラス粉体であれば特に制限はなく、例えば、レイモンドミル等の粉砕機によって微粉砕された粒径が通常30〜50μmのガラス粉体であってもよい。また、上記のガラス粉体を含有するペレットとして供給してもよい。斯かるペレットは、発泡剤とベントナイト、水ガラス等のバインダーと水とを前記のガラス粉体に添加し、混練りした後に所定の形状に成形される。なお、ペレットのサイズは、特に制限されないが、通常は1〜5mmφである。
再資源化ガラスに対する発泡剤の量は、通常1〜5重量%、好ましくは2〜4重量%である。また、ペレットにおけるバインダーの量は、再資源化ガラスに対し、通常は3〜5重量%、好ましくは3.5〜4.5重量%であり、水の量は、再資源化ガラスに対し、通常は15〜25重量%、好ましくは17〜23重量%である。
前述の可燃性ガスの燃焼熱で加熱される外側回転炉(3)においては、ガラス粉体を含有するペレットが加熱焼成されて発泡する。ペレットが加熱焼成される外側回転炉(3)内の温度は、通常700〜900℃、好ましくは750〜850℃であり、外側回転炉(3)内でのペレットの滞留時間は、通常20〜60分間、好ましくは40〜50分間である。焼成後、得られた発泡ガラスは、第2排出装置(32)から取り出され、空気にて冷却される。
得られた発泡ガラスは、通常、粒径が1〜20mφ、カサ比重が0.30〜0.60g/cm、吸水率が10〜30%、圧潰強度が1〜20kg、熱伝導率が0.05〜0.08kcal/m・h/cである。本発明で得られた発泡ガラスのうち、比較的大粒子のものは、ペーパースラッジの炭化物、パーライト等の代わりに鉄鋼用保温材として使用することが出来る。他方、比較的小粒子のものは、軽量であり、断熱性、防音性、防湿性、耐火性などに優れているため、断熱・防音ボード、断熱・防音床材、土壌改良材、屋上緑化人工土壌材などに利用できる。
上記の様に、本発明の製造方法によれば、内側回転炉(2)(第1処理炉)と外側回転炉(3)(第2処理炉)が1つの加熱炉(1)内に配置された加熱処理装置を使用し、内側回転炉(2)にカーシュレッダーダストを供給し、外側回転炉(3)に再資源化ガラスを供給すると共に、カーシュレッダーダストの加熱乾留により生成した可燃性ガスを加熱炉(1)で燃焼させ、その燃焼熱によって再資源化ガラスを焼成するため、燃料コストを著しく低減することが出来る。すなわち、外側回転炉(3)内の再資源化ガラスの加熱焼成に必要な熱は、カーシュレッダーダストの加熱乾留によって生成した可燃性ガスを加熱炉(1)内で燃焼させることによって十分賄われるため、精製された高価な燃料は殆ど不要である。また、可燃性ガスの加熱炉(1)内での燃焼により、配管へのタール分の付着やコーキングの発生がなく、設備費用、運転・保守費用などを低減することが出来る。しかも、カーシュレッダーダストから有用な非鉄金属を含む炭化混合物が得られる。
内側回転炉(2)から取り出される炭化混合物は、溶融しておらず、崩壊し易いため、風簸、水簸などの比重差を利用した選別機にかけることにより、炭化混合物からは、還元雰囲気下で酸化されなかった銅線屑などの非鉄金属を容易に回収できる。また、炭化混合物には、硫黄と塩素が灰分に固定されるため、軽質可燃性ガスに含まれる硫黄と塩素の量は微量である。塩化ビニル樹脂などから発生するHClは、軽質可燃性ガスに含まれるが、塩基性溶液によって容易に吸収、除去されるため、可燃性ガスの精製は容易であり、排出物による環境汚染の問題も一挙に解消される。
原料として、自動車の解体時に発生したカーシュレッダーダスト、および、フロントガラスから成る廃ガラスを図1に示す加熱処理装置に供給し、以下の要領にて処理をした。
カーシュレッダーダストを第1供給装置(21)から内側回転炉(2)に供給し、水分供給口(図示省略)からスチームを加熱炉(1)に供給し、ガス導入管(11)から空気を加熱炉(1)に供給して890℃の温度で加熱乾留を行った。加熱処理装置における操作条件を表1に示す。また、加熱炉(1)のガス排出管(12)から排出された排ガスの組成を表2に示す。
次に、廃ガラスを含有する直径3mmのガラスペレットを第2供給装置(31)から温度800℃の外側回転炉(3)に供給し、30分間焼成して発泡ガラスを得た。なお、ガラスペレットは、フロントガラスから成る廃ガラスをレイモンドミルによって微粉砕した粒径40μmのガラス粉体に石灰石と水ガラスとを添加し、混練した後に成形したものである。廃ガラスと石灰石と水ガラスとの配合割合を表3に示し、ガラスペレットの成分を表4に示す。また、得られた発泡ガラスの成分を表5に示し、発泡ガラスの特性を表6に示す。
なお、表2に示す排ガスの組成に関し、ダスト濃度は「JIS Z 8808.8」、窒素酸化物濃度は「JIS K 0104.4.2」、硫黄酸化物濃度は「JIS K0103.6.1」、塩化水素濃度は「JIS K0107.6.2」にそれぞれ記載の方法に準じて行った。また、ダイオキシン類の濃度は、「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル」(平成9年2月厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課)に記載の方法に準じて行った。
Figure 0004692333
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本発明に使用される加熱処理装置の全体構造を一部破断して示す側面図である。 加熱処理装置における加熱炉と第1及び第2処理炉である各回転炉の配置関係を回転炉の軸線に直交する断面で示した縦断面図である。 第2処理炉である外側回転炉の構造を一部破断して示す部分的な斜視図である。 第2処理炉である外側回転炉に対するガス抜き管の接続構造を示す平面図および縦断面図である。
符号の説明
1 :加熱炉
11 :ガス導入管
12 :ガス排出管
13 :補助バーナー
2 :内側回転炉
21 :第1供給装置
22 :第1排出装置
31 :第2供給装置
32 :第2排出装置
36 :シューター
36c:投入口
4 :ガス抜き管
7 :接続プレート

Claims (2)

  1. 廃ガラスを主原料とした再資源化ガラスを焼成することにより発泡ガラスを製造する方法であって、ガス導入管とガス排出管とが付設された加熱炉、当該加熱炉に挿通され且つその各端部にそれぞれ第1供給装置および第1排出装置が配置された第1処理炉としての円筒状の内側回転炉、当該内側回転炉の外側に同心状に配置されて前記加熱炉に挿通され且つその各端部にそれぞれ第2供給装置および第2排出装置が配置された第2処理炉としての円筒状の外側回転炉を備え、前記内側回転炉には、その周面側に突出し且つ前記外側回転炉を貫通して前記加熱炉の燃焼空間に至るガス抜き管が複数設けられており、前記内側回転炉における加熱乾留により発生し且つ前記ガス抜き管から排出される可燃性ガスを前記加熱炉中で燃焼させる様になされている加熱処理装置を使用し、前記第1処理炉に可燃性廃棄物を供給し且つ前記第2処理炉に再資源化ガラスと発泡剤とを供給し、前記第1処理炉における加熱乾留により発生した可燃性ガスを前記加熱炉中で燃焼させることにより、その燃焼熱によって前記第1処理炉における前記加熱乾留を行ない且つ前記第2処理炉で再資源化ガラスの焼成を行うことを特徴とする発泡ガラスの製造方法。
  2. 可燃性廃棄物がカーシュレッダーダストである請求項に記載の製造方法。
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