JP4691414B2 - 漉し網内蔵の蓋付きカップ及び漉し網。 - Google Patents

漉し網内蔵の蓋付きカップ及び漉し網。 Download PDF

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Description

本発明は茶等の熱湯を入れて飲む場合に用いられる漉し網内蔵の蓋付きカップ及び漉し網に関する。
従来の漉し網内蔵の蓋付きカップは、図4に表れているように、
上側に開口縁4を有する茶液飲用のカップ1と、漉し網7と、蓋13とで構成し、上記漉し網の胴部7’は、筒状でかつその胴部の外径は、上記カップ1の開口部4aからカップ内に挿入した状態で上記のカップの内周面と胴部外周面との間に僅かな間隙Gが残る程度の外径に形成してあると共に上記胴部における下部には、網体8が張設してあり、しかも上記胴部7’における上部の周囲には上記カップにおける開口縁4に乗載できるようにした鍔10を張出状に形成してあり、
一方、上記蓋13は、中央部を高くしてドーム状に形成し、カップ1の開口部4aを塞ぐと共に、上記漉し網の胴部における上部の開口部9aを塞ぎ、かつ外周閉鎖面14が上記の鍔10の上面に乗載、当接して、蓋の内面に付着する水滴が外部に流出しないようにしていた。
しかし上記構成の漉し網内蔵の蓋付きカップでは、机上3に置かれたカップ1内に熱湯6を入れて茶を抽出する場合、蓋13を被せてしばらく待つと、その間、湯面6aの上方空間1bの空気が熱膨張して湯面6aを押し下げ、漉し網7の胴部7’周囲の湯の湯面を押し上げ、その湯を上縁4と鍔10の下面10aとの間から外部に押し出し、机上3上に置かれる書類を濡らす問題点がある。
そこで従来においては、図4に示されているようにカップ1に漉し網7を装着し、蓋13を被せ着けた状態で、漉し網内上方空間1b、21と、漉し網の周囲の空気20とを連通させる為に鍔10に対して通気孔11を備えさせている。
(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−137127号公報
この従来の漉し網内蔵の蓋付きカップでは、図4に示されるように蓋13の内面形状が、中央部を高くし、周辺部14を低くしたドーム状である場合は、図4から明らかなように、鍔10における通気孔11の上部には空間21があり、これを通して漉し網内上方空間1b、21と、漉し網周囲の空気20とは連通を維持することができる。
しかし最近の蓋13の内面形状においては図1,図2,図3に示されるように、周辺部の肉厚を厚くして、外周閉鎖面14の放射方向の寸法を大きくしたり、蓋13の内面形状をフラットにして、外周閉鎖面14の放射方向の寸法を大きくし、鍔10の上面に乗載した状態では、鍔10の上面との接触面積を大きくし、蓋の内面に付着する水滴が外部に流出し難くなるようにしたものが出回っている。
このような構成の蓋10を用いる場合は、図4に示される鍔10の通気孔11の上部は、鍔10の周囲におけるフラットな下面によって完全に塞がれ、漉し網内上方空間1bと、漉し網周囲の上方空気20との連通は遮断される問題点があった。
本件出願の目的は、机上3に置かれたカップ1内に熱湯6を入れて茶を抽出する場合、蓋13が被せてあることにより、湯面6aの上方空間1bの空気が熱膨張しても、その湯が上縁4と鍔10の下面10aとの間から外部に押し出されることのないようにした漉し網内蔵の蓋付きカップを提供しようとするものである。
他の目的は、蓋の下面の形状が、ドーム形状であっても、またフラットな形状である等、何れの形状であっても、カップ上方の蓋の下面に近い空気21をカップの外部へ抜き出すことができる一方で、蓋の下面13aに発生する水滴が鍔10の上面30を伝ってカップの外部へ出ることのないようにしてある漉し網、漉し網内蔵の蓋付きカップを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
本願発明における漉し網内蔵の蓋付きカップは、
上側に開口縁を有する茶液飲用のカップと、漉し網と、蓋とから成り、
上記漉し網の胴部は、筒状でかつその胴部の外形は、上記カップの開口部からカップ内に挿入した状態で上記のカップの内周面と胴部外周面との間に僅かな間隙が残る程度の外径に形成してあると共に、
上記胴部における下部には、網体が張設してあり、しかも上記胴部における上部の周囲には上記カップにおける開口縁に乗載できるようにした鍔を張出状に形成してあり、
一方、上記蓋は、上記漉し網の胴部における上部の開口部を塞ぎかつ外周部が上記の鍔の上に乗載可能な大きさにしてある漉し網内蔵の蓋付きカップにおいて、
上記漉し網上部の鍔における上面に対しては、放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分が少し残る範囲に、潜り抜け溝を凹設し、上記漉し網上部の鍔における下面で、かつ、上記潜り抜け溝の下側位置に、カップの内部と、カップの外部とを連通させる為の蒸気抜け溝を凹設し、
さらに、上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、
漉し網胴部の内部の空気と、漉し網胴部の外周上部の空気とが連通可能に、上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔を備えさせたものである。
また好ましくは、上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔は、上記漉し網上部の鍔の厚み寸法に対して、
潜り抜け溝の深さ寸法と蒸気抜け溝の深さ寸法との和を同じ値又はそれ以上の寸法にすることにより両者間に形成された孔を連通孔としたものであればよい。
また好ましくは、漉し網は、漉し網の胴部における下部には、網体が張設してあり、胴部における上部の周囲にはカップにおける開口縁に乗載できるようにした鍔を張出状に形成してある漉し網において、
上記漉し網上部の鍔における上面に対しては、放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分が少し残る範囲に、潜り抜け溝を凹設し、
上記漉し網上部の鍔における下面で、かつ、上記潜り抜け溝の下側位置に、カップの内部と、カップの外部とを連通させる為の蒸気抜け溝を凹設し、
さらに、上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、
漉し網胴部の内部の空気と、漉し網胴部の外周上部の空気とが連通可能に、上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔を備えさせたものであれば良い。
以上のように本願発明は、漉し網胴部の内部の空気21と、外部の空気とが連通可能に、
潜り抜け溝34を備えさせたものであるから、カップ1内に熱湯6を入れて茶を抽出する場合、蓋13が被せてあっても、漉し網内部の空気21と、漉し網外部の空気とは同じ気圧となり、従来のように漉し網上部の空気が膨張して漉し網胴部外周の湯を押し出すような弊害を防ぐことができる。
更に本願発明は、漉し網胴部の内部の空気21と、漉し網胴部の外周上部の空気20とが連通可能に、連通孔37を備えさせたものであるから、
カップ1内に熱湯6を入れて茶を抽出する場合、蓋13が被せてあっても、漉し網内部の空気21と、漉し網胴部外周上部の空気20とは同じ気圧となり、従来のように漉し網胴部外周上部の湯が押し出されるような弊害を防ぐことができる。
しかも上記の場合、蓋の下面の形状が、中央部が高くなるドーム形状であっても、また平板のようにフラットな形状である等、何れの形状であっても、蓋の内面13aに発生する水滴がカップの外部へ出るのを「外周閉鎖面14に接する上面を備える肉厚部分33」で防止しながら、漉し網胴部の内部の空気21と、漉し網胴部の外周上部の空気20との連通を潜り抜け溝34によって維持できる効果がある。
さらに本願発明にあっては、潜り抜け溝34の放射方向の長さを、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分33が少し残る範囲に止めるものであるから、鍔の全周は、放射方向に向けて設けた潜り抜け溝34の存在により途切れるようなことはなく(肉厚部分33の存在によって全周が連続している)、よって、
上記漉し網上部の鍔10において、上記潜り抜け溝34の下側位置にカップの内部20と、カップの外部と、漉し網胴部の内部の空気21とを連通させる為の蒸気抜け溝36をまとめて重合状態で凹設することのできる特長がある。
このことは、漉し網上部の鍔10の外観を損じる度合い少なくして、即ち、すべての空気の流通機能発揮させる通気手段Vを1カ所にまとめることを可能にするので、製作上著しい効果がある。
以下本願発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1乃至図3において、1は容器として例示する周知のカップを示し、陶磁器あるいは耐熱性の合成樹脂で形成される。これの本体は内部6にコーヒー液又は紅茶の液等の茶液を貯え得るようにしてある。2は机3の上に置く為の底部、5は柄、4aは上方の開口部、4は開口縁(上縁)を示す。
茶液飲用のカップは、図1乃至図3のように蓋13を備える。図1乃至図3に表れる漉し網7の中空の胴部7’は、筒状でかつその胴部の外形は、上記カップ1の開口部からカップ内に挿入した状態で上記のカップ1の内周面と胴部外周面との間に僅かな間隙Gが残る程度の外径に形成してあると共に、上記胴部7’における下側には、網体8が張設してあり、しかも上記胴部における上部の周囲には上記カップにおける開口縁に乗載できるようにした鍔10を張出状に形成してある。蓋13は、上記漉し網の胴部における上部の開口部より大きくして開口部を塞ぎ、外周部が上記の鍔の上に乗載可能な大きさにしてある。上記漉し網上部の鍔10における上面に対しては、放射方向に向けて、上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、漉し網胴部の内部の空気と、カップの外部とを連通させる為の潜り抜け溝34aが凹設してある。また、漉し網上部の鍔10における上面に対しては、図2(A)(B)のように放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分が少し残る範囲に潜り抜け溝34を凹設してある。漉し網上部の鍔10における下面31には、カップの内部20と、カップ1の外部とを連通させる為の蒸気抜け溝36が凹設してある。
なお本願発明の実施例を示す図1乃至図3の説明において、従来例を示す図4で用いた符号と同符号を用いた構成、部材等の機能、性質、特徴等は、以下の説明に於て加える新規な部材構成、組合せ等の説明に係わる事項を除き、両図の説明は同旨である。よって、重複する説明は一部省略する。
次に漉し網7において、7'は中空の胴部を示し、9aは上方の開口部を示す。10は胴部7'の上端に一体材で周設された上縁の鍔を示す。通常これらの材料としては耐煮沸性であつて、しかも食用具として使える周知のプラスチック材料を用いて成形される。8は胴部における下方の開口面に張設した網体で、プラスチック製の極めて微細なネット、即ちコーヒー豆をひいて形成した粉の通過を阻止する一方、コーヒー液のみを通過させるような細かい網体が用いられている。この網体の網目は任意であり、茶材料と液体を分離できる網目であればよい。
次に漉し網上部の鍔10附近、例えば鍔10においては、図1,図2,図3に示されているように、カップ1に漉し網7を装着し、蓋13を被せ着けた状態で、漉し網の胴部7'の外周の上部20の空気と内部の上部の空気21とを連通させる為の通気手段Vが1又は複数個所に施されている。またこの通気手段Vは第2態様として、上記の通気に加えてカップ1の外気に対しても通じる手段36が加えられている。このようにして漉し網の胴部7'の外周上方から熱湯が上記カップ1の開口縁4上方を通って外方にあふれるのを防止するようにしてある。
上記漉し網上部の鍔10における上面30に対しては、通気手段Vを構成する為に放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法7aよりも大きい寸法の潜り抜け溝34を凹設している。しかし、この潜り抜け溝34の放射方向の長さは図示のように鍔10の半径方向長さよりも短い。このことは、外周の側において、水滴の流出を防止するために蓋内面の外周閉鎖面14に接する上面部分33aを作る必要がある。このため必要な肉厚部分33を備えさせる範囲で潜り抜け溝34は少し短く形成してある。上記蓋内面の外周閉鎖面14に接する上面部分33aを作るために必要な肉厚部分33は、環状に形成される鍔10の周辺の強度を維持するために極めて有効である。その上次のような働きもある。
即ち、後述する蒸気抜け溝36を必要に応じて図示のように備えさせたい場合、潜り抜け溝34が鍔の放射方向の全域に亘って設けられているとその下側に蒸気抜け溝36を設けることは構造的にできなくなる。なぜなら鍔10の上下に蒸気抜け溝36と潜り抜け溝34を設けると鍔10はそこで切断され、商品価値がなくなることを考えると実施は不可能である。
通気手段Vを構成する潜り抜け溝34は、蓋の下面13aの形状が、図1、図4に示されるように中央部が高くなるドーム形状であっても、また図2、図3のように平板のようにフラットな形状である等、何れの形状であっても、蓋の下面13aの種々な形状に支配されることなく、常時、漉し網胴部の内部の空気21の側に開口し、連通を維持することができる。
尚鍔10の厚みは多くの場合2mm前後の厚さに形成される。従って、潜り抜け溝34の深さは鍔10の強度を弱めない程度の深さ(0.5〜0.7mm)にしてある。都合によっては図2に示される構成であれば1〜1.2mm前後にしても良い。また横幅は、鍔10の上に溜まる水滴、茶葉の存在を考慮してやや広幅(3〜8mm)にしてある。
上記漉し網上部の鍔10における上面30に対して設けられる通気手段Vを構成する為の潜り抜け溝としては、図2(A)及び図2(C)に示されているように放射方向に向けて長く、凹状に形成した潜り抜け溝34aであっても良い。潜り抜け溝34aの長さは漉し網胴部の内部空気21と、カップの外部の空気とを連通可能に、鍔の端部に開口されるようにしてある。図示のものは2カ所に配設してあるが、これを3カ所等分に配設しても良い。通気手段Vとして図2(A)及び図2(C)に示される潜り抜け溝34aを設ける場合は、必要に応じて潜り抜け溝34と蒸気抜け溝36とから成る通気手段Vを省略しても良い。
次に通気手段Vを構成する蒸気抜け溝36は、上記漉し網上部の鍔10における下面31で、かつ、上記潜り抜け溝34の下側位置に、カップの内部20と、カップの外部とを連通させる状態で凹状に形成してある。 こうすると開口縁4の上に水が溜っても上記カップ内外の連通作用が害されることはなくなる。凹状溝36の深さは上記肉厚部分33の強度を弱めない程度の深さ(0.5〜0.7mm)にしてある。また横幅は、カップの本体における上端開口縁4の上に溜まる水滴を考慮してやや広幅(7〜9mm)にしてある。
さらに、通気手段Vを構成する連通孔37は上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、 漉し網胴部の内部の空気21と、漉し網胴部の外周上部の空気20とが連通可能に、上記凹設されている潜り抜け溝34と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝36とを連通させる為の連通孔(孔径は1〜1.5〜3mmが望ましい。)を備えさせた。
13は蓋で、その本体は開口部10aを塞ぐ大きさに形成してある。外周部の下面には外周閉鎖面14が鍔10の上に乗載する大きさに形成してある。蓋の下面の形状は、図1,図4のように中央部が高くなるドーム形状であっても、また図2,図3のように平板のようにフラットな形状である等、市場には種々な形状のものがあるが本件実施例においてはどのような形状のものでも対応できる。
図4のように中央部が高くなるドーム形状であって、蓋13の外周閉鎖面14が通気孔11を塞がない場合は空間20と空間21とは都合よく連通する。
また本案にあっては、図1,図2,図3のように、蓋13の外周閉鎖面14が連通孔37の直上に位置し、鍔の上面30に密着する状態にある場合であっても、鍔における上面30に対しては、放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分33aを備える肉厚部分が少し残る範囲に、潜り抜け溝34を凹設してあるから、鍔における周縁の上面部分33aにおいて水滴の流出を防止する機能を損なうことなく、空間21を連通孔37を通して空間20に連通させることができる。
なお蓋の本体の周縁に対してはカップの本体1における上端開口縁4の外周側を取り囲むように垂下状に付設(一体形成)された環状の垂れ部15を備えさせても良い。
次に茶を入れる操作を説明する。先ずカップ1に対し漉し網7を図1の如く装着する。次に好みの茶葉(コーヒー、紅茶、緑茶、ハーブティーなど)を漉し網7の内9に入れる。尚先に茶葉を入れた漉し網7をカップ1に装置してもよい。
次に上方の開口部9aから茶葉に向け熱湯を注ぐ。この場合、湯は茶葉をぬらすと共に網体8を通ってカップ内に入る。上記湯の量は用いる茶葉に応じた量にする。次に図示の如く蓋をする。この状態を、用いる茶葉に応じた時間だけ持続させると茶葉が膨れ、茶葉に含まれる茶成分が湯6に抽出される。
この場合、カップ1の上方空間の空気21が、茶葉の膨れと共に熱膨張しても、潜り抜け溝34、通気孔37の存在で、カップ1の外周上部20にある空気とは同気圧になるので、従来のように湯が外部に漏れるようなことは予め防止される。
上記構成のものにあって、通気手段Vの成形は極めて簡単に成型できる。図1,図2に示される鍔の構成にあっては、合成樹脂を用いての漉し網成形時、それの胴部7’の成形と同時に鍔10も周知の手段によって一体に成形する。この成形時、潜り抜け溝34の外形に対応する上金型における凸部と、蒸気抜け溝36の外形に対応する下金型における凸部とが一部合着する状態にしておくと、そこには合成樹脂が入らないので、必然図示のような連通孔37が生じることになる。
さらに図3に示される鍔の構成にあっては、合成樹脂を用いての漉し網成形時、それの胴部7’の成形と同時に鍔10も周知の手段によって一体に成形する。この成形時、潜り抜け溝34の外形に対応する上金型における凸部と、蒸気抜け溝36の外形に対応する下金型における凸部とのいずれか一方に、図示のような連通孔37に対応するピンを突出させておけば、そこには合成樹脂が入らないので、必然図示のようなピンの形状に対応する連通孔37が生じることになる。
カップと、鍔と、蓋の関係を示す縦断面図。 (A)は漉し網の斜視図、(B)はカップの上縁と、鍔の通気手段(潜り抜け溝34、蒸気抜け溝36等)と、蓋の外周閉鎖面との関係を示す一部拡大破断図。(C)は、図(B)とは異なる通気手段(潜り抜け溝34a)を備えるものの一部拡大破断図。 (A)は異なる通気手段を備える漉し網の斜視図、(B)はカップの上縁と、鍔の通気手段と、蓋の外周閉鎖面との関係を示す一部拡大破断図。 従来知られているカップと、鍔と、蓋の関係を示す縦断面図。
1・・・カップ、 1b・・・上方空間、4・・・開口縁、4a・・開口部、5・・・柄、6・・・カップの内部、6a・・・ 湯面、7・・・漉し網、7'・・・中空の胴部、7a・・・胴部の厚み、8・・・網体、9・・・漉し網内部、9a・・・漉し網開口部、10・・・鍔、11・・・通気孔、13・・・蓋、13a・・・蓋内面、14・・・外周閉鎖面、15・・・垂れ部、20・・カップ内における漉し網胴部'の外周の上部、21・・・カップの上方空気、G・・・間隙、30・・・上面、31・・・下面、33・・・蓋内面に接する上面を備える肉厚部分、33a・・・上面、34、34a・・・潜り抜け溝、36・・・蒸気抜け溝、37・・・連通孔。

Claims (3)

  1. 上側に開口縁を有する茶液飲用のカップと、漉し網と、蓋とから成り、
    上記漉し網の胴部は、筒状でかつその胴部の外形は、上記カップの開口部からカップ内に挿入した状態で上記のカップの内周面と胴部外周面との間に僅かな間隙が残る程度の外径に形成してあると共に、
    上記胴部における下部には、網体が張設してあり、しかも上記胴部における上部の周囲には上記カップにおける開口縁に乗載できるようにした鍔を張出状に形成してあり、
    一方、上記蓋は、上記漉し網の胴部における上部の開口部を塞ぎかつ外周部が上記の鍔の上に乗載可能な大きさにしてある漉し網内蔵の蓋付きカップにおいて、
    上記漉し網上部の鍔における上面に対しては、放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分が少し残る範囲に、潜り抜け溝を凹設し、
    上記漉し網上部の鍔における下面で、かつ、上記潜り抜け溝の下側位置に、カップの内部と、カップの外部とを連通させる為の蒸気抜け溝を凹設し、
    さらに、上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、
    漉し網胴部の内部の空気と、漉し網胴部の外周上部の空気とが連通可能に、上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔を備えさせた
    ことを特徴とする漉し網内蔵の蓋付きカップ。
  2. 上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔は、上記漉し網上部の鍔の厚み寸法に対して、
    潜り抜け溝の深さ寸法と蒸気抜け溝の深さ寸法との和を同じ値又はそれ以上の寸法にすることにより両者間に形成された孔を連通孔としたことを特徴とする請求項記載の漉し網内蔵の蓋付きカップ。
  3. 漉し網の胴部における下部には、網体が張設してあり、胴部における上部の周囲にはカップにおける開口縁に乗載できるようにした鍔を張出状に形成してある漉し網において、
    上記漉し網上部の鍔における上面に対しては、放射方向に向けて上記漉し網の胴部の厚み寸法よりも大きい寸法で、かつ、鍔における周縁において蓋内面に接する上面部分を備える肉厚部分が少し残る範囲に、潜り抜け溝を凹設し、
    上記漉し網上部の鍔における下面で、かつ、上記潜り抜け溝の下側位置に、カップの内部と、カップの外部とを連通させる為の蒸気抜け溝を凹設し、
    さらに、上記鍔における上面に蓋の内面を被せ着けた状態で、
    漉し網胴部の内部の空気と、漉し網胴部の外周上部の空気とが連通可能に、上記凹設されている潜り抜け溝と、上記鍔における下面に凹設されている蒸気抜け溝とを連通させる為の連通孔を備えさせたことを特徴とする漉し網。
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