JP4689367B2 - 研磨プロファイル又は研磨量の予測方法、研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

研磨プロファイル又は研磨量の予測方法、研磨方法及び研磨装置 Download PDF

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本発明は、半導体デバイス製造工程においてウエハ等の研磨対象物に形成された配線材料や絶縁膜の表面を平坦に研磨する研磨工程において、研磨プロファイル又は研磨量を予測し制御する方法、及び該方法を用いて研磨を行う研磨方法及び研磨装置に関する。
半導体デバイス製造工程において、基板上に積層された配線材料や絶縁膜の表面を平坦に研磨するCMP工程では、製造ラインで運用する研磨条件は予め最適化され、最適化された条件で、研磨部材の消耗度が限度に達するまで、同一条件で研磨処理される。しかしながら、研磨部材が消耗していく過程で、基板上の配線材料や絶縁膜の研磨後の表面形状(これを研磨プロファイルという)は、研磨部材の消耗度に合わせ経時的に変化していく。一般的に、研磨部材の交換時期は、これら経時変化がデバイスの性能に影響を与える前に設定される。
近年の半導体デバイスは微細化が進み、配線が多層に積層されてデバイスの処理速度の高速化がなされている。その中で、配線メタルや絶縁膜の研磨後の表面形状、即ち研磨プロファイルは一層精度の高い平坦度が求められる。つまり、許容される研磨プロファイルの経時変化は、配線の微細化や多層化の進んだデバイスにおいては一層狭められることになり、消耗した研磨部材の交換頻度も高くなる。しかしながら、CMPで使用される消耗部材は、一般に非常に高価であり、消耗部材の交換頻度が高くなるとデバイスのコストに大きな影響を与える。
従来から、CMP工程において、ウエハの研磨前と研磨後で膜厚測定を行い、その測定結果から次に研磨するウエハの研磨条件を設定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、測定結果を基に単位面圧当たりの研磨レートを表す研磨係数を1枚のウエハ内で分布を持たない平均値として求め、次に研磨するウエハに対して所望の平均研磨量が得られるような研磨時間と研磨圧力を設定する。これは、研磨係数が研磨状態(消耗部材の消耗度やスラリーの状態、温度などを含む)によって変化するため、測定結果を使って、随時、研磨係数を更新して研磨時間と研磨圧力を設定更新することが必要となるからである。しかしながら、現在では、研磨の終点を検知する技術が十分発達しており、研磨状態が変化しても所望の膜厚となったところで自動的に研磨を終了することが可能になっているので、上記のような処理は不要である。
更に、この技術では、所望の平均研磨量が得られる様に研磨時間と研磨圧力を更新するだけなので、研磨部材の消耗による研磨プロファイルの経時変化を修正することは不可能である。
また、CMP工程において、研磨中に残膜をモニタリングすることで、研磨中の残膜の厚さを計算し、残膜の平坦度を高めるように各圧力チャンバの圧力を変えることにより、スラリーや研磨パッドの経時変化による研磨プロファイルの経時変化を補正する技術も公知である(例えば、特許文献2参照)。この技術が対象とするウエハ研磨工程アプリケーションは、光学式のセンサーによって膜厚を計測するアプリケーションであり、光学式センサーのスポット径の大きさや研磨テーブルの回転速度によって測定可能な測定点数が限定される。このため、研磨後の残膜を平坦にするために変化させるチャンバ圧の設定に対して十分な情報が得られないという問題がある。また、研磨レートの高いアプリケーションでは、残膜の厚さ測定から補正値のフィードバックまでの応答時間が研磨終了までの時間に対して大きくなることがあり、制御が残膜を平坦にするように収束しないうちに研磨を終了することもあるという問題もある。
特表2001−501545号公報 特開2001−60572号公報
本発明は、上記の課題に鑑みて提案されたものであり、本発明の目的は、半導体デバイス製造工程で基板上に積層された配線材料や絶縁膜の表面を平坦に研磨する研磨工程において、研磨部材の消耗度によって経時的に変化する研磨プロファイルからのデータに基づいて、研磨部材の状態に合わせて自動的に研磨条件を再設定することにより、研磨部材の延命化を図るとともに、一層精度の高い平坦性を得ることのできる研磨方法及びそのための装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る研磨装置は、ウエハ等の研磨対象物を研磨するために研磨対象物を保持しつつ回転させるとともに研磨対象物に対して圧力を与えて研磨部材に押し付けるトップリングを備えている。トップリングは、研磨対象物に対し、同心円状に区切られたエリアごとに圧力を任意に設定することができるので、研磨対象物と研磨部材との間の押圧力を制御することができる。したがって、研磨対象物の研磨形状が平坦にならない場合、例えば研磨量が不足している部分には、必要な研磨量分の押圧力を更に加えることが可能となり、平坦精度の高い研磨性能を得ることができる。
トップリングの各エリア内の圧力は、通常、研磨対象物に形成された配線メタルまたは層間絶縁膜の研磨後の表面が平坦になるように設定される。従来、この圧力設定は、エンジニアの経験則に従って行われるケースが多く、研磨対象物の表面を平坦に研磨するための条件を作るまでに数枚の研磨対象物を研磨して調整しなければならなかった。
そこで、本発明では、上記の構造のトップリングにおける各エリアの圧力設定条件を入力することにより、研磨対象物の研磨プロファイルを予測し算出する第一のシミュレーション・ツールを利用する。この第一のシミュレーション・ツールによるシミュレーション結果は、実際の研磨プロファイルと比較して1〜5%の誤差でしかないことが判明した。本発明により、圧力設定の調整段階で使用していた研磨対象物の無駄を省くことができ、また、シミュレーションにより極めて短時間に研磨プロファイルを予測することができるので、圧力設定の調整に要する時間も短縮できる。
この第一のシミュレーション・ツールは、比較的少数の測定点での残膜形状(もしくは研磨形状)の測定結果から求めることができる研磨係数(研磨パッドやスラリーによる影響を含んだ係数)を更新するだけで、その測定点以外の多数の点の研磨後の残膜厚を予測することができるので、スラリーや研磨パッド等の研磨部材の変化による影響を容易に補正でき、補正後の設定された研磨条件における研磨プロファイルを予測することが可能である。研磨係数の更新が、第一のシミュレーション・ツールに使う研磨条件設定値に近いところで研磨された結果を用いて行われている場合には、誤差は1〜3%程度にまで低減できる。実際の半導体生産ラインで連続的に研磨されている場合には、連続した研磨対象物間での研磨条件設定値に大きな差が無いため、より精度の高いシミュレーションを行うことができる。研磨形状の測定点が比較的少数の場合には、この測定点を滑らかに補間した曲線を用いて研磨係数を算出すればより望ましい。
本発明は、ウエハ面上の膜形状を所望の膜厚とすることで所望の研磨プロファイルをも得るようにする。そのために、本発明では、所望の研磨時間、平均研磨量、残膜形状(研磨形状でもよい)を入力することにより、これらの条件を満たすよう、トップリングの各エリアの設定圧力を第二のシミュレーション・ツールにより算出する。第二のシミュレーション・ツールには、第一のシミュレーション・ツールがモジュールとして組み込まれている。ある設定圧力における研磨プロファイルの予測値を第一のシミュレーション・ツールにより算出し、この予測値を所望の研磨プロファイルと比較して設定圧力の修正値を算出する。第二のシミュレーション・ツールによって、この研磨プロファイルの予測値の算出と、設定圧力の修正値の算出を繰り返し行えば、所望の研磨プロファイルにより近づくような設定圧力を算出することができる。
ここでは、設定した研磨時間を参考値(目標値)として扱い、研磨は、エンドポイント・システムで実際にモニタリングしている残膜量が所望の値になったところで終了してもよい。
本発明により、今までは平均研磨量を安定させていただけだったが、研磨後の平坦度もしくは所望の残膜形状をも制御して安定させることができる。そのために、本発明では、好ましくは1枚の試験研磨対象物を処理して研磨係数を更新した後に、第二のシミュレーション・ツールにより所望の研磨時間、平均研磨量、残膜形状が得られるように最適化された研磨条件を得る。研磨対象物は、この最適化された研磨条件により研磨されるが、研磨部材の消耗度により適宜研磨係数を更新し、所望の研磨時間、平均研磨量、残膜形状が安定して得られるように研磨条件を再度最適化する。
ここで、研磨した研磨対象物の研磨条件をフィードバックして研磨を行うようにすれば、研磨後の残膜の平坦性の精度や研磨条件によって影響を受けるフィードバック制御の精度を考慮すると、研磨後の研磨対象物に対する品質をより高い精度で確保することが可能になる。また、研磨装置に故障が発生したり、研磨部材(消耗部材)が消耗しきって使用限度に到ると、研磨条件を調整しても所望の研磨形状を得られなくなる。本発明は、第二のシミュレーション・ツールで算出した研磨条件を元に研磨装置の動作を停止したり警告を発することができるため、歩留まりを向上したり、研磨部材を使用限度まで延命させることができる。
本発明では、研磨形状に関するデータを、光学式の測定器で計測できる膜ばかりでなく金属膜に対しても計測可能な測定器を用いて取得し、フィードバック制御を行うことが可能であり、研磨工程のアプリケーションに制限を受けず汎用性に富む。また、膜厚データの取得方法も、研磨中にモニタリングできる計測器による計測方法、研磨後に計測器までウエハを搬送して計測する方法、研磨装置外で測定したデータを研磨装置へ転送し入力する方法など、任意の手段を選ぶことができ、また、運用のし易いよう研磨前と研磨後の膜厚データを異なる方法でそれぞれ取得する等、上記の方法の任意の組合せも可能である。
また、研磨装置を制御するコンピュータに本発明のシミュレーションツールを実行するプログラムをコンピュータ読み込み可能な記憶媒体から読み込むことで、従来の研磨装置の機能を拡張することができる。
以下、本発明に係る研磨方法及び研磨装置(CMP装置)の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。まず、本発明に係る研磨装置の一つの実施の形態を、その各部の配置構成を示す平面図である図1と研磨装置の斜視図を示す図2とを用いて説明する。
図1及び図2において、領域A,B内に配置された2つの研磨部に共通の搬送機構として、2つの研磨部にそれぞれ専用の搬送機構として往復直線移動をする2台のステージを備えたリニア・トランスポータが個別に配置される。すなわち、図1及び図2に示す研磨装置は、多数の半導体ウエハをストックするウエハ・カセット1を載置するロード・アンロード・ステージ2を4つ備えている。ロード・アンロード・ステージ2上の各ウエハ・カセット1に到達可能となるように、走行機構3の上に2つのハンドを有した搬送ロボット4が配置されている。走行機構3にはリニアモータからなる走行機構が採用されている。リニアモータからなる走行機構を採用することにより、ウエハが大口径化し重量が増加しても高速且つ安定した搬送ができる。
図1に示す研磨装置では、ウエハ・カセット1を載置するロード・アンロード・ステージ2として、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を用い、ロード・アンロード・ステージ2が外付けされている。SMIF及びFOUPは、共に中にウエハ・カセットを収納して隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。SMIF又はFOUPを研磨装置のロード・アンロード・ステージ2として設置した場合、研磨装置側のハウジングHに設けられたシャッターS及びSMIF又はFOUP側のシャッターが開くことにより、研磨装置とウエハ・カセット1が一体化する。
SMIF又はFOUPは、ウエハの研磨工程が終わると、シャッターを閉じて研磨装置と分離し、別の処理工程へ自動的に又は手動で搬送されるため、その内部雰囲気を清浄に保っておくことが必要である。そのため、ウエハがウエハ・カセット1に戻る直前に通る領域Cの上部には、ケミカル・フィルタを通して清浄な空気のダウン・フローが形成されている。また、搬送ロボット4の移動にリニアモータを用いているため、発塵が抑えられ、領域Cの雰囲気をより正常に保つことができる。なお、ウエハ・カセット1内のウエハを清浄に保つために、ウエハ・カセット1として、SMIFやFOUPの様な密閉容器にケミカル・フィルタやファンを内蔵し、自らクリーン度を維持するクリーン・ボックスを用いるようにしてもよい。
搬送ロボット4の走行機構3を対称軸に、ウエハ・カセット1とは反対側に2台の洗浄機5,6が配置される。各洗浄機5,6は、搬送ロボット4のハンドが到達可能な位置に配置される。2台の洗浄機5,6の間で且つ搬送ロボット4が到達可能な位置に、4つの半導体ウエハの載置台7,8,9,10を備えたウエハ・ステーション50が配置される。
洗浄機5,6及び載置台7,8,9,10が配置されている領域Dとウエハ・カセット1及び搬送ロボット4が配置されている領域Cとのクリーン度を分けるために、隔壁14が配置され、互いの領域の間で半導体ウエハを搬送するための隔壁14の開口部にシャッター11が設けられる。洗浄機5と3つの載置台7,9,10に到達可能な位置には搬送ロボット20が配置され、洗浄機6と3つの載置台8,9,10とに到達可能な位置には搬送ロボット21が配置される。
洗浄機5と隣接するように且つ搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に、洗浄機22が配置される。また、洗浄機6と隣接するように且つ搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に、洗浄機23が配置される。洗浄機22,23は、両面洗浄が可能な洗浄機である。これら洗浄機5,6,22,23、ウエハ・ステーション50の載置台7,8,9,10及び搬送ロボット20,21は、全て領域Dの中に配置されていて、領域C内の気圧よりも低い気圧に調整されている。
図1及び図2に示す研磨装置は、各機器を囲むハウジングHを有しており、ハウジングH内は、隔壁14及び隔壁24A,24Bにより複数の部屋(領域C,Dを含む)に区画されている。隔壁24A,24Bによって、領域Dと2つの領域A,Bが区分され、2つの研磨室が形成される。2つの領域A,Bにはそれぞれ、2つの研磨テーブルと、1枚の半導体ウエハを保持し且つ半導体ウエハを前記研磨テーブルに対して押し付けながら研磨するための1つのトップリングとが配置される。即ち、領域Aには研磨テーブル34,36が、領域Bには研磨テーブル35,37がそれぞれ配置されており、また、領域Aにはトップリング32が、領域Bにはトップリング33がそれぞれ配置されている。領域A内には、研磨テーブル34に研磨砥液を供給するための砥液ノズル40と、研磨テーブル34のドレッシングを行うための機械的ドレッサ38とが配置され、領域B内には、研磨テーブル35に研磨砥液を供給するための砥液ノズル41と、研磨テーブル35のドレッシングを行うための機械的ドレッサ39とが配置される。さらに、領域A内の研磨テーブル36のドレッシングを行うためのドレッサ48と、領域B内の研磨テーブル37のドレッシングを行うためのドレッサ49とが配置される。
研磨テーブル34,35は、機械的ドレッサ38,39の他に、流体圧によるドレッサとして、アトマイザー44,45を備えている。アトマイザーとは、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素)の混合流体を霧状にして複数のノズルから研磨面に噴射して、研磨面上に堆積し又は目詰まりした研磨カスやスラリー粒子を洗い流すものである。アトマイザーの流体圧による研磨面の浄化と、機械的接触であるドレッサ38,39による研磨面の目立て作業により、より望ましいドレッシング、即ち研磨面の再生を達成することができる。
図3は、トップリング32と研磨テーブル34,36との関係を示す図である。トップリング33と研磨テーブル35,37との関係も同様である。図3に示すように、トップリング32は、回転可能なトップリング駆動軸91によってトップリング・ヘッド31から吊下されている。トップリング・ヘッド31は、位置決め可能な揺動軸92によって支持されており、トップリング32は、研磨テーブル34,36にアクセス可能になっている。ドレッサ38は、回転可能なドレッサ駆動軸93によってドレッサ・ヘッド94から吊下されている。ドレッサ・ヘッド94は、位置決め可能な揺動軸95によって支持されており、ドレッサ38は、待機位置と研磨テーブル34上のドレッサ位置との間を移動することができる。ドレッサ・ヘッド(揺動アーム)97は、位置決め可能な揺動軸98によって支持されており、ドレッサ48は、待機位置と研磨テーブル36上のドレッサ位置との間を移動することができる。
ドレッサ48は、研磨テーブル36の直径よりも長い長尺状の形状を成しており、ドレッサ・ヘッド97が揺動軸98を中心に揺動する。ドレッサ・ヘッド97の揺動軸98と反対側のドレッサ固定機構96とドレッサ48がピボット運動することにより、ドレッサ48は、自転を伴わず車のワイパーの様な動きで、研磨テーブル36上をドレッシングできるように、ドレッサ固定機構96によってドレッサ・ヘッド97から吊り下げられている。研磨テーブル36,37としては、スクロール型研磨テーブルを使用することができる。
図1に戻って、隔壁24Aによって領域Dとは仕切られた領域Aの中にあって、搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に、半導体ウエハを反転させる反転機28が配置されている。同様に、隔壁24Bによって領域Dとは仕切られた領域Bの中にあって、搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に、半導体ウエハを反転させる反転機28’が配置されている。また、領域Dと領域A,Bとを仕切る隔壁24A,24Bには、半導体ウエハ搬送用の開口部が設けられ、該開口部にはそれぞれ、反転機28,28’専用のシャッター25,26が設けられている。
それぞれの反転機28,28’は、半導体ウエハをチャックするチャック機構と、半導体ウエハの表面と裏面を反転させる反転機構と、半導体ウエハを前記チャック機構によりチャックしているかどうかを確認するウエハ有無検知センサとを備えている。反転機28には搬送ロボット20によって半導体ウエハが搬送され、反転機28’には搬送ロボット21によって半導体ウエハが搬送される。
一方の研磨室を構成する領域A内には、反転機28とトップリング32との間で半導体ウエハを移送するための搬送機構を構成するリニア・トランスポータ27Aが配置されている。他方の研磨室を構成する領域B内には、反転機28’とトップリング33との間で半導体ウエハを移送するための搬送機構を構成するリニア・トランスポータ27Bが配置されている。リニア・トランスポータ27A,27Bは、直線往復移動する2個のステージを備えており、半導体ウエハは、リニア・トランスポータとトップリング、又はリニア・トランスポータと反転機との間でウエハ・トレイを介して受け渡される。
図3の右側部分には、リニア・トランスポータ27A、リフタ29及びプッシャー30の位置関係が示されている。リニア・トランスポータ27B、リフタ29’及びプッシャー30’の位置関係も図3に示すものと同様である。以下ではリニア・トランスポータ27A、リフタ29及びプッシャー30のみを説明する。図3に示すように、リフタ29とプッシャー30はリニア・トランスポータ27Aの下方に配置される。リニア・トランスポータ27Aの上方に反転機28が配置される。トップリング32は、揺動した際、プッシャー30及びリニア・トランスポータ27Aの上方に位置することができる。
図4は、リニア・トランスポータと反転機、及びリニア・トランスポータとトップリングとの間の半導体ウエハの受け渡しを説明するための図である。図4に示すように、搬送ロボット20により反転機28に搬送された研磨前の半導体ウエハ101は、反転機28により反転される。リフタ29が上昇すると、ロード用ステージ901上のウエハ・トレイ925がリフタ29に移載され、リフタ29が更に上昇すると、半導体ウエハ101は、反転機28からリフタ29上のウエハ・トレイ925に移載される。その後、リフタ29が下降し、半導体ウエハ101は、ウエハ・トレイ925とともにロード用ステージ901に載置される。ウエハ・トレイ925と半導体ウエハ101は、ロード用ステージ901の直線移動によりプッシャー30の上方へ搬送される。このとき、アンロード用ステージ902は、ウエハ・トレイ925を介して研磨済の半導体ウエハ101をトップリング32から受け取り、リフタ29に向かって移動する。ロード用ステージ901とアンロード用ステージ902は、移動途中ですれ違うこととなる。ロード用ステージ901がプッシャー30の上方へ到達したときには、トップリング32は、図4に示す位置に予め揺動している。次に、プッシャー30が上昇し、プッシャー30は、ロード用ステージ901からウエハ・トレイ925及び半導体ウエハ101を受け取った後に更に上昇し、半導体ウエハ101のみをトップリング32へ移送する。
トップリング32に移送されたウエハ101は、トップリング32の真空吸着機構により吸着されて研磨テーブル34まで吸着されたまま搬送される。次いで、ウエハ101は、研磨テーブル34上に取り付けられた研磨パッド又は砥石等からなる研磨面で研磨される。トップリング32がそれぞれに到達可能な位置に、第1の研磨テーブル34と第2の研磨テーブル36が配置されている。これにより、ウエハは第1の研磨テーブル34で研磨が終了した後、第2の研磨テーブル36で研磨される。しかしながら、半導体ウエハに形成された膜種によっては、第2の研磨テーブル36で研磨した後に第1の研磨テーブル34で研磨してもよい。
研磨が終了したウエハ101は、前述とは逆のルートで反転機28まで戻される。反転機28まで戻されたウエハ101は、リンス・ノズルから供給される純水もしくは洗浄用の薬液によりリンスされる。また、ウエハを離脱したトップリング32のウエハ吸着面は、トップリング洗浄ノズルから供給される純水もしくは薬液によって洗浄される。
ここで、図1〜図4に示す研磨装置で行われる処理工程の概略を説明する。2段洗浄の2カセット・パラレル処理の場合には、一方のウエハは、ウエハ・カセット(CS1)→搬送ロボット4→ウエハ・ステーション50の置き台7→搬送ロボット20→反転機28→リニア・トランスポータ27Aのロード用ステージ901→トップリング32→研磨テーブル34→研磨テーブル36(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Aのアンロード用ステージ902→反転機28→搬送ロボット20→洗浄機22→搬送ロボット20→洗浄機5→搬送ロボット4→ウエハ・カセット(CS1)に至る経路をたどる。
また、他方のウエハは、ウエハ・カセット(CS2)→搬送ロボット4→ウエハ・ステーション50の置き台8→搬送ロボット21→反転機28’→リニア・トランスポータ27Bのロード用ステージ901→トップリング33→研磨テーブル35→研磨テーブル37(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Bのアンロード用ステージ902→反転機28’→搬送ロボット21→洗浄機23→搬送ロボット21→洗浄機6→搬送ロボット4→ウエハ・カセット(CS2)に至る経路を経る。
3段洗浄の2カセット・パラレル処理の場合には、一方のウエハは、ウエハ・カセット(CS1)→搬送ロボット4→ウエハ・ステーション50の置き台7→搬送ロボット20→反転機28→リニア・トランスポータ27Aのロード用ステージ901→トップリング32→研磨テーブル34→研磨テーブル36(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Aのアンロード用ステージ902→反転機28→搬送ロボット20→洗浄機22→搬送ロボット20→ウエハ・ステーション50の置き台10→搬送ロボット21→洗浄機6→搬送ロボット21→ウエハ・ステーション50の置き台9→搬送ロボット20→洗浄機5→搬送ロボット4→ウエハ・カセット(CS1)に至る経路をたどる。
また、他方のウエハは、ウエハ・カセット(CS2)→搬送ロボット4→ウエハ・ステーション50の置き台8→搬送ロボット21→反転機28’→リニア・トランスポータ27Bのロード用ステージ901→トップリング33→研磨テーブル35→研磨テーブル37(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Bのアンロード用ステージ902→反転機28’→搬送ロボット21→洗浄機23→搬送ロボット21→洗浄機6→搬送ロボット21→ウエハ・ステーション50の置き台9→搬送ロボット20→洗浄機5→搬送ロボット4→ウエハ・カセット(CS2)に至る経路を経る。
さらに、3段洗浄のシリーズ処理の場合には、ウエハは、ウエハ・カセット(CS1)→搬送ロボット4→ウエハ・ステーション50の置き台7→搬送ロボット20→反転機28→リニア・トランスポータ27Aのロード用ステージ901→トップリング32→研磨テーブル34→研磨テーブル36(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Aのアンロード用ステージ902→反転機28→搬送ロボット20→洗浄機22→搬送ロボット20→ウエハ・ステーション50の置き台10→搬送ロボット21→反転機28’→リニア・トランスポータ27Bのロード用ステージ901→トップリング33→研磨テーブル35→研磨テーブル37(必要に応じ)→リニア・トランスポータ27Bのアンロード用ステージ902→反転機28’→搬送ロボット21→洗浄機23→搬送ロボット21→洗浄機6→搬送ロボット21→ウエハ・ステーション50の置き台9→搬送ロボット20→洗浄機5→搬送ロボット4→ウエハ・カセット(CS1)に至る経路を経る。
図1〜図4に示す研磨装置によれば、各研磨部に専用の搬送機構として、直線往復移動する少なくとも2台のステージ(置き台)を有したリニア・トランスポータを備えるため、反転機とトップリングとの間で研磨対象物を移送するのに要する時間を短縮することができ、単位時間当たりの研磨対象物の処理枚数を増すことが可能である。また、研磨対象物がリニア・トランスポータのステージと反転機との間で移送されるとき、研磨対象物はウエハ・トレイと反転機との間で移送され、研磨対象物がリニア・トランスポータのステージとトップリングとの間で移送されるとき、研磨対象物はウエハ・トレイとトップリングとの間で移送されるので、ウエハ・トレイは移送時の衝撃を吸収でき、研磨対象物の移送速度を増加させることができるばかりでなく、研磨対象物のスループットを向上させることができる。また、反転機からトップリングへのウエハの移載をリニア・トランスポータの各ステージに着脱自在に保持したトレイを介して行うことで、例えば、リフタとリニア・トランスポータとの間、リニア・トランスポータとプッシャーとの間でのウエハの移し替えをなくして、発塵や把持ミスに伴う損傷を防止することができる。
さらに、複数のトレイを研磨前の研磨対象物を保持するロード専用のトレイと、研磨後の研磨対象物を保持するアンロード専用のトレイに2分することで、研磨前のウエハはプッシャーからでなく、ロード専用のトレイからトップリングへ受け渡され、研磨後のウエハはトップリングからプッシャーにではなくアンロード専用のトレイに受け渡されるので、トップリングへのウエハのロードとトップリングからのウエハのアンロードが、別の治具又は部材で行われることになり、研磨後のウエハに付着した砥液等がロードとアンロード共通のウエハの支持部材に付着し固化して砥液等が研磨前のウエハを傷けるという問題点を解決できる。
以上説明した研磨装置の領域Cの適所にはインライン・モニタIMが設置され、研磨及び洗浄が終了したウエハは、搬送ロボット4によりインライン・モニタIMへ搬送され、そこでウエハの膜厚や研磨プロファイルが計測される。実際には、インライン・モニタIMは、搬送ロボット4の上方に配置される。また、研磨装置全体の動作は、制御ユニットCUによって制御される。制御ユニットCUには記憶媒体読取装置が接続されるコネクタが設けられており、必要に応じて記憶媒体読取装置を接続して制御プログラムやデータを外部の記憶媒体から読み取ることが可能となっている。制御ユニットCUは、図1に示すように研磨装置内に設けられていてもよいし、研磨装置とは別体であってもよい。なお、インライン・モニタIM及び制御ユニットCUは、図2では省略されている。
ウエハ表面を研磨パッドに押し付ける押圧力と研磨量とは概ね比例することがプレストンの式から知られている。しかし、押圧力を求めるためには、複雑な構造のトップリングをモデル化し、弾性材料である研磨パッドの非線形性や、薄板であるウエハの大きな変形、特にウエハの端面に顕著に表れる応力集中を考慮する必要があり、解析的に数式的な解を得ることは困難である。一方、押圧力を有限要素法や境界要素法を用いて求めるのでは、対象物を多数の要素に分割することになるので、計算量はきわめて大量になり、多大な計算時間と高い計算能力が必要となる。そのうえ、適切な結果を得るためには作業者に数値解析の専門知識が必要となるため、現場で簡易的な調整を行う際の参考にすることや、研磨装置に組み込んで利用することはコスト面や実用面から事実上不可能である。
この問題は上記の構成の研磨装置におけるトップリングをプロファイル・コントロール型とした場合、更に複雑化してしまう。ここで言うプロファイル・コントロール型トップリングは、複数の押圧部分を有するトップリングの総称である。即ち、複数のメンブレンで同心円状に区画されたエアバックやウォータバックによる複数の押圧部分を有するもの、区画された空気室に個別に加圧することによりウェハ裏面を空気圧で直接押圧する部分を複数有するもの、圧力をばねによって発生させる部分を有するもの、1つ又は複数の圧電素子を配置して局所的な押圧部分を有するものや、これらの組み合わせたものがトップリングとして使用される。これら複数の押圧部分の相互作用が上記の問題に加わるため、ウエハ表面の押圧力を求めることは簡単ではない。そこで本発明では、以下に説明する第一のシミュレーション・ツールを利用してウエハ表面の押圧力分布を得る。以下では、押圧部分として、同心円状に区画された複数のエアバックを有するトップリングを用いて説明する。
すなわち、図5に示すように、トップリングTは、複数の同心円状のエアバックを備え、ウエハのそれぞれのエリアに対して各エアバックから印加される圧力を新規の方法によって調整する。なお、以下では、ウエハのエアバック側をウエハ裏面、研磨パッド側をウエハ表面と呼ぶ。図5は、本発明に係る研磨装置で使用されるトップリングの回転軸を含む面での断面図を示しており、トップリングTは、中心の円盤状のエアバックE1、該エアバックE1を囲むドーナツ状のエアバックE2、該エアバックE2を囲むドーナツ状のエアバックE3、該エアバックE3を囲むドーナツ状のエアバックE4、及び該エアバックE4を囲むドーナツ状のリテーナリングE5を有する。図5に示すように、リテーナリングE5は、研磨パッドに接触可能となるように構成され、研磨テーブルの上に載置されたウエハWは、リテーナリングE5によって囲まれた空間内に収容されてエアバックE1〜E4によって個別に加圧される。
なお、トップリングTを構成するエアバックの数は、4個に限定されるものではなく、ウエハのサイズに応じて増減され得る。また、図5には示されていないが、これらのエアバックE1〜E4がウエハWの裏面に対して加える圧力を調整するための空気圧力供給装置が各エアバックE1〜E4毎にトップリングTの適所に設けられる。また、リテーナリングE5への圧力は、リテーナリングE5の上にエアバックを設けて、このエアバックをその他のエアバックE1〜E4と同様に制御してもよいし、トップリングTを支持するシャフトから直接に圧力を伝達して制御してもよい。
本発明においては、各エアバックE1〜E4及びリテーナリングE5がウエハWの裏面及びウエハWの周辺の研磨パッドに印加する圧力の組み合わせに対するウエハWの表面の押圧力の分布を研磨装置の前記制御ユニットCUのメモリに予め記憶させておく。そして、或る研磨工程におけるエアバックからウエハ裏面に与える圧力、及びリテーナリングから研磨パッドに与える圧力の実用上の圧力設定範囲を100〜500hPaと仮定し、空気圧の範囲が±200hPaの範囲であれば、ウエハWの表面における押圧力分布は実質的に線形(即ち、実質的に重ね合わせの原理が成立する)であるとみなせるとすると、各エアバックがウエハ裏面の対応エリアに加える所望の圧力によるウエハ表面の押圧力分布は、100hPa,300hPa,500hPaの3種類の裏面圧力の組み合わせによるウエハ表面の押圧力分布を合成することによって、±200hPaの裏面圧力の設定範囲において求めることができる。
以下、図5に示すように、トップリングTが4つのエアバックE1〜E4及びリテーナリングE5の合計5箇所でウエハW及びウエハW周辺の研磨パッド(研磨面)に対する押し付け力が制御できる構造を有している場合の、各エアバックE1〜E4がウエハに印加する圧力とリテーナリングE5が研磨パッドに対して印加する圧力(以下、裏面圧力と呼ぶ)からウエハ表面の押圧力を合成する方法について、図6を参照して説明する。
まず、ウエハ表面が研磨部材(研磨パッド)に押し付けられる押圧力の分布を予めデータとして蓄えておく。上記のような5領域、3圧力の場合、上記の裏面圧力の組み合わせは、全部で3=243通りとなる。このうち、ウエハ表面の押圧力分布を合成するために必要な組み合わせとして、27通りを選択する。すなわち、エアバックE1〜E4及びリテーナリングE5のそれぞれがウエハW及び周辺の研磨パッドを押し付ける圧力(単位:hPa)をZ1,Z2,Z3,Z4,Z5とし、これらのZ1〜Z5が100,300,500のいずれかの値を取ることができるとするとき、Z1〜Z5が取る値の27通りの組み合わせは、下記の通りとなり、これを制御ユニットCUのメモリに記憶させておく。
(1)Z1〜Z5=100
(2)Z1〜Z5=300
(3)Z1〜Z5=500
(4)Z1=100,Z2〜Z5=300
(5)Z1=100,Z2〜Z5=500
(6)Z1=300,Z2〜Z5=100
(7)Z1=300,Z2〜Z5=500
(8)Z1=500,Z2〜Z5=100
(9)Z1=500,Z2〜Z5=300
(10)Z1=Z2=100,Z3〜Z5=300
(11)Z1=Z2=100,Z3〜Z5=500
・・・・
(27)Z1=Z2=Z3=Z4=500,Z5=300
また、上記のウエハ裏面の設定圧力の27通りの組み合わせ一つ一つに対応するウエハ表面の押圧力の分布は、有限要素法などを用いて事前に計算しておくことができ、上記27通りの圧力の組み合わせに対応する形で制御ユニットCUのメモリに記憶させておく。制御ユニットCUのメモリに記憶される設定圧力の組合せと、設定圧力一つ一つの組合せに対応するウエハ表面の押圧力の分布は、制御ユニットCUに接続された記憶媒体読取装置を介して、記憶媒体より読み取って記憶してもよく、制御ユニットCU上に搭載されたROMに予め記録しておき、ROMから読み出してもよい。
そして、ウエハ裏面圧力が様々に変化する場合にウエハ表面に発生する種々の押圧力分布を、メモリに記憶させた27通りの組み合わせを用いて合成する。具体的には、エアバックE1が150hPa、エアバックE2が200hPa、エアバックE3とエアバックE4が150hPa、リテーナリングE5が250hPaの圧力をそれぞれ印加する場合、すなわち、計算しようとする設定圧力がZ1=150,Z2=200,Z3=Z4=150,Z5=250である場合、この所望の設定圧力をZp=〔150 200 150 150 250〕という行列の形で表すことができる。Tは行列の転置を表す記号である。したがって、同様にして、上記の27通りの圧力の組み合わせも行列表記可能であり、例えば、上記(4)の場合の圧力の組み合わせはZC2=〔100 300 300 300 300〕という行列で表される。ここで、添え字(例えばC2)は条件を表す整理番号である。
次に、所望の設定圧力Zpに対するウエハ表面の押圧力分布を求めるに際しては、各エアバックE1〜E4及びリテーナリングE5によって、ウエハの各対応エリアに印加される圧力を、各エリアごとに、上記の27通りの組み合わせから、所望の設定圧力の隣り合う各エリアの設定圧力の変化に対応するように5つを選択する。例えば、上記のZ1=150,Z2=200,Z3=Z4=150,Z5=250という設定圧力印加条件を実現するには、下記の5つの行列で表される組み合わせを採用する。
C1=〔100 100 100 100 100〕
C2=〔100 300 300 300 300〕
C3=〔300 300 100 100 100〕
C4=〔100 100 100 100 100〕
C5=〔100 100 100 100 300〕
これらの行列を用いて、上記の設定圧力Zpを
Zp=f1×ZC1+f2×ZC2+f3×ZC3+f4×ZC4+f5×ZC5
(1)
Zp=〔150 200 150 150 250〕
とおく。f1〜f5は定数である。上記式(1)から、f1〜f5を未知数とする下記の5個の方程式を得ることができる。
150=f1・100+f2・100+f3・300+f4・100+f5・100
200=f1・100+f2・300+f3・300+f4・100+f5・100
150=f1・100+f2・300+f3・100+f4・100+f5・100
150=f1・100+f2・300+f3・100+f4・100+f5・100
250=f1・100+f2・300+f3・100+f4・100+f5・300
ここからf1〜f5の値を求めることができる。なお、上記の方程式では、f3=f4であるから、未知数と方程式は共に4個である。
換言すると、これら5つの行列を要素とする行列M=〔ZC1C2C3C4C5〕を用いると、所望の設定圧力Zpと係数f1〜f5を要素とする係数行列f=〔f1 f2 f3 f4 f5〕との関係は、
Zp=Mf (2)
と表すことができる。この式(2)は、計算しようとする設定圧力Zpが、予め制御ユニットCUのメモリに記憶させておいた設定圧力の組み合わせからなる行列の1次線形結合で表すことができることを意味している。上記の式(2)から、係数ベクトルfは、
f=M −1・Zp
で求めることができる。
なお、行列Mの中に一次独立でない行もしくは列が生じて逆行列を求めるのに不都合がある場合がある。この場合には、一次独立でない部分は、いずれか他方で代用できるため、行や列を適切に入れ替えたり、加減したりして、逆行列を求めることができる形に変形すればよい。これらの演算処理は、通常の数学的処理であり、何ら特別な手段を要するものではない。このようにして係数f1〜f5が求められると、求めた係数f1〜f5を、予め選択しておいたウエハ裏面の圧力の組み合わせ(この例では、前記ZC1〜ZC5までの5つの組み)の一つ一つそれぞれに対応するウエハ表面の押圧力分布のデータにそれぞれの係数を乗じて全てを加算することにより、下記のようにして、所望の設定圧力Zpに対応するウエハ表面の押圧力分布Pcを得ることができる。
Pc=f1Pc1+f2Pc2
すなわち、表面押圧力の変化が実質的に線形(重ね合わせの原理が成立する)とみなせる範囲に裏面の設定圧力を区分して、予め計算したウエハ表面の押圧力分布のデータを複数のケース(上記の例では27通り)について用意し、その中から適切に選択して合成することにより、有限要素法などによる複雑な計算を行うことなく、任意のウエハ裏面の設定圧力に対応するウエハ表面の押圧力分布を求める。
以上、例をもって説明した手順に従って、ウエハの表面に発生する押圧力分布を求めることができる。こうした手順をコンピュータに記憶させることにより、ウエハ裏面における設定圧力に対するウエハ表面の押圧力分布を得るシミュレーション・ツールを作ることができる。
なお、5エリア、3圧力の組合せを3=243通り計算しておき、全ての組み合わせを並べた行列MCall=〔ZC1C2 ・・・ ZC242C243〕と243個の係数を表す係数行列fall=〔f1 f2 ・・・f242 f243〕を用いて、Zp=MCallallなる関係式をつくり、MCallの擬似逆行列を使って、fall=MCall −1・Zpから係数行列を求めるようにしてもよい。すなわち、適切な係数を求める方法については特に限定されない。区分的に線形とみなせる範囲での重ね合わせを利用するのであるから、前記の係数f1〜f5に相当する係数を求めるには線形代数的ないかなる方法を用いてもよい。
また、事前に計算しておくウエハ裏面の圧力値の範囲とその区分の仕方も、ここで示した100〜500hPaの範囲で100,300,500hPaの3種類の圧力値に限定するものではなく、例えば、エアバックE4及びリテーナリングE5に対応する部分のみ5種類の圧力(100,200,300,400,500hPa)に区分してもよい。
こうして、ウエハ表面での押圧力分布が求まると、この押圧力分布と、研磨すべきウエハについて予め求められた、ウエハ表面上の研磨係数の分布データとを乗算することによって、当該ウエハの研磨プロファイル予測値を求めることができる。ウエハの研磨量Qは、プレストンの実験式から、各エアバックがウエハを押し付ける圧力、すなわち押圧力Pと接触面の移動速度vと研磨時間tとの積に概ね比例することが知られている。すなわち
Q∝k・P・v・t
となる。ここで、kは研磨パッドや研磨される材質、研磨時のスラリーの種類などによって決まる比例定数である。
ウエハ表面上での接触面の移動速度(即ち、ウエハ表面と研磨パッドとの相対速度)vは、ウエハ表面上の場所で異なり、研磨時間tも研磨条件によって異なる。単位圧力当たりの研磨レートを研磨係数とするならば、研磨係数はkvに相当し、ウエハ表面上についてプレストンの式の研磨係数kvに相当する値の分布を求めておけば、ウエハ表面上における予測研磨量Qestは、
est=Kv・Pc
として求めることができる。
また、単位時間当たりの予測研磨量、すなわち予測研磨レートQestΔtも、
estΔt=Qest/t
として求めることができる。
このような簡単な計算によりウエハの予測研磨量(予測研磨レート)を求めることができるため、シミュレーション・ツールによる計算結果を現場での簡易な調整の参考としたり、研磨装置(CMP装置)に組み込んで利用することができる。図6は、以上説明したシミュレーション・ツールのプログラムフロー図を示す。このシミュレーション・ツールは、ウェハ裏面に与える圧力設定値と、予め計算したウエハ表面の押圧力分布や研磨係数の分布に基づいて研磨プロファイルの予測値を計算できる。このため、従来の研磨装置とは独立に機能でき、制御ユニットCUに搭載されたコンピュータにシミュレーション・ツールを実行するプログラムを記憶媒体読取装置から読み込み、制御ユニットCUのパネルや別のソフトウエアから呼び出すだけで、研磨量を推定する機能を追加することができる。
前記のウエハ表面上の研磨係数の分布データは、任意の形で与えられ得る。最も簡単な例として、移動速度vは、ウエハ中心とウエハ面上の任意の点との距離rと、研磨パッドとウエハの回転速度の差Δωに概ね比例するので、Δωが一定であれば、距離rに比例する値として研磨率を与える方法がある。ここでは、前述の方法以外でウエハ表面上の研磨係数の分布データを得る手順の一例を図7に示す。
先ず、ステップ1において、或るウエハ上の成膜形状を予め測定する。次いでステップ2において、その測定したウエハを特定の設定圧力条件と研磨時間で実際に研磨する。このとき、ステップ3において、この圧力条件でのウエハ表面の押圧力分布をシミュレーション・ツールを用いて計算しておく。こうして研磨されたウエハの表面上の膜形状を再度測定し、研磨前と研磨後との差から、ウエハ表面上の研磨量の分布を算出する(ステップ4)。次いで、ステップ5において、算出された研磨量の分布を研磨時間及び計算された押圧力分布で割って、ウエハ表面上の各点での単位圧力当たりの研磨レートの分布、すなわちウエハ表面上の研磨係数の分布を求める。なお、ここで、研磨時間で割らず、単位圧力当たりの研磨量の分布を求めてもよい。
また、研磨パッドの初期状態、或る程度使用した状況及び使用限度近傍の研磨係数の分布をそれぞれ予め算出しておき、研磨係数の経時変化のデータとして制御ユニットCU内部に記憶させておいてもよい。
ここまで説明した、プロファイル・コントロール形トップリングに対する研磨量又は研磨レートを予測し算出する方法による予測結果が、実際にウエハを研磨した結果とほぼ同等であることが実験的に判明している。なお、ウエハの最外周から10mmほど内側までの環状領域における研磨形状は、ウエハ表面の押圧力分布形状とは多少異なる場合がある。これは、ウエハの前記環状領域が、研磨時にウエハ裏面から受ける圧力の影響に加えて、弾性体である研磨パッドの変形から受ける反力やウエハ最外周に成形される面取り部分の影響を受けるためである。しかし、押圧力分布と実際の研磨形状から研磨係数を求めることにより、これらの押圧力分布以外の要因による影響もモデル化できるため、ウエハ表面全体の研磨プロファイルを精度よく予測し算出することが可能になる。
また、ウエハ表面の外周部の研磨形状が押圧力分布以外の別の物理的要因と特定の関係を示すことが予めわかっている場合には、この特定の関係を用いたウエハ外周部の研磨形状の予測方法と組み合わせてもよい。例えば、リテーナリングE5の圧力E5pとウエハ裏面の最外周のエアバックE4の圧力E4pの差がスラリーの流動状態と関連して、最外周から10mmまでの範囲の研磨係数に影響を与えるとする。この場合には、ウエハ表面の押圧力分布と或る特定の研磨条件から算出した研磨係数だけでは、圧力E4p,E5pの大きな変化に対して精度よく研磨形状を予測することが困難となる。しかし、スラリーの流動が圧力の相対的な変化分、例えば、(E4p−E5p)/│E4p│に比例して変化することがわかっている場合には、1+m・(E4p−E5p)/│E4p│(ここで、mは適切な比例定数)なる適切な補正係数を研磨係数に掛けて、最外周部の研磨係数を補正することができる。
具体的には、或る特定の研磨条件で研磨した結果から算出した研磨係数と、リテーナリングE5の圧力だけを変化させて研磨した結果から算出した研磨係数を比較して、適切な比例定数mを求め、これを用いて外周部の研磨形状を予測する。このように研磨係数を表面押圧力と関連しない別の物理的要因、例えば、スラリー流動性、温度分布、スラリーの濃度分布などを用いて補正することにより、より正確に研磨形状を予測することができる。
また、ウェハの最外周の面取り部近傍には、ウエハ中央部に較べて平坦度が劣り、理想的な形状からずれる部分がある。例えば、表面に酸化膜を形成したウェハの最外周部には、ベアウエハのロールオフ(Roll Off)に起因したロールオフが形成される。ここで、ロールオフとは、ウエハのエッジ部の理想形状からずれた形状を指す。ロールオフの大きさは、例えば最外周部から1mmの地点における表面の基準面からのずれ量としてROAで定義される。なお、ベアウエハのロールオフやROAについては、文献(M. Kimura, Y. Saito, et al., A new Method for the Precise Measurement of Wafer Roll Off Silicon Polished Wafer, Jpn. J. Appl. Phys., Vol. 38 (1999), pp. 38-39)に記載されている。
ベアウエハのROAは、高々1μm程度以下であり、酸化膜のロールオフの大きさも同程度であるが、このロールオフは、ウェハの最外周から5mm程度の押圧力分布に影響を与える。ROAは、ウエハ毎、ウエハロット毎に異なるため、ウエハ外周部の研磨ばらつきの要因となっている。通常、有限要素法のためにモデル化したウエハのエッジ形状(通常は理想的なエッジ形状)と実際に研磨するウエハのエッジ形状とは異なるので、研磨前又は研磨中に測定したROAにより最外周部の研磨係数を補正することで、より正確に研磨プロファイルを予測することができる。ROAによる研磨係数の補正に限らず、ロールオフの形状や大きさを表せる他の指標によって研磨係数を補正してもよい。
ROAの測定方法としては、例えばレーザ光による非接触測定方法として(株)コベルコ科研のエッジロールオフ測定装置(LER−100)などがある。また、他にもロールオフの形状の測定方法として、例えば、光学方式、触針方式、渦電流センサなどを含む電気方式、磁気方式、電磁方式、流体方式などから選ぶことができる。ロールオフの形状測定装置は、研磨装置に搭載されてもよいし、研磨装置と別に用意しておいてもよい。研磨装置に搭載する場合は、例えば図4に示すインライン・モニタIMと隣接して搭載し、研磨前のウェハのエッジ部分の形状を測定し記憶できるようにする。
また、表面に金属膜を形成したウエハのエッジ部においては、汚染防止などの目的のためにウエハの最外周部の金属膜を除去したり、またはウエハの最外周部に金属膜を始めから成膜しないようにしている。この金属膜の端部の形状も平坦ではなく、研磨係数を補正する必要が生じるが、酸化膜のロールオフの場合と同様の方法で補正することができる。
ここまで説明したとおり、本方式はエアバックによるプロファイル・コントロール形のトップリングに限るものではなく、ウェハ裏面から作用している力が判れば、それを基にウェハ表面の押圧力分布を求めてプロファイルを予測できる。従って、本方式が応用できるトップリングとしては、各押圧部分が、加圧気体を内部に受け入れることができるエアバックや、純水などの加圧液体を内部に受け入れることができる液体バック、区画された空気室を加圧気体で直接加圧するもの、圧力を弾性体、例えば、ばねによって発生させるもの、圧電素子により押圧するものなどがあり、これらの組み合わせで構成したトップリングであってもよい。
こうしたシミュレーション・ツールを用い、本発明においては、トップリングの各エリア毎に、つまりエアバックE1〜E4及びリテーナリングE5の研磨圧力が設定できるよう構成し、目標とする研磨プロファイルを得るために各エリア毎に設定することが必要な圧力を予測計算し、算出された圧力値を以降に研磨されるウエハに対してフィードバックする。これにより、研磨部材の消耗度で研磨プロファイルが経時的に変化しても、その変化を適時に補正し、安定して所望の研磨プロファイルを得ることが可能となる。これを実現するために、制御フローの一例を図8を参照して説明する。
先ず、インラインモニタIM等の膜厚測定装置で研磨前のウエハの形状、つまりウエハ上の配線メタルまたは絶縁膜の厚さの分布を測定し、測定データをメモリに記憶する(ステップ1)。この測定は、ウエハ内のトップリングのエアバックE1〜E4及びリテーナリングE5に対応する各エリア内の少なくとも1個所で行う。そして、最初は、各エリアの裏面圧力を任意に設定して、この設定した裏面圧力をメモリに記憶し(ステップ2)、この設定圧力を含む研磨条件でウエハを研磨する(ステップ3)。
次に、研磨後のウエハの形状、つまりウエハ上の配線メタルまたは絶縁膜の厚さの分布を、インラインモニタIM等の膜厚測定装置で測定し、この測定データをメモリに記憶する(ステップ4)。この測定は、研磨装置に設置したインラインモニタIMで行っても、研磨装置外に設置した測定器で行ってもよい。測定データの取り込みはオンラインでもよいし、他の記憶媒体に記録された測定データを取り込むようにしてもよい。この測定は、ウエハ内のトップリングのエアバックE1〜E4及びリテーナリングE5に対応する各エリア内の少なくとも1個所で行う。
この測定結果に基づいて、目標とする研磨プロファイルを作り出すための研磨圧力条件を算出する。これは以下の手順で行われる。先ず、目標とする研磨プロファイルを設定する。この設定は、例えば、ウエハ表面上で、研磨量を管理したい任意の点を複数指定し、指定された各点における研磨量Qを設定する方法や、各点における研磨レートQΔt=Q/tを設定する方法などがあり、どの方法でも処理が可能である。ここでは、研磨量Qを設定する場合について説明する。つまり、所望研磨量を入力してメモリに記憶し、測定点に対応する所望研磨量Qを算出する。
そして、ステップ1及びステップ4でメモリに記憶された測定データを基に、研磨後のウエハのエアバックE1〜E4及びリテーナリングE5にそれぞれ対応する各エリア毎の研磨量QPoliを算出する(ステップ5)。算出された各点における研磨量QPoliを、ステップ2において、研磨時に設定してメモリに記憶した、その点が含まれる各エリアの研磨圧力Pで割って、単位面圧当たりの研磨量QPoliΔP=QPoli/Pを算出する(ステップ6)。
次に、測定点に最も近い点の目標研磨量Qを抽出するか、または測定点の近傍の二点から、線形で目標研磨量Qを近似し、それぞれ各点において、目標研磨量Qと研磨量QPoliの研磨量差ΔQ=Q−QPoliを求め(ステップ7)、その研磨量差ΔQに相当する分の研磨量を、ステップ6で算出した単位面圧当たりの研磨量QPoliΔPで割算し、裏面圧力の補正研磨圧力ΔP=ΔQ/QPoliΔPを計算する(ステップ8)。
このステップ8で算出した補正研磨圧力ΔPを、ステップ2において、研磨時に設定した圧力Pに加算して推奨研磨圧力値Pinput=P+ΔPを求める(ステップ9)。エリア内に複数の測定点が含まれる場合には、複数点で算出した圧力値を平均し、これをエリアの推奨研磨圧力値Pinputとする。
このステップ9で算出した推奨研磨圧力値Pinputを本発明に係るシュミレーション・ツールに入力し(ステップ10)、前述のようにして、各点における研磨量を予測計算して、予測計算された研磨量Qestを求める。そして、各点における予測計算された研磨量Qestと目標研磨量Qとの研磨量差ΔQ=Q−Qestを計算する(ステップ11)。
ステップ11で算出した各点において、予測計算された研磨量Qestと目標研磨量Qの研磨量差ΔQが予め任意に設定された許容範囲内であるか否かを判断し(ステップ12)、この研磨量差ΔQが許容範囲内にある時には、推奨研磨圧力値Pinputをメモリに記憶し、ステップ2にフィードバックして、実際に研磨されるウエハに対して適用する(ステップ13)。研磨量差ΔQが許容範囲外であれば、QPoli=Qest,P=Pinputと置き換えてステップ6に戻し、研磨量差ΔQが許容範囲内になるまで、ステップ6からステップ11までの手順を繰り返して推奨研磨圧力値Pinputを求める。
図8に示す、ステップ3における「研磨実行」は、従来の研磨装置の制御プログラムを呼び出す部分であり、ステップ10における「シミュレーション・ツール」は、図6に示すシミュレーションツールのプログラムを呼び出す部分である。このように、記憶媒体読み出し装置からプログラムを従来の研磨装置の制御ユニットCUに読み込み、従来の研磨装置の制御機能を呼び出すことで、本願発明の機能を従来の研磨装置に追加することができる。
なお、フィードバックの周期は自由に設定可能で、周期の設定例として、全てのウエハに対して測定を行って次に研磨されるウエハにフィードバックをかける方法や、研磨部材の消耗度合が少ないときは研磨プロファイルの変化が小さいのでフィードバックをかけず、消耗度合が多くなってきた時点からフィードバックをかける方法がある。更に後者で設定される周期も任意のウエハ毎に測定を行い、一度測定が行われてから次にウエハが測定されるまでは、その直前にフィードバックされた研磨条件を適用し続ける方法があり、消耗が更に進んだ時点ではその周期を短くしていくように設定することも可能である。
なお、研磨レートを設定する場合は、上記ステップ6において、各研磨量QPoliを研磨時間tで割ればよい。また、研磨速度を考慮する場合には、前述したような相対速度差Δωと半径の関係を取り入れてもよい。このようにシミュレーションツールを用いて、所望のプロファイルが得られる研磨条件(研磨圧力・研磨時間・研磨速度)を求めることができる。
また、研磨装置に故障が発生したり、消耗部材が消耗しきって使用限度に到ると、研磨条件を調整しても所望の研磨形状を得られなくなる。上記ステップ7で算出した予測研磨量と目標研磨量の研磨量差ΔQが、前回の計算に比べて極端に変化したり、得られた推奨研磨圧力Pinputが研磨装置で実現可能な範囲を外れた場合には、研磨装置の動作を停止したり警告を発することができる。従来では、研磨部材(消耗部材)を一定の研磨回数で交換することでデバイスの性能に影響しないように管理していたが、この発明によれば、研磨枚数に影響されることなく、研磨部材を使用限度まで利用することが可能となり、このため、研磨部材の交換頻度を低減することができる。また故障診断としても用いることができるため、研磨対象物の歩留まりを向上させることができる。
さらに、研磨プロファイルの予測の際に行っていたエッジ形状の影響による研磨係数を補正する代わりに、上記推奨研磨圧力値の算出後にエッジ形状測定結果による裏面圧力の補正を行うことにより、エッジ部の研磨プロファイルの補正を行うことができ、エッジ形状によるウエハ外周部の研磨ばらつきを抑制することができる。例えば、表面に酸化膜を形成したウエハの場合、最外方に位置するリテーナリングE5の推奨研磨圧力値に、ロールオフの大きさに応じた圧力補正係数を乗じればよい(補正リテーナリング部圧力値=圧力補正係数×リテーナリング部推奨圧力値)。ここで、圧力補正係数は、例えば事前に既知のロールオフを持つウエハをリテーナリング圧力を変えて実際に研磨することで作成される。また、有限要素法により押圧力とロールオフの大きさとの関係を計算して作成してもよい。
また、ロールオフの大きさは研磨されることによって時々刻々と変化するので、研磨装置に設置された測定器で研磨中にロールオフの大きさを測定することにより、研磨中に圧力を補正するようにしてもよい。また、圧力補正係数を研磨時間をも考慮して作成することにより、研磨中にロールオフの大きさを測定することなく圧力を補正することができる。
表面に金属膜を形成したウエハの金属膜の端部の形状についても、酸化膜のロールオフの補正方法と同様の方法で補正することができる。なお、圧力補正係数によるエッジ形状の補正方法は、上記推奨圧力値の算出を実施しない場合にも適応可能である。
また、研磨装置は、トップリングを交換することで、様々な研磨対象物に適用することができる。研磨対象物を変更するためにトップリングを交換した際には、一般にはトップリングの形状に合わせて各研磨対象物毎に予め計算しておいた研磨対象物表面の押圧力分布の組みを変更する必要がある。これは、前述のごとく、別途に予め計算してある設定圧力の組と押圧力分布データの計算結果をコンピュータ読み出し可能な記憶媒体から読み込んで設定してもよいし、研磨装置の初期立ち上げ時にトップリングのエアバックの数や使用圧力範囲などのパラメータを入力してそれに対応した複数の研磨対象物表面の押圧力分布を研磨装置内部で計算してコントロール・ユニットに記憶させておく方式としてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、平坦に研磨する場合のみならず特有の形状に研磨するようにもレシピを作ることが可能であり、研磨前のウエハの膜表面形状が平坦でない場合にも、その形状を考慮して、研磨後の残膜形状を平坦にするレシピを作ることが可能になる。また、研磨条件の最適化も、従来のようにエンジニアの経験則に頼ることが無く、最適条件を算出して所望の研磨プロファイルになるよう研磨することができ、複数枚の試験ウエハを研磨してから研磨条件を設定する従来の調整方法に較べ、手間、時間、コストを削減することができる。また、研磨装置を制御するコンピュータに、本発明のプログラムを読み込むことで、研磨装置に新しい機能を追加したり、トップリングの交換による性能向上に対応することができる。
本発明に係る研磨装置の一つの実施の形態を概略的に示す平面図である。 図1の研磨装置の斜視図である。 図1の研磨装置のトップリングと研磨テーブルとの関係を示す図である。 図1の研磨装置のリニア・トランスポータと反転機、及びリニア・トランスポータとトップリングの間の半導体ウエハの受け渡しを説明するための図である。 図1の研磨装置で用いられるトップリングの構成を示す断面図である。 シミュレーション・ツールの一例を示すプログラムフロー図である。 図1の研磨装置において、研磨率の分布データを得るための手順を説明するフロー図である。 本発明の制御フロー図である。
符号の説明
T トップリング
E1〜E4 エアバック
E5 リテーナリング
W ウエハ(研磨対象物)

Claims (12)

  1. 少なくとも2つの押圧部分を有し、該押圧部分ごとに任意の圧力を研磨対象物に加えることができるトップリングを有する研磨装置を用いて前記研磨対象物を研磨する時の研磨プロファイル又は研磨量を予測する方法であって、
    前記押圧部分が前記研磨対象物の対応エリアを押圧する裏面圧力の組み合わせを予め設定するステップと、
    前記裏面圧力の組み合わせの一つ一つに対応する前記研磨対象物表面の押圧力分布を予め求めておくステップと、
    前記裏面圧力の組み合わせ及び該裏面圧力の組み合わせに対応する前記研磨対象物表面の押圧力分布から、前記各押圧部分が前記研磨対象物の各対応エリアを所望の裏面圧力で押圧しながら研磨を行う所望の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布を求めるステップと、
    前記被研磨物の研磨前の形状を測定するステップと、
    前記所望の設定圧力の内の任意の設定圧力で前記各対応エリアをそれぞれ押圧しながら前記被研磨物を実際に研磨するステップと、
    前記被研磨物の研磨後の形状を測定するステップと、
    前記被研磨物の研磨前後の形状の差から研磨量の分布を求めるステップと、
    前記所望の設定圧力の内の任意の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布と前記研磨量の分布から、前記研磨対象物における単位面圧当たりの研磨レート又は研磨量の分布を予め求めるステップと、
    前記所望の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布と、予め求めた前記研磨対象物における単位面圧当たりの研磨レート又は研磨量の分布から、前記所望の設定圧力で前記各対応エリアをそれぞれ押圧しながら被研磨物を研磨した時の研磨プロファイルまたは研磨量の予測値を求めるステップと、
    を備えることを特徴とする研磨プロファイル又は研磨量の予測方法。
  2. 請求項1に記載の研磨プロファイル又は研磨量の予測方法であって、
    前記裏面圧力の組み合わせを予め設定するステップは、
    前記裏面圧力を複数設定するステップと、
    前記複数の裏面圧力の内の一つを前記各押圧部分にそれぞれ割り当てて得られる裏面圧力の組み合わせの内から任意の裏面圧力の組み合わせを選択するステップと、
    を備え、
    前記所望の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布を求めるステップは、
    前記選択された裏面圧力の組み合わせの内から更に任意の裏面圧力の組み合わせを選択するステップを備えることを特徴とする研磨プロファイル又は研磨量の予測方法。
  3. 少なくとも2つの押圧部分を有し、該押圧部分ごとに任意の圧力を研磨対象物に加えることができるトップリングを有する研磨装置を用いて前記研磨対象物を研磨する研磨方法において、
    請求項1又は2に記載の方法によって、所望の設定圧力で各対応エリアをそれぞれ押圧しながら被研磨物を研磨した時の研磨プロファイルを予測するステップと、
    前記予測した研磨プロファイルと研磨後の所望の研磨プロファイルとの差を求めるステップと、
    前記予測した研磨プロファイルと研磨後の所望の研磨プロファイルとの差が所定の範囲内となる前記所望の設定圧力を求め、該所望の設定圧力を推奨研磨圧力値とするステップと、
    前記推奨研磨圧力値で各対応エリアをそれぞれ押圧しながら前記研磨対象物の研磨を行うステップと、
    を備えることを特徴とする研磨方法。
  4. 請求項に記載の研磨方法であって、1つの前記研磨対象物の研磨が終了する度に、研磨前後の被研磨物の研磨プロファイルを測定し、その測定結果に基づいて、前記推奨研磨圧力値を求め、この推奨研磨圧力値をフィードバックして、次に研磨される研磨対象物を該推奨研磨圧力値で研磨することを特徴とする研磨方法。
  5. 請求項に記載の研磨方法であって、前記研磨対象物の研磨前後の研磨プロファイルを一定周期で測定し、その測定結果に基づいて、前記推奨研磨圧力値を求め、この推奨研磨圧力値を一定周期毎にフィードバックして該推奨研磨圧力値を変更することを特徴とする研磨方法。
  6. 請求項又はに記載の研磨方法であって、前記研磨対象物の研磨後の研磨プロファイルと所望の研磨プロファイルとの差が設定許容範囲内にあるか否かに基づいて、前記推奨研磨圧力値のフィードバックを行うかどうかを決定することを特徴とする研磨方法。
  7. 請求項に記載の研磨方法であって、前記推奨研磨圧力値が所定の許容範囲外になったときにインターロックがかけられることを特徴とする研磨方法。
  8. 少なくとも2つの押圧部分を有し、該押圧部分ごとに任意の圧力を研磨対象物に加えるトップリングと、
    研磨後の被研磨物の研磨プロファイルまたは研磨量を予測するシミュレーション・ツールと、
    前記トップリングを制御する制御ユニットとを備え、
    前記シミュレーション・ツールは、
    予め設定した前記押圧部分が前記研磨対象物の対応エリアを押圧する裏面圧力の組み合わせ、及び該裏面圧力の組み合わせの一つ一つに対応する前記研磨対象物表面の押圧力分布から、前記各押圧部分が前記研磨対象物の各対応エリアを所望の裏面圧力で押圧しながら研磨を行う所望の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布を求め、
    測定した前記被研磨物の研磨前の形状と前記所望の設定圧力の内の任意の設定圧力で前記各対応エリアをそれぞれ押圧しながら前記被研磨物を実際に研磨した後に測定した前記被研磨物の研磨後の形状との差から求めた研磨量の分布と、前記所望の設定圧力の内の任意の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布とから、前記研磨対象物における単位面圧当たりの研磨レート又は研磨量の分布を予め求め、
    前記所望の設定圧力に対する前記研磨対象物の研磨面を押圧する押圧力分布と、予め求めた前記研磨対象物における単位面圧当たりの研磨レート又は研磨量の分布から、前記所望の設定圧力で前記各対応エリアをそれぞれ押圧しながら被研磨物を研磨した時の研磨プロファイルまたは研磨量の予測値を求め、
    前記制御ユニットは、
    前記シミュレーション・ツールで予測した研磨プロファイルと研磨後の所望の研磨プロファイルとの差を求め、
    前記予測した研磨プロファイルと研磨後の所望の研磨プロファイルとの差が所定の範囲内となる前記所望の設定圧力を求め、該所望の設定圧力を推奨研磨圧力値となし、
    前記推奨研磨圧力値によって前記研磨対象物の研磨を行うように前記トップリングを制御する、
    ことを特徴とする研磨装置。
  9. 請求項に記載の研磨装置であって、1つの前記研磨対象物の研磨が終了する度に、研磨前後の研磨プロファイルを測定し、その測定結果に基づいて、前記推奨研磨圧力値を求め、この推奨研磨圧力値をフィードバックして、次に研磨される研磨対象物を該推奨研磨圧力値で研磨することを特徴とする研磨装置。
  10. 請求項に記載の研磨装置であって、前記研磨対象物の研磨前後の研磨プロファイルを一定周期で測定し、その測定結果に基づいて、前記推奨研磨圧力値を求め、この推奨研磨圧力値を一定周期毎にフィードバックして該推奨研磨圧力値を変更することを特徴とする研磨装置。
  11. 請求項又は10に記載の研磨装置であって、前記研磨対象物の研磨後の研磨プロファイルと所望の研磨プロファイルとの差が設定許容範囲内にあるか否かに基づいて、前記推奨研磨圧力値のフィードバックを行うかどうかを決定することを特徴とする研磨装置。
  12. 請求項に記載の研磨装置であって、前記推奨研磨圧力値が所定の許容範囲外になったときにインターロックがかけられることを特徴とする研磨装置。
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