JP4686418B2 - 薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロック - Google Patents

薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロック Download PDF

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Description

本発明は、半導体製造工程等で薬液供給を制御するために使用される樹脂製の薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックに関する発明である。
半導体製造工程においては、薬液が多く使用され、薬液供給を制御する樹脂製の薬液用バルブが多数使用されている。
従来、特許文献1乃至特許文献3のような薬液用マニホールドが使用されている。それぞれは異なる課題を挙げて課題の解決方法を示しているが、特許文献1乃至特許文献3のいずれも、同種の、或いは類似したバルブをブロックに付けて直列に並べ、単純な制御によって流体を供給している点では同じである。
ここでは、説明の都合上、出願人の従来技術であり、特許文献1乃至特許文献3と同様にブロックを直列に連結した、図17及び図18に示すような薬液用マニホールドについて説明を行う。図17は、薬液用マニホールドの正面図であり、図18は、図17のGGを切り取った断面図である。
マニホールド103には、薬液を供給するための共通流路104が形成されており、マニホールド103の上面には、ピストン102を備えるパイロット弁である開閉弁101が取り付けられている。また、各開閉弁101には、出力ポート105が接続している。そして、ピストン102を上下に移動させることにより、開閉弁101の開閉制御を行ない、共通流路104と出力ポート105との連通と遮断を切り換えている。
一方、薬液用バルブには単純な制御だけでなく複雑な制御を必要とするものがある。その場合に、複数の違う働きをする薬液用バルブを配管で接続すれば、任意の薬液供給回路を構成することができる。しかし、半導体製造工程においては、薬液供給バルブの取り付けスペースが限られているので、コンパクト化が要求される。
複雑な薬液供給のためのバルブモジュールの一例を特許文献4の例として図19に示す。又、その回路図を図20に示す。
特許文献1のバルブモジュールは薬液を半導体製造工程に供給するための装置であり、半導体製造工程を純水で洗浄する作業も行っている。
薬液インポート201と薬液リターンポート202とが第1NC弁203を介して連通し、第1NC弁203の第1ポートに接続している。第1NC弁203の第2ポートは、逆流防止作用を有するチェック弁205の上流側に接続している。チェック弁205は、上流から下流に向けて流体を流すが、逆流は防止する機能を有する。チェック弁205の下流側は、アウトポート208に接続している。アウトポート208は、第2NC弁204の第1ポートに接続している。第2NC弁204の第2ポートは、純水インポート207に接続している。
図19に示すように、第1NC弁203、第2NC弁204、チェック弁205、は全てブロック210に取り付けられている。さらに、薬液インポート201、薬液リターンポート202、アウトポート208、及び純水インポート207は同じく、ブロック210に取り付けられている。
特開2001-182860号公報 特開2002-276837号公報 特開2004-197766号公報 米国特許出願第2005/0284528 A1号明細書
しかしながら、従来技術には以下のような問題があった。
(1)図17に示す従来技術では、複雑な機能を有するバルブモジュールを構成することができないという問題があった。
基本的に、図17に示すようなバルブモジュールは直列に接続されているために、図19に示すような複雑な流体回路を組むことが出来ない。したがって、従来は、図19に示すような複雑な流体回路を構成する場合には、1つのブロックに複雑な加工を施した専用のブロックを設けるか、継ぎ手とチューブ等で接続することで任意に流体回路を構成するという方法が採られていた。
しかし、図19に示す従来技術では、ブロックの構造が複雑となるため、機能に合わせてその都度形状を設計しなければならず煩雑であった。さらに、ブロックの加工に時間がかかり、コストが高くなる問題があった。
また、継ぎ手とチューブ等で接続する場合でも、任意な流体回路を構成できるものの、継ぎ手をそれぞれに設けてチューブ等で接続するという構成になるために、スペース効率が悪くコストがかかるという問題があった。
(2)また、図19に示す技術では、チェック弁205が薬液と純水との両方の液が通過する流路上に配置されているため、このようなバルブモジュールに例えば固形物を含む薬液であるスラリー液を流した場合、チェック弁にスラリー液中の固形物が付着して、逆止弁の機能が低下し、スラリー液が純水側に逆流する虞があった。
半導体製造工程では、このようにスラリー液を用いるケースも多々あり、スラリー液を扱う場合にはチェック弁部分が機能低下しないように定期的に点検するなどメンテナンスにコストをかける必要があった。
また、チェック弁の機能低下により、スラリー液が純水側に逆流すると、純水がスラリー液に汚染されてしまい、最悪ライン停止等の問題が起きる虞があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ブロックの加工に時間がかからず、低コストの薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明の薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックは、次のような構成を有している。
(1)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第1ポートが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する、第1流路第1凸部、又は第1流路第1凹部が形成され、第3側面に第2流路接続部を構成する、第2流路第1凸部、又は第2流路第1凹部が形成された第1ブロックと、上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第2ポートが形成され、第2側面に前記第1流路接続部を構成する、前記第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部、又は前記第1流路第1凹部と嵌合する第1流路第2凸部が形成された第2ブロックと、上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第3ポートが形成され、第2側面に前記第2流路接続部を構成する、前記第2流路第1凸部と嵌合する第2流路第2凹部、又は前記第2流路第1凹部と嵌合する第2流路第2凸部が形成された第3ブロックと、を有することを特徴とする薬液用バルブモジュール。
(2)(1)に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第1ブロックに形成される第2側面に、前記第1流路第1凸部が、第3側面に、前記第2流路第1凸部が形成され、前記第2ブロックに形成される第2側面に、前記第1流路第1凸部と嵌合する前記第1流路第2凹部が形成され、前記第3ブロックに形成される第2側面に、前記第2流路第1凸部と嵌合する前記第2流路第2凹部が形成されていることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第3ブロックの第3側面に、第3流路接続部を構成する第3流路第1凸部、又は第3流路第1凹部が形成され、上面に第4流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第4ポートが形成され、第2側面に前記第3流路接続部を構成する、前記第3流路第1凸部と嵌合する第3流路第2凹部、又は前記第3流路第1凹部と嵌合する第3流路第2凸部が形成された第4ブロックを有することを特徴とする。
(4)(3)に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第1流体制御機器が圧力計であり、前記第2流体制御機器が第1NOタイプ開閉弁であり、第3流体制御機器が第1NCタイプ開閉弁であり、第4流体制御機器が第2NCタイプ開閉弁であることを特徴とする。
ここでいうNCタイプ開閉弁とは、ノーマルクローズタイプの開閉弁であり、通常は弁閉状態で、例えばエア駆動タイプであれば操作エアを供給した時に弁開状態となる開閉弁のことを示している。また、ここでいうNOタイプ開閉弁とは、ノーマルオープンタイプの開閉弁であり、通常は弁開状態で、例えばエア駆動タイプであれば操作エアを供給した時に弁閉状態となる開閉弁のことを示している。
(5)(3)に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第1流体制御機器が第3NCタイプ開閉弁であり、前記第2流体制御機器が第1NOタイプ開閉弁であり、第3流体制御機器が第1NCタイプ開閉弁であり、第4流体制御機器が第2NCタイプ開閉弁であることを特徴とする。
(6)(3)乃至(5)のいずれかに記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第4ポートにチェック弁を収納するチェック弁ブロックが取り付けられていることを特徴とする。
(7)(3)又は(6)に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、前記第1ブロック及び前記第3ブロックは、取付プレートの上に上面側からボルトで固定され、前記第2ブロックは前記第1ブロックの第2側面に形成されたボルト穴に対してボルトで固定され、前記第4ブロックは前記第3ブロックの第3側面に形成されたボルト穴に対してボルトで固定されていることを特徴とする。
(8)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第1ポートが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する第1流路第1周状溝が形成され、第3側面に第2流路接続部を構成する第2流路第1周状溝が形成された第1ブロックと、上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第2ポートが形成され、第2側面に前記第1流路接続部を構成する第1流路第1周状溝に対応する第1流路第2周状溝が形成された第2ブロックと、上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第3ポートが形成され、第2側面に前記第2流路接続部を構成する前記第2流路第1周状溝に対応する第2流路第2周状溝が形成された第3ブロックと、前記周状溝に対応する周状突起からなる径方向シール部材とを有し、前記第1流路接続部及び前記第2流路接続部に備える前記周状溝に前記径方向シール部材が挿入され、前記第1ブロック乃至前記第3ブロックが接合されることを特徴とする薬液用バルブモジュール。
(9)第1NCタイプ開閉弁の第1ポートが薬液入力部及び薬液リターン部に連通し、第2ポートが出力部に連通し、第2NCタイプ開閉弁の第1ポートが前記出力部に連通し、第2ポートがチェック弁を介して、純水入力部に連通することを特徴とする薬液供給回路。
(10)(9)に記載する薬液供給回路において、前記薬液入力部と前記薬液リターン部との間に、NOタイプ開閉弁が設けられ、前記薬液入力部に圧力検出手段を設けたことを特徴とする。
ここでいう圧力検出手段とは、例えば圧力計に代表されるような流体の圧力を検出可能な機器を指している。なお、この圧力検出手段は流路に流体が流れているかどうかを検出する目的で備えられているので、流体が流れていることを検出することができる手段であれば代用可能である。例えば流量センサー等でも代用可能であるし、薬液に色が付いている等の一定の条件が整えばカラーセンサーや光電管等で代用することも考えられる。
(11)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面、及びボルト孔が形成され、第1側面に、第1ポートが形成され、第2側面に、外周部にシール部材を備えた第1流路第1凸部が形成された第1ブロックと、上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面、及びボルト孔が形成され、第1側面に、第2ポートが形成され、第2側面に、前記第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部が形成された第2ブロックと、前記第1ブロック及び前記第2ブロックを取り付けるための取付プレートを備え、前記第1ブロックの第1流路第1凸部と前記第2ブロックの第1流路第2凹部とを組み合わせることで、連通する第1流路を構成し、該組み合わせた前記第1ブロックと前記第2ブロックを、前記取付プレート上に配置し、前記第1ブロック及び前記第2ブロックの機器取付面側から前記ボルト孔を貫通して、前記取付プレートにボルトで固定されることを特徴とする薬液用バルブモジュール接続構造。
(12)上面に流体制御機器が取り付けられる機器取付面、及びボルト孔が形成され、第1側面に、第1ポートが形成され、第2側面に、外周部にシール部材を備えた第1流路第1凸部が形成され、当該薬液用バルブブロックの備える前記第1流路第1凸部が、他の薬液用バルブブロックの備える第1流路第2凹部に勘合し、取付プレートに前記ボルト孔を貫通してボルトで固定され、前記第1流路第1凸部と前記第1流路第2凹部が組み合わされ連通する第1流路を構成することを特徴とする薬液用バルブブロック。
次に、上記構成を有する薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックの作用及び効果について説明する。
本発明は、(a)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第1ポートが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する、第1流路第1凸部、又は第1流路第1凹部が形成され、第3側面に第2流路接続部を構成する、第2流路第1凸部、又は第2流路第1凹部が形成された第1ブロックと、(b)上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第2ポートが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する、第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部、又は第1流路第1凹部と嵌合する第1流路第2凸部が形成された第2ブロックと、(c−1)上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第3ポートが形成され、第2側面に第2流路接続部を構成する、第2流路第1凸部と嵌合する第2流路第2凹部、又は第2流路第1凹部と嵌合する第2流路第2凸部が形成された第3ブロックと、を有する構成の薬液用バルブモジュールである。
本発明によれば、これらの各ブロックは、単体では上面流体制御機器を取り付けるための機器取付面がある他、側面に凸部、凹部、又はポートが形成されている比較的単純な形状であるため、加工に時間がかからず、低コストの薬液用バルブモジュールを提供することができる。また、第1流路接続部及び第2流路接続部が凹部と凸部で接合されているので、接続部での漏れが発生しにくい他、第1流路接続部及び第2流路接続部には継ぎ手等を用いることなく薬液用バルブモジュールを構成できるので、コンパクトな薬液用バルブモジュールを実現できる。
また、上記薬液用バルブモジュールにおいて、(a’)第1ブロックに形成される第2側面に、第1流路第1凸部が、第3側面に、第2流路第1凸部が形成され、(b’)第2ブロックに形成される第2側面に、第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部が形成され、(c’−1)第3ブロックに形成される第2側面に、第2流路第1凸部と嵌合する第2流路第2凹部が形成されているので、例えば、第1ポートから第2ポート、及び第3ポートへスラリーを流すような場合には、接続部に液溜まりや漏れを発生しにくい構成とすることができる。
また、上記薬液用バルブモジュールにおいて、(c−2)第3ブロックの第3側面に、第3流路接続部を構成する第3流路第1凸部、又は第3流路第1凹部が形成され、(d)上面に第4流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第4ポートが形成され、第2側面に第3流路接続部を構成する、第3流路第1凸部と嵌合する第3流路第2凹部、又は第3流路第1凹部と嵌合する第3流路第2凸部が形成された第4ブロックを有するので、(a)乃至(d)の構成によって、第1ブロック乃至第4ブロックの4つのブロックからなる第1流路接続部乃至第3流路接続部に継ぎ手を必要としないコンパクトな薬液用バルブモジュールを実現できる。
また、上記薬液用バルブモジュールにおいて、第2流体制御機器が第1NOタイプ開閉弁であり、第3流体制御機器が第1NCタイプ開閉弁であり、第4流体制御機器が第2NCタイプ開閉弁であるので、特許文献4に示すような複雑な流体回路をブロックモジュール化することが可能となり、複雑な流体回路を低コストに製作をすることが可能となる。
なお、上記薬液用バルブモジュールにおいて、第1流体制御機器が第3NCタイプ開閉弁であっても、同様に複雑な流体回路をブロックモジュールで実現することが可能となるので、複雑な流体回路を低コストで作成が可能となる。このような複雑な流体回路は、ユーザー毎に異なるタイプの流体回路を要望するケースが多いが、ブロックモジュールとすることで柔軟な対応が可能となる。
また、上記薬液用バルブモジュールにおいて、第4ポートにチェック弁を収納するチェック弁ブロックが取り付けられているので、チェック弁を備えたコンパクトな薬液用バルブモジュールを構成できる。
例えば、第1ポートから薬液を供給し、第2ポート又は第3ポートに選択的に出力する構成であって、第4ポートが純水入力部であれば、この位置にチェック弁を設けたことにより、チェック弁は第1ポートから第2ポート又は第3ポートに流れる薬液に接触することがない。薬液がスラリー液であれば、チェック弁にスラリー液中の固形物が付着して、チェック弁の逆止機能が低下するようなことも考えられ、その結果、純水がスラリー液側に逆流を許す虞があるが、その様な問題を回避しうる。
また、上記薬液用バルブモジュールにおいて、第1流路接続部及び第3流路接続部に周状溝を設け、径方向シール部材を用いることによって接続することで、各ブロックにおける材料費の低減と、加工コストの低減を実現することができる。
ここで言う径方向シール部材とは、例えば特許第3780277号に記載されるような環状シールによる接続部シール構造に示されるように、流路に対して径方向に作用するようなシール手段のことを指している。
また、上記薬液バルブモジュールにおいて、第1ブロック及び第3ブロックは取付プレートの上にボルトで固定され、第4ブロックは第3ブロックの第2側面に形成されたボルト穴に対して固定され、第4ブロックは第3ブロックの第3側面に形成されたボルト穴に対してボルトで固定される。このため、内部を流れる流体の圧力によって、第1ブロックが第2ブロックと、第3ブロックが第4ブロックとの間でお互いに離間しようとする力が発生した場合にも、離間する方向にボルトで固定されていることで離間を防止できるため薬液が漏れる虞がない。
また、第1ポートが薬液入力部であり、第2ポートが薬液リターン部であり、第3ポートが出力部であり、第4ポートが純水入力部であるので、常時薬液を流通する状態にすることが出来るので薬液が滞留することが無くなる。
また、第1NCタイプ開閉弁の第1ポートが薬液入力部及び薬液リターン部に連通し、第2ポートが出力部に連通し、第2NCタイプ開閉弁の第1ポートが出力部に連通し、第2ポートがチェック弁を介して、純水入力部に連通するので、例えば薬液がスラリー液であった場合、チェック弁がスラリー液と接触することがないため、チェック弁にスラリー液中の固形物が付着して逆止機能が低下し、純水がスラリー液側に逆流を許す虞がない。
また、上述の薬液供給回路において、薬液入力部と薬液リターン部との間に、NOタイプ開閉弁が設けられ、薬液入力部に例えば圧力計などの圧力検出手段を設けられるので、出力側に薬液を供給する時に圧力の損失が少なく、薬液の供給時の圧力を監視することが出来るので、無駄なく二次側に薬液を供給可能となる。そして、常に薬液リターン部か出力部に薬液を流し続けることが可能となるので、薬液の滞留が無く、例えば薬液がスラリー液であった場合には、スラリーが流路内に溜まってしまう虞もない。
また、第1ブロックに形成された外周部にシール部材を備えた第1流路第1凸部と、第2ブロックに形成された第1流路第2凹部が勘合し、第1ブロックと第2ブロックが取付プレート上に機器取付面側からボルトで固定する薬液用バルブモジュール接続構造であるので、ボルトの締め付けは全て上方向からアクセス可能となり作業性が向上し、例えばOリング等のシール部材によって径方向のシールが行われるため、取付時にクリアランス分のガタが発生してもシール性を損なうことがない。
また、外周部にシール部材を備えた第1流路第1凸部が、他の薬液呼ぶバルブブロックの備える第1流路第2凹部に勘合し、取付プレートに取り付けられる薬液用バルブブロックであるので、組み合わせて使うことで、ボルトの締め付けは全て上方向からアクセス可能となり作業性が向上し、例えばOリング等のシール部材によって径方向のシールが行われるため、取付時にクリアランス分のガタが発生してもシール性を損なうことがない。
本発明の一実施の形態である薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、初めに本発明の第1実施例の構成について説明する。
(第1実施例)
図1に、第1実施例の薬液用バルブモジュールの上面視図を示す。また、図2に、第1実施例の薬液用バルブモジュールの備えるそれぞれのブロックの接続構成図を示す。
薬液用バルブモジュール10は、図1に示すように、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15、チェック弁ブロック16、及び取付プレート11から構成されている。
そして、図2に示すように第1ブロック12には、第1流路凸部12a及び第2流路凸部12bと、薬液供給ポート12cが形成されている。また、第2ブロック13には、第1流路凸部12aと嵌合する第1流路凹部13aと、薬液戻りポート13bが形成されている。また、第3ブロック14には、第2流路凸部12bと嵌合する第2流路凹部14a、及び第3流路凸部14bと、出力ポート14cが形成されている。また、第4ブロック15には、第3流路凸部14bと嵌合する第3流路凹部15aと、第4流路凸部15bが形成されている。また、チェック弁ブロック16には、第4流路凸部15bと嵌合する第4流路凹部16aと、純水供給ポート16bが形成されている。
それぞれの第1流路凸部12a、第2流路凸部12b、第3流路凸部14b、第4流路凸部15bには、Oリング溝が形成され、Oリング17が嵌め込まれていて、相手と接続する際にシールすることが可能となる。また、第1ブロック12乃至チェック弁ブロック16は、内部に薬液を流通するため、耐食性の高いPFA等の樹脂で形成されている。
なお、薬液供給ポート12c、薬液戻りポート13b、出力ポート14c、純水供給ポート16bは、説明の都合上、筒状の流路を示した形状をしているが、実際にはこの部分に継ぎ手を設けたり、継ぎ手を取り付けるための雌ネジ穴等を設けたりしてもよい。
次に、第1ブロック12乃至チェック弁ブロック16を接続した状態の断面について説明する。
図3は、図1に示すAA断面を示している。ただし、圧力計の内部構造については、断面とはせず説明を省略している。また、図4は図1に示すBB断面を、図5は図1のCC断面を、図6は図1のDD断面を示している。なお、図5のCC断面においても、圧力計20の内部構造は示していない。
これら図3乃至図6の断面図に示される薬液用バルブモジュール10のブロックとブロックに取り付けられる流体機器について、以下にブロックごとに説明する。
図3に示す第1ブロック12及び第3ブロック14は、組み付けられた状態で、取付プレート11に取り付けられている。第1ブロック12は、上面に機器取付面を備え、圧力計20が取り付けられている。この圧力計20は、薬液供給ポート12cから流入する液体の圧力を検出するために設けられている。
そして第3ブロック14にも、上面に弁室41が形成された機器取付面が備えられており、第1NCタイプ開閉弁40が取り付けられている。この第1NCタイプ開閉弁40は、ノーマルクローズタイプの開閉弁である。
弁体にはダイアフラム弁体42を用い、ダイアフラム膜42aを備えている。このダイアフラム弁体42は薬液を流路内に流通させるためPTFE等の耐食性のある樹脂で形成されている。ダイアフラム弁体42はピストン43に接続され、操作エアポート46に操作エアを供給することで、ダイアフラム弁体42が弁座45から離間して薬液を流通させることが出来る。第1NCタイプ開閉弁40はノーマルクローズタイプであるため、バネ44を備えてピストン43の弁閉方向に付勢しており、操作エアポート46への操作エアの供給を止めると、バネ44の弾性力によってダイアフラム弁体42は弁座45に当接し、流体を遮断する。バネ44の備えられる空間には、吸排気ポート47が設けられており、空気の通り孔となっている。
また、図4に示す第2ブロック13にも、上面に弁室31が形成された機器取付面が備えられており、第1NOタイプ開閉弁30が取り付けられている。この第1NOタイプ開閉弁30は、ノーマルオープンタイプの開閉弁である。
弁体には、ダイアフラム弁体32を用い、ダイアフラム膜32aを備えている。このダイアフラム弁体32は薬液を流路内に流通させるためPTFE等の耐食性のある樹脂で形成されている。ダイアフラム弁体32はピストン33に接続され、操作エアポート36に操作エアを供給することで、ダイアフラム弁体32が弁座35に当接して薬液を遮断することが出来る。第1NOタイプ開閉弁30はノーマルオープンタイプであるため、バネ34を備えて、ピストン33の弁開方向に付勢しており、操作エアポート36への操作エアの供給を止めると、バネ34の弾性力によってダイアフラム弁体32は弁座35から離間し、流体を連通する。バネ34の備えられる空間には、吸排気ポート37が設けられており、空気の通り孔となっている。
また、図4に示す第4ブロック15にも、上面に弁室51が形成された機器取付面が備えられており、第2NCタイプ開閉弁50が取り付けられている。この第2NCタイプ開閉弁50は、図3に示す第1NCタイプ開閉弁40と同様にノーマルクローズタイプの開閉弁である。弁体には、ダイアフラム弁体52を用い、ダイアフラム膜52aを備えている。このダイアフラム弁体52には薬液を流路内に流通させるためPTFE等の耐食性のある樹脂で形成されている。ダイアフラム弁体52はピストン53に接続され、操作エアポート56に操作エアを供給することで、ダイアフラム弁体52が弁座55より離間して薬液を流通することが出来る。第2NCタイプ開閉弁50はノーマルクローズタイプであるため、バネ54を備えて、ピストン53の弁閉方向に付勢しており、操作エアポート56への操作エアの供給を止めると、バネ54の弾性力によってダイアフラム弁体52は弁座55へ当接し、流体を遮断する。バネ54の備えられる空間には、吸排気ポート57が設けられており、空気の通り孔となっている。
なお、第4ブロック15には、純水供給ポート16bに接続される流路内に逆止弁体62及びバネ61を備えるチェック弁60を内蔵するために、チェック弁ブロック16が接続されており、純水供給ポート16bから流入する純水の逆流を防止することが可能な構成となっている。
第1実施例は上述した構成になっているので、以下に説明するような作用を示す。
図1乃至図6に示したように薬液用バルブモジュール10は構成され、その流体回路は図7に示すように構成される。
薬液供給ポート12cから流入する薬液は、初期状態では第1NOタイプ開閉弁30が流路を連通し、第1NCタイプ開閉弁40が流路を遮断しているので、第1流路18aを通過して、薬液戻りポート13bに薬液は戻されている。そして、薬液を出力ポート14cに供給する場合には第1NOタイプ開閉弁30と第1NCタイプ開閉弁40に操作エアを供給して、第1NOタイプ開閉弁30の流路を遮断し、第1NCタイプ開閉弁40の流路を連通する。
こうすることで、薬液は第2流路18bを通過して出力ポート14cに供給されることになる。この時、第2NCタイプ開閉弁50には操作エアを供給していないので弁閉状態にあり、基本的には第3流路18cを通過して純水供給ポート16b側に薬液が流れることはないが、仮に純水供給ポート16bが弁開状態であったとしても、チェック弁60が備えられているので、純水供給ポート16b側に薬液が流れ込むことはない。
チェック弁60は、逆止弁体62をバネ61が純水供給ポート16b側に付勢することで、純水供給ポート16bから供給される純水の水圧によって図4に示す逆止弁体62が弁座部より離間し第4ブロック15側に寄り、純水が供給され、第4ブロック15の弁室51側から液体が移動してきた場合には、逆止弁体62がチェック弁ブロック16の内壁面弁座部に押し当てられて、純水供給ポート16bへの連通路を塞ぐため、結果的に逆流することはなくなるという構造となっている。このような構造なので、薬液の純水供給ポート16b側への逆流を防ぐことが可能となっている。
一方、純水供給ポート16bからの純水供給時には、第2NCタイプ開閉弁50に操作エアを供給し、弁開して第1NCタイプ開閉弁40の操作エアを解放して弁閉状態として、出力ポート14cから純水によって薬液を洗い流す。
図8に、薬液用バルブモジュールの流路を説明するために図5及び図6のEE断面で切り取った断面図を示す。
図8は、説明の都合上、第1ブロック12の切断レベルと、第2ブロック13及び第3ブロック14の切断レベルと、第4ブロック15及びチェック弁ブロック16の切断レベルはそれぞれ異なる。
つまり、第1ブロック12の切断レベルよりも、第2ブロック13及び第3ブロック14は取付プレート11より遠い位置で切断しており、第4ブロック15及びチェック弁ブロック16は更に取付プレート11より遠い位置で切断している。なお、この切断位置は、図5及び図6にEEで示す一点鎖線で表している。
薬液供給ポート12cから供給される薬液は、圧力計取付位置21から第1流路18a及び第2流路18bへと分岐する。前述したように、操作エアを供給していない状態では、弁室41は第1NCタイプ開閉弁40が流路を遮断しているので、薬液は弁室31側に流入し、第1NOタイプ開閉弁30は流路を遮断していないので、薬液戻りポート13bへと薬液は流れてゆく。一方、操作エアを供給して、第1NOタイプ開閉弁30を閉じ、第1NCタイプ開閉弁40を開けた場合、第2流路18bを通って圧力計取付位置21から弁室41を通過し、出力ポート14cから二次側に薬液が供給される。
そして、薬液の種類を変える場合は、純水供給ポート16bから純水を供給し、弁室51を通過し、第3流路18cを介して弁室41の内部についた薬液を洗い流し、出力ポート14cから排出することになる。
第1実施例は上述した構成と作用を示すので、以下のような効果を示す。
まず、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15、及びチェック弁ブロック16は、単純形状のブロックであり加工が容易である。これは、略直方体のブロックを6面何れかからアプローチして切削加工すれば良く、汎用加工機で加工ができるためある。よって、特許文献4のように複雑な流路ブロックを加工する必要がなくコストダウンに貢献する。また、流体回路を変更したい場合でも、流路ブロックの何れかを交換したり組み合わせを変更したりすることで簡単に流路を変更できる。そのためユーザーのニーズに合わせて回路を設計でき、それを容易に実現することが可能となる。
また、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15、及びチェック弁ブロック16の組み立ては、第1流路凸部12a、第2流路凸部12b、第3流路凸部14b、第4流路凸部15b等にOリング17が備えられているので、差し込むだけで流路が構成でき、取付プレート11にボルトで固定することができる。
そして、薬液用バルブモジュール10はブロックモジュールとして構成されるので、単体の流路機器を継ぎ手とチューブ等で組み合わせて流体回路を作るよりも省スペースで構成が可能となるので、コンパクトな薬液用バルブモジュール10によって設備全体の小型化に貢献することができる。
また、薬液用バルブモジュール10には、チェック弁60も備えられており、チェック弁ブロック16を付けることによって内蔵されている。このように、必要な機器を必要なだけブロックとして組み合わせ可能であり、複雑な流体回路をコンパクトに構成することに貢献することが可能である。
また、ブロックモジュール化することで、純水供給ポート16bから供給される純水による、純水パージ時の薬液滞留部が無くなる。
図22に、従来技術の薬液弁、チェック弁、及び配管材を用いた回路構成図を示す。
このように、従来は第1薬液弁301と第2薬液弁302、そしてチェック弁303を配管とチーズ304で薬液回路を構成する必要があった。第1薬液弁301の薬液供給ポート301aから流入した薬液は、チーズ304を通過して二次側に薬液を供給している。そして、この回路をパージする場合には、第2薬液弁302の備える純水供給ポート302aから純水を供給し、チェック弁303を通過して二次側に純水を排出することで流路内を洗浄する。
しかし、図22に示された構成では、第1薬液弁301等は配管材によって接続されている為に、純水によってパージされない薬液滞留部310を作ってしまう。第1薬液弁301の備える弁室301bとチーズ304を接続する流路305と、弁室301bの内部が、純水によってパージされずに薬液滞留部310となり、純水供給ポート302aから純水を供給しても流路壁面や弁室301bには薬液が滞留する結果となる。
したがって、図22に示す構成で、二次側に薬液供給から超純水供給に切り換える使い方をしたくとも、純水供給ポート302aから超純水を供給すると、薬液滞留部310の存在によって超純水に薬液の混入が起きてしまい、チーズ304部分以降は超純水ではなくなってしまうという問題がある。
しかし、第1実施例に示す図8のような断面図を有する薬液用バルブモジュール10とすることで、純水パージ時には、純水供給ポート16bから純水を供給して、弁室51、第3流路18cを通過し、弁室41に流入した後、出力ポート14cから排出する。したがって、純水供給ポート16bから供給した純水によって、流路内の接液部についた薬液は全て洗い流すことができるため、薬液用バルブモジュール10を用いて薬液供給から超純水供給に切り換え、純水供給ポート16bから出力ポート14cに超純水を供給するという使用方法が可能となる。
図22に示す構成では、同じ使い方をしたい場合、チーズ304よりも二次側に更に薬液弁を設け、超純水供給用の流路を設けてやる等の工夫が必要となるが、第1実施例に示す薬液用バルブモジュール10では、薬液用バルブモジュール10だけで、薬液供給と超純水供給の切り換えが可能であるため、他に流体回路を設ける必要がなくなり、省スペース低コストを実現できるというメリットがある。
また、薬液供給ポート12cに供給される薬液がスラリー液であった場合、薬液用バルブモジュール10内にスラリー滞留部を極力少なくできるという効果がある。
第1NOタイプ開閉弁30及び第1NCタイプ開閉弁40を開閉させて第1流路18a及び第2流路18bを切り換えることで、常にスラリー液が流れている状態となるので、スラリーが溜まりにくく、純水供給ポート16b及び出力ポート14cを上側に、薬液供給ポート12c及び薬液戻りポート13bが下側に来るように薬液用バルブモジュール10を設置すれば、スラリーが溜まる部分が殆ど無い状態での使用が可能である。
なお、さらに図9及び図10のような構成にすれば、スラリーがより溜まりにくい構造とすることが出来る。
図9及び図10は、第1実施例の流路断面を示す図8の変形例である。
図9の流路では、第4ブロック15の弁室51の下側に、第3ブロック14の弁室41と接続する流路を持ってくるため、弁室51の下側の部分がスラリーの溜まるポケット(液体の流れが少ない部分)となりにくい構造となっている。
薬液供給ポート12cから供給されるスラリー液は、第1NOタイプ開閉弁30が弁閉状態で、第1NCタイプ開閉弁40が弁開状態ならば、第3ブロック14の弁室41に導かれ、出力ポート14cから二次側へとスラリー液が供給されることになる。この時に、スラリー液は第4ブロック15の弁室51への流路が弁室41に連通しているため、弁室51に流入可能となっている。
第2NCタイプ開閉弁50は弁閉状態であり、チェック弁60も備えていることから、空間に満たされている液体、又は気体の存在によって、スラリー液が弁室51に入り込む量は僅かなものだと考えられるが、ポケットを作ってしまうとスラリーが溜まる要因となるので、図9のように弁室全体に液体の流れができるような構造を採用することで、より弁室51にスラリーが溜まりにくくすることが可能となる。
また、図10の流路では、チェック弁ブロック16の純水供給ポート16bから、第4ブロック15の弁室51への供給路をダイアフラム弁体52の上側に、ダイアフラム弁体52と弁座55で遮断又は連通する流路を弁室41と接続することで、スラリーが弁室51に進入しないように構成されている。第1NOタイプ開閉弁30が弁閉状態で、第1NCタイプ開閉弁40が弁開状態である時に、薬液供給ポート12cからスラリー液を供給した場合でも、弁室51には、第2NCタイプ開閉弁50の備えるダイアフラム弁体52が弁座55に当接しているために、弁室51内部には、スラリー液が進入することがない。ただし、ユーザーの設計思想によっては、このような形態がとりにくい状況も考えられるので、図10のような構造は、選択的に採用すればよいと考える。
図14に、図6に示すDD断面において、組み付け時にボルトのクリアランス分だけずれた断面図を示す。
薬液用バルブモジュール10は、図1に示されるように、取付プレート11に対して、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15はボルト19で組み付けられている。したがって、ボルト19と、第1ブロック12乃至第4ブロック15の備えるボルト穴のクリアランス分だけ、ガタが生じることになる。組み付け時にはこのようなことが内容に組み付けが行われるが、作業環境の悪い現場での組み付けでは、このような状況が発生する虞がある。
これを最も悪い条件で組み付けられた状態を示したものが図14であり、図6と比較すると、クリアランスa1分だけガタが生じる可能性があることを示している。しかしながら、第3ブロック14と第4ブロック15は、第3流路凸部14bと嵌合する第3流路凹部15aによって接合されており、Oリング17の存在により径方向にシールが成されているため、図14に示すような条件の悪い組み付け状態であっても、Oリング17によってシールされているため漏れが発生することがない。
薬液用バルブモジュール10に対して流体圧力の高い液体を流通させる場合は、流路内の圧力によって、例えば図14に示すように、第3ブロック14と第4ブロック15はお互いに離れようとする力が働くことになるが、そのような場合であっても、第3流路凸部14bと第3流路凹部15aによって接合される径方向シールの構造を採用することで漏れにくい構造を実現している。
図21に、従来技術でよく採用されるマニホールドブロックの結合構造を適用して図6に対応させた断面を示す。
このように、従来技術ではマニホールドブロックは、締結ボルト119によって、図6の第3ブロック14に相当するブロック114と、第4ブロック15に相当するブロック115を左右で締め付ける構造とし、流路の周りにOリング117を用いてシールを行っていた。このような従来技術の構造は安価に行え、締結ボルト119によってブロック114とブロック115が締め付けられ、Oリング117によって接合部をシールするので、接合部から漏れが発生しにくいというメリットがあるが、締結ボルト119で側面方向から締め付ける必要があるので、第1実施例の図1に示すような、第1ブロック12に対して第2ブロック13と第3ブロック14が直角に配置されるような構造はとることが困難となる。
例えば、更に複雑な回路として、第1ブロック12の四方の側面にブロックが隣接するような構成を採ることを考えた場合には、締結ボルト119による側面からの締め付けは極めて困難となる。また、図21のようなシール構造を採用して、上からボルト19を締め付けるだけで固定すると、Oリング117の反力で左右方向に開く力が発生して、漏れが発生する虞がある。
第1実施例ではこのような複雑な回路にも対応できるように、取付プレート11上に第1ブロック12乃至第4ブロック15が配置し、ボルト19で上から締め付けて構成しており、例えば図6に示すような、第3流路凸部14bと嵌合する第3流路凹部15aによって、径方向シールにより接合される構造となるので、図14に示すクリアランスa1が発生したとしても、液体の漏れを防ぐことを可能な構造を実現している。
なお、このような考えを推し進めて、第1ブロック12と第2ブロック13を接合する、第1流路凸部12a及び第1流路凹部13a、第1ブロック12と第3ブロック14を接合する、第2流路凸部12b及び第2流路凹部14a、第3ブロック14と第4ブロック15を接合する、第3流路凸部14b及び第3流路凹部15aの少なくとも何れか一つ、或いは全てを、例えば環状シール(例えば特許第3780277号に記載)によって、接合するような構造をとっても良い。これによっても取付プレート11に対してボルト19を上側から止めるような構造で、第1ブロック12乃至第4ブロック15を配置でき、かつ径方向のシールを実現する高いシール性能により漏れを防ぐことが可能となる。
以上に説明した、第1実施例の薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックによれば、以下のような優れた作用、効果が得られる。
(1)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液供給ポート12cが形成され、第2側面に第1流路18aの接続部を構成する第1流路凸部12aが形成され、第3側面に第2流路18bの接続部を構成する第2流路凸部12bが形成されている第1ブロック12と、上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液戻りポート13bが形成され、第2側面に第1流路18aの接続部を構成する第1流路凸部12aと嵌合する第1流路凹部13aが形成された第2ブロック13と、上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に出力ポート14cが形成され、第2側面に第2流路18bの接続部を構成する第2流路凸部12bと嵌合する第2流路凹部14aが形成された第3ブロック14と、を有することを特徴とする薬液用バルブモジュール10である。
上記(1)に係る発明によれば、これらの第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14の各ブロックは、個体では上面流体制御機器を取り付けるための機器取付面がある他、側面に凸部、凹部、又はポートが形成されている比較的単純な形状であるため、加工に時間がかからず、低コストの薬液用バルブモジュール10を提供することができる。
また、第1流路接続部及び第2流路接続部が凹部と凸部により嵌合されているので、接続部での漏れが発生しにくい他、第1流路接続部及び第2流路接続部には継ぎ手等を用いることなく薬液用バルブモジュール10を構成できるので、コンパクトな薬液用バルブモジュール10を実現できる。
(2)(1)に記載する薬液用バルブモジュール10において、第3ブロック14の第3側面に、第3流路18cの接続部を構成する第3流路凹部15aが形成され、上面に第4流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に純水供給ポート16bに接続する第4流路凸部15bが形成され、第2側面に第3流路18cの接続部を構成する第3流路凸部14bと嵌合する第3流路凹部15aが形成された第4ブロック15を有するので、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15の各ブロックを(1)に記載のように加工時間の低減と、低コスト化を実現した薬液用バルブモジュール10として提供することが可能になる。また、第3流路接続部にも継ぎ手等を用いる必要がないため、コンパクトな薬液用バルブモジュール10を実現できる。
(3)(2)に記載する薬液用バルブモジュール10において、純水供給ポート16bにチェック弁60を収納するチェック弁ブロック16が取り付けられているので、純水入力部に該当する純水供給ポート16bに設けられたチェック弁60は、薬液供給ポート12cから薬液戻りポート13b又は出力ポート14cに流れる薬液に接触することがない。
例えば薬液がスラリー液であれば、チェック弁60にスラリー液中の固形物が付着して、チェック弁60の逆止機能が低下するようなことも考えられ、その結果、純水がスラリー液側に逆流する虞があるが、チェック弁60をチェック弁ブロック16に内蔵することで、その様な問題を回避しうる。
(4)(1)乃至(3)のいずれかに記載する薬液用バルブモジュールにおいて、第1流路接続部乃至第3流路接続部が、凹部同士で形成され、径方向シール手段によって接続されるので、各ブロックの材料費の低減と高コストの低減を実現することができる。
(5)第1NCタイプ開閉弁40の第1ポートが薬液供給ポート12c及び薬液戻りポート13bに連通し、第2ポートが出力ポート14cに連通し、第2NCタイプ開閉弁50の第1ポートが出力ポート14cに連通し、第2ポートがチェック弁60を介して、純水供給ポート16bに連通するので、例えば薬液がスラリー液であった場合、チェック弁60が、スラリー液と接触することがないため、チェック弁60にスラリー液中の固形物が付着して、チェック弁60の逆止機能が低下し、純水がスラリー液側に逆流する虞がない。
(6)(5)に記載する薬液供給回路において、薬液供給ポート12cと薬液戻りポート13bとの間に、第1NOタイプ開閉弁30が設けられ、薬液供給ポート12cに圧力計20を設けたので、出力ポート14c側に薬液を供給する時に圧力の損失が少なく、薬液の供給時の圧力を監視することが出来るので、無駄なく出力ポート14c側に薬液を供給可能となる。そして、常に薬液戻りポート13bか出力ポート14cに薬液を流し続けることが可能となるので、薬液の滞留が無く、例えば薬液がスラリー液であった場合には、スラリーが薬液用バルブモジュール10の流路内に溜まってしまう虞もない。
(7)上面に圧力計20が取り付けられる機器取付面及びボルト孔が形成され、第1側面に、薬液供給ポート12cが形成され、第2側面に、外周部にOリングを備えた第1流路凸部12aが形成された第1ブロック12と、上面に第1NOタイプ開閉弁30が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液戻りポート13bが形成され、第2側面に第1流路凸部12aと嵌合する第1流路凹部13aが形成された第2ブロック13と、第1ブロック12及び第2ブロック13を取り付けるための取付プレート11を備え、第1ブロック12の第1流路凸部12a、と第2ブロック13の第1流路凹部13aを組み合わせることで、連通する第1流路18aを構成し、該組み合わせた第1ブロック12と第2ブロック13を、取付プレート11上に配置し、機器取付面側からボルト19で固定することを特徴とする薬液用バルブモジュール接続構造であるので、ボルト19の締め付けは全て上方向からアクセス可能となり作業性が向上し、Oリング17によって径方向のシールが行われるため、取付時にクリアランスa1分のガタが発生してもシール性を損なうことがない。
(8)上面に流体制御機器が取り付けられる機器取付面、及びボルト孔が形成され、第1側面に、薬液供給ポート12cが形成され、第2側面に、外周部にOリングを備えた第1流路凸部12aが形成され、第1ブロック12の備える第1流路凸部12aが、第2ブロック13の備える第1流路凹部13aに勘合し、取付プレート11にボルト孔を貫通してボルト19で固定され、第1流路凸部12aと薬液戻りポート13bが組み合わされ連通する第1流路18aを構成することを特徴とする、第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、及び第4ブロック15であるので、ボルト19の締め付けは全て上方向からアクセス可能となり作業性が向上し、Oリング17によって径方向のシールが行われるため、取付時にクリアランスa1分のガタが発生してもシール性を損なうことがない接続構造で、組みつけが可能となる。
次に、本発明の第2実施例について説明を行う。
(第2実施例)
図11は、第2実施例の薬液用バルブモジュールの側面図であり、図1の薬液供給ポート及び薬液戻りポート側からの側面図を示している。
第2実施例の薬液用バルブモジュール10は基本的に第1実施例の薬液用バルブモジュール10とその構成は同じである。ところで、図11中に矢印で示すように、薬液供給ポート12cに薬液を流すことで、薬液用バルブモジュール10内に内圧が発生し、第1ブロック12及び第2ブロック13が離れようとする力が発生すると考えられる。
薬液供給ポート12cから供給する薬液の流体圧が低いうちは特に問題とはならないが、流体圧が高くなると、第1実施例に示したように取付プレート11に対して、第1ブロック12乃至第4ブロック15、及びチェック弁ブロック16を同一方向からネジで締めて固定するような方法では、図11に示す矢印方向の力によって薬液の漏れが発生する虞がある。また、大きな力が働かない場合であっても、第1ブロック12と第2ブロック13を締結するボルト19の締結トルクに差が生じることで、片側が沈み込むと、Oリング17のシール力が均等に発生しないために漏れが発生する虞がある。
そこで、図12及び図13に示すように、第2ブロック13を第1ブロック12の側面から、第4ブロック15を第3ブロック14の側面からボルトで固定する方法を採ることでこの問題を回避しうる。
図12は、第2実施例の薬液用バルブモジュールの、図11と同じ方向からの、ボルトの位置を示した側面図である。また、図13は、第2実施例の薬液用バルブモジュールの、図12に示す矢視F方向からのボルトの位置を示した側面図である。
ボルト19は、図12に示すように、第1ブロック12側から、第2ブロック13側に貫通するように備えられ、第1ブロック12と第2ブロック13の横方向の締結力を発生させる。これによって、部分的に断面を見せている、第2流路凸部12bと第1流路凹部13aの固定がしっかりなされ、Oリング17によるシールが有効に働くため、接続部から漏れが発生する虞がない。なお、図示しないが、第3ブロック14と第4ブロック15についても同様に固定される。
ボルト19の位置については、特に制限するものではなく、設計事項の範囲内で変更が可能である。例えば、図13に示すように、第1ブロック12側にボルト19が4本、第3ブロック14側にもボルト19が4本止められているが、対角にボルト19を2本用いて止めるという方法でも良い。ただし、流路の中心からボルト19の位置が等距離になるように配置するなど、漏れに対して考慮をして設計を行うことでより効果的に第1ブロック12と第2ブロック13の間で発生する虞のある漏れをより確実に防止することができる。
このように第1ブロック12と第2ブロック13、及び第3ブロック14と第4ブロック15を横方向からボルト19で締結することで、第1流路凸部12aと第1流路凹部13a、及び第3流路凸部14bと第3流路凹部15aのシール機能を高めることができ、それぞれのブロック間で発生する漏れを防止することが可能となる。
以上に説明した、第2実施例の薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックによれば、以下のような優れた作用、効果が得られる。
(1)上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液供給ポート12cが形成され、第2側面に第1流路18aの接続部を構成する第1流路凸部12aが形成され、第3側面に第2流路18bの接続部を構成する第2流路凸部12bが形成されている第1ブロック12と、上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液戻りポート13bが形成され、第2側面に第1流路18aの接続部を構成する第1流路凸部12aと嵌合する第1流路凹部13aが形成された第2ブロック13と、上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に出力ポート14cが形成され、第2側面に第2流路18bの接続部を構成する第2流路凸部12bと嵌合する第2流路凹部14aが形成された第3ブロック14と、を有することを特徴とする薬液用バルブモジュール10である。
上記(1)に係る発明によれば、これらの第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14の各ブロックは、単体では上面流体制御機器を取り付けるための機器取付面がある他、側面に凸部、凹部、又はポートが形成されている比較的単純な形状であるため、加工に時間がかからず、低コストの薬液用バルブモジュール10を提供することができる。
また、第1流路接続部及び第2流路接続部が凹部と凸部により嵌合されているので、接続部での漏れが発生しにくい他、第1流路接続部及び第2流路接続部には継ぎ手等を用いることなく薬液用バルブモジュール10を構成できるので、コンパクトな薬液用バルブモジュール10を実現できる。
(2)(1)に記載する薬液用バルブモジュール10において、第3ブロック14の第3側面に、第3流路18cの接続部を構成する第3流路凹部15aが形成され、上面に第4流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に純水供給ポート16bに接続する第4流路凸部15bが形成され、第2側面に第3流路18cの接続部を構成する第3流路凸部14bと嵌合する第3流路凹部15aが形成された第4ブロック15を有するので、第1ブロック12乃至第4ブロック15の各ブロックを(1)に記載のように加工時間の低減と、低コスト化を実現した薬液用バルブモジュール10として提供することが可能になる。また、第3流路接続部にも継ぎ手等を用いる必要がないため、コンパクトな薬液用バルブモジュール10を実現できる。
(3)(2)に記載する薬液用バルブモジュール10において、第1流体制御機器が圧力計20であり、第2流体制御機器が第1NCタイプ開閉弁40であり、第3流体制御機器が第1NOタイプ開閉弁30であり、第4流体制御機器が第2NCタイプ開閉弁50であり、第1ポートが薬液供給ポート12cであり、第2ポートが薬液戻りポート13bであり、第3ポートが出力ポート14cであり、第4ポートが純水供給ポート16bであり、第1ブロック12及び第3ブロック14は、取付プレート11の上に、上面側からボルト19で固定され、第2ブロック13は第1ブロック12の第2側面に形成されたボルト穴に対してボルト19で固定され、第4ブロック15は第3ブロック14の第3側面に形成されたボルト穴に対してボルト19で固定されているので、薬液の上流側が凸部となり、薬液の圧力によって、第1ブロック12が第2ブロック13と、第3ブロック14が第4ブロック15との間でお互いに離間しようとする力が発生する場合にも、薬液の漏れが発生する虞がない。
次に本発明の第3実施例について説明を行う。
(第3実施例)
図15に、第3実施例の薬液バルブモジュールの上面視図を示す。また、図16に、図15のA’A’断面の断面図を示す。
第3実施例では、第1実施例の圧力計20の代わりに、第1ブロック12に第1NCタイプ開閉弁40と同じ構造の第3NCタイプ開閉弁70を組み付けている。また、第4ブロック15にはチェック弁ブロック16を付けずに、純水供給ポート15cを備えている。また、第1ブロック12と第3ブロック14の接合部分の凹凸が逆になっている。
それ以外の構成については、第1実施例と同じであるため、説明を省略する。第3NCタイプ開閉弁70についても、第1実施例で説明する第1NCタイプ開閉弁40と構造が同じであるため、説明を省略する。
このように、薬液用バルブモジュール10の第1ブロック12、第2ブロック13、第3ブロック14、第4ブロック15のそれぞれにおける接合部は、凹凸が逆であっても良く、また、上面に取り付ける機器もその流体回路の設計に応じて変更しても良い。
第3実施例の薬液用バルブモジュール10では、第1実施例の圧力計20の代わりに第3NCタイプ開閉弁70を備えた流路構成となっている。第3NCタイプ開閉弁70を追加することで、薬液供給ポート12cから供給する薬液の流通を止めることができる。このようにすることで、第1実施例では流通する液体がスラリー等の常に流れている状態をつくる必要のある薬液を想定していたが、第3実施例ではそこまでする必要のない薬液を用いる場合に有効となる。
つまり、第3NCタイプ開閉弁70を追加することで、薬液の供給を止めることが可能となるので、薬液を無駄に使用しないで済むというメリットが生まれる。
以上に説明した、第3実施例の薬液用バルブモジュール、薬液供給回路、薬液用バルブモジュール接続構造、及び薬液用バルブブロックによれば、以下のような優れた作用、効果が得られる。
(1)上面に第3NCタイプ開閉弁70が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に薬液供給ポート12cが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する、第1流路第1凸部、又は第1流路第1凹部が形成され、第3側面に第2流路接続部を構成する、第2流路第1凸部、又は第2流路第1凹部が形成された第1ブロック12と、上面に第1NOタイプ開閉弁30が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第2ポートが形成され、第2側面に第1流路接続部を構成する、第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部、又は第1流路第1凹部と嵌合する第1流路第2凸部が形成された第2ブロック13と、上面に第1NCタイプ開閉弁40が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第3ポートが形成され、第2側面に第2流路接続部を構成する、第2流路第1凸部と嵌合する第2流路第2凹部、又は第2流路第1凹部と嵌合する第2流路第2凸部が形成された第3ブロック14と、を有することを特徴とする薬液用バルブモジュール10である。
本発明によれば、これらの各ブロックは、個体では上面流体制御機器を取り付けるための機器取付面がある他、側面に凸部、凹部、又はポートが形成されている比較的単純な形状であるため、低コストの薬液用バルブモジュールを提供することができる。
また、第1流路接続部及び第2流路接続部が凹部と凸部により嵌合されているので、接続部での漏れが発生しにくい他、第1流路接続部及び第2流路接続部には継ぎ手等を用いることなく薬液用バルブモジュールを構成できるので、コンパクトな薬液用バルブモジュールを実現できる。
(2)(1)に記載する薬液用バルブモジュール10において、第3ブロック14の第3側面に、第3流路接続部を構成する第3流路第1凸部、又は第3流路第1凹部が形成され、上面に第2NCタイプ開閉弁50が取り付けられる機器取付面が形成され、第1側面に第4ポートが形成され、第2側面に第3流路接続部を構成する、第3流路第1凸部と嵌合する第3流路第2凹部、又は第3流路第1凹部と嵌合する第3流路第2凸部が形成された第4ブロック15を有するので、第1流路接続部乃至第3流路接続部に継ぎ手を必要としないコンパクトな薬液用バルブモジュール10を実現できる。
なお、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、第1NOタイプ開閉弁30、第1NCタイプ開閉弁40、及び第2NCタイプ開閉弁50の開閉弁の駆動方式は、明細書中ではエア駆動方式としているが、特にこれに限定するものではなく、例えば電磁弁やモーター駆動の弁や或いは手動弁としても構わない。これは、流体回路の運用をこのような思想で行うことで、複雑な流体回路のブロックモジュール化が可能であるという一実施例を示したに過ぎないからである。
また、例えば、第1実施例及び第2実施例で、弁体や流路を構成する材質をPTFEやPFAとして説明しているが、代替し得る樹脂に変更することや、金属やセラミックス等他の材質を用いることを妨げない。むしろ、加工が容易になったことで、セラミックス等の難加工材を用いて流路が構成しやすくなるというメリットもある。
また、第1実施例乃至第3実施例では、凸部の外周面にシール溝を備えて、Oリング17をシール部材として採用しているが、例えばX型パッキン、Y型パッキン、又はダルマ型パッキン等を用いても良い。要は凹部と勘合した際に、凹部の内周面に対して径方向に潰れてシール力を発揮できればよい。
本発明の第1実施例の、薬液用バルブモジュールの上面視図を示している。 本発明の第1実施例の、薬液用バルブモジュールのブロックの接続構成図を示している。 本発明の第1実施例の、図1に示す薬液用バルブモジュールのAA断面図を示している。 本発明の第1実施例の、図1に示す薬液用バルブモジュールのBB断面図を示している。 本発明の第1実施例の、図1に示す薬液用バルブモジュールのCC断面図を示している。 本発明の第1実施例の、図1に示す薬液用バルブモジュールのDD断面図を示している。 本発明の第1実施例の、薬液用バルブモジュールの流体回路を示している。 本発明の第1実施例の、薬液用バルブモジュールの流路を説明するために図5及び図6のEE断面で切り取った断面図を示している。 本発明の第1実施例の、図8の別の形態を示した流路を示す断面図である。 本発明の第1実施例の、図8の別の形態を示した流路を示す断面図である。 本発明の第2実施例の、薬液用バルブモジュールの側面図であり、図1の薬液供給ポート及び薬液戻りポート側からの側面図を示している。 本発明の第2実施例の、薬液用バルブモジュールの、図11と同じ方向からの、ボルトの位置を示した側面図を示している。 本発明の第2実施例の、薬液用バルブモジュールの、図12に示す矢視F方向からのボルトの位置を示した側面図を示している。 本発明の第1実施例の、図6に示すDD断面において、組み付け時にボルトのクリアランス分だけずれた断面図を示している。 本発明の第3実施例の、薬液バルブモジュールの上面視図を示している。 本発明の第3実施例の、図15のA’A’断面図を示している。 従来技術の、薬液用マニホールドの側面図を示している。 従来技術の、図17の、GG断面を示している。 特許文献4の、複雑な薬液供給のためのバルブモジュールの立体斜視断面図を示している。 特許文献4の、複雑な薬液供給のためのバルブモジュールの流体回路図を示している。 従来技術のブロック接合方法を、図6に適用させた場合の断面図を示している。 従来技術の流体制御機器と配管を組み合わせた流体回路を示している。
符号の説明
10 薬液用バルブモジュール
11 取付プレート
12 第1ブロック
12a 第1流路凸部
12b 第2流路凸部
12c 薬液供給ポート
13 第2ブロック
13a 第1流路凹部
13b 薬液戻りポート
14 第3ブロック
14a 第2流路凹部
14b 第3流路凸部
14c 排出ポート
15 第4ブロック
15a 第3流路凹部
15b 第4流路凸部
16 チェック弁用ブロック
16a 第4流路凹部
16b 純水供給ポート
17 Oリング

Claims (7)

  1. 上面に第1流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、
    第1側面に第1ポートが形成され、
    第2側面に第1流路接続部を構成する、
    第1流路第1凸部、又は第1流路第1凹部が形成され、
    第3側面に第2流路接続部を構成する、
    第2流路第1凸部、又は第2流路第1凹部が形成された第1ブロックと、
    上面に第2流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、
    第1側面に第2ポートが形成され、
    第2側面に前記第1流路接続部を構成する、
    前記第1流路第1凸部と嵌合する第1流路第2凹部、
    又は前記第1流路第1凹部と嵌合する第1流路第2凸部が形成された第2ブロックと、
    上面に第3流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、
    第1側面に第3ポートが形成され、
    第2側面に前記第2流路接続部を構成する、
    前記第2流路第1凸部と嵌合する第2流路第2凹部、
    又は前記第2流路第1凹部と嵌合する第2流路第2凸部が形成された第3ブロックと、を有することを特徴とする薬液用バルブモジュール。
  2. 請求項1に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、
    前記第1ブロックに形成される第2側面に、前記第1流路第1凸部が、第3側面に、前記第2流路第1凸部が形成され、
    前記第2ブロックに形成される第2側面に、
    前記第1流路第1凸部と嵌合する前記第1流路第2凹部が形成され、
    前記第3ブロックに形成される第2側面に、
    前記第2流路第1凸部と嵌合する前記第2流路第2凹部が形成されていることを特徴とする薬液用バルブモジュール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、
    前記第3ブロックの第3側面に、第3流路接続部を構成する第3流路第1凸部、又は第3流路第1凹部が形成され、
    上面に第4流体制御機器が取り付けられる機器取付面が形成され、
    第1側面に第4ポートが形成され、
    第2側面に前記第3流路接続部を構成する、
    前記第3流路第1凸部と嵌合する第3流路第2凹部、
    又は前記第3流路第1凹部と嵌合する第3流路第2凸部が形成された第4ブロックを有することを特徴とする薬液用バルブモジュール。
  4. 請求項3に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、
    前記第4ポートにチェック弁を収納するチェック弁ブロックが取り付けられていることを特徴とする薬液用バルブモジュール。
  5. 請求項3又は請求項4に記載する薬液用バルブモジュールにおいて、
    前記第1ブロック及び前記第3ブロックは、取付プレートの上に、上面側からボルトで固定され、
    前記第2ブロックは前記第1ブロックの第2側面に形成されたボルト穴に対してボルトで固定され、
    前記第4ブロックは前記第3ブロックの第3側面に形成されたボルト穴に対してボルトで固定されていることを特徴とする薬液用バルブモジュール。
  6. 請求項1に記載する薬液用バルブモジュールを使用する薬液供給回路において、
    第1NCタイプ開閉弁の第1ポートが薬液入力部及び薬液リターン部に連通し、第2ポートが出力部に連通し、
    第2NCタイプ開閉弁の第1ポートが前記出力部に連通し、第2ポートがチェック弁を介して、純水入力部に連通することを特徴とする薬液供給回路。
  7. 請求項6に記載する薬液供給回路において、
    前記薬液入力部と前記薬液リターン部との間に、NOタイプ開閉弁が設けられ、
    前記薬液入力部に圧力検出手段を設けたことを特徴とする薬液供給回路。
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