JP4685722B2 - スライムコントロール剤の添加方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば抄紙機における白水等に、有害微生物撲滅剤としてのスライムコントロール剤を添加する方法に関する。
抄紙機における白水中で細菌等の有害微生物が繁殖すると、配管の内面等に有害微生物によるスライム層が形成され操業上問題となるだけでなく、製品中に剥離したスライム層が混入し、品質上の問題となることもある。
このため、白水中にスライムコントロール剤を添加して、有害微生物が繁殖することを防いでいる。
白水中にスライムコントロール剤を添加する方法としては、スライムコントロール剤を連続的に添加する方法と、所定の時間間隔で間欠的に添加する方法とがある。
スライムコントロール剤を連続的に添加する方法としては、当該水系の30℃における酸化還元電位が特定の基準値を維持するように、次亜塩素酸および/または次亜臭素酸を生じる化合物を有効成分として含むスライムコントロール剤を連続的に添加する方法がある(特許文献1)。
しかし、このスライムコントロール剤を連続的に添加する方法では、添加するスライムコントロール剤の量が多くなり、コストアップとなる。
一方、スライムコントロール剤を所定の時間間隔で間欠的に添加する方法においては、添加するスライムコントロール剤の添加量は経験的に決められており、この場合には、最低必要量を大きく上回る添加量を設定せざるを得ず、添加するスライムコントロール剤には無駄が多く、効果にもむらがあった。
特開2000−256993号公報
そこで、本発明は、所定の時間間隔で間欠的にスライムコントロール剤を添加する方法であって、無駄なく効率的にスライムコントロール剤を添加する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、所定の時間間隔で間欠的にスライムコントロール剤を処理水系、例えば白水循環系に添加する方法において、スライムコントロール剤を添加した後所定時間が経過した後の当該白水循環系における酸化還元電位の値が所定の数値範囲に入るようにスライムコントロール剤を添加することで、当該白水循環系のスライムトラブルを防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のスライムコントロール剤の添加方法を提供するものである。
(1)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加してから所定時間経過した後の該水系における酸化還元電位の値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
ここで、スライムコントロール剤とは、該水系内の有害微生物の増殖を防止及び/又は死滅させる機能を有する有害微生物撲滅剤で、かつ、該水系内に添加したとき、酸化還元電位を上昇させる化合物のことである。
また、前記所定時間とは、水系に添加したスライムコントロール剤が、該水系にほぼ均一に拡散するのに必要な時間以上であって、かつ、水系に新たに注入される水等によって希釈された後も、対象とする有害微生物に対して効果が残留するような時間である。
(2)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加してから所定時間経過した後の該水系における酸化還元電位を検出する過程と、この検出した値が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記酸化還元電位の値との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
(3)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の最大値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
(4)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の最大値を検出する過程と、この検出した最大値が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記最大値との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
(5)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の値が所定の値を上回る時間が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
(6)水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の値が所定の値を上回っている時間を検出する過程と、この検出した時間が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記時間との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
(7)前記xの値が1であることを特徴とする(2)、(4)、(6)のいずれかに記載のスライムコントロール剤の添加方法。
(8)前記スライムコントロール剤を前記水系に、パルス注入で添加することを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載のスライムコントロール剤の添加方法。
(9)前記スライムコントロール剤の添加量を変更する場合、注入時間を一定にしたまま、単位時間当たりのパルスの回数を変更することを特徴とする(8)に記載のスライムコントロール剤の添加方法。
(10)前記スライムコントロール剤の添加間隔時間が3〜12時間であることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれかに記載のスライムコントロール剤の添加方法。
(11)前記水系が、抄紙機における白水循環系であることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載のスライムコントロール剤の添加方法。
本発明(請求項1、2)は、スライムコントロール剤を水系に添加してから所定時間経過した後の該水系における酸化還元電位の値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めており、また、本発明(請求項3、4)は、スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の最大値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めており、また、本発明(請求項5、6)は、スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の値が所定の値を上回る時間が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているので、無駄なく効率的にスライムコントロール剤を添加することができる。
また、本発明では、前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められているので、添加間隔時間が不適切でない限り、通常の水系においては問題はまず生じない。
また、n回目(nは2以上の整数)の添加におけるスライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加におけるスライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における酸化還元電位の値との関係に基づき決定するようにした場合、何らかの原因で有害微生物が急速に増殖したときや、還元性物質によりスライムコントロール剤が急激に消費され、酸化還元電位が大きく変化したときにも対応することができる。
以下、本発明のスライムコントロール剤の添加方法を実施するための最良の形態について具体的に説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
〔被処理水〕
本発明のスライムコントロール剤の添加方法を用いてスライムコントロール剤を添加する被処理水としては、紙を製造する際の白水等を挙げることができる。白水は、水に再生パルプやバージンパルプ等パルプ繊維、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク等の填料及び硫酸バンド、サイズ剤、紙力剤、歩留り剤、凝結剤等の各種製紙用助剤を添加し、混合及び撹拌することにより得られるものである。
また、本発明のスライムコントロール剤の添加方法は、水中の有害微生物の数、特に生菌数を減らす必要のある分野であれば、紙を製造する際の白水以外の分野でも適用することができ、例えば、工業用水や工業用冷却水、各種抄紙用工程水等に用いることもできる。
〔スライムコントロール剤〕
本発明に用いるスライムコントロール剤は、水系内の細菌等の有害微生物の増殖を防止及び/又は死滅させる機能を有する有害微生物撲滅剤で、かつ、該水系内に添加したとき、酸化還元電位を上昇させる化合物である必要がある。このような化合物としては、例えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2,2−ジクロロ−3−ニトリロプロピオンアミド、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、ビスブロモアセトキシブテン、ビスブロモアセトキシエタン、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,2−ジクロロ−2−ニトロエタノール等のハロゲン化ニトロアルコール類、ジクロロジメチルヒダントイン、ジブロモジメチルヒダントイン、ブロモ−クロロ−ジメチルヒダントイン等のハロゲン化ジメチルヒダントイン、ジメチルヒダントイン等の有機系有害微生物撲滅剤、及び次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜臭素酸、次亜臭素酸ナトリウム、次亜臭素酸カリウム、次亜臭素酸カルシウム、ブロラミン類、クロラミン類、過硫酸、過酢酸、過酸化水等の無機系有害微生物撲滅剤、並びにこれら有機系有害微生物撲滅剤及び無機系有害微生物撲滅剤と臭化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カルシウム等との反応物などが挙げられる。
有機系有害微生物撲滅剤及び無機系有害微生物撲滅剤はそれぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
後述する添加方法により精度の高い添加制御を行える点で、本発明で用いるスライムコントロール剤としては、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド及びハロゲン化ジメチルヒダントイン等の有機系有害微生物撲滅剤、並びに次亜ハロゲン酸塩と臭化物塩との反応物等からなる無機系有害微生物撲滅剤が好ましい。
〔添加方法〕
本発明を実施するにあたっては、まず、用いるスライムコントロール剤の添加量と、スライムコントロール剤を被処理水に添加した後、所定時間経過後の被処理水の酸化還元電位の値との関係を測定しておくとともに、該酸化還元電位の値と、スライムコントロール剤添加後、一定時間を経過した後の被処理水中の生菌数との関係を測定しておく必要がある。これらの関係の測定は、実際にスライムコントロール剤を添加する系で試運転を行って、予め実験的に確認しておくことが好ましいが、実際にスライムコントロール剤を添加する系でなく、実験室的な環境で確認しておいてもよい。酸化還元電位の測定における前記所定時間は、水系に添加したスライムコントロール剤が、該水系にほぼ均一に拡散するのに必要な時間以上であって、かつ、水系に新たに注入される水等によって希釈された後も、対象とする有害微生物に対して効果が残留するような時間である。
さらに、スライムコントロール剤添加後、一定時間を経過した後の被処理水中の生菌数をどの程度以下に抑えておけば、その系において問題が生じないかを確認しておく。該生菌数の確認は、実際にスライムコントロール剤を添加する系で試運転を行って、予め実験的に確認しておくことが好ましいが、実際にスライムコントロール剤を添加する系でなく、実験室的な環境で確認しておいてもよい。
生菌数の確認は、所定時間を経過した後の被処理水中の生菌数を測定することで行う。この測定により、スライムコントロール剤を添加した後の酸化還元電位と生菌数との関係を把握することができる。そして、目標とする生菌数から、スライムコントロール剤添加後、所定時間経過した後の酸化還元電位の目標とする値を設定する。なお、スライムコントロール剤の添加間隔時間は3〜12時間が目安である。
なお、実際の水系において、被処理水中の生菌数を測定するためにサンプル採取する場所は、生菌数が多いと考えられるところが好ましい。抄紙機における白水循環系の場合、白水は循環しているので、白水サンプルを採取する地点は白水循環系のどこでもよく、例えば、インレット(図1参照)中の白水を用いて生菌数を測定してもよい。
また、スライムコントロール剤を水系に添加することにより、添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000、好ましくは1/100〜1/10000となるように、スライムコントロール剤添加後、所定時間経過した後の酸化還元電位の目標とする値を設定してもよい。この設定においても、実際にスライムコントロール剤を添加する系での実験に基づくことが好ましいが、実験室的な環境での実験に基づいてもよい。
スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるのであれば、添加間隔時間が不適切でない限り、通常の水系においては問題はまず生じない。添加間隔時間は3〜12時間が目安である。
酸化還元電位の目標とする値を設定した後の実際の運転に当たっては、被処理水の酸化還元電位を連続的に測定しておき、スライムコントロール剤の添加量と、スライムコントロール剤添加後、所定時間経過した後の被処理水の酸化還元電位の値との関係が、予め確認しておいた関係からずれている場合には、実際の運転で取得したデータに基づき修正を行い、必要な酸化還元電位を得るのに必要十分な添加量に変更してスライムコントロール剤を添加する。実際の運転における前記のような修正は、当初の添加量が実験室的な環境での実験で設定された場合には、特に重要となる。
被処理水中の生菌数とスライムコントロール剤の添加量とを結び付けるパラメータとしては、スライムコントロール剤を被処理水に添加した後、所定時間経過後の被処理水の酸化還元電位の値以外にも、スライムコントロール剤添加後の被処理水の酸化還元電位の最大値がある。
スライムコントロール剤を被処理水に添加した後、所定時間経過後の被処理水の酸化還元電位の値に替えて、スライムコントロール剤添加後の被処理水の酸化還元電位の最大値を測定し、用いるスライムコントロール剤の添加量との関係を測定しておくとともに、該酸化還元電位の最大値と、スライムコントロール剤添加後、一定時間を経過した後の被処理水中の生菌数との関係を測定しておき、目標とする生菌数から、スライムコントロール剤添加後の酸化還元電位の最大値の目標値を設定することで、添加するスライムコントロール剤の添加量を設定してもよい。
また、被処理水中の生菌数とスライムコントロール剤の添加量とを結び付けるパラメータとしては、スライムコントロール剤添加後に酸化還元電位の値が所定の値を超えている時間がある。
スライムコントロール剤を被処理水に添加した後、所定時間経過後の被処理水の酸化還元電位の値に替えて、スライムコントロール剤添加後に酸化還元電位の値が所定の値を超えている時間を測定し、用いるスライムコントロール剤の添加量との関係を測定しておくとともに、測定した前記時間と、スライムコントロール剤添加後、一定時間を経過した後の被処理水中の生菌数との関係を測定しておき、目標とする生菌数から、スライムコントロール剤添加後に所定の酸化還元電位を超えている時間の目標値を設定することで、添加するスライムコントロール剤の添加量を設定してもよい。
以上記載した3つのパラメータは、いずれも特定の酸化還元電位を超えている時間を制御するための指標であるという点で共通する。
〔酸化還元電位測定装置〕
使用する酸化還元電位測定装置は、特に限定されず、例えば、銀−塩化銀電極を参照電極として用い、指示電極として白金電極を用いた酸化還元電位測定装置を用いることができる。
〔抄紙機における白水循環系への適用〕
本発明のスライムコントロール剤の添加方法は、例えば、抄紙機における白水循環系にスライムコントロール剤を添加する方法として適用することができる。そこで、抄紙機を例として取り上げ、本発明の添加方法について、図1を参照して具体的に説明する。
まず、図1を用いて、抄紙機の概略の構成を説明する。抄紙機52は、ワイヤーを用いて抄紙するワイヤーパート64に対して、主流路54Bから原料と希釈水の混合された白水を供給し、抄紙後の白水をドレンパン65により受け止めて、白水タンク66に貯留した後、主流路54Aを経て循環ポンプ68により再度主流路54Bに送り込んで、種箱70から供給される白水と共に、ワイヤーパート64に向けて白水として循環されるように構成されている。
図1の符号72はワイヤーパート64で漉かれた紙をロールによって押圧して紙に含まれる水分を搾り出すためのプレスパートを示す。又、符号74は前記種箱70よりも下流側の主流路54Bの途中に設けられ、白水を真空脱気するためのデキュレータ、76はデキュレータ74を通った白水を圧送するための循環ポンプ、78は白水を濾過するためのスクリーン、80は白水を整流してワイヤーパート64に供給するためのインレットをそれぞれ示す。
又、符号72Aはプレスパート72において搾り出された白水を回収するためのドレンパン、72Bはドレンパン72Aからの白水を集めるためのクーチピットを示す。このクーチピット72Bの白水は、白水タンク66に戻される。
次に、本発明のスライムコントロール剤の添加方法を抄紙機における白水循環系に適用する場合の一例について説明する。
白水の循環経路にある主流路54Aに、スライムコントロール剤添加装置10から、スライムコントロール剤添加管56を介してスライムコントロール剤を添加する。スライムコントロール剤の添加量は、スライムコントロール剤を添加してから所定時間経過した後の白水循環系の酸化還元電位の値が、白水中の生菌数を所定量以下にするのに必要な酸化還元電位の値の範囲に入るように設定する。
酸化還元電位の測定場所は特に限定されず、白水循環系であればどの地点でもよく、例えば、インレット80や白水タンク66で測定することができる。図1では、インレット80中の白水を少量だけ迂回して白水タンク66に導く酸化還元電位測定用流路80Aを設けており、酸化還元電位測定用流路80Aの途中に酸化還元電位測定装置81を設置し、白水の酸化還元電位を測定できるようにしている。
酸化還元電位測定装置81としては、酸化還元電位のデータを連続的に測定できるものを用いるのがよい。
酸化還元電位測定装置81が連続的に測定した酸化還元電位のデータは制御装置82に送られ、そのデータに基づき、制御装置82はスライムコントロール剤添加装置10を制御し、必要な酸化還元電位を得るのに必要十分な添加量となるように、スライムコントロール剤の添加量を制御する。
スライムコントロール剤を添加する機構は特に限定されず、パルス注入で系内に添加する機構でもよいし、ダイヤフラムポンプ等の定量ポンプで系内に添加する機構でもよいが、スライムコントロール剤添加装置10としては、スライムコントロール剤をパルス注入で系内に添加する機構のものがよい。パルス1回あたりの注入量にパルスの回数を乗じることで添加量が決まるので、添加量を変更する場合、注入時間を一定にしたまま、単位時間当たりのパルスの回数を変更すればよく、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加におけるスライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における酸化還元電位の値との関係に基づき変更して制御することも容易となるからである。
また、n回目(nは2以上の整数)の添加におけるスライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目の添加におけるスライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における酸化還元電位の値との関係に基づき決定するようにすれば、何らかの原因で有害微生物が急速に増殖したときや、還元性物質によりスライムコントロール剤が急激に消費され、酸化還元電位が大きく変化したときにも対応することができる。
なお、n回目(nは2以上の整数)のスライムコントロール剤の添加量は、直前の(n−1)回目の添加量と、(n−1)回目の添加における酸化還元電位の値との関係のみに基づき決定してもよい。添加直前である(n−1)回目のデータのみに基づきn回目の添加量を決定することにより、刻々と変化する系内の状況に即した制御を行う上で有利となる。
スライムコントロール剤を添加する時間間隔は、水系における生菌数を所定量以下に制御しつつスライムコントロール剤の使用量を少なくする観点から、3〜12時間間隔が好ましい。
なお、上記スライムコントロール剤添加方法は、抄紙機の白水循環系にスライムコントロール剤を添加する場合のものであるが、本発明はこれに限定されるものでなく、白水以外の被処理水にスライムコントロール剤を添加する場合に一般的に適用されるものである。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[測定方法]
試験例1〜33において、白水の酸化還元電位(mV)と白水中の生菌数(CFU/mL)を測定するとともに、試験例19〜33においては、白水試料1L中における残留全塩素量、遊離残留塩素量について測定した。その測定は、下記のようにして行った。
(1)白水の酸化還元電位(mV)
白水試料100mLにスライムコントロール剤を添加する前から酸化還元電位測定装置(株式会社堀場製作所製、型番:F−16型)を白水試料に浸漬させて測定を行った。スライムコントロール剤を添加し、マグネチックスターラー(yamato製、型番:M−41)により攪拌した。攪拌子は長さ3cm、直径6mmのものを用い、回転数120rpmで攪拌した。スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時に酸化還元電位の値を読み取って、測定を行った。
(2)白水中の生菌数(CFU/mL)
白水試料100mLにスライムコントロール剤を添加し、前記(1)の白水の酸化還元電位の測定の場合と同様にして攪拌し、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時に白水試料を1mL採取した。採取した1mLの白水試料をSCD寒天培地と混釈して37℃で48時間培養した後のコロニー数を数えることで測定を行った(混釈平板培養法)。
(3)白水試料1L中における残留全塩素量、遊離残留塩素量(mg/L)
白水試料1Lにスライムコントロール剤を添加し、前記(1)の白水の酸化還元電位の測定の場合と同様にして攪拌し、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時に白水試料を10mL採取し、DPD法(ジエチル−p−フェニレンジアミン法)を用いた残留塩素計(HACH製、型番:46700−00型)により、測定を行った。
なお、残留全塩素量とは、水中に残留する全ての有効塩素(酸化力を有する塩素)のことで、遊離残留塩素と結合残留塩素のことである。遊離残留塩素とは、塩素(Cl2)、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO-)のことである。結合残留塩素とは、窒素と結合してクロラミンのような化合物を形成している塩素のことである。
[有機系スライムコントロール剤を用いた場合の酸化還元電位と生菌数の関係についての測定(試験例1〜15)]
30℃に保持した塗工原紙用の白水試料100mLをビーカーに入れ、該白水試料へ有機系スライムコントロール剤(2,2−ジブロモ−3−ニトロリロプロピオンアミドとビスブロモアセトキシブテンとを質量比で30:10で含有)を、有効成分の添加量(2,2−ジブロモ−3−ニトロリロプロピオンアミドとビスブロモアセトキシブテンの合計量)が表1に記載の添加量となるように添加し、マグネチックスターラー(yamato製、型番:M−41)により攪拌した。攪拌子は長さ3cm、直径6mmのものを用い、回転数120rpmで攪拌を行った。用いた白水のpHは7.6であり、還元性物質量はチオ硫酸ナトリウム換算で12.3ppmであった。
前記した測定方法で、白水の酸化還元電位(mV)と白水中の生菌数(CFU/mL)を測定した結果を表1に示す。また、横軸に酸化還元電位を取り、縦軸に生菌数の対数を取ったグラフ図を図2に示す。なお、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の酸化還元電位の値は、ほぼ最大値であった。
Figure 0004685722
[無機系スライムコントロール剤を用いた場合の酸化還元電位と生菌数の関係についての測定1(試験例16〜18)]
スライムコントロール剤として次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)のみを用い、有効成分(NaOCl)の添加量が表2に記載の添加量となるように添加した以外は、試験例1〜15の場合と同様にして、白水の酸化還元電位及び白水中の生菌数を測定した。測定結果を表2に記す。
[無機系スライムコントロール剤を用いた場合の酸化還元電位と生菌数の関係についての測定2(試験例19〜33)]
スライムコントロール剤として次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)と臭化アンモニウム(NH4Br)を用い、有効成分(NaOClとNH4Br)の添加量が表2に記載の添加量となるように添加した以外は、試験例1〜15の場合と同様にして、白水の酸化還元電位及び白水中の生菌数を測定した。測定結果を表2に示す。また、横軸に酸化還元電位を取り、縦軸に生菌数の対数を取ったグラフ図を図3に示す。なお、生菌数の測定限界は102(CFU/mL)であり、102(CFU/mL)未満は測定できないので、生菌数が102(CFU/mL)未満の場合は、表2中では、「102未満」と記載し、図3にはプロットしていない。
また、各白水試料1Lに表2に記載の添加量となるようにスライムコントロール剤を添加し、前記した測定方法で、白水試料1L中における残留全塩素量、遊離残留塩素量について測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0004685722
表1及び図2からわかるように、試験例1〜15で用いた有機系スライムコントロール剤を用いた場合、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の白水の酸化還元電位が360mV程度になると、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時の生菌数は106(CFU/mL)程度になる。スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の酸化還元電位が450mV程度になると、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時の生菌数は103(CFU/mL)程度になる。
したがって、試験例1〜15で用いた有機系スライムコントロール剤を所定の時間間隔で水系に間欠的に添加する場合、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の水系の酸化還元電位が360〜450mVとなるように制御することが一つの目安として考えられる。
表2及び図3からわかるように、試験例19〜33で用いた無機系スライムコントロール剤を用いた場合、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の白水の酸化還元電位が300mV程度になると、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時の生菌数は106(CFU/mL)を下回る。スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の酸化還元電位が420mV程度になると、スライムコントロール剤を添加してから5分経過した時の生菌数は103(CFU/mL)を下回る。
したがって、試験例19〜33で用いた無機系スライムコントロール剤を所定の時間間隔で水系に間欠的に添加する場合、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の水系の酸化還元電位が300〜420mVとなるように制御することが一つの目安として考えられる。
なお、スライムコントロール剤添加後3〜12時間は、有害微生物の増殖が小さいと考えられるので、スライムコントロール剤を添加してから30秒経過した時の酸化還元電位で制御しても問題ない。
また、本試験例では、静水を用いて実験室的に試験を行ったが、実際の水系に適用する場合は、実際に適用する水系で試験例1〜15と同様の試験を行うとともに、適用する水系に許容される生菌数を調べておき、目標とする酸化還元電位を設定し、スライムコントロール剤の添加量を設定する方が好ましい。
また、本試験例で用いたスライムコントロール剤以外のスライムコントロール剤を用いた場合でも、上記と同様の試験を行うことにより、該スライムコントロール剤の添加量を設定することができる。
[抄紙機における白水循環系への適用]
図4に、有機系スライムコントロール剤(2,2−ジブロモ−3−ニトロリロプロピオンアミドとビスブロモアセトキシブテンとを質量比で30:10で含有)を、360回/分×15分のパルス注入で、図1に示す抄紙機52の主流路54Aに添加した後の酸化還元電位の変化を、前記酸化還元電位測定装置で連続的に測定した結果を示す。測定は同様の条件で3回行った。
酸化還元電位の測定は、インレット80中の白水を少量だけ引いて、白水タンク66に迂回して導入する経路を設け、その途中の地点で前記酸化還元電位測定装置を用いて行った。
図4からわかるように、白水の酸化還元電位は、添加終了後5分程度でなだらかに最大値に達し、その後漸減している。
図5は、実機での測定データを示すグラフ図であり、図1に示す抄紙機52の主流路54Aへの有機系スライムコントロール剤(2,2−ジブロモ−3−ニトロリロプロピオンアミドとビスブロモアセトキシブテンとを質量比で30:10で含有)の添加を、15分間のパルス注入で、8時間ごとに5日間にわたって行い、図4における測定と同様の場所において酸化還元電位の測定を連続的に行った場合の測定データを示すグラフ図である。表3は、この測定における酸化還元電位の最大値、並びに酸化還元電位が250mV以上である時間、300mV以上である時間及び350mV以上である時間、並びに抄紙トラブルの発生の有無を示したものである。有害微生物の混入による紙切れがあった場合を抄紙トラブルの発生有りとした。
この測定においては、試験例1〜15の結果に基づき、酸化還元電位の最大値が360〜450mVの範囲に入るように制御して前記スライムコントロール剤の添加を行った。
図6は、横軸に酸化還元電位の最大値を取り、縦軸に一定電位(250mV、300mV、350mV)を超えている時間を取ったグラフ図である。図6からわかるように、酸化還元電位の最大値と、酸化還元電位が一定電位(250mV、300mV、350mV)を超えている時間との間には強い相関関係があることがわかる。したがって、スライムコントロール剤の添加量を決めるためのパラメータとしては、酸化還元電位の最大値に替えて、酸化還元電位が一定電位を超えている時間を用いることができることがわかる。
例えば、酸化還元電位が250mVを超えている時間でみた場合、この時間が16〜34分である場合が、酸化還元電位の最大値が360〜450mVである場合に対応することが図6からわかる。
Figure 0004685722
8時間ごとのスライムコントロール剤の添加終了時に白水試料をインレットから1mL採取し、前記した混釈平板培養法を用いて白水中の生菌数を測定したところ(測定回数は、3回/日×5日間=15回)、全ての測定において、スライムコントロール剤の添加終了時の生菌数は103〜106(CFU/mL)の範囲に保たれていた。その結果、操業上の問題は発生せず、得られた製品の品質にも問題がなかった。
また、この添加量は、連続添加をする場合の10分の1程度の添加量であり、また、従来の間欠添加の場合の添加量の2分の1程度の添加量であった。
本発明のスライムコントロール剤の添加方法を実施するための抄紙機の一例を示すブロック図 試験例1〜15における、酸化還元電位と生菌数との関係を示すグラフ図 試験例19〜33における、酸化還元電位と生菌数との関係を示すグラフ図 スライムコントロール剤添加後の酸化還元電位の変化を示すグラフ図 抄紙機における白水循環系へ本発明の一例を適用した場合の酸化還元電位の変化を示すグラフ図 抄紙機における白水循環系へ本発明の一例を適用した場合の、酸化還元電位の最大値と、一定電位を超えている時間との関係を示すグラフ図
符号の説明
10…スライムコントロール剤添加装置
52…抄紙機
54A、54B…主流路
56…スライムコントロール剤添加管
64…ワイヤーパート
65…ドレンパン
66…白水タンク
68、76…循環ポンプ
70…種箱
72…プレスパート
72A…ドレンパン
72B…クーチピット
74…デキュレータ
78…スクリーン
80…インレット
80A…酸化還元電位測定用流路
81…酸化還元電位測定装置
82…制御装置

Claims (11)

  1. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加してから所定時間経過した後の該水系における酸化還元電位の値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  2. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加してから所定時間経過した後の該水系における酸化還元電位を検出する過程と、この検出した値が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記酸化還元電位の値との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  3. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の最大値が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  4. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の最大値を検出する過程と、この検出した最大値が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記最大値との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  5. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の値が所定の値を上回る時間が、所定の数値範囲内に入るように、該スライムコントロール剤の添加量を定めているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  6. 水系にスライムコントロール剤を所定の時間間隔で添加する方法であって、該スライムコントロール剤を該水系に添加した後の該水系における酸化還元電位の値が所定の値を上回っている時間を検出する過程と、この検出した時間が所定の数値範囲内に入るように、次回のスライムコントロール剤の添加量を決定する過程とを有してなり、前記添加量の決定過程は、n回目(nは2以上の整数)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量を、(n−x)〜(n−1)回目(xは1以上の整数で、xはnより小)の添加における前記スライムコントロール剤の添加量と、(n−x)〜(n−1)回目の添加における前記時間との関係に基づき決定するようにされているスライムコントロール剤の添加方法であり、
    前記所定の数値範囲は、スライムコントロール剤添加後の被処理水1mL中の生菌数の最小値が、スライムコントロール剤添加直前の被処理水1mL中の生菌数の1/50〜1/1000000となるように定められていることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法
  7. 請求項2、4、6のいずれかにおいて、
    前記xの値が1であることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記スライムコントロール剤を前記水系に、パルス注入で添加することを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法。
  9. 請求項8において、
    前記スライムコントロール剤の添加量を変更する場合、注入時間を一定にしたまま、単位時間当たりのパルスの回数を変更することを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記スライムコントロール剤の添加間隔時間が3〜12時間であることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記水系が、抄紙機における白水循環系であることを特徴とするスライムコントロール剤の添加方法。
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