JP4680718B2 - 汚染土壌修復の最適化方法及びそれに用いる浸透速度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、汚染土壌を効率よく修復する条件を事前に決定するための汚染土壌修復の最適化方法及びそれに用いる浸透速度測定装置に関する。
近年、環境汚染問題の解決策として、有機物質等で汚染された土壌の汚染物質を除去し、土壌を修復するための種々の試みがなされており、例えば、汚染された土壌を掘削して表面に露出させ、汚染物質を分解する機能を有する微生物に有用な水や栄養素を注入し、微生物の機能により汚染物質を分解除去するいわゆるオンサイト(on−site)法が広く用いられてきた。
しかしながら、オンサイト法による処理においては、土壌を一旦掘削して処理し、さらにもとの状態に戻すための後処理を要するため、掘削した土壌の移動、堆積が煩雑であり、狭い場所における処理が不可能であった、さらに、比較的浅い土壌の処理には有効であるものの、深い部分の処理には、土壌の掘削、移動に要する手間と時間が掛るため処理が困難であった。
このため、汚染された土壌に、処理に必要な薬剤を、その汚染物質の量によって決定した量で直接注入し、土壌中に拡散させ、そこに存在する汚染物質を処理する方法が行われている。従来は、現場土壌を採取してその土質、主として空隙率を測定し、透水係数、間隙比などから注入する間隔を決定し、その後、地盤の空隙率、充填率・注入率や使用薬剤量を決定し、その後、経験的に決定された基準速度で薬剤を注入する方法が一般的であった。このようにして決定された薬剤の注入量、注入速度に従い現地で薬剤注入を実施し、これに伴い汚染物質が汚染土壌周辺に拡散して影響を及ぼすことが確認された場合には、注入速度を低下させるなどの対応をとっていた。
汚染物質を処理する薬剤は、目的に応じて様々であり、例えば、重金属を不溶化するセメントなどの不溶化剤、水ガラスなど、VOCを還元脱塩素化するための金属系還元剤など、酸化分解のための過酸化水素などが選択され、土壌に注入される。この際、薬剤の量が過剰であったり、注入速度、注入圧が必要以上に高い場合には、コスト的に不利になるばかりでなく、処理対象の土壌以外に影響を与え、周辺井戸への薬剤流入など、環境的に好ましくない事態を引き起こすことも懸念される。
従来、現地で汚染土壌に薬剤を注入する際に、モデル的に決定した標準的な施工で、目的とする土壌の修復がなされているかを確認するために、チェックボーリング、掘削などを行って土壌の状態を観察してそれをフィードバックするなどの煩雑な方法をとっており、薬剤注入を用いた汚染土壌の修復に際しては、その最適化を簡易に行う方法が望まれているのが現状である。
上記問題点を考慮した本発明の目的は、土壌の掘削移動を必要とせず、現地において薬液を注入して汚染土壌を修復する際の好適な条件を、簡易に精度高く決定することができる汚染土壌修復の最適化方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記本発明の汚染土壌修復の最適化方法に好適に用いられる浸透速度測定装置を提供することにある。
本発明の汚染土壌修復の最適化方法は、修復の対象となる汚染土壌試料をボーリングして採取し、ボーリングコア試料を得る試料採取工程と、採取されたボーリングコア試料を、側面に薬液の注入口と排出口が形成された容器に、ボーリングコア試料の外周面が注入口及び排出口と対向するように充填する試料充填工程と、修復に使用する薬液を所定の圧力で注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段により注入し、容器内に充填されたボーリングコア試料横方向へ通過した薬液が排出口から排出される間での時間及び流量を計測し、薬液の浸透速度を測定する浸透速度測定工程と、得られた薬液の浸透速度より、汚染土壌へ供給する薬液の種類、供給量、供給する際の注入圧力のうち少なくとも1つを決定する最適化工程と、を有することを特徴とする。
本発明においては、前記容器を光透過性材料からなる容器とすることにより、前記浸透速度測定工程において、薬液の浸透状態を目視にて観察することができる。また、前記浸透速度測定工程を1回行って所定の条件を決めてもよいが、浸透速度測定工程を薬液の注入圧力を変えて複数回行い、薬液の最適な注入圧力を決定することもできる。
また、前記浸透速度測定工程に先立って、採取された汚染土壌を充填した前記容器内に、水を注入する事前注水工程を実施することで、汚染土壌の透水係数を予め測定することができる。この事前注水工程は、標準的な土壌の場合には、モデル的に決定された透水係数を用いることもできる。
さらに、本発明においては、目的に応じて、浸透速度測定工程による薬液注入試験を行った後、事後の注水工程を実施し、薬液浸透による土壌の透水性の変化などを予測することもできる。
本発明の請求項に係る浸透速度測定装置は、採取した土壌試料を収納可能であり、側面に薬液の注入口と排出口とが形成された容器と、前記容器の側面に形成された薬液の注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段と、前記容器の側面に設けられた薬液の排出口から、前記薬液注入手段で圧送され前記土壌試料を横方向に透過した薬液を回収し、薬液量を測定する薬液回収手段と、を有することを特徴とする。
このような浸透速度測定装置において、前記容器を光透過性材料からなること、前記薬液注入手段が、前記容器の側面へ接続され、容器内部と連通する液送管と、前記液送管へ圧力を付与した薬液を圧送する圧力槽と、送液管に設けられ、容器内に圧送される薬液の圧力を検出する圧力センサとを有すること、前記送液管が分岐して前記容器の側面へ接続されること、或いは、前記容器の内壁と土壌試料との間にフィルターを設け、前記内壁とフィルターとの間に空隙を形成することが好ましい態様である。
本発明の汚染土壌修復の最適化方法によれば、土壌の掘削移動を必要とせず、現地において薬液を注入して汚染土壌を修復する際の好適な条件を、室内試験により簡易に、且つ、高い精度で決定することができる。
本発明の汚染土壌修復の最適化方法は、(1)修復の対象となる汚染土壌試料をボーリングして採取し、ボーリングコア試料を得る試料採取工程と、(2)採取されたボーリングコア試料を、側面に薬液の注入口と排出口が形成された容器に、ボーリングコア試料の外周面が注入口及び排出口と対向するように充填する試料充填工程と、修復に使用する薬液を所定の圧力で注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段により注入し、容器内に充填されたボーリングコア試料横方向へ通過した薬液が排出口から排出される間での時間及び流量を計測し、薬液の浸透速度を測定する浸透速度測定工程と、(3)得られた薬液の浸透速度より、汚染土壌へ供給する薬液の種類、供給量、供給する際の注入圧力のうち少なくとも1つを決定する最適化工程と、を有することを特徴とする。
以下、本発明の方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の方法の概要を示すフローチャートである。
まず、前記(1)試料採取工程では、汚染土壌試料の採取と、所望により現場における土質調査を行う。この土壌試料を使用して薬液の注入試験を行う〔フローにおける工程(A)〕。このデータを基に土壌試料における薬液の移動の態様をプロットし〔フローにおける工程(B)〕、注入モデル式の作成と注入圧力の決定が行われ〔フローにおける工程(C)〕、さらに注入間隔の決定〔フローにおける工程(D)〕が実施されて、最終的な施工条件が決定される〔フローにおける工程(E)〕。
本発明の方法を適用する処理の対象となる汚染土壌の種類は任意であり、例えば、油類、重金属、ダイオキシン、PCB、VOCなどの有機ハロゲン化物、酸性物質、アルカリ性物質などが挙げられる。また、修復方法に用いられる薬液は汚染物質に応じて選択され、水ガラスなどの不溶化剤を薬剤として用い土壌中に汚染物質を固定化して汚染の拡散を抑制する方法の他、薬剤として、酸化マグネシウム、フェントン試薬などを用い、油分を処理する方法、水素除放剤(例えば、HRC:商品名、リジェネシス社製)、固体水素供与体(例えば、アムテクリーン:商品名、松下情報産業機器社製)、微生物分解促進剤(例えば、EDC:商品名、エコサイクル株式会社製)、金属系還元剤(例えば、特殊酸化鉄微粒子含有スラリーやナノアイロン:商品名:RNIP、戸田工業株式会社製)などを用い揮発性有機塩素化合物(本明細書中では、適宜、VOCと称する)を処理する方法、前記したフェントン試薬、金属系還元剤などを用い、ダイオキシン、PCBなどの有機塩素化合物を処理する方法、過酸化水素、酸化剤、アルカリ剤などを用いて酸性、或いはアルカリ性の物質を含有する土壌を中和する方法、などの、土壌中の汚染物質の無毒化、中和など、環境や人体への影響を抑制する方法のいずれにも適用できるが、薬剤の処理による影響を考慮すれば、所望されない薬剤を含む薬液を用いる方法や、固体微粒子、増粘剤などを含有し、土壌に浸透することで、土壌の透水性などを変化させる可能性のある薬剤を含む薬液を用いる際に、本発明の最適化方法を適用することで顕著な効果が得られるといえる。
〔(1)試料採取工程〕
まず、修復対象となる土壌の試料を採取する。修復の対象となる汚染土壌試料を採取する方法としては、土壌の掘削など公知の方法を任意に適用することができる。試料採取工程においては、公知の掘削装置、例えば、興亜開発株式会社製のジオプローブなど、ドリルなどによる掘削と、所定の深さにおける土壌サンプリングが可能であれば、いずれの装置を適用してもよい。
試料採取は処理対象領域において1カ所のみ行ってもよく、複数箇所で行ってもよい。
また、同時に汚染領域を特定することを要する場合には、所定の間隔、例えば、1m或いはそれ以下、間隔5m、10m、30mなど調査の精度に応じた間隔で試料を採取してもよく、そこに含まれる対象物質を分析して汚染領域を特定することができる。採取した土壌試料は、その後、後述する(2)工程における試料として用いることができる。
〔(2)浸透速度測定工程〕
図2は、この浸透速度測定工程と、所望により実施される予備試験である透水試験と、所望により実施される、薬液注入の影響を検知するための後透水試験とを含むフローチャートである。
(2)工程では、(2−1)採取されたボーリングコア試料を、側面に薬液の注入口と排出口が形成された容器に、ボーリングコア試料の外周面が注入口及び排出口と対向するように充填する試料充填工程と、(2−2)修復に使用する薬液を所定の圧力で注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段により注入する工程と、(2−3)容器内に充填されたボーリングコア試料横方向へ通過した薬液が排出口から排出される間での時間と流量とを計測して薬液の浸透速度を測定する工程と、を含む。
(2−1)採取された土壌試料を容器に充填するにあたっては、複数箇所から採取された土壌を混合した試料を用いることで、平均的な土壌試料による試験を行うことができる。また、汚染土壌の存在する箇所が予め検知され、その領域でのより詳細なデータをとろうとする場合、或いは、水平方向の浸透を正確に検知しようとする場合には、図3に示すように、ボーリングして採取した円形の土壌試料(ボーリングコア試料)のうち、所定の領域の土壌をそのまま容器に充填して試験することができる。また、汚染土壌の存在する領域がある程度の深さにわたる場合には、図4に示すように、ボーリングして採取した円形の土壌(ボーリングコア試料)〔図4(A)〕を容器に充填しやすい形状に成形して〔図4(B)〕、その形状に適した容器に土壌試料として充填したもの〔図4(C)〕を用いることで、浸透速度測定に際し、より実際に即した浸透状態を観察することができる〔図4(D)〕。なお、図4(A)に示すようなボーリングコア試料は、通常、1m深度毎に採取する。
ここで(2−2)工程に先立って、薬剤ではなく、水を注入する工程を行い、透水性を測定して土壌の特性(空隙係数など)を知ることが好ましい。
また、土壌の空隙係数は、所定のモデルに置き換えて予測することも可能であり、その場合には、この水を注入する工程(予備注水試験)は特に実施しなくてもかまわない。
まず、現地で採取した土壌試料に薬液を注入し、移動距離を算出する。透水係数より各圧力における薬液の移動距離を予測し、現地での注入条件について事前に基礎データを得る。
図5は、本発明の方法に用いうる浸透速度計測装置10の一態様を示すモデル図である。
浸透速度計測装置10は、加圧手段を備えた薬液タンク12と透水試験に用いる水を供給するための水タンク14と土壌試料を充填する容器16と、薬液回収タンク18とを備え、これらは液送管(パイプ)20により連結されている。
土壌試料を充填する容器16は、円筒形を横にして配置した状態、即ち、円筒の端部が両側面となるように配置され、容器側面に設けられた注入口から水平方向即ち横方向に液が供給される。容器16は、該円筒形の容器の側面内壁の近傍に、土壌を通過させず液体を通過させうる一対のフィルター22A、22Bを備えており、この一対のフィルター22A、22Bが形成する空間に土壌が充填される。円筒形の容器において、薬液の注入側における内壁24Aとフィルター22Aとの間には空隙が設けられている。薬液の浸透速度を測定する場合、薬液タンク12から容器16に薬液が加圧供給されると、まず、薬液がフィルター22Aと側壁24Aと円筒形の外壁により形成された空間を満たし、その後、フィルター22Aを通過して円筒形の容器の側面から均一の圧力により土壌中に浸透する。土壌中の薬液の浸透状態を確認しやすいという観点からは円筒形の容器はガラス、アクリルなどの光透過性材料で形成されていることが好ましい。
容器16への薬液の注入方向は側面から横向きとし、注入を開始する。薬液の注入圧は薬液タンク12に連結されたコンプレッサー26及び圧力調整弁30により一定に維持される。圧力調整は加圧気体を充填したボンベから気体を供給することにより行うこともできる。液体の圧力は、容器16へ接続するパイプ20に取り付けられた圧力検出センサ32により行われる。
薬液が充填した土壌内に横方向に浸透し、フィルター22Bを通過して側壁24Bに連通された液送管20により薬液回収タンク18へ排出される。薬液回収タンク18内の液体はその体積を計測するための目盛りを備える。排出される薬液の総量が一定の量となったとき、例えば、排出される薬液の総量が1000mLとなった時点で注入を停止する。注入開始から停止までの時間と各時間における排出量を計測する。
この試験において、単位時間あたりの排水量をQ、動水勾配をi、円筒形ケースの断面積をAとして、これらの数値から流速vを以下の式に従って算出し、さらに透水係数kを求める。
Q=k・A・iにおいて、Q=A・vから、v=k・iで表される。このようにして土壌試料特有の、当該薬液に対する透水係数kを求める。
この使用薬液に対する透水係数kは、流れが層流の場合、当該土壌については定数である。
ここで、本発明の浸透速度測定装置について説明する。
本発明の浸透速度測定装置は、採取した土壌試料を収納可能であり、側面に薬液の注入口と排出口とが形成された容器16と、前記容器16の側面に形成された薬液の注入口から容器16内へ薬液を圧送する薬液注入手段と、前記容器の側面に設けられた薬液の排出口から、前記薬液注入手段で圧送され前記土壌試料を横方向に透過した薬液を回収し、薬液量を測定する薬液回収手段18と、を有することを特徴とする。
前記薬液注入手段が、容器16の側面へ接続され、容器16内部と連通する液送管20と、前記液送管へ圧力を付与した薬液を圧送する圧力槽12と、送液管に設けられ、容器内に圧送される薬液の圧力を検出する圧力センサ32とを有することが好ましい。また、側面からの薬液の浸透を均一にするという観点からは、容器に薬液を供給する送液管が、図6に示すように分岐して容器16の側面へ接続されることが好ましい。また、同様の目的で、図5に示すように、容器16の内壁24Aと土壌試料との間にフィルター22Aを設け、内壁24Aとフィルター22Aとの間に空隙を形成することも好ましい。
薬液の浸透状態を確認するという観点からは、容器16は光透過性の素材、例えば、ガラスや透明のプラスチック板で形成されることが好ましい。この観察により、均一に浸透する注入圧力を選択することが均一な修復処理の観点からは好ましい。試料土壌に対して圧力が高すぎる場合、局所的に浸透の早い部分と遅い部分が生じ(脈状注入或いは割裂注入)、結果として、部分的に薬液が浸透しない箇所ができ、汚染物質が浄化されないまま一部残存する懸念があり、好ましくない。具体的には、図4(D)に示すように、局所的に薬液が早く浸透する空隙が存在する場合が挙げられる。このような浸透の不均一は薬液の注入圧力を選択することで緩和することも可能であるが、これが土壌の局所的な不均一、例えば、比較的大きな礫が存在することに起因する場合には、圧力による緩和が困難であり、土壌中の不均一による透水しやすい箇所を見出した場合、予め固形化剤などを注入し、透水しやすい空隙を塞いだ後、注入工程を行うといった対策をとることもできる。即ち、本発明の最適化方法により、土壌の実際の状態に即した条件を選択することができる。
この工程においては、薬液に含有させる有効成分の量を事前に計測し、薬液への供給量を決定した後、実際に使用する薬液の比重、粘度などを測定することが好ましい。
また、温度により粘度が変化する薬液を用いる場合には、薬液温度も重要な浸透性に対する重要なファクターとなる。
先に図2のフローチャートの説明で述べたように、前記薬液による注入試験の前後に、必要に応じて透水試験を行う。透水試験を行う場合、薬液タンク12のバルブを閉じておき、水タンク14から水を、定水位法、即ち、水タンクの液面を常に一定に維持することで水圧を一定に維持しながら供給する他は、前記薬液による試験と同様に行い、水の透水係数kを得る。この透水試験を行うことで土壌の特性などを予め知ることで、薬液注入試験における液の供給条件をある程度予測することができるという利点を有する。
また、当該土壌が均一であり、モデル的な環境に近い場合には、公知のモデル試料、例えば、豊浦標準砂、浅間山砂など、の透水性に係る既存データを適用することができ、このような場合には、土壌試料を用いた事前の透水試験は特に必要ではない。
薬液注入試験の後で透水試験を行うことは、薬液注入後の土壌の物性変化を予測する点で有用である。即ち、用いる薬液が金属微粒子などの固体を含む場合、或いは、増粘剤、分散剤などを含む場合には、これらの使用により土壌の透水特性が変化する可能性があり、この点を予め予測できる。もし、この変化が大きく、環境に影響を与えることが懸念される場合などは、使用する薬液の種類を変更したり、或いは、薬液注入による汚染土壌修復方法そのものを断念し、他の代替方法をとる等の事態も起こりうる。
これらの水を用いた事前或いは事後の透水試験は、薬液注入試験前後で同じ方法で行うことができる。
〔(3)最適化工程〕
このようにして、薬液の浸透速度、透水係数kなどを求めることにより、汚染土壌へ供給する薬液の種類及び供給量を最適化することができる。即ち、汚染土壌の量、存在する場所、及び修復を行う地域の周辺環境(例えば、井戸使用状況)などにより、速やかに浸透する薬液、或いは、必要以上に浸透しない薬液のいずれを選択すべきか、即ち、使用する薬液の種類、また、汚染土壌の量や存在する領域の体積に適合する当該薬液の最適な供給量、供給する際の注入圧力などのいずれか或いは全てを精度高く予測し、決定することが可能となる。
(2)浸透速度測定工程で得られた、各薬液毎の注入圧力と移動距離とをプロットして、注入モデルを近似し、汚染土壌に最適な薬液量を決定し、必要な移動距離を確保しうる注入圧力を決定することができる。
また、移動距離と時間とのファクターを考慮し、汚染土壌修復対象領域においてどのような間隔で薬液注入を行えば最適かを予測することも可能である。
さらにこの方法により、薬液、注入圧力、注入のためのボーリング間隔などを予測することができるため、コストを考慮した最適化を行うことができるという利点をも有するものである。
また、本発明の方法により、使用する薬液、注入圧力、注入のためのボーリング間隔などを決定することにより、処理対象土壌の量、施工場所の面積、使用する装置などを考慮すれば、予め、正確なコストを予測することも可能となる。
本発明の方法で最適化した施工条件で汚染土壌の存在する領域で薬液注入を行う方法には特に制限はなく、二重管ダブルパッカー、二重管ストレーナー、ジオプローブ(興亜開発株式会社製)、単管ロッド注入、三重管ロッド注入など公知の注入工法を用いることができる。
以下、本発明を、実施例を挙げてより具体的に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の方法を用いて、使用する薬液の種類を最適化する方法の例を示す。
まず、現地の試料土壌を採取し、薬液の透水性試験を行ない、当該地盤における薬液の移動速度を求め、適した薬液を選定する。
使用する浸透速度計測装置は図5のモデル図で示した装置である。
加圧手段を備えた薬液タンク12はステンレス製で直径97.6φ、高さ200mmであり、薬液充填後にコンプレッサ−により上部から加圧して所定の注入圧を確保する。土壌試料を充填する容器16本体はアクリル樹脂製の透明な円筒であり、直径90mm、長さ113mmである。注入口側に配置されたフィルター22Aは、直径1〜10mm程度の鉛玉と穴あきプラスチック板とを積層して形成したものであり、薬液の浸透は妨げないが、土壌は通過できない。排出口側に配置されたフィルター22Bもまた、直径1〜10mm程度の鉛玉を用いて作製されたものである。
薬液タンク12と容器16とはステンレス製パイプ20により連結されている。注入圧力は圧力計〔Pressure Transducer PA−850(商品名:日本電産コパル電子社製)〕32を用いて測定し、データロガー サーミック Model 2300A(商品名:江藤電気株式会社製)に接続して、連続的に計測を行っている。
この場合、浸透性の異なる3種の薬液(高浸透型の薬液A、通常浸透型の薬液B、低浸透型の薬液C)を用いて注入試験を行った。各薬液の詳細は以下の通りである。
高浸透型薬液A:平均粒径70nmのα−Fe・Fe34複合粒子をポリアスパラギン酸ナトリウム塩20質量%水溶液に25質量%分散させた分散液
通常浸透型の薬液B:平均粒径70nmのα−Fe・Fe34複合粒子をポリアスパラギン酸ナトリウム塩5質量%水溶液に25質量%分散させた分散液、
低浸透型の薬液C:平均粒径70nmのα−Fe・Fe34複合粒子を水に25質量%分散させた分散液
所定の圧力注入での各薬液の移動速度の計算結果を下記表1に示す。図7は、その計算結果をプロットしたグラフである。薬液を注入する前の試料土壌の透水係数は、8×10-3〜23×10-3cm/secの範囲であり、ほぼ、対象地盤の透水性を再現できている。
経済的な観点から、注入井戸一本あたりの影響半径はより広く取ることが望ましく、計画目標値は移動距離100cm以上の確保を目指した。
Figure 0004680718
表1及び図7のグラフに明らかなように、高浸透型の薬液Aは、注入圧300kPaで、51.2cm/hrの移動速度が見込めるが、低浸透型の薬液C、通常浸透型の薬液Bでは移動速度が4.7cm/hr、12.5cm/hrに留まることが確認できた。このため、前記移動距離を考慮すると使用薬液としては高浸透型の薬液Aを選定することが好ましいことがわかる。
本地盤における注入条件としては、注入圧力300kPa、注入時間1時間で、移動距離51.2cmとなることから、計画目標値を達成するためには高浸透型の薬液Aを用い、注入圧力600kPaとすることで、移動距離100cmを確保できることがわかり、この移動距離に応じて注入井戸の間隔、設置本数を設定することができる。
本発明の汚染土壌修復の最適化方法の概要を示すフローチャートである。 本発明の汚染土壌修復の最適化方法のうち、浸透速度測定工程の概要を示すフローチャートである。 ボーリングして採取した円筒形の土壌(ボーリングコア試料)から浸透速度測定装置に適用する土壌試料を地面と水平方向に採取する態様を示すモデル図である。 (A)〜(C)はボーリングして採取した円筒形の土壌(ボーリングコア試料)から、深さ方向における浸透速度測定を測定するために浸透速度測定装置に適用する土壌試料を作製する態様を示すモデル図であり、(D)は、容器中における薬液浸透の不均一性を示すモデル図である。 本発明の汚染土壌修復の最適化方法に用いられる浸透速度計測装置の一態様を示すモデル図である。 薬液を供給する送液管が分岐して土壌試料を充填する容器に接続される態様を示すモデル図である。 実施例1における薬液の注入圧力と薬液の移動距離との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 浸透速度測定装置
12 薬液タンク(圧力槽)
16 土壌試料を充填する容器
18 排出タンク(薬液回収手段)

Claims (12)

  1. 修復の対象となる汚染土壌試料をボーリングして採取し、ボーリングコア試料を得る試料採取工程と、
    採取されたボーリングコア試料を、側面に薬液の注入口と排出口が形成された容器に、ボーリングコア試料の外周面が注入口及び排出口と対向するように充填する試料充填工程と、修復に使用する薬液を所定の圧力で注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段により注入し、容器内に充填されたボーリングコア試料横方向へ通過した薬液が排出口から排出される間での時間及び流量を計測し、薬液の浸透速度を測定する浸透速度測定工程と、
    得られた薬液の浸透速度より、汚染土壌へ供給する薬液の種類、供給量、供給する際の注入圧力のうち少なくとも1つを決定する最適化工程と、を有する汚染土壌修復の最適化方法。
  2. 前記容器が光透過性材料からなり、前記浸透速度測定工程が、薬液の浸透状態を目視にて観察する浸透状態観察工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  3. 前記浸透速度測定工程を、薬液の注入圧力を変えて複数回行い、薬液の最適な注入圧力を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  4. 前記浸透速度測定工程に先立って、採取されたボーリングコア試料を充填した前記容器内に、水を注入する事前注水工程を実施することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  5. 前記汚染土壌が汚染物質として揮発性有機塩素化合物(VOC)を含有し、注入する薬液が金属系還元剤の分散液であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  6. 前記汚染土壌が汚染物質として揮発性有機塩素化合物(VOC)を含有し、注入する薬液がフェントン試薬であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  7. 前記汚染土壌が汚染物質として油分を含有し、注入する薬液がフェントン試薬であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の汚染土壌修復の最適化方法。
  8. 採取した土壌試料を収納可能であり、側面に薬液の注入口と排出口とが形成された容器と、
    前記容器の側面に形成された薬液の注入口から容器内へ薬液を圧送する薬液注入手段と、
    前記容器の側面に設けられた薬液の排出口から、前記薬液注入手段で圧送され前記土壌試料を横方向に透過した薬液を回収し、薬液量を測定する薬液回収手段と、を有することを特徴とする浸透速度測定装置。
  9. 前記容器が光透過性材料で形成されたことを特徴とする請求項8に記載の浸透速度測定装置。
  10. 前記薬液注入手段が、前記容器の側面に形成された薬液の注入口へ接続され、容器内部と連通する液送管と、前記液送管へ圧力を付与した薬液を圧送する圧力槽と、送液管に設けられ、容器内に圧送される薬液の圧力を検出する圧力センサとを有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の浸透速度測定装置。
  11. 前記送液管が分岐して前記容器の側面に形成された薬液の注入口へ接続されることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の浸透速度測定装置。
  12. 前記容器の内壁と土壌試料との間にフィルターを設け、前記内壁とフィルターとの間に空隙を形成することを特徴とする請求項乃至請求項11のいずれか1項に記載の浸透速度測定装置。
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