JP4680338B2 - POLYMER ELECTROLYTE FUEL CELL AND METHOD OF CONNECTING THE SAME - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポータブル電源、電気自動車用電源、家庭内コージェネレーションシステムなどに使用される燃料電池、特に高分子電解質型燃料電池、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子電解質型燃料電池は、水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスをガス拡散電極によって電気化学的に反応させるもので、電気と熱を同時に発生させるものである。
この種類の高分子電解質型燃料電池の概略部分断面図を図4に示す。
水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜3の両面には、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒反応層(以下、単に「触媒層」ともいう。)2が密着して配されている。さらに触媒反応層2の外面には、ガス通気性と導電性を兼ね備えた一対のガス拡散層1が密着して配されている。この拡散層1と触媒反応層2により電極23が構成される。
【0003】
電極23の外側には、電極23と電解質膜3とからなる電極電解質膜接合体(以下、「MEA」という。)22を機械的に固定するとともに、隣接するMEA22同士を互いに電気的に直列に接続するための板状の導電性セパレータ4が配されている。セパレータ4の電極23と接触する部分には、電極に反応ガスを供給し、かつ反応により発生したガスや余剰のガスを運び去るためのガス流路5が形成されている。ガス流路5は、セパレータと別に設けることもできるが、セパレータの表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。
2セル毎に配されるセパレータ4の他方の面には、電池温度を一定に保つための冷却水を循環させる冷却水流路24が設けられている。このように冷却水を循環させることにより、反応により発生した熱エネルギーは、温水などの形で利用される。
水素や空気が電池外へリークしたり互いに混合したりしないように、さらには冷却水が電池外へリークしないように、電極23の周囲には高分子電解質膜3を挟んでシール材17やOリング18が配される。
【0004】
また、別のシール方法を図5に示す。図5は、別の従来の高分子電解質型燃料電池の概略部分断面図である。図5に示すように、電極と同程度の厚さを有し、樹脂や金属板からなるガスケット19を電極の周りに配して、ガスケット19とセパレータ4との隙間をグリースや接着剤でシール(図示せず。)した構造もある。
さらに、近年では、高分子電解質膜3と同じ大きさの電極23を用いたMEA22を用い、図6に示すように、ガスシールが必要な部分に、あらかじめシール効果を有する樹脂21をしみこませて固化させたものを用いることによって、セパレータ4との間のガスシール性を確保する方法も考案されている。図6は、また別の従来の高分子電解質型燃料電池の概略部分断面図である。
【0005】
多くの燃料電池は、単電池を数多く重ねた積層構造を採っている。燃料電池運転時には電力とともに発生する熱を電池外に排出するために、積層電池では単電池1〜2セル毎に冷却板が配されている。冷却板としては薄い金属板の内部に冷却水などの熱媒体が貫流するような構造が一般的である。また、図4〜6に示すように、単電池を構成するセパレータ4の背面、すなわち冷却水を流したい面に流路を形成し、セパレータ4自体を冷却板として機能させる方法もある。その際、冷却水などの熱媒体をシールするためにOリングやガスケットも必要となるが、このシール方法ではOリングを完全につぶすなどして冷却板の上下間で充分な導電性を確保する必要がある。
【0006】
このような積層電池では、マニホルドと呼ばれる各単電池へのガス供給孔やガス排出孔、さらには冷却水の供給排出孔を、積層電池内部に確保したいわゆる内部マニホルド型が一般的である。
内部マニホルドを採用する高分子電解質型燃料電池の単電池積層体の概略斜視図を図7に示す。
図4に示す燃料電池と同様に、拡散層1、触媒反応層2、高分子電解質膜3およびセパレータ4が積層され、ガス流路5が形成されている。そして、電池にガスを供給または排気するマニホルド8、電池を冷却するための水を電池に供給する、またはこれを排出するマニホルド8’が形成されている。
しかし、内部マニホルド型では、改質ガスを用いて電池運転する場合、各電池の燃料ガス流路の下流域でCO濃度が上昇する結果、電極被毒によって温度が低下し、その温度の低下が電極被毒を一層促進させることになる。
このような電池性能の低下現象を緩和するため、マニホルドから各単電池へのガスの供給排出部の間口をできるだけ広く取れる構造として外部マニホルド型も見直されている。
【0007】
内部マニホルド型の燃料電池の場合、電池全体に恒常的な締め付け圧を加えているため、一般的にガスシールに対する信頼性は高い。一方、外部マニホルド型の燃料電池の場合、マニホルドのフランジ面に接する積層電池の側面が、MEAやセパレータなどの薄板の積層体であるため、平滑なシール面が得難く、一般的に、内部マニホルド方式に対してガスシールに対する信頼性が低い。
しかし、内部マニホルド方式の場合、電池の積層数や電力出力が大きくなってくると、この内部マニホルド孔を通って大量の流体を供給排出しなければならず、マニホルド部での圧損が大きくなる。したがって、積層数の小さい燃料電池では、電池全体のコンパクト性を考慮して、孔径の小さいマニホルド孔にし、逆に積層数の大きい燃料電池では圧損を抑えるために孔径の大きなマニホルド孔にする必要がある。そのため、内部マニホルド方式では、セパレータやMEAの設計において、常に積層数を考慮しなければならないという問題があった。
【0008】
いずれにしても、冷却部を含む多数の単電池を一方向に積み重ね、その両端に2つのエンドプレートを配し、その2つのエンドプレートの間を締結ロッドによって固定することが必要である。締め付け方式としては単電池を面内でできるだけ均一に締め付けることが望ましく、機械的強度の観点からエンドプレートや締結ロッドには通常ステンレス鋼などの金属材料が用いられる。これらのエンドプレートや締結ロッドと積層電池とは、絶縁板などによって電気的に絶縁され、電流がエンドプレートを通して外部に漏れ出ることのない構造となっている。締結ロッドについても、セパレータ板に形成された貫通孔の中を通したり、積層電池全体をエンドプレート越しに金属のベルトで締め上げたりした改良された方式も提案されている。
さらに、図4〜6に示すいずれのシール方法でも、シール性を維持するためや、電極とセパレータ間の接触抵抗を小さく保つためには、恒常的な締め付け圧が必要で、締結ロッドとエンドプレートの間にスクリューバネや皿バネを挿入するなどの構成を採っている。また、この締め付け圧力によって、セパレータ、電極、電解質膜などの電池を構成する部材間の電気的接触を確保している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の燃料電池では、水素ガスや空気などのガスをシールするため、電極の周囲にシール材やOリングを配置する必要がある。そのため、シール材やシール部を上下のセパレータ板で挟みつけることによってシール効果を維持していく構造がとられ、比較的大きな締め付け力を恒常的に加える必要がある。しかし、エンドプレートや締め付けロッドなどの締め付け機構が長大になりがちで、重量が大きくなって燃料電池全体の軽量化を妨げるという問題がある。
さらに、複数の締め付けロッド締結時に締め付け力を管理しなければならず、組み付け工程の増加によってコストが上昇し、積層された電池に対する面圧のばらつきによって電池性能がばらつく原因となっていた。
また、長期間シール部や電極部に圧力がかかるため、構成部材が歪みを起こし、その結果シール部や電極に必要な面圧が低下するため、歪み量を吸収する機構が締め付け機構に必要とされ、締め付けロッド端部にバネを設置し締結する構成がとられている。このため小型化の障害となっていた。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、小型で簡易な構成の積層電池の締め付け機構を備えた高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高分子電解質膜および前記高分子電解質膜を挟んだ触媒反応層を有する一対の電極からなる単電池を、前記電極の一方に燃料ガスを供給分配する手段と前記電極の他方に酸化剤ガスを供給分配する手段とを具備する導電性セパレータを介して複数個積層した積層体からなる高分子電解質型燃料電池であって、前記積層体の一方の端部に第1のエンドプレート、他方の端部に第2のエンドプレートを配置し、前記積層体、第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートからなる組立体の外表面に螺旋状に巻回された線状部材により、前記積層体が締結されてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池に関する。
さらに、本発明は、高分子電解質膜および前記高分子電解質膜を挟んだ触媒反応層を有する一対の電極からなる単電池を、前記電極の一方に燃料ガスを供給分配する手段と前記電極の他方に酸化剤ガスを供給分配する手段とを具備する導電性セパレータを介して複数個積層した積層体からなる高分子電解質型燃料電池であって、前記積層体の一方の端部に第1のエンドプレート、他方の端部に第2のエンドプレートを配置し、第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートの少なくとも一方に、前記積層体を積層方向に圧縮する弾性部材ならびに前記弾性部材を積層方向に押しつける補助プレートを配置し、前記積層体、第1のエンドプレート、第2のエンドプレート、前記弾性部材および前記補助プレートからなる組立体の外表面に螺旋状に巻回された線状部材により、前記積層体が締結されてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池にも関する。
前記燃料電池においては、前記線状部材の端部を弾性部材を介して固定するのが有効である。
また、前記補助プレートが弾性を有する金属板からなり、前記弾性部材を兼ねるのが有効である。
さらに、前記積層体を複数の線状部材により締結することも有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の最大の特徴は積層体の締め付け機構に線状部材を用いることであり、これにより、小型で簡易な構成の締結機構を実現し、かつ線状部材による締め付けによって組み立て工程の簡略化と積層された電池面内の面圧ばらつきを低減させることを可能とした。
すなわち、本発明の高分子電解質型燃料電池においては、導電性セパレータを介して複数個の単電池を積層した積層体を、線状部材により巻回することによって締結することを最大の特徴とする。これにより、燃料電池を構成する積層体において、エンドプレートなどの端部に位置する部材同士を拘束し、両者が離間するのを制限することができる。
したがって、例えば、前記積層体の一方の端部に第1のエンドプレート、他方の端部に第2のエンドプレートを配する場合、前記積層体、第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートからなる組立体に線状部材を巻回し、線状部材の端部はいずれかのエンドプレートに固定すればよい。
前記線状部材を構成する材料としては、例えばピアノ線、硬鋼線、PC線、PC硬鋼線などの金属線があげられる。これらのなかでも、引張り強さが1000N/mm2以上のものが好ましい。
また、線状部材の一方の端部は、巻回された線状部材の張力を調節できる機能を有する固定部材で固定するのが好ましい。例えば、線状部材の端部をコイルバネ、帯状ゴムなどの弾性部材と直列に接続し、弾性部材を固定部材に固定すればよい。固定部材としては、例えば金属板からなる基板上において、締付け部材となる金属板で線状部材または弾性部材を挟み、ネジで固定すればよい。
【0012】
また、本発明に係る燃料電池においては、第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートの少なくとも一方に、前記積層体を積層方向に圧縮する弾性部材ならびに前記弾性部材を積層方向に押しつける補助プレートを配するのが有効である。
このような構造を採用すると、積層体の面に対して均一に圧力をかけながら石積層体を締結することができる。また、線状部材を積層体の周囲に巻回するため、積層体中のセパレータの内側から締結力を印加することができる。したがって、セパレータの外側にロッドを設けて締結する方式に比べ、エンドプレートの変形を抑制することができる。
特に、前記補助プレートとしては、例えば板バネなどの弾性を有する金属板を用いるのが有効である。
さらに、本発明においては、前記積層体に複数の線状部材を巻回してもよい。この場合、積層体に対する締結力が面に対してより均一に印加されるという硬化を奏する。
以下に、図面を参照しながら本発明をより具体的に説明する。
【0013】
《実施の形態1》
本実施の形態おける燃料電池を図1〜3を用いて説明する。特に、締め付け機構は図1に示されている。
図1において、単電池の積層体30の上下にはエンドプレート31および32が配されている。出力端子(図示せず。)を有する単電池の積層体30とエンドプレート31および32とは、特に図示していないが、絶縁手段によって電気的に絶縁されているものとした。エンドプレート31、積層体30およびエンドプレート32は、線状部材39により締め付けられている。すなわち、積層体30を囲繞する形に巻回した線状部材39、前記線状部材39の端部を固定した固定部材33、固定部材33に設けたネジ穴に螺合させたネジ35からなる締付け部材35’により、電池積層体30およびエンドプレート31および32が締め付けられている。
線状部材39を積層体30、エンドプレート31および32を囲繞するように巻回し、線状部材39にしかるべき張力を与えた後、固定部材33およびネジ35により線状部材39を固定する。線状部材39にしかるべき張力を与えた後締結することで、エンドプレートを介して積層体30が締め付けられ、シール部や電極に必要な面圧がかけられる。
なお、本発明の燃料電池は、電極にガスを供給するためのガス供給口、ならびに冷却水供給口を有する。ガスおよび冷却水の排出口は、供給口を有する側とは反対側の下面に設けられている。
【0014】
つぎに、この実施の形態を具体化した例を以下に説明する。
まず、MEAの作製方法について説明する(図2を参照)。炭素微粉末(米国キャボット社製のVXC72、一次粒子経:30nm、比表面積:254m2/g)に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持したものを電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノールに分散させた分散液に、式(1):
(式中、5≦x≦13.5、y≒1000、m=1、n=2である。)
【0015】
で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散させた分散液を混合し、触媒ペーストを得た。
一方、電極の多孔性基材、すなわちガス拡散層を構成するカーボンペーパーを撥水処理した。厚み360μmのカーボン不織布(東レ(株)製のTGP−H−120)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分間加熱することで、撥水性を与えた。
つぎに、炭素微粉末(電気化学工業(株)製のアセチレンブラックHS−100、一次粒子経:53nm、比表面積:37m2/g、DBP吸油量:200cc/100g)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に分散させ、炭素微粉末とポリテトラフルロエチレンの混合比(重量)を87:13としたペーストを得た。このペーストを上述のように撥水処理をしたカーボン不織布の両面に塗布し、乾燥した後、400℃で30分間加熱することで、炭素微粉末層を形成した。このとき、炭素微粉末層の一部は、カーボン不織布の中に埋まり込んでいた。このようにして作製したカーボン不織布と炭素微粉末層を合わせてガス拡散層1とした。
【0016】
スクリーン印刷法を用いて、前記炭素微粉末層の上に前述の触媒ペーストを塗布して触媒層2を形成した。このようにして作製した触媒層2、炭素微粉末層およびカーボン不織布を合わせて電極とした。電極中に含まれる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるように調整した。この電極をアノード電極およびカソード電極の両方に使用した。
つぎに、外寸の大きさを前述の電極より5mm大きくした水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製のナフィオン112)3の両面に、1対の電極を、触媒層2が電解質膜3に接するようにホットプレスで接合し、MEAを得た。このMEA22を、その両面から気密性を有するカーボン製のセパレータ4で挟み込んで単電池の構成とした。セパレータ4の厚さは4mmであった。
【0017】
以上の単電池を2セル積層して、電池構成単位を得た。冷却部のシール用Oリングは用いなかった。
電池構成単位のセパレータとしては、図2に示すように、一方の面に冷却水流路24を配置し、他方の面にはガス流路6を配置したセパレータ4a、一方の面にガス流路5を配置し他方の面にガス流路6を配置したセパレータ4b、および一方の面にガス流路5を配置し他方の面に冷却水流路24を配置したセパレータ4cから構成されるものを用いた。また、図3に示すように、ガスの供給口11および13と排気口11’および13’ならびに冷却水の供給口12と排出口12’は、互いに対向する辺に設けられている。なお、図3において線状部材などの詳細は省略した。
ガス流路5および6、ならびに冷却水流路24は、切削加工によって、セパレータの表面に形成することができる。本実施例においては、図2に示すような形状で、幅2mm、深さ1mmの溝をガス流路5としてセパレータの面に刻んで形成した。
【0018】
このようにして電池構成単位を50個積層した積層体の両端部に、金属製の集電板52と電気絶縁材料からなる絶縁板51、エンドプレート31および32を順に配した。さらに、この積層体の上下にエンドプレートを配し、図1〜3で説明した実施の形態の締結構造を設けた。すなわち、線径1mmの金属線を線状部材39として用い、エンドプレート31および32とを介して締結力を与える構造とした。線状部材39には2300kgfの張力を与え、組立時の締結圧力を13kgf/cm2とした。感圧紙によりセパレータ板の圧力分布を調べたところ、全面にわたって均一な圧力分布となっていることが確認された。
本実施の形態によると、従来のセパレータ外側にロッドを配置して締結力を与える方法に比べ、セパレータの内側から締結力を印加することができるため、エンドプレートの変形が激減する。そのためエンドプレートの厚みを5mm以下にすることも可能である。
【0019】
《実施の形態2》
本実施の形態おける燃料電池を図8、2および3に示す。特に、採用した締め付け構造は図8に示す。
単電池の積層体30の上下にはエンドプレート31および32が配されている。出力端子(図示せず。)を有する単電池の積層体30とエンドプレート31および32とは、特に図示していないが、絶縁手段によって電気的に絶縁されているものとした。エンドプレート31、電池積層体30およびエンドプレート32は、線状部材39により締め付けられている。すなわち、積層体30を囲繞する形に巻回した線状部材39、前記線状部材39の端部を固定した固定部材33、エンドプレート32の底面に設けた凹部36と対応させて設けた凸部37にバネ38を装着した補助プレート34、固定部材33に設けたネジ穴に螺合させたネジ35からなる締付け部材35’により、積層体30ならびにエンドプレート31および32が締め付けられている。なお、バネ38は皿バネであってもよい。
線状部材39を積層体30およびエンドプレート31および32ならびに補助プレート34を囲繞する形に巻回し、線状部材39にしかるべき張力を与えた後、固定部材33およびネジ35により線状部材39を固定する。線状部材39にしかるべき張力を与えた後締結することで、エンドプレートを介して積層体30が締め付けられ、シール部や電極に必要な面圧がかけられる。
なお、電極にガスを供給するためのガス供給口ならびに冷却水供給口に対応する排出口は供給口を有する側とは反対側の下面に設けられている。
【0020】
つぎに、この実施の形態を具体化した例を以下に説明する。
まず、MEAの作製方法について説明する。炭素微粉末(米国キャボット社製のVXC72、一次粒子経:30nm、比表面積:254m2/g)に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持したものを電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノールに分散させた分散液に、式(1):
(式中、5≦x≦13.5、y≒1000、m=1、n=2である。)
【0021】
で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散させた分散液を混合し、触媒ペーストを得た。
一方、電極の多孔性基材、すなわちガス拡散層を構成するカーボンペーパーを撥水処理した。厚み360μmのカーボン不織布(東レ(株)製のTGP−H−120)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分間加熱することで、撥水性を与えた。
つぎに、炭素微粉末(電気化学工業(株)製のアセチレンブラックHS−100、一次粒子経:53nm、比表面積:37m2/g、DBP吸油量:200cc/100g)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に分散させ、炭素微粉末とポリテトラフルロエチレンの混合比(重量)を87:13としたペーストを得た。このペーストを上述のように撥水処理をしたカーボン不織布の両面に塗布し、乾燥した後、400℃で30分間加熱することで、炭素微粉末層を形成した。このとき、炭素微粉末層の一部は、カーボン不織布の中に埋まり込んでいた。このようにして作製したカーボン不織布と炭素微粉末層を合わせてガス拡散層1とした。
【0022】
スクリーン印刷法を用いて、前記炭素微粉末層の上に前述の触媒ペーストを塗布して触媒層2を形成した。このようにして作製した触媒層2、炭素微粉末層およびカーボン不織布を合わせて電極とした。電極中に含まれる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるように調整した。この電極をアノード電極およびカソード電極の両方に使用した。
つぎに、外寸の大きさを前述の電極より5mm大きくした水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製のナフィオン112)3の両面に、1対の電極を、触媒層2が電解質膜3に接するようにホットプレスで接合し、MEAを得た。
このMEA22を、その両面から気密性を有するカーボン製のセパレータ4で挟み込んで単電池の構成とした。セパレータ4の厚さは、4mmであった。
【0023】
以上の単電池を2セル積層して、電池構成単位を得た。冷却部のシール用Oリングは用いなかった。
電池構成単位のセパレータは、図2に示すように、一方の面に冷却水流路24を配置し、他方の面にはガス流路6を配置したセパレータ4a、一方の面にガス流路5を配置し、他方の面にガス流路6を配置したセパレータ4b、および一方の面にガス流路5を配置し、他方の面に冷却水流路24を配置したセパレータ4cから構成されるものを用いた。また、図3に示すように、ガス路の供給口11および13と排気口11’および13’ならびに冷却水の供給口12と排出口12’は、互いに対向する辺に構成している。
ガス流路5、6および冷却水流路24は、切削加工によって、セパレータ板の表面に形成する。例えば、本実施例のガス流路5は、幅2mm、深さ1mmの溝を図2に示すような形状で、セパレータの面に刻んで形成した。
このようにして電池構成単位を50個積層し、両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料でできた絶縁板、さらにエンドプレートを順に配して積層電池を作製した。この積層体の上下にエンドプレートを配し、図8、2および3で説明した実施の形態の締結構造とした。すなわち、線径1mmの金属線(線状部材)39、エンドプレート31および32、補助プレート34ならびにバネ38で締結力を与える構造とした。バネ38のバネ常数は500kgf/mmであり、0.8mm圧縮して1カ所あたり400kgfの締結圧力を加え、組立時の締結圧力を13kgf/cm2とした。感圧紙によりセパレータの圧力分布を調べたところ、全面にわたって均一な圧力分布となっていることが確認された。
本実施の形態によると、従来のセパレータ外側にロッドを配置して締結力を与える方法に比べ、セパレータの内側から締結力を印加することができるため、エンドプレートの変形が激減する。そのためエンドプレートの厚みを5mm以下にすることも可能である。
【0024】
《実施の形態3》
本実施の形態おける燃料電池の締め付け構造を図9、2および3に示す。
単電池の積層体30の上下にはエンドプレート31および32が配されている。出力端子(図示せず。)を有する積層体30とエンドプレート31および32とは、特に図示していないが、絶縁手段によって電気的に絶縁されているものとする。エンドプレート31、積層体30およびエンドプレート32は、弾性部材39’を介して直列に接続された線状部材39により締め付けられている。すなわち、これらを囲繞する形にかけられた線状部材39、前記線状部材39の端部を固定した固定部材33、固定部材33に設けたネジ穴に螺合させたネジ35からなる締付け部材35’により、積層体30、エンドプレート31および32が締め付けられている。
線状部材39を、積層体30、エンドプレート31および32を囲繞する形に巻回し、線状部材39にしかるべき張力を与えた後、固定部材33およびネジ35により線状部材39を固定する。線状部材39にしかるべき張力を与えた後締結することで、エンドプレートを介して積層体30が締め付けられ、シール部や電極に必要な面圧がかけられる。なお、電極にガスを供給するためのガス供給口および冷却水供給口に対応する排出口は、供給口を有する側とは反対側の下面に設けられている。
【0025】
つぎに、この実施の形態を具体化した例を以下に説明する。
まず、MEAの作製方法について説明する。炭素微粉末(米国キャボット社製のVXC72、一次粒子経:30nm、比表面積:254m2/g)に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持したものを電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノールに分散させた分散液に、式(1):
(式中、5≦x≦13.5、y≒1000、m=1、n=2である。)
【0026】
で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散させた分散液を混合し、触媒ペーストを得た。
一方、電極の多孔性基材、すなわちガス拡散層を構成するカーボンペーパーを撥水処理した。厚み360μmのカーボン不織布(東レ(株)製のTGP−H−120)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分間加熱することで、撥水性を与えた。
つぎに、炭素微粉末(電気化学工業(株)製のアセチレンブラックHS−100、一次粒子経:53nm、比表面積:37m2/g、DBP吸油量:200cc/100g)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に分散させ、炭素微粉末とポリテトラフルロエチレンの混合比(重量)を87:13としたペーストを得た。このペーストを上述のように撥水処理をしたカーボン不織布の両面に塗布し、乾燥した後、400℃で30分間加熱することで、炭素微粉末層を形成した。このとき、炭素微粉末層の一部は、カーボン不織布の中に埋まり込んでいた。このようにして作製したカーボン不織布と炭素微粉末層を合わせてガス拡散層1とした。
【0027】
スクリーン印刷法を用いて、前記炭素微粉末層の上に前述の触媒ペーストを塗布して触媒層2を形成した。このようにして作製した触媒層2、炭素微粉末層およびカーボン不織布を合わせて電極とした。電極中に含まれる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるように調整した。この電極をアノード電極およびカソード電極の両方に使用した。
つぎに、外寸の大きさを前述の電極より5mm大きくした水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製のナフィオン112)3の両面に、1対の電極を、触媒層2が電解質膜3に接するようにホットプレスで接合し、MEAを得た。このMEA22を、その両面から気密性を有するカーボン製のセパレータ4で挟み込んで単電池の構成とした。セパレータ4の厚さは、4mmであった。
【0028】
以上の単電池を2セル積層して、電池構成単位を得た。冷却部のシール用Oリングは用いなかった。
電池構成単位のセパレータは、図2に示すように、一方の面に冷却水流路24を配置し、他方の面にはガス流路6を配置したセパレータ4a、一方の面にガス流路5を配置し、他方の面にガス流路6を配置したセパレータ4b、および一方の面にガス流路5を配置し、他方の面に冷却水流路24を配置したセパレータ4cから構成されるものを用いた。また、図3に示すように、ガス流路の供給口11および13と排気口11’および13’ならびに冷却水流路の供給口12と排出口12’は、互いに対向する辺に構成している。
ガス流路5および6ならびに冷却水流路24は、切削加工によって、セパレータ板の表面に形成する。例えば、本実施の形態のガス流路5は、幅2mm、深さ1mmの溝を図2に示すような形状で、セパレータの面に刻んで形成した。
このようにして電池構成単位を50個積層し、両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料でできた絶縁板、さらにエンドプレートを順に配して積層電池を作製した。
この積層体の上下にエンドプレートを配し、図9、2および3で説明した実施の形態の締結構造とした。すなわち、弾性部材39’を介して直列に接続された線径1mmの金属線(線状部材)39とエンドプレート31および32で締結力を与える構造とした。線状部材39には2300kgfの張力を与え、組立時の締結圧力を13kgf/cm2とした。感圧紙によりセパレータ板の圧力分布を調べたところ、全面にわたって均一な圧力分布となっていることが確認された。本実施の形態によると、従来のセパレータ板外側にロッドを配置して締結力を与える方法に比べ、セパレータ板の内側から締結力を印加することができるため、エンドプレートの変形が激減する。そのためエンドプレートの厚みを5mm以下にすることも可能である。
【0029】
《実施の形態4》
本実施の形態おける燃料電池の締め付け構造を図10、2および3に示す。
単電池の積層体30の上下にはエンドプレート31および32が配されている。出力端子(図示せず。)を有する単電池の積層体30とエンドプレート31および32とは、特に図示していないが、絶縁手段によって電気的に絶縁されているものとする。エンドプレート31、積層体30およびエンドプレート32は、線状部材39により締め付けられている。すなわち、これらを囲繞する形に巻回した線状部材39、前記線状部材39の端部を固定した固定部材33、補助プレート34、固定部材33に設けたネジ穴に螺合させたネジ35からなる締付け部材35’により、積層体30ならびにエンドプレート31および32が締め付けられている。ここで、補助プレート34には、エンドプレート32の底面に設けた凹部と対応させて凸部が設けられており(図示せず。)、凸部が凹部と嵌合する。また、補助プレート34自体が板バネの機能を有する。
線状部材39を電池積層体30およびエンドプレート31および32ならびに補助プレート34を囲繞する形に巻回し、線状部材39にしかるべき張力を与えた後、固定部材33およびネジ35により線状部材39を固定する。線状部材39にしかるべき張力を与えた後締結することで、線状部材39を支持している補助プレート34が板バネとして機能し、歪み量に応じて締結力をエンドプレートを介して積層体30に伝達する。その結果、エンドプレートが締め付けられ、シール部や電極に必要な面圧がかけられる。なお、電極にガスを供給するためのガス供給口ならびに冷却水供給口に対応する排出口は、供給口を有する側とは反対側の下面に設けられている。
【0030】
つぎに、この実施の形態を具体化した例を以下に説明する。
まず、MEAの作製方法について説明する。炭素微粉末(米国キャボット社製のVXC72、一次粒子経:30nm、比表面積:254m2/g)に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持したものを電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノールに分散させた分散液に、式(1):
(式中、5≦x≦13.5、y≒1000、m=1、n=2である。)
【0031】
で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散させた分散液を混合し、触媒ペーストを得た。
一方、電極の多孔性基材、すなわちガス拡散層を構成するカーボンペーパーを撥水処理した。厚み360μmのカーボン不織布(東レ(株)製のTGP−H−120)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分間加熱することで、撥水性を与えた。
つぎに、炭素微粉末(電気化学工業(株)製のアセチレンブラックHS−100、一次粒子経:53nm、比表面積:37m2/g、DBP吸油量:200cc/100g)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に分散させ、炭素微粉末とポリテトラフルロエチレンの混合比(重量)を87:13としたペーストを得た。このペーストを上述のように撥水処理をしたカーボン不織布の両面に塗布し、乾燥した後、400℃で30分間加熱することで、炭素微粉末層を形成した。このとき、炭素微粉末層の一部は、カーボン不織布の中に埋まり込んでいた。このようにして作製したカーボン不織布と炭素微粉末層を合わせてガス拡散層1とした。
【0032】
スクリーン印刷法を用いて、前記炭素微粉末層の上に前述の触媒ペーストを塗布して触媒層2を形成した。このようにして作製した触媒層2、炭素微粉末層およびカーボン不織布を合わせて電極とした。電極中に含まれる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるように調整した。この電極をアノード電極およびカソード電極の両方に使用した。
つぎに、外寸の大きさを前述の電極より5mm大きくした水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製のナフィオン112)3の両面に、1対の電極を、触媒層2が電解質膜3に接するようにホットプレスで接合し、MEAを得た。このMEA22を、その両面から気密性を有するカーボン製のセパレータ4で挟み込んで単電池の構成とした。セパレータ4の厚さは、4mmであった。
【0033】
以上の単電池を2セル積層して、電池構成単位を得た。冷却部のシール用Oリングは用いなかった。
電池構成単位のセパレータは、図2に示すように、一方の面に冷却水流路24を配置し、他方の面にはガス流路6を配置したセパレータ4a、一方の面にガス流路5を配置し、他方の面にガス流路6を配置したセパレータ4b、および一方の面にガス流路5を配置し、他方の面に冷却水流路24を配置したセパレータ4cから構成されるものを用いた。また、図3に示すように、ガスの供給口11および13と排気口11’および13’ならびに冷却水の供給口12と排出口12’は、互いに対向する辺に構成している。
ガス流路5および6ならびに冷却水流路24は、切削加工によって、セパレータ板の表面に形成する。例えば、本実施例のガス流路5は、幅2mm、深さ1mmの溝を図2に示すような形状で、セパレータの面に刻んで形成した。
このようにして単電池を50セル積層し、両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料でできた絶縁板、さらにエンドプレートを順に配して積層電池を作製した。この積層体の上下にエンドプレートを配し、図10、2および3で説明した実施の形態の締結構造とした。すなわち、線径1mmの金属線(線状部材)39とエンドプレート31、32、補助プレート34で締結力を与える構造とした。補助プレート34が有する板バネ機能のバネ常数は500kgf/mmであり、0.8mm圧縮して線状部材1本あたり400kgfの締結圧力を加え、組立時の締結圧力を13kgf/cm2とした。感圧紙によりセパレータ板の圧力分布を調べたところ、全面にわたって均一な圧力分布となっていることが確認された。本実施の形態によると、従来のセパレータ板外側にロッドを配置して締結力を与える方法に比べ、セパレータ板の内側から締結力を印加する事ができるため、エンドプレートの変形が激減する。そのためエンドプレートの厚みを5mm以下にすることも可能である。
【0034】
《実施の形態5》
本実施の形態おける燃料電池の締め付け構造を図11、2および3に示す。
単電池の積層体30の上下にはエンドプレート31および32が配されている。出力端子(図示せず。)を有する単電池の積層体30とエンドプレート31および32とは、特に図示していないが、絶縁手段によって電気的に絶縁されているものとする。エンドプレート31、電池積層体30およびエンドプレート32は、複数の線状部材39により締め付けられている。複数の線状部材を用いた他は、上記の実施の形態と同様である。
線状部材39を電池積層体30ならびにエンドプレート31および32を囲繞する形にかけ、線状部材39にしかるべき張力を与えた後、固定部材33およびネジ35により線状部材39を固定する。線状部材39にしかるべき張力を与えた後締結することで、エンドプレートを介して積層体30が締め付けられ、シール部や電極に必要な面圧がかけられる。電極にガスを供給するためのガス供給口ならびに冷却水供給口に対応する排出口は、供給口を有する側とは反対側の下面に設けられている。
【0035】
つぎに、この実施の形態を具体化した例を以下に説明する。
まず、MEAの作製方法について説明する。炭素微粉末(米国キャボット社製のVXC72、一次粒子経:30nm、比表面積:254m2/g)に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持したものを電極の触媒とした。この触媒粉末をイソプロパノールに分散させた分散液に、式(1):
(式中、5≦x≦13.5、y≒1000、m=1、n=2である。)
【0036】
で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散させた分散液を混合し、触媒ペーストを得た。
一方、電極の多孔性基材、すなわちガス拡散層を構成するカーボンペーパーを撥水処理した。厚み360μmのカーボン不織布(東レ(株)製のTGP−H−120)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥し、400℃で30分間加熱することで、撥水性を与えた。
つぎに、炭素微粉末(電気化学工業(株)製のアセチレンブラックHS−100、一次粒子経:53nm、比表面積:37m2/g、DBP吸油量:200cc/100g)を、ポリテトラフルオロエチレン含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に分散させ、炭素微粉末とポリテトラフルロエチレンの混合比(重量)を87:13としたペーストを得た。このペーストを上述のように撥水処理をしたカーボン不織布の両面に塗布し、乾燥した後、400℃で30分間加熱することで、炭素微粉末層を形成した。このとき、炭素微粉末層の一部は、カーボン不織布の中に埋まり込んでいた。このようにして作製したカーボン不織布と炭素微粉末層を合わせてガス拡散層1とした。
【0037】
スクリーン印刷法を用いて、前記炭素微粉末層の上に前述の触媒ペーストを塗布して触媒層2を形成した。このようにして作製した触媒層2、炭素微粉末層およびカーボン不織布を合わせて電極とした。電極中に含まれる白金量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cm2となるように調整した。この電極をアノード電極およびカソード電極の両方に使用した。
つぎに、外寸の大きさを前述の電極より5mm大きくした水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製のナフィオン112)3の両面に、1対の電極を、触媒層2が電解質膜3に接するようにホットプレスで接合し、MEAを得た。このMEA22を、その両面から気密性を有するカーボン製のセパレータ板4で挟み込んで単電池の構成とした。セパレータ板4の厚さは、4mmであった。
【0038】
以上の単電池を2セル積層して、電池構成単位を得た。冷却部のシール用Oリングは用いなかった。
電池構成単位のセパレータは、図2に示すように、一方の面に冷却水流路24を配置し、他方の面にはガス流路6を配置したセパレータ4a、一方の面にガス流路5を配置し、他方の面にガス流路6を配置したセパレータ4b、および一方の面にガス流路5を配置し、他方の面に冷却水流路24を配置したセパレータ4cから構成されるものを用いた。また、図3に示すように、ガスの供給口11および13と排気口11’および13’ならびに冷却水の供給口12と排出口12’は、互いに対向する辺に構成している。
ガス流路5および6ならびに冷却水流路24は、切削加工によって、セパレータの表面に形成する。例えば、本実施の形態のガス流路5は、幅2mm、深さ1mmの溝を図2に示すような形状で、セパレータの面に刻んで形成した。
このようにして電池構成単位を50個積層し、両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料からなる絶縁板、さらにエンドプレートを順に配して積層電池を作製した。
この積層体の上下にエンドプレートを配し、図11、2および3で説明した実施の形態の締結構造とした。すなわち、3本の線径1mmの金属線(線状部材)39とエンドプレート31および32で締結力を与える構造とした。3本の線状部材39にはそれぞれ575kgfの張力を与え、組立時の締結圧力を13kgf/cm2とした。感圧紙によりセパレータ板の圧力分布を調べたところ、全面にわたって均一な圧力分布となっていることが確認された。本実施の形態によると、従来のセパレータ板外側にロッドを配置して締結力を与える方法に比べ、セパレータ板の内側から締結力を印加する事ができるため、エンドプレートの変形が激減する。そのためエンドプレートの厚みを5mm以下にすることも可能である。なお、ここでは3本の線状部材を用いたが、特にこれに限定されるものではない。
【0039】
【発明の効果】
本発明によると、小型で簡易な構成の締結機構を実現し、かつ線状部材による締め付けによって組み付け工程の簡略化と積層された電池面内の面圧ばらつきを低減させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池の概略斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池の要部を示す概略縦断面図である。
【図3】図1に示す燃料電池においてガスおよび冷却水の供給排出口の位置を示す図である。
【図4】従来の高分子電解質型燃料電池におけるシール方法を示す概略部分断面図である。
【図5】従来の高分子電解質型燃料電池における他のシール方法を示す概略部分断面図である。
【図6】従来の高分子電解質型燃料電池におけるさらに他のシール方法を示す概略部分断面図である。
【図7】内部マニホルド型の高分子電解質型燃料電池における電池構成単位の概略斜視図である。
【図8】本発明の別の実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池の概略斜視図である。
【図9】本発明のさらに別の実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池の概略斜視図である。
【図10】本発明のさらに別の実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池の概略斜視図である。
【図11】本発明のさらに別の実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 拡散層
2 触媒反応層
3 高分子電解質膜
4 セパレータ
5、6 ガス流路
11、13 ガス供給口
11’、13’ガス排出口
12 冷却水供給口
12’ 冷却水排出口
16 ガスケット
17 シール材
18 Oリング
19 ガスケット
21 樹脂
22 MEA
23 電極
24 冷却水流路
25 シール部
30 積層体
31、32 エンドプレート
33 固定部材
34 補助プレート
35 ネジ
35’ 締付け部材
38 バネ
39 線状部材
39’ 弾性部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel cell used for a portable power source, a power source for an electric vehicle, a domestic cogeneration system, and the like, particularly a polymer electrolyte fuel cell, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
A polymer electrolyte fuel cell is one in which a fuel gas such as hydrogen and an oxidant gas such as air are electrochemically reacted by a gas diffusion electrode, and generates electricity and heat simultaneously.
A schematic partial cross-sectional view of this type of polymer electrolyte fuel cell is shown in FIG.
On both surfaces of the
[0003]
An electrode electrolyte membrane assembly (hereinafter referred to as “MEA”) 22 composed of the
On the other surface of the
In order to prevent hydrogen and air from leaking out of the battery and mixing with each other, and further to prevent cooling water from leaking out of the battery, the
[0004]
Another sealing method is shown in FIG. FIG. 5 is a schematic partial cross-sectional view of another conventional polymer electrolyte fuel cell. As shown in FIG. 5, a
Further, in recent years, an MEA 22 using an
[0005]
Many fuel cells have a laminated structure in which a large number of single cells are stacked. In order to discharge heat generated along with electric power outside the battery during operation of the fuel cell, in the stacked battery, a cooling plate is arranged for each unit cell or cell. The cooling plate generally has a structure in which a heat medium such as cooling water flows through a thin metal plate. Moreover, as shown in FIGS. 4-6, there also exists a method of forming a flow path in the back surface of the
[0006]
In such a laminated battery, a so-called internal manifold type in which a gas supply hole and a gas discharge hole to each unit cell, called a manifold, and a cooling water supply / discharge hole are secured inside the laminated battery is generally used.
FIG. 7 shows a schematic perspective view of a unit cell stack of a polymer electrolyte fuel cell employing an internal manifold.
Similar to the fuel cell shown in FIG. 4, the
However, in the internal manifold type, when the battery is operated using the reformed gas, the CO concentration increases in the downstream area of the fuel gas flow path of each battery. As a result, the temperature decreases due to electrode poisoning, and the temperature decreases. This further promotes electrode poisoning.
In order to alleviate such a phenomenon of battery performance degradation, the external manifold type has been reconsidered as a structure in which the opening for supplying and discharging gas from the manifold to each unit cell can be taken as wide as possible.
[0007]
In the case of an internal manifold type fuel cell, since a constant clamping pressure is applied to the entire cell, the reliability of the gas seal is generally high. On the other hand, in the case of an external manifold type fuel cell, since the side surface of the laminated battery in contact with the flange surface of the manifold is a laminated body of thin plates such as MEAs and separators, it is difficult to obtain a smooth sealing surface. The reliability of the gas seal is low compared to the system.
However, in the case of the internal manifold system, when the number of stacked batteries and the power output increase, a large amount of fluid must be supplied and discharged through the internal manifold holes, and the pressure loss at the manifold portion increases. Therefore, for fuel cells with a small number of stacks, considering the compactness of the entire cell, it is necessary to use manifold holes with a small hole diameter. Conversely, for fuel cells with a large number of stacks, it is necessary to use manifold holes with a large hole diameter to suppress pressure loss. is there. Therefore, the internal manifold system has a problem that the number of stacks must always be considered in the design of separators and MEAs.
[0008]
In any case, it is necessary to stack a large number of single cells including a cooling unit in one direction, arrange two end plates at both ends thereof, and fix the two end plates with a fastening rod. As a tightening method, it is desirable to tighten the cells as uniformly as possible in the plane. From the viewpoint of mechanical strength, a metal material such as stainless steel is usually used for the end plate and the fastening rod. These end plates and fastening rods and the laminated battery are electrically insulated by an insulating plate or the like, and have a structure in which current does not leak outside through the end plates. As for the fastening rod, an improved system has also been proposed in which it passes through a through hole formed in the separator plate or the whole laminated battery is fastened with a metal belt over the end plate.
Further, in any of the sealing methods shown in FIGS. 4 to 6, a constant clamping pressure is required to maintain the sealing performance and to keep the contact resistance between the electrode and the separator small. A configuration such as inserting a screw spring or a disc spring between them is adopted. In addition, this tightening pressure ensures electrical contact between members constituting the battery, such as a separator, an electrode, and an electrolyte membrane.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the conventional fuel cell, in order to seal a gas such as hydrogen gas or air, it is necessary to arrange a sealing material or an O-ring around the electrode. Therefore, a structure is adopted in which the sealing effect is maintained by sandwiching the sealing material or the sealing portion between the upper and lower separator plates, and it is necessary to constantly apply a relatively large tightening force. However, a tightening mechanism such as an end plate or a tightening rod tends to be long, and there is a problem that the weight is increased and the weight reduction of the entire fuel cell is hindered.
Furthermore, the tightening force must be managed when a plurality of tightening rods are fastened, the cost increases due to an increase in the assembly process, and the battery performance varies due to variations in surface pressure with respect to the stacked batteries.
In addition, since pressure is applied to the seal part and the electrode part for a long period of time, the constituent members are distorted, and as a result, the surface pressure required for the seal part and the electrode is reduced. Thus, a configuration is adopted in which a spring is installed at the end of the tightening rod and fastened. For this reason, it was an obstacle to miniaturization.
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a polymer electrolyte fuel cell provided with a tightening mechanism for a laminated battery having a small and simple configuration.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a unit cell comprising a polymer electrolyte membrane and a pair of electrodes having a catalytic reaction layer sandwiching the polymer electrolyte membrane is oxidized to a means for supplying and distributing fuel gas to one of the electrodes and to the other of the electrodes. A polymer electrolyte fuel cell comprising a laminate in which a plurality of conductive separators are stacked via a conductive separator having a means for supplying and distributing the agent gas, the first end plate at one end of the laminate, An assembly comprising a second end plate disposed at the other end and comprising the laminate, the first end plate, and the second end plate Spiral on the outer surface of the The present invention relates to a polymer electrolyte fuel cell characterized in that the laminate is fastened by a wound linear member.
Furthermore, the present invention provides a unit cell comprising a polymer electrolyte membrane and a pair of electrodes having a catalytic reaction layer sandwiching the polymer electrolyte membrane, a means for supplying and distributing fuel gas to one of the electrodes, and the other of the electrodes And a means for supplying and distributing an oxidant gas to a polymer electrolyte fuel cell comprising a plurality of laminated bodies via a conductive separator, wherein a first end is provided at one end of the laminated body. A plate, a second end plate disposed at the other end, and an elastic member for compressing the laminate in the laminating direction and at least one of the first end plate and the second end plate in the laminating direction An auxiliary plate that is pressed against the laminated body, and an assembly comprising the laminate, the first end plate, the second end plate, the elastic member, and the auxiliary plate Spiral on the outer surface of the The present invention also relates to a polymer electrolyte fuel cell characterized in that the laminated body is fastened by a wound linear member.
In the fuel cell, it is effective to fix the end of the linear member through an elastic member.
Further, it is effective that the auxiliary plate is made of an elastic metal plate and also serves as the elastic member.
Furthermore, it is also effective to fasten the laminated body with a plurality of linear members.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The greatest feature of the present invention is that a linear member is used for the fastening mechanism of the laminate, thereby realizing a fastening mechanism with a small and simple configuration, and simplifying the assembly process by fastening with the linear member. It was made possible to reduce variations in surface pressure in the stacked battery surface.
In other words, the polymer electrolyte fuel cell of the present invention is characterized in that a laminated body in which a plurality of unit cells are stacked via a conductive separator is fastened by winding it with a linear member. . Thereby, in the laminated body which comprises a fuel cell, members located in edge parts, such as an end plate, can be restrained and it can restrict | limit that both separate.
Therefore, for example, when the first end plate is arranged at one end of the laminate and the second end plate is arranged at the other end, the laminate, the first end plate, and the second end plate are separated from each other. The linear member may be wound around the assembly, and the end of the linear member may be fixed to one of the end plates.
Examples of the material constituting the linear member include metal wires such as piano wires, hard steel wires, PC wires, and PC hard steel wires. Among these, the tensile strength is 1000 N / mm 2 The above is preferable.
Moreover, it is preferable to fix one end part of a linear member with the fixing member which has a function which can adjust the tension | tensile_strength of the wound linear member. For example, the end of the linear member may be connected in series with an elastic member such as a coil spring or a belt-like rubber, and the elastic member may be fixed to the fixing member. As the fixing member, for example, on a substrate made of a metal plate, a linear member or an elastic member may be sandwiched by a metal plate serving as a tightening member and fixed with a screw.
[0012]
In the fuel cell according to the present invention, an elastic member that compresses the laminated body in the laminating direction and an auxiliary plate that presses the elastic member in the laminating direction are provided on at least one of the first end plate and the second end plate. It is effective to distribute.
When such a structure is employed, the stone laminate can be fastened while uniformly applying pressure to the surface of the laminate. Further, since the linear member is wound around the laminate, a fastening force can be applied from the inside of the separator in the laminate. Therefore, deformation of the end plate can be suppressed as compared with a method in which a rod is provided outside the separator and fastened.
In particular, it is effective to use an elastic metal plate such as a leaf spring as the auxiliary plate.
Furthermore, in the present invention, a plurality of linear members may be wound around the laminate. In this case, curing is achieved that the fastening force to the laminate is more uniformly applied to the surface.
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to the drawings.
[0013]
The fuel cell according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. In particular, the clamping mechanism is shown in FIG.
In FIG. 1,
The
The fuel cell of the present invention has a gas supply port for supplying gas to the electrode and a cooling water supply port. The gas and cooling water discharge port is provided on the lower surface opposite to the side having the supply port.
[0014]
Next, an example in which this embodiment is embodied will be described below.
First, a method for manufacturing the MEA will be described (see FIG. 2). Carbon fine powder (VXC72 manufactured by Cabot, USA, primary particle size: 30 nm, specific surface area: 254 m 2 / G) was loaded with 25% by weight of platinum particles having an average particle size of about 30 mm as an electrode catalyst. In a dispersion obtained by dispersing this catalyst powder in isopropanol, the formula (1):
(Wherein 5 ≦ x ≦ 13.5, y≈1000, m = 1, n = 2)
[0015]
A dispersion obtained by dispersing the perfluorocarbonsulfonic acid powder represented by the formula (2) in ethyl alcohol was mixed to obtain a catalyst paste.
On the other hand, the porous substrate of the electrode, that is, the carbon paper constituting the gas diffusion layer was subjected to water repellent treatment. A carbon non-woven fabric having a thickness of 360 μm (TGP-H-120 manufactured by Toray Industries, Inc.) was impregnated with an aqueous dispersion containing polytetrafluoroethylene (Neolon ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and then dried. Water repellency was imparted by heating at 400 ° C. for 30 minutes.
Next, fine carbon powder (acetylene black HS-100 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., primary particle diameter: 53 nm, specific surface area: 37 m 2 / G, DBP oil absorption: 200 cc / 100 g) is dispersed in a polytetrafluoroethylene-containing aqueous dispersion (Nephron ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and the mixing ratio of carbon fine powder and polytetrafluoroethylene ( A paste with a weight) of 87:13 was obtained. The paste was applied to both sides of the carbon non-woven fabric subjected to water repellent treatment as described above, dried, and then heated at 400 ° C. for 30 minutes to form a carbon fine powder layer. At this time, a part of the carbon fine powder layer was embedded in the carbon nonwoven fabric. Thus, the produced carbon nonwoven fabric and the carbon fine powder layer were combined to make a
[0016]
Using the screen printing method, the
Next, a pair of electrodes are provided on both sides of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane (Nafion 112 manufactured by DuPont, USA) 3 whose outer size is 5 mm larger than that of the aforementioned electrode, and the
[0017]
Two cells of the above unit cells were stacked to obtain a battery constituent unit. The O-ring for sealing the cooling part was not used.
As shown in FIG. 2, the separator of the battery constituent unit is a
The
[0018]
Thus, the metal
According to the present embodiment, compared to a conventional method in which a rod is disposed outside the separator to provide a fastening force, the fastening force can be applied from the inside of the separator, so that the deformation of the end plate is drastically reduced. Therefore, the thickness of the end plate can be 5 mm or less.
[0019]
<<
A fuel cell according to the present embodiment is shown in FIGS. In particular, the tightening structure employed is shown in FIG.
The
A gas supply port for supplying gas to the electrode and a discharge port corresponding to the cooling water supply port are provided on the lower surface opposite to the side having the supply port.
[0020]
Next, an example in which this embodiment is embodied will be described below.
First, a method for manufacturing the MEA will be described. Carbon fine powder (VXC72 manufactured by Cabot, USA, primary particle size: 30 nm, specific surface area: 254 m 2 / G) was loaded with 25% by weight of platinum particles having an average particle size of about 30 mm as an electrode catalyst. In a dispersion obtained by dispersing this catalyst powder in isopropanol, the formula (1):
(Wherein 5 ≦ x ≦ 13.5, y≈1000, m = 1, n = 2)
[0021]
A dispersion obtained by dispersing the perfluorocarbonsulfonic acid powder represented by the formula (2) in ethyl alcohol was mixed to obtain a catalyst paste.
On the other hand, the porous substrate of the electrode, that is, the carbon paper constituting the gas diffusion layer was subjected to water repellent treatment. A carbon non-woven fabric having a thickness of 360 μm (TGP-H-120 manufactured by Toray Industries, Inc.) was impregnated with an aqueous dispersion containing polytetrafluoroethylene (Neolon ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and then dried. Water repellency was imparted by heating at 400 ° C. for 30 minutes.
Next, fine carbon powder (acetylene black HS-100 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., primary particle diameter: 53 nm, specific surface area: 37 m 2 / G, DBP oil absorption: 200 cc / 100 g) is dispersed in a polytetrafluoroethylene-containing aqueous dispersion (Nephron ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and the mixing ratio of carbon fine powder and polytetrafluoroethylene ( A paste with a weight) of 87:13 was obtained. The paste was applied to both sides of the carbon non-woven fabric subjected to water repellent treatment as described above, dried, and then heated at 400 ° C. for 30 minutes to form a carbon fine powder layer. At this time, a part of the carbon fine powder layer was embedded in the carbon nonwoven fabric. Thus, the produced carbon nonwoven fabric and the carbon fine powder layer were combined to make a
[0022]
Using the screen printing method, the
Next, a pair of electrodes are provided on both sides of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane (Nafion 112 manufactured by DuPont, USA) 3 whose outer size is 5 mm larger than that of the aforementioned electrode, and the
The MEA 22 was sandwiched between
[0023]
Two cells of the above unit cells were stacked to obtain a battery constituent unit. The O-ring for sealing the cooling part was not used.
As shown in FIG. 2, the separator of the battery unit has a
The
In this way, 50 battery constituent units were stacked, and a laminated battery was manufactured by sequentially arranging a metal current collector plate, an insulating plate made of an electrically insulating material, and an end plate at both ends. End plates are arranged on the top and bottom of the laminate, and the fastening structure of the embodiment described with reference to FIGS. In other words, the metal wire (linear member) 39 having a wire diameter of 1 mm, the
According to the present embodiment, compared to a conventional method in which a rod is disposed outside the separator to provide a fastening force, the fastening force can be applied from the inside of the separator, so that the deformation of the end plate is drastically reduced. Therefore, the thickness of the end plate can be 5 mm or less.
[0024]
<<
FIGS. 9, 2 and 3 show the fastening structure of the fuel cell in the present embodiment.
The
[0025]
Next, an example in which this embodiment is embodied will be described below.
First, a method for manufacturing the MEA will be described. Carbon fine powder (VXC72 manufactured by Cabot, USA, primary particle size: 30 nm, specific surface area: 254 m 2 / G) was loaded with 25% by weight of platinum particles having an average particle size of about 30 mm as an electrode catalyst. In a dispersion obtained by dispersing this catalyst powder in isopropanol, the formula (1):
(Wherein 5 ≦ x ≦ 13.5, y≈1000, m = 1, n = 2)
[0026]
A dispersion obtained by dispersing the perfluorocarbonsulfonic acid powder represented by the formula (2) in ethyl alcohol was mixed to obtain a catalyst paste.
On the other hand, the porous substrate of the electrode, that is, the carbon paper constituting the gas diffusion layer was subjected to water repellent treatment. A carbon non-woven fabric having a thickness of 360 μm (TGP-H-120 manufactured by Toray Industries, Inc.) was impregnated with an aqueous dispersion containing polytetrafluoroethylene (Neolon ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and then dried. Water repellency was imparted by heating at 400 ° C. for 30 minutes.
Next, fine carbon powder (acetylene black HS-100 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., primary particle diameter: 53 nm, specific surface area: 37 m 2 / G, DBP oil absorption: 200 cc / 100 g) is dispersed in a polytetrafluoroethylene-containing aqueous dispersion (Nephron ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and the mixing ratio of carbon fine powder and polytetrafluoroethylene ( A paste with a weight) of 87:13 was obtained. The paste was applied to both sides of the carbon non-woven fabric subjected to water repellent treatment as described above, dried, and then heated at 400 ° C. for 30 minutes to form a carbon fine powder layer. At this time, a part of the carbon fine powder layer was embedded in the carbon nonwoven fabric. Thus, the produced carbon nonwoven fabric and the carbon fine powder layer were combined to make a
[0027]
Using the screen printing method, the
Next, a pair of electrodes are provided on both sides of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane (Nafion 112 manufactured by DuPont, USA) 3 whose outer size is 5 mm larger than that of the aforementioned electrode, and the
[0028]
Two cells of the above unit cells were stacked to obtain a battery constituent unit. The O-ring for sealing the cooling part was not used.
As shown in FIG. 2, the separator of the battery unit has a
The
In this way, 50 battery constituent units were stacked, and a laminated battery was manufactured by sequentially arranging a metal current collector plate, an insulating plate made of an electrically insulating material, and an end plate at both ends.
End plates are arranged on the top and bottom of the laminate, and the fastening structure of the embodiment described with reference to FIGS. That is, the structure is such that a fastening force is applied by the metal wire (linear member) 39 having a wire diameter of 1 mm and the
[0029]
<<
FIGS. 10, 2 and 3 show the fastening structure of the fuel cell in the present embodiment.
The
[0030]
Next, an example in which this embodiment is embodied will be described below.
First, a method for manufacturing the MEA will be described. Carbon fine powder (VXC72 manufactured by Cabot, USA, primary particle size: 30 nm, specific surface area: 254 m 2 / G) was loaded with 25% by weight of platinum particles having an average particle size of about 30 mm as an electrode catalyst. In a dispersion obtained by dispersing this catalyst powder in isopropanol, the formula (1):
(Wherein 5 ≦ x ≦ 13.5, y≈1000, m = 1, n = 2)
[0031]
A dispersion obtained by dispersing the perfluorocarbonsulfonic acid powder represented by the formula (2) in ethyl alcohol was mixed to obtain a catalyst paste.
On the other hand, the porous substrate of the electrode, that is, the carbon paper constituting the gas diffusion layer was subjected to water repellent treatment. A carbon non-woven fabric having a thickness of 360 μm (TGP-H-120 manufactured by Toray Industries, Inc.) was impregnated with an aqueous dispersion containing polytetrafluoroethylene (Neolon ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and then dried. Water repellency was imparted by heating at 400 ° C. for 30 minutes.
Next, fine carbon powder (acetylene black HS-100 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., primary particle diameter: 53 nm, specific surface area: 37 m 2 / G, DBP oil absorption: 200 cc / 100 g) is dispersed in a polytetrafluoroethylene-containing aqueous dispersion (Nephron ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and the mixing ratio of carbon fine powder and polytetrafluoroethylene ( A paste with a weight) of 87:13 was obtained. The paste was applied to both sides of the carbon non-woven fabric subjected to water repellent treatment as described above, dried, and then heated at 400 ° C. for 30 minutes to form a carbon fine powder layer. At this time, a part of the carbon fine powder layer was embedded in the carbon nonwoven fabric. Thus, the produced carbon nonwoven fabric and the carbon fine powder layer were combined to make a
[0032]
Using the screen printing method, the
Next, a pair of electrodes are provided on both sides of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane (Nafion 112 manufactured by DuPont, USA) 3 whose outer size is 5 mm larger than that of the aforementioned electrode, and the
[0033]
Two cells of the above unit cells were stacked to obtain a battery constituent unit. The O-ring for sealing the cooling part was not used.
As shown in FIG. 2, the separator of the battery unit has a
The
In this way, 50 cells were stacked, and a laminated battery was prepared by sequentially arranging a metal current collector plate, an insulating plate made of an electrically insulating material, and an end plate at both ends. End plates are arranged on the top and bottom of the laminate, and the fastening structure of the embodiment described with reference to FIGS. In other words, the metal wire (linear member) 39 having a wire diameter of 1 mm, the
[0034]
<<
FIGS. 11, 2 and 3 show the fastening structure of the fuel cell in the present embodiment.
The
[0035]
Next, an example in which this embodiment is embodied will be described below.
First, a method for manufacturing the MEA will be described. Carbon fine powder (VXC72 manufactured by Cabot, USA, primary particle size: 30 nm, specific surface area: 254 m 2 / G) was loaded with 25% by weight of platinum particles having an average particle size of about 30 mm as an electrode catalyst. In a dispersion obtained by dispersing this catalyst powder in isopropanol, the formula (1):
(Wherein 5 ≦ x ≦ 13.5, y≈1000, m = 1, n = 2)
[0036]
A dispersion obtained by dispersing the perfluorocarbonsulfonic acid powder represented by the formula (2) in ethyl alcohol was mixed to obtain a catalyst paste.
On the other hand, the porous substrate of the electrode, that is, the carbon paper constituting the gas diffusion layer was subjected to water repellent treatment. A carbon non-woven fabric having a thickness of 360 μm (TGP-H-120 manufactured by Toray Industries, Inc.) was impregnated with an aqueous dispersion containing polytetrafluoroethylene (Neolon ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and then dried. Water repellency was imparted by heating at 400 ° C. for 30 minutes.
Next, fine carbon powder (acetylene black HS-100 manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd., primary particle diameter: 53 nm, specific surface area: 37 m 2 / G, DBP oil absorption: 200 cc / 100 g) is dispersed in a polytetrafluoroethylene-containing aqueous dispersion (Nephron ND1 manufactured by Daikin Industries, Ltd.), and the mixing ratio of carbon fine powder and polytetrafluoroethylene ( A paste with a weight) of 87:13 was obtained. The paste was applied to both sides of the carbon non-woven fabric subjected to water repellent treatment as described above, dried, and then heated at 400 ° C. for 30 minutes to form a carbon fine powder layer. At this time, a part of the carbon fine powder layer was embedded in the carbon nonwoven fabric. Thus, the produced carbon nonwoven fabric and the carbon fine powder layer were combined to make a
[0037]
Using the screen printing method, the
Next, a pair of electrodes are provided on both sides of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane (Nafion 112 manufactured by DuPont, USA) 3 whose outer size is 5 mm larger than that of the aforementioned electrode, and the
[0038]
Two cells of the above unit cells were stacked to obtain a battery constituent unit. The O-ring for sealing the cooling part was not used.
As shown in FIG. 2, the separator of the battery unit has a
The
Thus, 50 battery structural units were laminated, and a laminated battery was produced by sequentially arranging a metal current collector plate, an insulating plate made of an electrically insulating material, and an end plate at both ends.
End plates are arranged on the top and bottom of the laminated body to form the fastening structure of the embodiment described with reference to FIGS. In other words, the structure is such that three metal wires (linear members) 39 having a wire diameter of 1 mm and
[0039]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to realize a fastening mechanism with a small and simple configuration, and to simplify the assembly process and reduce variations in surface pressure in the stacked battery surface by fastening with a linear member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view of a polymer electrolyte fuel cell according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic longitudinal sectional view showing a main part of the fuel cell shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing the positions of gas and cooling water supply / discharge ports in the fuel cell shown in FIG. 1;
FIG. 4 is a schematic partial sectional view showing a sealing method in a conventional polymer electrolyte fuel cell.
FIG. 5 is a schematic partial sectional view showing another sealing method in a conventional polymer electrolyte fuel cell.
FIG. 6 is a schematic partial sectional view showing still another sealing method in a conventional polymer electrolyte fuel cell.
FIG. 7 is a schematic perspective view of a battery unit in an internal manifold type polymer electrolyte fuel cell.
FIG. 8 is a schematic perspective view of a polymer electrolyte fuel cell according to another embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a schematic perspective view of a polymer electrolyte fuel cell according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a schematic perspective view of a polymer electrolyte fuel cell according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a schematic perspective view of a polymer electrolyte fuel cell according to still another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Diffusion layer
2 Catalytic reaction layer
3 Polymer electrolyte membrane
4 Separator
5, 6 Gas flow path
11, 13 Gas supply port
11 ', 13' gas outlet
12 Cooling water supply port
12 'Cooling water outlet
16 Gasket
17 Sealing material
18 O-ring
19 Gasket
21 resin
22 MEA
23 electrodes
24 Cooling water flow path
25 Seal part
30 Laminate
31, 32 End plate
33 Fixing member
34 Auxiliary plate
35 screws
35 'Tightening member
38 Spring
39 Linear members
39 'elastic member
Claims (5)
前記積層体の一方の端部に第1のエンドプレート、他方の端部に第2のエンドプレートを配置し、
前記積層体、第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートからなる組立体の外表面に螺旋状に巻回された線状部材により、前記積層体が締結されてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池。A unit cell comprising a polymer electrolyte membrane and a pair of electrodes having a catalytic reaction layer sandwiching the polymer electrolyte membrane, a means for supplying and distributing fuel gas to one of the electrodes, and an oxidant gas to the other of the electrodes A polymer electrolyte fuel cell comprising a laminate in which a plurality of layers are stacked via a conductive separator having a distribution means,
A first end plate at one end of the laminate and a second end plate at the other end;
A polymer characterized in that the laminate is fastened by a linear member spirally wound around an outer surface of an assembly including the laminate, the first end plate, and the second end plate. Electrolytic fuel cell.
前記積層体の一方の端部に第1のエンドプレート、他方の端部に第2のエンドプレートを配置し、
第1のエンドプレートおよび第2のエンドプレートの少なくとも一方に、前記積層体を積層方向に圧縮する弾性部材ならびに前記弾性部材を積層方向に押しつける補助プレートを配置し、
前記積層体、第1のエンドプレート、第2のエンドプレート、前記弾性部材および前記補助プレートからなる組立体の外表面に螺旋状に巻回された線状部材により、前記積層体が締結されてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池。A unit cell comprising a polymer electrolyte membrane and a pair of electrodes having a catalytic reaction layer sandwiching the polymer electrolyte membrane, a means for supplying and distributing fuel gas to one of the electrodes, and an oxidant gas to the other of the electrodes A polymer electrolyte fuel cell comprising a laminate in which a plurality of layers are stacked via a conductive separator having a distribution means,
A first end plate at one end of the laminate and a second end plate at the other end;
An elastic member that compresses the laminated body in the laminating direction and an auxiliary plate that presses the elastic member in the laminating direction are disposed on at least one of the first end plate and the second end plate,
The laminated body is fastened by a linear member spirally wound around the outer surface of the assembly including the laminated body, the first end plate, the second end plate, the elastic member, and the auxiliary plate. A polymer electrolyte fuel cell characterized by comprising:
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