JP4678703B2 - ワイヤ放電加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤ放電加工方法、特に通常のワイヤ放電加工において、荒加工(ファーストカット加工)から、仕上げ加工までの加工を、加工条件が順次に切り換えられ、または切り換えずに、多段および多数回以上にわたって繰り返す態様の加工処理によっては、容易に仕上がらない微細面粗度や寸法、形状精度等を比較的容易で確実に仕上る新規なワイヤ放電加工方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のワイヤ放電加工は、一対の間隔を置いて配置したガイド間に所定の状態に張架したワイヤ電極を軸方向に更新送り移動せしめつつ前記軸方向と略直角方向から被加工体を微小間隙を介して相対向せしめ、該間隙に加工液を供給介在させた状態で両者間に間歇的な電圧パルスを印加し発生する放電パルスにより加工を行ない、前記ワイヤ電極と被加工体間に前記直角方向の平面上における所定の加工輪郭線形状に沿う相対的な加工送りを与えることにより、被加工体の切断、切抜き等の加工を行うものである。
【0003】
このようなワイヤ放電加工方法により、各種の金型や部材、および部品等を加工して仕上げるには、先ず前記のワイヤ放電加工を、加工する被加工体の材質、板厚、および加工の目的等に応じて、ワイヤ電極の材質、線径、加工部付与張力、および更新送り速度等を選択設定し、また同様に加工媒体としての加工液の噴射、浸漬等の供給介在方式およびその電気伝導度、温度、流量等の条件を選択、設定するとともに、加工送り速度やサーボ制御等の加工送り条件、および加工のための電圧または放電パルスの電圧値、放電パルス幅、休止幅、および放電電流振幅等の電気的加工条件を選択設定し、前記ワイヤ電極と被加工体間の所定の加工輪郭線形状から所定量オフセットした軌跡に沿う加工送りを数値制御装置により制御しつつ与えて最初の加工溝を加工形成するファーストカット加工(通常荒加工)を行う。
【0004】
次に、このファーストカット加工後、前記の各種の設定加工条件の一部または一部以上を所定のセカンドカット(中加工)加工条件を切り換えるとともに、加工送り経路の所定加工輪郭線形状に対するオフセットを切り換え設定して加工を行い、次いで次段加工工程のサードカット加工に順次移行するが如く、通常は、前記ファーストカット加工(荒加工)から、中加工、中仕上げ加工、仕上げ加工、および最終仕上げ加工の如く、3〜7工程、またはそれ以上の加工により被加工体を、所定の寸法精度、および面粗さに仕上げるものである(例えば、特開昭57−102,724号公報、特開平7−266,138号公報参照)。
【0005】
しかしながら、かかる従来のワイヤ放電加工面を仕上げるワイヤ仕上げ放電加工方法では、例えば、加工面粗度が所望最小面粗度の約1μmRmax以内に仕上がったとすると、加工面のワイヤ電極軸方向の真直度(または凹凸の太鼓)やうねり(または、筋)などの形状、寸法精度が1〜2μm/1mm程度またはそれ以内の所定に仕上がらず、逆に形状、寸法精度が所定に仕上がるように加工すると面粗度がなかなか所定に仕上がらない等という問題があった。
【0006】
このことは、加工媒体として水系や油系の媒体を用いる従来型のワイヤ放電加工方法は、加工速度の高速化が進んでいることもあるが、所定輪郭線形状の加工溝を最初に加工形成するファーストカット加工工程においては、加工間隙に介在する加工液の放電による加熱および分解蒸発またはガス化等による加工反力が常時的に相当大きく作用する場合と、平均された常時的にはそれほど大きくない場合など、ワイヤ電極への付与張力やサーボ制御送りの基準電圧の設定等によっても種々変化するので、加工面へのうねり(筋)の発生または形成が避け難く、真直度を所定値以下に小さく仕上げることは難しいものであった。
【0007】
このため、所謂仕上げ加工条件による仕上げ加工の工程に移行するには、前述ファーストカット加工の加工工程の後に、加工面に形成された凹凸太鼓やうねり(筋)等を出来るだけ加工除去乃至は成形する寸法、形状精度出しの所謂セカンドカットの加工工程を導入設定するようになって来ている。しかし、加工面に凹凸太鼓やうねり(筋)等が残ったままの状態で、通常の面粗度改善の多重繰り返しのワイヤ仕上げ放電加工の工程の加工処理をしても、前記凹凸太鼓やうねり(筋)等が除去解消されることは少なく、逆に種々の工夫等により前記うねり(筋)等が除去解消する条件の加工が行われた場合には、加工面粗度が所定微細状態に仕上がらなくなってしまうことが避け難いものであった。
【0008】
然るところ、近時ワイヤ放電加工の仕上げ分野において、加工媒体として前述のような液体加工液を用いず空気等の気体ガス中において仕上げのワイヤ放電加工をすることの有効性が指摘されつつある。例えば、安達芳朗、古館周、国枝正典(東京農工大学)「気中放電加工によるセカンドカットの高精度化」型技術14.7(1999)154、および古館周、国枝正典J61「気中セカンドカットにおけるミスト供給の効果」1999年精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集415等によれば、加工液の加熱、分解等によって生じた気泡の膨張による圧力が放電間隙に作用するため、加工送りのサーボ基準電圧を低めに設定して効率よく加工を進めようとすると、間隙が狭く放電発生数が多い為ワイヤ電極に大きな加工反力が発生して、加工面がワイヤ電極側に凸の太鼓となって真直性が悪く、逆にサーボ基準電圧を高めに設定すると加工反力が小さく、ワイヤ電極の振動に依存して加工面がワイヤ電極側に凹の太鼓となって真直性が悪く、精密な加工仕上げはなかなかに難しいものであった。
【0009】
然るに加工液に替えて加工媒体として空気等のガスからなる気体を用いるワイヤ放電加工では、加工速度はかなり大幅にほぼ同一の加工条件で(約1/10〜1/20前後またはそれ以下)遅くなるものの、前述加工反力は加工液使用のワイヤ放電加工に比べて著しく小さく、加工面の面粗度が小さく、特にオフセット方向の加工面の真直度は、確実に改善され、寸法、精度が精密に仕上がる可能性がある。また、上述の気中ワイヤ放電加工が実用された場合、加工液を用いないところから環境に優しい加工法として重用される可能性があるだけでなく、工具電極の消耗率が低く、加工面の加工変質層が少ないという特徴があり、さらに加工液に水系加工液を用いるときのように電喰が発生しないので、超硬合金の加工に容易に適用できる可能性がある等の利点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の気中ワイヤ放電加工には、前述のように種々の利点があるにもかかわらず、安定した加工が難しく、また加工速度も極端に遅くて、特徴や利点が性能として現われて来ず、実際の加工手法として多数の加工処理工程に導入することはできなかった。即ち、従来の気中ワイヤ放電加工では、加工液を用いないため当然のことながら加工間隙が冷却されにくく、間隙は狭く放電の偏在や集中および短絡が多く、ワイヤ電極の断線が生じ易い。即ち、加工が不安定で、精密仕上げ加工の態様としても実用的な加工速度が得られないものであった。
【0011】
よって、本発明は、そのような気中ワイヤ放電加工の欠点を解消し、気中ワイヤ放電加工が有する加工面粗度の良さや確実な真直度改善加工の作用等の加工の寸法形状精度の良さ等を活かした新たなワイヤ放電加工方法を得ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述の本発明の目的は、(1)一対の間隔を置いて配置したガイド間に所定の状態に張架したワイヤ電極を軸方向に更新送り移動せしめつつ前記軸方向に対して略直角方向から被加工体を微小間隙を介して相対向せしめ、前記微小間隙で形成される加工間隙に加工媒体を介在させた状態で両者間に加工電圧を印加しパルス的放電を繰り返し発生させて加工を行ない、前記軸方向に対して前記直角方向の平面上における所定の加工成形すべき輪郭線形状に沿う相対的加工送りを前記ワイヤ電極と前記被加工体間に与えるワイヤ放電加工において、前記ワイヤ放電加工を前記加工媒体として、加工の目的に応じ水系加工液または油系加工液を用い、使用する前記ワイヤ電極・前記被加工体の材質、組み合わせ、板厚、および前記加工の目的に応じて設定された加工条件で、前記輪郭線形状の加工溝を所定の寸法、形状精度に加工形成する第1の加工工程と、前記第1の加工工程の加工の後、空気または所定酸素富化ガスのような空気よりも酸素濃度が高い気体を加工屑を吹き飛ばす噴射圧力で前記加工屑が前記加工間隙に吹込まないように上下一方の噴射ノズルからまたは前記噴射圧力が異なる状態で上下の前記噴射ノズルから噴射供給して、前記気体を前記加工媒体として前記加工間隙に介在させ、所定のオフセットを設定し、前記加工条件を面粗度改善の仕上げ加工条件に切り換えて前記第1の加工工程で形成された加工面を複数回放電加工をする第2の加工工程と、を順次に行なうようにするとともに、前記第2の加工工程におけるワイヤ電極として、導電性合金材を芯線とし、その外層として亜鉛またはカドミウムのような蒸発温度が低い金属または該金属を重量百分比で少なくとも50%以上含有する合金を1μm〜30μmの厚さで被覆した複合電極線を用いることを特徴とするワイヤ放電加工方法とすることにより達成される。
【0016】
また、前述の本発明の目的は、(2)前記第2の加工工程におけるワイヤ電極の加工部軸方向の更新送り速度が6m/min以上である前記(1)に記載のワイヤ放電加工方法とすることにより達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のワイヤ放電加工方法を実施する装置の実施例説明図で、1はXYクロステーブル2上に載置された加工槽、3は加工槽1中で図示しない載物台によりクロステーブル2に連結保持された被加工体、4は前記加工槽1中で通常鉛直軸方向に所定の間隔を置いて相対向配置した一対の加工媒体噴射ノズルを兼用するガイドブロック本体5、6中の位置決めガイド5A、6A間を所定の張力付与状態で軸方向に更新移動を継続するワイヤ電極で、同種または異種のワイヤ電極を貯蔵するボビン7、7′から張力付与のブレーキ装置8および方向変換ローラ9を経て送出され、前記ガイドブロック本体5、6間の加工部から、方向変換部等を経て張力付与の引取り装置10から図示しない適宜の回収装置へと移送される。前記位置決めガイド5A、6A間のワイヤ電極4に、軸方向と略直角方向から各X軸およびY軸モータ11、12により送り駆動される前記クロステーブルにより送り移動される被加工体3が微小な放電加工間隙を介して相対向せしめられる。
【0019】
13は、高速荒加工から通常加工、中仕上げ加工、仕上げ加工、および最終仕上げ加工等の所望の電気的加工条件の切り換え設定が可能なワイヤ放電加工電源で、その出力は被加工体3とガイドブロック本体5、6内の給電子5B、6Bを介するワイヤ電極4との間に接続され、前記の加工条件の切り換えは、ワイヤ放電加工状態検出装置14の検出信号が入力すると共に、外部記憶装置15からの所望加工プログラムおよびキーボード等の入力装置16からの設定または指令信号等が入力する数値制御装置を含むコンピュータ制御の制御装置17から出力する切り換え指令により行なわれる。上記の制御装置17は、前記X軸モータ11とY軸駆動モータ12を作動させることにより被加工体3とワイヤ電極4間に前記直角方向の平面上における所定のプログラム等による輪郭線形状の相対的な加工送りを行わせるよう駆動装置18に駆動指令を与え、同時に後述する加工媒体の切換供給制御装置19に、使用加工媒体の切換供給および供給状態制御等の指令信号を出力している。なお、20は前記制御装置17に関わるCRTやLCD等の表示装置である。
【0020】
5Cおよび6Cは、ワイヤ電極4に沿い、被加工体3の両側または所望の一方から、さらに必要に応じて、所望種類の液体または所望組成の気体からなる加工媒体を供給する加工媒体噴射ノズルで、加工部を加工媒体中に浸漬するだけで、加工媒体噴射ノズル5C、6Cから加工媒体を噴射供給する必要がない場合にはその浸漬用乃至補充用加工媒体は、加工槽1の側壁に設けた加工媒体供給口1より所望状態に、ワイヤ放電加工部乃至は加工槽1内に供給される。
【0021】
そして、本発明のワイヤ放電加工方法を構成する第1の加工工程、即ち加工媒体として目的に応じ水系、または油系の液体からなる加工液を用い、使用するワイヤ電極、被加工体の材質、組み合わせ、板厚、および加工の目的等に応じて設定された加工条件で、所定の加工成形すべき輪郭線形状の加工溝を所定の寸法形状精度に加工形成する前記の第1の加工工程において用いられる加工液供給装置21と、前記第1の加工工程後の第2の加工工程、即ち前記の加工媒体として加工液から切り換えられ、空気または所定酸素富化ガス等の気体から成る加工ガスを用いて加工間隙に供給介在させ、所定のオフセットを設定し、前記の加工条件を面粗度改善の仕上げ加工条件に切り換えて、前記第1の加工工程で形成された加工面を1回以上複数回の気中ワイヤ放電加工をする前記の第2の加工工程に於いて用いられる加工ガス供給装置22とが設けられる。
【0022】
前記加工液供給装置21は、図示実施例の場合、通常純水系の水系加工液供給装置で、清浄液槽21Aと汚液槽21Bとを有し、清浄液槽21Aからポンプ21Cにより汲み上げられた清浄加工液21Dは、前記第1の加工工程のとき前記切換供給制御装置19によって開かれる開閉弁23から配管を介して加工槽1および/またはガイドブロック本体5、6へと供給されて加工の用に供され、汚濁等した加工液が図示しない溢流堰越えまたはドレーン経由の加工液が開閉弁24から汚液槽21Bへと帰還する。この帰還した汚濁加工液21Eはポンプ21Fにより汲み上げられ、適宜のフィルタ21Gによりフィルタリング処理されて清浄液槽21Aに戻される。清浄液槽21A内の清浄加工液21Dは、所定の電気伝導度を維持するよう図示しない検出器によって検出された信号により作動が制御されるポンプ21Hにより汲み上げられ、イオン交換機21Iにより処理される。
【0023】
また、前記加工ガス供給装置22は、図示実施例の場合圧縮空気供給用のコンプレッサまたはガスボンベ等の空気圧源22Aと、酸素濃度が空気よりも富化されたものから100%までの所望組成のガス圧源22Bとを備え、この各気体圧源が開閉乃至は調整弁22C、22Dにより切り換え調整されて所望組成の加工媒体ガスが造られ、該加工媒体ガスは好ましくは精密級のレギュレータ22Eによって所望の圧力および流量に調整されて、前記第2の加工工程のとき前記切換供給制御装置19によって開かれる開閉弁25から配管を介して加工槽1および/またはガイドブロック本体5、6へ供給され、適宜必要に応じて設けられる集塵装置等を介して大気中へ放散される。
【0024】
また、前記加工液を供給する開閉弁23以後の供給配管は前記加工ガスを供給する開閉弁25以後の供給排管と共通のものとして以下の構成を有する。前記開閉弁23、25の各出力は、加工槽1中に加工液または加工ガスを供給する加工媒体供給口1Aに開閉および流量調整の可能な弁26を介してつながれるとともに、もう1つの開閉弁27を介して、各ガイドブロック本体5、6に開閉および流量調整が可能な各弁28、29を介して連結配管されている。
【0025】
そして、上述したワイヤ放電加工装置による本発明ワイヤ放電加工方法の実施の態様は既に明らかなように、前述の第1の加工工程は加工液供給装置21に貯留する水系の加工媒体である加工液を入力加工プログラム等により制御装置17から出力する指令によって切換供給制御装置19を作動させ、開閉弁23、25の前者を開、後者を閉と切り換え設定することにより、加工部へ調整弁27、28、29を介してガイドブロック本体5、6Cの両方または一方から、あるいはさらに調整弁26を介して供給口1Aから加工液を供給し、制御装置17は加工状態検出装置14の検出信号による監視の下に、ワイヤ放電加工電源13および加工送り駆動装置18に入力または設定加工プログラム等に従う加工指令を出力し、所定加工形状の加工溝を所定の寸法、形状精度に加工形成する前記の第1の加工工程の加工を実行するのである。
【0026】
そして、前述の第1の加工工程における1段階以上複数段の加工により。次の第2の加工工程の加工に切り換え移行する準備の加工が終了すると、前記開閉弁23、25を前述の場合と逆に切り換えて、加工部に所望の組成の加工ガスを所望の状態に噴射、対流等介在し得る状態に供給して、制御装置17による電源13および送り駆動装置18の指令制御下で加工条件を次々と切り換えると共に各加工条件で1回以上の気中ワイヤ放電加工を繰り返し、第1の加工工程で形成された加工面の面粗度改善およびうねり(筋)が無い状態での真直度改善の仕上げ加工を行うものである。
【0027】
次に具体的実施例により説明する。
被加工体として板厚50mmのSKD−11材を、そしてワイヤ電極としてφ0.2mmの黄銅ワイヤ(HDZ−S20)を用い、下記表1の加工条件で、コードナンバーC001からC005そしてC905の順に切り換えて加工を行った。なお、この加工条件表における加工条件のコードナンバーのC001とC002の加工が本発明における加工媒体が加工液で、ケロシンが主成分の油系加工液である第1の加工工程にあたるもので、前者C001が所望輪郭線形状の加工溝を被加工体に最初に加工形成する所謂ファーストカットの加工工程に該当し、これに対し後者C002は前記C001から加工条件を切り換えて前述加工ガス中加工の第2の加工工程に備えて前記ファーストカット加工により加工形成した形状、寸法および面粗度を、所定の寸法、形状精度出しの加工をするセカンドカットの加工工程に該当し、ここまでは、加工速度等の効率が良い加工液使用の加工とするもので、この段階で加工面は約20μmRmaxの面粗度で、真直度は約8μmの太鼓、そして、うねり(筋)は面粗度に対し目立たない程度に仕上がっているものである。
【0028】
【表1】
【0029】
コードナンバーC003の加工条件の段階から、加工媒体として所望組成のガスを加工ガスとして使用する第2の加工工程の仕上げ加工の段階に移行するわけであるが、気中ワイヤ放電加工では、加工液を使用していないため、加工放電間隙がより小さいばかりでなく、加工部ワイヤ電極の表面温度が高くなること等もあって放電の偏在が生じ易く、その偏在がワイヤ電極の走行に伴って上から下へと移動する現象が見られるものである。しかして、これが放電の偏在状態の改善にワイヤ電極の走行速度の増大が有効との知見から、ワイヤ電極の走行速度を1.2m/min、6m/min、12.6m/minおよび15m/minと切り換え設定して加工を行ったところ、この範囲のワイヤ電極の走行速度では、走行速度が早いほど、放電の偏在は減少して分散し、短絡解消等のサーボ送りの微動が少なくなって加工が安定し、従って、加工速度が増大し、加工面粗度には大きな変化はなかったが、真直度は著しく改善されるところから、以下の実験例では、ワイヤ電極の走行速度(WS)は、上記実験の最高値(15m/min)に設定してある。しかし、上述走行速度の増大による放電偏在の改善効果は、約6m/minで飽和する傾向にあり、従って走行速度は、約6m/min以上であれば、実用可能なものと思惟される。
【0030】
また、このコードC003以後の気中ワイヤ放電加工において、前述段落(0008)に記載した従来技術によると、上記加工ガス中の第2の加工工程におけるワイヤ電極のオフセットの設定の仕方に起因するのではないかと思われる加工面のうねり(または筋)の発生または形成により、加工面粗度が改善されないという問題があった。即ち、ワイヤ電極に対する付与張力(WT)を表1に示すように加工条件の切り換えとともに切り換え設定していたのであるが、ワイヤ電極の被加工体に対するオフセットは、加工条件が切り換えられる前の加工条件での加工の終了時のままで、切り換えた加工条件の加工に移行させると短絡を発生し易くうねり(筋)が発生乃至は形成され易いのである。このため加工条件の切り換え時にはオフセットを増大させる設定とする必要があり、従って、前記第2の加工工程の各コードC003等の加工条件での加工は、下記表2のように行うものである。なお、加工ガスは、空気中とし、格別供給とか攪拌はしていない。
【0031】
【表2】
【0032】
上記表2において、オフセット値μmは、前述第1の加工工程のコードC002の加工終了時のワイヤ電極の位置を基準(0)として、加工面側に近づける場合をプラス、離して遠ざける場合をマイナスに記載している。そして、表において、例えばコードC003による加工は、ワイヤ電極を前述基準位置から4μm離隔して1回加工を行い、次に被加工体側へ2μm近づけて2回加工する。以下、同様に表記載の加工を繰り返し、前述基準位置から被加工体側に16μmオフセットした切り込みでコードC003による加工条件の加工を3回行ったところで、計画された加工から残りの加工取代およびコードC003によって期待される加工量および加工面粗さの状態を見て、前述計16μmの位置迄のオフセットによりコードC003による加工を計23回繰り返したところで、加工条件をコードC004に切り換え、オフセットを増大して、そして短絡の発生が少ないようにオフセット8μmの位置から、このコードC004による加工を前述コードC003による加工と同様に進めて行くものである。
【0033】
上述の第2の加工工程の加工は、コードC905の加工条件で、オフセット24μmの位置で5回加工することにより、取代分の加工が終わって終了するもので、各加工条件コードの段階の加工終了時の加工面粗度および真直度は、表1に記載の通りで、うねり(筋)はあるとしても加工面粗度程度で、殆ど無いといえるものになっていた。
しかしながら、この第2の加工工程の加工は、ワイヤ電極が黄銅材のせいか放電しにくく、このため近接させると短絡が多くなり断線が生ずるので、サーボ制御による放電間隙を広げざるを得ず、このため加工の繰り返し回数も多く設定する必要があった。そしてこの場合、加工ガスとして酸素リッチガスや酸素を用いたとしても、近づければ短絡、断線が顕著に増大し、離隔すると放電の発生が著減するところから、前述表2の仕上げ加工の手法の導入によっても、目的達成は難しいものであった。
【0034】
そこで、本発明者等は種々検討した結果、前記コードナンバーC003以後の第2の加工工程の気中放電加工において、ワイヤ電極として導電率が高く放電特性が良いところから、従来通常の加工媒体として加工液使用のワイヤ放電加工の実施において遂次好成績を上げてきている、例えば、導電性合金材の芯線に、亜鉛(Zn)のように低い蒸発温度を有する金属または該金属を高濃度に含む合金の被覆を外層として有する複合電極線を用いるようにしたところ、ワイヤ電極と被加工体間のギャップが従来よりも広い状態で放電が発生し、発生放電数が多く、該放電の安定した発生状態を制御維持し易く、ワイヤ電極の断線が減って加工速度も増し、前述した第1の加工工程と第2の加工工程との組み合わせから成る本発明のワイヤ放電加工方法が、実用可能なものとなってきたことが確かめられたことにより本発明が提案されるものである。
【0035】
斯種の複合電極線は、径0.1〜0.6mmの銅合金、鋼または鉄合金材を芯線とし、この芯線上に、亜鉛、カドミウム、蒼鉛、アンチモン、またはこれらの金属の合金、またはこれらの金属と銅または銅合金との合金を少なくとも重量百分比で50%以上、好ましくは80%以上の金属または合金を、1〜30μm厚の被覆層として形成したものを、所定の保護雰囲気の加熱区間(700〜850℃)と冷却区間(80℃)に案内し、そしてその間に必要に応じて、所定断面縮小率の1回以上の線引きをし、または表面に所定金属の酸化物薄膜を形成させるものである。そして上記芯線に対する低い蒸発温度の金属、または合金の被覆の形成のさせ方として、溶融メッキ、電気メッキ、粉末被覆、ファイヤーメタライジング、或いは被覆を形成すべき金属、合金の円筒を心材となるべき合金線に嵌合した後押出加工する等様々な方法を採ることができる。そして何れにしても上述のような外周の被覆層が、蒸発温度が低く、気化の潜熱が低いことにより、ワイヤ電極と被加工体の加工面間の放電間隙に形成されるこれらの金属、合金のブリッジを、短絡電流回路の熱的効果によって極めて容易に溶解し、短絡時に付勢される放電を侵食性の放電に変えることにより、放電エネルギおよび/または放電繰り返し頻度数を増加させるものである。
【0036】
実験例1
亜鉛コーティングワイヤと称するφ0.2mmのワイヤ電極(オベロン製メガカットTYPE A 0.20)を使用し前述実験例と同様なワイヤ放電加工方法を、表1とほぼ同様な表3の加工条件表の加工条件で、そして第2の加工工程のコードC003以後の気中ワイヤ放電加工を、表2のオフセットと切り換え加工条件毎の加工回数にほぼ合致させる状態で加工した結果を表4として示す。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
先の実験結果と対比すれば明らかなように、亜鉛コーティングワイヤ電極を使用した本発明のワイヤ放電加工方法の方が、第2の加工工程のオフセット毎の加工回数が少なくてオフセットが切り換えられ、したがって加工回数が少なくて、加工条件が切り換えられるように加工を進めて行くことができ、切換加工条件の数か多くなっているにもかかわらず、全加工回数が減って、加工面粗度および真直度とも先の実験例のものよりも改善されており、この亜鉛コーティングワイヤ電極を使用した第2の加工工程の気中ワイヤ放電加工が目的に合った状態で、より良好に安定して、加工速度も早くなって行なわれたことが伺えるものである。
【0040】
実験例2
加工条件の設定表5とオフセットと切換加工条件毎の加工繰り返し回数の表6は、前述第1の加工工程における加工媒体として純水系の水系加工液を使用して加工した場合の本発明の亜鉛コーティングワイヤ電極を使用するワイヤ放電加工方法の1例を示したもので、コードナンバーC001およびC002の加工条件は、勿論水加工液使用に合致した加工条件に選定されている。しかし、表6のコードC003以後の第2の加工工程におけるオフセット値の違い、即ち第1の加工工程が水系加工液であるところから加工終了時の放電間隙が、前述実験例1の油系加工液の場合の放電間隙に比べて真直度が劣る上に、間隙長が大きく、このためコードC003の加工条件での最初の気中加工の開始時にオフセットは間隙を16μm狭める設定を選定しているのみで、例えばコードC003〜C005の加工条件を前述実験例の場合と同一に設定しているためか、同一程度の加工面粗度等加工性能の達成のために、複数の仕上げ加工条件の追加の設定や加工繰返し回数の増大が必要になったことが伺える。
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
上記表5の加工面粗度1.40μRmaxは、コードC907の加工条件に負託された性能としては見劣りがするため、加工面性状を調査して改良を加えたところ、加工条件の設定表7とオフセットと切換加工条件毎の加工繰り返し回数の表8のワイヤ放電加工方法の結果が得られた。
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
この加工結果によれば、うねり(筋)の形成乃至は残存があり、加工条件等の設定になお改良の余地はあるが、加工面粗度は、設定した加工条件C906の加工性能に合致する結果が得られるようになってきており、前記第2の加工工程において、ワイヤ電極として、銅合金系や鉄合金系の導電性の良好な線材を芯線とし、該芯線に亜鉛やカドミウムのように低い蒸発温度を有する金属または該金属を高濃度に含む合金を外層として有する複合電極線を使用して気中ワイヤ放電加工による仕上げ加工をすることが有効なことが判る。
【0047】
そして、上記複合電極線としては、亜鉛、カドミウム、蒼鉛、アンチモン、錫、およびビスマス等のように低い蒸発温度(または蒸気圧が高く、低い気化潜熱)の金属もしくはその合金、またはこれらの金属もしくは合金を重量百分比で少なくとも50%以上、好ましくは80%以上含有する銅やアルミニウム合金系の合金を、少なくとも0.5μm厚以上、通常1μm以上で30μm乃至は20μm以下の厚さ被覆し、適宜の拡散、燒鈍のための熱処理、および縮径または整形、硬化のための線引きをしたものを、被加工体との材質、組み合わせや板厚、設定加工条件、および加工の目的等に応じて選定使用されるものである。
【0048】
また、上述の加工実験例においては、第2の加工工程の気中ワイヤ放電加工における加工媒体の空気を、放電間隙等加工部に加圧噴射等することはしていないが、亜鉛コーティングワイヤ電極の使用が前述の如く、従来の黄銅系や銅、あるいは鋼系のワイヤ電極に対して放電が発生し易くて放電性が良く、それが低い蒸発温度を有するがゆえ溶融、蒸発し易く、従って放電が生じるとワイヤ電極表面から亜鉛等が素早く蒸発することによる冷却効果と、その際に加工屑を吹き飛ばすことによる短絡減少させる作用効果等があることによるものと考えられていることからすると、加工部を過冷却にしない限度(噴射圧力0.2MPa以下)において、加工ガスの加工部への噴射供給による安定加工等のプラスの作用効果が期待できるものである。
【0049】
そしてまた、本発明者等は、気中形彫放電加工において、酸素乃至は空気よりも酸素リッチのガスを加工媒体として加工部に噴射供給すると、空気乃至は加圧空気を噴射供給した場合よりも加工速度が増大し、加工変質層が減少することを開示した(特開平9−239,622号公報参照)。そして、これが、本発明のワイヤ放電加工方法における第2の加工工程への適用の作用効果は未だ充分には明らかではないが、噴射加工ガスの酸素濃度と前述加工ガスの噴射圧力、流量または流速との関係を適宜に設定すると共に、加工面粗れ防止のための1放電当たりの放電エネルギを小さく設定すること等との組み合わせによる実用化が期待される。そして、既に酸素を供給(0.1MPa)する態様にすると、酸化により1放電当たりの加工量が増加し、加工面粗度は粗くなるが、短絡が減少してサーボ制御の加工送りが安定し、うねり(筋)が殆ど無くて加工精度および加工速度が向上することが確かめられている。この場合、加工屑を間隙に吹込まないように、上下一方のノズルからの噴射、上下の切り換えもしくは異圧噴射、または渦巻噴射等とすることが考えられる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、加工媒体として加工液を使用するファーストカット加工等の第1の加工工程の加工面の面粗度、真直度、およびうねり(筋)等を改善する仕上げのワイヤ放電加工の手法として、加工媒体に気体を使用する気中ワイヤ放電加工を採用する場合に、使用ワイヤ電極の選定およびオフセットと加工条件の切り換えによる繰り返し加工による加工手法により、その実用性の道を開くことが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤ放電加工方法を実施する装置の実施例説明図。
【符号の説明】
1 :加工槽
1A :加工媒体供給口
2 :XYクロステーブル
3 :被加工体
4 :ワイヤ電極
5,6:ガイドブロック本体
5A,6A:位置決めガイド
5B,6B:給電子
5C,6C:加工媒体噴射ノズル
7 :ワイヤ電極貯蔵ボビン
8 :ブレーキ装置
9 :方向変換ローラ
10 :引き取り装置
11 :X軸モータ
12 :Y軸モータ
13 :ワイヤ放電加工電源
14 :加工状態検出装置
15 :外部記憶装置
16 :入力装置
17 :制御装置
18 :駆動装置
19 :切換供給制御装置
20 :表示装置
21 :加工液供給装置
21A:清浄槽
21B:汚液槽
21C,21F,21H:ポンプ
21D:清浄液
21E:汚濁加工液
21G:フィルタ
21I:イオン交換器
22 :加工ガス供給装置
22A:空気圧源
22B:ガス圧源
22C,22D,26,27,28,29:調整弁
22E:レギュレータ
23、24,25:開閉弁
Claims (2)
- 一対の間隔を置いて配置したガイド間に所定の状態に張架したワイヤ電極を軸方向に更新送り移動せしめつつ前記軸方向に対して略直角方向から被加工体を微小間隙を介して相対向せしめ、前記微小間隙で形成される加工間隙に加工媒体を介在させた状態で両者間に加工電圧を印加しパルス的放電を繰り返し発生させて加工を行ない、前記軸方向に対して前記直角方向の平面上における所定の加工成形すべき輪郭線形状に沿う相対的加工送りを前記ワイヤ電極と前記被加工体間に与えるワイヤ放電加工において、前記ワイヤ放電加工を前記加工媒体として、加工の目的に応じ水系加工液または油系加工液を用い、使用する前記ワイヤ電極・前記被加工体の材質、組み合わせ、板厚、および前記加工の目的に応じて設定された加工条件で、前記輪郭線形状の加工溝を所定の寸法、形状精度に加工形成する第1の加工工程と、前記第1の加工工程の加工の後、空気または所定酸素富化ガスのような空気よりも酸素濃度が高い気体を加工屑を吹き飛ばす噴射圧力で前記加工屑が前記加工間隙に吹込まないように上下一方の噴射ノズルからまたは前記噴射圧力が異なる状態で上下の前記噴射ノズルから噴射供給して、前記気体を前記加工媒体として前記加工間隙に介在させ、所定のオフセットを設定し、前記加工条件を面粗度改善の仕上げ加工条件に切り換えて前記第1の加工工程で形成された加工面を複数回放電加工をする第2の加工工程と、を順次に行なうようにするとともに、前記第2の加工工程におけるワイヤ電極として、導電性合金材を芯線とし、その外層として亜鉛またはカドミウムのような蒸発温度が低い金属または該金属を重量百分比で少なくとも50%以上含有する合金を1μm〜30μmの厚さで被覆した複合電極線を用いることを特徴とするワイヤ放電加工方法。
- 前記第2の加工工程における前記ワイヤ電極の前記加工部における前記軸方向の更新送り速度が6m/min以上であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工方法。
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