JP4674682B2

JP4674682B2 - ロッカースイッチ

Info

Publication number: JP4674682B2
Application number: JP2001150707A
Authority: JP
Inventors: リンユー−ミン
Original assignee: Eaton Corp
Current assignee: Eaton Corp
Priority date: 2000-05-22
Filing date: 2001-05-21
Publication date: 2011-04-20
Anticipated expiration: 2021-05-21
Also published as: EP1158554A3; MXPA01005064A; EP1158554B1; US6380500B1; JP2002008492A; DE60142599D1; EP1158554A2

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に電気スイッチ、特に、スイッチハウジングの上部室に配置されかつ上方に向いた円筒バレルに取付けられた円筒シール成形部材を有するロッカースイッチに関する。
【０００２】
【従来の技術】
湿気の進入を防止した防湿型電気スイッチは、従来、よく知られている。例えば、スイッチハウジングとカバーを有するスイッチにおいて、ハウジングとカバーの合わせ面の間にシール部材を介在させることは知られている。スイッチハウジングの外周合わせ面に直接シール部材を、固定しかつ正確に位置決めて組み付けることは、電気スイッチにおいて特に有効であると従来考えられている。
【０００３】
このような付加的なモールド組み付けは、射出成形によって達成することができ、これは、分離したモールド型を用いてスイッチハウジング間を保持するために弾性材料を噴射し、スイッチハウジングの頂部周囲にシール部材を形成する。しかし、この構造では、シール部材を射出した後にモールド型を分離するとき、シール部材が型を取り外す際に反対方向に引っ張られるという問題があり、スイッチハウジングからシールが分離し、これによってこの射出成形技術の目的が損なわれる。
【０００４】
上記問題を克服するための試みは、スイッチハウジング内のアクチュエータ開口用のシールを設けることにより行われ、ここで、シールは、スイッチハウジングとカバーの周囲に分離して取り付けられる。電気スイッチのこのようなシールの１つは、取り外し不可能なロッカーボタンを有することであり、このロッカーボタンは、スイッチハウジングの頂部を覆い外側からスイッチベースの内部をシールするための１つのダイアフラムシールを含んでいる。
【０００５】
このダイアフラムシールは、フレームの開口端に配置され、ロッカーボタンに付随する２つの支柱がシールを貫いて伸びている。この特別の構造は、ベースとフレームの対向端を均一に係合し、シールを適所に位置決める。しかし、ロッカーボタンの一定の動きにより、シールの中央部近くで応力がかかり、２つの面が均一にクランプされていないと、中央部が引っ張られることから湿気がスイッチ内に進入する。
【０００６】
別のスイッチシール構造は、タワー部にＯリングシールを配置する。このＯリングは、フレームの底部から挿入され、スイッチアクチュエータにより適所に保持され、スイッチアクチュエータもフレームの底部からピボット内に挿入される。このスイッチアクチュエータとシールは、スイッチベースの付属品と可動接点により旋回位置に保持される。ロッカーボタンの支柱はアクチュエータ内の孔内に挿入される。しかし、この配置は、難しくかつ組立て時間がかかかる。
【０００７】
上記問題に鑑みて、延長したスイッチ使用によるシーリング構造に不当な応力を作用させることなく、スイッチ内部を有効にシールし、かつ組立てを容易する、改良したスイッチを設計することが望ましい。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ロッカースイッチのシール能力を向上させ、シールに対する歪または応力を最小にする構造を与え、スイッチ及びシールの組付けを容易にし、ロッカーボタンを取り外し可能にし、さらに、スイッチからの流体の排出を可能にする複数の開口を設けて、従来の欠点を解消するためのロッカースイッチ及びシール構造を提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は各請求項に記載の構成を有する。本発明は、上部室、下部室、及び内側ベースを有するスイッチハウジングを含む。上部室は、スイッチハウジングの外部と連通し、下部室は、上部室から下方に伸びる複数の壁によって定められ、内部に電気接点スイッチを収容する。内側ベースは、スイッチハウジングを横切って伸びて上部室から下部室を分離しかつ上方に伸びる円筒バレルを有する。また、本発明は、上部室に取り付けられるシールとロッカーボタンを含む。シールは、外側リップが円筒バレルの外表面上に設けられるように円筒バレルに取り付けられる。ロッカーボタンは、シールの内側開口内にはまり込んで上部室から下部室をシールする、下方に伸びる支柱を有する。
【００１０】
本発明の別の構成によれば、スイッチハウジングは、外部と連通する上部室と、上方に伸びる円筒バレルを有する内側ベースと、上部室からの流体の排出を可能にする大気に通じる複数の開口を含み、前記円筒バレルによりスイッチ収容室の上端が定められる。スイッチハウジングは、また、上部室に取り付けられたシールとロッカーボタンを含む。シールは、外側リップと内側開口を有し、外側リップが円筒バレルの外表面にはまり込むように上方に伸びる円筒バレルに組み付けられる。ロッカーボタンは、スイッチハウジングに組み付け可能で、ロッカーボタンの中央に位置しそこから下方に伸び、シールの内側開口にはまり込む支柱を有する。
【００１１】
組立て時、支柱は、シールの内側開口内に挿入されてスイッチハウジングを外部からシールする。スイッチハウジングは、さらに、上部室の両側に成形された一対のラグを含み、このラグが、ロッカーボタンをスイッチハウジングにスナップフィットで組み付ける。ロッカーボタンはまたロッカーボタンの両側に一対のプロング(prong)を含み、このプロングが、スナップフィットでそれぞれのラグに組み付く。本発明における他の種々の特徴、目的、利点は、下記に記載の発明の詳細な説明により明らかになるであろう。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面は、本発明を実施するために現在考えられる最適な構成を示している。図１において、本発明に従って構成された電気スイッチ１０が示されている。好ましい実施形態では、スイッチ１０は、ロッカースイッチであり、本発明は、トグルスイッチまたは後述するように、一般的にロッカースイッチとして呼ばれる他のピボット式スイッチに等しく適用できることが、当業者には容易に理解できるであろう。
【００１３】
ロッカースイッチ１０の主たる構成は、スイッチハウジング２０を含み、このハウジングには、その底部に組み付けられる接点アセンブリ３０とアクチュエータレバー４０を有する。シール５０とロッカーボタン６０は、スイッチハウジング２０の頂部２０ｂに組み付けられる。
【００１４】
スイッチハウジング２０は、前壁４４ａと後壁４４ｂ、さらに、一対の対向側壁４６ａ、４６ｂを含む。対向側壁は、前壁および後壁を互いに接続し、かつハウジング２０の頂部２０ｂから下方に伸びて下部室２４を形成する。さらに、スイッチハウジング２０は、上部室２２を含み、この上部室は、内側ベース２６により下部室２４から分離されている。上部室２２は、スイッチハウジング２０の外側２３に連通する複数の開口７６を有し、ロッカーボタン６０の回りの上部室２２に侵入するいかなる流体も排出させることができる。また、上部室２２は、ハウジングの対向する側に成形された一対のラグ（突起）４８を有し、スイッチハウジング２０にロッカーボタン６０をスナップフィットで組み付ける。
【００１５】
内側ベース２６から円筒バレル２８が上方に伸び、このバレルに開口４２を有する。円筒バレル２８の内方に一対のピボット７２が伸び、スイッチハウジング２０内にアクチュエータレバー４０を保持しかつ旋回できるようにする。開口４２は、上部室２２と下部室２４の間に開いている。言い換えれば、内側ベース２６は、円筒バレル２８内の開口４２を除いて、下部室２４から上部室２２をシールする。
【００１６】
接点アセンブリ３０は、下部室２４内に収納され、アクチュエータレバー４０によって作動し、ロッカーボタン６０を旋回させる。接点アセンブリは、少なくとも一対の固定接点３４,３６と、これらの固定接点に接続されかつ組み付けられてスイッチ１０の外側に突出する複数の端子３２とを含む。これらの端子は、良く知られているようにワイヤーハーネス（図示略）に連結される。可動接点ブリッジ８０は、その対向する端部に取り付けられた一対の可動接点８２,８４を有し、固定接点３４,３６との間でアクチュエータレバー４０の動きによって接点の切換を行う。
【００１７】
可動接点ブリッジ８０は、中央の端子３２の１つに支持されたブリッジ支持体８６に旋回可能に取り付けられる。この可動接点ブリッジ８０は、ブリッジ支持体８６と一体で離間した４つの直立ラグ８８内にはまり込む。この構造は、可動接点ブリッジ８０が可動接点８２,８４と固定接点３４,３６とが選択的に連結するように、ロッカーボタン６０を旋回できるようにしている。
【００１８】
図１及びより詳細に図２に示すように、シール５０は、外側リップ５２と内側開口５４を有する。シール５０は、スイッチハウジング２０の円筒バレル２８の上に配置され、上部室２２および外部２３から下部室２４をシールする。外側リップ５２は、円筒バレル２８の外側表面２８ａにはめ込められる。ロッカーボタン６０は、このボタン６０がハウジング２０に取付けられるとき、シール５０の内側開口５４に係合する下方に伸びる支柱９０を有する。
【００１９】
ロッカーボタン６０は、対向側部に横方向に整列した一対の尖ったプロング（突出部または溝）６８を含み、このプロングを一対のラグ４８にスナップフィットで組み付ける。このロッカーボタン６０は、スイッチ１０のハウジングカバーとして作用する。旋回するロッカーボタン６０は、上方に傾斜した対向部分６２,６４を有し、これらの対向部分は、スイッチ１０のそれぞれの接点を開閉するために交互に押圧される。ロッカーボタンの中央から下方に伸びる円筒支柱９０は、ロッカーボタン６０と一体に成形される。ロッカーボタン６０がスイッチハウジング２０に組み付けられるとき、シール５０は、スイッチ収容室（即ち、下部室２４）内の接点アセンブリ３０を上部室２２と外部２３からシールする。
【００２０】
特に、図２において、ロッカーボタン６０の旋回動作を制限するために、ロッカーボタン６０は、対向配置されかつ下方に伸びる壁６６ａ、６６ｂを備えている。上部室２２には、対向配置されかつ内側に向かう肩部７４ａ、７４ｂが設けられている。上部室２２の各肩部７４ａ、７４ｂは、ロッカーボタン６０が所定の位置に旋回するとき、それぞれロッカーボタン６０の対向配置された壁６６ａ、６６ｂの一方の下方端に接触するように配置されている。例示した実施形態では、肩部７４ａ、７４ｂとこれに対向配置される壁６６ａ、６６ｂは、接点ブリッジ８０がロッカーボタン６０によって切り換えられて、可動接点８２が固定接点３６または固定接点３４に連結できるように配置されている。
【００２１】
スイッチ１０の電気接続状態をロッカーボタン６０の動きにより切換えるために、円筒支柱９０がアクチュエータレバー４０に作動的に連結し、その結果、ロッカーボタン６０が一方向に旋回するとき、アクチュエータレバー４０は、可動接点ブリッジ８０が他方向に旋回しないようにする。対向配置された壁６６ａ、６６ｂと肩部７４ａ、７４ｂの相互作用により、このロッカーボタン６０の上部表面６２，６４に適当な圧力を加えて、ロッカーボタン６０が２つの両端位置間で切り換わることができる。例えば、２つの両端位置の一方は、図２に示されている。両端位置の他方は、ロッカーボタン６０が図２に示す反対側に旋回するときに生じる。
【００２２】
スイッチ１０を組み立てるために、接点アセンブリ３０とアクチュエータレバー４０は、下部室２４に挿入される。シール５０は、円筒バレル２８上に取付けられる。ロッカーボタンの円筒支柱９０は、シール５０の内側開口５４内の下方に挿入される。ロッカーボタン６０の両側に設けた横方向に整列した一対のプロング６８は、上部室２２の両側に成形された一対のラグ４８にスナップフィットではめ込まれる。
【００２３】
図３〜図５において、図３では、シール５０の平面図が示され、図４では、シール５０の底面図が示され、図５では、シール５０の断面図が示されている。シール５０は、ほぼ円筒形状で、ゴムまたはゴム複合体等の弾性的に柔軟な材料から好ましくは作られている。
【００２４】
このシール５０は、外側リップ５２、内側開口５４、及び截頭円錐形の外側表面５６を有する。シール５０は、内側表面５４ａを外側リップ５２に橋渡しするランド５８を含む。内側表面５４ａは、内側開口５４を形成する。図４及び図５において、シール５０の下部表面は、円筒バレル２８に関してシール５０を位置決めかつ保持する構造を含み、シール50と円筒バレル２８間のシールをより強固にする。この構造は、湾曲した凸面９２を含んでおり、これにより、シール５０がロッカーボタン６０に対して柔軟に屈曲でき、また下方に伸びた支柱が第１の位置から次の位置に移動できる。この構造と配置により、ロッカーボタンは、シール構造に歪や応力を生じることなく動くことができる。
【００２５】
さらに、この構造と配置は、従来のシール装置よりも組立てが簡単である。本発明における組立て工程は、覆われて見えなくなる部分がないので、このスイッチの生産ラインを自動化することが容易である。さらに、ロッカーボタン６０が取り外し可能であるので、ロッカーボタン６０および／またはシール５０を、単に指の力でロッカーボタンを引き出して、ボタンおよび／またはシールを交換しかつロッカーボタン６０をハウジング２０にスナップフィットで組み付けることによって、容易に取り替えることができる。
【００２６】
以上、本発明は好ましい実施形態について説明してきたが、本発明は、特許請求の範囲内で、上記記載のものと異なる種々の代替物、および修正並びに変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に従って構成されたスイッチの分解斜視図である。
【図２】図１のスイッチの部分断面図である。
【図３】図１のスイッチに使用される円筒シールの平面図である。
【図４】図３の円筒シールの底面図である。
【図５】図３の５−５線に沿って見た断面図である。
【符号の説明】
１０ロッカースイッチ
２０スイッチハウジング
２２上部室
２３外部
２４下部室
２６内側ベース
２８円筒バレル
３０接点スイッチ
５０シール
５２外側リップ
５４内側開口
６０ロッカーボタン
９０支柱

Claims

上部室（22）、下部室（24）及び内側ベース（26）を有するスイッチハウジング（20）と、外側リップ（52）及び内側開口（54）を有するシール（50）と、前記スイッチハウジング（20）の上部室（22）に配置されて係合可能となるロッカーボタン（60）を有するロッカースイッチであって、
前記上部室（22）は、前記スイッチハウジング（20）の外部（23）と連通し、前記下部室（24）は、前記上部室から下方に伸びる複数の壁(44a,44b,46a,46b)によって定められ、内部に電気接点スイッチ（30）を収容し、前記内側ベース（26）は、スイッチハウジング（20）を横切って伸びて前記上部室（22）から前記下部室（24）を分離しかつ上方に伸びる円筒バレル（28）を有しており、
前記シール（50）は、前記外側リップ（52）が前記円筒バレル（28）の外表面（28a)上に設けられるように前記円筒バレル（28）に取り付けられ、
前記ロッカーボタン（60）は、前記シール（50）の内側開口（54）内にはまり込んで前記上部室（22）から前記下部室（24）をシールする、下方に伸びる支柱（90）を有することを特徴としているロッカースイッチ。
スイッチハウジング（20）は、上部室（22）からの流体を排出可能にするための複数の開口（76）を有することを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
スイッチハウジング（20）は、このスイッチハウジング（20）にロッカーボタン（60）をスナップフィットして組み付けるために上部室（22）の両側に成形された一対のラグ（48）を含むことを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
ロッカーボタン（60）は、このロッカーボタン（60）の両側に設けた一対の半円筒型横方向プロング（68）を有し、このプロング（68）を前記一対のラグ（48）にスナップフィットで互いに組み付けることを特徴とする請求項３記載のロッカースイッチ。
シール（50）は、弾性的に柔軟な材料から作られていることを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
シール（50）は、前記内側開口（54）を前記外側リップ（52）に橋渡すように接続するランド（58）を含むことを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
シール（50）は、円筒形状であることを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
シール（50）の内側開口（54）における外表面（56）は、截頭円錐形状であることを特徴とする請求項１記載のロッカースイッチ。
外部（23）と連通する上部室（22）を有し、さらに上方に伸びる円筒バレル（28）を有する内側ベース（26）を含み、前記円筒バレル（28）によりスイッチ収容室（24）の上端が定められる、スイッチハウジング（20）と、
外側リップ（52）と内側開口（54）を有し、前記外側リップ（52）が前記円筒バレル（28）の外表面（28a)にはまり込むように前記円筒バレル（28）に係合可能なシール（50）と、
前記スイッチハウジング（20）に係合可能となり、かつロッカーボタン（60）の中央に位置しそこから下方に伸びてシール（50）の内側開口（54）にはまり込む支柱（90）を有するロッカーボタン（60）とを含み、
前記ロッカーボタン（60）が前記スイッチハウジング（20）に組み付けられるとき、前記スイッチ収容室（24）を前記上部室（22）からシールし、また、前記シール（50）は、前記ロッカーボタン（60）の前記支柱（90）が前記シール（50）の周囲に応力を生じさせないで旋回できるように構成されていることを特徴とするロッカースイッチ。
ロッカーボタン（60）は、スイッチハウジング（20）に取り外し可能にスナップフィットで組み付けるように構成されていることを特徴とする請求項９記載のロッカースイッチ。
支柱（90）は、円筒形状でかつロッカーボタン（60）と一体に成形されることを特徴とする請求項９記載のロッカースイッチ。
ロッカーボタン（60）は、スイッチハウジング（20）内に旋回可能に支持され、かつ複数の作動可能な位置を有することを特徴とする請求項９記載のロッカースイッチ。
円筒バレル（28）は、スイッチ収容室（24）内にアクチュエータレバー（40）を保持するために、前記円筒バレル（28）の内方に伸びる一対のピボット（72）を含むことを特徴とする請求項９記載のロッカースイッチ。
スイッチハウジング（20）は、前記ロッカーボタン（60）をスイッチハウジング（20）にスナップフィットして組み付けるために、上部室（22）の両側に成形され、横方向に整列した一対のラグ（48）を含み、前記ロッカーボタン（60）は、前記一対のラグ（48）にスナップフィットで組み付けるために、前記ロッカーボタン（60）の両側に横方向に整列した一対のプロング（68）をさらに含むことを特徴とする請求項９記載のロッカースイッチ。