JP4673456B2 - 噴流式はんだ付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、噴流式はんだ付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3に示されるように、従来の噴流式はんだ付け装置は、ノズルNから噴流された溶融はんだの波すなわち噴流はんだ波Sに、被はんだ付けワーク(以下、単に「ワーク」という)Wとしての基板Pの下面とこの基板Pに搭載された部品のリードLとを浸漬してはんだ付けし、さらに、噴流はんだ波Sの平面部にてワークWを溶融はんだ面から離脱させ、基板Pの下面とリードLとの間にはんだフィレット(以下、単に「フィレット」という)Fを形成するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このフィレットFの大きさは、ワークWが噴流はんだ波Sから離脱する部分のはんだ流れが大きく影響し、従来のはんだ付けのように、噴流はんだ波Sの水平面からほぼ垂直に基板Pと部品のリードLとを引上げると、いったんワークW側に付いた溶融はんだが、リードLに沿って流れ落ちるように噴流はんだ波S側に吸取られ、リードLの周囲のフィレットFが痩せ細ってしまう。
【0004】
このため、例えばトランス、コネクタ、ヒートシンク付パワートランジスタなどの比較的大形の基板搭載部品のリードを、基板の下面にはんだ付けするフィレットでは十分なはんだ量が要求されるが、従来の痩せ細ったフィレットFでは、通電により発熱しやすく、大きな温度変化によりフィレットFにクラックが生じやすく、はんだ継手としての強度に欠ける問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、大形で高強度のフィレットを形成する際に有効な噴流式はんだ付け装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被はんだ付けワークを搬送しながらほぼ水平に噴流された噴流はんだ波に浸漬するワークはんだ付け部と、ほぼ水平に噴流された噴流はんだ波のワーク搬出側端に位置する波端位置で被はんだ付けワークを噴流はんだ波から離脱させるワーク離脱部とを備え、ワークはんだ付け部は、溶融はんだ波を噴流してほぼ水平の噴流はんだ波を形成する噴流主ノズルを備え、ワーク離脱部は波端ノズルを具備し、波端ノズルは、ワーク搬出側端に位置する波端位置の溶融はんだを押上げることにより噴流はんだ波をワーク側に押付ける噴流式はんだ付け装置である。
【0007】
そして、ワークはんだ付け部で、被はんだ付けワークにフィレットがはんだ付け形成され、ワーク離脱部で、被はんだ付けワークが噴流主ノズル上に噴流された噴流はんだ波から離脱するときに、ワーク離脱部の波端ノズルにより押上げ形成された噴流はんだ波の波端部分で、噴流はんだ波を被はんだ付けワークに押付けるようにしながら被はんだ付けワークを離脱させることにより、被はんだ付けワークのフィレットに残るはんだ量が多くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図1および図2に示された実施の一形態を参照しながら説明する。
【0009】
図1に示されるように、溶融はんだを噴流するノズル本体11の上部に、被はんだ付けワーク(以下、この被はんだ付けワークを「ワーク」という)Wを搬送しながらほぼ水平に噴流された噴流はんだ波Sに浸漬するワークはんだ付け部12と、噴流はんだ波Sのほぼ水平の部分から下方へ落込む波形に形成された波端位置でワークWを噴流はんだ波Sから離脱させるワーク離脱部13とが、それぞれ設けられている。
【0010】
ワークはんだ付け部12では、ワーク搬入側の入口フィン14と中間部材15との間に噴流主ノズル16が形成され、この噴流主ノズル16から噴流された溶融はんだ波すなわち噴流はんだ波Sにより、ワークWとしての基板Pの下面に対し搭載部品のリードLがはんだ付けされる。
【0011】
ワーク離脱部13では、中間部材15とワーク搬出側の出口側部材17とにより、2〜3mm幅のスリット開口18を有する波端ノズル19が形成されている。この波端ノズル19は、噴流はんだ波Sの落込む方向と対向する方向へ溶融はんだを押上げることにより噴流はんだ波SをワークW側に押付けるものである。
【0012】
入口フィン14は、ノズル本体11のワーク搬入側に設けられた斜板部21の矢印方向20に形成された長穴(図示せず)に、この入口フィン14と一体化された取付板22を介し、調整ねじ23により取付けられており、この調整ねじ23を、入口フィン14に穿設された穴24より挿入したレンチなどの工具により緩めて、取付板22を介し矢印方向20に移動調整することにより、噴流主ノズル16からワーク搬入側へ流出する溶融はんだ流量を調整する。
【0013】
中間部材15は、ノズル本体11の側板に穿設された長穴25に、この中間部材15と調整ねじ26により一体化された取付板27を介し、別の調整ねじ28により矢印方向29に移動可能に取付けられており、この調整ねじ28を、外側から緩めて、取付板27を介し中間部材15を矢印方向29に移動調整する。
【0014】
また、調整ねじ26を、レンチなどの工具により緩めて、取付板27に穿設された矢印方向30の長穴(図示せず)に対し中間部材15を同方向に移動調整することにより、波端ノズル19のスリット開口18の開口度を調整する。
【0015】
出口側部材17は、ノズル本体11のワーク搬出側に設けられた上段板部31の矢印方向32に形成された長穴(図示せず)に、調整ねじ33により取付けられており、この調整ねじ33をレンチなどの工具により緩めて矢印方向32に移動調整することにより、ワークWが浸漬されていないときは出口側部材17から溶融はんだがオーバーフローしない限度で最低の高さに出口側部材17を高さ調整する。
【0016】
この出口側部材17の上部には、バックプレート34がねじ35により取付けられており、ワークWの進入により溶融はんだが出口側部材17をオーバーフローしても、バックプレート34との間に溜められ、出口側部材17でのオーバーフロー流速ができる限り低速となるように工夫されている。
【0017】
図2に示されるように、上記ノズル本体11は、整流板41を介してノズルケーシング42の上面開口縁に高さ調整可能に嵌着されている。すなわち、ノズル本体11の左右両側の側板43に取付けられた取付板44が、ノズルケーシング42の側板45に取付板46を介し取付けられた取付台47に、ノズル高さ設定ボルト48を挟んで、ノズル固定ボルト49により固定されている。
【0018】
整流板41は、多数の小孔が穿設されたパンチングメタルにより形成され、ねじ50によりノズル本体11の下部に取付けられている。
【0019】
ノズルケーシング42の下部中央にはポンプ接続ダクト51が一体に設けられ、このポンプ接続ダクト51の先端の開口52に、はんだ槽(図示せず)中に設置された溶融はんだ供給用のポンプ(図示せず)が接続される。
【0020】
ノズルケーシング42内の中央部には分流板53が取付けられている。この分流板53は、左右側面と上面とに溶融はんだ流出口54を有するとともに、左右部に複数の案内羽根55をそれぞれ有し、ポンプからポンプ接続ダクト51を経てノズルケーシング42に供給された溶融はんだを、この分流板53により整流板41の全面に向かって分散するように案内する。
【0021】
次に、この図1および図2に示された実施形態の作用を説明する。
【0022】
ワークWが噴流はんだ波Sから離脱するピールバックポイントが噴流はんだ波Sのワーク搬出側端に位置するように、ワークWの搬送角度を3〜4°に設定する。
【0023】
ワーク搬送角度は4°を超える角度が一般的であるが、そのような角度では、ワークWが噴流はんだ波Sから離脱するピールバックポイントが噴流はんだ波Sの平面部に移動するため従来のはんだ付けと同一の条件となり、このノズルの効果を発揮できなくなる。
【0024】
ワーク離脱部13でのはんだ噴流状態は、ワーク待機時においては溶融はんだが出口側部材17の上端をオーバーフローしてこぼれ落ちない状態とし、基板Pの進行側端縁が噴流はんだ波Sに進入したときにのみ若干こぼれ落ち、基板Pが進行するにつれ、その量が減少するように、各矢印方向20,29,30,32の調整手段を調整しておく。
【0025】
そして、ワークはんだ付け部12で、ワークWを搬送しながらほぼ水平に噴流された噴流はんだ波Sに浸漬して、基板Pの下面と基板搭載部品のリードLとをはんだ付けし、最後に、噴流はんだ波Sのほぼ水平の部分から下方へ落込む波形に形成された波端位置でリードLを噴流はんだ波Sから離脱させると、基板Pの下面とリードLとの間に、はんだフィレット(以下、このはんだフィレットを「フィレット」という)Fが形成される。
【0026】
このワーク離脱部13では、噴流はんだ波Sへのはんだの吸取りを減らすために、はんだ離脱部分のはんだがワーク側に吸付くような流れを形成している。
【0027】
すなわち、ワーク離脱部13で、ワークWが噴流はんだ波Sから離脱するときに、ワーク離脱部13の波端ノズル19により押上げ形成された波端部分をワークWに押付けるようにするから、従来のように噴流はんだ波SがフィレットFを真下に引張る場合よりも、ワークWのフィレットFが噴流はんだ波Sに吸収されることを軽減でき、ワークWのフィレットFに残るはんだ量が多くなる。
【0028】
このため、例えばトランス、コネクタ、ヒートシンク付パワートランジスタなどの、比較的大形の基板搭載部品のリードLを、基板Pの下面に確実に固定できる特盛フィレットを形成できる。
【0029】
すなわち、比較的大きな電流に見合った十分な横断面積を有する膨みのあるフィレットFを形成でき、通電により発熱しにくいため、温度変化によるクラックも生じにくい、要するに高強度で高信頼性のフィレットFを形成できる。
【0030】
なお、基板Pに搭載された部品のリードLの基板裏面への突出長さを均一にしておく。これにより、基板Pの下面と基板搭載部品のリードLとの間に、十分なはんだ盛り量を有するフィレットFを安定して形成できる。不均一なリード突出長さは、ピールバックポイントをワーク進行方向の前後方向へ移動する原因となる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ワークはんだ付け部にて被はんだ付けワークに形成されたフィレットが、ワーク離脱部にて噴流主ノズル上に噴流された噴流はんだ波から離脱するときに、噴流はんだ波に吸収されることを軽減でき、横断面積の大きなフィレットを形成でき、比較的大きな電流を通すフィレットの形成に適するとともに、フィレットにクラックが入りにくく、信頼性の高いフィレットを形成できる噴流式はんだ付け装置を提供できる。特に、ワーク離脱部の波端ノズルにより押上げ形成された噴流はんだ波の波端部分で、噴流はんだ波を被はんだ付けワークに押付けるようにしながら被はんだ付けワークを離脱させることにより、肉厚のあるフィレットを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る噴流式はんだ付け装置の実施の一形態を示す断面図である。
【図2】 同上はんだ付け装置の分解斜視図である。
【図3】 従来の噴流式はんだ付け装置の断面図である。
【符号の説明】
W 被はんだ付けワーク
S 噴流はんだ波
12 ワークはんだ付け部
13 ワーク離脱部
16 噴流主ノズル
19 波端ノズル
Claims (1)
- 被はんだ付けワークを搬送しながらほぼ水平に噴流された噴流はんだ波に浸漬するワークはんだ付け部と、
ほぼ水平に噴流された噴流はんだ波のワーク搬出側端に位置する波端位置で被はんだ付けワークを噴流はんだ波から離脱させるワーク離脱部とを備え、
ワークはんだ付け部は、溶融はんだ波を噴流してほぼ水平の噴流はんだ波を形成する噴流主ノズルを備え、
ワーク離脱部は、ワーク搬出側端に位置する波端位置の溶融はんだを押上げることにより噴流はんだ波をワーク側に押付ける波端ノズルを具備した
ことを特徴とする噴流式はんだ付け装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00068698A JP4673456B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 噴流式はんだ付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00068698A JP4673456B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 噴流式はんだ付け装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11192546A JPH11192546A (ja) | 1999-07-21 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP00068698A Expired - Fee Related JP4673456B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 噴流式はんだ付け装置 |
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Country | Link |
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JP2007098450A (ja) * | 2005-10-06 | 2007-04-19 | Toshiba Tec Corp | はんだ付け方法 |
-
1998
- 1998-01-06 JP JP00068698A patent/JP4673456B2/ja not_active Expired - Fee Related
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