JP4672239B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱のオン・オフに連動して換気装置を動作させるための信号を無線にて行う加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鍋などを加熱する加熱調理器と加熱のオン・オフに連動する換気装置について、その連動方式として有線方式により加熱調理器から換気装置に信号を送信する方式や、赤外線や電波などを用いて無線で加熱調理器から換気装置に信号を送信する方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特に近年、連動のための有線工事の必要のない無線方式が採用されている。以下、無線方式により連動させるための加熱調理器の動作について説明する。
【0003】
図5は従来の加熱調理器とそのオン・オフに連動する換気装置の構成ブロック図である。図5において、1は一般家庭の単相三線の商用電源、2は加熱調理器、3は加熱調理器2が設置されている台所などの換気を行うための換気装置であるレンジフードである。更に4は加熱調理器2において鍋などを加熱する加熱手段、5は加熱手段4を制御する加熱制御手段、6は加熱のオン・オフや加熱手段4の火力を設定する操作手段、7は操作手段6により加熱のオン・オフが操作されたときに赤外線にて信号を送信する無線送信手段である。
【0004】
また、8はレンジフード3において加熱調理器2からの無線信号を受信する無線受信手段、9は換気を行うための換気ファン、10は換気ファンを制御する換気ファン制御手段である。
【0005】
以上のように構成された加熱調理器2とレンジフード3について、その連動動作について図6のタイミングチャートを用いて説明する。
【0006】
図6の(6−a)は加熱手段4の加熱状態を表している。同じく(6−d)はレンジフード3の動作を表している。(6−b)は無線送信手段7からのオン信号、(6−c)は無線送信手段7からのオフ信号であり、ここでは無線送信手段7からのオンおよびオフ信号ともhightとlowの信号としているが、実際には符号化された異なる信号を用いて送信している。そして加熱手段4がオンになると同時に、無線送信手段7から1回オン信号が出力され、同様に加熱手段4がオフになると同時に1回オフ信号が出力される。これら無線送信手段7からの信号を無線受信手段8が受けて、レンジフード3の換気ファン9がオン・オフの動作を行う。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−304270号公報(第2−5貢、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加熱調理器では無線送信手段によるオン・オフ信号の送信はそれぞれ1つの符号化されたコード信号を送信するのみであり、それらのコード信号に対応したレンジフードのみしか連動できない。つまり、異なるメーカのレンジフードに対してそれぞれオン・オフの信号が異なる場合は、同じ連動動作に対して送信するコード信号を変えなければならず、そのための無線送信手段を備えた基板に切り替えスイッチを設けたり、あらかじめコード信号を変えたものを用意しなければならず、それらを区別するための管理やコストアップの原因となっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、無線送信手段にて連動信号を送信する際、同一の意味(例えばオン信号)で異なるコード信号を複数送信する加熱調理器とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、加熱手段と、前記加熱手段をオン・オフするための操作手段と、前記操作手段により前記加熱手段のオン・オフ操作をしたときに前記加熱手段の状態に連動して換気装置をオン・オフさせるために無線で制御コマンドのコード信号を送信する無線送信手段と、を備え、前記無線送信手段は、前記連動動作をするための制御コマンドのコード信号を送信する際、同じ意味の前記制御コマンドで異なる前記コード信号を少なくとも2種類以上を順番に送信する加熱調理器とするものであり、複数のメーカの換気装置と連動し、かつそれらの換気装置の連動信号が異なる場合に、前記無線操作手段を備えた基板を共用化でき管理の手間を省くとともにコストダウンを図ることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1の構成において、無線送信手段は、複数の信号を送信中に送信信号と異なる状態が操作手段にて選択された際に、送信を中止し、改めて前記操作手段により選択されている加熱状態の信号を送信する加熱調理器であり、前記操作手段にて比較的短時間にオン・オフという操作をされた場合に、加熱状態と異なる連動動作をすることを防ぐことができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2の構成において、無線送信手段による送信方法に赤外線を使用する加熱調理器であり、送信手段を安価に構成することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3の構成において、無線送信手段により送信される同じ意味の制御コマンドで異なるコード信号のうち、少なくとも1つは財団法人家電製品協会のフォーマット方式とする加熱調理器であり、マイコン等により信号を作成するときにプログラムが容易になる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3または4の構成において、無線送信手段により順番に送信される信号のキャリア周波数が複数存在するとき、実際に前記無線送信手段による信号送信時においては、そのキャリア周波数と同一、あるいは最大および最小周波数間の周波数の1種類のみを使用して信号を送信する加熱調理器であり、複数のキャリア周波数を発生させる必要がなく、マイコン等によるプログラムが容易になる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の第1の実施例について説明する。図1は加熱調理器とそのオン・オフに連動する換気装置の構成ブロック図である。
【0017】
図1において、1は一般家庭の単相三線の商用電源、2は加熱調理器、3は加熱調理器2が設置されている台所などの換気を行うための換気装置であるレンジフードである。更に4は加熱調理器2において鍋などを加熱する加熱手段、5は加熱手段4を制御する加熱制御手段、6は加熱のオン・オフや加熱手段4の火力を設定する操作手段、7は操作手段6により加熱のオン・オフが操作されたときに赤外線にて信号を送信する無線送信手段である。
【0018】
また、8はレンジフード3において加熱調理器2からの無線信号を受信する無線受信手段、9は換気を行うための換気ファン、10は換気ファンを制御する換気ファン制御手段である。
【0019】
以上のような構成で加熱調理器2と連動させるレンジフード3が異なる3社のメーカで、各社レンジフードを連動してオン・オフさせるための制御コマンドのコード信号が異なる場合の無線送信手段7により送信される連動信号と各社のレンジフードの連動タイミングについて図2のタイミングチャートを用いて説明する。
【0020】
操作手段6により加熱調理器2による加熱を開始すると無線送信手段7はA社のレンジフードのオンの制御コマンド信号に対応するコードである符号“a”を送信する。次にB社のレンジフードのオンの制御コマンド信号に対応するコードである符号“b”を、最後にC社のレンジフードのオンの制御コマンド信号に対応するコードである符号“c”順番に送信する。この場合、各信号の送信間隔は各符号の終わりを示すトレーラーコードよりも長い時間にしておけば、無線受信手段8はそれぞれに有効な信号を正しく受信することができる。これにより加熱調理器側では個々のレンジフードに対応した商品を作る必要がなく、無線送信手段7を備えた基板を複数作り管理する必要がなく共用化を図ることができる。
【0021】
更に本実施例で各符号の符号長がa<b<cという用になっている場合、送信順番を符号長の短い信号から順に送信することで2番目の符号で連動するメーカの、連動までの時間をより早くすることができ、極力連動動作の違和感を緩和することができる。
【0022】
また、図3で示すように加熱調理器2の操作手段6により、短時間のオン・オフ操作がなされて、まず無線送信手段7により連動オン信号を順番に送信している最中に加熱調理器2の加熱を停止(終了)した場合、加熱停止となったタイミングでオン信号の送信をやめて、オフ信号を送信する。これにより、既に正しく送信し終わっている符号“a”により換気動作を始めるA社のレンジフードの場合は、再度オフ信号である“d”を受信し加熱調理器2の加熱停止にあわせて換気動作をオフすることができる。
【0023】
また、無線送信手段7は符号“b”を送信し終わる前にオン信号の送信を中止しているので、B社のレンジフードは正しい信号を受信しておらず、動作はオフ状態のままであり、その後オフ信号の“e”を受け取るが、オフ状態でのオフ信号であるため加熱がオフしているときにはレンジフードはオフ状態を保つことができる。これにより、使用者は加熱調理器とレンジフードの動作に違和感をなくすことができる。更に、無線送信手段7を赤外線で構成することにより比較的安価にできる。
【0024】
また、前記赤外線のキャリア周波数は一般のリモコン機器で多くもちいられている財団法人家電製品協会(以下家製協)のフォーマット形式である36.7kHzとすることで汎用的なマイコンやICを使用することができ、比較的安価にできる。
【0025】
また、無線送信手段7で送信される複数の信号に対して、キャリア周波数が複数存在する場合がある。例えば符号“a”と“c”はキャリア周波数に36.7kHzを使用し、符号“b”は38.0kHzを使用するとする。一般に無線受信手段にもちいられる受光素子はそれぞれのキャリア周波数用に図4のような特性のバンドパスフィルターを介して受信しており、設置状態での加熱調理器2とレンジフード3との連動動作を踏まえて例えば周波数を37.5kHzにしても受信は可能である。このようにキャリア周波数を1種類にすることでプログラムの簡素化を図ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、加熱手段と、前記加熱手段をオン・オフするための操作手段と、前記操作手段により前記加熱手段がオン・オフしたときにその状態に連動して換気装置を連動させるために無線でオン・オフ信号を送信する無線送信手段とを備え、前記無線送信手段は、同じ意味の制御コマンドで異なるコード信号を少なくとも2種類以上を順番に送信する加熱調理器とするものであり、複数のメーカの換気装置と連動し、かつそれらの換気装置の連動信号が異なる場合に、前記無線操作手段を備えた基板を共用化でき管理の手間を省くとともにコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である加熱調理器の構成を示すブロック図
【図2】同、無線送信手段の信号送信タイミング図
【図3】同、無線送信手段の信号送信割り込み時のタイミング図
【図4】同、無線受信手段の受光素子のバンドパスフィルターの特性図
【図5】従来の加熱調理器の構成を示すブロック図
【図6】同、無線送信手段の送信タイミング図
【符号の説明】
4 加熱手段
6 操作手段
7 無線送信手段
Claims (5)
- 加熱手段と、前記加熱手段をオン・オフするための操作手段と、前記操作手段により前記加熱手段のオン・オフ操作をしたときに前記加熱手段の状態に連動して換気装置をオン・オフさせる連動動作をするために無線で制御コマンドのコード信号を送信する無線送信手段と、を備え、前記無線送信手段は、前記連動動作をするための制御コマンドのコード信号を送信する際、同じ意味の前記制御コマンドで異なる前記コード信号を少なくとも2種類以上を用いて順番に送信する加熱調理器。
- 無線送信手段は、複数の信号を送信中に送信信号と異なる状態が操作手段にて選択された際に、送信を中止し、改めて前記操作手段により選択されている加熱状態の信号を送信する請求項1に記載の加熱調理器。
- 無線送信手段による送信方法に赤外線を使用する請求項1または2に記載の加熱調理器。
- 無線送信手段により送信される同じ意味の制御コマンドで異なるコード信号のうち、少なくとも1つは財団法人家電製品協会のフォーマット方式とする請求項3に記載の加熱調理器。
- 無線送信手段により順番に送信される信号のキャリア周波数が複数存在するとき、実際に前記無線送信手段による信号送信時においては、そのキャリア周波数と同一あるいは最大および最小周波数間の周波数の1種類のみを使用して信号を送信する請求項3または4に記載の加熱調理器。
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