JP4668832B2 - まくら木、並びに、まくら木の製造方法 - Google Patents
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Description
そして、レール上を列車が通過する場合には、両側の車輪から受ける力をそれぞれのレールを介して同じまくら木が受けている。
しかし、長いまくら木は、通常のまくら木に対して重くなり、また扱いにくいので、分割することができ、敷設するときには連結することができるまくら木が用いられている。また、通常の長さのまくら木でも、分割することができるものであれば、搬送や配置作業を行いやすいので、連結して形成できるまくら木が用いられることがある。
このような、まくら木は、特許文献1、2などに記載されている。
まくら木の連結に使用される接着剤として、例えば、エポキシ系接着剤などが使用される。そして、接着剤が硬化して、強度が安定するまでの時間は、エポキシ系接着剤では数時間から一日位を要する。このような、接着剤の硬化は温度に影響されやすいが、このような連結は、線路が敷設されている野外で行われるので、気温が低い場合があり、かかる場合には十分な強度となるのに時間がかかる。そのため、まくら木を交換する場合などに、連結した状態で敷設が完了しても、長時間使用できないことになってしまう。
本発明の第1の実施形態のまくら木1は、図1、図2に示されるように、2個の本体部材10と、本体部材10同士の間に配置される連結部材11とを有しており、連結部材11によって2個の本体部材10が連結されたものである。そして、連結部材11は本体部材10と接着剤により接着されるものである。
また、連結部材11の角筒状の部分は、両側が開口状となって開口部36、37が形成されており、それぞれの本体部材10を挿入することができる。また、加熱部12は、角筒状の内側の空間を仕切るように配置されており、図4、図5に示されるように、連結状態では、加熱部12は本体部材10の端面19で挟まれている。
加熱部12は電気を通しながら適度な電気抵抗を持つものである。具体的には、加熱部12は、カーボンブラック、カーボン繊維、金属繊維や金属粉等の、導電性を有する繊維や粉・粒状体が含まれた樹脂が用いられている。そのため、導電率などの調整を添加量などで行うことができる。また、特に、カーボン繊維などの導電性繊維を用いた場合には、連結部材11自体の補強を行うことができる。
なお、加熱部12の材質は、他の材料を用いてもよい。
本実施形態では、これらの部材には、連続繊維を有する長繊維強化樹脂が用いられており、繊維補強ポリウレタン発泡樹脂が用いられている。そして、本体部材10や連結部材11の加熱部12以外の部分の繊維の配向方向は、長尺方向Lに向いており、長尺方向Lが湾曲する方向に力が作用した場合により強度とすることができる。
まくら木1は、本体部材10同士を連結部材11によって連結して製造されるものであるが、本体部材10の連結部分には接着剤が用いられており、本体部材10と連結部材11との間を接着している。
また、接着剤を塗布する前には、連結部分のゴミや汚れなどを除いておく。
しかしながら、本実施形態のまくら木1では加熱部12が設けられているので、連結部分を高温とすることができ、より早く硬化させて短時間で必要な強度を発現させることができる。
そして、まくら木2では、図7(b)に示されるように、上側に段が無く平面状となるので、使用時にレールとの締結を行いやすい。
そして、一方の本体部材10には、切り欠き部25aが形成された長尺部25と、加熱部12と、天面板10aを有している。また、他方の本体部材10には、切り欠き部25aが形成された長尺部25と、底面板10bと、側面板10c、10dとを有している。
底面板10bと、側面板10c、10dは、他方の長尺部25の端部であって、それぞれ、下側、幅方向Wの両側に配置されている。
そして、本体部材10同士が連結すると、他方の本体部材10の切り欠き部25aに挿入され、本体部材10の長尺部25の端面19同士が当接した状態となる。
また、一方の本体部材10の天面板10aと、他方の本体部材10の底面板10bと、側面板10c、10dによって、連結部分が囲まれた状態となり、加熱部12は包まれた状態となっている。
そして、まくら木3では、2本の本体部材10に、厚み方向Tに貫通する貫通孔20や、幅方向Wに貫通する貫通孔21が形成されており、連結状態で、厚み方向Tや幅方向Wに貫通する貫通孔50、51が形成される。また、まくら木3では、幅方向Wに貫通する貫通孔51が、加熱部12を貫通するので、これを利用して通電を容易に行うことができる。
そうすると、端子部材同士の間に電圧をかけることにより、加熱部12に通電させることができ、加熱部12の温度が上昇して、連結部分の温度を上昇させることができる。
その後、端子部材を引き抜いて取り外し、棒状部材41を挿入してまくら木3の連結が完了する。なお、端子部材を棒状部材41と兼用することも可能であるが、棒状部材41を通電性のない絶縁性を有する材質として、まくら木3の外部で通電しないようにすることができる。
なお、まくら木4には、第3の実施形態のまくら木3に設けられている側面板10c、10dは無く、連結された状態で比較すると側面板10c、10d以外の部分は同じである。
また、棒状部材41が挿入される貫通孔51を利用して、加熱部12の通電を行うことができ、容易に加熱部12の通電を行うことができる。
したがって、まくら木5は、第4の実施形態のまくら木4と比較して、底面板10bが設けられていない点が異なる。また、加熱部12が配置されたり、挿入される切り欠き部25aは、厚み方向Tに貫通しておらず、連結状態で加熱部12の下側が露出しないものである。
また、棒状部材41が挿入される貫通孔51を利用して、加熱部12の通電を行うことができ、容易に加熱部12の通電を行うことができる。
また、棒状部材41が挿入される貫通孔51を利用して、加熱部12の通電を行うことができ、容易に加熱部12の通電を行うことができる。
また、棒状部材41が挿入される貫通孔51を利用して、加熱部12の通電を行うことができ、容易に加熱部12の通電を行うことができる。
また、棒状部材41が挿入される貫通孔51を利用して、加熱部12の通電を行うことができ、容易に加熱部12の通電を行うことができる。
さらに、長尺部25の端面19は段状であるので、まくら木8を長尺方向が湾曲する方向に力が作用した場合にも高強度とすることができる。
10 本体部材
11 連結部材
12 加熱部
20、21 貫通孔
30、31、32、33 貫通孔
40、41 棒状部材
50、51 貫通孔
Claims (11)
- 複数の本体部材と、本体部材同士の間に配置されて本体部材と接着される連結部材とを有し、連結部材によって複数の本体部材同士を連結して形成するものであり、連結部材には通電が可能であって通電によって加熱させることができる加熱部が設けられていることを特徴とするまくら木。
- 複数の本体部材を有し、本体部材同士が接着によって連結されており、本体部材の連結部分には通電が可能であって通電によって加熱させることができる加熱部が配置されていることを特徴とするまくら木。
- 連結部分には、本体部材と連結部材とを連通する貫通孔、又は、本体部材同士を連通する貫通孔が設けられており、前記貫通孔は加熱部を貫通するものであり、連結状態で棒状部材が挿入されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のまくら木。
- 棒状部材は、通電性のない材料が用いられていることを特徴とする請求項3に記載のまくら木。
- 加熱部は、連結状態で他の部分に包まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のまくら木。
- 本体部材は長尺状であって、長尺方向の端部同士を連結するものであって、全体形状が長尺状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のまくら木。
- 加熱部は板状であって、加熱部の板面は長尺方向に沿っていることを特徴とする請求項6に記載のまくら木。
- 加熱部は導電性を有する繊維又は粉・粒状体が含まれている樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のまくら木。
- 加熱部にはカーボン繊維が含まれていることを特徴とする請求項8に記載のまくら木。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のまくら木を製造するまくら木の製造方法であって、
本体部材同士を連結して連結部分に接着剤を塗布する工程と、加熱部に通電させて連結部分を加熱する工程とを有することを特徴とするまくら木の製造方法。 - 請求項3〜8のいずれかに記載のまくら木を製造するまくら木の製造方法であって、
本体部材同士を連結して連結部分に接着剤を塗布する工程と、加熱部を貫通する貫通孔に、通電性のある端子部材を挿入して、端子部材を用いて加熱部に通電させて連結部分を加熱する工程と、端子部材を取り外して棒状部材を挿入する工程とを有することを特徴とするまくら木の製造方法。
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