JP4667980B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
図1には、このようなデジタル無線システムの一例を示してある。なお、図1は後述する本発明に係る実施例を説明するための図であり、ここでは、説明の便宜上から図1を参照するが、本発明を限定する意図は全く無い。
図1に示されるデジタル無線システムでは、指令卓(例えば、指令卓1b)において、移動局装置(例えば、移動局装置4a)からの音声を受信して出力するとともに、他の指令卓(例えば、指令卓1a)からの音声を受信して出力することで、聞く人により監視などすることが可能である。
本発明は、このような従来の不具合を解消するために為されたもので、指令卓において移動局装置からの音声及び他の指令卓からの音声を受信して出力するに際して、これらの音声を聞く人により容易に区別可能とすることができる通信システムを提供することを目的とする。
すなわち、第1の伝送手段が、指令卓から送信される信号を移動局装置へ伝送する。第2の伝送手段が、第1の伝送手段により伝送される指令卓から送信される信号を他の指令卓へ伝送する。第3の伝送手段が、移動局装置から送信される信号を指令卓へ伝送する。
また、信号レベル制御手段が、第2の伝送手段により指令卓から他の指令卓へ伝送される信号のレベルを、第3の伝送手段により移動局装置から当該他の指令卓へ伝送される信号のレベルと比べて、小さくするように制御する。
また、信号レベル制御手段により信号のレベルを変化させる場合に、信号のレベルを変化させる量などの変化の程度としては、例えば、固定的に設定されてもよく、或いは、可変に変更することが可能であってもよい。信号のレベルの変化としては、低減或いは増加がある。
すなわち、信号レベル制御手段は、指令卓から送信された信号のレベルを低減させる信号レベル低減手段と、信号レベル低減手段によりレベルが低減させられて移動局装置へ伝送される信号のレベルを元のレベル或いは他のレベルへ増加させる信号レベル増加手段を有する。
これにより、第1の伝送手段により指令卓から移動局装置へ伝送される信号は、信号レベル低減手段及び信号レベル増加手段によりレベル制御される。また、第2の伝送手段により指令卓から他の指令卓へ伝送される信号は、信号レベル低減手段によりレベル制御される。
すなわち、移動局装置との間で無線により信号を通信する1個以上の無線装置と、指令卓と無線装置との間で回線を制御する回線制御装置を有する。
そして、第1の伝送手段は、指令卓から送信される信号を回線制御装置及び無線装置を介して移動局装置へ伝送する機能により構成される。また、第2の伝送手段は、指令卓から送信される信号を回線制御装置を介して他の指令卓へ伝送する機能により構成される。また、第3の伝送手段は、移動局装置から送信される信号を無線装置及び回線制御装置を介して指令卓へ伝送する機能により構成される。
また、信号レベル制御手段は、回線制御装置に設けられる。
従って、AGCにより、信号のレベルの一定化を図ることができる。
本発明に係る通信システムでは、一構成例として、SCPC方式によりプレストークによる音声信号の通信を行う。
従って、SCPC方式により音声信号がプレストーク通信されるに際して、指令卓で移動局装置からの音声信号及び他の指令卓からの音声信号を聞く人の便宜を図ることができる。
図1には、本発明の一実施例に係るデジタル無線システムの構成例を示してある。
本例のデジタル無線システムは、複数の指令卓(管理卓)1a、1b、・・・と、回線制御装置(回線切替装置)2と、複数の無線装置(基地局装置)3a、3b、・・・と、無線端末装置となる複数の移動局装置4a、4b、4c、4d、・・・を有している。
各指令卓1a、1b、・・・は、人により操作される操作部11a、11b、・・・や、情報を画面に表示する表示部12a、12b、・・・や、音(音声を含む)を出力する音出力部13a、13b、・・・や、情報を記憶する記憶部14a、14b、・・・を備えている。
また、移動局装置4a、4b、4c、4d、・・・の数量としても、特に限定は無く、例えば、実際には多くの機器が設けられる。
また、本例では、各無線装置3a、3b、・・・には各無線装置を識別する情報が設定されており、具体的には、無線装置3aには(0001)という番号情報が識別情報として設定されており、無線装置3bには(0002)という番号情報が識別情報として設定されている。
また、本例では、各移動局装置4a、4b、4c、4d、・・・には各移動局装置を識別する情報が設定されており、具体的には、移動局装置4a、移動局装置4b、移動局装置4c、移動局装置4dにそれぞれ(0001)、(0002)、(0003)、(0004)という番号情報が識別情報として設定されている。
本例のデジタル無線システムにおいて行われる通信処理の概要を説明する。
各指令卓1a、1bから発せられた音声信号は、回線制御装置2を経由して、いずれかの無線装置3a、3bへ伝送され、その無線装置3a、3bから無線の電波として発射される。この無線装置3a、3bの通信可能領域に存在する移動局装置4a〜4dにより、この電波が受信されて、これにより受信された音声信号が出力される。
また、移動局装置4a〜4dから音声信号が発射された無線の電波は、その移動局装置4a〜4dを通信可能領域に収容する無線装置3a、3bにより受信されて音声信号へ変換され、回線制御装置2を介して全ての或いは特定の指令卓1a,1bへ送られる。この音声信号は、これを受信した指令卓1a、1bにより出力される。
このように、各指令卓1a、1bと各移動局装置4a〜4dとの間で、音声信号を通信して、通話することができる。
このように、指令卓1a、1bでは、他の指令卓1b、1aから発せられた音声信号を監視することができる。
なお、本例では、各指令卓1a、1bには指令者或いは監視者などの人が存在しており、各移動局装置4a〜4dは操作者などの人により携帯などされており、通話や監視はこのような人により行われる。
本例の回線制御装置2の内部には、各指令卓1a、1b毎に指令卓用のIF基板21a、21bが備えられており、各無線装置3a、3b毎に無線装置用のIF基板22aが備えられている。
なお、図2では、2個の指令卓用IF基板21a、21b及び1個の無線装置用IF基板22aを示してあるが、実際には、指令卓用IF基板は各指令卓毎に対応して備えられており、無線装置用IF基板は各無線装置毎に対応して備えられている。
各無線装置用IF基板22aは、デジタル化された信号の分配や合成などを行うDSP51aと、アナログ信号とデジタル信号とを変換する音声コーデック52aと、それぞれのDSP51aの制御を行うCPU53aを備えている。各DSP51aは、アップVR61aと、スルー回路62bを備えている。
また、各アップVR61aは、例えばレベルの増加の程度が固定的な態様で或いは可変な態様で、信号のレベルをアップさせる機能を有しており、通過する信号のレベルを増加させる。
また、各スルー回路42a、42b、62aは、信号をそのままのレベルで通過させる機能を有しており、本例では、信号をそのまま通過させる。
また、各無線装置用IF基板22aに備えられた音声コーデック52aは、それぞれに対応する無線装置3aと接続されている。
また、回線制御装置は、各指令卓用IF基板21a、21bと各無線装置用IF基板22aとの間における回線の接続状態を切り替える機能を有している。具体的には、各指令卓用IF基板21a、21bに備えられたダウンVR41a、41bから出力される信号を所定の無線装置用IF基板22aに備えられたアップVR61aや他の所定の指令卓用IF基板21b、21aに備えられたスルー回路42b、42aに入力させるように切り替える制御や、各無線装置用IF基板22aに備えられたスルー回路62aから出力される信号を所定の指令卓用IF基板21a、21bに備えられたスルー回路42a、42bに入力させるように切り替える制御を行う。
指令卓用IF基板21aでは、接続された指令卓1aから入力されたアナログの音声信号が、音声コーデック31aによりアナログ信号からデジタル信号へ変換されて、DSP32aへ渡される。このデジタル信号は、DSP32aのダウンVR41aによりレベルダウンされた後に、バスラインを経由して、無線装置用IF基板22a及び他の指令卓用IF基板21bへ伝達される。
ここで、本例では、各指令卓用IF基板21a、21bに備えられたDSP32a、32b内のダウンVR41a、41bにより信号のレベルをダウンする(低減させる)量と、各無線装置用IF基板22aに備えられたDSP51a内のアップVR61aにより信号のレベルをアップする(増加させる)量を、同じ値に設定してある。この場合、1個のダウンVRと1個のアップVRを通過した信号は、元のレベルに戻ることから、無線装置3aから移動局装置4a、4bへ伝送される音声信号は、通常の音声レベル(例えば、従来と同じ音声レベル)となる。
無線装置用IF基板22aでは、接続された無線装置3aから入力されたアナログの音声信号が、音声コーデック52aによりアナログ信号からデジタル信号へ変換されて、DSP51aへ渡される。このデジタル信号が、DSP51aのスルー回路62aを通過した後に、バスラインを経由して、各指令卓用IF基板21a、21bに入力される。
図3(a)には、指令卓1aからの音声信号が移動局装置4a及び他の指令卓1bへ伝送される通信処理のシーケンスの一例を示してあり、図3(b)には、移動局装置4aからの音声信号が当該他の指令卓1bへ伝送される通信処理のシーケンスの一例を示してある。
また、本例では、各無線装置用IF基板22aに備えられたDSP51aのアップVR61aにより信号のレベルを増加させる程度(例えば、増加量)を各無線装置用IF基板22aに備えられたCPU53aにより制御することが可能である。
また、他の構成例として、ダウンVR41a、41bによるレベル低減の制御態様やアップVR61aによるレベル増加の制御態様を、例えば予めCPU33a、33b、53aに設定しておく構成の代わりに、予めDSP32a、32b、51aに設定しておいて当該DSP32a、32b、51aが自動的に制御を行うような構成とすることも可能である。
本例では、各指令卓1a、1b或いは各指令卓用IF基板21a、21b或いは各無線装置用IF基板22aに、通過する信号のレベルを変化させる機能が備えられており、その変化量を各指令卓1a、1bから制御することが可能な機能を有している。なお、本例では、移動局装置4a〜4dからの音声信号と指令卓1a、1bからの音声信号とのそれぞれのレベルを個別に変化させることが可能な機能が備えられているが、他の構成例として、これら両方の音声信号のレベルをまとめて同様に変化させる機能が備えられてもよい。
この例では、受信している音声信号の発信元となる移動局装置(“受信中の移動局装置”)が移動局装置識別情報(0001)を有する移動局装置4aであり、経由している無線装置が無線装置識別情報(0001)を有する無線装置3aであることを記憶しており、また、受信している音声信号の発信元となる指令卓(“受信中の指令卓”)が指令卓識別情報(0001)を有する指令卓1aであることを記憶している。
この例では、移動局装置識別情報(0001)を有する移動局装置4aからの音声信号を受信中であること、指令卓識別情報(0001)を有する指令卓1aからの音声信号を受信中であること、及びこれらの音声信号のボリューム(音声の出力レベル)の調整が可能であることが表示されている。
指令卓1bを操作などする人は、この画面表示の内容を見ることにより、いずれの移動局装置との間で音声信号を通話中であるのか、いずれの指令卓からの音声信号をモニタしているのか、及びいずれの移動局装置やいずれの指令卓からの音声の出力レベルの大小が可変であるのかを把握することができる。
指令卓1bを操作などする人は、音出力部13bから出力される音声を聞くことができる。また、この人は、出力される移動局装置4aからの音声のレベルや、出力される他の指令卓1aからの音声のレベルを、例えば独立に或いはまとめて調整することが可能である。具体的には、操作部11bにこのような音量調整を行うためのキーやボタンなどが設けられており、この人が操作部11bを操作することにより、当該操作内容に従って指令卓1bや回線制御装置2などで音量調整が実行される。これにより、この人は、出力される音声のレベルを所望のレベルに調整することができる。
また、本例では、このような音声レベルの制御を例えばAGC回路を用いて行うことが可能である。また、このようなAGC回路では、例えば、任意の指令卓1b、1aからの音声信号を所定の範囲の音声レベル(ここで、音声レベルPと言う。)とし、移動局装置4a〜4dからの音声信号を前記音声レベル(音声レベルP)より大きなレベルである所定の音声レベルとする。
本例では、回線制御装置2内において、指令卓1a、1bから受信された音声信号は、当該指令卓1a、1bに対応した指令卓用IF基板21a、21bによりレベルダウンされて出力されるとともに、無線装置用IF基板22aにより前記レベルダウンされた分だけレベルアップされて出力される。また、他の指令卓用IF基板21b、21aでは、指令卓1a、1bからの音声信号や無線装置3a、3bからの音声信号(移動局装置4a〜4dからの音声信号)が、レベル変更されずに出力される。
従って、指令卓1a、1bで音声を聞いている人にとって、移動局装置4a〜4dからの音声は大きく聞こえ、他の指令卓1b、1aからの音声は小さく聞こえ、このような音量の違いにより、いずれからの音声であるのかを聞き分けることが容易となり、また、他の指令卓1b、1aからの音声がうるさくならないといった効果が得られる。
また、各指令卓1a、1bでは、例えば、音声調整用のボリュームが設けられており、他の指令卓1b、1aからの音声を十分に大きなレベルで聞きたい場合には、そのボリュームを上げて大きな音声を聞くことが可能である。
また、本例のような構成は、例えば、ソフトウエアにより実現することも可能であり、これにより原価低減などの経済効果を得ることもできる。
また、本例の通信システムでは、指令卓用IF基板21a、21bのDSP32a、32bに備えられたダウンVR41a、41bの機能により信号レベル低減手段が構成されており、無線装置用IF基板22aのDSP51aに備えられたアップVR61aの機能により信号レベル増加手段が構成されており、これらの機能により信号レベル制御手段が構成されている。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係る通信システムや各装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (5)
- 複数の指令卓と、移動局装置と無線通信を行う複数の基地局装置とが回線制御装置を介して接続され、前記指令卓と前記移動局装置とが前記回線制御装置及び前記基地局装置を介して通信を行う無線通信システムであって、
前記回線制御装置は、前記複数の指令卓ごとの指令卓用インタフェース部と、前記基地局装置の基地局用インタフェース部と、前記複数の指令卓用インタフェース部と前記基地局用インタフェース部をそれぞれ接続するバスラインとを有し、
前記複数の指令卓用インタフェース部のそれぞれは、接続された前記指令卓から入力された音声信号のレベルを低減するレベル低減部を有し、前記レベル低減部によりレベルが低減された音声信号を前記バスラインを経由して前記基地局用インタフェース部及び他の指令卓用インタフェース部に伝送するとともに、前記バスラインを経由して他の指令卓用インタフェース部から入力された他の指令卓からの音声信号及び前記基地局用インタフェース部から入力された前記移動局装置からの音声信号をレベル変更せずに接続された指令卓へ伝送するように構成され、
前記基地局用インタフェース部は、前記バスラインを経由して前記複数の指令卓用インタフェース部から入力された音声信号のレベルを増加するレベル増加部を有し、前記レベル増加部によりレベルが増加された音声信号を前記基地局装置に伝送するとともに、前記基地局装置から入力された前記移動局装置からの音声信号をレベル変更せずに前記バスラインを経由して前記複数の指令卓用インタフェース部に伝送するように構成され、
前記複数の指令卓のそれぞれは、前記指令卓用インタフェース部から受信した他の指令卓からの音声信号及び前記移動局装置からの音声信号を音声として出力する音出力部を備えていることを特徴とする無線通信システム。 - 複数の指令卓と、移動局装置と無線通信を行う複数の基地局装置とが回線制御装置を介して接続され、前記指令卓と前記移動局装置とが前記回線制御装置及び前記基地局装置を介して通信を行う無線通信システムであって、
前記回線制御装置は、前記複数の指令卓ごとの指令卓用インタフェース部と、前記基地局装置の基地局用インタフェース部と、前記複数の指令卓用インタフェース部と前記基地局用インタフェース部をそれぞれ接続するバスラインとを有し、
前記複数の指令卓用インタフェース部のそれぞれは、前記バスラインを経由して他の指令卓用インタフェース部から入力された他の指令卓からの音声信号及び前記基地局用インタフェース部から入力された前記移動局装置からの音声信号のレベルを低減するレベル低減部を有し、前記レベル低減部によりレベルが低減された音声信号を接続された前記指令卓へ伝送するとともに、接続された前記指令卓から入力された音声信号をレベル変更せずに前記バスラインを経由して前記基地局用インタフェース部及び他の指令卓用インタフェース部に伝送するように構成され、
前記基地局用インタフェース部は、前記基地局装置から入力された前記移動局装置からの音声信号を増加するレベル増加部を有し、前記レベル増加部によりレベルが増加された音声信号を前記バスラインを経由して前記複数の指令卓用インタフェース部に伝送するとともに、前記バスラインを経由して前記複数の指令卓用インタフェース部から入力された音声信号をレベル変更せずに前記基地局装置に伝送するように構成され、
前記複数の指令卓のそれぞれは、前記指令卓用インタフェース部から受信した他の指令卓からの音声信号及び前記移動局装置からの音声信号を音声として出力する音出力部を備えていることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記複数の指令卓用インタフェース部の前記レベル低減部による音声信号のレベル低減量と、前記基地局用インタフェース部の前記レベル増加部による音声信号のレベル増加量とが同じである、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
前記指令卓が、前記音出力部から出力される前記他の指令卓からの音声のレベルを調整する操作部を備える、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
SCPC方式によりプレストークによる音声信号の通信を行う、
ことを特徴とする無線通信システム。
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