以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した信号処理システムの一実施の形態の構成例を示している。
図1においては、状態φ−1乃至φ−4の、4つの状態の信号処理システムが示されている。状態φ−1の信号処理システムは、信号処理装置31−1のみから構成され、状態φ−2の信号処理システムは、状態φ−1の信号処理システムに、信号処理装置31−2が追加されて構成されている。状態φ−3の信号処理システムは、状態φ−2の信号処理システムに、信号処理装置31−3が追加されて構成され、状態φ−4の信号処理システムは、状態φ−3の信号処理システムに、信号処理装置31−4が追加されて構成されている。
なお、状態φ−1の信号処理システムのように、信号処理装置単体から構成される構成も、便宜上、信号処理システムと称することとし、以下も同様に扱うものとする。
図1において、信号処理装置31−1は、最大1Byte(1B)の帯域の信号処理を行うことができ、帯域が1Byteの信号(以下、帯域1B信号などと称する)が入力されると、ユーザの操作による操作信号(図中、太破線)に応じて、所定の信号処理を施し、帯域1B信号を出力する。
信号処理装置31−2は、単独では、信号処理装置31−1と同様、最大1Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域1B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域1B信号を出力する。
信号処理装置31−3は、単独では、最大2Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域2B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域2B信号を出力する。
信号処理装置31−4は、単独では、最大4Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域4B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域4B信号を出力する。
図1の信号処理システムは、図中、太線で示されるように、信号処理システムを構成する信号処理装置のうちのいずれかに入力された所定のフォーマットの入力信号に対して、操作信号に応じて、分担して信号処理を施し、それぞれの出力信号を統合して、出力する。
ここで、図1および図2を参照して、図1の信号処理システムを構成する信号処理装置31−1乃至31−4の、信号処理の分担について説明する。
図2は、図1の信号処理システムを構成する信号処理装置31−1乃至31−4の、信号処理の分担の概念を示している。
図2においては、左から順に、図1の状態φ−1乃至φ−4の信号処理システムにおける信号処理の分担の概念が示されている。
また、図2において、破線の枠に囲われている部分には、下から順に、入力信号の帯域幅、各信号処理装置が行う信号処理の帯域幅、出力信号の帯域幅が示されている。
まず、状態φ−1の信号処理システムは、図1に示されるように、信号処理装置31−1のみから構成されている。信号処理装置31−1は、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号に対して、1Bの帯域の信号処理を施し、帯域1B信号を出力信号として出力する。
状態φ−2の信号処理システムは、図1に示されるように、信号処理装置31−1,31−2から構成されている。信号処理装置31−1,31−2は、信号処理装置31−1に入力された入力信号に対して、信号処理装置31−2に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号(図中、細破線)に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置31−1,31−2はそれぞれ、操作信号および制御信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.5Bの帯域の信号処理を施し、それぞれの処理能力の上限の帯域(1B)になるように増幅(2倍)する。そして、信号処理装置31−2は、図2に示されるように、信号処理装置31−1,31−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号を統合した帯域2B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−2の信号処理システムは、帯域1Bの入力信号が入力されると、それぞれの信号処理装置の処理能力(1B)を超えた帯域に拡大した、帯域2Bの出力信号を出力することができる。
状態φ−3の信号処理システムは、図1に示されるように、信号処理装置31−1乃至31−3から構成されている。信号処理装置31−1乃至31−3は、信号処理装置31−1に入力された入力信号に対して、信号処理装置31−3に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置31−1,31−2はそれぞれ、制御信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.25Bの帯域の信号処理を施し、それぞれの処理能力の上限の帯域(1B)になるように増幅(4倍)する。また、信号処理装置31−3は、操作信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.5Bの帯域の信号処理を施し、処理能力の上限の帯域(2B)になるように増幅(4倍)する。そして、信号処理装置31−3は、図2に示されるように、信号処理装置31−1,31−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号、および信号処理装置31−3の信号処理により得られた帯域2B信号を統合した帯域4B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−3の信号処理システムは、帯域1Bの入力信号が入力されると、それぞれの信号処理装置の処理能力(1Bまたは2B)を超えた帯域に拡大した、帯域4Bの出力信号を出力することができる。
状態φ−4の信号処理システムは、図1に示されるように、信号処理装置31−1乃至31−4から構成されている。信号処理装置31−1乃至31−4は、信号処理装置31−1に入力された入力信号に対して、信号処理装置31−4に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置31−1,31−2はそれぞれ、制御信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.125Bの帯域の信号処理を施し、それぞれの処理能力の上限の帯域(1B)になるように増幅(8倍)する。また、信号処理装置31−3は、制御信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.25Bの帯域の信号処理を施し、処理能力の上限の帯域(2B)になるように増幅(8倍)する。さらに、信号処理装置31−4は、操作信号に応じて、図2に示されるように、入力信号である帯域1B信号のうちの0.5Bの帯域の信号処理を施し、処理能力の上限の帯域(4B)になるように増幅(8倍)する。そして、信号処理装置31−4は、信号処理装置31−1,31−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号、信号処理装置31−3の信号処理により得られた帯域2B信号、および信号処理装置31−4の信号処理により得られた帯域4B信号を統合した帯域8B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−4の信号処理システムは、帯域1Bの入力信号が入力されると、それぞれの信号処理装置の処理能力(1B,2B、または4B)を超えた帯域に拡大した、帯域8Bの出力信号を出力することができる。
ここで、図3のブロック図を参照して、図1の信号処理システムの一例として、状態φ−3の信号処理システムの具体的な構成例について説明する。
なお、状態φ−3の信号処理システムを、図1の信号処理システムの一例として扱うのは、状態φ−3の信号処理システムが、状態φ−1およびφ−2の信号処理システムの構成を含み、また、状態φ−4の信号処理システムのように、4以上の信号処理装置から構成される場合でも、状態φ−3の信号処理システムと同様に説明できることによる。
図3の信号処理装置31−1は、制御部51−1および信号処理部52−1から構成されている。信号処理装置31−2は、制御部51−2、信号処理部52−2、および信号統合部53−2から構成されている。信号処理装置31−3は、制御部51−3、信号処理部52−3、および信号統合部53−3から構成されている。
ここで、信号処理装置31−1乃至31−3を構成する各ブロックを示す番号の表記において、ハイフン(−)の後の数字は、信号処理装置31−1乃至31−3それぞれを示す番号の表記におけるハイフンの後の数字に対応する。すなわち、信号処理装置31−1は、信号統合部を有しないので、信号統合部53−1は存在しない。
信号処理装置31−1の制御部51−1は、信号処理装置31−3の制御部51−3から信号処理装置31−2の制御部51−2を介して供給される制御信号に応じて、入力信号に対して信号処理部52−1が施す信号処理の処理帯域(帯域幅)を指示する旨の制御信号を、信号処理部52−1に供給する。
信号処理部52−1は、制御部51−1からの制御信号を基に、入力信号のうちの、制御部51−1により指示された処理帯域の入力信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理部52−1は、増幅部52a−1を有し、増幅部52a−1は、信号処理の処理結果を、信号処理部52−1の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号処理装置31−2の信号統合部53−2に供給する。
信号処理装置31−2の制御部51−2は、信号処理装置31−3の制御部51−3から供給される制御信号に応じて、入力信号に対して信号処理部52−2が施す信号処理の処理帯域を指示する旨の制御信号を、信号処理部52−2に供給する。また、制御部51−2は、信号統合部53−2の動作を制御する。
信号処理部52−2は、制御部51−2からの制御信号を基に、入力信号のうちの、制御部51−2により指示された処理帯域の入力信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理部52−2は、増幅部52a−2を有し、増幅部52a−2は、信号処理の処理結果を、信号処理部52−2の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号統合部53−2に供給する。
信号統合部53−2は、制御部51−2の制御の下、信号処理装置31−1の信号処理部52−1から供給された信号(帯域1B信号)と、信号処理部52−2から供給された信号(帯域1B信号)とを統合する。信号統合部53−2は、統合した帯域2B信号を、信号処理装置31−3の信号統合部53−3に供給する。
信号処理装置31−3の制御部51−3は、図示せぬ操作部から供給されるユーザの操作を表す操作信号と、信号処理部52−1乃至52−3の処理能力とに応じて、入力信号に対して信号処理部52−1乃至52−3が施す信号処理の処理帯域を決定する。制御部51−3は、決定した処理帯域の信号処理を指示する旨の制御信号を、制御部51−1,51−2、および信号処理部52−3に供給する。また、制御部51−3は、信号統合部53−3の動作を制御する。
すなわち、制御部51−3は、信号処理システム全体を制御する。このように、図1の信号処理システムにおいては、新規に追加された信号処理装置(図中、一番上の信号処理装置)の制御部が、他の信号処理装置の制御部を制御することで、信号処理システム全体を制御する。
信号処理部52−3は、制御部51−3からの制御信号を基に、入力信号のうちの、制御部51−3により指示された処理帯域の入力信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理部52−3は、増幅部52a−3を有し、増幅部52a−3は、信号処理の処理結果を、信号処理部52−3の処理能力の上限(2B)まで増幅して、信号統合部53−3に供給する。
信号統合部53−3は、制御部51−3の制御の下、信号処理装置31−2の信号処理部52−2から供給された信号(帯域2B信号)と、信号処理部52−3から供給された信号(帯域2B信号)とを統合して、帯域4B信号として出力する。
次に、図4のフローチャートを参照して、図3の信号処理システムにおける信号処理について説明する。
ステップS31において、信号処理装置31−1の図示せぬ入力部は、帯域1B信号を入力する。このとき、入力された帯域1B信号は、信号処理装置31−2,31−3にも供給(分配)される。
ステップS51において、信号処理装置31−3の制御部51−3は、図示せぬ操作部から供給されるユーザの操作を表す操作信号と、信号処理システムにおける信号処理部52−1乃至52−3の処理能力とに応じて、それぞれが分担する信号処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、制御部51−3は、入力された帯域1B信号に対して、信号処理部52−1乃至52−3がそれぞれ、0.25B,0.25B,0.5Bの処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、制御部51−1,51−2、信号処理部52−3それぞれに供給する。
ステップS32において、信号処理装置31−1の制御部51−1は、制御部51−3から制御部51−2を介して供給された制御信号に応じて、信号処理部52−1が施す信号処理の処理帯域0.25Bを認識し、その旨の制御信号を、信号処理部52−1に供給する。
ステップS33において、信号処理部52−1は、制御部51−2からの制御信号を基に、入力信号(帯域1B信号)のうちの、帯域0.25Bの入力信号に対して信号処理を施す。
ステップS34において、信号処理部52−1の増幅部52a−1は、信号処理の結果得られた信号を、信号処理部52−1の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号処理装置31−2の信号統合部53−2に供給する。
ステップS41において、信号処理装置31−2の制御部51−2は、制御部51−3から供給された制御信号に応じて、信号処理部52−2が施す信号処理の処理帯域0.25Bを認識し、その旨の制御信号を、信号処理部52−2に供給する。
ステップS42において、信号処理部52−2は、制御部51−2からの制御信号を基に、入力信号(帯域1B信号)のうちの、帯域0.25Bの入力信号に対して信号処理を施す。
ステップS43において、信号処理部52−2の増幅部52a−2は、信号処理の結果得られた信号を、信号処理部52−2の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号統合部53−2に供給する。
ステップS44において、信号処理装置31−2の信号統合部53−2は、制御部51−2の制御の下、信号処理装置31−1の信号処理部52−1から供給された信号(帯域1B信号)と、信号処理部52−2から供給された信号(帯域1B信号)とを統合する。信号統合部53−2は、統合した帯域2B信号を信号処理装置31−3の信号統合部53−3に供給する。
ステップS52において、信号処理部52−3は、制御部51−3から供給された制御信号に応じて、信号処理部52−3自身が施す信号処理の処理帯域0.5Bを認識する。
ステップS53において、信号処理部52−3は、認識した処理帯域を基に、入力信号(帯域1B信号)のうちの、帯域0.5Bの入力信号に対して信号処理を施す。
ステップS54において、信号処理部52−3の増幅部52a−3は、信号処理の結果得られた信号を、信号処理部52−3の処理能力の上限(2B)まで増幅して、信号統合部53−3に供給する。
ステップS55において、信号処理装置31−3の信号統合部53−3は、制御部51−3の制御の下、信号処理装置31−2の信号処理部52−2から供給された信号(帯域2B信号)と、信号処理部52−3から供給された信号(帯域2B信号)とを統合する。
ステップS56において、信号統合部53−3は、ステップS55において統合した信号を、帯域4B信号として出力する。
以上の処理により、帯域1Bの入力信号を入力し、信号処理装置31−1乃至31−3それぞれの処理能力を超えた帯域まで拡大した、帯域4Bの出力信号を出力することができる。
したがって、図3の信号処理システムにおいては、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bまで出力信号の帯域を拡大することができる。結果として、出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、出力信号の広帯域化に対応することができる。
なお、制御部51−3によって決定される信号処理部52−1乃至52−3が施す信号処理の処理帯域は、上述した値に限らず、信号処理部52−1乃至52−3それぞれが処理可能な帯域の範囲内であれば、その他の値であってもよい。
上述した説明においては、図1の状態φ−3の信号処理システムについて説明したが、図1の状態φ−2や状態φ−4の信号処理システムにおいても、図3と同様の構成を適用することで、図4と同様の信号処理を行うようにすることができる。さらに、信号処理システムを構成する信号処理装置の数を5以上にした場合でも、同様に扱うことができる。
また、上述した説明では、ステップS44において、信号処理装置31−2が帯域2B信号を信号処理装置31−3に供給するようにしたが、信号処理装置31−2が帯域2B信号をそのまま出力することもできる。同様にして、図1の状態φ−4の信号処理システムにおいては、信号処理装置31−2が帯域2B信号をそのまま出力し、信号処理装置31−3が帯域4B信号をそのまま出力することができる。
以上においては、入力信号の帯域に対しての、出力信号の帯域の拡大に対応する構成について説明してきたが、入力信号および出力信号の帯域の拡大に対応するようにすることもできる。
図5は、入力信号および出力信号の帯域の拡大に対応するようにした信号処理システムの構成例を示している。
図5においては、図1と同様に、状態φ−1乃至φ−4の、4つの状態の信号処理システムが示されている。状態φ−1の信号処理システムは、信号処理装置131−1のみから構成され、状態φ−2の信号処理システムは、状態φ−1の信号処理システムに、信号処理装置131−2が追加されて構成されている。状態φ−3の信号処理システムは、状態φ−2の信号処理システムに、信号処理装置131−3が追加されて構成され、状態φ−4の信号処理システムは、状態φ−3の信号処理システムに、信号処理装置131−4が追加されて構成されている。
図5において、信号処理装置131−1は、最大1Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域1B信号が入力されると、所定の信号処理を施し、帯域1B信号を出力する。
信号処理装置131−2は、単独では、信号処理装置131−1と同様、最大1Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域1B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域1B信号を出力する。
信号処理装置131−3は、単独では、最大2Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域2B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域2B信号を出力する。
信号処理装置131−4は、単独では、最大4Bの帯域の信号処理を行うことができ、帯域4B信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の信号処理を施し、帯域4B信号を出力する。
図5の信号処理システムは、図中、太線で示されるように、信号処理システムを構成する信号処理装置のうちのいずれかに入力された入力信号を分割し、信号処理装置のうちのいずれかに入力された操作信号に応じて、分担して信号処理を施し、それぞれの出力信号を統合して、出力する。
ここで、図5の状態φ−1乃至φ−4の信号処理システムにおける信号処理の概要について説明する。
状態φ−1の信号処理システムは、図5に示されるように、信号処理装置131−1のみから構成されている。信号処理装置131−1は、入力信号である帯域1B信号に対して、1Bの帯域の信号処理を施し、帯域1B信号を出力信号として出力する。
状態φ−2の信号処理システムは、図5に示されるように、信号処理装置131−1,131−2から構成されている。信号処理装置131−1,131−2は、信号処理装置131−2に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−2に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号(図中、細破線)に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−1,131−2はそれぞれ、操作信号および制御信号に応じて、入力信号である帯域2B信号を分割した帯域1B信号それぞれに対して信号処理を施す。そして、信号処理装置131−2は、信号処理装置131−1,131−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号を統合した帯域2B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−2の信号処理システムは、帯域2Bの入力信号に対して、それぞれの信号処理装置の処理能力(1B)に応じた信号処理を施し、帯域2Bの出力信号を出力することができる。
状態φ−3の信号処理システムは、図5に示されるように、信号処理装置131−1乃至131−3から構成されている。信号処理装置131−1乃至131−3は、信号処理装置131−3に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−3に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−3は、操作信号に応じて、入力信号である帯域4B信号を分割した帯域2B信号に対して信号処理を施す。また、信号処理装置131−1,131−2はそれぞれ、制御信号に応じて、信号処理装置131−3において、入力信号を分割した残りの帯域2B信号をさらに分割した帯域1B信号それぞれに対して信号処理を施す。そして、信号処理装置131−3は、信号処理装置131−1,131−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号、および信号処理装置131−3の信号処理により得られた帯域2B信号を統合した帯域4B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−3の信号処理システムは、帯域4Bの入力信号に対して、それぞれの信号処理装置の処理能力(1Bまたは2B)に応じた信号処理を施し、帯域4Bの出力信号を出力することができる。
状態φ−4の信号処理システムは、図5に示されるように、信号処理装置131−1乃至131−4から構成されている。信号処理装置131−1乃至131−4は、信号処理装置131−4に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−4に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて、分担して信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−4は、操作信号に応じて、入力信号である帯域8B信号を分割した帯域4B信号に対して信号処理を施す。また、信号処理装置131−3は、制御信号に応じて、信号処理装置131−4において、入力信号を分割した残りの帯域4B信号をさらに分割した帯域2B信号に対して信号処理を施す。さらに、信号処理装置131−1,131−2はそれぞれ、制御信号に応じて、信号処理装置131−3において、入力信号を分割した残りの帯域2B信号をさらに分割した帯域1B信号それぞれに対して信号処理を施す。そして、信号処理装置131−4は、信号処理装置131−1,131−2それぞれの信号処理により得られた帯域1B信号、信号処理装置131−3の信号処理により得られた帯域2B信号、および信号処理装置131−4の信号処理により得られた帯域4B信号を統合した帯域8B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−4の信号処理システムは、帯域8Bの入力信号に対して、それぞれの信号処理装置の処理能力(1B,2B、または4B)に応じた信号処理を施し、帯域8Bの出力信号を出力することができる。
ここで、図6のブロック図を参照して、図5の信号処理システムの一例として、状態φ−3の信号処理システムの具体的な構成例について説明する。
なお、状態φ−3の信号処理システムを、図5の信号処理システムの一例として扱うのは、状態φ−3の信号処理システムが、状態φ−1およびφ−2の信号処理システムの構成を含み、また、状態φ−4の信号処理システムのように、4以上の信号処理装置から構成される場合でも、状態φ−3の信号処理システムと同様に説明できることによる。
図6の信号処理装置131−1は、制御部151−1および信号処理部153−1から構成されている。信号処理装置131−2は、制御部151−2、信号分割部152−2、信号処理部153−2、および信号統合部154−2から構成されている。信号処理装置31−3は、制御部151−3、信号分割部152−3、信号処理部153−3、および信号統合部154−3から構成されている。
ここで、信号処理装置131−1乃至131−3を構成する各ブロックを示す番号の表記において、ハイフン(−)の後の数字は、信号処理装置131−1乃至131−3それぞれを示す番号の表記におけるハイフンの後の数字に対応する。すなわち、信号処理装置131−1は、信号分割部および信号統合部を有しないので、信号分割部152−1および信号統合部154−1は存在しない。
信号処理装置131−1の制御部151−1は、信号処理装置131−3の制御部151−3から信号処理装置131−2の制御部151−2を介して供給される制御信号に応じて、入力信号を分割したうちの信号処理部153−1が施す信号処理の処理帯域を指示する旨の制御信号を、信号処理部153−1に供給する。
信号処理部153−1は、制御部151−1からの制御信号を基に、入力信号のうちの、制御部151−1により指示された処理帯域の入力信号に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号処理装置131−2の信号統合部154−2に供給する。
信号処理装置131−2の制御部151−2は、信号処理装置131−3の制御部151−3から供給される制御信号に応じて、入力信号を分割したうちの信号処理部153−2が施す信号処理の処理帯域を指示する旨の制御信号を、信号分割部152−2および信号処理部153−2に供給する。また、制御部151−2は、信号統合部154−2の動作を制御する。
信号分割部152−2は、制御部151−2からの制御信号を基に、信号処理装置131−3の信号分割部152−3から供給された入力信号を、信号処理部153−2が信号処理を施す処理帯域に分割し、信号処理部153−2に供給する。また、信号分割部152−2は、信号分割部152−3から供給された入力信号を分割した残りの処理帯域の入力信号を、信号処理装置131−1の信号処理部153−1に供給する。
信号処理部153−2は、制御部151−2からの制御信号を基に、信号分割部152−2から供給された入力信号に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号統合部154−2に供給する。
信号統合部154−2は、制御部151−2の制御の下、信号処理装置131−1の信号処理部153−1から供給された信号(帯域1B信号)と、信号処理部153−2から供給された信号(帯域1B信号)とを統合する。信号統合部154−2は、統合した帯域2B信号を信号処理装置131−3の信号統合部154−3に供給する。
信号処理装置131−3の制御部151−3は、図示せぬ操作部から供給されるユーザの操作を表す操作信号と、信号処理部153−1乃至153−3の処理能力に応じて、入力信号に対して信号処理部153−1乃至153−3が施す信号処理の処理帯域を決定する。制御部151−3は、決定した処理帯域の信号処理を指示する旨の制御信号を、制御部151−1,151−2、信号分割部152−3、および信号処理部153−3に供給する。また、制御部151−3は、信号統合部154−3の動作を制御する。
すなわち、制御部151−3は、信号処理システム全体を制御する。このように、図5の信号処理システムにおいては、新規に追加された信号処理装置(図中、一番上の信号処理装置)の制御部が、他の信号処理装置の制御部を制御することで、信号処理システム全体を制御する。
信号分割部152−3は、制御部151−3からの制御信号を基に、入力信号を、信号処理部153−3が信号処理を施す処理帯域に分割し、信号処理部153−3に供給する。また、信号分割部152−3は、入力信号を分割した残りの処理帯域の入力信号を、信号処理装置131−2の信号分割部152−2に供給する。
信号処理部153−3は、制御部151−3からの制御信号を基に、信号分割部152−3から供給された入力信号に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号統合部154−3に供給する。
信号統合部154−3は、制御部151−3の制御の下、信号処理装置131−2の信号処理部153−2から供給された信号(帯域2B信号)と、信号処理部153−3から供給された信号(帯域2B信号)とを統合して、帯域4B信号として出力する。
次に、図7のフローチャートを参照して、図6の信号処理システムにおける信号処理について説明する。
ステップS71において、信号処理装置131−3の図示せぬ入力部は、帯域4B信号を入力する。
ステップS72において、信号処理装置131−3の制御部151−3は、図示せぬ操作部から供給されるユーザの操作を表す操作信号と、信号処理システムにおける信号処理部153−1乃至153−3の処理能力とに応じて、それぞれが分担する信号処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、制御部151−3は、入力された帯域4B信号に対して、信号処理部153−1乃至153−3がそれぞれ、1B,1B,2Bの処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、制御部151−1,151−2、信号分割部152−3、信号処理部153−3それぞれに供給する。
ステップS73において、信号分割部152−3は、制御部151−3からの制御信号を基に、信号処理部153−3が信号処理を施す処理帯域2Bを認識する。
ステップS74において、信号分割部152−3は、入力信号である帯域4B信号を、認識した処理帯域2Bに分割し、信号処理部153−3に供給する。また、信号分割部152−3は、入力信号である帯域4B信号を分割した残りの処理帯域2Bの入力信号を、信号処理装置131−2の信号分割部152−2に供給する。
ステップS75において、信号処理部153−3は、制御部151−3からの制御信号を基に、信号分割部152−3から供給された入力信号(帯域2B信号)に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号統合部154−3に供給する。
ステップS81において、信号処理装置131−2の制御部151−2は、信号処理装置131−3の制御部151−3から供給された制御信号に応じて、信号処理部153−2が施す信号処理の処理帯域2Bを認識し、その旨の制御信号を、信号分割部152−2および信号処理部153−2に供給する。
ステップS82において、信号分割部152−2は、制御部151−2からの制御信号を基に、信号分割部152−2から供給された入力信号(帯域2B信号)を、信号処理部153−2が信号処理を施す処理帯域1Bに分割し、信号処理部153−2に供給する。また、信号分割部152−2は、帯域2B信号を分割した残りの処理帯域1Bの入力信号を、信号処理装置131−1の信号処理部153−1に供給する。
ステップS83において、信号処理部153−2は、制御部151−2からの制御信号を基に、信号分割部152−2から供給された入力信号(帯域1B信号)に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号統合部154−2に供給する。
ステップS91において、信号処理装置131−1の制御部151−1は、信号処理装置131−3の制御部151−3から信号処理装置131−2の制御部151−2を介して供給された制御信号に応じて、信号処理部153−1が施す信号処理の処理帯域1Bを認識し、その旨の制御信号を、信号処理部153−1に供給する。
ステップS92において、信号処理部153−1は、制御部151−1からの制御信号を基に、信号分割部152−2から供給された入力信号(帯域1B信号)に対して所定の信号処理を施し、その処理結果を、信号処理装置131−2の信号統合部154−2に供給する。
ステップS84において、信号統合部154−2は、制御部151−2の制御の下、信号処理装置131−1の信号処理部153−1から供給された信号(帯域1B信号)と、信号処理部153−2から供給された信号(帯域1B信号)とを統合する。信号統合部154−2は、統合した帯域2B信号を信号処理装置131−3の信号統合部154−3に供給する。
ステップS76において、信号統合部154−3は、制御部151−3の制御の下、信号処理装置131−2の信号処理部153−2から供給された信号(帯域2B信号)と、信号処理部153−3から供給された信号(帯域2B信号)とを統合する。
ステップS77において、信号統合部154−3は、ステップS76において統合した帯域4B信号を出力する。
以上の処理により、帯域4Bの入力信号に対して、信号処理装置131−1乃至131−3それぞれの処理能力に応じた信号処理を施し、帯域4Bの出力信号を出力することができる。
したがって、図6の信号処理システムにおいては、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bの入力信号に対して、帯域4Bの出力信号を出力することができる。結果として、入力信号および出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、入力信号および出力信号の広帯域化に対応することができる。
なお、制御部151−3によって決定される信号処理部153−1乃至153−3が施す信号処理の処理帯域は、上述した値に限らず、信号処理部153−1乃至153−3それぞれが処理可能な帯域の範囲内であれば、その他の値であってもよい。
上述した説明においては、図5の状態φ−3の信号処理システムについて説明したが、図5の状態φ−2や状態φ−4の信号処理システムにおいても、図6と同様の構成を適用することで、図7と同様の信号処理を行うようにすることができる。さらに、信号処理システムを構成する信号処理装置の数を5以上にした場合でも、同様に扱うことができる。
また、上述した説明では、ステップS84において、信号処理装置131−2が帯域2B信号を信号処理装置131−3に供給するようにしたが、信号処理装置131−2が帯域2B信号をそのまま出力することもできる。同様にして、図5の状態φ−4の信号処理システムにおいては、信号処理装置131−2が帯域2B信号をそのまま出力し、信号処理装置131−3が帯域4B信号をそのまま出力することができる。
以上においては、入力信号および出力信号の帯域の拡大に対応する構成について説明してきたが、入力信号の帯域のみの拡大に対応するようにすることもできる。
図8は、入力信号の帯域のみを拡大するようにした信号処理システムの構成例を示している。
図8に示される状態φ−1乃至φ−4の信号処理システムは、図5を参照して説明した信号処理システムと同様の構成とされる。
図8の信号処理システムは、図中、太線で示されるように、信号処理システムを構成する信号処理装置のうちのいずれかに入力された入力信号を分割し、所定の信号処理装置が狭帯域の信号処理を施して、出力する。
ここで、図8の状態φ−1乃至φ−4の信号処理システムにおける信号処理の概要について説明する。
図8の状態φ−1の信号処理システムは、図5における状態φ−1の信号処理システムと同様の動作を行うので、その説明は省略する。
図8の状態φ−2の信号処理システムにおいて、信号処理装置131−1,131−2は、信号処理装置131−2に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−2に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号(図中、細破線)に応じて信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−2は、操作信号に応じて、入力信号である帯域2B信号を分割し、信号処理装置131−1は、制御信号に応じて、分割した帯域1B信号に対して信号処理を施した帯域1B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−2の信号処理システムは、帯域2Bの入力信号に対して、所定の信号処理装置の処理能力(1B)に応じた信号処理を施し、帯域1Bの出力信号を出力することができる。
図8の状態φ−3の信号処理システムにおいて、信号処理装置131−1乃至131−3は、信号処理装置131−3に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−3に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−3は、操作信号に応じて、入力信号である帯域4B信号を分割し、信号処理装置131−2は、制御信号に応じて、帯域4B信号を分割した帯域2B信号をさらに分割する。そして、信号処理装置131−1は、制御信号に応じて、帯域2B信号をさらに分割した帯域1B信号に対して信号処理を施した帯域1B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−3の信号処理システムは、帯域4Bの入力信号に対して、所定の信号処理装置の処理能力(1B)に応じた信号処理を施し、帯域1Bの出力信号を出力することができる。
図8の状態φ−4の信号処理システムにおいて、信号処理装置131−1乃至131−4は、信号処理装置131−4に入力された入力信号を分割し、信号処理装置131−4に入力された操作信号、および、その操作信号に基づいた制御信号に応じて信号処理を施す。すなわち、信号処理装置131−4は、操作信号に応じて、入力信号である帯域8B信号を分割し、信号処理装置131−3は、制御信号に応じて、帯域8B信号を分割した帯域4B信号をさらに分割する。信号処理装置131−2は、制御信号に応じて、帯域4B信号を分割した帯域2B信号をさらに分割し、信号処理装置131−1は、制御信号に応じて、帯域2B信号をさらに分割した帯域1B信号に対して信号処理を施した帯域1B信号を、出力信号として出力する。
このような構成により、状態φ−4の信号処理システムは、帯域8Bの入力信号に対して、所定の信号処理装置の処理能力(1B)に応じた信号処理を施し、帯域1Bの出力信号を出力することができる。
次に、図9のフローチャートを参照して、図8の状態φ−3の信号処理システムにおける信号処理について説明する。なお、図8の状態φ−3の信号処理システムの具体的な構成例は、図6のブロック図と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS101において、信号処理装置131−3の図示せぬ入力部は、帯域4B信号を入力する。
ステップS102において、信号処理装置131−3の制御部151−3は、図示せぬ操作部から供給されるユーザの操作を表す操作信号と、信号処理システムにおける信号処理部153−1乃至153−3の処理能力とに応じて、所定の信号処理装置における信号処理の処理帯域を決定し、指示する。具体的には、制御部151−3は、入力された帯域4B信号に対して、信号処理部153−1のみが、1Bの処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、制御部151−1,151−2、および信号分割部152−3に供給する。
ステップS103において、信号分割部152−3は、制御部151−3からの制御信号を基に、信号処理部153−1が信号処理を施す処理帯域1Bを認識する。このとき、信号分割部152−3は、信号処理部153−3が信号処理を行わないことも併せて認識する。
ステップS104において、信号分割部152−3は、入力信号である帯域4B信号を、処理帯域2Bに分割し、信号処理装置131−2の信号分割部152−2に供給する。
ステップS111において、信号処理装置131−2の制御部151−2は、信号処理装置131−3の制御部151−3から供給された制御信号に応じて、信号処理部153−1が施す信号処理の処理帯域1Bを認識し、その旨の制御信号を、信号分割部152−2に供給する。制御部151−2は、信号処理部153−2が信号処理を行わないことも併せて認識する。
ステップS112において、信号分割部152−2は、制御部151−2からの制御信号を基に、信号分割部152−3から供給された入力信号(帯域2B信号)を、信号処理部153−1が信号処理を施す処理帯域(1B)に分割し、信号処理装置131−1の信号処理部153−1に供給する。
ステップS121において、信号処理装置131−1の制御部151−1は、信号処理装置131−3の制御部151−3から信号処理装置131−2の制御部151−2を介して供給された制御信号に応じて、信号処理部153−1が施す信号処理の処理帯域1Bを認識し、その旨の制御信号を、信号処理部153−1に供給する。
ステップS122において、信号処理部153−1は、制御部151−1からの制御信号を基に、信号分割部152−2から供給された入力信号(帯域1B信号)に対して所定の信号処理を施す。
ステップS123において、信号処理部153−1は、ステップS122において得られた帯域1B信号を出力する。
以上の処理により、帯域4Bの入力信号に対して、信号処理装置131−1の処理能力に応じた信号処理を施し、帯域1Bの出力信号を出力することができる。
したがって、図8の信号処理システムにおいては、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bの入力信号に対して、帯域1Bの出力信号を出力することができる。結果として、入力信号の帯域のみの拡大が要求され、出力側の装置がその帯域に対応していない場合でも、既存システムを廃棄せずに、入力信号の広帯域化に対応することができる。
上述した説明においては、図8の状態φ−3の信号処理システムについて説明したが、図8の状態φ−2や状態φ−4の信号処理システムにおいても、図7と同様の信号処理を行うようにすることができる。さらに、信号処理システムを構成する信号処理装置の数を5以上にした場合でも、同様に扱うことができる。
また、上述した説明では、信号処理装置131−1が帯域1B信号を出力するようにしたが、信号処理装置131−2が帯域2B信号を出力するようにしてもよい。同様にして、図8の状態φ−4の信号処理システムにおいては、信号処理装置131−2が帯域2B信号を出力したり、信号処理装置131−3が帯域4B信号を出力してもよい。
以上、出力信号の帯域の拡大に対応した構成、入力信号および出力信号の帯域の拡大に対応した構成、並びに入力信号の帯域の拡大に対応した構成について説明してきたが、それぞれの構成の機能を併せて実現するようにすることもできる。
図10は、出力信号の帯域の拡大、入力信号および出力信号の帯域の拡大、並びに入力信号の帯域の拡大に対応するようにした信号処理システムの構成例を示している。
図10の信号処理装置231−1は、制御部251−1、スイッチ(SW)252−1、信号処理部255−1から構成されている。信号処理装置231−2は、制御部251−2、SW252−2、信号分割部253−2、SW254−2、信号処理部255−2、および信号統合部256−2から構成されている。信号処理装置231−3は、制御部251−3、信号分割部253−3、SW254−3、信号処理部255−3、および信号統合部256−3から構成されている。
ここで、信号処理装置231−1乃至231−3を構成する各ブロックを示す番号の表記において、ハイフン(−)の後の数字は、信号処理装置231−1乃至231−3それぞれを示す番号の表記におけるハイフンの後の数字に対応する。すなわち、例えば、信号処理装置231−1は、信号分割部や信号統合部を有しないので、信号分割部253−1および信号統合部256−1は存在しない。
信号処理装置231−1の制御部251−1は、図3の制御部51−1や図6の制御部151−1と同様の機能を有する他、ユーザの操作を表す操作信号や他の制御部からの制御信号に応じて、SW252−1の制御を行う。
SW252−1は、制御部251−1の制御に基づいて、図示せぬ入力部からの帯域1B信号または信号分割部253−2からの帯域1B信号の入力を切り替え、信号処理部255−1に供給する。例えば、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW252−1は、図示せぬ入力部からの帯域1B信号を入力する。また、入力信号および出力信号の帯域拡大、または、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW252−1は、信号分割部253−2からの帯域1B信号を入力する。
信号処理部255−1は、制御部251−1からの制御信号を基に、SW252−1からの帯域1Bの入力信号に対して所定の信号処理を施し、信号処理装置231−2の信号統合部256−2に供給するか、または、外部に出力する。なお、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、信号処理部255−1が有する増幅部255a−1は、信号処理の結果を、信号処理部255−1の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号統合部256−2に供給する。
信号処理装置231−2の制御部251−2は、図3の制御部51−2および図6の制御部151−2と同様の機能を併せ持つ他、ユーザの操作を表す操作信号や他の制御部からの制御信号に応じて、SW252−2およびSW254−2の制御を行う。
SW252−2は、制御部251−2の制御に基づいて、図示せぬ入力部からの帯域2B信号または信号分割部253−3からの帯域2B信号の入力を切り替え、信号分割部253−1に供給する。例えば、操作信号によって、図10の信号処理システムが、入力信号および出力信号の帯域拡大、または、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合、信号処理システムへの入力信号が帯域2B信号であるとき、SW252−2は、図示せぬ入力部からの帯域2B信号を入力する。また、入力信号および出力信号の帯域拡大、または、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合、信号処理システムへの入力信号が、例えば帯域4B信号であるとき、SW252−2は、信号分割部253−3からの帯域2B信号を入力する。
信号分割部253−2は、制御部251−2の制御に基づいて、図10の信号処理システムが、入力信号および出力信号の帯域拡大、または、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW252−2から供給された入力信号(帯域2B信号)を、信号処理部255−2が信号処理を施す処理帯域1Bに分割し、SW254−2に供給する。また、信号分割部253−2は、SW252−2から供給された入力信号を分割した残りの処理帯域1Bの入力信号を、信号処理装置231−1のSW252−1に供給する。
SW254−2は、制御部251−2の制御に基づいて、信号処理装置231−1から分配されてきた帯域1B信号または信号分割部253−2からの帯域1B信号の入力を切り替え、信号処理部255−2に供給する。例えば、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW254−2は、信号処理装置231−1から分配されてきた帯域1B信号を入力する。また、入力信号および出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW254−2は、信号分割部253−2からの帯域1B信号を入力する。なお、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合には、SW254−2は、信号分割部253−2からの帯域1B信号を入力しない。
信号処理部255−2は、制御部251−2からの制御信号を基に、SW252−2からの入力信号(帯域1B信号)に対して所定の信号処理を施し、信号統合部256−2に供給する。なお、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、信号処理部255−2が有する増幅部255a−2は、信号処理の結果を、信号処理部255−2の処理能力の上限(1B)まで増幅して、信号統合部256−2に供給する。
信号統合部256−2は、制御部251−2の制御の下、信号処理装置231−1の信号処理部255−1から供給された信号(帯域1B信号)と、信号処理部255−2から供給された信号(帯域1B信号)とを統合して、帯域2B信号として信号処理装置231−3の信号統合部256−3に供給するか、または、外部に出力する。
信号処理装置231−3の制御部251−3は、図3の制御部51−3および図6の制御部151−3と同様の機能を併せ持つ他、ユーザの操作を表す操作信号や他の制御部からの制御信号に応じて、SW254−3の制御を行う。
信号分割部253−3は、制御部251−3の制御に基づいて、図10の信号処理システムが、入力信号および出力信号の帯域拡大、または、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合、図示せぬ入力部から入力された入力信号(帯域4B信号)を、信号処理部255−3が信号処理を施す処理帯域2Bに分割し、SW254−3に供給する。また、信号分割部253−3は、入力信号を分割した残りの処理帯域(1B)の入力信号を、信号処理装置231−2のSW252−2に供給する。
SW254−3は、制御部251−3の制御に基づいて、信号処理装置231−1から分配されてきた帯域1B信号または信号分割部253−3からの帯域2B信号の入力を切り替え、信号処理部255−3に供給する。例えば、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW254−3は、信号処理装置231−1から分配されてきた帯域1B信号を入力する。また、入力信号および出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、SW254−3は、信号分割部253−3からの帯域2B信号を入力する。なお、入力信号のみの帯域拡大に対応するモードとされている場合には、SW254−3は、信号分割部253−3からの帯域2B信号を入力しない。
信号処理部255−3は、制御部251−3からの制御信号を基に、SW254−3からの入力信号に対して所定の信号処理を施し、信号統合部256−3に供給する。なお、操作信号によって、図10の信号処理システムが、出力信号の帯域拡大に対応するモードとされている場合、信号処理部255−3が有する増幅部255a−3は、信号処理の結果を、信号処理部255−3の処理能力の上限(2B)まで増幅して、信号統合部256−3に供給する。
信号統合部256−3は、制御部251−3の制御の下、信号処理装置231−2の信号処理部255−2から供給された信号(帯域2B信号)と、信号処理部255−3から供給された信号(帯域2B信号)とを統合して、帯域4B信号として出力する。
このような構成により、出力信号の帯域の拡大、入力信号および出力信号の帯域の拡大、並びに入力信号のみの帯域の拡大のいずれにも対応することができる。
なお、図10の信号処理システムにおいては、出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理は、SW252−1,252−2,SW254−2,254−3が入力を切り替える点以外は、図4のフローチャートを参照して説明した、図3の信号処理システムによる信号処理と同様にして行われるので、その説明は省略する。
したがって、図10の信号処理システムにおいても、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bまで出力信号の帯域を拡大することができる。結果として、出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、出力信号の広帯域化に対応することができる。
また、図10の信号処理システムにおいては、入力信号および出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理は、SW252−1,252−2,SW254−2,254−3が入力を切り替える点以外は、図7のフローチャートを参照して説明した、図6の信号処理システムによる信号処理と同様にして行われるので、その説明は省略する。
したがって、図10の信号処理システムにおいても、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bの入力信号に対して、帯域4Bの出力信号を出力することができる。結果として、入力信号および出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、入力信号および出力信号の広帯域化に対応することができる。
さらに、図10の信号処理システムにおいては、入力信号のみの帯域の拡大に対応した信号処理は、SW252−1,252−2,SW254−2,254−3が入力を切り替える点以外は、図9のフローチャートを参照して説明した、図6の信号処理システムによる信号処理と同様にして行われるので、その説明は省略する。
したがって、図10の信号処理システムにおいても、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域4Bの入力信号に対して、帯域1Bの出力信号を出力することができる。結果として、入力信号の帯域のみの拡大が要求され、出力側の装置がその帯域に対応していない場合でも、既存システムを廃棄せずに、入力信号の広帯域化に対応することができる。
上述した説明においては、信号処理システムを構成する信号処理装置の数が3である場合について説明したが、信号処理システムを構成する信号処理装置の数を2、または4以上にした場合でも、図10と同様の構成を適用することで、同様に扱うことができる。
以上においては、所定のフォーマットの入力信号に対して所定の信号処理を施し、出力信号を出力する信号処理システムについて説明してきたが、上述した構成は、例えば、テレビジョン受像機に適用することができる。
図11は、本発明を適用したテレビジョン受像機の構成例を示している。
図11においては、4つの状態のテレビジョン受像機が示されている。図11中一番左に示されているテレビジョン受像機は、映像信号処理部331−1および映像表示デバイス332から構成されている。図11中左から2番目に示されているテレビジョン受像機は、一番左に示されているテレビジョン受像機に、映像信号処理部331−2が追加されて構成されている。図11中左から3番目に示されているテレビジョン受像機は、左から2番目に示されているテレビジョン受像機に、映像信号処理部331−3が追加されて構成されている。図11中一番右に示されているテレビジョン受像機は、左から3番目に示されているテレビジョン受像機に、映像信号処理部331−4が追加されて構成されている。
図11において、映像信号処理部331−1は、SD信号に対する信号処理を行うことができ、SD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号(図中、太破線)に応じて、所定の映像信号処理を施し、SD信号を出力する。
映像信号処理部331−2は、単独では、映像信号処理部331−1と同様、SD信号に対する信号処理を行うことができ、SD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、SD信号を出力する。
映像信号処理部331−3は、単独では、HD信号に対する信号処理を行うことができ、HD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、HD信号を出力する。
映像信号処理部331−4は、単独では、HDp(HDプログレッシブ)信号に対する信号処理を行うことができ、HDp信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、HDp信号を出力する。
また、図11における映像信号処理部331−1乃至331−4はそれぞれ、図1の信号処理装置31−1乃至31−4、および、図5の信号処理装置131−1乃至131−4と対応する。すなわち、図11のテレビジョン受像機は、映像信号に対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理システムの機能と図5の信号処理システムの機能とを併せた機能を有する。すなわち、映像信号処理部331−1乃至331−4それぞれは、映像信号を扱う点以外は、基本的に、図10で説明した信号処理装置231−1乃至231−3と同様の構成を有するものである。したがって、映像信号処理部331−1乃至331−4の説明は省略する。
映像表示デバイス332は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro Luminescent)ディスプレイなどからなり、映像信号処理部331−1乃至331−4のいずれかから供給されたSD信号、HD信号、HDp信号、または4K2K信号(4096×2160画素の画素信号)に応じて、映像を表示する。
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のテレビジョン受像機における映像信号処理の例として、映像入力信号および映像出力信号の帯域の拡大に対応する映像信号処理について説明する。
ステップS131において、映像信号処理部331−4は、4K2K信号を入力する。
ステップS132において、映像信号処理部331−4は、ユーザの操作を表す操作信号と、テレビジョン受像機における映像信号処理部331−1乃至331−4の処理能力とに応じて、それぞれが分担する信号処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、映像信号処理部331−4は、入力された4K2K信号に対して、映像信号処理部331−1乃至331−4がそれぞれ、SD,SD,HD,HDp信号相当の処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、自身を含めた映像信号処理部331−1乃至331−4に供給する。
ステップS133において、映像信号処理部331−4は、制御信号を基に、映像信号処理部331−4が信号処理を施すHDp信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS134において、映像信号処理部331−4は、入力信号である4K2K信号を、認識したHDp信号相当の処理帯域に分割する。また、映像信号処理部331−4は、入力信号である4K2K信号を分割した残りのHDp信号相当の処理帯域の入力信号を、映像信号処理部331−3に供給する。
ステップS135において、映像信号処理部331−4は、分割した入力信号(HDp信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS141において、映像信号処理部331−3は、映像信号処理部331−4から供給された制御信号に応じて、映像信号処理部331−3が信号処理を施すHD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS142において、映像信号処理部331−3は、映像信号処理部331−4から供給された入力信号であるHDp信号を、認識したHD信号相当の処理帯域に分割する。また、映像信号処理部331−3は、HDp信号を分割した残りのHD信号相当の処理帯域の入力信号を、映像信号処理部331−2に供給する。
ステップS143において、映像信号処理部331−3は、分割した入力信号(HD信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS151において、映像信号処理部331−2は、映像信号処理部331−4から供給された制御信号に応じて、映像信号処理部331−2が信号処理を施すSD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS152において、映像信号処理部331−2は、映像信号処理部331−3から供給された入力信号であるHD信号を、認識したSD信号相当の処理帯域に分割する。また、映像信号処理部331−2は、HD信号を分割した残りのSD信号相当の処理帯域の入力信号を、映像信号処理部331−1に供給する。
ステップS153において、映像信号処理部331−2は、分割した入力信号(SD信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS161において、映像信号処理部331−1は、映像信号処理部331−4から供給された制御信号に応じて、映像信号処理部331−1が信号処理を施すSD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS162において、映像信号処理部331−1は、映像信号処理部331−2から供給された入力信号(SD信号)に対して所定の映像信号処理を施し、その処理結果を、映像信号処理部331−2に供給する。
ステップS154において、映像信号処理部331−2は、映像信号処理部331−1から供給された信号(SD信号)と、ステップS153において映像信号処理を施したSD信号とを統合して、HD信号として映像信号処理部331−3に供給する。
ステップS144において、映像信号処理部331−3は、映像信号処理部331−2から供給された信号(HD信号)と、ステップS143において映像信号処理を施したHD信号とを統合して、HDp信号として映像信号処理部331−4に供給する。
ステップS136において、映像信号処理部331−4は、映像信号処理部331−3から供給された信号(HDp信号)と、ステップS135において映像信号処理を施したHDp信号とを統合する。
ステップS137において、映像信号処理部331−4は、ステップS136において統合した信号を、4K2K信号として映像表示デバイス332に出力する。
ステップS138において、映像表示デバイス332は、4K2K信号に応じて映像を表示する。
以上の処理により、4K2Kの映像入力信号に対して、映像信号処理部331−1乃至331−4それぞれの処理能力に応じた映像信号処理を施し、4K2Kの映像出力信号を出力することができる。
したがって、図11のテレビジョン受像機においては、4K2Kの処理能力を有する映像信号処理部を設けることなく、HDp,HD,SD信号相当の処理能力を有する映像信号処理部を組み合わせることで、4K2Kの映像入力信号に対して、4K2Kの映像出力信号を出力し、対応した映像を表示することができる。結果として、映像入力信号および映像出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、映像入力信号および映像出力信号の広帯域化に対応することができる。
また、図11のテレビジョン受像機においては、図4のフローチャートで説明した、出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理と同様にして、映像出力信号の帯域の拡大に対応した映像信号処理が行われる。
したがって、図11のテレビジョン受像機においては、4K2Kの処理能力を有する映像信号処理部を設けることなく、HDp,HD,SD信号相当の処理能力を有する映像信号処理部を組み合わせることで、4K2Kまで映像出力信号の帯域を拡大することができる。結果として、映像表示デバイス332の性能のみが向上する等により、映像出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、映像出力信号の広帯域化に対応することができる。
以上においては、本発明をテレビジョン受像機に適用した場合について説明してきたが、上述した構成は、例えば、映像処理システムにも適用することができる。
図13は、本発明を適用した映像処理システムの構成例を示している。
図13においては、3つの状態の映像処理システムが示されている。図13左側に示されている映像処理システムは、映像処理装置431−1および431−2から構成されている。図13中央に示されている映像処理システムは、図13左側に示されている映像処理システムに、映像処理装置431−3が追加されて構成されている。図13右側に示されている映像処理システムは、図13中央に示されている映像処理システムに、映像処理装置431−4が追加されて構成されている。
図13において、映像処理装置431−1は、SD信号に対する信号処理を行うことができ、SD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号(図中、太破線)に応じて、所定の映像信号処理を施し、SD信号を出力する。
映像処理装置431−2は、単独では、映像処理装置431−1と同様、SD信号に対する信号処理を行うことができ、SD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、SD信号を出力する。
映像処理装置431−3は、単独では、HD信号に対する信号処理を行うことができ、HD信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、HD信号を出力する。
映像処理装置431−4は、単独では、HDp(HDプログレッシブ)信号に対する信号処理を行うことができ、HDp信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の映像信号処理を施し、HDp信号を出力する。
また、図13における映像処理装置431−1乃至431−4はそれぞれ、図1の信号処理装置31−1乃至31−4、および、図5の信号処理装置131−1乃至131−4と対応する。すなわち、図13の映像処理システムは、映像信号に対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理システムの機能と図5の信号処理システムの機能とを併せた機能を有する。すなわち、映像処理装置431−1乃至431−4それぞれは、映像信号を扱う点以外は、基本的に、図10で説明した信号処理装置231−1乃至231−3と同様の構成を有するものである。したがって、映像処理装置431−1乃至431−4の説明は省略する。
次に、図14のフローチャートを参照して、図13の映像処理システムにおける映像信号処理の例として、映像入力信号および映像出力信号の帯域の拡大に対応する映像信号処理について説明する。
ステップS231において、映像処理装置431−4は、4K2K信号を入力する。
ステップS232において、映像処理装置431−4は、ユーザの操作を表す操作信号と、映像処理システムにおける映像処理装置431−1乃至431−4の処理能力とに応じて、それぞれが分担する信号処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、映像処理装置431−4は、入力された4K2K信号に対して、映像処理装置431−1乃至431−4がそれぞれ、SD,SD,HD,HDp信号相当の処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、自身を含めた映像処理装置431−1乃至431−4に供給する。
ステップS233において、映像信号装置431−4は、制御信号を基に、映像信号装置431−4が信号処理を施すHDp信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS234において、映像処理装置431−4は、入力信号である4K2K信号を、認識したHDp信号相当の処理帯域に分割する。また、映像処理装置431−4は、入力信号である4K2K信号を分割した残りのHDp信号相当の処理帯域の入力信号を、映像処理装置431−3に供給する。
ステップS235において、映像処理装置431−4は、分割した入力信号(HDp信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS241において、映像処理装置431−3は、映像処理装置431−4から供給された制御信号に応じて、映像処理装置431−3が信号処理を施すHD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS242において、映像処理装置431−3は、映像処理装置431−4から供給された入力信号であるHDp信号を、認識したHD信号相当の処理帯域に分割する。また、映像処理装置431−3は、HDp信号を分割した残りのHD信号相当の処理帯域の入力信号を、映像処理装置431−2に供給する。
ステップS243において、映像処理装置431−3は、分割した入力信号(HD信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS251において、映像処理装置431−2は、映像処理装置431−4から供給された制御信号に応じて、映像処理装置431−2が信号処理を施すSD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS252において、映像処理装置431−2は、映像処理装置431−3から供給された入力信号であるHD信号を、認識したSD信号相当の処理帯域に分割する。また、映像処理装置431−2は、HD信号を分割した残りのSD信号相当の処理帯域の入力信号を、映像処理装置431−1に供給する。
ステップS253において、映像処理装置431−2は、分割した入力信号(SD信号)に対して所定の映像信号処理を施す。
ステップS261において、映像処理装置431−1は、映像処理装置431−4から供給された制御信号に応じて、映像処理装置431−1が信号処理を施すSD信号相当の処理帯域を認識する。
ステップS262において、映像処理装置431−1は、映像処理装置431−2から供給された入力信号(SD信号)に対して所定の映像信号処理を施し、その処理結果を、映像処理装置431−2に供給する。
ステップS254において、映像処理装置431−2は、映像処理装置431−1から供給された信号(SD信号)と、ステップS253において映像信号処理を施したSD信号とを統合して、HD信号として映像処理装置431−3に供給する。
ステップS244において、映像処理装置431−3は、映像処理装置431−2から供給された信号(HD信号)と、ステップS243において映像信号処理を施したHD信号とを統合して、HDp信号として映像処理装置431−4に供給する。
ステップS236において、映像処理装置431−4は、映像処理装置431−3から供給された信号(HDp信号)と、ステップS235において映像信号処理を施したHDp信号とを統合する。
ステップS237において、映像処理装置431−4は、ステップS236において統合した信号を、4K2K信号として出力する。
以上の処理により、4K2Kの映像入力信号に対して、映像処理装置431−1乃至431−4それぞれの処理能力に応じた映像信号処理を施し、4K2Kの映像出力信号を出力することができる。
したがって、図13の映像処理システムにおいては、4K2Kの処理能力を有する映像処理装置を設けることなく、HDp,HD,SD信号相当の処理能力を有する映像処理装置を組み合わせることで、4K2Kの映像入力信号に対して、4K2Kの映像出力信号を出力することができる。結果として、映像入力信号および映像出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、映像入力信号および映像出力信号の広帯域化に対応することができる。
また、図13の映像処理システムにおいては、図4のフローチャートで説明した、出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理と同様にして、映像出力信号の帯域の拡大に対応した映像信号処理が行われる。
したがって、図13の映像処理システムにおいては、4K2Kの処理能力を有する映像処理装置を設けることなく、HDp,HD,SD信号相当の処理能力を有する映像処理装置を組み合わせることで、4K2Kまで映像出力信号の帯域を拡大することができる。結果として、映像出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、映像出力信号の広帯域化に対応することができる。
以上においては、本発明を映像処理システムに適用した場合について説明してきたが、上述した構成は、例えば、音声処理システムにも適用することができる。
図15は、本発明を適用した音声処理システムの構成例を示している。
図15においては、3つの状態の音声処理システムが示されている。図15左側に示されている音声処理システムは、音声処理装置531−1および531−2から構成されている。図15中央に示されている音声処理システムは、図15左側に示されている音声処理システムに、音声処理装置531−3が追加されて構成されている。図15右側に示されている音声処理システムは、図15中央に示されている音声処理システムに、音声処理装置531−4が追加されて構成されている。
図15において、音声処理装置531−1は、サンプリング周波数Fsの音声信号に対する信号処理を行うことができ、サンプリング周波数Fsの音声信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号(図中、太破線)に応じて、音声所定の信号処理を施し、サンプリング周波数Fsの音声信号を出力する。
音声処理装置531−2は、単独では、音声処理装置531−1と同様、サンプリング周波数Fsの音声信号に対する信号処理を行うことができ、サンプリング周波数Fsの音声信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の音声信号処理を施し、サンプリング周波数Fsの音声信号を出力する。
音声処理装置531−3は、単独では、サンプリング周波数2Fsの音声信号に対する信号処理を行うことができ、サンプリング周波数2Fsの音声信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の音声信号処理を施し、サンプリング周波数2Fsの音声信号を出力する。
音声処理装置531−4は、単独では、サンプリング周波数4Fsの音声信号に対する信号処理を行うことができ、サンプリング周波数4Fsの音声信号が入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定の音声信号処理を施し、サンプリング周波数4Fsの音声信号を出力する。
また、図15における音声処理装置531−1乃至531−4はそれぞれ、図1の信号処理装置31−1乃至31−4、および、図5の信号処理装置131−1乃至131−4と対応する。すなわち、図15の音声処理システムは、音声信号に対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理システムの機能と図5の信号処理システムの機能とを併せた機能を有する。すなわち、音声処理装置531−1乃至531−4それぞれは、音声信号を扱う点以外は、基本的に、図10で説明した信号処理装置231−1乃至231−3と同様の構成を有するものである。したがって、音声処理装置531−1乃至531−4の説明は省略する。
次に、図16のフローチャートを参照して、図15の音声処理システムにおける音声信号処理の例として、音声入力信号および音声出力信号の帯域の拡大に対応する音声信号処理について説明する。
ステップS331において、音声処理装置531−4は、サンプリング周波数8Fsの音声信号を入力する。
ステップS332において、音声処理装置531−4は、ユーザの操作を表す操作信号と、音声処理システムにおける音声処理装置531−1乃至531−4の処理能力とに応じて、それぞれが分担する信号処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、音声処理装置531−4は、入力されたサンプリング周波数8Fsの音声信号に対して、音声処理装置531−1乃至531−4がそれぞれ、サンプリング周波数Fs,Fs,2Fs,4Fsの処理帯域の信号処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、自身を含めた音声処理装置531−1乃至531−4に供給する。
ステップS333において、音声処理装置531−4は、制御信号を基に、音声処理装置531−4が信号処理を施すサンプリング周波数4Fsの処理帯域を認識する。
ステップS334において、音声処理装置531−4は、入力信号であるサンプリング周波数8Fsの音声信号を、認識したサンプリング周波数4Fsの処理帯域に分割する。また、音声処理装置531−4は、入力信号であるサンプリング周波数8Fsの音声信号を分割した残りのサンプリング周波数4Fsの処理帯域の入力信号を、音声処理装置531−3に供給する。
ステップS335において、音声処理装置531−4は、分割した入力信号(サンプリング周波数4Fsの音声信号)に対して所定の音声信号処理を施す。
ステップS341において、音声処理装置531−3は、音声処理装置531−4から供給された制御信号に応じて、音声処理装置531−3が信号処理を施すサンプリング周波数2Fsの処理帯域を認識する。
ステップS342において、音声処理装置531−3は、音声処理装置531−4から供給された入力信号であるサンプリング周波数4Fsの音声信号を、認識したサンプリング周波数2Fsの処理帯域に分割する。また、音声処理装置531−3は、サンプリング周波数4Fsの音声信号を分割した残りのサンプリング周波数2Fsの処理帯域の入力信号を、音声処理装置531−2に供給する。
ステップS343において、音声処理装置531−3は、分割した入力信号(サンプリング周波数2Fsの音声信号)に対して所定の音声信号処理を施す。
ステップS351において、音声処理装置531−2は、音声処理装置531−4から供給された制御信号に応じて、音声処理装置531−2が信号処理を施すサンプリング周波数Fsの処理帯域を認識する。
ステップS352において、音声処理装置531−2は、音声処理装置531−3から供給された入力信号であるサンプリング周波数2Fsの音声信号を、認識したサンプリング周波数Fsの処理帯域に分割する。また、音声処理装置531−2は、サンプリング周波数2Fsの音声信号を分割した残りのサンプリング周波数Fsの処理帯域の入力信号を、音声処理装置531−1に供給する。
ステップS353において、音声処理装置531−2は、分割した入力信号(サンプリング周波数Fsの音声信号)に対して所定の音声信号処理を施す。
ステップS361において、音声処理装置531−1は、音声処理装置531−4から供給された制御信号に応じて、音声処理装置531−1が信号処理を施すサンプリング周波数Fsの処理帯域を認識する。
ステップS362において、音声処理装置531−1は、音声処理装置531−2から供給された入力信号(サンプリング周波数Fsの音声信号)に対して所定の音声信号処理を施し、その処理結果を、音声処理装置531−2に供給する。
ステップS354において、音声処理装置531−2は、音声処理装置531−1から供給された信号(サンプリング周波数Fsの音声信号)と、ステップS353において音声信号処理を施したサンプリング周波数Fsの音声信号とを統合して、サンプリング周波数2Fsの音声信号として音声処理装置531−3に供給する。
ステップS344において、音声処理装置531−3は、音声処理装置531−2から供給された信号(サンプリング周波数2Fsの音声信号)と、ステップS343において音声信号処理を施したサンプリング周波数2Fsの音声信号とを統合して、サンプリング周波数4Fsの音声信号として音声処理装置531−4に供給する。
ステップS336において、音声処理装置531−4は、音声処理装置531−3から供給された信号(サンプリング周波数4Fsの音声信号)と、ステップS335において音声信号処理を施したサンプリング周波数4Fsの音声信号とを統合する。
ステップS337において、音声処理装置531−4は、ステップS336において統合した信号を、サンプリング周波数8Fsの音声信号として出力する。
以上の処理により、サンプリング周波数8Fsの音声入力信号に対して、音声処理装置531−1乃至531−4それぞれの処理能力に応じた音声信号処理を施し、サンプリング周波数8Fsの音声出力信号を出力することができる。
したがって、図15の音声処理システムにおいては、サンプリング周波数8Fsの処理能力を有する音声処理装置を設けることなく、4Fsや2Fs,Fs相当のサンプリング周波数の処理能力を有する音声処理装置を組み合わせることで、サンプリング周波数8Fsの音声入力信号に対して、サンプリング周波数8Fsの音声出力信号を出力することができる。結果として、音声入力信号および音声出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、音声入力信号および音声出力信号の広帯域化に対応することができる。
また、図15の音声処理システムにおいては、図4のフローチャートで説明した、出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理と同様にして、音声出力信号の帯域の拡大に対応した音声信号処理が行われる。
したがって、図15の音声処理システムにおいては、サンプリング周波数8Fsの処理能力を有する音声処理装置を設けることなく、4Fsや2Fs,Fs相当のサンプリング周波数の処理能力を有する音声処理装置を組み合わせることで、サンプリング周波数8Fsまで音声出力信号の帯域を拡大することができる。結果として、音声出力信号の帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、音声出力信号の広帯域化に対応することができる。
以上においては、本発明を音声処理システムに適用した場合について説明してきたが、上述した構成は、例えば、データ処理システムにも適用することができる。
図17は、本発明を適用したデータ処理システムの構成例を示している。
図17においては、3つの状態のデータ処理システムが示されている。図17左側に示されているデータ処理システムは、データ処理装置631−1および631−2から構成されている。図17中央に示されているデータ処理システムは、図17左側に示されているデータ処理システムに、データ処理装置631−3が追加されて構成されている。図17右側に示されているデータ処理システムは、図17中央に示されているデータ処理システムに、データ処理装置631−4が追加されて構成されている。
図17において、データ処理装置631−1は、データレートN(bps(bit per seconds))のデータに対する信号処理を行うことができ、データレートN(bps)のデータが入力されると、ユーザの操作による操作信号(図中、太破線)に応じて、所定のデータ処理を施し、データレートN(bps)のデータを出力する。
データ処理装置631−2は、単独では、データ処理装置631−1と同様、データレートN(bps)のデータに対するデータ処理を行うことができ、データレートN(bps)のデータが入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定のデータ処理を施し、データレートN(bps)のデータを出力する。
データ処理装置631−3は、単独では、データレート2N(bps)のデータに対するデータ処理を行うことができ、データレート2N(bps)のデータが入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定のデータ処理を施し、データレート2N(bps)のデータを出力する。
データ処理装置631−4は、単独では、データレート4N(bps)のデータに対するデータ処理を行うことができ、データレート4N(bps)のデータが入力されると、ユーザの操作による操作信号に応じて、所定のデータ処理を施し、データレート4N(bps)のデータを出力する。
また、図17におけるデータ処理装置631−1乃至631−4はそれぞれ、図1の信号処理装置31−1乃至31−4、および、図5の信号処理装置131−1乃至131−4と対応する。すなわち、図17のデータ処理システムは、データに対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理システムの機能と図5の信号処理システムの機能とを併せた機能を有する。すなわち、データ処理装置631−1乃至631−4それぞれは、所定のフォーマットの信号に代わって、所定のデータレートのデータを扱う点以外は、基本的に、図10で説明した信号処理装置231−1乃至231−3と同様の構成を有するものである。したがって、データ処理装置631−1乃至631−4の説明は省略する。
次に、図18のフローチャートを参照して、図17のデータ処理システムにおけるデータ処理の例として、入力データおよび出力データの帯域の拡大に対応するデータ処理について説明する。
ステップS431において、データ処理装置631−4は、データレート8N(bps)のデータを入力する。
ステップS432において、データ処理装置631−4は、ユーザの操作を表す操作信号と、データ処理システムにおけるデータ処理装置631−1乃至631−4の処理能力とに応じて、それぞれが分担するデータ処理の処理帯域を決定し、それぞれに指示する。具体的には、データ処理装置631−4は、入力されたデータレート8N(bps)のデータに対して、データ処理装置631−1乃至631−4がそれぞれ、データレートN,N,2N,4Nの処理帯域のデータ処理を行うことを決定し、その旨の制御信号を、自身を含めたデータ処理装置631−1乃至631−4に供給する。
ステップS433において、データ処理装置631−4は、制御信号を基に、データ処理装置631−4がデータ処理を施すデータレート4Nの処理帯域を認識する。
ステップS434において、データ処理装置631−4は、入力データであるデータレート8N(bps)のデータを、認識したデータレート4Nの処理帯域に分割する。また、データ処理装置631−4は、入力データであるデータレート8N(bps)のデータを分割した残りのデータレート4Nの処理帯域の入力データを、データ処理装置631−3に供給する。
ステップS435において、データ処理装置631−4は、分割した入力データ(データレート4N(bps)のデータ)に対して所定のデータ処理を施す。
ステップS441において、データ処理装置631−3は、データ処理装置631−4から供給された制御信号に応じて、データ処理装置631−3がデータ処理を施すデータレート2Nの処理帯域を認識する。
ステップS442において、データ処理装置631−3は、データ処理装置631−4から供給された入力信号であるデータレート4N(bps)のデータを、認識したデータレート2Nの処理帯域に分割する。また、データ処理装置631−3は、データレート4N(bps)のデータを分割した残りのデータレート2Nの処理帯域の入力データを、データ処理装置631−2に供給する。
ステップS443において、データ処理装置631−3は、分割した入力データ(データレート2N(bps)のデータ)に対して所定のデータ処理を施す。
ステップS451において、データ処理装置631−2は、データ処理装置631−4から供給された制御信号に応じて、データ処理装置631−2がデータ処理を施すデータレートNの処理帯域を認識する。
ステップS452において、データ処理装置631−2は、データ処理装置631−3から供給された入力データであるデータレート2N(bps)のデータを、認識したデータレートNの処理帯域に分割する。また、データ処理装置631−2は、データレート2N(bps)のデータを分割した残りのデータレートNの処理帯域の入力データを、データ処理装置631−1に供給する。
ステップS453において、データ処理装置631−2は、分割した入力データ(データレートN(bps)のデータ)に対して所定のデータ処理を施す。
ステップS461において、データ処理装置631−1は、データ処理装置631−4から供給された制御信号に応じて、データ処理装置631−1がデータ処理を施すデータレートNの処理帯域を認識する。
ステップS462において、データ処理装置631−1は、データ処理装置631−2から供給された入力データ(データレートN(bps)のデータ)に対して所定のデータ処理を施し、その処理結果を、データ処理装置631−2に供給する。
ステップS454において、データ処理装置631−2は、データ処理装置631−1から供給されたデータ(データレートN(bps)のデータ)と、ステップS453においてデータ処理を施したデータレートN(bps)のデータとを統合して、データレート2N(bps)のデータとしてデータ処理装置631−3に供給する。
ステップS444において、データ処理装置631−3は、データ処理装置631−2から供給されたデータ(データレート2N(bps)のデータ)と、ステップS443においてデータ処理を施したデータレート2N(bps)のデータとを統合して、データレート4N(bps)のデータとしてデータ処理装置631−4に供給する。
ステップS436において、データ処理装置631−4は、データ処理装置631−3から供給されたデータ(データレート4N(bps)のデータ)と、ステップS435においてデータ処理を施したデータレート4N(bps)のデータとを統合する。
ステップS437において、データ処理装置631−4は、ステップS436において統合したデータを、データレート8N(bps)のデータとして出力する。
以上の処理により、データレート8N(bps)の入力データに対して、データ処理装置631−1乃至631−4それぞれの処理能力に応じたデータ処理を施し、データレート8N(bps)の出力データを出力することができる。
したがって、図17のデータ処理システムにおいては、データレート8N(bps)の処理能力を有するデータ処理装置を設けることなく、4Nや2N,N相当のデータレートの処理能力を有するデータ処理装置を組み合わせることで、データレート8N(bps)の入力データに対して、データレート8N(bps)の出力データを出力することができる。結果として、入力データおよび出力データの帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、入力データおよび出力データの広帯域化に対応することができる。
また、図17のデータ処理システムにおいては、図4のフローチャートで説明した、出力信号の帯域の拡大に対応した信号処理と同様にして、出力データの帯域の拡大に対応したデータ処理が行われる。
したがって、図17のデータ処理システムにおいては、データレート8N(bps)の処理能力を有するデータ処理装置を設けることなく、4Nや2N,N相当のデータレートの処理能力を有するデータ処理装置を組み合わせることで、データレート8N(bps)まで出力データの帯域を拡大することができる。結果として、出力データの帯域の拡大が要求された場合でも、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、出力データの広帯域化に対応することができる。
以上のように、複数の信号処理装置のうちのいずれかに入力された入力信号に対して、分担して信号処理を施す複数の信号処理装置からなる信号処理システムにおいて、例えば、信号処理装置31−2は、入力信号の、自身の処理能力(1B)に応じた帯域の帯域1B信号に対して、所定の信号処理を施し、信号処理装置31−1において、入力信号の、信号処理装置31−1の処理能力(1B)に応じた帯域の帯域1B信号に対して、所定の信号処理が施された信号と、信号処理装置31−2が信号処理を施した帯域1B信号とを統合し、信号処理装置31−3に出力するので、例えば、帯域4Bの処理能力を有する信号処理装置を設けることなく、帯域1Bまたは2Bの処理能力を有する信号処理装置を組み合わせることで、帯域1Bの入力信号に対して、帯域4Bまで出力信号の帯域を拡大したり、帯域4Bの入力信号に対して、帯域4Bの出力信号を出力することができる。結果として、その帯域の処理能力を有さない既存システムを廃棄せずに、信号の広帯域化に対応することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に、プログラム記録媒体からインストールされる。
図19は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)901,ROM(Read Only Memory)902,RAM(Random Access Memory)903は、バス904により相互に接続されている。
バス904には、さらに、入出力インタフェース905が接続されている。入出力インタフェース905には、キーボード、マウス、マイクロホン等よりなる入力部906、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部907、ハードディスクや不揮発性のメモリ等よりなる記憶部908、ネットワークインタフェース等よりなる通信部909、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等のリムーバブルメディア911を駆動するドライブ910が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU901が、例えば、記憶部908に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース905およびバス904を介して、RAM903にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU901)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等よりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア911に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア911をドライブ910に装着することにより、入出力インタフェース905を介して、記憶部908にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部909で受信し、記憶部908にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM902や記憶部908に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
31−1乃至31−4 信号処理装置, 51−1乃至51−3 制御部, 52−1乃至52−3 信号処理部, 52a−1乃至52a−3 増幅部, 53−2,53−3 信号統合部, 131−1乃至131−4 信号処理装置, 151−1乃至151−3 制御部, 152−2,152−3 信号分割部, 153−1乃至153−3 信号処理部, 154−2,154−3 信号統合部, 231−1乃至231−3 信号処理装置, 251−1乃至251−3 制御部, 252−1,252−2 SW, 253−2,253−3 信号分割部, 254−2,254−3 SW, 255−1乃至255−3 信号処理部, 255a−1乃至255a−3 増幅部, 256−2,256−3 信号統合部