JP4660666B2 - 偏光素子および偏光素子を含む光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光素子、特に二波長に使用することのできる偏光素子および偏光素子を含む光学系に関する。さらに詳細に、光ピックアップ系において、デジタルバーサタルディスク(DVD)用波長およびコンパクト・ディスク(CD)用波長に使用することのできる偏光ビームスプリッタおよび偏光ビームスプリッタを含む光学系に関する。
従来の格子素子技術では、半導体レーザーの一波長に対して偏光制御による分離を行っていた。たとえば、特開2002−90534号公報(第17段落、図1他)に開示された偏光ビームスプリッタは、TE偏光とTM偏光の2つのモードで、TE偏光時は反射し、TM偏光時は透過させていた。しかし、この偏光ビームスプリッタは、二つの異なる半導体レーザーの波長に使用することはできなかった。
また、SiO2 基板にSiとSiO2 を交互に積層させて全体5層の矩形山を形成させて、任意の入射角度および動作波長に対して、偏光制御を行う装置も提案されている。たとえば、Tyan et al.,“Design, fabrication, and characterization of form-birefringent multilayer polarizing beam splitter”, Vol.14, No.7/July 1997/J. Opt. Soc. Am. Aを参照することができる。また、特開2001-51122号は、第1ブラッグ条件より短い周期ごとに繰り返しつつz軸方向に層状に積層する構造によって、入射光に位相を与えて偏波を分離する偏光ビームスプリッタを開示している。しかし、このような装置を現実に作製するのは、困難である。また、作製しても、工程が複雑であり、高コストである。
ここで、回折格子による偏光分離の原理について説明する。図1に示すように、屈折率がn1の媒質からn2の媒質に光が進む。境界には、周期Λの格子が形成されている。
光にはTE偏光(s偏光)、TM偏光(p偏光)と呼ばれる偏光がある。回折格子に光が入射する場合に、格子の溝に対して電界が平行に振動する方向の偏光をTE偏光と呼び、電界が垂直に(磁界が平行に)振動する方向の偏光をTM偏光と呼ぶ。
回折格子が波長λに対し、 入射角度θ0 、周期Λを用いて
Λcosθ0 (1)
の条件が満たされたとき、その回折格子構造は、光にとって有効屈折率neff で表される薄膜構造内を進行しているように認識される。このとき有効屈折率neff は、入射光の偏光方向によって異なり、第1次近似では次式で書き表される。
Figure 0004660666
ただしfは周期Λに対する図1における山側部分の比を表す。上式からfが0,1以外では、各々の偏光に対する有効屈折率の値が異なっていることがわかる。
各々の偏光状態による有効屈折率の違いの物理的意味は、光の波長よりも極めて小さい構造体を光が通過する際、構造体は散乱などを生じさせる遮蔽物として捉えられる。結果として遮蔽物を通過するのにエネルギー損失が生じ、その影響が有効屈折率として現われていると考えることができる。
この条件の下で各々の偏光成分における有効屈折率neff=nTE または neff = nTM (ただしnTE ≠nTM )のいずれかが、異なる媒質を進行する光の屈折の関係式(Snellの式)から変形される式
Figure 0004660666
を満たすと、その偏光方向をもつ入射光は有効屈折率neff のもつ薄膜層を通過できなくなる。この状態は図1において、有効屈折率neff のもつ薄膜層での屈折角度θ1がほぼ90°に達しており、n2側への層に光が移動できない状態に相当する。結果的に、入射したエネルギーの発散先として、反射光が生じることとなる。
以上、いずれか一方の偏光方向の光が格子構造から認識される有効屈折率neff の効果によって(4)式が成立すると、微小周期による偏光素子が実現することになる。
上述のように、格子部において周期を波長以下に設定することにより、電磁波として表される光は進行に伴って、回折波が生じないため、波の重ね合わせとして表現される回折効果として認識されなくなる。波の進行に対して格子部は屈折率変化の対象としてみなされ、電磁波に与える効果は仮想的な屈折率をもつ材質内での進行と同等の性質を与える。この結果、特定の波長帯域において薄膜層と同様の効果をもたらす。格子部を仮想的な屈折率をもつ材質と仮定する手法は有効屈折率法と呼ばれている。たとえば、非特許文献2には格子形状から有効屈折率を求めるための式が記述されている。有効屈折率層は格子部の周期に対する山部の比によって有効屈折率の値が決定される。矩形型凹凸形状の格子部もまた特定の波長帯域に依存し、その設計は矩形型凹凸形状の比と高さにより決まる。たとえば、Journal of Optical Society of America A Vol.13 No.5の988ページやApplied Optics Vol.36 No.34の8935ページなどに開示されているように、波長帯域を広げるために、高さ方向に対して三角形型の格子にすることによって、連続的に有効屈折率を変化させることができる。この操作により連続的に変化を与える多数の薄膜層の重ね合わせた効果と同様の性能をもたせることができる。
しかし、所定の波長領域の二波長に対して使用することのできる、簡単な構造の偏光素子は開発されていない。
このように、所定の波長領域の二波長に対して使用することのできる、簡単な構造の偏光素子に対する大きなニーズが存在する。
本発明による偏光素子は、基板に断面が台形形状の、一定周期Λの格子パターンを形成し、当該格子パターン上に基板に比べて屈折率の高い膜を付着させた2層構造からなる。第1の波長λおよび第2の波長λがλの関係を満たす場合に、格子面に対する入射角度を、θとしてΛcosθ0 1 である。
第1の波長λのTE偏光およびTM偏光の一方に対して、反射素子として機能し、他方に対して透過素子として機能し、第2の波長λのTE偏光およびTM偏光の一方に対して、反射素子として機能し、他方に対して透過素子として機能するように格子周期、格子高さ、台形の平行ではない辺の傾き角度、デューティ比および膜厚を定めている。
あるいは、第1の波長λに対して、TE偏光の0次回折光の反射効率が、偏光素子が反射素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、TM偏光の0次回折光の透過効率が、偏光素子が透過素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、第2の波長λに対して、TE偏光の0次回折光の透過効率が、偏光素子が透過素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、TM偏光の0次回折光の反射効率が、偏光素子が反射素子として機能するのに十分な所定の値以上であるように格子周期、格子高さ、台形の平行ではない辺の傾き角度、デューティ比および膜厚を定めている。
したがって、本発明による偏光素子は、基板の格子による多数の有効屈折率層と膜の格子による多数の有効屈折率層に近似でき、第1および第2の波長に対して偏光特性を有する。
断面形状が台形形状の格子は、たとえば、断面形状が三角形の格子と比較すると、格子周期、格子高さおよび膜厚の他に、台形の平行ではない辺の傾き角度やデューティ比を調整できるのでより調整の自由度が大きい。また、断面形状が台形形状の格子は、断面形状が三角形の格子と比較すると、金型の作成が容易である。さらに、断面形状が台形形状の格子は、金型から樹脂に転写する場合の転写率が、断面形状が三角形の格子のように低下しないので、成型品の作成も容易である。
また、基板上に1層の膜を付着させた簡単な構造であり、製造方法が簡単であり、製造コストも低く低価額である。さらに、コンパクトな構造であり、装置の小型化が実現できる。
本発明の一実施形態による偏光素子は、基板が合成樹脂から構成されている。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、基板がアクリルまたはポリオレフィンなどの透明樹脂から構成されている。
したがって、本発明の実施形態による偏光素子は、低価額である。また、基板上に格子パターンを形成し易い。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、基板の格子パターンが金型からの転写によって形成される。
したがって、本発明の実施形態による偏光素子は、製造方法が簡単であり、製造コストも低く低価額である。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、膜が蒸着膜である。
したがって、基板上に1層の蒸着を行えばよいので製造方法が簡単である。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、蒸着膜がチタン系酸化物またはタンタル系酸化物など基板の屈折率より高い屈折率の材料からなる。
基板上に薄膜を蒸着する場合、蒸着膜の屈折率が基板の屈折率よりも高いと、格子を多層膜で近似したとき、隣接する層よりも屈折率の高い層ができる。このときの屈折率をnとする。この屈折率の高い層に入射した光は、次の層に入射するが、その屈折率nはnよりも小さいとする。このとき、光線の入射角をθとすると、この2層の境界面においては、スネルの法則から得られる反射条件
Figure 0004660666
を満たしやすくなり、従って反射が起こりやすくなる。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、格子高さが格子周期よりも小さい。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、格子高さと膜厚との和が格子周期よりも小さい。
一般的に、格子周期に対する格子高さの比が小さいほど金型の加工が易しく、成形時の転写率も向上する。
蒸着膜を薄くすると、蒸着後の格子形状は蒸着前の形状に近くなる。また、蒸着膜を薄くすると、材料費も低くなり、処理時間も短くなる。
本発明の他の実施形態による偏光素子は、第1の波長がデジタルバーサタルディスク用波長で有り、第2の波長がコンパクト・ディスク用波長である。
したがって、デジタルバーサタルディスクおよびコンパクト・ディスク両用の光ピックアップシステムに使用することができる。
本発明の光学系は、第1の波長の光源と、第2の波長の光源と、1/4波長板と、偏光素子とを含む。本発明の光学系において、第1および第2の波長の光源からの光は、偏光素子に反射または偏光素子を透過した後、1/4波長板を経てディスクに到達し、ディスクに反射された戻りの光は、ふたたび1/4波長板を経て偏光素子に戻り、偏光素子を透過または偏光素子に反射されように構成されている。
したがって、デジタルバーサタルディスクおよびコンパクト・ディスク両用の光ピックアップシステムなどに使用することができる。
本発明の実施形態による光学系においては、第1の波長の光源および第2の波長の光源が、2波長光源である。
したがって、よりコンパクトな光ピックアップシステムを実現することができる。
回折格子による偏光分離の原理について説明する。 本発明の2層台形形状格子の構造を示す。 本発明の2層台形形状格子を示す。 2層矩形状格子を示す。 本発明の2層台形形状格子(数値実施例1)の回折効率を示す。 本発明の2層台形形状格子(数値実施例1)の波長依存性を示す。 本発明の2層台形形状格子(数値実施例1)の入射角依存性を示す。 本発明の一実施形態による偏光ビームスプリッタを使用した光ピックアップシステムの構成を示す。
本発明の実施形態による二波長偏光ビームスプリッタは、基板に断面が台形形状の、一定周期Λの格子パターンを形成し、当該格子パターン上に基板に比べて屈折率の高い膜を付着させた2層構造からなる。当該2層構造を図2に示す。基板は合成樹脂であり、アクリルまたはポリオレフィンであることが好ましい。基板上の格子パターンは、樹脂成形金型に形成した微細形状を転写することで作成する。樹脂成形金型に形成しておく微細形状は、電子線描画装置で描画し、エッチングにより作成する。このように、転写された、樹脂基板の格子パターン上に、高屈折率層としてTiO2などチタン系酸化物またはタンタル系酸化物などの樹脂よりも屈折率の高い膜を、たとえば蒸着によって成膜する。
樹脂の屈折率よりも高い屈折率の膜を配置する理由は、以下の通りである。基板上に薄膜を蒸着する場合、蒸着膜の屈折率が基板の屈折率よりも高いと、格子を多層膜で近似したとき隣接する層よりも屈折率の高い層ができる。このときの屈折率をnとする。この屈折率の高い層に入射した光は、次の層に入射するが、その屈折率nはnよりも小さいとする。このとき、光線の入射角をθとすると、この2層の境界面においては、スネルの法則から得られる反射条件
Figure 0004660666
を満たしやすくなり、従って反射が起こりやすくなる。
なお、第1の波長λおよび第2の波長λがλの関係を満たす場合に、格子面に対する入射角度を、θとして、格子周期Λは、
Λcosθ0 1 の関係を満たすように設定する。また、樹脂部分の格子高さは、格子周期よりも小さくなるように設定する。
以下では、第1の波長はDVD用波長(0.66μm)、第2の波長としてCD用波長(0.79μmまたは0.785μm)とする。
ここで、本発明の2層台形形状格子(図3)について、2層矩形状格子(図4)と比較して説明する。2層矩形状格子は、基板の格子による有効屈折率層1および膜の格子による有効屈折率層2の2層の有効屈折率層に近似できる。本発明の2層台形形状格子は、基板の格子によるn層の有効屈折率層と膜の格子によるn’層の有効屈折率層に近似できる。このような構造により、2波長に対して偏光特性を持たせることが可能となる。
具体的には、格子周期を調整することにより、TE偏光およびTM偏光における回折効率の波長依存特性を調整する。DVD用波長の反射または透過効率がいずれかの偏光でピークとなり、CD用波長の反射または透過効率がいずれかの偏光でピークとなるようにする。また、格子高さ、台形の平行ではない辺の傾き角度、デューティ比および膜厚を調整してピーク効率を調整する。
それぞれの波長について、一方の偏光で透過素子として機能し(透過効率が一定値以上)、他方の偏光で反射素子として機能する(反射効率が一定値以上)ようにすればよい。
断面形状が台形形状の格子は、たとえば、断面形状が三角形の格子と比較すると、格子周期、格子高さおよび膜厚の他に台形の平行ではない辺の傾き角度やデューティ比を調整できるのでより調整の自由度が大きい。また、断面形状が台形形状の格子は、断面形状が三角形の格子と比較すると、金型の作成が容易である。さらに、断面形状が台形形状の格子は、金型から樹脂に転写する場合の転写率が、断面形状が三角形の格子のように低下しないので、成型品の作成も容易である。
以下において、数値実施例1について説明する。数値実施例1においては、25℃において、DVD用波長に対して、樹脂の屈折率は、1.507、膜の屈折率は、2.019とする。また、25℃において、CD用波長(0.79μm)に対して、樹脂の屈折率は、1.504、膜の屈折率は、1.982とする。
(数値実施例1)
本実施例の2層台形形状格子の仕様を表1に示す。

Figure 0004660666
図2を参照して、表1に示したパラメータを説明する。樹脂高さとは、樹脂部分の格子高さである。テーパー角とは、台形の下底と台形の平行でない辺のなす角度である。樹脂の形状および蒸着膜の形状のデューティ比dは、以下の式で表せる。

d=a/(a+b) (樹脂)
d=A/(A+B) (蒸着膜)

ここで、aは台形の上底の長さ、bは隣接する台形の間の間隔である。また、Aは、樹脂からなる格子上に膜を蒸着した後の台形の上底の長さ、Bは、格子上に膜を蒸着した後の台形の間の間隔である。
一般的に、樹脂高さと膜厚の和は、格子周期よりも小さくするのが好ましい。その理由は、つぎのとおりである。格子周期に対する格子高さの比が大きいほど金型の加工が難しく、成形時の転写率も悪化する。また、蒸着膜が厚くなると、蒸着後の格子形状は蒸着前の形状から外れていき、形状の予測が困難となる。また、蒸着膜を多く乗せる分、材料費も高くなり、処理時間も長くなる。
DVD用波長およびCD用波長の、偏光角度に対する回折効率(透過・反射効率)を図5に示す。偏光角度は、0度がTM偏光、90度がTE偏光である。格子面への入射角度は、45度である。また、TEモードおよびTMモードの波長依存特性を図6に示す。図6は、図5のTE偏光およびTM偏光の状態から、波長を変化させたものである。DVD用波長およびCD用波長の、入射角依存性を図7に示す。図7は、図5のTE偏光およびTM偏光の状態から、入射角を変化させたものである。
図5から明らかなように、DVD用波長のTE偏光は、80%以上反射され、DVD用波長のTM偏光は、70%以上透過される。また、CD用波長のTE偏光は、80%以上反射され、CD用波長のTM偏光は、80%以上透過される。このように、本実施例の2層台形形状の格子は、DVD用波長およびCD用波長に対して偏光特性を有する。
光ピックアップ光学系
本発明の偏光ビームスプリッタを使用した光ピックアップシステムの構成を、図8にしたがって説明する。
図8において、2波長レーザー光源101から発したビームは、偏光ビームスプリッタ103によって反射され、1/4波長板105、コリメータレンズ107、固定ミラー109および対物レンズ111を経てディスク(DVDまたはCD)113に至る。ディスク113で反射されたビームは、対物レンズ111、固定ミラー109、コリメータレンズ107および1/4波長板105を経由して偏光ビームスプリッタ103に戻る。ビームは戻るまで1/4波長板を2回通過しているので位相が90度変化する。このビームは、偏光ビームスプリッタ103を通過し、集光レンズ115を経てフォトダイオード117によって検出される。
偏光ビームスプリッタ103として、数値実施例1の2層台形形状格子を使用している場合について説明する。DVD用波長の光は、2波長レーザー光源101から偏光ビームスプリッタ103にTE偏光の状態で入射される。したがって、偏光ビームスプリッタ103で反射される(図5の上の図)。戻った光は、TM偏光の状態であるので、偏光ビームスプリッタ103を透過する(図5の上の図)。CD用波長の光も、レーザー光源101から偏光ビームスプリッタ103にTE偏光の状態で入射される。したがって、偏光ビームスプリッタ103で反射される(図5の下の図)。戻った光は、TM偏光の状態であるので、偏光ビームスプリッタ103を透過する(図5の下の図)。

Claims (14)

  1. 偏光素子であって、基板に断面が台形形状の、一定周期Λの格子パターンを形成し、当該格子パターン上に基板に比べて屈折率の高い膜を付着させた2層構造からなり、第1の波長λおよび第2の波長λ
    λの関係を満たす場合に、格子面に対する入射角度を、θとしてΛcosθ01 であり、第1の波長λのTE偏光およびTM偏光の一方に対して、反射素子として機能し、他方に対して透過素子として機能し、第2の波長λのTE偏光およびTM偏光の一方に対して、反射素子として機能し、他方に対して透過素子として機能するように格子周期、格子高さ、台形の平行ではない辺の傾き角度、デューティ比および膜厚を定めた偏光素子。
  2. 偏光素子であって、基板に断面が台形形状の、一定周期Λの格子パターンを形成し、当該格子パターン上に基板に比べて屈折率の高い膜を付着させた2層構造からなり、第1の波長λおよび第2の波長λ
    λの関係を満たす場合に、格子面に対する入射角度を、θとしてΛcosθ01 であり、第1の波長λに対して、TE偏光の0次回折光の反射効率が、偏光素子が反射素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、TM偏光の0次回折光の透過効率が、偏光素子が透過素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、第2の波長λに対して、TE偏光の0次回折光の反射効率が、偏光素子が反射素子として機能するのに十分な所定の値以上であり、TM偏光の0次回折光の透過効率が、偏光素子が透過素子として機能するのに十分な所定の値以上であるように格子周期、格子高さ、台形の平行ではない辺の傾き角度、デューティ比および膜厚を定めた偏光素子。
  3. 所定の値が、0.7である請求項2に記載の偏光素子。
  4. 基板が合成樹脂から構成される請求項1から3のいずれか一項に記載の偏光素子。
  5. 基板がアクリルまたはポリオレフィンなどの透明樹脂から構成される請求項4に記載の偏光素子。
  6. 基板の格子パターンが金型からの転写によって形成される請求項1から5のいずれか一項に記載の偏光素子。
  7. 膜が蒸着膜である請求項1から6のいずれか一項に記載の偏光素子。
  8. 蒸着膜がチタン系酸化物またはタンタル系酸化物など基板の屈折率より高い屈折率の材料からなる請求項7に記載の偏光素子。
  9. 格子高さが格子周期よりも小さい請求項1から8のいずれか一項に記載の偏光素子。
  10. 格子高さと膜厚との和が格子周期よりも小さい請求項1から9のいずれか一項に記載の偏光素子。
  11. 第1の波長がデジタルバーサタルディスク用波長で有り、第2の波長がコンパクト・ディスク用波長である請求項1から10のいずれか一項に記載の偏光素子。
  12. 第1の波長の光源と、第2の波長の光源と、1/4波長板と、請求項1から11のいずれか1項の偏光素子とを含む光学系であって、第1および第2の波長の光源からの光は、偏光素子に反射または偏光素子を透過した後、1/4波長板を経てディスクに到達し、ディスクに反射された戻りの光は、ふたたび1/4波長板を経て偏光素子に戻り、偏光素子を透過または偏光素子に反射されように構成された、光学系。
  13. 第1および第2の波長の光源からの光は、偏光素子に反射された後、1/4波長板を経てディスクに到達し、ディスクに反射された戻りの光は、ふたたび1/4波長板を経て偏光素子に戻り、偏光素子を透過するように構成された、請求項12に記載の光学系。
  14. 第1の波長の光源および第2の波長の光源が、2波長光源である請求項12または13に記載の光学系。
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