JP4658890B2 - 車両走行路の吸遮音構造 - Google Patents

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本発明は、両側面が防音壁の防音壁構造又は半地下式の堀割構造とした車両走行路の上方開口部に、交通騒音を低減するために設置される車両走行路の吸遮音構造に関する。
市街地を通り抜ける高速道路や鉄道などの車両走行路では、交通騒音を防止するために道路あるいは線路の両側に防音壁を設置する方法や半地下式の堀割構造として設置する方法などがとられているが、付近に高層建築物があるなどの場所では、天井の上方開口部からの騒音拡散を低減するために、上方開口部を覆う吸音構造体が設置されている。
前記吸音構造体として、特許文献1には、吸音材が充填された、くの字状断面の中空屈折箱体が間隔をおいて多数併設したユニット(吸音構造体)を構成し、そのユニットを天井の開口部に架設した車両走行路天井用吸音ルーバーが開示されている。
また、特許文献2には、吸音板の広面の1つが吸音表面となり、かつ両側面も吸音表面となっていて、吸音材と吸音材を取り囲む枠体からなり、枠体の孔のない裏面板が吸音材の裏面側を遮蔽し、天井の開口部に水平な下向きの吸音表面を有する複数の吸音板が互いに間隔をおいて設置された交通騒音の低減構造が開示されている。
また、特許文献3には、天井の開口部に複数の帯状の吸音板を道路の延長方向に沿って鉛直に設置する懸垂式吸音板による道路の防音構造が開示されている。
また、前記吸音部材としては、孔を設けたコンクリート板や金属板からなる遮音躯体とグラスウール繊維、合成樹脂繊維又は金属繊維などの吸音性繊維を組み合わせたものや、多孔性のセラミックスやコンクリートなどの吸音材からなる吸音部材が用いられているが、セラミックス吸音材が、吸音効果性能を高く維持しながら、耐水性や耐衝撃性に優れているため、近年多く使用されてきている。
前記セラミックス吸音材としては、特許文献4には、非酸化物系セラミックス粒体を骨材とし、これに樹脂系バインダーと無機系バインダーを添加して得られた混合物を加圧し、一体成形してなるセラミックス吸音材や、特許文献5には、セラミックス粒子の骨材と、合成樹脂とから成るセラミックス粒子層と、前記セラミックス粒子層に着装された開口部を有する補強材とを含むセラミックス吸音材などが開示されている。
さらに、吸音構造体としては、特許文献6には、多孔質セラミックス吸音板で相対する2面を形成した直方体の内部に、多孔質セラミックス吸音板との間に空間層を形成して繊維状吸音材を填入した吸音構造体や、特許文献7には、セラミックス材からなるセラミックス吸音板の周囲をコの字状断面を有する溝形鋼のアーム部の端部から吸音板側へ向けて突設されたリップ部が形成された吸音構造体などが開示されている。
実開平4−30113号公報(図1、図2、図3) 特許第3658644号公報(図1〜図12) 特開昭49−17026号公報(図2、図3、図4、図8) 特開平9−16180号公報(図3、図2) 特開2002−62879号公報(図1、図2、図3) 特開平5−202731号公報(図1、図2) 特開2000−282596号公報(図1、図2、図3、図4)
しかしながら、交通騒音を防止するために道路あるいは線路の両側に防音壁を設置する防音壁構造や半地下式の堀割構造として設置する方法などで、天井の上方開口部からの騒音拡散を低減するために上方開口部を覆う吸音構造体において、従来の特許文献1及び特許文献2に記載された構造にあっては、いずれも吸音構造体を構成する吸音部材が、隣り合う部材間に一定の間隔を設けて隙間を開けているため、その間隙から直接音や反射音が上方に放射される恐れが高く、それを確実に防止するためには、複数の吸音板を上下に複数段に設置しなければならないという問題があった。
さらに、自動車などの走行から発生する音響域は広範囲なため、間隔の設定によって遮音効果が大きく影響される。その間隔を決めるにあたっての音響シミュレーションには極めて煩雑で高度なテストと解析が必要となり、また、決められた間隔に施工するにあたっても熟練した施工技術を必要とする問題があった。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みてなされたもので、両側面が防音壁の防音壁構造とした車両走行路又は半地下式の堀割構造とした車両走行路の上方開口部に、交通騒音を低減するために設置される吸音構造体の設置構造において、施工が容易で、かつ経済的であり、耐候性や遮音効果や換気効果の高い車両走行路の吸遮音構造を提供することを課題とする。
本発明の請求項1に記載の発明である車両走行路(10)の吸遮音構造は、両側面が防音壁(11,11)の防音壁構造又は半地下式の堀割構造とした車両走行路(10)の上方開口部(12)に格子状梁(14)が設けられ、この格子状梁(14)の上に、交通騒音を低減するために吸音構造体(1)を設置する車両走行路(10)の吸遮音構造において、前記吸音構造体(1)の並びは、連続気孔を有するセラミックス吸音体(1b)で形成された複数の矩形板状のセラミックス吸音部材(1a)を、前記上方開口部(12)に一方向または他方向へ傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材(1a)を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設し、前記上方開口部(12)の側壁(13,13)に沿って所定間隔に開口する連通口(16)を設け、この側壁(13,13)の両内側の上方に吸音部材(2,2)を突設したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の発明である車両走行路(10)の吸遮音構造は、両側面が防音壁(11,11)の防音壁構造又は半地下式の堀割構造とした車両走行路(10)の上方開口部(12)に格子状梁(14)が設けられ、この格子状梁(14)の上に、交通騒音を低減するために吸音構造体(1)を設置する車両走行路(10)の吸遮音構造において、前記吸音構造体(1)の並びは、連続気孔を有するセラミックス吸音体(1b)で形成された複数の矩形板状のセラミックス吸音部材(1a)を、前記上方開口部(12)に一方向または他方向へ傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材(1a)を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設し、前記吸音構造体(1)の並びの中央に開口した中央連通口(17)を設け、この中央連通口(17)を囲繞する吸音ダクト(3)を前記格子状梁(14)の上面に突設し、この吸音ダクト(3)の内側に吸音体(5)を張設したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両走行路(10)の吸遮音構造であって、前記吸音ダクト(3)の上端の外側には、さらに、水平方向に吸音部材(4)を設けたことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両走行路(10)の吸遮音構造であって、前記吸音構造体(1)の並びは、前記セラミックス吸音部材(1a)を前記上方開口部(12)の中央線(15)から左右対称に傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材(1a)を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設したことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の車両走行路(10)の吸遮音構造であって、前記吸音構造体(1)の並びは、隣り合うセラミックス吸音部材(1a)を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部が面接触していることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の車両走行路(10)の吸遮音構造であって、前記吸音構造体(1)の並びは、前記上方開口部(12)の中央線(15)から左右対称に傾斜して水平方向に併設される複数の矩形板状のセラミックス吸音部材(1a)の傾斜角度が、水平方向に対して30°〜60°としたことを特徴とする。
なお、セラミックス吸音部材における表面、裏面又は側面とは、板状体の広い2面側で、施工後に車両走行路側(下側)を向く面が表面、上方を向く面を裏面といい、それらを取り囲む狭い4面を側面という。また、セラッミック吸音部材(1a)は、セラッミック吸音体(1b)(セラミックス板そのもの)に枠等の補強部材や遮音板などを組み込んだものをいい、そのセラッミック吸音部材(1a)の複数からなる構造体を吸音構造体(1)という。
また、セラミックス吸音体(1b)は、アルミナ系多孔質セラミックスが、耐水性、耐衝撃性、耐候性や遮音効果も高く、また、連続気孔の開口率が大きいため、自動車などから排出された排ガスを透過排出する効果が高く好ましい。さらに、裏面をバックアップ材としてエキスパンドメタルで補強されたものも好ましい。
前記セラミックス吸音部材(1a)の形状としては、矩形板状体とするのが、施工の容易なことや自動車排ガスの透過排出効果が高いことなどから好ましく、その大きさや厚さは、施工場所により決定されるが、高さ30cm〜1m×幅30cm〜2m×厚さ5cm〜50cmの形状が施工の容易なことから好ましい。さらに、セラミックス吸音部材(1a)は、表裏の2面及び側面の4面が、音響吸音効果を有する吸音表面として形成されているセラミックス吸音体(1b)であるのが好ましいが、セラミックス吸音体(1b)の側面を、遮音を兼ねた補強枠材で囲繞した形状、セラミックス吸音体(1b)の裏面側全面をステンレス板やアルミ板などのバックアップ材で一定の間隔をもって覆蓋し、音響減衰空間を形成した形状などであってもよい。
さらに、複数のセラミックス吸音部材(1a)の構造体である吸音構造体(1)は、上方開口部(12)に道路の延長方向に沿って必要長さに架構された格子状梁(14)などで形成された構造物の上に載置固定して形成されるが、必要により前記格子状梁の上部に、セラミックス吸音部材を寄り掛かからせて所定の傾斜角度に保持するための支持部材が配設される。また、この吸音構造体は、車両走行路の高層建築物がある狭い場所に限定して施工、あるいは長距離に渡って施工するなどの施工条件によって、適宜に組み合わせて、その道路の延長方向への併設の距離が調節され、必要な箇所の覆蓋が行われる。また、必要により上方に積層してもよい。さらに、施工後の吸音構造体の上方に金網や格子状構造物により覆蓋して、上方からの落下物による破損防止などとして補強することも好ましい。
請求項1,2の記載に係る発明によれば、吸音構造体の並びが連続気孔を有するセラミックス吸音体で形成された複数の矩形板状のセラミックス吸音部材を、上方開口部に一方向または他方向へ傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設したことにより、施工が容易で、かつ経済的であり、耐候性や遮音効果の高い車両走行路の吸遮音構造を提供することができる。また、隣り合う複数のセラミックス吸音部材を、一方のセラミックス吸音部材の表面と他方のセラミックス吸音部材の裏面の少なくとも一部で接するように寄り掛からせ、上方開口部に一方向の右側へ傾斜、または、他方向の左側へ傾斜させて水平方向に併設すればよく、従来の構造のように間隔を設けないため、極めて施工が容易であり、また、直接音や反射音が上方に放射される恐れも全くない。
さらに、セラミックス吸音体で形成されたセラミックス吸音部材を用いるため、耐水性、耐衝撃性、耐候性や吸音効果も高く、さらに、連続気孔による開口率を高く有するため、自動車などから排出された排ガスを透過排出する効果も高い。
そして、請求項1の記載に係る発明によれば、さらに、前記上方開口部の側壁に沿って所定間隔に開口する連通口を設け、この側壁の両内側の上方に吸音部材を突設したことにより、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高めることができる。また、開口する連通口から洩れる直接音や反射音は、連通口の側壁上方の内側に突設した吸音部材により吸音することができる。
また、請求項2の記載に係る発明によれば、さらに、吸音構造体の並びの中央に開口した中央連通口を設け、この中央連通口を囲繞する吸音ダクトを前記格子状梁の上面に突設し、この吸音ダクトの内側に吸音体を張設したことにより、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高めることができる。
さらに、請求項3に記載に係る発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、吸音ダクトの上端の外側には、さらに、水平方向に吸音部材を設けたことにより、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高め、さらに、吸音効果を高めることができる。
また、請求項の記載に係る発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、吸音構造体の並びは、セラミックス吸音部材を前記上方開口部の中央線から左右対称に傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設したことにより、車両走行路の左右両側へ向かう騒音を同等に低減する効果がある。
また、請求項の記載に係る発明によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、吸音構造体の並びが隣り合うセラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部が面接触していることにより、隣接するセラミックス吸音部材を寄り掛からせて併設するにあたり、施工が極めて容易となるとともに施行後の吸音構造体の安定性も大きくなる。
また、請求項の記載に係る発明によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、矩形板状のセラミックス吸音部材の傾斜角度を30°〜60°に設定したことにより、最大の吸音面を確保して安定した吸音構造体として施工することができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1、図2は本発明の実施形態と部分的に共通の構造を有する参考形態を示し、図1は両側面が防音壁に覆われた防音壁構造とした高速道路、一般の車両走行路の上方開口部に設けられた吸遮音構造の断面図である。図2は半地下式の堀割構造とした車両走行路の上方開口部に設けられた吸遮音構造の断面図である。図3は図2に示す上方開口部の拡大図であり、図4〜図7は本発明の実施形態の車両走行路の吸遮音構造部の概略構造図、図8、図9及び図10は本発明の実施形態の吸音部材の概略縦断面図である。
なお、図1に示す車両走行路10の上方開口部12に設けられた吸音構造体1の拡大図は図3〜図7に示す拡大図と同様であり、重複するため、省略する。また、図1〜図10において、同一の作用を有する部材においては同一の符号を付す。
本発明の実施形態の吸音構造体1の構造は、従来の構造のように隣り合う吸音部材の間に間隔を設けないため、極めて施工が容易であり、また、直接音や反射音が上方に放射される恐れも全くない。また、セラミックス吸音部材1aに用いられるセラミックス吸音体1bは、耐水性、耐衝撃性、耐候性や遮音効果も高く、さらに、連続気孔による開口率を高く有するため、自動車などから排出された排ガスを透過排出する効果が高い。
以下、図面に基づいて、交通騒音を低減する本発明に係る車両走行路10の吸遮音構造を詳細に説明する。
図1に示すように、両側面が防音壁11の防音壁構造の車両走行路に10において、高速道路や一般の車両走行路10には、車両が走行する車両走行路10に沿って防音壁11,11が設置され、この防音壁11,11で開口した上方開口部12には、この上方開口部12を閉鎖するように格子状梁14が設けられ、側壁13,13が防音壁11,11を上方へ延長するように設けられている車両走行路10の吸遮音構造である。
この上方開口部12の格子状梁14には、複数の矩形板状のセラミックス吸音部材1aが右側へ斜めにして重ねて併設、配置されている。また、吸音構造体1は、複数の矩形板状のセラミックス吸音部材1a,1a…から構成されている。ここでは、吸音構造体1の並びは、隣り合うセラミックス吸音部材1aを一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部が面接触している場合を示しているが、面接触は点接触であっても構わない。
なお、図1は、高速道路や一般の車両走行路10を示したが、鉄道であってもよい。
前記図1の構成により、複数のセラミックス吸音部材1aの間には間隔を設けないため、極めて施工が容易であり、また、直接音や反射音が上方に放射される恐れも全くない。また、セラミックス吸音体1bを素材としたセラミックス吸音部材1aを用いるため、耐水性、耐衝撃性、耐候性や遮音効果も高く、連続気孔による開口率を高く有するため、自動車などから排出された排ガスはセラミックス吸音部材1aを透過して排出される。
図2に示す構造は、半地下式の堀割構造とする車両走行路10であり、側壁18、18で囲まれた車両走行路10の上方に上方開口部12が設けられ、この上方開口部12に交通騒音を低減するために吸音構造体1を設置した車両走行路10の吸遮音構造である。
図3は、図2に示す上方開口部の拡大図である。図3に示すように、複数の矩形板状のセラミックス吸音部材1aを、上方開口部12に他方向の左方向へ傾斜させて、水平方向に併設されている。また、隣り合うセラミックス吸音部材1aの併設は、このように面接触でなくてもよく、一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で線接触、点接触でよい。
図4に示すように、吸音構造体1の並びは、車両走行路10の中央線15から左右対称に、傾斜させてもよい。この吸音構造体1の並びでは、車両走行路の中央側が低く、V字状の谷間が形成し、側面側が高く形成されて水平方向に併設されている。このように、セラミックス吸音部材1aが左右対称に傾斜して設けられることにより、車両走行路10の左右両側へ向かう騒音を同等に低減する効果がある。また、セラミックス吸音部材1a自体は軽量であるが、両側壁13,13にはセラミックス吸音部材1aの自重の分力が押圧力として作用するが、この押圧力を半分ずつ均等にすることができる。
図5に示す構造は、図4に示す吸音構造体1の並びを180度反転した並びになっており、吸音構造体1が車両走行路10の中央線15から左右対称に、隣り合うセラミックス吸音部材1aを一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して傾斜し、その傾斜を車両走行路10の中央線15の位置では高く、側面13側では低く形成され、水平方向に併設されている車両走行路10の吸遮音構造である。前記同様に、車両走行路10の左右両側へ向かう騒音を同等に低減する効果がある。また、前記押圧力はお互いにキャンセルとなるため、両側壁13,13への押圧力をなくすることができる。
さらに、図4に示すように、車両走行路10の上方開口部12には、側壁13,13に沿って所定間隔に開口する連通口16,16が設けられている。上方開口部12の側壁13,13の内側には吸音部材2,2は突設して、張設して設けられている。
つまり、図4に示す構造は、セラミックス吸音部材1aの傾斜角度θを45°として併設し、上方開口部12の両側面13,13に沿って所定間隔aの連通口16を確保している。また、側壁13,13の上方の内側に吸音部材2,2を突設した車両走行路の吸遮音構造となっている。
これにより、最大の吸音面を確保して安定した吸音構造体1として施工することができるとともに、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高めることができる。さらに、開口する連通口16から洩れる直接音や反射音は、連通口16の側壁13上方の内側に突設した吸音部材2により吸音することができる。
なお、吸音部材2は、セラミックス吸音部材1aが好適であるが、その他の吸音部材であってもよい。
図6に示す構造は、図4と類似の構成であるが、セラミックス吸音部材1aが複数隣接してなる吸音構造体1の並びの中央に開口した中央連通口17を設け、この中央連通口17を囲繞する吸音ダクト3を格子状梁14の上面に突設し、この吸音ダクト3の内側に吸音体5を張設している。これにより、特に、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高くできる。また、吸音ダクト3の内側から洩れる直接音や反射音は、吸音ダクト3の内側に張設した吸音体5により吸音することができる。なお、吸音ダクト3は平面視では、長方形になっている。
図7に示す構造は、図6と略同一の構成であるが、吸音ダクト3の上端の外側には、さらに、水平方向に吸音部材4を突設した車両走行路10の吸遮音構造になっている。これにより、特に、排ガス量の多い道路などでの換気効果を高くできる。
また、吸音ダクト3の外側から洩れる音は、吸音ダクト3の上端の水平方向外側に突設した吸音部材4により吸音することができる。
なお、吸音体5は、セラミックス吸音体と同様に、アルミナ系多孔質セラミックスが好適であり、吸音部材4は、セラミックス吸音部材1aが好適である。
前記したセラミックス吸音部材1aの形状としては、図8に示すように、連続気孔を有する矩形板状のセラミックス吸音部材1aの側面を補強枠材1cで囲繞した形状や、図9に示すように、連続気孔を有する矩形板状のセラミックス吸音体1bの裏面側全面をステンレス板やアルミ板などのバックアップ材1dで一定の間隔1eをもって覆蓋し、セラミックス吸音部材1aを透過した一部の音響を空間部で減衰させ、バックアップ材1dで遮音することができる形状、または、図10に示すように、連続気孔を有する矩形板状のセラミックス吸音部材1aの中間部に遮音板1fを介在させ、セラミックス吸音部材1aを透過した一部の音響を遮音板1fで遮蔽する形状などがあるが、これらには限定されない。また、傾斜させたセラミックス吸音部材1aの傾斜角が、例えば、45°にした場合、45°の傾斜角で維持するための支持部材の図示は省略したが、適宜支持部材を用いて固定しても構わない。
本発明の実施形態と部分的に共通の構造を有する参考形態を示し、防音壁構造とした車両走行路の上方開口部に設けられた吸遮音構造の断面図である。 本発明の実施形態と部分的に共通の構造を有する参考形態を示し、堀割構造とした車両走行路の上方開口部に設けられた吸遮音構造部の断面図である。 図2に示す上方開口部の拡大図である。 本発明の実施形態を示す車両走行路の吸遮音構造部の断面図である。 本発明の実施形態を示す車両走行路の吸遮音構造部の断面図である。 本発明の実施形態を示す車両走行路の吸遮音構造部の断面図である。 本発明の実施形態を示す車両走行路の吸遮音構造部の断面図である。 本発明の実施形態を示す吸音部材の概略縦断面図である。 本発明の実施形態を示す吸音部材の概略縦断面図である。 本発明の実施形態を示す吸音部材の概略縦断面図である。
符号の説明
1 吸音構造体
1a セラミックス吸音部材
1b セラミックス吸音体
1c 補強枠材
1d バックアップ材
1e 間隔
1f 遮音板
2 吸音部材
3 吸音ダクト
4 吸音部材
5 吸音体
10 車両走行路
11 防音壁
12 上方開口部
13 側壁(上方開口部)
14 格子状梁
15 中央線
16 連通口
17 中央連通口
18 側壁(車両走行路)

Claims (6)

  1. 両側面が防音壁の防音壁構造又は半地下式の堀割構造とした車両走行路の上方開口部に格子状梁が設けられ、この格子状梁の上に、交通騒音を低減するために吸音構造体を設置する車両走行路の吸遮音構造において、
    前記吸音構造体の並びは、連続気孔を有するセラミックス吸音体で形成された複数の矩形板状のセラミックス吸音部材を、前記上方開口部に一方向または他方向へ傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設し
    前記上方開口部の側壁に沿って所定間隔に開口する連通口を設け、この側壁の両内側の上方に吸音部材を突設したことを特徴とする車両走行路の吸遮音構造。
  2. 両側面が防音壁の防音壁構造又は半地下式の堀割構造とした車両走行路の上方開口部に格子状梁が設けられ、この格子状梁の上に、交通騒音を低減するために吸音構造体を設置する車両走行路の吸遮音構造において、
    前記吸音構造体の並びは、連続気孔を有するセラミックス吸音体で形成された複数の矩形板状のセラミックス吸音部材を、前記上方開口部に一方向または他方向へ傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設し、
    前記吸音構造体の並びの中央に開口した中央連通口を設け、この中央連通口を囲繞する吸音ダクトを前記格子状梁の上面に突設し、この吸音ダクトの内側に吸音体を張設したことを特徴とする車両走行路の吸遮音構造。
  3. 前記吸音ダクトの上端の外側には、さらに、水平方向に吸音部材を設けたことを特徴とする請求項2に記載の車両走行路の吸遮音構造。
  4. 前記吸音構造体の並びは、前記セラミックス吸音部材を前記上方開口部の中央線から左右対称に傾斜させて水平方向に併設し、隣り合う前記セラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部で接して併設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両走行路の吸遮音構造。
  5. 前記吸音構造体の並びは、隣り合うセラミックス吸音部材を一方の表面と他方の裏面の少なくとも一部が面接触していることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の車両走行路の吸遮音構造。
  6. 前記吸音構造体の並びは、前記上方開口部の中央線から左右対称に傾斜して水平方向に併設される複数の矩形板状のセラミックス吸音部材の傾斜角度が、水平方向に対して30°〜60°としたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の車両走行路の吸遮音構造。
JP2006264893A 2006-09-28 2006-09-28 車両走行路の吸遮音構造 Expired - Fee Related JP4658890B2 (ja)

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