JP4656277B2

JP4656277B2 - Apoptosis-inducing substances, potato ingredients and processed products contained in potato anthocyanins

Info

Publication number: JP4656277B2
Application number: JP2003186507A
Authority: JP
Inventors: 博重樋廻; 元幸森; 善雄岡; 一也林
Original assignee: National Agriculture and Food Research Organization
Current assignee: National Agriculture and Food Research Organization
Priority date: 2002-07-09
Filing date: 2003-06-30
Publication date: 2011-03-23
Anticipated expiration: 2023-06-30
Also published as: JP2004091472A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アントシアニン含有馬鈴薯のアントシアニン色素抽含有抽出物よりなり、特に癌予防剤として有効なアポトーシス誘導作用を有する馬鈴薯アントシアニンに含まれるアポトーシス誘導物質、馬鈴薯食材及び加工品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
現庄、癌は死亡原因のトップの病気であり、その予防に対する人々の関心は極めて高い。そのため、日常的に取り入れることかできる癌予防のための方法が数多く提案されている。
近年、癌研究の分野では、アポトーシス、すなわち癌細胞自滅に関する研究が盛んになりつつある。アポトーシスは生物個体発生における組織・臓器の形成、生体の恒常性の維持と防御に重要な働きをしているだけでなく、多くの病気の発生に深い関係があることが解明されつつある。このアポトーシスによる細胞の制御作用の異常は、癌形成のひとつの原因であると考えられている。本来、死滅すべき細胞がアポトーシス、つまり細胞自滅を起こすことなく生き残ると、その細胞が様々な刺激を受けて染色体上に変異を重ね、最終的に癌細胞になるとされている。癌細胞は、アポトーシスの耐性機構を獲得して初めて増殖を可能にするのである。このことから、種々の遺伝子変異を伴う細胞の癌化の過程はアポトーシスに対する耐性獲得の過程に関係がある。
前述の癌予防のための方法としては、多種の飲食品が提案され、その中でも多くの既存の制癌剤が癌細胞のアポトーシス誘導作用を持っていることが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存の制癌剤は極めて高価であるため、適当な使用量の設定や長期間の使用をすることが困難であり、さらに殆どの既存の制癌剤は副作用を有するものであるため、それらの副作用は癌患者にとって大きな負担となるものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、皮部・肉部にアントシアニン色素を含む馬鈴薯から抽出したアントシアニン色素含有抽出物よりなることを特徴とする馬鈴薯アントシアニンに含まれるアポトーシス誘導物質に関するものである。
したがって、本発明のアポトーシス誘導物質は、天然の食品由来の成分であり、古くから人類に食されていた食経験も有するアントシアニン色素含有馬鈴薯を原料とするものであるため、従来の制癌剤のように高価でも副作用を有するものでもなく、極めて安全性が高く、継続的に摂取することが可能である。また、着色性に優れているので、特に各種食品に添加して摂取する場合において、着色した食品とすることができる視覚的効果をも有している。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明のアポトーシス誘導物質は前述のようにアントシアニン色素含有馬鈴薯を由来とするアントシアニン色素含有抽出物であるから、その製造方法は以下に詳述するように主としてアントシアニン色素の抽出方法である。
【０００６】
通常の紫サツマイモや赤キャベツのような原料からアントシアニン色素を抽出するには０.５％硫酸を用いて常温で抽出している。即ちこの条件下でも、紫サツマイモや赤キャベツを原料とする場合にはさほど抽出されるアントシアニン色素に影響はなかった。
しかし、馬鈴薯塊茎にはポリフェノールを褐変させるポリフェノールオキシダーゼ（チロシナーゼ）の様な酸化酵素が存在し、その酵素活性が非常に強く、アントシアニン色素が容易に変色分解する。また、馬鈴薯由来のアントシアニン色素は、紫サツマイモや赤キャベツ由来のアントシアニン色素に比較して希薄条件下での安定性に難がある。
そのため、本発明におけるアポトーシス誘導物質、即ち馬鈴薯由来のアントシアニン色素抽出物を馬鈴薯塊茎から得るためには、従来の紫サツマイモや赤キャベツに適用されるような抽出方法では、色素の構造変化を生ずることなく安定に効率よく色素を取得することは困難である。
【０００７】
例えばインカレッドやインカパープル等のアントシアニン色素を含有する馬鈴薯（以下、有色馬鈴薯という）塊茎からアントシアニン色素を抽出するには、酸或いは酸性アルコールを抽出溶媒として用いる。前述の酸化酵素の活性を止める条件として、ｐＨ３.０以下の酸性にする，１０℃以下（出来れば４℃以下）で抽出する，５０％以上のアルコールで抽出する，などの抽出条件が挙げられる。また、酸については乳酸や酢酸、クエン酸などを使用できるが、より抽出効率や色素安定性を向上させるためには、ギ酸やトリフルオロ酢酸を用いることが望ましい。酸の濃度は１〜５％程度である。さらに、抽出液に１％以上の食塩（出来れば５％程度）を入れることも望ましい。
【０００８】
以下に本発明のアポトーシス誘導物質（有色馬鈴薯由来のアントシアニン色素含有抽出物）の抽出に好ましい一例を挙げる。
まず、有色馬鈴薯塊茎を、スラーサー等を用いて２mm厚にスライスし、塊茎スライス片が直接４倍量程度の抽出液に投入されるようにして塊茎スライス片の変色を防ぐようにする。その際、抽出液には１％の食塩を含む３％ギ酸溶液を用いる。また、抽出温度、抽出液温とも酸化酵素の働かない４℃で行う。
次に、色素抽出液を、濾過或いは遠心分離等の固−液分離法により固形物を除去し、馬鈴薯アントシアニン色素抽出液を得る。さらに本抽出液中のアントシアニン色素などのフラボノイド系色素成分を、合成吸着樹脂、例えばＡmberlite ＸＡＤ-７（オルガノ社製）のようなメタアクリル酸エステル系樹脂やＨＰ-２０（三菱化成社製）のようなスチレン−ジビニルベンゼン系樹脂に吸着させ、色素成分をエタノールにて溶出させる。この色素成分の溶出に使用する溶媒としてはメタノールやイソプロパンノールなどのアルコール類やアセトニトリル等の有機溶媒、さらにそれらの水との混合溶媒（重量％で５０％以上が好ましい）を用いることができる。
続いて吸着樹脂により処理した色素成分液を凍結乾燥或いは４０℃以下の温度で減圧乾燥してアントシアニン色素含有抽出物粉末を得る。さらにアントシアニン色素含有抽出物粉末を少量の９９.９％エタノールに溶解し、これに過剰のジエチルエーテルを添加してアントシアニン色素を強制的に沈殿させる。生じた沈殿を４０℃以下の減圧乾燥或いは凍結乾燥を行い、精製アントシアニン色素粉末を得ることができる。
【０００９】
さらに他の一例を図１に示した。
そして、本発明のアポトーシス誘導物質としては、図１に示すようにアントシアニン粗色素液の状態でも良いし、それを乾燥した乾燥アントシアニン粗色素の状態でも良いし、さらにそれを精製した精製アントシアニン色素粉末の状態でも良い。
得られたアントシアニン含有抽出物を飲料用に加工し、スポーツドリンクやお茶と同様の感覚で日常的に摂取したり、多くの食品に添加して健康食品・特定保健用食品等として摂取しても良いし、またビタミン剤のようにカプセルや錠剤、シロップ状態に加工することにより、意識的にこの物質を摂取できる形態に加工しても良い。即ち本発明のアポトーシス誘導物質の製品形態としては、飲料用、食品状、カプセル、錠剤、シロップ状など各種の形態を採ることができる。また前述のように、着色した食品とすることができる視覚的効果もある。
【００１０】
【実施例】
〔実施例１〕
有色馬鈴薯としてインカレッド、インカパープルを用いて抽出したアントシアン色素含有抽出物のアポトーシス誘導作用を、ヒト胃癌細胞増殖抑制効果を調べる以下の実験１〜３にて確認した。
【００１１】
〈実験１〉
ヒト胃癌細抱を１０％牛胎児血清含有ＲＰＭＩ１６４０培地で培養した。５×10⁵／mlの密度になるようにヒト胃癌細胞を調整し、５０％エタノール（対照群）、アントシアニン含有馬鈴薯由来のアントシアン色素含有抽出物を５０％エタノールに溶かした溶液（実験群）をそれぞれ添加し、３７℃、９５％−５％ＣＯ₂の条件下で３日間培養し、１日ごとに胃癌細胞数を数え、胃癌細胞の増殖曲線を求めた。その結果を図２に示す。アントシアン色素含有抽出物の最終濃度は０.５mg／ml，１.０mg／ml，２.０mg／ml，２.５mg／mlになるように調整したものである。
図２より明らかなように、インカレッド粗色素は、ヒト胃癌細胞増殖抑制効果を有するものであり、アポトーシス誘導作用が確認された。
【００１２】
〈実験２〉
前記実験１にて行った対照群及び実験群の胃癌細胞をそれぞれ色素で染色して撮影した写真を図３に示す。
図３より明らかなように、インカレッド粗色素２.５mg／ml３日間添加した実験郡の胃癌細胞は殆どが自滅しており、アポトーシス誘導作用が確認された。
【００１３】
〈実験３〉
前記実験１にて行った対照群及び実験群の胃癌細胞を遠心分離した後、上清を除去した後に残った細胞を１回ＰＢＳ（−）で洗浄した。細胞ペレットに細胞融解用バッファーを加え、細胞を融解させた。ＲＮＡse溶液を加え、５０℃で２.５時間反応させてから、プロテアーゼＫ溶液を加え、５０℃で２.５時間反応させてから、ＤＮＡ断片を抽出した。ＤＮＡ抽出液とゲルローディング液を混合して、２％アガロースゲル板のウェルに添加し、１００Ｖで電気泳動を行った。ゲルを水に浸してから、ＵＶトランスイルミネーターでエチジウムブロマイド蛍光を発するＤＮＡを検出し、その写真が図４である。図のＭはＤＮＡ分子量マーカーである。
図４より明らかなように、インカパープルを原料として製造したアントシアン色素含有抽出物(2)及び精製アントシアニン色素(3)も、インカレッドを原料として製造したアントシアニン色素含有抽出物(4)及び精製アントシアニン色素(5)も、ヒト胃癌細胞の増殖を阻害し、その増殖阻害のメカニズムとしてアポトーシスによるＤＮＡ断片化によって胃癌細胞が自滅したことが判かる。また、これらのアポトーシス誘導物質の添加量が多いほど、増殖抑制作用が強くなるとともにＤＮＡ断片量も多くなる。
【００１４】
〔実施例２〕
アポトーシス誘導能を示すアントシアニン含有抽出物を含む生塊茎を摂取したときの抗ガン作用について以下の実験４を行い、その効果を確認した。
【００１５】
〈実験４〉
ベンゾ（α）ピレン（発癌剤）のオリーブ溶液をマウスの胃へゾンデにて注入し、マウスの胃を前癌状態にしたマウスに、生塊茎のインカパープルおよびインカレッドを蒸かした後、餌として５ヶ月間与え、マウス１個体当たりの胃の中に出来た腫瘍の発生数と腫瘍量重を検討した。比較対照として男爵いもを用いている。
【００１６】
【表１】

表１より明らかなように男爵いもと比較してインカレッドで４６.２％、インカパープルで３８.５％の胃癌腫瘍重量の抑制が見られ、同様に腫瘍数も抑制されていた。調理した同馬鈴薯を経口摂取した場合にも胃癌の発生を抑制することが明らかである。
【００１７】
〔実施例３〕
インカパープル及びインカレッド粗色素を高速液体クロマトグラフィーで分画分取した各画分（図５、６）のアポトーシスによる胃癌細胞ＤＮＡ断片化を調べた。図７に示したようにインカパープル粗色素では画分(3)ＩＰ-Ｂに、インカレッド粗色素では画分(6)ＩＲ-ＡでＤＮＡ断片化が見られこのように、高速液体クロマトグラフィーの溶出の比較的早い画分にアポトーシス誘導活性が示されることが判り、これらの画分は有機酸の結合のない数種類の非アシル化アントシアニン色素を主成分とした混合物である。
【００１８】
〔実施例４〕
アポトーシス誘導能を示すインカパープル粗色素、インカレッド粗色素、及びインカパープル、インカレッドを図８の方法にて、乾燥粉末化して得たインカパープルパウダー、インカレッドパウダーの抗ガン作用について以下の実験５を行い、その効果を確認した。
【００１９】
〈実験５〉
Ａ/Ｊ（近交系inbred strain）マウス（♀）に対し、ベンゾ（α）ピレン（発癌剤）１.５mgを１００μlのコーンオイルに溶かしたものを１週間に１度ゾンデにて４週間、胃腔内へ投与した。その後、コントロール群には水道水のみを与え、実験群には表２中の濃度になるようにサンプルを懸濁、溶解したものを給水ビンに入れて５ヶ月間、連続投与した。胃癌腫瘍が確認されたら、胃を取り出してアルミ箔上に胃を拡張固定し、腫瘍（直径２mm以上）の数を計測し、マウス１匹当たりの腫瘍の数を算出した。また、腫瘍を切り取り集め重量を測定し、マウス１匹当たりの腫瘍の重量を算出した。
【００２０】
【表２】

表２より明らかなようにコントロール群と比較して胃癌腫瘍数ではインカレッドパウダーで４４％、インカパープルパウダーで４１％、インカレッド粗色素で５０％、インカパープル粗色素で４４％、腫瘍重量ではインカレッドパウダーで４４％、インカパープルパウダーで４２％、インカレッド粗色素で４５％、インカパープル粗色素で３９％に胃癌発生が抑制された。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のアントシアニン含有馬鈴薯のアントシアニン色素含有抽出物よりなるアポトーシス誘導物質は、食経験の豊富なアントシアニン含有馬鈴薯を原料としているため、通常の食品や飲料と同様の感覚で安心して手軽に摂取することができ、安全性が非常に高く、従来の制癌剤と比較して安価で副作用もなく、継続的に摂取することができるものである。また、このアポトーシス誘導物質（アントシアニン色素含有抽出物）は、着色性に優れているので、特に各種食品に添加して摂取する場合において、着色した食品とすることができる視覚的効果をも有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す馬鈴薯由来のアントシアニン色素に含まれるアポトーシス誘導物質の製法の概略工程図である。
【図２】得られたアポトーシス誘導物質によるヒト胃癌細胞の増殖抑制作用を示すグラフである。
【図３】得られたアポトーシス誘導物質によって引き起こされた胃癌細胞の形態の変化を示す光学電子顕微鏡写真の複写図である。
【図４】馬鈴薯由来のアントシアン色素含有抽出物及び精製アントシアニン色素によって断片化されたＤＮＡの分布状態を示す写真の複写である。
【図５】インカパープル粗色素を高速液体クロマトグラフィーで分画分取した各画分を示すチャートである。
【図６】インカレッド粗色素を高速液体クロマトグラフィーで分画分取した各画分を示すチャートである。
【図７】馬鈴薯アントシアン色素分画分によって断片化されたＤＮＡの分布状態を示す写真の複写である。
【図８】実施例における乾燥粉末の調製法を示すフローである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an anthocyanin pigment extract-containing extract of an anthocyanin-containing potato, and particularly relates to an apoptosis-inducing substance, a potato food, and a processed product contained in potato anthocyanin having an apoptosis-inducing action effective as a cancer preventive agent.
[0002]
[Prior art]
Genjo, cancer is the top cause of death and people are very interested in preventing it. Therefore, many methods for cancer prevention that can be taken on a daily basis have been proposed.
In recent years, in the field of cancer research, research on apoptosis, that is, cancer cell self-destruction, has been actively performed. Apoptosis not only plays an important role in the formation of tissues and organs and the maintenance and defense of biological homeostasis in the ontogeny of living organisms, but it has been elucidated that it is closely related to the occurrence of many diseases. This abnormal cell control effect due to apoptosis is considered to be one cause of cancer formation. Originally, when a cell to be killed survives apoptosis, that is, without causing cell self-destruction, the cell undergoes various stimuli and mutates on the chromosome, eventually becoming a cancer cell. Cancer cells can only proliferate after acquiring a resistance mechanism for apoptosis. Therefore, the process of canceration of cells with various gene mutations is related to the process of acquiring resistance to apoptosis.
As a method for preventing cancer, various foods and drinks have been proposed. Among them, many existing anticancer agents are known to have an apoptosis-inducing action of cancer cells.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, since existing cancer drugs are extremely expensive, it is difficult to set an appropriate usage amount or to use for a long period of time, and most existing cancer drugs have side effects. This is a great burden for cancer patients.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been proposed in view of the above, and relates to an apoptosis-inducing substance contained in potato anthocyanins, characterized by comprising an anthocyanin dye-containing extract extracted from potato containing anthocyanin dyes in the skin and flesh. is there.
Therefore, the apoptosis-inducing substance of the present invention is an ingredient derived from natural foods, and is made from potato containing anthocyanin pigments that have been eaten by humans for a long time. It is neither expensive nor has side effects, is extremely safe, and can be taken continuously. Moreover, since it is excellent in coloring property, it has the visual effect which can be made into the colored food especially when adding and ingesting to various foodstuffs.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Since the apoptosis inducer of the present invention is an anthocyanin dye-containing extract derived from an anthocyanin dye-containing potato as described above, its production method is mainly an anthocyanin dye extraction method as described in detail below.
[0006]
In order to extract anthocyanin pigments from raw materials such as ordinary purple sweet potato and red cabbage, extraction is performed at room temperature using 0.5% sulfuric acid. That is, even under this condition, when purple sweet potato or red cabbage was used as a raw material, there was no effect on the anthocyanin pigment extracted so much.
However, potato tubers contain an oxidase such as polyphenol oxidase (tyrosinase) that browns polyphenol, its enzyme activity is very strong, and anthocyanin pigments are easily discolored and decomposed. In addition, anthocyanin pigments derived from potato have difficulty in stability under dilute conditions compared to anthocyanin pigments derived from purple sweet potato and red cabbage.
Therefore, in order to obtain an apoptosis-inducing substance in the present invention, that is, an anthocyanin pigment extract derived from potato from potato tubers, the conventional extraction method applied to purple sweet potato or red cabbage may cause a structural change of the pigment. It is difficult to obtain a pigment stably and efficiently.
[0007]
For example, in order to extract anthocyanin pigments from potato (hereinafter referred to as colored potato) tubers containing anthocyanin pigments such as inca red and inca purple, acid or acidic alcohol is used as an extraction solvent. Conditions for stopping the activity of the oxidase mentioned above include extraction conditions such as acidification of pH 3.0 or lower, extraction at 10 ° C. or lower (preferably 4 ° C. or lower), or extraction with 50% or higher alcohol. . As the acid, lactic acid, acetic acid, citric acid and the like can be used, but it is desirable to use formic acid or trifluoroacetic acid in order to further improve the extraction efficiency and dye stability. The acid concentration is about 1 to 5%. Furthermore, it is also desirable to add 1% or more of salt (about 5% if possible) to the extract.
[0008]
The following is a preferred example for extracting the apoptosis-inducing substance of the present invention (an extract containing anthocyanin pigment derived from colored potato).
First, a colored potato tuber is sliced to a thickness of 2 mm using a slurther or the like, and the tuber slice piece is directly put into an extract of about 4 times the amount to prevent discoloration of the tuber slice piece. At that time, a 3% formic acid solution containing 1% sodium chloride is used as the extract. The extraction temperature and the extraction liquid temperature are set at 4 ° C. where oxidase does not work.
Next, the solid matter is removed from the pigment extract by a solid-liquid separation method such as filtration or centrifugation to obtain a potato anthocyanin pigment extract. Further, flavonoid pigment components such as anthocyanin pigment in this extract are mixed with synthetic adsorption resins such as methacrylic ester resins such as Amberlite XAD-7 (manufactured by Organo) or HP-20 (manufactured by Mitsubishi Kasei). It is made to adsorb | suck to such a styrene- divinylbenzene type resin, and a pigment | dye component is eluted with ethanol. Solvents used for elution of the dye component include alcohols such as methanol and isopropanol, organic solvents such as acetonitrile, and a mixed solvent thereof with water (preferably 50% or more by weight). .
Subsequently, the dye component liquid treated with the adsorption resin is freeze-dried or dried under reduced pressure at a temperature of 40 ° C. or lower to obtain an anthocyanin dye-containing extract powder. Further, the anthocyanin dye-containing extract powder is dissolved in a small amount of 99.9% ethanol, and excess diethyl ether is added thereto to forcibly precipitate the anthocyanin dye. The resulting precipitate can be dried under reduced pressure at 40 ° C. or lower or freeze-dried to obtain purified anthocyanin dye powder.
[0009]
Yet another example is shown in FIG.
The apoptosis-inducing substance of the present invention may be in the state of crude anthocyanin pigment solution as shown in FIG. 1, or in the state of dried anthocyanin crude pigment, and further purified purified anthocyanin pigment powder. It may be in the state.
The obtained anthocyanin-containing extract can be processed for beverages and consumed daily in the same sense as sports drinks and teas, or added to many foods as health foods and foods for specified health use. It may be good, or it may be processed into a form in which this substance can be consciously ingested by processing into a capsule, tablet or syrup like a vitamin preparation. That is, as the product form of the apoptosis-inducing substance of the present invention, various forms such as beverages, foods, capsules, tablets, and syrups can be adopted. In addition, as described above, there is also a visual effect that can be a colored food.
[0010]
【Example】
[Example 1]
Apoptosis-inducing action of an anthocyanic pigment-containing extract extracted with colored potatoes using Inca Red and Inca Purple was confirmed in the following Experiments 1 to 3 for examining the human gastric cancer cell growth inhibitory effect.
[0011]
<Experiment 1>
Human gastric cancer cells were cultured in RPMI 1640 medium containing 10% fetal calf serum. A human gastric cancer cell was prepared to a density of 5 × 10 ⁵ / ml, and a solution (experimental group) in which 50% ethanol (control group) and anthocyanin-containing anthocyan dye-containing extract derived from potato were dissolved in 50% ethanol was obtained. Each was added, cultured at 37 ° C. under 95% -5% CO ₂ for 3 days, the number of gastric cancer cells was counted every day, and the growth curve of gastric cancer cells was determined. The result is shown in FIG. The final concentrations of the anthocyan dye-containing extract were adjusted to 0.5 mg / ml, 1.0 mg / ml, 2.0 mg / ml, and 2.5 mg / ml.
As apparent from FIG. 2, the inca red crude pigment has an effect of suppressing the growth of human gastric cancer cells, and an apoptosis inducing action was confirmed.
[0012]
<Experiment 2>
FIG. 3 shows photographs taken by dyeing the gastric cancer cells of the control group and the experimental group conducted in Experiment 1 with dyes.
As is apparent from FIG. 3, most of the gastric cancer cells in the experimental group added with 2.5 mg / ml of Incared crude pigment for 3 days were self-destructed, confirming the apoptosis-inducing action.
[0013]
<Experiment 3>
After centrifuging the gastric cancer cells of the control group and the experimental group conducted in Experiment 1, the cells remaining after removing the supernatant were washed once with PBS (−). Cell lysis buffer was added to the cell pellet to thaw the cells. An RNAse solution was added and reacted at 50 ° C. for 2.5 hours, and then a protease K solution was added and reacted at 50 ° C. for 2.5 hours, and then a DNA fragment was extracted. The DNA extract and the gel loading solution were mixed and added to a well of a 2% agarose gel plate, and electrophoresis was performed at 100V. After the gel was immersed in water, DNA emitting ethidium bromide fluorescence was detected with a UV transilluminator, and a photograph thereof is shown in FIG. M in the figure is a DNA molecular weight marker.
As is clear from FIG. 4, the anthocyanin pigment-containing extract (2) and purified anthocyanin pigment (3) produced using inca purple as a raw material are the anthocyanin pigment-containing extract (4) and purified anthocyanin produced using inca red as a raw material. The dye (5) also inhibits the growth of human gastric cancer cells, and it can be seen that the gastric cancer cells were self-destructed by DNA fragmentation due to apoptosis as the mechanism of the growth inhibition. In addition, the greater the amount of these apoptosis inducers added, the stronger the growth inhibitory action and the greater the amount of DNA fragments.
[0014]
[Example 2]
The following experiment 4 was conducted on the anticancer action when a raw tuber containing an anthocyanin-containing extract showing apoptosis-inducing ability was ingested, and the effect was confirmed.
[0015]
<Experiment 4>
Infused olive solution of benzo (α) pyrene (carcinogen) into the stomach of the mouse with a sonde, and steamed the raw tuber inca purple and inca red to the mouse with the stomach of the mouse pre-cancerous. This was given for 5 months, and the number of tumors formed in the stomach per mouse and the amount of tumor mass were examined. Baron potato is used as a comparison.
[0016]
[Table 1]

As is clear from Table 1, the weight of gastric cancer tumors was suppressed by 46.2% for Inca Red and 38.5% for Inca Purple, and the number of tumors was also suppressed. It is clear that the occurrence of gastric cancer is also suppressed when the cooked potato is taken orally.
[0017]
Example 3
Gastric cancer cell DNA fragmentation due to apoptosis of each fraction (FIGS. 5 and 6) obtained by fractionating fractions of Inca purple and Inca red crude pigment by high performance liquid chromatography was examined. As shown in FIG. 7, DNA fragmentation was observed in the fraction (3) IP-B for the inca purple crude dye and in the fraction (6) IR-A for the inca red crude dye. It was found that apoptosis-inducing activity was shown in the fractions with a relatively fast elution, and these fractions are a mixture mainly composed of several kinds of non-acylated anthocyanin dyes having no organic acid bond.
[0018]
Example 4
The following experiments on the anticancer activity of inca purple powder, inca red crude pigment, inca red crude pigment, inca purple, inca red, and inca red powder obtained by dry powdering inca purple and inca red by the method of FIG. 5 was performed and the effect was confirmed.
[0019]
<Experiment 5>
A / J (inbred strain) mice (♀) were prepared by dissolving 1.5 mg of benzo (α) pyrene (carcinogen) in 100 μl of corn oil once a week for 4 weeks. Intragastric administration. Thereafter, only tap water was given to the control group, and the sample was suspended and dissolved so as to have the concentration shown in Table 2 for the experimental group, and placed in a water supply bottle and continuously administered for 5 months. When a stomach cancer tumor was confirmed, the stomach was taken out, the stomach was expanded and fixed on an aluminum foil, the number of tumors (diameter 2 mm or more) was counted, and the number of tumors per mouse was calculated. In addition, tumors were collected and weighed, and the weight of the tumor per mouse was calculated.
[0020]
[Table 2]

As is clear from Table 2, the number of tumors in the stomach compared with the control group was 44% for Inca red powder, 41% for Inca purple powder, 50% for Inca red crude pigment, 44% for Inca purple crude pigment, The occurrence of gastric cancer was suppressed to 44% with Inca Red powder, 42% with Inca Purple powder, 45% with Inca Red crude pigment, and 39% with Inca Purple crude pigment.
[0021]
【The invention's effect】
As described above, since the apoptosis-inducing substance comprising the anthocyanin pigment-containing extract of the anthocyanin-containing potato of the present invention is made from an anthocyanin-containing potato with abundant dietary experience, it is safe with the same feeling as that of ordinary foods and beverages. It can be easily taken in mind, is very safe, is cheaper than conventional cancer drugs, has no side effects, and can be taken continuously. In addition, since this apoptosis inducer (anthocyanin pigment-containing extract) is excellent in colorability, it has a visual effect that can be made into a colored food, particularly when added to various foods and ingested. ing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic process diagram of a method for producing an apoptosis-inducing substance contained in an anthocyanin pigment derived from potato according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the growth inhibitory action of human gastric cancer cells by the obtained apoptosis-inducing substance.
FIG. 3 is a copy of an optical electron micrograph showing changes in the morphology of gastric cancer cells caused by the obtained apoptosis-inducing substance.
FIG. 4 is a reproduction of a photograph showing the distribution state of DNA fragmented by an anthocyan dye-containing extract derived from potato and purified anthocyanin dye.
FIG. 5 is a chart showing fractions obtained by fractionating fractions of Inca purple crude pigment by high performance liquid chromatography.
FIG. 6 is a chart showing each fraction obtained by fractionating incared crude pigment by high performance liquid chromatography.
FIG. 7 is a reproduction of a photograph showing the distribution state of DNA fragmented by a potato anthocyan dye fraction.
FIG. 8 is a flow showing a method for preparing a dry powder in Examples.

Claims

A composition for inducing apoptosis of gastric cancer cells, comprising an anthocyanin pigment-containing extract extracted from a potato containing anthocyanin pigment in skin and meat.