JP4656081B2 - 含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加塩に関する。
近年、高齢化社会の到来とともに、頻尿・尿失禁に悩む患者の数は増加傾向にある。現在、頻尿または尿失禁に対する治療薬としては主に塩酸プロピベリン、塩酸オキシブチニン等の抗コリン薬が使用されている。しかし、これらの既存薬には、口渇の他、便秘等の消化器症状、起立性低血圧などの循環器症状、また尿閉、残尿等が副作用として報告されている。加えて、脳血管障害や痴呆症に伴う頻尿もしくは尿失禁の治療に抗コリンを主作用とする既存薬を処方すると、脳内アセチルコリン系の働きがさらに抑制され、原疾患の症状に悪影響を及ぼすことが懸念されている。一方で、近年重視されてきている患者のクオリティーオブライフ(QOL)の向上という観点から、頻尿もしくは尿失禁も積極的に治療すべき症状として注目されてきており、副作用のない頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤の開発が強く望まれている。
含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体としては、鎮痛薬および鎮咳薬用途と共に開示された特公昭41-18824号、および特公昭41-18826号に記載の化合物、鎮痛、利尿、鎮咳、脳保護用途と共に開示されたWO 95/03308に記載の化合物、また、特に用途については記載がないTetrahedron. 50, 9757 (1994)、Synth. Commun. 22, 913 (1992)、J. Med. Chem. 27, 1325 (1984) 等に記載の化合物があるが、これら特許および文献には頻尿もしくは尿失禁の治療または予防用途については何ら開示されていない。また、含窒素環状置換基は含まないものの、モルヒナン構造を有するという点で本願化合物に近似すると考えられるモルヒネに排尿反射を抑制する作用があることが知られているが(J. Pharm. Exp. Ther. 254(1984)等)、薬物依存、便秘等の副作用が強く、頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤として用いられることはない。
特公昭41-18824号公報 特公昭41-18826号公報 Tetrahedron. 50, 9757 (1994) Synth. Commun. 22, 913 (1992) J. Med. Chem. 27, 1325 (1984)
本発明は、頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤として有用な新規化合物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、含窒素環状置換基を有する新規なモルヒナン誘導体を見出し、またこれらのモルヒナン誘導体を含めて、そのいずれもが、予想外に著しい頻尿もしくは尿失禁の治療または予防効果を有し、長期投与に有利な経口投与が可能であり、かつ、薬物依存、便秘等の副作用が分離されていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、一般式(I)
Figure 0004656081
[式中R1は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数6から8のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、または炭素数3から7のアルケニルを表し、R2 は水素、ヒドロキシ、または炭素数1から5のアルカノイロキシを表し、R3は水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数3から7のアルケニロキシ、炭素数7から13のアラルキロキシ、または炭素数1から5のアルカノイロキシを表し、Y、Zは独立して原子価結合、または-C(=O)-を表し、-X-は環構造の一部になる炭素数2から7の炭素鎖(ただしそのうち1以上の炭素原子が窒素、酸素、または硫黄原子で置き換わっていてもよく、炭素鎖には不飽和結合が含まれていてもよい)を表し、kは0から8の整数を表し、R4は含窒素環状構造上のk個の置換基であり、それぞれ別個にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルキル、炭素数7から13のシクロアルキルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数7から13のアラルキロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8もしくは(CH2)pN(R7)COR8を表すか、k個のR4のうち、同一の炭素原子もしくは硫黄原子に結合した2個のR4が一つの酸素原子となってカルボニル基もしくはスルホキシド基を表すか(ただし、YまたはZが原子価結合の場合、こうして形成されたカルボニル基がモルヒナン骨格に結合する窒素原子に直接結合することはない)、同一の炭素原子に結合した2個のR4が一つの硫黄原子となってチオカルボニル基を表すか、同一の硫黄原子に結合した4個のR4が2個の酸素原子となりスルホン基を表すか、またはk個のR4のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR4が一緒になって無置換もしくは1以上の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を表し、R5はそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数6から12のアリール、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8または(CH2)pN(R7)COR8 を表し、R9は水素を表し、R10、R11は結合して-O-を表し、pは0から5の整数を表し、R6は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数3から7のアルケニル、炭素数6から12のアリール、または炭素数7から13のアラルキルを表し、R7、R8はそれぞれ別個に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルを表す。ただし、Y、Zが同時に原子価結合の場合は、R 1 が水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルであり、kは2から8の整数であり、隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR 4 が一緒になって無置換もしくは1以上の置換基R 5 で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を形成しなければならず、また、Y、Zが同時に-C(=O)-でXが環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖の場合、kは1以上でなければならず、中でも(R 4 )kがベンゼン縮合環である場合は、該ベンゼン環はR 5 で置換されていなければならない。]で示される含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩を提供する。
ただし、本明細書中においては置換基を以下の意味で用いるものとする。アルキル、およびアルコキシ、シクロアルキルアルキル、アラルキル、アラルキロキシのアルキル部は、直鎖または分岐鎖を含み、ヒドロキシで置換されていてもよく、また不飽和結合を含んでいてもよい。アリール、アラルキル、アラルキロキシ、フラニルアルキル、チエニルアルキル、ピリジルアルキルの芳香環部分は炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ、ニトロ、シアノ、イソチオシアナト、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、およびメチレンジオキシからなる群より選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
本発明は、上記一般式(I)で表される含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩を提供する。
YZとしては両者共に-C(=O)-、または両者共に原子価結合のものが好ましい。
YZが両者共に-C(=O)-場合、R1としては、水素、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数6から8のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数3から7のアルケニルが好ましく、中でも水素、シクロプロピルメチル、2-シクロプロピルエチル、3-シクロプロピルプロピル、4-シクロプロピルブチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シクロブテニルエチル、3-シクロブテニルプロピル、フェニル、ナフチル、トリル、アリル、プレニルが好ましい。これらの中でも特に、水素、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、アリル、プレニルが好ましい。R2としては、水素、ヒドロキシ、アセトキシが好ましい。R3としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から13のアラルキルオキシ、炭素数1から5のアルカノイルオキシが好ましく、中でも水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシ、プロピオノキシが好ましい。これらの中でも特に、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アセトキシが好ましい。kは0から6の整数が好ましい。-X-としては環構造の一部になる炭素数2から4の炭素鎖であることが好ましく、中でも環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖であることが好ましい。R 4 としては、炭素数1から5のアルキル、炭素数7から13のアラルキル、炭素数7から13のアラルキロキシ、または、2個の隣接する炭素に置換したR 4 が一緒になって無置換または1以上特に1から4個の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、またはシクロヘプテン縮合環を形成することが好ましい。中でもエチル、プロピル、ブチル、ベンジル、メチルベンジル、フルオロベンジル、トリフルオロメトキシベンジル、フェネチル、または、ベンゼン縮合環を形成することが好ましく、特に、ベンゼン縮合環を形成することが好ましい。ベンゼン縮合環は無置換のものも好ましいが、置換基R5としてはそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、炭素数7から13のアラルキル(特にベンジル)、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ(特にメトキシ、エトキシ)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8、(CH2)pN(R7)COR8(ここで、pは0から5の整数を表し、R6は水素、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、炭素数3から7のアルケニルまたは炭素数6から12のアリール(特にフェニル)を表し、R7、R8はそれぞれ別個に水素、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、または炭素数7から13のアラルキル(特にベンジル)を表す)が好ましく、特に無置換に加え、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、ヒドロキシ、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、イソチオシアナト、メルカプト、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、アセトキシ、フェニルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルカルバモイル、ジメチルアミノ、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、アミノが好ましい。
一方、YZが共に原子価結合の場合には、R1としては、水素、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピルが好ましい。これらの中でも特に水素、メチル、フェネチルが好ましい。R2としては水素、ヒドロキシ、アセトキシが好ましい。R3としては、水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から13のアラルキルオキシ、または炭素数1から5のアルカノイルオキシが好ましく、中でも水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシ、プロピオノキシが好ましい。これらの中でも特に、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アセトキシが好ましい。-X-としては環構造の一部になる炭素数4から6の炭素鎖、またはこのうち1個もしくは2個の炭素原子が酸素、硫黄、または窒素原子で置き換わっているものが好ましい。中でも環構造の一部になる炭素数5の炭素鎖、またはこのうち1個の炭素原子が酸素、硫黄、または窒素原子で置き換わっているものが好ましい。kは0から6の整数が好ましい。R 4 としては、2個の隣接する炭素に置換したR 4 が一緒になって無置換または1以上特に1から4個の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、またはシクロヘプテン縮合環を形成しなければならず、中でもベンゼン縮合環を形成することが好ましい。他のR 4 はそれぞれ別個に、メチル、エチル、プロピル、もしくはベンジルが好ましく、または同一の炭素原子に結合した2個のR 4 が一緒になり一つの酸素原子となってカルボニル基を形成することが好ましく、特にカルボニル基に隣接する炭素原子が窒素原子に置き換わってアミド結合を形成することが好ましい。ベンゼン縮合環としては無置換のものも好ましいが、置換基R5としてはそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、炭素数7から13のアラルキル(特にベンジル)、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ(特にメトキシ、エトキシ)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8、(CH2)pN(R7)COR8(ここで、pは0から5の整数を表し、R6は水素、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、炭素数3から7のアルケニルまたは炭素数6から12のアリール(特にフェニル)を表し、R7、R8はそれぞれ別個に水素、炭素数1から5のアルキル(特にメチル、エチル、プロピル)、または炭素数7から13のアラルキル(特にベンジル)を表す)が好ましく、特に無置換に加え、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、ヒドロキシ、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、イソチオシアナト、メルカプト、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、アセトキシ、フェニルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジメチルカルバモイル、ジメチルアミノ、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、アミノが好ましい。
ただし一般式(I)の上記化合物のうちYZが同時に原子価結合の場合、R 1 が水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルであり、kは2から8の整数であり、隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR 4 が一緒になって無置換もしくは1以上の置換基R 5 で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を形成しなければならず、また、YZが同時に-C(=O)-でX環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖の場合、kは1以上でなければならず、中でも(R 4 )kがベンゼン縮合環である場合は、該ベンゼン環はR5で置換されていなければならない。
しかしながら本発明はこれらに限定されるものではない。
薬理学的に好ましい酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、カンファ−スルホン酸塩等の有機スルホン酸塩等があげられ、中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が好ましく用いられるが、これもまたこれらに限られるものではない。
本発明になる一般式(I)の化合物のうち、-X-が環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖、Y、Zが-C(=O)-、2個のR4がひとつ以上のR5で置換されたベンゼン縮合環、R9が水素、R10、R11が結合して-O-の化合物である下記一般式(Ia)の具体例を表1に示す。なお、以下の各表中においてCPMは Cyclopropylmethylを意味し、6位結合はαまたはβである。
Figure 0004656081
また一般式(Ia)の化合物のうち、R1がシクロプロピルメチル、R2、R3がヒドロキシ、R5が4-フルオロであり、6位の立体がβである化合物16を、
Figure 0004656081
N-[17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル]-4-フルオロフタルイミドと命名する。
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
本発明になる一般式(I)の化合物のうち、-X-が環構造の一部になる炭素数3の炭素鎖、Yが-C(=O)-、Zが原子価結合、2個のR4が無置換またはひとつ以上のR5で置換されたベンゼン縮合環、R9が水素、R10、R11が結合して-O-の化合物である下記一般式(Ib)の具体例を表2に示す。
Figure 0004656081
また一般式(Ib)の化合物のうち、R1がシクロプロピルメチル、R2、R3がヒドロキシ、縮合ベンゼン環以外にR4置換基をもたず、R5が6-フルオロであり、6位の立体がβである化合物82を、
Figure 0004656081
2-[17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル]-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オンと命名する。




















Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
本発明になる一般式(I)の化合物のうち、-X-が環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖(単結合または不飽和結合)、Y、Zが-C(=O)-、R9が水素、R10、R11が結合して-O-の化合物である下記一般式(Ic)の具体例を表3に示す。
Figure 0004656081
また一般式(Ic)の化合物のうち、、R1がシクロプロピルメチル、R2、R3がヒドロキシ、R4が2-エチリデンであり、6位の立体がβである化合物22を、
Figure 0004656081
N-[17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル]-2-エチリデン-コハク酸イミドと命名する。
Figure 0004656081
Figure 0004656081
本発明になる一般式(I)の化合物のうち、-X-が環構造の一部になる炭素数3の炭素鎖、Yが-C(=O)-、Zが原子価結合、R9が水素、R10、R11が結合して-O-の化合物である下記一般式(Id)の具体例を表4に示す。
Figure 0004656081
また一般式(Id)の化合物のうち、、R1がシクロプロピルメチル、R2、R3がヒドロキシ、R4が3-ベンジルであり、6位の立体がβである化合物47を、
Figure 0004656081
3-ベンジル-1-[17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル]-ピロリジン-2-オンと命名する。
Figure 0004656081
Figure 0004656081
本発明になる一般式(I)の化合物のうち、-X(R4)k-2-が-A-、Y、Zが原子価結合、2個のR4が無置換またはひとつ以上のR5で置換されたベンゼン縮合環、R9が水素、R10、R11が結合して-O-である一般式(Ie)の具体例を表5に示す。
Figure 0004656081
また一般式(Ie)の化合物のうち、R1がメチル、R2が水素、R3がヒドロキシ、-A-が-(CH2)3-である化合物1を、
Figure 0004656081
4,5α-エポキシ-6β-テトラヒドロキノリノ-17-メチル-モルヒナン-3-オールと命名する。
一般式(Ie)の化合物のうち、R1がメチル、R2が水素、R3がヒドロキシ、-A-が-(CH2)2-O-である化合物4を、
Figure 0004656081
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オールと命名する。
一般式(Ie)の化合物のうち、R1がメチル、R2、R3がヒドロキシ、-A-が-CH2-CO-NMe-である化合物8を、
Figure 0004656081
4-[4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ17-メチルモルヒナン-6β-イル]-1-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オンと命名する。
一般式(Ie)の化合物のうち、R1がメチル、R2が水素、R3がヒドロキシ、-A-が-(CH2)2-O-CH2-である化合物10を、
Figure 0004656081
4,5α-エポキシ-6β-(1,2,3,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]オキサゼピノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オールと命名する。
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
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Figure 0004656081
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Figure 0004656081
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Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
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Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
上記一般式(I)で示される、本発明の頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤の有効成分として用いられる含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体は、具体的には以下に示す方法によって製造することができる。
本発明の一般式(I)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記定義に同じ)で表される化合物の中でY、Zがともに原子価結合である環状アミン体(Ia)は、下記スキーム1に示されるように、一般式(IV)(R1、R2、R3、R9、R10、R11は前記定義に同じ)で表される6-オキソ体から、イミニウム塩(Va)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、kは前記定義に同じ)またはエナミン(Vb)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記定義に同じ)を経由する還元的アミノ化反応によって得ることができる。
Figure 0004656081
この反応は(1)酸触媒を用いてのイミニウム塩またはエナミン化反応(2)水素化金属還元剤による還元、または酸、金属触媒存在下での水素添加反応の2つの工程から成り立っている。なお、この反応の出発物質として用いられる、一般式(IV)で表される6-オキソ体は、例えば、J.Org.Chem. 4, 220 (1939)、J.Org.Chem. 15, 1103 (1950)等に記載されており、該文献に記載の方法によって製造することができる。
まず(1)のイミニウム塩またはエナミン化反応は、オキソ体(IV)とアミン(VI)(R4、X、kは前記定義に同じ)からイミニウム塩(Va)またはエナミン(Vb)を得る反応である。この反応は例えば、J.Org.Chem. 45, 3366 (1980)や 、国際公開93/15081号等に記載されている方法、すなわちオキソ体(IV)とアミン(VI)を適当な反応溶媒中で加熱還流させて、生成してくる水を反応溶媒と共に共沸留去、またはDean-Stark型水分分離器等の使用により除去しながら反応を進行させる方法により可能である。また、反応系に適当な脱水剤を加えることもイミニウム塩(Va)またはエナミン(Vb)を生成させる好ましい方法である。この際、用いる脱水剤に特に制限はないが、モレキュラーシーブ、無水硫酸カルシウム、無水硫酸銅、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、無水塩化カルシウム等の無機脱水剤、またはオルトエステル類、酸無水物類、ジシクロヘキシルカルボジイミド、三酸化硫黄−ピリジン錯体、オキシ塩化リン、塩化チオニル等の有機脱水剤などが考えられる。中でもオルトエステル類、ジシクロヘキシルカルボジイミド、三酸化硫黄−ピリジン錯体などの有機脱水剤が好ましく、特にオルトエステル類が好ましい。
この工程で用いるアミン(VI)の量は、特に限定されないが、通常0.5〜50当量、好ましくは1〜30当量、特に好ましくは1〜10当量が用いられる。
共存させる酸としては塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸、安息香酸、酢酸、シュウ酸などのカルボン酸等、通常アミン類と塩を形成する酸は何でも用いることができるが、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、安息香酸、中でもp-トルエンスルホン酸、安息香酸が好ましく用いられる。共存させる酸の量は特に限定されないが、0.5〜50当量の範囲で実施可能であり、通常は1〜30当量、好ましくは1〜10当量で満足すべき結果が得られる。
脱水剤としてオルトエステル類を用いる場合、特に制限はないが、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリn-プロピル、オルトギ酸トリイソプロピル、オルトギ酸ジエチルフェニル、オルトギ酸トリn-ブチルなどのオルトギ酸エステル類、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリn-プロピル、オルト酢酸トリイソプロピルなどのオルト酢酸エステル類、オルトプロピオン酸トリメチル、オルトプロピオン酸トリエチル、オルトプロピオン酸トリn-プロピル、オルトプロピオン酸トリイソプロピルなどのオルトプロピオン酸エステル類、オルト酪酸トリメチル、オルト酪酸トリエチル、オルト酪酸トリn-プロピル、オルト酪酸トリイソプロピルなどのオルト酪酸エステル類、オルト安息香酸トリメチル、オルト安息香酸トリエチル、オルト安息香酸トリn-プロピル、オルト安息香酸トリイソプロピルなどのオルト安息香酸エステル類等を用いて実施可能であり、通常はオルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリn-プロピル、オルトギ酸トリイソプロピル等のオルトギ酸エステル類、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリn-プロピル、オルト酢酸トリイソプロピル等のオルト酢酸エステル類、中でもオルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチルが好ましく用いられる。オルトエステルは反応溶媒として用いることも可能であるが、通常は0.5〜10当量、好ましくは1〜5当量が用いられる。また、オルトエステルは反応開始時に共存させておいても良いし、反応の進行に合わせて何度かに分けて逐次添加していく方法も有効である。
反応溶媒としては,特に限定されないが、テトラヒドロフラン(THF)、エーテル、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の極性溶媒を、単独で、もしくはこれらの溶媒2種類以上を混合して用いることができ、中でもTHF、トルエン、キシレン、DMF、またはこれらの混合溶媒が好ましく用いられる。
反応混合物中のオキソ体(IV)の濃度は、特に限定されないが、通常、1 mmol/Lから1 mol/Lで満足すべき結果が得られる。反応温度としては、通常0〜250 ℃,好ましくは0〜200 ℃が考えられるが、20〜150 ℃の範囲で満足すべき結果が得られる。反応時間は反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常、3時間〜100時間で満足すべき結果が得られる。
(2)の還元反応は一般的にはイミニウム塩(Va)またはエナミン(Vb)を単離することなく水素化金属還元剤で還元するか、酸、金属触媒の存在下、水素添加するが、イミニウム塩(Va)またはエナミン(Vb)を単離しても目的の環状アミン体(Ia)を得ることができる。
反応溶媒としては、イミニウム塩またはエナミン化で用いた溶媒をそのまま用いてもよいが、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、特にメタノールを混合して反応すると好ましい結果が得られる。またイミニウム塩化またはエナミン化の反応溶媒を減圧留去して、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒のみで反応を行ってもよい。
水素化金属還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウム、ボランーピリジン錯体など、酸の共存する条件で比較的安定なもので実行可能であり、特に水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、ボランーピリジン錯体が好ましく用いられる。水素化金属還元剤は0.5〜50当量を用いることが可能であるが、通常1〜20当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。反応温度は、通常-40〜150 ℃、好ましくは-30〜80 ℃で満足すべき結果が得られる。反応時間は反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常30分から10時間程度で満足すべき結果が得られる。また反応系中の基質(Va)および(Vb)の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、1 mmol/L〜1 mol/Lが好ましい。
酸、金属触媒の存在下水素添加する場合、反応溶媒としては、イミニウム塩またはエナミン化で用いた溶媒をそのまま用いてもよいが、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、またはTHF、エーテル等のエーテル系溶媒を混合しても好ましい結果が得られる。またイミニウム塩化またはエナミン化の反応溶媒を減圧留去して、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、またはTHF、エーテル等のエーテル系溶媒のみで反応してもよい。共存させる酸としては塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸、安息香酸、酢酸、シュウ酸などのカルボン酸等、通常アミン類と塩を形成する酸は何でも用いることができるが、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、安息香酸、中でもp-トルエンスルホン酸、安息香酸が好ましく用いられる。共存させる酸の量は特に限定されないが、0.5〜50当量の範囲で実施可能であり、通常は1〜30当量、好ましくは1〜10当量で満足すべき結果が得られる。
金属触媒としては、酸化白金、水酸化パラジウム、パラジウム-炭素など、通常の水素添加反応に用いられる触媒はすべて使用可能であるが、酸化白金、パラジウム-炭素が好ましく用いられる。反応温度は-30〜80 ℃、好ましくは10〜50 ℃で、水素圧は1気圧〜100気圧、好ましくは1気圧〜30気圧で実施可能であるが、通常は室温、常圧で好ましい結果が得られる。反応時間は反応条件によって適宜選択されるが、通常0.5時間〜30時間で満足すべき結果が得られる。また反応系中の基質(Va)および(Vb)の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、1 mmol/L〜1 mol/Lが好ましい。
なお、環状アミン体(Ia)は還元反応によりα体とβ体の生成が考えられるが、通常のカラムクロマト、再結晶、スラリー洗浄法などによって精製することが可能である。
本発明の一般式(I)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記定義に同じ)で表される化合物の中で、Yが-C(=O)-、Zが原子価結合である一般式(Ib)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、kは前記定義に同じ)の環状アミド体は、スキーム2に示すように、一般式(VIIa)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、kは前記定義に同じであり、Tは塩素、臭素、ヨウ素、またはOTs、OMs)または(VIIb)[R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、kは前記定義に同じであり、T'は塩素、またはOR12(ただしR12は水素、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数7から13のアラルキロキシ、炭素数1から5のアルカノイロキシ)を表す]で示される化合物から、一般的に行われているアミノ基のアルキル化またはアミド化反応を用いて、分子内還化反応により製造することができる。なお、スキーム2の出発物質として用いられる一般式(VIIa)および(VIIb)で示される化合物は、国際公開93/15081号等に記載されている方法によって得ることができる。
Figure 0004656081
アルキル化またはアミド化は一般に溶媒中に塩基を共存させる方法で行うことができる。
塩基としては、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの金属水素化物、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシドなどの金属アルコキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基を用いることができる。また用いる塩基は基質に対して、1〜30当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。ただしアミド化反応の場合には、特に塩基を用いなくても満足すべき結果が得られることがある。
溶媒としては、DMF、ジメチルアセトアミド、DMSOなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒を用いることができるが、中でもDMF、THF、トルエンが好ましく用いられる。
反応温度は通常-20〜200 ℃,好ましくは0〜150 ℃で満足すべき結果が得られる。反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常、30分〜100時間程度で満足すべき結果が得られる。また反応系中の基質(VIIa)および(VIIb)の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、1 mmol/L〜1 mol/Lが好ましい。
本発明の一般式(I)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記定義に同じ)で表される化合物の中で一般式(Ic)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11は前記定義に同じ)で表される環状イミド誘導体は、スキーム3に示すように、一般式(VIII)(R1、R2、R3、R9、R10、R11は前記定義に同じ)で表される1級アミン体に一般式(IX)(R4は前記定義に同じ)で表される酸無水物を反応させることにより製造することができる。また必要に応じて、反応系中に酸または塩基を共存させて反応を行うことも可能である。
Figure 0004656081
酸無水物(IX)は1級アミン体(VIII)に対して0.5〜50当量を用いることが可能であるが、1〜20当量を用いることが好ましく、中でも1〜10当量で良好な結果が得られる。溶媒としては、DMF、ジメチルアセトアミド、DMSOなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、酢酸、プロピオン酸などの酸性溶媒を用いることができるが、中でもDMF、トルエン、酢酸が好ましく用いられる。
必要に応じて共存させる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基を用いることができるが、中でもトリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが好ましく用いられる。また用いる塩基は基質に対して、1〜30当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。一方酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのカルボン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸を用いることができるが、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのカルボン酸、中でも酢酸が好ましく用いられる。また用いる酸の量としては基質に対して、1〜30当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。
反応温度としては通常-20〜200 ℃の範囲で実施可能であり、好ましくは0〜150 ℃の範囲で満足すべき結果が得られる。反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常、30分から30時間程度で満足すべき結果が得られる。また反応系中の基質(VIII)の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、1 mmol/L〜1 mol/L程度が好ましい。
なお、スキーム3の出発物質として用いられる一般式(VIII)で示される1級アミン体はJ.Med.Chem. 20, 1100 (1977)、J.Org.Chem. 45, 3366 (1980)等に記載の方法によって合成可能である。すなわち(1)オキソ体(IV)と脱保護可能な置換基を有する1級または2級アミンとのイミニウム塩またはエナミン化反応、(2)水素化金属還元剤による還元または酸、金属触媒存在下での水素添加反応、(3)脱保護可能な置換基の除去の3段階の方法を用いると1級アミン体(IX)を収率よく得ることができる。
ここで脱保護可能な置換基としては、例えばPROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS (JHON WILEY & SONS, INC. 1991)等に記載の一般的にアミノ基の保護基であれば何でも用いることができる。具体的には、アリル、ベンジル、4-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、4-シアノベンジル、ジベンゾスベリル、ジフェニルメチル、ジ(4-メトキシフェニル)メチル、トリフェニルメチル、(4-メトキシフェニル)、ジフェニルメチル、フルオレニル、9-フェニルフルオレニル、フェロセニルメチルなどが挙げられ、中でもアリル、ベンジル、4-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジルが好ましく用いられ、特にベンジルが好ましい。
(1)のイミニウム塩またはエナミン化反応は前述のスキーム1と同様の方法、中でもオキソ体(IV)とアミンを酸触媒と脱水剤の共存下で反応させることにより行うと良好な結果が得られる。この場合のこのましい脱水剤はオルトエステル類である。
(2)の水素化金属還元剤による還元または酸、金属触媒存在下での水素添加反応も前述のスキーム1と同様の方法により行うことができる。
(3)の脱保護可能な置換基の除去は、例えば脱保護可能な置換基としてベンジルを用いた場合は、金属触媒の存在下、水素ガスを水素源とした加水素分解反応を行うことにより可能である。この場合金属触媒としては、酸化白金、水酸化白金等の白金触媒、水酸化パラジウム、パラジウム−炭素等のパラジウム触媒、ラネーニッケル等のニッケル触媒等、通常の加水素分解反応に用いられる触媒はすべて使用可能であるが、パラジウム触媒、中でもパラジウム-炭素が特に好ましく用いられる。
反応溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、THF、エーテル、DME、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系等の水素添加条件で不活性な溶媒は何でも用いることができるが、特にアルコール系溶媒、中でもメタノール、エタノールが好ましく用いられる。
反応系中に酸を共存させて反応を行うことも可能であり、この場合、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸、安息香酸、酢酸、シュウ酸、フタル酸などのカルボン酸等を酸触媒として用いることが可能であるが、特に塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、安息香酸、フタル酸等のカルボン酸、中でも塩酸、酢酸、安息香酸、フタル酸が好ましく用いられる。反応温度は0〜150 ℃、好ましくは10〜100 ℃で、水素圧は1〜100気圧、好ましくは1〜30気圧で実施可能であるが、通常は20〜80 ℃、1〜10気圧で満足のいく結果が得られる。反応時間は反応条件によって適宜選択されるが、通常0.5〜100時間で満足すべき結果が得られる。
また、水素源として水素ガスの代わりにギ酸またはギ酸アンモニウムなどのギ酸類を用いることも可能であり、ギ酸類の使用量としては0.5〜100当量で実施可能であるが、通常は1〜50当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。この場合の金属触媒、反応溶媒、反応温度などの条件は前記の水素ガスを水素源とした加水素分解反応と同様である。
なお、一般式(Ic)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11は前記定義に同じ)で表される環状イミド誘導体は、Tetrahedron. 50, 9757 (1994)に記載のMitsunobu反応による方法でも製造することができる。
本発明の一般式(I)(R1、R2、R3、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記定義に同じ)で表される化合物の内、Yが-C(=O)-の一般式(XIa)および(XIb)(R1、R2、R3、R9、R10、R11、X、Zは前記定義に同じであり、R13は炭素数1から5のアルキル、炭素数7から13のアラルキルを表す)で示される化合物は、下記のスキーム4の方法により、一般式(X)(R1、R2、R3、R9、R10、R11、X、Zは前記定義に同じ)で示される化合物を、溶媒中、塩基の共存下で、アルキル化またはアシル化して製造することができる。なお、スキーム4の出発物質として用いられる一般式(X)で示される化合物は、スキーム2で示した方法により得ることができる。
Figure 0004656081
アルキル化剤またはアシル化剤は1〜20当量を用いることが好ましく、中でも1〜10当量で満足のいく結果が得られる。
塩基としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム反応剤、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの金属水素化物、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシドなどの金属アルコキシドを用いることができるが、中でもLDA、ブチルリチウムが好ましく用いられる。また用いる塩基は基質に対して、1〜30当量、好ましくは1〜10当量が用いられる。
溶媒としては、DMF、ジメチルアセトアミド、DMSOなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、THF、DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒を用いることができるが、中でもTHF、DMEが好ましく用いられる。
反応温度は通常-100〜200 ℃,好ましくは-80〜150 ℃で満足すべき結果が得られる。反応時間は、反応温度等の条件に応じて適宜選択されるが、通常、30分〜30時間で満足すべき結果が得られる。また反応系中の基質(X)の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、1 mmol/L〜1 mol/Lが好ましい。
一般式(I)で表される化合物のうちR3がヒドロキシである一般式(XIII)(式中R1、R2、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記の定義に同じ)で表される化合物を合成する際、フェノール部分を保護する目的でR3がメトキシである一般式(XII) (式中R1、R2、R4、R9、R10、R11、X、Y、Z、kは前記の定義に同じ)で表される化合物を経由することができる。その際の脱保護は、下記スキーム5に示すように、フェノール性メチルエーテルの一般的な脱メチル化反応、具体的には、(1)三臭化ホウ素を用いる方法、または(2)塩基性条件下アルキルチオールを用いる方法のいずれかで行うことができる。
Figure 0004656081
(1)の方法では、三臭化ホウ素の使用量は1〜20当量が好ましく、中でも1〜7当量で満足のいく結果が得られる。反応溶媒はジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒が好ましく、中でもジクロロメタンが好ましい。反応温度は-70〜50 ℃が好ましく、中でも-50〜40 ℃で満足のいく結果が得られる。反応時間は10分から10時間が好ましく、30分から5時間で満足のいく結果が得られる。また、反応系中の一般式(XII)で示される化合物の濃度は、特に限定されないが、通常、1 mmol/Lから1 mol/Lが好ましい。
(2)の方法では、反応剤としてエタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオールなどのアルキルチオール類が好ましく、中でもプロパンチオールが好ましく用いられる。使用する量は1〜20当量が好ましく、中でも1〜7当量で満足のいく結果が得られる。塩基としては、カリウム t-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどが好ましく、中でもカリウム t-ブトキシドが好ましく用いられる。使用する量は1から20当量が好ましく、中でも1〜7当量で満足のいく結果が得られる。反応溶媒はDMF、ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶媒、THF、DMEなどのエーテル系溶媒が好ましく、中でも非プロトン性溶媒であるDMFが好ましく用いられる。反応温度は50〜200 ℃が好ましく、中でも80〜150 ℃で満足のいく結果が得られる。反応時間は1時間から15時間が好ましく、中でも2時間から8時間で満足のいく結果が得られる。また、反応系中の一般式(XII)で示される化合物の濃度は、特に限定されないが、通常、1 mmol/Lから1 mol/Lが好ましい。
本発明の化合物は、医薬あるいは医薬組成物として用いることができる。具体的には、頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁の治療または予防に有用な医薬品として用いることができる。特に、神経因性膀胱障害、夜間頻尿、過活動型膀胱、不安定膀胱、神経性頻尿、心因性頻尿、特発性頻尿、夜尿症、膀胱けいれん、慢性膀胱炎、間質性膀胱炎、慢性前立腺炎、前立腺肥大、前立腺癌等の疾患によって引き起こされる頻尿または尿失禁などの排尿障害の治療または予防に用いることができる。ここでいう神経因性膀胱障害とは膀胱、尿道、外尿道括約筋からなる下部尿路を支配している神経が何らかの障害を受けた結果、下部尿路の蓄尿、排尿機能が異常をきたした状態をいう。神経に障害を与える疾患としては、脳血管障害、脳腫瘍、脳外傷、脳炎、脳腫瘍、正常圧水頭症、痴呆、パーキンソン病、うつ病、線条体黒質変性症、進行性核上性麻痺、オリーブ・橋・小脳萎縮症、Shy-Drager症候群、脊髄損傷、脊髄血管障害、脊髄腫瘍、脊髄炎、頸髄圧迫性疾患、脊髄空洞症、多発性硬化症、二分脊椎、脊髄髄膜瘤、脊柱管狭窄症、Tethered cord症候群、ミエロパチー、糖尿病、骨盤腔内手術などがある。ただし、本発明の頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤の利用は、これらの疾患例のみに限定されるものではない。
また一般式(I)で示される含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体は、上記の通り頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁の治療または予防に有用な医薬品として用いられるだけでなく、さらに頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁のための治療または予防方法あるいは頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁のための使用に用いることができる。さらに、例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、などの哺乳類にも尿意切迫もしくは尿失禁の治療または予防に有用な医薬品として、さらに頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁のための治療または予防方法あるいは頻尿、尿意切迫もしくは尿失禁のための使用にも用いることができる。
一般式(I)で示される含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体の、頻尿もしくは尿失禁の治療または予防効果は、Brain. Res., vol. 297, 191(1984)、またはJ. Pharmcol. Exp. Ther., vol. 240, 998(1987)に記載の方法で確認することができるが、必ずしも本試験方法に限定されるものではない。
本発明の化合物を頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤として臨床で使用する際には、薬剤はフリーの塩基またはその塩自体でもよく、また賦形剤、安定化剤、保存剤、緩衝剤、溶解補助剤、乳化剤、希釈剤、等張化剤などの添加剤が適宜混合されていてもよい。投与形態としては、錠剤・カプセル剤・顆粒剤・散剤・シロップ剤などによる経口剤、注射剤・座剤・液剤などによる非経口剤、あるいは軟膏剤・クリーム剤・貼付剤などによる局所投与等を挙げることができる。本発明の頻尿もしくは尿失禁の治療薬または予防剤は上記有効成分を0.01〜90重量%、より好ましくは0.1〜70重量%含有することが望ましい。その使用量は症状、年齢、体重、投与方法等に応じて適宜選択されるが、成人に対して、有効成分量として1日0.1μg〜10g、好ましくは1μg〜1g、特に好ましくは10μg〜100mgであり、それぞれ1回または数回に分けて投与することができる。
本発明の化合物(I)またはその塩は、他の排尿障害の予防または治療薬、または排尿障害を引き起こす疾患(例えば前立腺肥大症、前立腺癌、糖尿病、脳血管障害、アルツハイマー病を含む痴呆症、うつ病、パーキンソン病、多発性硬化症など)の予防または治療薬と組合せて用いることもできる。
他の排尿障害の予防または治療薬としては、例えばプロパンセリン(Propantheline)、オキシブチニン(Oxybutynin)、プロピベリン(Propiverine)、トルテロジン(Tolterodine)、テミベリン(Temiverine)、トロスピウム(Trospium)、ダリフェナシン(Darifenacin)、ソリフェナシン(Solifenacin)、KRP-197などの抗コリン薬、フラボキセート(Flavoxate)などの平滑筋弛緩薬、NS-8、ZD-0947、 KW-7158、ABT-598、WAY-151616などのカリウムチャネルオープナー、ニフェジピン(Nifedipine)、フルナリジン(Flunarizine)などのカルシウムチャネル拮抗薬、バクロフェン(Baclofen)、ジアゼパム(Diazepam)、ランペリソン(Lanperisone)などの骨格筋弛緩薬、イミプラミン(Imipramine)、デシプラミン(Desipramine)、フルオキセチン(Fluoxetine)、フルボキサミン(Fluvoxamine)、ミルナシプラン(Milnacipran)、パロキセチン(Paroxetine)、デュロキセチン(Duloxetine)などの抗うつ薬、デスモプレシン(Desmopressin)などのバゾプレッシン作動薬、TAK-637、SR-48968、Talnetantなどのタキキニン拮抗薬、クレンブテロール(Clenbuterol)、KUC-7483などのβ作動薬、カプサイシン、レジニフェラトキシンなどのバニロイド作動薬、ONO-8711、ONO-8992などのPGE拮抗薬、FlurbiprofenなどのCOX阻害薬、R-450などのα1作動薬、ドキサゾシン(Doxazosin)、インドラミン(Indramin)、テラゾシン(Terazosin)、ウラピジル(Urapidil)、アルフゾシン(Alfuzosin)、プラゾシン(Prazosin)、ナフトピジル(Naftopidil)、タムスロシン(Tamsulosin)、セロドシン(Selodosin)、 フィドキソシン(Fiduxosin)、KMD-3213などのα1拮抗薬などを挙げることができる。
排尿障害を引き起こす疾患としては、例えば前立腺肥大症、前立腺癌、糖尿病、脳血管障害、アルツハイマー病を含む痴呆症、うつ病、パーキンソン病、多発性硬化症などが挙げられ、前立腺肥大症の予防または治療薬としては、例えばフィナステリド(Finasteride)、デュタステリド(Dutasteride)、イゾンステリド(Izonsteride)、CS-891、MK-434などの5α-レダクターゼ阻害薬、フルタミド(Flutamide)、ビカルタミド(Bicalutamide)、ニルタミド(Nilutamide)などのアンドロゲン受容体拮抗薬、アリルエストレノール(Allylestrenol)、クロルマジノン(Chlormadinone)、ゲストノロン(Gestonorone)、シプロテロン(Cyproterone)、オサテロン(Osaterone)、ノメゲストロール(Nomegestrol)などの抗アンドロゲン薬、SB-217242、TA-0201などのエンドセリン拮抗薬、エビプロスタット, セルニルトンなどの植物性製剤、上記したα1拮抗薬などを挙げることができる。
前立腺癌の予防または治療薬としては、例えばリュープロレリン(Leuprorelin)、ゴセレリン(Goserelin)、ブセレリン(Buserelin)、ナファレリン(Nafarelin)、トリプトレリン(Triptorelin)などのLH-RH作動薬、セトロレリックス(Cetrorelix)、ガニレリックス(Ganirelix)、アブラリックス(Abarelix)などのLH-RH拮抗薬、上記した5α-レダクターゼ阻害薬、上記したアンドロゲン受容体拮抗薬、上記した抗アンドロゲン薬などを挙げることができる。
糖尿病予防又は治療薬としては、例えばピオグリタゾン(Pioglitazone)、トログリタゾン(Troglitazone)、ロシグリタゾン(Rosiglitazone)などのインスリン抵抗性改善薬、トルブタミド(Tolbutamide)、クロルプロパミド(Chlorpropamide)、トラザミド(Tolazamide)、アセトヘザミド(Acetohezamide)、グリクロピラミド(Glyclopyramide)、グリベンクラミド(Glibenclamide)、グリクラジド(gliclazide)、グリメピリド(Glimepiride)、レパグリニド(Repaglinide)、ナテグリニド(Nateglinide)などのインスリン分泌促進薬、メトホルミン(Metformin)、ブホルミン(Buformin)などのビグアナイド剤、インスリン、アカーボース(Acarbose)、ボグリボース(Voglibose)、ミグリトール(Miglitol)、エミグリテート(Emiglitate)などのα-グルコシダーゼ阻害薬、AJ-9677、SR-58611-A、SB-226552、AZ40140などのβ3アドレナリン受容体作動薬、その他、エロゴセット(Erogoset)、プラムリンチド(Pramlintide)、レプチン(Leptin)、BAY-27-9955などを挙げることができる。
脳血管障害の予防または治療薬としては、例えばアニラセタム、イブジラスト、チアプリド、カルジオクローム、シチコリン、γ-アミノ酪酸、イフェンプロジル、ニセルゴリン、ビンポセチン、ニゾフェノン、ベンシクラン、シネパジドなどを挙げることができる。
アルツハイマー病を含む痴呆症の予防または治療薬としては、例えばドネペジルなどを挙げることができる。
うつ病の予防または治療薬としては、例えば上記した抗うつ薬などを挙げることができる。
パーキンソン病の予防または治療薬としては、例えばアマンタジン、トリヘキシフェニジル、ブロモクリプチン、レボドパ、カルビドパ、アポモルヒネなどを挙げることができる。
多発性硬化症の予防または治療薬としては、例えばステロイド剤、インターフェロン-β-1bなどを挙げることができる。
以下に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
参考例1-1
6β-ジベンジルアミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-モルヒナン-3,14-ジオールの合成
Figure 0004656081
ナルトレキソン249.8 g(0.731 mol)をTHF 1700 mLとToluene 1700 mLの混合溶媒に溶解させ、ジベンジルアミン 432.7 g(2.193 mol、3.0当量)を加えた。攪拌を行いながら反応容器内を減圧し、アルゴン置換を行った。次いで安息香酸 357.7 g(2.929 mol、4.0当量)をビーカーに秤量し、溶液中に徐々に加えたところ、白色の固体が析出した。オイルバスを用いて反応装置の加温を開始したところ、内温が上昇するにつれて析出した結晶が溶解して均一溶液となった。内温81.5 ℃で還流が開始し、反応開始とした。反応は内温81.5〜87.4 ℃の間で行った。反応開始後30分後、オルソギ酸トリエチル53.9 g(0.363 mol、0.50当量)を加え、さらに2時間30分後、4時間30分後にそれぞれオルソギ酸トリエチル54.0 g(0.364 mol、0.50当量)、54.1 g(0.365 mol、0.50当量)を加えた。反応開始より6時間30分後、オイルバスを反応装置から外し、イミニウム化反応を終了した。
イミニウム化反応容器を氷浴にて冷却する間、別の1 L三口フラスコにて、シアノ水素化ホウ素ナトリウム 54.0 g(0.859 mol、1.17当量)を秤量し、メタノール532.3 gを加えて溶解させた。この調製した溶液を、内温2.5〜10 ℃の間で10分かけてイミニウム化反応液に滴下した。滴下終了後30分にて反応終了とし、後処理した。
5 L三角フラスコに炭酸カリウム446.0 g(3.22 mol)、蒸留水3399.6 gを秤量し、炭酸カリウム水溶液を調製した。この溶液を内温5.0〜18.0 ℃の間で12分かけて反応混合液に滴下した。滴下終了後、10分間攪拌を行うことでゲル状固体が溶解し、反応液が均一になったところで10 Lの分液槽に移液した。これにTHF 599.8 gと酢酸エチル615.5 gを加えて15分間攪拌した。攪拌停止後20分間静置を行い、分液し、抽出水層5175.5 gを除いた。分液槽内の有機層に蒸留水1026.3 gを加えて15分間攪拌した後、終夜で静置した。翌日、分液を行い、蒸留水洗浄後水層1280.5 gを除いて、蒸留水洗浄後有機層4186.2 gを得た。この後、有機層を濃縮して、濃縮残渣2263.6 gを得た。この残渣に酢酸エチル 1340.1 gを加えて酢酸エチルへの溶媒置換および水共沸を行った。この後同様の操作を計5回行い、最後の濃縮残渣2189.7 gを得た。次にメタノール1221.7 gを加えて濃縮を行い、メタノールへの溶媒置換を行った。この後の操作を計2回行い、最後の濃縮残渣2103.9 gを得た。この残渣にメタノール528.3 gを加え、氷浴中に容器を浸して攪拌し、スラリー洗浄を行った。攪拌開始時の内温は22.0 ℃で、30分間攪拌洗浄を行い、洗浄終了時には内温は8 ℃であった。攪拌洗浄したスラリーを1 Lファンネルのミリポアフィルターで濾過した。フラスコ内および結晶を402.6 gのメタノールで洗浄した。結晶をセパラブルフラスコに移し、減圧で乾燥することで、表題化合物329.2 g(収率86%)を白色結晶にて得た。
参考例1-2
6β-ナルトレキサミンの合成
Figure 0004656081
5 Lの反応容器に参考例1-1で得られた6β-ジベンジルアミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-モルヒナン-3,14-ジオール 325.0 g(0.622 mol)、10 % Pd/C(50 % wet)65.0 g(20 wt %)を秤量し、反応装置を組み立てた。次いでメタノール2561.3 g(3.25 L、10 mL/g-原料)を加えて攪拌を開始し、アルゴン置換を3回行った。ビーカーにギ酸(88 % sol.)91.0 g(1.740 mol、2.8当量)を秤量し、滴下漏斗を用いて内温22.1〜25.8 ℃の間で5分間かけて滴下を行った。この時、内温の上昇が確認され、ガスの発生を確認した。滴下終了後、加熱を開始し、内温が51.1 ℃となったところで反応開始とし、反応開始より2時間後にHPLCにて分析を行った。反応は2時間の時点で終了していたが、残存ギ酸量が0.03当量以下になるまで反応を行うため、攪拌および加熱を51.1-61.0 ℃の間で行った。反応開始より22時間後、サンプリングを行い、HPLC及び1H-NMRで反応液の分析を行った。HPLCより、顕著に増加する不純物及び分解物等は確認されなかった。また、反応液中に含まれるギ酸量は、0.090当量であることが確認された。ギ酸分解工程の終了判定は、残存ギ酸量が0.03当量以下となるまでであるので、このまま同様の反応温度、攪拌速度で反応を継続することとした。反応開始より28時間後、1H-NMRにて残存ギ酸量を測定したところ、0.094当量であった。22時間の時点で確認した値と変化が見られなかったので、内温を60.9-61.4 ℃にあげて反応を続けた。反応温度をあげて12時間後(反応開始より40時間後)、1H-NMRで残存ギ酸量を確認した結果、0.037当量であった。終了判定としては0.03当量以下であったが、ここで反応終了とし、後処理した。
反応混合液を内温20.7 ℃まで氷浴に浸して冷却した後、1 LファンネルのミリポアフィルターでPd/Cの濾過を行った。フィルターには0.5μmのPTFEメンブランフィルターを用い、濾取されたPd/Cをメタノール227.5 gで洗浄することで、濾液3035.8 gを得た。得られた濾液を10 Lのエバポレータ用フラスコに移液し、メタノール61.1 gで容器を洗浄した。移液後、濃縮を行い、濃縮残渣1624.9 gになったところで、濃縮を一旦停止した。これに酢酸エチル 1408.1 gを加えてさらに濃縮を行い、メタノールから酢酸エチルへの溶媒置換を行った。濃縮を行う際に白色粉末が析出し、性状としては溶液だったものがスラリー状へと変化した。溶媒置換残渣が1455.4 gとなったところで濃縮を中断し、同様の操作であと2回溶媒置換を行った。溶媒置換終了後、粉末を濾過し、得られた白色粉末を酢酸エチル178.6 gで洗浄した。この粉末を1 Lセパラブルフラスコに移し、50 ℃の水浴にフラスコを浸して減圧乾燥を3時間行い、表題化合物 185.5 g(収率 87.2%)を得た。
実施例1-1
4,5α-エポキシ-6β-テトラヒドロキノリノ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン(化合物201)の合成
Figure 0004656081
ジヒドロコデイノン 304 mg (1.02 mmol)、メタンスルホン酸 0.12 ml (1.65 mmol)をキシレン 20 ml、ジメチルホルムアミド 10 mlの混合溶媒に溶解させ、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン 0.2 ml (1.59 mmol)を加えたのち、175 ℃の油浴にて水を共沸除去しながら12時間加熱還流した。反応溶液を室温に放冷したのち、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 50 ml、アンモニア水 3 mlを加えてクロロホルム (50 ml×3回)にて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物309 mgを得た。得られた粗生成物をメタノール20 mlに溶解させ、シアノ水素化ホウ素ナトリウム 1.014 g (16.1 mmol)を加え、次にメタンスルホン酸0.17 ml (2.62 mmol)を加えたのち、室温で24時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 50 ml、アンモニア水 3 mlを加えてクロロホルム (50 ml×3回)にて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ChromatorexNH 40 g : シクロヘキサン-酢酸エチル (30 : 1)]にて精製し、表題化合物103 mg (収率 33%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.93-6.88 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.67 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.52-6.45 (2H, m), 4.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.83 (3H, s), 3.66-3.56 (1H, m), 3.49-3.20 (2H, m), 3.11-3.09 (1H, m), 3.03 (1H, d, J = 18.2 Hz), 2.77-2.73 (2H, m), 2.56-2.50 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.40-2.34 (1H, m), 2.23-2.14 (2H, m), 2.05-1.82 (3H, m), 1.77-1.73 (1H, m), 1.68-1.63 (3H, m), 1.15-1.00 (1H, m)
IR (cm-1) (KBr)
2926, 1600, 1570, 1499, 1438, 1373, 1341, 1277, 1256, 1190, 1148, 1104, 1079, 1050, 1016, 1000, 940, 910, 893, 855, 795, 743
実施例1-2
4,5α-エポキシ-6β−テトラヒドロキノリノ-17-メチル-モルヒナン-3-オール・酒石酸塩(化合物1)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-テトラヒドロキノリノ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン103 mg (0.25 mmol)をDMF(5 mL)に溶解し、n-プロパンチオール 0.12 ml (1.32 mmol)、カリウム t-ブトキシド 142.6 mg (1.27 mmol)を加えて120 ℃で4時間反応させた。反応溶液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 20 ml、アンモニア水 3 mlを加えてクロロホルム (50 ml×3回)にて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ChromatorexNH 5 g : 酢酸エチル)にて精製し、表題化合物のフリー体 75 mg (収率 75%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物1を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.93-6.87 (2H, m), 6.70 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.58 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.51-6.46 (1H, m), 6.37 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.62 (1H, d, J = 8.5 Hz), 3.19-3.11 (3H, m), 3.08-3.02 (1H, m), 2.96 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.74-2.70 (2H, m), 2.52-2.44 (1H, m), 2.35 (3H, s), 2.31-2.29 (1H, m), 2.20-1.48 (9H, m), 1.11-1.00 (1H, m) (フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3001, 2932, 2855, 1600, 1498, 1458, 1371, 1344, 1293, 1260, 1214, 1191, 1149, 1128, 1107, 1075, 1025, 1000
元素分析値
組成式:C26H30N2O2・1.50C4H6O6・0.8H2O
計算値:C:59.86, H:6.37, N:4.36
実測値:C:59.77, H:6.52, N:4.38
実施例2-1
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン(化合物202)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジンを用いて、表題化合物239 mg (収率63%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.98 (1H, dd, J = 1.8, 7.9 Hz), 6.86 (1H, ddd, J = 1.8, 7.3, 8.5 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.69-6.65 (2H, m), 6.61-6.55 (1H, ddd, J = 1.2, 7.6, 8.5 Hz), 4.61 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.85 (3H, s), 3.60-3.51 (3H, m), 3.14-2.96 (4H, m), 2.55-2.50 (1H, m), 2.41 (3H, s), 2.38-2.32 (1H, m), 2.23-2.12 (2H, m), 1.91-1.47 (5H, m), 1.12-1.00 (1H, m)
IR (cm-1) (KBr)
2924, 1735, 1606, 1584, 1483, 1438, 1373, 1338, 1275, 1257, 1176, 1148, 1112, 1079, 1047, 1006, 937, 907, 891, 854, 793, 744
実施例2-2
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オール・メタンスルホン酸塩(化合物2)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、実施例2-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン239 mgを用いて、表題化合物2のフリー体 198 mg (収率86%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物2を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.00 (1H, dd, J = 1.8, 7.6 Hz), 6.92-6.87 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.60-6.54 (2H, m), 4.58 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.63-3.51 (3H, m), 3.16-2.98 (4H, m), 2.57-2.52 (1H, m), 2.38 (3H, s), 2.34-2.32 (1H, m), 2.22-2.14 (2H, m), 1.91-1.44 (5H, m), 1.16-1.02 (1H, m) (フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2925, 1609, 1584, 1484, 1440, 1373, 1337, 1280, 1253, 1175, 1146, 1112, 1069, 1045, 1025, 965, 925, 892, 855
元素分析値
組成式:C25H28N2O2S・1.08MeSO3H・0.9H2O
計算値:C:57.95, H:6.36, N:5.18, O:18.17,S:12.34
実測値:C:57.77, H:6.52, N:5.18, O:18.10,S:12.43
実施例3
4-(4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジン-1-オキシド(ジアステレオマー混合物)・メタンスルホン酸塩(化合物3)の合成
Figure 0004656081
実施例2-2記載の方法で製造した4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]チアジノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オール 164 mg (0.39 mmol)を酢酸 5 mLに溶解させ、ペルオキソホウ素ナトリウム4水和物 63 mg (0.40 mmol)を加えた後、室温で1時間撹拌した。そしてこの反応液に濃塩酸 1 mLを加えて30分間撹拌した。その後この反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物3のフリー体 114 mg (収率 67%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物3を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.54 (0.5H, t, J = 7.6 Hz), 7.53 (0.5H, t, J = 7.6 Hz), 7.2-7.25 (1H, m), 6.78 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.77 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.60-6.75 (3H, m), 4.74 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 4.67 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 3.90-4.05 (1H, m), 3.75-4.85 (1H, m), 3.50-3.60 (1H, m), 3.10-3.20 (2H, m), 3.04 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.50-2.75 (2H, m), 2.41 (3H, s), 2.3-2.4 (1H, m), 2.10-2.25 (2H, m), 1.6-1.9 (5H, m), 1.1-1.2 (1H, m) (フリー体)
Mass (ESI) : 437(M++1)
実施例4-1
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン(化合物204)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジンを用いて、表題化合物134 mg(収率29%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.79-6.67 (4H, m), 6.58-6.52 (2H, m), 4.63 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.32-4.14 (2H, m), 3.84 (3H, s), 3.60-3.51 (1H, m), 3.46-3.33 (2H, m), 3.12-3.10 (1H, m), 3.04 (1H, d, J = 18.2 Hz), 2.55-2.43 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.38-2.34 (1H, m), 2.23-2.14 (2H, m), 1.91-1.45 (5H, m), 1.15-1.03 (1H, m)
IR (cm-1) (KBr)
2926, 2796, 1736, 1634, 1604, 1577, 1500, 1441, 1373, 1341, 1310, 1278, 1246, 1207, 1176, 1149, 1130, 1080, 1051, 1006, 974, 940, 913, 856, 823, 797, 741
実施例4-2
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オール・メタンスルホン酸塩(化合物4)の合成
Figure 0004656081
実施例4-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン127 mg (0.30 mmol)を塩化メチレン 6 mLに溶解させ、0 ℃に冷却し、遮光しながら1 N三臭化ホウ素塩化メチレン溶液 2.0 mL (2.0 mmol)を加えた後、室温に昇温し30分間撹拌した。その後この反応液にアンモニア水溶液 2 mLを加えて1時間撹拌した。その後この反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物4のフリー体 61 mg (収率49%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物4を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.80-6.73 (3H, m), 6.66 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.58 (1H, dt, J = 1.5, 7.6 Hz), 6.51-6.48 (1H, m), 4.62 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.31-4.11 (2H, m), 3.65-3.57 (1H, m), 3.45-3.31 (2H, m), 3.18-3.14 (1H, m), 3.02 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.61-2.56 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.39-2.36 (1H, m), 2.25-2.17 (2H, m), 1.94-1.84 (1H, m), 1.74-1.47 (4H, m), 1.16-1.04 (1H, m) (フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 1736, 1604, 1501, 1448, 1375, 1341, 1310, 1278, 1242, 1208, 1179, 1148, 1128, 1059, 975, 925, 860, 823, 796, 735
実施例5-1
4,5α-エポキシ-6β-インドリノ-17-フェネチル-3-メトキシ-モルヒナン-14-オール(化合物205)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりにインドリン、またジヒドロコデイノンの代わりに4,5α-エポキシ-3-メトキシ-6-オキソ-17-フェネチル-モルヒナン-14-オールを用いて、表題化合物103 mg (収率96%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.34-7.18 (5H, m), 7.02-6.91 (2H, m), 6.76 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.57-6.52 (1H, m), 6.29 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.79 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.84 (3H, s), 3.65-3.46 (2H, m), 3.40-3.31 (1H, m), 3.10 (1H, d, J = 18.1 Hz), 3.02-2.96 (2H, m), 2.86-2.61 (6H, m), 2.19-2.15 (3H, m), 1.59-1.42 (5H, m)
IR (cm-1) (KBr)
3387, 3024, 2926, 2832, 1759, 1605, 1496, 1438, 1397, 1368, 1327, 1279, 1257, 1187, 1154, 1128, 1049, 1024, 982, 937, 908, 852, 745, 700
実施例5-2
4,5α-エポキシ-6β-インドリノ-17-フェネチル-モルヒナン-3,14-ジオール・メタンスルホン酸塩(化合物5)の合成
Figure 0004656081
実施例4-2記載の方法に準じて、実施例5-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-インドリノ-17-フェネチル-3-メトキシ-モルヒナン-14-オール103 mgを用いて、表題化合物5のフリー体 90 mg (収率90%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物5を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.34-7.18 (5H, m), 7.05-6.96 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.64-6.55 (2H, m), 6.25 (1H, d, J = 7.7 Hz), 4.81 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.64-3.36 (3H, m), 3.09 (1H, d, J = 18.7 Hz), 3.05-2.99 (2H, m), 2.85-2.54 (7H, m), 2.24-2.04 (3H, m), 1.65-1.44 (4H, m) (フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3376, 3025, 2926, 2831, 1736, 1605, 1489, 1455, 1398, 1325, 1242, 1187, 1152, 1125, 1036, 993, 941, 917, 854, 746, 700, 634, 583
元素分析値
組成式:C32H34N2O3・1.94MeSO3H・0.40H2O
計算値:C:59.23, H:6.23, N:4.07, S:9.26
実測値:C:59.14, H:6.32, N:4.05, S:9.26
Mass (FAB) : 495(M++1)
実施例6-1
4,5α-エポキシ-3-メトキシ-17-メチル-6β-テトラヒドロキノリノ-モルヒナン-14−オール(化合物206)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、ジヒドロコデイノンの代わりにオキシコドンを用いて、表題化合物325 mg (収率75%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.98-6.89 (2H, m), 6.78 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.66 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.54-6.48 (2H, m), 4.78 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.84 (3H, s), 3.66 (1H, ddd, J = 12.6, 8.0, 4.1 Hz), 3.40-3.28 (2H, m), 3.16 (1H, d, J = 18.0 Hz), 2.82-2.73 (3H, m), 2.60 (1H, dd, J = 18.0, 6.0 Hz), 2.44-2.39 (1H, m), 2.38 (3H, s), 2.33-2.10 (4H, m), 2.00-1.84 (3H, m), 1.66-1.60 (1H, m), 1.53-1.44 (1H, m)
IR (cm-1) (KBr)
3395, 3065, 3017, 2932, 2839, 1671, 1636, 1600, 1572, 1503, 1441, 1394, 1369, 1344, 1280, 1252, 1229, 1189, 1162, 1144, 1113, 1049, 1013, 976, 941, 910, 883, 851, 825, 802, 780, 762, 742, 689
実施例6-2
4,5α-エポキシ-17-メチル-6β-テトラヒドロキノリノ-モルヒナン-3,14−ジオール・酒石酸塩(化合物6)の合成
Figure 0004656081
実施例4-2記載の方法に準じて、実施例6-1で得られた4,5α-エポキシ-3-メトキシ-17-メチル-6β-テトラヒドロキノリノ-モルヒナン-14−オールを用いて、表題化合物6のフリー体 220 mg (収率70%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物6を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.99-6.91 (2H, m), 6.79 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.65 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.59-6.45 (2H, m), 4.78 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.73 (1H, ddd, J = 12.6, 8.0, 4.1 Hz), 3.38-3.27 (2H, m), 3.15 (1H, d, J = 18.0 Hz), 2.80-2.76 (3H, m), 2.60 (1H, dd, J = 18.0, 5.2 Hz), 2.44-2.40 (1H, m), 2.38 (3H, s), 2.29-2.11 (2H, m), 2.05-1.90 (2H, m), 2.16 (3H, s), 1.67-1.62 (1H, m), 1.52-1.41 (1H, m) (フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3200, 2929, 1736, 1638, 1601, 1572, 1499, 1458, 1372, 1341, 1307, 1241, 1189, 1161, 1125, 1110, 1061, 1034, 1016, 994, 979, 941
元素分析値
組成式:C26H30N2O3・1.0 C4H6O6・1.0 H2O
計算値:C:61.42, H:6.53, N:4.78
実測値:C:61.41, H:6.62, N:4.74
Mass (EI) : 418(M+
実施例7-1
4-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチルモルヒナン-6β-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オン(化合物207)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに3,4-ジヒドロ-2-オキソ-1H-キノキサリン、またジヒドロコデイノンの代わりにオキシコドンを用いて、表題化合物866 mg (収率 31%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.93-6.87 (1H, m), 6.78-6.67 (5H, m), 4.81 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.91 (2H, s), 3.82 (3H, s), 3.54-3.46 (1H, m), 3.16 (1H, d, J = 18.4 Hz), 2.79 (1H, d, J = 5.2 Hz), 2.61 (1H, dd, J = 18.4, 5.2 Hz), 2.38 (3H, s), 2.36-2.10 (5H, m), 1.68-1.42 (3H, m)
IR (cm-1) (KBr)
3214, 2934, 1686, 1607, 1505, 1437, 1389, 1338, 1279, 1205, 1188, 1165, 1115, 1053, 1038, 1020, 981, 935, 909, 882, 851, 746, 687, 666
実施例7-2
4-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オン・酒石酸塩(化合物7)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、実施例7-1で得られた4-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オンを用いて、表題化合物7のフリー体 158 mg (収率 19%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物7を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.93-6.80 (3H, m), 6.75-6.70 (2H, m), 6.66 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.81 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.91 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.65 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.18-3.07 (2H, m), 2.72 (1H, d, J = 5.2 Hz), 2.51 (1H, dd, J = 18.4, 5.2 Hz), 2.34 (3H, s), 2.36-2.10 (3H, m), 1.68-1.38 (5H, m) (フリー体)
元素分析値
組成式:C25H27N3O4・1.02 C4H6O6・0.6 H2O
計算値:C:58.47, H:5.79, N:7.03
実測値:C:58.47, H:5.63, N:7.13
Mass (EI) : 433(M+)
実施例8-1
4-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-1-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オン(化合物208)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに3,4-ジヒドロ-1-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリン、またジヒドロコデイノンの代わりにオキシコドンを用いて、表題化合物398 mg (収率 31%)を得た。
Mass (ESI) : 462(M++1)
実施例8-2
4-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-1-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オン・酒石酸塩(化合物8)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、実施例8-1で得られた4-[4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル]-1-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリノ-2-オンを用いて、表題化合物8のフリー体 116 mg (収率 53%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物8を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.01-6.93 (3H, m), 6.90-6.82 (1H, m), 6.72 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.26 (1H, s), 4.38 (1H, d, J = 8.1 Hz), 3.88 (1H, d, J = 15.9 Hz), 3.62 (1H, d, J = 15.9 Hz), 3.36 (3H, s), 3.14-3.00 (2H, m), 2.73 (1H, d, J = 5.4 Hz), 2.53 (1H, dd, J = 18.9, 5.7 Hz), 2.40-2.28 (1H, m), 2.32 (3H, s), 2.20-2.02 (2H, m), 1.74-1.56 (2H, m), 1.46-1.30 (2H, m) (フリー体)
Mass (ESI) : 448(M++1)
実施例9-1
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-1-メチル-1H-キノキサリノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-14-オール(化合物209)の合成
Figure 0004656081
実施例8-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-1-メチル-2-オキソ-1H-キノキサリノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-14−オール144 mg (0.31 mmol)をTHF 10 mLに溶解させ、2 NボランジメチルスルフィドTHF溶液 0.78 mL (1.56 mmol)を加えた後、室温にて5時間撹拌した。その後50 ℃に昇温して2時間撹拌した。反応液を室温に放冷したのち、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物76 mg (収率 54%)を得た。
Mass (ESI) : 448(M++1)
実施例9-2
4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-1-メチル-1H-キノキサリノ)-17-メチル-モルヒナン-3,14-ジオール・酒石酸塩(化合物9)の合成
Figure 0004656081
実施例9-2で得られた4,5α-エポキシ-6β-(3,4-ジヒドロ-1-メチル-1H-キノキサリノ)-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-14-オール42 mg (0.14 mmol) をDMF 5mLに溶解し、n-プロパンチオール 0.06 ml (0.70 mmol)、カリウム t-ブトキシド 76 mg (0.67 mmol)を加えて120 ℃で4時間反応させた。反応溶液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 20 ml、アンモニア水 3 mlを加えてクロロホルム (50 ml×3回)にて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物9のフリー体 25 mg (収率 34%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物9を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.74 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.64-6.47 (4H, m), 6.44-6.36 (1H, m), 4.73 (1H, d, J = 7.6 Hz), 3.70-3.56 (1H, m), 3.48-3.38 (2H, m), 3.31-3.20 (1H, m), 3.20-3.11 (1H, m), 3.09 (1H, d, J = 18.6 Hz), 2.82 (3H,s), 2.75 (1H, d, J = 3.0 Hz), 2.56 (1H, dd, J = 18.3, 5.4 Hz), 2.42-2.30 (1H, m), 2.33 (3H, s), 2.22-2.04 (3H, m), 1.66-1.34 (4H, m) (フリー体)
Mass (ESI) : 434(M++1)
実施例10-1
4,5α-エポキシ-6β-(1,2,3,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]オキサゼピノ) -3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン(化合物210)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに1,2,3,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]オキサゼピンを用いて、表題化合物34 mg (収率24%)を得た。
実施例10-2
4,5α-エポキシ-6β-(1,2,3,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]オキサゼピノ)-17-メチル-モルヒナン-3-オール・メタンスルホン酸塩(化合物10)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、実施例10-1で得られた4,5α-エポキシ-6β-(1,2,3,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]オキサゼピノ) -3-メトキシ-17-メチル-モルヒナンを用いて、表題化合物10のフリー体 33 mg (収率99%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物10を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
1.10-1.19 (1H, m), 1.51-1.62 (1H, m), 1.65-1.68 (2H, m), 1.83-1.96 (3H, m), 2.14-2.22 (2H, m), 2.31-2.34 (1H, m), 2.36 (3H, s), 2.38 (1H, dd, J=4.7, 18.2 Hz), 3.08-3.12 (2H, m), 3.29-3.34 (2H, m), 3.75-3.89 (2H, m), 4.49 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.57 (1H, d, J = 13.2 Hz), 4.65 (1H, d, J = 13.2 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.67 (1H ,d, J = 8.2 Hz), 6.78-6.87 (2H, m), 7.10-7.14 (2H, m) (フリー体)
Mass (ESI) : 419(M++1)
参考例11
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・塩酸塩(化合物11)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 150 mg (0.44 mmol)をDMF 7mL に溶解させ、フタル酸無水物71 mg (0.48 mmol)、トリエチルアミン 0.92 mL (0.66 mmol)を加えて、140 ℃にて4時間撹拌した。反応溶液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物11のフリー体 120 mg (11f:収率58%)を得た。これを塩酸塩として表題化合物11を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.8-7.9 (2H, m), 7.7-7.8 (2H, m), 6.76 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.63 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.18 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.11 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.05 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.6-2.9 (3H, m), 2.3-2.4 (3H, m), 2.15 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3320, 1769, 1708, 1626, 1504, 1466, 1428, 1379, 1323, 1271, 1240, 1190, 1173, 1075
元素分析値
組成式:C28H28N2O5・1.0 HCl・1.0 H2O
計算値:C:63.81, H:5.93, N:5.32, Cl:6.73
実測値:C:63.72, H:6.03, N:5.40, Cl:6.49
Mass (EI) : 472(M+
実施例12
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-メチルフタルイミド・塩酸塩(化合物12)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに4-メチルフタル酸無水物を用いて、表題化合物12のフリー体 219 mg (収率 77%)を得た。これを塩酸塩として表題化合物12を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.67 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.61 (1H, s), 7.46 (1H, d, J = 7.7 Hz), 6.76 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.62 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.17 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.10 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.04 (1H, d, J = 18.4 Hz), 2.60-2.85 (3H, m), 2.49 (3H, s), 2.35-2.4 (3H, m), 2.13 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3401, 1769, 1707, 1618, 1504, 1464, 1429, 1376, 1324, 1240, 1188, 1100, 1074, 1032
元素分析値
組成式:C29H30N2O5・1.0 HCl・0.9 H2O
計算値:C:64.59, H:6.13, N:5.19, Cl:6.57
実測値:C:64.88, H:6.21, N:5.28, Cl:6.25
Mass (EI) : 486(M+
参考例13
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物13)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミンを用いて、表題化合物13のフリー体 24 mg (収率 34%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物13を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.75-7.8 (2H, m), 7.6-7.7 (2H, m), 6.72 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.7-5.8 (1H, m), 5.1-5.2 (3H, m), 4.0-4.05 (1H, m), 3.0-3.1 (3H, m), 2.45-2.9 (5H, m), 2.0-2.3 (2H, m), 1.6-1.7 (1H, m), 1.4-1.5 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 459(M++1)
参考例14
N-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物14)の合成
Figure 0004656081
参考例13記載の方法で製造したN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 300 mg (0.65 mmol)をアセトニトリル 8 mL、1,2-ジクロロエタン 4 mL、そして水 2 mLの混合溶液に溶解させ、(Ph3P)3RhCl 120 mg (0.13 mmol)を加えて、100 ℃にて18時間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物14のフリー体 120 mg (収率 44%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物14を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.8-7.9 (2H, m), 7.7-7.8 (2H, m), 6.73 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.06 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 2.9-3.1 (3H, m), 2.2-2.7 (6H, m), 1.4-1.65 (4H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 419(M++1)
実施例15
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-クロロフタルイミド・酒石酸塩(化合物15)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに4-クロロフタル酸無水物を用いて、表題化合物15のフリー体 91 mg (収率 77%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物15を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.75-7.8 (2H, m), 7.65-7.7 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.14 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.11 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.05 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.6-2.8 (3H, m), 2.3-2.4 (3H, m), 2.14 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 507(M++1)
実施例16
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物16)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに4-フルオロフタル酸無水物を用いて、表題化合物16のフリー体 80 mg (収率 70%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物16を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.75-7.85 (1H, m), 7.47 (1H, m), 7.3-7.4 (1H, m), 6.72 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.58 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.10 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.95-4.05 (1H, m), 3.07 (1H, d, J = 5.9 Hz), 3.02 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.55-2.8 (3H, m), 2.35-2.4 (3H, m), 2.10 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 491(M++1)
実施例17
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物17)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに3-フルオロフタル酸無水物を用いて、表題化合物17のフリー体 123 mg (収率 57%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物17を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.65-7.75 (2H, m), 7.35-7.4 (1H, m), 6.76 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.15 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.11 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.05 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.60-2.85 (3H, m), 2.35-2.4 (3H, m), 2.13 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 491(M++1)
実施例18
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-メチルフタルイミド・酒石酸塩(化合物18)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに3-メチルフタル酸無水物を用いて、表題化合物18のフリー体 108 mg (収率 51%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物18を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.67 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.56 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.45 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.62 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.18 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.11 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.05 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.60-2.85 (3H, m), 2.69 (3H, s), 2.35-2.4 (3H, m), 2.14 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 487(M++1)
実施例19
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ナフタレンジカルボン酸イミド・塩酸塩(化合物19)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりにナフタレンジカルボン酸無水物を用いて、表題化合物19のフリー体 263 mg (収率 86%)を得た。これを塩酸塩として表題化合物19を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
8.17 (2H, s), 7.95-8.00 (2H, m), 7.68-7.72 (2H, m), 6.78 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.63 (1H, d, J = 8.3 Hz), 5.28 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.1-4.2 (1H, m), 3.12 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.06 (1H, d, J = 18.4 Hz), 2.60-2.85 (3H, m), 2.35-2.4 (3H, m), 2.15 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.4-1.7 (4H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3320, 1762, 1699, 1638, 1504, 1448, 1426, 1371, 1240, 1151, 1113, 1056, 1031, 1011
元素分析値
組成式:C32H30N2O5・1.0 HCl・0.6 H2O
計算値:C:67.45, H:5.70, N:4.92, Cl:6.22
実測値:C:67.25, H:5.92, N:5.05, Cl:6.42
Mass (EI) : 522(M+
参考例20-1
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-コハク酸イミド(化合物220)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 300 mg (0.88 mmol)をクロロホルム 10 mLに溶解させ、コハク酸無水物 92 mg (0.92 mmmol)を加えた後、室温で2時間撹拌した。その後、その反応液に無水酢酸 305 mg (2.82 mmol)、トリエチルアミン 286 mg (2.82 mmol)を加えた後、15時間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物258 mg (収率 63%)を得た。
Mass (EI) : 466(M+
参考例20-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-コハク酸イミド・酒石酸塩(化合物20)の合成
Figure 0004656081
参考例20-1で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-コハク酸イミド 221 mg (0.47 mmol)をメタノール 10 mLに溶解させ、28%アンモニア水溶液 1 mLを0 ℃にて加えて1時間撹拌した。その後、この反応混合液にクロロホルムを加えて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物20のフリー体 190 mg(収率 95%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物20を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.72 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.16 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.9-4.0 (1H, m), 3.07 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.02 (1H, d, J = 18.7 Hz), 2.55-2.85 (6H, m), 2.25-2.40 (4H, m), 2.11 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.6-1.7 (1H, m), 1.3-1.5 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3322, 1772, 1697, 1603, 1502, 1459, 1385, 1328, 1198, 1175, 1128, 1066, 1036, 1005
元素分析値
組成式:C24H28N2O5・0.5 C4H6O6・1.6 H2O
計算値:C:59.10, H:6.52, N:5.30
実測値:C:59.03, H:6.54, N:5.29
Mass (EI) : 424(M+
参考例21-1
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-マレイミド(化合物121)の合成
Figure 0004656081
参考例20-1記載の方法に準じてコハク酸無水物の代わりにマレイン酸無水物を用いて表題化合物200 mg (収率 75%)を得た。
Mass (EI) : 464(M+
参考例21-2
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ベンジリデン-コハク酸イミド(化合物221)の合成
Figure 0004656081
参考例21-1で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-マレイミド200 mg (0.43 mmol)をTHF 5 mLに溶解させ、ニトロメチルベンゼン 85 mg (0.62 mmol)、DBU 66 mg (0.43 mmol)を加えた後、室温にて1時間撹拌した。その後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物196 mg (収率 82%)を得た。
Mass (EI) : 554(M+
参考例21-3
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ベンジリデン-コハク酸イミド・酒石酸塩(化合物21)の合成
Figure 0004656081
参考例21-2で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ベンジリデン-コハク酸イミド195 mg (0.35 mmol)をメタノール 10 mLに溶解させ、28%アンモニア水溶液 1 mLを0 ℃にて加えて1時間撹拌した。その後、この反応混合液にクロロホルムを加えて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物21のフリー体 170 mg(収率 95%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物21を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.40-7.45 (6H, m), 6.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.57 (2H, s), 3.08 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.03 (1H, d, J = 18.7 Hz), 2.55-2.80 (3H, m), 2.2-2.4 (3H, m), 2.10 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.6-1.7 (1H, m), 1.3-1.5 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3319, 1762, 1700, 1654, 1503, 1450, 1378, 1308, 1265, 1218, 1194, 1174, 1134, 1068
Mass (EI) : 512(M+
参考例22-1
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-エチリデン-コハク酸イミド(化合物222)の合成
Figure 0004656081
参考例21-2記載の方法に準じて、ニトロメチルベンゼンの代わりにニトロエタンを用いて、表題化合物192 mg (収率 45%)を得た。
Mass (EI) : 492(M+
参考例22-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-エチリデン-コハク酸イミド・酒石酸塩(化合物22)の合成
Figure 0004656081
参考例21-3記載の方法に準じて、参考例22-1で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-エチリデン-コハク酸イミド160 mgを用いて、表題化合物22のフリー体 146 mg (収率 95%)を得た。これ酒石酸塩として表題化合物22を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.80-6.85 (1H, m), 6.74 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.18 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.98-4.03 (1H, m), 3.24 (2H, s), 3.08 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.03 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.55-2.80 (3H, m), 2.25-2.40 (3H, m), 2.12 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.87 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.6-1.7 (1H, m), 1.3-1.5 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3315, 1762, 1702, 1676, 1609, 1503, 1378, 1309, 1265, 1206, 1152, 1128, 1067, 1033
Mass (EI) : 450(M+
参考例23-1
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-シクロヘキシルメチリデン-コハク酸イミド(化合物223)の合成
Figure 0004656081
参考例21-2記載の方法に準じて、ニトロメチルベンゼンの代わりにニトロメチルシクロヘキサンを用いて、表題化合物120 mg (収率 50%)を得た。
Mass (EI) : 560(M+
参考例23-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-シクロヘキシルメチリデン-コハク酸イミド・酒石酸塩(化合物23)の合成
Figure 0004656081
参考例21-3記載の方法に準じて、参考例23-1で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-シクロヘキシルメチリデン-コハク酸イミド120 mgを用いて、表題化合物23のフリー体 107 mg (収率 96%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物23を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.71 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.60-6.65 (1H, m), 6.58 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.16 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.95-4.05 (1H, m), 3.23 (2H, d, J = 1.9 Hz), 3.07 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.02 (1H, d, J = 18.7 Hz), 2.55-2.80 (3H, m), 2.25-2.40 (3H, m), 2.05-2.20 (2H, m), 1.6-1.8 (6H, m), 1.1-1.5 (8H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3319, 2927, 1763, 1701, 1671, 1617, 1507, 1377, 1309, 1266, 1197, 1132, 1067, 1032
Mass (EI) : 518(M+
参考例24-1
N-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ブチリデン-コハク酸イミド(化合物224)の合成
Figure 0004656081
参考例21-2記載の方法に準じて、ニトロメチルベンゼンの代わりにニトロブタンを用いて、表題化合物535 mg (収率 96%)を得た。
Mass (EI) : 520(M+
参考例24-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ブチリデン-コハク酸イミド・酒石酸塩(化合物24)の合成
Figure 0004656081
参考例21-3記載の方法に準じて、参考例24-1で得られたN-(3-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-ブチリデン-コハク酸イミド535 mgを用いて、表題化合物24のフリー体 286 mg (収率 58%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物24を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.77-6.85 (1H, m), 6.73 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.16 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.95-4.05 (1H, m), 3.22 (2H, s), 3.08 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.03 (1H, d, J = 18.7 Hz), 2.55-2.80 (3H, m), 2.25-2.40 (3H, m), 2.05-2.20 (3H, m), 1.3-1.7 (6H, m), 0.96 (3H, t, J = 7.4 Hz), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (EI) : 478(M+
実施例25
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物25)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法で製造したN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 156 mg (0.33 mmol)をメタノール 5 mL、クロロホルム 5 mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム61 mg (1.61 mmol)を0 ℃にて加えて2時間撹拌した。その後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物25のフリー体 130 mg(収率 83%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物25を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.35-7.65 (4H, m), 6.68 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.63 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.56 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.51 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 6.07 (1.5H, s), 5.81 (1.5H, s), 5.39 (0.5H, d, J = 8.2 Hz), 5.22 (0.5H, d, J = 8.0 Hz), 4.70 (1H, dd, J = 6.0, 3.3 Hz), 4.0-4.1 (0.5H, m), 3.6-3.7 (0.5H, m), 2.95-3.05 (2H, m), 2.4-2.7 (3H, m), 2.2-2.4 (2H, m), 2.0-2.1 (2H, m), 1.6-1.7 (1H, m), 1.2-1.6 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (EI) : 474(M+
実施例26-1(27-1)
2-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン(ジアステレオマー混合物)(化合物126)の合成
Figure 0004656081
参考例11記載の方法で製造したN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 2.00 g (4.23 mmol)をDMF 20 mLに溶解させ、炭酸カリウム 1.76 g (12.7 mmol)、ベンジルブロマイド 0.5 mL (4.70 mmol)を加えた後、室温にて18時間撹拌した。その後、この反応混合液に水 40 mLを加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。
次に得られた粗生成物をメタノール 30 mL、クロロホルム 10 mLの混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム 161 mg (4.26 mmol)を0 ℃にて加えて2時間撹拌した。その後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物 1.90 g(2 steps 収率 80%)を得た。
Mass (EI) : 564(M+
実施例26-2、27-2
2-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-3-メトキシカルボニルメチル-イソインドール-1-オン(化合物226および227)の合成
Figure 0004656081
実施例26-1で得られた2-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン 200 mg (0.35 mmol)をトルエン 10 mLに溶解させ、(カルボメトキシメチレン)トリフェニルホスホラン 147 mg (0.43 mmol)を加えて15時間加熱還流した。その後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を低極性成分33 mg、および高極性成分 38 mg (各収率 15および17%)として得た。
低極性成分:Mass (EI) : 620(M+
高極性成分:Mass (EI) : 620(M+
実施例26-3、27-3
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-3-メトキシカルボニルメチル-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物26および27)の合成
Figure 0004656081
実施例26-2で得られた2-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-3-メトキシカルボニルメチル-イソインドール-1-オンの低極性成分 33 mg (0.05 mmol)をメタノール 4 mLに溶解させ、Pd/C 19 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて20時間撹拌した。その後反応混合液をセライトろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物26のフリー体 15 mg(収率 54%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物26を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.84 (1H, d, J = 6.8 Hz), 7.53 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.46 (1H, t, J = 6.8 Hz), 7.36 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 5.43 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.70 (1H, dd, J = 6.0, 3.3 Hz), 3.57 (3H, s), 3.2-3.3 (1H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 3.03 (1H, d, J = 18.8 Hz), 2.8-2.9 (2H, m), 2.63 (2H, dt, J = 18.6, 5.5 Hz), 2.3-2.4 (3H, m), 2.11 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.6-1.7 (1H, m), 1.4-1.5 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (EI) : 530(M+
一方、実施例27-2で得られた2-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-3-メトキシカルボニルメチル-イソインドール-1-オンの高極性成分 38 mg (0.06 mmol)をメタノール 4 mLに溶解させ、Pd/C 20 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて20時間撹拌した。その後反応混合液をセライトろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物27のフリー体 17 mg(収率 53%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物27を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.83 (1H, d, J = 6.6 Hz), 7.4-7.5 (2H, m), 7.35 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.0 Hz), 5.12 (1H, d, J = 8.0 Hz), 5.05 (1H, dd, J = 7.3, 5.5 Hz), 3.61 (3H, s), 3.4-3.5 (1H, m), 3.09 (1H, d, J = 5.5 Hz), 3.04 (1H, d, J = 18.7 Hz), 2.8-2.9 (2H, m), 2.5-2.7 (3H, m), 2.2-2.4 (3H, m), 2.11 (1H, dt, J = 12.0, 3.5 Hz), 1.6-1.7 (1H, m), 1.4-1.5 (3H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (EI) : 530(M+
実施例28
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物28)の合成
Figure 0004656081
実施例25の方法で製造した2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン(ジアステレオマー混合物) 150 mg (0.32 mmol)を塩化メチレン 7 mL、クロロホルム 25 mLの混合溶液に溶解させ、三フッ化ホウ素エーテル錯体 0.22 mL (1.73 mmol)、トリエチルシラン 0.28 mL (1.73 mmol)を0 ℃で加えて22時間撹拌した。その後、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物28のフリー体 55 mg(収率 38%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物28を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.85 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.58-7.45 (m, 3H), 6.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.68 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 4.27 (ddd, J = 12.6, 8.2, 4.4 Hz, 1H), 3.11 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.70-2.59 (m, 2H), 2.39 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.31-2.12 (m, 3H), 1.72-1.49 (m, 4H), 0.93-0.79 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.17-0.11 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
3075, 3004, 2925, 2818, 1658, 1622, 1498, 1455, 1377, 1330, 1307, 1279, 1228, 1188, 1153, 1117, 1069, 1051, 1034, 981, 943, 919, 884, 859, 740
Mass (EI) : 458(M+
参考例29
1-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-(2S)-カルボン酸ジエチルアミド・酒石酸塩(化合物29)の合成
Figure 0004656081
オキシモルフォン 300 mg (1.00 mmol)、安息香酸 244 mg (2.00 mmol)をトルエン 15 mlに溶解させ、(S)-プロリンジエチルアミド 200 mg (1.17 mmol)を加えたのち、145 ℃の油浴にて水を共沸除去しながら12時間加熱還流した。反応溶液を室温に放冷したのち、シアノ水素化ホウ素ナトリウム 188 mg (3.00 mmol)のメタノール溶液10 mLを加えて、室温で3時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物29のフリー体202 mg (収率 44%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物29を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.52 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.52 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.15-3.60 (6H, m), 3.09 (1H, d, J = 18.4 Hz), 2.6-2.7 (2H, m), 2.51 (1H, dd, J = 18.2, 5.9 Hz), 2.3-2.4 (2H, m), 2.34 (3H, s), 2.1-2.2 (2H, m), 1.7-2.0 (5H, m), 1.4-1.55 (3H, m), 1.1-1.3 (1H, m), 1.07 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.01 (3H, t, J = 7.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 456(M++1)
参考例30-1
1-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-(2R)-カルボン酸ジエチルアミド(化合物230)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、ジヒドロコデイノンの代わりにオキシコドン、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりに(R)-プロリンジエチルアミドを用いて、表題化合物62 mg (収率 26%)を得た。
Mass (ESI) : 470(M++1)
参考例30-2
1-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-(2R)-カルボン酸ジエチルアミド・酒石酸塩(化合物30)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、参考例30-1で得られた1-)4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-(2R)-カルボン酸ジエチルアミドを用いて、表題化合物30のフリー体42 mg (収率 71%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物30を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.70 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.53 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.66 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.12 (1H, t, J = 8.2 Hz), 3.7-3.8 (1H, m), 3.4-3.7 (2H, m), 3.10 (1H, d, J = 18.4 Hz), 3.0-3.1 (2H, m), 2.6-2.8 (3H, m), 2.53 (1H, dd, J = 18.4, 5.5 Hz), 2.4 (1H, m), 2.36 (3H, s), 2.1-2.2 (2H, m), 1.7-2.0 (5H, m), 1.45-1.65 (3H, m), 1.3-1.4 (1H, m), 1.10 (3H, t, J = 7.0 Hz), 0.98 (3H, t, J = 7.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 456(M++1)
参考例31、32
1-(4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-(2S)-カルボン酸ジエチルアミド・酒石酸塩(化合物31)、および1-(4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-(2S)-カルボン酸ジエチルアミド・酒石酸塩(化合物32)の合成
Figure 0004656081
3-ベンジルオキシカルボニロキシ-4,5α−エポキシ-17-メチル-6-オキソ-モルヒナン 188 mg (0.45 mmol)、安息香酸 88 mg (0.72 mmol)をトルエン 20 mlに溶解させ、(S)-プロリンジエチルアミド 115 mg (0.68 mmol)を加えた後、145 ℃の油浴にて水を共沸除去しながら12時間加熱還流した。反応溶液を室温に放冷したのち、シアノ水素化ホウ素ナトリウム 99 mg (1.58 mmol)のメタノール溶液10 mLを加えて、室温で3時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として1-(3-ベンジロオキシカルボニロキシ-4,5α-エポキシ-17-メチル-モルヒナン-6-イル)-ピロリジン-(2S)-カルボン酸ジエチルアミド(ジアステレオマー混合物)を得た。
この粗生成物を酢酸エチル 10 mLに溶解させ、Pd/C 15 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて20時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物31のフリー体 13 mg(2 steps収率 6.6%)、および表題化合物32のフリー体 9 mg(2 steps収率 4.6%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物31および32を得た。
化合物31
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.74 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.53 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.58 (1H, dd, J = 13.0, 1.6 Hz), 3.7-3.8 (1H, m), 3.2-3.6 (5H, m), 3.0-3.1 (1H, m), 2.94 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.7-2.8 (2H, m), 2.4-2.5 (1H, m), 2.38 (3H, s), 2.1-2.3 (4H, m), 1.7-1.9 (4H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 1.2-1.3 (1H, m), 1.20 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H, t, J = 7.0 Hz), 0.8-1.0 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 440(M++1)
化合物32
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.69 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.53 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.45 (1H, d, J = 8.2 Hz), 3.55-3.65 (1H, m), 3.2-3.5 (5H, m), 3.05-3.10 (1H, m), 2.97 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.5-2.6 (2H, m), 2.1-2.5 (5H, m), 2.41 (3H, s), 1.9-2.1 (2H, m), 1.7-1.9 (2H, m), 1.5-1.7 (2H, m), 1.2-1.3 (2H, m), 1.09 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.02 (3H, t, J = 7.0 Hz), 0.8-0.9 (1H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 440(M++1)
参考例33-1
1-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-17-メチル-3-メトキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピペリジン-3-カルボン酸ジエチルアミド(ジアステレオマー混合物)(化合物233)の合成
Figure 0004656081
実施例1-1記載の方法に準じて、ジヒドロコデイノンの代わりにオキシコドン、1,2,3,4-テトラヒドロキノリンの代わりにピペコリン酸ジエチルアミドを用いて、表題化合物96 mg (収率 12%)を得た。
Mass (ESI) : 484(M++1)
参考例33-2
1-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-メチル-3-モルヒナン-6β-イル)-ピペリジン-3-カルボン酸ジエチルアミド(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物33)の合成
Figure 0004656081
実施例1-2記載の方法に準じて、参考例33-1で得られた1-(4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-17-メチル-3-メトキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピペリジン-3-カルボン酸ジエチルアミド(ジアステレオマー混合物)を用いて、表題化合物33のフリー体66 mg (収率 74%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物33を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.70 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.56 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.70 (0.5H, d, J = 7.9 Hz), 4.63 (0.5H, d, J = 7.9 Hz), 3.2-3.4 (4H, m), 3.09 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.8-3.0 (3H, m), 2.60-2.75 (2H, m), 2.3-2.5 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.1-2.2 (2H, m), 1.7-2.0 (3H, m), 1.2-1.7 (6H, m), 1.18 (1.5H, t, J = 7.0 Hz), 1.17 (1.5H, t, J = 7.0 Hz), 1.10 (1.5H, t, J = 7.0 Hz), 1.08 (1.5H, t, J = 7.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 470(M++1)
実施例34
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン・塩酸塩(化合物34)の合成
Figure 0004656081
酸化白金 0.445 g (1.96 mmol)をメタノール 100 mLに溶解させ、水素雰囲気下で室温にて2時間撹拌させた。その後この反応液に、ナルトレキソン塩酸塩 10.0 g (26.5 mmol)、4-アミノ酪酸エチル塩酸塩 17.8 g (105.9 mmol)のメタノール 150 mLを加えて、室温にて15時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-6α-[4-(エトキシカルボニル)ブチルアミノ]-モルヒナン-3,14-ジオール 5.46 g(収率 45%)を得た。
この精製物 4.46 g (9.77 mmol)をトルエン 30 mLに溶解させて、72時間加熱還流させた。反応液を室温に放冷したのち、反応溶液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物34のフリー体1.78 g (収率 44%)を得た。これを塩酸塩として表題化合物34を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.73 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.82 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.67 (dt, J = 13.5, 3.8 Hz, 1H), 3.68 (td, J = 9.3, 5.8 Hz, 1H), 3.35 (td, J = 9.3, 5.5 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.66-1.70 (m, 11H), 1.57-1.24 (m, 4H), 0.90-0.75 (m, 1H), 0.56-0.50 (m, 2H), 0.16-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2959, 2823, 1655, 1499, 1463, 1310, 1160, 1116, 1070, 1040, 978, 951, 859, 802, 759
Mass (EI) : 410(M+
実施例35
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ベンジル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物35)の合成
Figure 0004656081
実施例34記載の方法で製造した1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン 269 mg (0.65 mmol)をTHF 10 mLに溶解させ、0 ℃にて 0.36 N LDA/THF溶液 6.0 mL (2.16 mmol)を加えて30分間撹拌した。その後ベンジルブロマイド 0.23 mL (1.96 mmol)を加えて100分間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物35のフリー体49 mg (収率 15%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物35を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.33-7.18 (m, 5H), 6.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.67 (dt, J = 13.2, 4.1 Hz, 1H), 3.50-3.38 (m, 1H), 3.28 (q, J = 9.2 Hz, 1H), 3.21-3.10 (m, 2H), 3.03 (d, J = 18.7 Hz, 1H), 2.75-2.55 (m, 4H), 2.42-2.18 (m, 4H), 2.05-1.93 (m, 1H), 1.87-1.68 (m, 2H), 1.58-1.22 (m. 4H), 0.93-0.77 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.15-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2936, 2858, 1648, 1619, 1498, 1459, 1438, 1321, 1276, 1173, 1119, 1071, 1031, 918, 801, 748, 702
Mass (EI) : 500(M+
実施例36-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン(化合物136)の合成
Figure 0004656081
実施例34記載の方法で製造した1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン 219 mg (0.53 mmol)をDMF 5 mLに溶解させ、炭酸カリウム 738 mg (5.34 mmol)、ベンジルブロミド 0.19 mL (1.60 mmol)を加えて室温にて96時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物265 mg(収率 99%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.43-7.29 (m, 5H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.70 (dt, J = 13.4, 3.8 Hz, 1H), 3.76 (td, J = 8.2, 5.8 Hz, 1H), 3.28 (td, J = 8.5, 5.8 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.67-1.20 (m, 15H), 0.87-0.81 (m, 1H), 0.56-0.49 (m, 2H), 0.13-0.08 (m, 2H).
IR (cm-1) (KBr)
2955, 2927, 2868, 1681, 1634, 1607, 1502, 1453, 1423, 1378, 1308, 1287, 1263, 1202, 1174, 1123, 1050, 941, 909, 854, 788, 764
Mass (EI) : 500(M+
実施例36-2
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-エチル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物)(化合物236)の合成
Figure 0004656081
実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン 248 mg (0.50 mmol)をTHF 5 mLに溶解させ、0 ℃にて 0.36N LDA/THF溶液 4.1 mL (1.48 mmol)を加えて1時間撹拌した。その後ヨードエタン 0.08 mL (0.99 mmol)を加えて3時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物176 mg (収率 67%)を得た。
Mass (EI) : 528(M+
実施例36-3
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-エチル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物36)の合成
Figure 0004656081
実施例36-2で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-エチル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物) 171 mg (0.32 mmol)、o-フタル酸 108 mg (0.65 mmol)をメタノール 10 mLに溶解させ、Pd/C 150 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて19時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物36のフリー体 68 mg(収率 48%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物36を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.73 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.85 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.65 (dt, J = 13.2, 3.8 Hz, 1H), 3.56 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 3.30 (td, J = 5.9, 3.3 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.65-2.50 (m, 2H), 2.49-2.10 (m, 5H), 1.95-1.70 (m, 3H), 1.65-1.25 (m, 6H), 0.95 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.91-0.81 (m, 1H), 0.56-0.49 (m, 2H), 0.14-0.09 (m, 2H)(フリー体)
Mass (EI) : 438(M+
実施例37-1、38-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ブチル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物)(化合物237および238)の合成
Figure 0004656081
実施例36-2記載の方法に準じて、実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン、ヨードエタンの代わりにヨードブタンを用いて、ジアステレオマー混合物として表題化合物203 mg (収率 62%)を得た。
Mass (EI) : 556(M+
実施例37-2、38-2
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ブチル-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物37および38)の合成
Figure 0004656081
実施例36-3記載の方法に準じて、実施例37-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ブチル-ピロリジン-2-オンを用いて、表題化合物37のフリー体(高極性成分) 85 mg (収率 47%)、および表題化合物38のフリー体(低極性成分) 22 mg (収率 12%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物37および38を得た。
化合物37
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.73 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.63 (dt, J = 12.9, 4.1 Hz, 1H), 3.55 (dt, J = 9.1, 7.7 Hz, 1H), 3.30 (td, J = 9.0, 3.0 Hz, 1H), 3.09 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.67-2.13 (m, 8H), 1.94-1.74 (m, 2H), 1.65-1.24 (m, 10H), 0.96-0.78 (m, 4H), 0.57-0.49 (m, 2H), 0.15-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2928, 1656, 1499, 1459, 1377, 1324, 1262, 1164, 1118, 1070, 942, 859, 796, 752
Mass (EI) : 466(M+
元素分析値
組成式:C28H38N2O4・1.00C4H6O6・1.35H2O
計算値:C, 60.00 ; H, 7.05 ; N, 4.35
実測値:C, 59.96 ; H, 7.34 ; N, 4.37
化合物38
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.78 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.66 (dt, J = 13.5, 4.1 Hz, 1H), 3.58 (td, J = 9.1, 3.0 Hz, 1H), 3.23 (dt, J = 9.3, 8.0 Hz, 1H), 3.11 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 3.04 (d, J = 18.7 Hz, 1H), 2.68-2.54 (m, 2H), 2.42-2.06 (m, 5H), 1.98-1.24 (m, 13H), 0.96-0.78 (m, 4H), 0.57-0.49 (m, 2H), 0.15-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2929, 1656, 1501, 1459, 1377, 1324, 1262, 1164, 1119, 1071, 942, 859, 795, 750
Mass (EI) : 466(M+
元素分析値
組成式:C28H38N2O4・1.15C4H6O6・2.80H2O
計算値:C, 57.01 ; H, 7.01 ; N, 4.15
実測値:C, 56.78 ; H, 7.38 ; N, 4.06
実施例39-1、40-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-メチル-ベンジル)-ピロリジン-2-オン(化合物239および240)の合成
Figure 0004656081
実施例36-2記載の方法に準じて、実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン289 mg、ヨードエタンの代わりにα-ブロモキシレンを用いて、ジアステレオマー混合物として表題化合物224 mg (収率 64%)を得た。
Mass (EI) : 604(M+
実施例39-2、40-2
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-メチル-ベンジル)-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物39および40)の合成
Figure 0004656081
実施例36-3記載の方法に準じて実施例39-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-メチル-ベンジル)-ピロリジン-2-オン 224 mgを用いて、表題化合物39のフリー体(高極性成分) 124 mg (収率 65%)、および表題化合物40のフリー体(低極性成分) 31 mg (収率 16%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物39および40を得た。
化合物39
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.08 (s, 4H), 6.70 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.64 (dt, J = 13.2, 4.1 Hz, 1H), 3.44 (dt, J = 9.1, 8.2 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 13.5, 3.8 Hz, 1H), 3.12-2.98 (m, 3H), 2.77 (qd, J = 8.6, 3.8 Hz, 1H), 2.68-2.53 (m, 3H), 2.41-2.16 (m, 4H), 2.30 (s, 3H), 2.10-1.96 (m, 1H), 1.86-1.18 (m, 6H), 0.90-0.78 (m, 1H), 0.57-0.50 (m, 2H), 0.16-0.10 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2925, 1657, 1500, 1459, 1439, 1313, 1263, 1162, 1116, 1069, 939, 858, 795, 751
Mass (EI) : 514(M+
元素分析値
組成式:C32H38N2O4・1.10C4H6O6・1.55H2O
計算値:C, 61.58 ; H, 6.39 ; N, 3.96
実測値:C, 61.78 ; H, 6.79 ; N, 3.96
化合物40
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.14 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.80 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 4.66 (dt, J = 13.2, 3.8 Hz, 1H), 3.44 (td, J = 8.5, 3.5 Hz, 1H), 3.28-2.99 (m, 4H), 2.74-2.54 (m, 4H), 2.43-2.16 (m, 4H), 2.32 (s, 3H), 2.05-1.20 (m, 7H), 0.90-0.79 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.16-0.10 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 1656, 1502, 1459, 1439, 1376, 1323, 1271, 1163, 1118, 1070, 941, 858, 797, 754
Mass (EI) : 514(M+
元素分析値
組成式:C32H38N2O4・2.30C4H6O6・0.30H2O
計算値:C, 57.23 ; H, 6.33 ; N, 3.45
実測値:C, 57.19 ; H, 6.10 ; N, 3.24
実施例41-1、42-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-フルオロ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン(化合物241および242)の合成
Figure 0004656081
実施例36-2記載の方法に準じて、実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン281 mg、ヨードエタンの代わりに4-フルオロベンジルブロミドを用いて、ジアステレオマー混合物として表題化合物205 mg (収率 67%)を得た。
Mass (EI) : 608(M+
実施例41-2、42-2
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-フルオロ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物41および42)の合成
Figure 0004656081
実施例36-3記載の方法に準じて、実施例41-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-フルオロ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン195 mgを用いて、表題化合物41のフリー体(高極性成分) 105 mg (収率 63%)、および表題化合物42のフリー体(低極性成分) 33 mg (収率 20%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物41および42を得た。
化合物41
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.15 (dd, J = 8.8,5.4 Hz, 2H), 6.95 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.70 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.64 (dt, J = 12.9, 4.1 Hz, 1H), 3.45 (dt, J = 9.3, 8.0 Hz, 1H), 3.18-2.98 (m, 4H), 2.80-2.53 (m, 4H), 2.42-2.16 (m, 4H), 2.10-1.96 (m, 1H), 1.86-1.14 (m, 6H), 0.89-0.78 (m, 1H), 0.58-0.49 (m, 2H), 0.15-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2929, 1657, 1509, 1459, 1439, 1313, 1271, 1221, 1159, 1117, 1069, 940, 859, 796, 757
Mass (EI) : 518(M+
元素分析値
組成式:C31H35FN2O4・1.10C4H6O6・2.20H2O
計算値:C, 58.68 ; H, 6.05 ; N, 4.00 ; F, 2.62
実測値:C, 58.73 ; H, 6.41 ; N, 3.87 ; F, 2.63
化合物42
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.20 (dd, J = 8.5, 5.2 Hz, 2H), 6.98 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.67 (dt, J = 13.5, 4.1 Hz, 1H), 3.46 (td, J = 9.3, 3.6 Hz, 1H), 3.29-2.99 (m, 4H), 2.74-2.55 (m, 4H), 2.42-2.22 (m, 4H), 2.05-1.22 (m, 7H), 0.91-0.80 (m, 1H), 0.58-0.49 (m, 2H), 0.16-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2932, 1657, 1509, 1459, 1439, 1323, 1272, 1222, 1158, 1119, 1071, 941, 859, 795, 757
Mass (EI) : 518(M+
元素分析値
組成式:C31H35FN2O4・2.50C4H6O6・2.20H2O
計算値:C, 52.81 ; H, 5.52 ; N, 3.09 ; F, 1.99
実測値:C, 52.75 ; H, 5.87 ; N, 3.00 ; F, 2.04
実施例43-1、44-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン(化合物243および244)の合成
Figure 0004656081
実施例36-2記載の方法に準じて、実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン281 mg、ヨードエタンの代わりに4-トリフルオロメトキシベンジルブロミドを用いて、ジアステレオマー混合物として表題化合物383 mg (収率 100%)を得た。
Mass (EI) : 674(M+
実施例43-2、44-2
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物43および44)の合成
Figure 0004656081
実施例36-3記載の方法に準じて、実施例43-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-ピロリジン-2-オン 376 mgを用いて、表題化合物43のフリー体(高極性成分) 172 mg (収率 53%)、および表題化合物44のフリー体(低極性成分) 52 mg (収率 16%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物43および44を得た。
化合物43
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.22 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.63 (dt, J = 12.4, 4.1 Hz, 1H), 3.46 (dt, J = 9.9, 7.7 Hz, 1H), 3.21-2.98 (m, 4H), 2.82-2.54 (m, 4H), 2.42-2.16 (m, 4H), 2.10-1.96 (m, 1H), 1.87-1.18 (m, 6H), 0.90-0.78 (m, 1H), 0.58-0.49 (m, 2H), 0.16-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2933, 1656, 1613, 1508, 1460, 1439, 1381, 1261, 1224, 1159, 1117, 1070, 939, 859, 795, 764
Mass (EI) : 584(M+
元素分析値
組成式:C32H35F3N2O5・1.00C4H6O6・2.80H2O
計算値:C, 55.22 ; H, 5.76 ; N, 3.65 ; F, 7.07
実測値:C, 55.07 ; H, 5.98 ; N, 3.57 ; F, 7.26
化合物44
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.26 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.68 (dt, J = 13.2, 4.1 Hz, 1H), 3.50 (td, J = 9.6, 3.3 Hz, 1H), 3.34-2.98 (m, 4H), 2.76-2.54 (m, 4H), 2.42-2.18 (m, 4H), 2.08-1.94 (m, 1H), 1.88-1.60 (m, 2H), 1.58-1.20 (m, 4H), 0.92-0.78 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.16-0.10 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2932, 1656, 1508, 1460, 1440, 1377, 1261, 1223, 1162, 1117, 1070, 940, 860, 795, 763
Mass (EI) : 584(M+
元素分析値
組成式:C32H35F3N2O5・1.20C4H6O6・3.30H2O
計算値:C, 53.97 ; H, 5.64 ; N, 3.36 ; F, 6.60
実測値:C, 53.63 ; H, 5.97 ; N, 3.40 ; F, 6.92
参考例45
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ベンジリデン-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物45)の合成
Figure 0004656081
実施例36-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オン482 mg (0.96 mmol)をTHF 10 mLに溶解させ、-78 ℃にて 0.42 N LDA/THF 溶液 6.9 mL (2.89 mmol)を加えて1時間撹拌した。その後塩化ベンゾイル 0.22 mL (1.92 mmol)を加えて2時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-ベンゾイル-ピロリジン-2-オンを得た。
この粗生成物をメタノール 15 mLに溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム 158 mg (4.18 mmol)を加えて室温にて2時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(ヒドロキシ-フェニル-メチル)-ピロリジン-2-オンを得た。
得られた粗生成物、o-フタル酸 282 mg (1.70 mmol)をメタノール 40 mLに溶解させ、Pd/C 200 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて18時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3-(ヒドロキシ-フェニル-メチル)-ピロリジン-2-オンを得た。
本粗生成物をトルエン 60 mLに溶解させ、カンファースルホン酸 323 mg (1.39 mmol)を加えて23時間加熱還流した。反応液を室温に放冷した後、その反応液を濃縮した。得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物45のフリー体 153 mg(4 steps 収率 32%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物45を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.50-7.26 (m, 6H), 6.74 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.83 (dt, J = 13.2, 4.1 Hz, 1H), 3.82-3.72 (m, 1H), 3.51-3.40 (m, 1H), 3.13 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.05 (d, J = 19.0 Hz, 1H), 3.03-2.85 (m, 2H), 2.70-2.55 (m, 2H), 2.42-2.17 (m, 4H), 1.91-1.77 (m, 1H), 1.60-1.35 (m, 4H), 0.93-0.76 (m, 1H), 0.58-0.47 (m, 2H), 0.19-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 2824, 1665, 1636, 1493, 1444, 1370, 1309, 1284, 1157, 1117, 1068, 1034, 942, 858, 798, 748, 690
Mass (EI) : 498(M+
元素分析値
組成式:C31H34N2O4・1.00C4H6O6・2.60H2O
計算値:C, 60.32 ; H, 6.41 ; N, 3.89
実測値:C, 60.44 ; H, 6.55 ; N, 4.03
実施例46
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン・塩酸塩(化合物46)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 6.70 g (19.6 mmol)を塩化メチレン 250 mLに溶解させ、炭酸ナトリウム 5.19 g (48.9 mmol)、4-クロロ酪酸クロリド 4.59 mL (41.1 mmol)を加えて室温にて18時間撹拌した。反応液を濃縮して得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、6β-(4-クロロブタンアミド)-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-モルヒナン-3,14-ジオール 4.74 g(収率 54%)を得た。
この精製物 1.59 g (3.56 mmol)をDMF 10 mLに溶解させ、カリウム t-ブトキシド 799 mg (7.12 mmol)を加えて室温にて18時間撹拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物46のフリー体 577 mg (収率 40%)を得た。これを塩酸塩として表題化合物46を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.00 (ddd, J = 13.1, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.59-3.40 (m, 2H), 3.07 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.66-2.02 (m, 11H), 1.65-1.36 (m, 4H), 0.90-0.78 (m, 1H), 0.57-0.49 (m, 2H), 0.16-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2925, 2849, 1685, 1663, 1499, 1450, 1425, 1375, 1329, 1291, 1239, 1189, 1155, 1128, 1038, 978, 927, 860, 74
Mass (EI) : 410(M+
実施例47-1
1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン(化合物247)の合成
Figure 0004656081
実施例46記載の方法で製造した1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン284 mg (0.69 mmol)をDMF 7 mLに溶解させ、炭酸カリウム 958 mg (6.93 mmol)、ベンジルブロミド 0.25 mL (2.08 mmol)を加えて室温にて17時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてジエチルエーテルにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物 281 mg(収率 81%)を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.46-7.24 (m, 5H), 6.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.64 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.01 (ddd, J = 12.9, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.61-3.41 (m, 2H), 3.06 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.02 (d, J = 18.7 Hz, 1H), 2.70-2.55 (m, 2H), 2.47-1.99 (m, 9H), 1.66-1.39 (m, 4H), 0.86-0.78 (m, 1H), 0.55-0.49 (m, 2H), 0.14-0.09 (m, 2H)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 2829, 1677, 1606, 1496, 1435, 1389, 1333, 1187, 1155, 1129, 1097, 1040, 1018, 979, 920, 883, 859, 749, 697
Mass (EI) : 500(M+
実施例47-2、48-2
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ベンジル-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物47および48)の合成
Figure 0004656081
実施例47-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン 145 mg (0.35 mmol)をTHF 5 mLに溶解させ、-78 ℃にて 0.36 N LDA/THF溶液 2.84 mL (1.02 mmol)を加えて1時間撹拌した。その後ベンジルブロミド 0.10 mL (0.87 mmol)を加えて3時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ベンジル-ピロリジン-2-オンを得た。
この粗生成物、o-フタル酸 66 mg (0.40 mmol)をメタノール 10 mLに溶解させ、Pd/C 100 mgを加えた後、水素雰囲気下で室温にて4.5時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、クロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物47のフリー体(高極性成分)32 mg(2 steps 収率 18%)、および表題化合物48のフリー体(低極性成分)10 mg(2 steps 収率 5.4%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物47および48を得た。
化合物47
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.29-7.16 (m, 5H), 6.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 12.9, 8.2, 4.4 Hz, 1H), 3.38-3.30 (m, 1H), 3.17-2.99 (m, 4H), 2.87-2.55 (m, 4H), 2.36 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.25-1.91 (m, 4H), 1.82-1.41 (m, 4H), 1.30-1.24 (m, 1H), 0.85-0.80 (m, 1H), 0.53-0.49 (m, 2H), 0.14-0.06 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2928, 1663, 1498, 1456, 1376, 1325, 1292, 1236, 1185, 1153, 1127, 1037, 987, 918, 858, 802, 746, 700
Mass (EI) : 500(M+
化合物48
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.33-7.17 (m, 5H), 6.77 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 12.9, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.36-3.25 (m, 3H), 3.07-3.00 (m, 2H), 2.80-2.55 (m, 4H), 2.37 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.26-1.38 (m, 9H), 0.90-0.75 (m, 1H), 0.57-0.48 (m, 2H), 0.15-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2926, 1655, 1498, 1458, 1377, 1330, 1240, 1187, 1155, 1128, 1037, 986, 921, 859, 750, 702
Mass (EI) : 500(M+
実施例49
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ブチル-ピロリジン-2-オン(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物49)の合成
Figure 0004656081
実施例47-2、48-2記載の方法に準じて、ベンジルブロミドの代わりにヨードブタンを用いて、表題化合物49のフリー体16 mg(2 steps 収率 7.3%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物49を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.56 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.97 (ddd, J = 13.2, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.48-3.24 (m, 2H), 3.07 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.03 (d, J = 18.7 Hz, 1H), 2.68-2.41 (m, 3H), 2.37 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.35-2.03 (m, 4H), 1.86-1.23 (m, 11H), 0.94-0.78 (m, 4H), 0.56-0.46 (m, 2H), 0.16-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 2855, 1656, 1499, 1458, 1377, 1330, 1237, 1187, 1152, 1127, 1038, 986, 921, 859, 800, 747, 703
Mass (EI) : 466(M+
参考例50
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ベンジリデン-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物50)の合成
Figure 0004656081
参考例45記載の方法に準じて、1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オンの代わりに実施例47-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オンを用いて、表題化合物50のフリー体41 mg(4 steps 収率 10%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物50を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.49-7.28 (m, 6H), 6.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.16 (ddd, J = 13.2, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.70-3.52 (m, 2H), 3.12-2.98 (m, 4H), 2.66-2.58 (m, 2H), 2.38 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.30-2.08 (m, 3H), 1.71-1.44 (m, 4H), 0.91-0.77 (m, 1H), 0.58-0.49 (m, 2H), 0.16-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2935, 2822, 1671, 1642, 1496, 1461, 1376, 1323, 1295, 1156, 1116, 1035, 989, 923, 860, 760, 694
Mass (EI) : 498(M+
参考例51
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ブチリデン-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物51)の合成
Figure 0004656081
参考例45記載の方法に準じて、1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オンの代わりに実施例47-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン、塩化ベンゾイルの代わりに酪酸クロリドを用いて、表題化合物51のフリー体29 mg(4 steps 収率 11%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物51を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.49-6.40 (m, 1H), 4.61 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.09 (ddd, J = 13.7, 8.2, 4.7 Hz, 1H), 3.61-3.30 (m, 2H), 3.10-2.95 (m, 2H), 2.76-2.55 (m, 3H), 2.38 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.30-2.04 (m, 4H), 1.75-1.37 (m, 8H), 1.00-0.77 (m, 4H), 0.59-0.50 (m, 2H), 0.18-0.09 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2926, 1656, 1499, 1450, 1376, 1331, 1289, 1238, 1187, 1152, 1127, 1036, 989, 921, 859, 747
Mass (EI) : 464(M+
参考例52
1-[17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル]-3-フェネチリデン-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物52)の合成
Figure 0004656081
参考例45記載の方法に準じて、1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-ピロリジン-2-オンの代わりに実施例47-1で得られた1-(3-ベンジルオキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ピロリジン-2-オン、塩化ベンゾイルの代わりにフェニルアセチルクロリドを用いて、表題化合物52のフリー体19 mg(4 steps 収率 6.2%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物52を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.38-7.16 (m, 5H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.70-6.60 (m, 1H), 6.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.10 (ddd, J = 13.5, 8.0, 4.7 Hz, 1H), 3.65-3.44 (m, 3H), 3.31-2.96 (m, 2H), 2.83-2.74 (m, 1H), 2.68-2.43 (m, 2H), 2.37 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.30-2.02 (m, 4H), 1.68-1.38 (m, 5H), 0.90-0.76 (m, 1H), 0.58-0.45 (m, 2H), 0.18-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2925, 1656, 1493, 1451, 1376, 1331, 1292, 1236, 1152, 1128, 1036, 990, 921, 859, 746, 700
Mass (EI) : 512(M+
参考例53、54
1-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-(4-クロロ-フェノキシ)-ピロリジン-2-オン・酒石酸塩(化合物53および54)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 1.06 g (3.09 mmol)を塩化メチレン 30 mLに溶解させ、炭酸ナトリウム 820 mg (7.73 mmol)、4-クロロ-2-(4-クロロフェノキシ)酪酸クロリド 1.73 g (6.49 mmol)を加えて室温にて24時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、6β-(4-クロロ-2-(4-クロロフェノキシ)ブタンアミド)-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-モルヒナン-3,14-ジオール 116 mg(収率 6.5%)を得た。
本精製物 96 mg (0.18 mmol)をDMF 10 mLに溶解させ、カリウム t-ブトキシド 100 mg (0.89 mmol)を加えて室温にて70時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物53のフリー体(高極性成分)25 mg(収率 27%)、および表題化合物54のフリー体(低極性成分)19 mg(収率 20%)を得た。これをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物53および54を得た。
化合物53
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.22 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.75 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.90 (dd, J = 7.9, 6.3 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J = 12.9, 8.2, 4.4 Hz, 1H), 3.63-3.46 (m, 2H), 3.08 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 3.04 (d, J = 18.4 Hz, 1H), 2.68-2.52 (m, 3H), 2.38 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.30-2.06 (m, 4H), 1.71-1.62 (m, 1H), 1.55-1.42 (m, 3H), 0.90-0.77 (m, 1H), 0.57-0.48 (m, 2H), 0.17-0.08 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2926, 1686, 1490, 1451, 1331, 1299, 1240, 1187, 1152, 1128, 1091, 1037, 989, 922, 859, 825, 748
Mass (EI) : 536(M+
化合物54
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.24 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.00 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 6.76 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.85 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.00 (ddd, J = 13.7, 8.2, 4.1 Hz, 1H), 3.63 (td, J = 9.3, 3.3 Hz, 1H), 3.43 (dt, J = 9.3, 7.1 Hz, 1H), 3.08 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.04 (d, J = 18.3 Hz, 1H), 2.69-2.52 (m, 3H), 2.38 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.30-2.06 (m, 4H), 1.76-1.40 (m, 4H), 0.90-0.78 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.18-0.10 (m, 2H)(フリー体)
IR (cm-1) (KBr)
2927, 1687, 1490, 1452, 1332, 1298, 1241, 1151, 1128, 1092, 1037, 989, 921, 859, 826, 749
Mass (EI) : 536(M+
実施例 55
N-[17-(シクロプロピルメチル)-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル]-4,5-ジクロロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 55)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに4,5-ジクロロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 55 のフリー体 130 mg(収率 83%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 55 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.92 (2H, s), 6.76 (1H, d, J = 7.8Hz), 6.63(1H, d, J = 7.8Hz), 5.11 (1H, d, J = 8.7 Hz), 4.05-4.08 (1H, m), 3.11 (2H, t, J = 5.7Hz), 3.03 (1H, s), 2.59-2.71 (3H, m), 2.29-2.39 (3H, m), 2.09-2.17 (2H, m), 1.69-1.73 (2H, m), 1.44-1.48 (2H, m), 0.86-0.88 (1H, m), 0.53-0.55 (2H, m), 0.13-0.14 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 541(M++1)
実施例 56
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-4-メチルフタルイミド・酒石酸塩(化合物 56)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-メチルフタル酸無水物を用いて、表題化合物 56 のフリー体 46 mg(収率 32%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 56 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.69 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.63 (1H, s), 7.48 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.76-5.86 (1H, m), 5.16-5.24 (3H, m), 4.05 (1H, ddd, J = 13.2, 8.5, 4.4 Hz), 3.15 (2H, d, J = 6.4 Hz), 3.10 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.51 (3H, s), 2.54-2.96 (4H, m), 2.32 (1H, dt, J = 12.4, 4.9 Hz), 2.15 (1H, dt, J = 12.1, 3.7 Hz), 1.67-1.70 (1H, m), 1.43-1.53 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 473(M++1)
実施例 57
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-4-クロロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 57)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-クロロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 57 のフリー体 66 mg(収率 44%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 57 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.81 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.8Hz)
6.78 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.65 (1H, d, J = 8.4 Hz), 5.75-5.86 (1H, m), 5.13-5.25 (3H, m), 4.06 (1H, ddd, J = 13.1, 8.3, 4.5 Hz), 3.15 (2H, d, J = 6.6 Hz), 3.11 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.95 (1H, d, J = 5.4 Hz), 2.54-2.80 (3H, m), 2.32 (1H, dt, J = 11.7, 3.6Hz), 2.14 (1H, dt, J = 11.7, 3 .6 Hz), 1.68-1.72 (1H, m), 1.26-1.53 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 493(M++1)
実施例 58
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-4-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 58)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-フルオロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 58 のフリー体 43 mg(収率 30%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 58 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.84 (1H, dd, J = 8.0, 4.4 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 6.8, 2.2, Hz), 7.37 (1H, dt, J=8.4, 2.4 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.64 (1H, d, J =8.3 Hz), 5.75-5.85 (1H, m), 5.13-5.23 (3H, m), 4.05 (1H, ddd, J = 13.2, 8.5, 4.4 Hz), 3.14 (2H, d, J = 6.4 Hz), 3.11 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.94 (1H, d, J = 5.6 Hz), 2.53-2.82 (3H, m), 2.23 (1H, dt, J = 12.0, 4.9 Hz), 2.21 (1H, dt, J = 12.0, 4.9 Hz), 1.67-1.71 (1H, m), 1.43-1.51 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 59
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-4,5-ジクロロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 59)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4,5-ジクロロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 59 のフリー体 120 mg(収率 75%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 59 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.91 (2H, s,) 6.77 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.65 (1H, d, J = 8.7 Hz), 5.74-5.86 (1H, m), 5.16-5.25 (2H, m), 5.12 (1H, d, J = 8.4Hz), 4.05 (1H, ddd, J = 13.1, 8.3, 4.5Hz), 3.15 (2H, d, J = 6.6 Hz), 3.11 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.95 (1H, d, J = 5.4 Hz), 2.54-2.78 (3H, m), 2.31 (1H, dt, J = 11.7, 3.6Hz), 2.13 (1H, dt, J = 11.7, 3.6 Hz), 1.68-1.72 (1H, m), 1.43-1.53 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 527(M++1)
実施例 60、61
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-3-メチルフタルイミド・酒石酸塩(化合物 60)、およびN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-3-メチルフタルイミド・酒石酸塩(化合物 61)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6-ナロキサミン(ジアステレオマー混合物)、フタル酸無水物の代わりに3-メチルフタル酸無水物を用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 60 のフリー体 38 mg(収率 26%)、および表題化合物 61 のフリー体 16 mg(収率 11%)を得た。これらをそれぞれ酒石酸塩として表題化合物 60 および 61 を得た。
化合物 60
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.67 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.56 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.45 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.75-5.85 (1H, m), 5.16-5.23 (3H, m), 4.05 (1H, ddd, J = 13.2, 8.5, 4.4 Hz), 3.14 (2H, d, J = 6.3 Hz), 3.11 (1H, d, J = 18.6 Hz), 2.69 (3H,s), 2.54-2.96 (4H, m), 2.31 (1H, dt, J = 12.4, 4.9 Hz), 2.15 (1H, dt, J = 12.0, 3.6 Hz), 1.67-1.70 (1H, m), 1.43-1.51 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 473(M++1)
化合物 61
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.68 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.56 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 7.45 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 6.83 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 6.61 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 5.79-5.88 (m, 1H), 5.17-5.25 (m, 2H), 4.82 (dt, 1H, J = 4.1 Hz, J = 14.0 Hz), 4.65 (d, 1H, J = 4.1 Hz), 3.12 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 3.11 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 2.98 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 2.57-2.71 (m, 1H), 2.69 (s, 3H), 2.20-2.30 (m, 3H), 1.77-1.89 (m, 2H), 1.49-1.66 (m, 3H)(フリー体)
Mass (ESI) : 473(M++1)
実施例 62
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-3-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 62)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに3-フルオロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 62 のフリー体 42 mg(収率 29%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 62 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.74 (1H, dt, J = 7.7, 4.0 Hz), 7.68 (1H, d, J = 6.8 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.3 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.65 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.76-5.86 (1H, m), 5.15-5.24 (3H, m), 4.06 (1H, ddd, J = 13.2, 8.5, 4.4 Hz), 3.14 (2H, d, J = 6.3 Hz), 3.10 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.94 (1H, d, J = 5.6 Hz), 2.78-2.85 (1H, m), 2.63 (1H, dd, J = 18.4, 5.7 Hz), 2.56 (1H, dd, J = 11.6, 4.5 Hz), 2.31 (1H, dt, J = 12.5, 5.0 Hz), 2.15 (1H, dt, J = 12.0, 4.0 Hz), 1.68-1.72 (1H, m), 1.45-1.52 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 63
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-3-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 63)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに3-フルオロフタル酸無水物を用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 63 のフリー体 70 mg(収率 32%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 63 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.82-7.92 (m, 2H), 7.54 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 6.98 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.77 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.95-6.04 (m, 1H), 5.33-5.42 (m, 2H), 4.99 (dt, 1H, J = 4.1, 14.0 Hz), 4.81 (d, 1H, J = 4.1 Hz), 3.28 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 3.19 (d, 1H, J = 15.6 Hz), 2.98 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 7.1, 18.5 Hz), 2.73-2.76 (m, 1H), 2.36-2.46 (m, 3H), 1.39-2.00 (m, 4H)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
参考例 64
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 64)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナロキサミンを用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 64 のフリー体 24 mg(収率 26%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 64 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.81-7.85 (m, 2H), 7.69-7.73 (m, 2H), 6.82 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.59 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.75-5.90 (m, 1H), 5.16-5.24 (m, 2H), 4.83 (dt, 1H, J = 4.0, 14.2 Hz), 4.65 (d, 1H, J = 4.0 Hz), 3.12 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 3.11 (d, 1H, J = 15.2 Hz), 2.97 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 2.52-2.71 (m, 2H), 2.17-2.34 (m, 3H), 1.50-1.89 (m, 4H)(フリー体)
Mass (ESI) : 459(M++1)
実施例 65
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-4-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 65)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-フルオロフタル酸無水物を用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 65 のフリー体 70 mg(収率 32%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 65 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.84 (dd, 1H, J = 4.4, 8.2 Hz), 7.51 (dd, 1H, J = 2.2, 4.4 Hz), 7.37 (dt, 1H, J = 2.2, 8.2 Hz), 6.81 (d, 1H, J = 8.3Hz), 6.61 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 5.86-5.77 (m, 1H), 5.24-5.17 (m, 2H), 4.85-4.79 (m, 2H), 4.64-4.63 (m, 1H), 3.09-3.13 (m, 1H), 2.97 (d, 1H, J = 6.6Hz), 2.67 (dd, 1H, J = 6.8, 18.4, Hz), 2.57 (m, 1H), 2.20-2.30 (m, 3H), 1.79-1.87 (m, 1H), 1.51-1.65 (m, 4H)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
参考例 66
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 66)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナルトレキサミンを用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 66 のフリー体 46 mg(収率 22%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 66 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.81-7.87 (m, 2H), 7.68-7.74 (m, 2H), 6.81 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 6.59 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 5.08 (bs, 1H), 4.83 (dt, 1H, J = 3.9, 14.1 Hz), 4.65 (d, 1H J = 3.9 Hz), 3.15 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 3.07 (d, 1H, J = 18.4 Hz), 2.69 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 2.63 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 2.43-2.19 (m, 5H), 1.79-1.91 (m, 1H), 1.49-1.69 (m, 3H), 0.83-0.92 (m, 1H), 0.54-0.59 (m, 2H), 0.12-0.17 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 473(M++1)
実施例 67
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-3-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 67)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナルトレキサミン、フタル酸無水物の代わりに3-フルオロフタル酸無水物を用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 67 のフリー体 5 mg(収率 4%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 67 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.74-7.67 (m, 2H), 7.39 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 6.82 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 4.82 (dt, 1H, J = 3.9, 14.1 Hz), 4.65 (d, 1H, J = 4.2 Hz), 3.16 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 3.08 (d, 1H, J = 18.3 Hz), 2.70 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 2.64 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 2.21-2.42 (m, 5H), 1.91-1.53 (m, 4H), 0.86-0.88 (m, 1H), 0.54-0.59 (m, 2H), 0.14-0.18 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 491(M++1)
実施例 68
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-4-フルオロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 68)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナルトレキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-フルオロフタル酸無水物を用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 68 のフリー体 102 mg(収率 34%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 68 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.14 (dd, 2H, J = 9.6, 5.2 Hz), 0.55 (m, 2H), 0.87 (m, 1H), 1.59 (m, 4H), 1.84 (dt, 1H, J = 14.4, 10.0 Hz), 2.24 (tt, 2H, J = 14.4, 9.6 Hz), 2.31 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 2.38 (ddd, 2H, J = 26.0, 12.8, 6.4 Hz), 2.64 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 2.68 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 3.07 (d, 1H, J = 18.8 Hz), 3.15 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 4.65 (d, 1H, J = 4.0 Hz), 4.82 (brdt, 2H, J = 14.4, 4.0 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 6.81 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.38 (td, 1H, J = 8.0, 2.4 Hz), 7.52 (dd, 1H, J = 7.2, 2.4 Hz), 7.85 (dd, 1H, J = 8.0, 4.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 491(M++1)
実施例 69
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-ヘキサヒドロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 69)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりにヘキサヒドロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 69 のフリー体 34 mg(収率 47%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 69 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.75 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.61 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.10 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 3.98 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 3.10 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 3.04 (d, 1H, J = 18.4 Hz), 2.84-2.90 (m, 2H), 2.58-2.77 (m, 3H), 2.28-2.39 (m, 3H), 2.10-2.18 (m, 1H), 1.23-1.94 (m, 14H), 0.83-0.85 (m, 1H), 0.51-0.57 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 479(M++1)
実施例 70
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-2,3-ジフェニルマレイミド・酒石酸塩(化合物 70)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに2,3-ジフェニルマレイン酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、表題化合物 70 のフリー体 98 mg(収率 58%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 70 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.49 (d, 4H, J = 7.2 Hz), 7.33-7.39 (m, 6H), 6.74 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.61 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 5.20 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 4.08 (ddd, 1H, J = 4.4, 8.2, 13.0 Hz), 3.13 (d, 1H, J = 5.2 Hz), 3.06 (d, 1H, J = 18.4 Hz), 2.61-2.94 (m, 3H), 2.31-2.40 (m, 3H), 2.14 (dt, 1H, J = 3.2, 10.3 Hz), 1.71 (d, 1H, J = 12.8 Hz), 1.47-1.53 (m, 3H), 0.82-0.89 (m, 1H), 0.53-0.55 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 574(M+
実施例 71
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-2-フェニル-コハク酸イミド(ジアステレオマー混合物)・酒石酸塩(化合物 71)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに2-フェニル-コハク酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、表題化合物 71 のフリー体(ジアステレオマー混合物)113 mg(収率 78%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 71 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.23-7.37 (m, 5H), 6.73 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 5.17 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 4.08 (m, 2H), 3.10-3.27 (m, 2H), 3.03 (d, 1H, J = 18.8 Hz), 2.58-2.87 (m, 4H), 2.31-2.38 (m, 3H), 2.12(dt, 1H, J = 3.2, 10.3 Hz), 1.68 (d, 1H, J = 12.8 Hz), 1.37-1.50 (m, 3H), 0.82-0.89 (m, 1H), 0.53-0.55 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 500(M+
実施例 72
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 72)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナルトレキサミン、フタル酸無水物の代わりに3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、22時間加熱還流して、表題化合物 72 のフリー体 18 mg(収率 13%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 72 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
6.79 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.57 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.61 (1H, dt, J = 14.2, 4.0 Hz), 4.55 (1H, m), 3.12 (1H, d, J = 6.6 Hz), 3.05 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.6-2.7 (2H, m), 2.2-2.4 (8H, m), 2.05-2.10 (1H, m), 1.7-1.8 (5H, m), 1.6 (1H, m), 1.40-1.55 (2H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 476(M+
実施例 73
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 73)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、表題化合物 73 のフリー体 216 mg(収率 71%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 73 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
1.35-1.46 (3H, m), 1.64 (1H, m), 1.76(4H, br), 2.26 (1H, dd, J = 12.4, 4.8 Hz), 2.33 (5H, br), 2.54-2.65 (3H, m), 2.92 (1H, br), 3.07 (1H, d, J = 18.4 Hz), 3.13 (3H, brd, J = 6.0 Hz), 3.82 (1H, ddd, J = 12.8, 8.4, 4.8 Hz), 5.04 (1H, d, J = 8.4 Hz), 5.16 (2H, brd, J = 20.4 Hz), 5.20 (1H, d, J = 10.8 Hz), 5.80 (1H, ddt, J = 16.8, 10.0, 6.8 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.0 Hz) (フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
実施例 74
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシモルヒナン-6α-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 74)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 74 のフリー体 30 mg(収率 21%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 74 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
6.81 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 5.83 (m, 1H), 5.22 (d, 1H, J = 17.3 Hz), 5.19 (d, 1H, J = 10.0 Hz), 4.60-4.64 (m, 1H), 4.56 (d, 1H, J = 3.2 Hz), 3.09-3.13 (m, 3H), 2.97 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 6.6, 16.8 Hz), 2.58 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 2.25-2.34 (m, 5H), 2.06-2.13 (m, 1H), 1.77-1.82 (m, 4H), 1.64 (d, 1H, J = 9.5 Hz), 1.43-1.54 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
実施例 75
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジメチル-マレイミド・酒石酸塩(化合物 75)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 100 mg (0.29 mmol)を酢酸10mLに溶解させ、2,3-ジメチルマレイン酸無水物110 mg (0.88 mmol)を加えて、125 ℃にて20時間撹拌した。反応溶液を室温に放冷し、反応混合液をエバポレーターにて濃縮した後、反応残査に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物75のフリー体 36 mg (収率27%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物75を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.73 (brs, 1H), 6.60 (brs, 1H), 5.02 (brd, 1H, J = 7.1 Hz), 3.81-3.87 (m, 1H), 3.47 (brd, 1H, J = 5.4 Hz), 3.01-3.09 (brm, 2H), 2.64 (brs, 2H), 2.59 (brs, 1H), 2.37 (brd, 2H, J = 6.4 Hz), 2.12 (brt, 1H, J = 12.2 Hz), 1.96 (s, 6H), 1.65 (brd, 1H, J = 13.2 Hz), 1.36-1.47 (brm, 3H), 0.84 (brs, 1H), 0.52-0.54 (brm, 2H), 0.13 (brs, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 451(M++1)
実施例 76
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-2,3-ジメチル-マレイミド・酒石酸塩(化合物 76)の合成
Figure 0004656081
実施例 75 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6α-ナルトレキサミンを用いて、表題化合物 76 のフリー体 8 mg(収率 7.5%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 76 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.78 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.56 (d, 1H, J = 8.1Hz), 4.61 (dt, 1H, J = 3.9, 14.2 Hz), 4.54 (d, 1H, J = 3.9 Hz), 3.12 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 3.04 (d, 1H, J = 18.3 Hz), 2.60-2.78 (brm, 2H), 2.22-2.41 (m, 4H), 1.99-2.12 (m, 1H), 1.95(s, 6H), 1.74-1.83 (m, 1H), 1.58-1.66 (brm, 1H), 1.50 (dd, 1H, J = 9.3, 14.9 Hz), 1.37-1.44 (m, 1H), 0.81-0.90 (m, 1H), 0.53-0.57 (m, 2H), 0.11-0.15 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 451(M++1)
実施例 77
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミド・酒石酸塩(化合物 77)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 113 mg (0.33 mmol)をクロロホルム3.3 mLに溶解させ、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物58 mg (0.38 mmol)、トリエチルアミン114 μL (0.82 mmol)を加えて、室温にて50分間撹拌した。その後、この反応溶液にトリエチルアミン 234 μL (1.68 mmol)、無水酢酸 158 μL (1.68 mmol)を加えて、1時間加熱還流した。その後、室温に放冷し、反応混合液をエバポレーターにて濃縮した後、メタノール 3 mL、28%アンモニア水 300 μLを加えて、室温で4時間攪拌した。その後、反応溶液に水を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物77のフリー体 121 mg (収率77%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物77を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.12 (2H, m), 0.52 (2H, m), 0.84 (1H, m), 1.43 (3H, m), 1.65 (1H, m), 1.76 (4H, br), 2.12 (3H, td, J = 12.0, 3.6 Hz), 2.26-2.38 (7H, m), 2.63 (3H,m), 3.03 (1H, d, J = 18.4 Hz), 3.08 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.83 (1H, ddd, J = 13.2, 8.4, 3.6 Hz), 5.05(1H, d, J = 8.4 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.4 Hz) (フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 78
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)- シス-1,2,3,6-テトラヒドロフタルイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 78)の合成
Figure 0004656081
実施例 77 記載の方法に準じて、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物の代わりにシス-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物を用いて、表題化合物 78 のフリー体 13 mg(収率 11%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 78 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.10 (2H, m), 0.51 (2H, m), 0.83 (1H, m), 1.12 (1H, t, J = 7.2 Hz), 1.18 (1H, t, J = 7.2 Hz), 1.25 (1H, m), 1.42 (2H, dd, J = 13.2, 3.0 Hz), 1.62 (2H, brdt, J = 13.2, 3.3 Hz), 2.07-2.24 (3H, m), 2.28 (1H, dd, J = 12.3, 4.8 Hz), 2.35 (2H, d, J = 6.3 Hz), 2.55-2.69 (4H, m), 3.05-3.09 (3H, m), 3.88 (1H, ddd, J = 13.2, 8.1, 4.8 Hz), 5.06 (2H, brd, J = 8.1 Hz), 5.91 (2H, t, J = 3.0 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.73 (1H, d, J = 8.4 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 79
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)- 1,2-シクロプロパンジカルボイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 79)の合成
Figure 0004656081
実施例 77 記載の方法に準じて、3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物の代わりに1,2-シクロプロパンジカルボン酸無水物を用いて、表題化合物 79 のフリー体 5 mg(収率 5%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 79 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.18 (2H, m), 0.57 (2H, m), 0.89 (3H, m), 1.25-1.45 (8H, m), 1.53 (1H, ddd, J = 12.9, 7.8, 4.5 Hz), 1.69 (1H, brd, J = 13.5 Hz), 2.19 (1H, m), 2.32-2.45 (2H, m), 2.48 (2H, dd, J = 7.8, 3.6 Hz), 2.61-2.70 (2H, m), 3.70 (1H, m), 4.99 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.1 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 437(M++1)
実施例 80
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)- 2,3-ピリジンジカルボイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 80)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 113 mg (0.33 mmol)をクロロホルム3.3 mLに溶解させ、2,3-ピリジンジカルボン酸無水物 57 mg (0.38 mmol)、トリエチルアミン136 μL (0.96 mmol)を加えて、室温にて2時間撹拌した。その後、この反応溶液にトリエチルアミン 227 μL (1.63 mmol)、無水酢酸 154 μL (1.63 mmol)を加えて、3時間加熱還流した。室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗反応物を得た。
この反応物をアセトン 3 mLに溶解させ、3N 塩酸 1.5 mLを加えて、27時間加熱還流した。その後、反応溶液に水を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物80のフリー体 13 mg (収率8%)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物80を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.13 (2H, m), 0.54 (2H, m), 0.87 (1H, m), 1.49 (3H, m), 1.73 (2H, brd, J = 13.2 Hz), 1.99 (1H, d, J = 16.1Hz), 2.38 (5H, m), 2.67 (2H, d, J = 6.1Hz), 3.07 (1H, d, J = 9.8 Hz), 3.15 (1H, br), 4.15 (1H, ddd, J = 12.7 ,8.8 ,4.8 Hz), 5.17 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.63 (1H, dd, J = 7.6, 5.1 Hz), 8.17 (1H, dd, J = 7.6, 1.2 Hz), 8.98 (1H, dd, J = 4.8, 1.2 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 474(M++1)
実施例 81
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 81)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例17で得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-フルオロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 81 のフリー体 11 mg(収率 13%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 81 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.14 (2H, m), 0.54 (2H, m), 0.85 (1H, m), 1.47-1.73 (4H, m), 2.13-2.29 (4H, m), 2.38 (2H, d, J = 6.3 Hz), 2.59-2.67 (2H, m), 3.05 (1H, d, J = 18.9 Hz), 3.10 (1H, d, J = 5.4 Hz), 4.25 (1H, ddd, J = 13.5, 8.1, 4.8 Hz), 4.53 (3H, m), 4.68 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.22 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.42-7.49 (1H, m), 7.64 (1H, d, J = 7.8 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 82
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 82)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例16で得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-フルオロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 82 のフリー体 19 mg(収率 25%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 82 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
0.13 (2H, m), 0.53 (2H, m), 0.85 (1H, m), 1.47-1.72 (4H, m), 2.15-2.27 (4H, m), 2.39 (2H, d, J = 6.3 Hz), 2.59-2.67 (2H, m), 3.06 (1H, d, J = 18.6 Hz), 3.12 (1H, d, J = 5.4 Hz), 4.23 (1H, ddd, J = 12.9, 8.4, 3.6 Hz), 4.46 (3H, m), 4.66 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.60 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.77 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.11-7.82 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 477(M++1)
実施例 83
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物 83)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例77で得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドを用いて、表題化合物 83 のフリー体 16 mg(収率 43%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 83 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
6.75 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 6.58 (d, 1H, J = 8.3 Hz) 4.54 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 4.06 (ddd, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 3.93 (d, 1H, J = 18.8 Hz), 3.85 (d, 1H, J = 18.8 Hz), 3.09 (bs, 1H), 3.03 (d, 1H, J = 18.3 Hz), 2.65-2.59 (m, 2H), 2.06-2.39 (m, 9H), 1.47-1.74 (m, 8H), 0.83-0.85 (m, 1H), 0.52-0.54 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
実施例 84
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 84)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例73で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドを用いて、表題化合物 84 のフリー体 77 mg(収率 52%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 84 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
1.41-1.80 (8H, m), 2.07-2.29 (7H, m), 2.51 (1H, br), 2.60 (1H, dd, J = 18.0, 5.6 Hz), 2.90 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.07 (1H, d, J = 18.0 Hz), 3.12 (3H, brd, J = 6.0 Hz), 3.88 (1H, d, J = 18.8 Hz), 3.96 (1H, d, J = 18.8 Hz), 4.15 (1H, ddd, J = 12.8, 7.6, 4.4 Hz), 4.45 (1H, d, J = 8.0 Hz), 5.15 (2H, brd, J = 10.0 Hz), 5.21 (1H, d, J = 16.8 Hz), 5.79 (1H, ddt, J = 16.8, 10.0, 6.4 Hz), 6.59 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 449(M++1)
実施例 85
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物 85)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例74で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドを用いて、表題化合物 85 のフリー体 8 mg(収率 40%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 85 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
6.74 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 6.57 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 5.80-5.84 (m, 1H), 5.18-5.25 (m, 2H), 4.86 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 4.78-4.82 (m, 1H), 3.70-3.77 (m, 2H), 3.09-3.15 (m, 3H), 2.96 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 2.57-2.67 (m, 2H), 2.25-2.30 (m, 5H), 1.73-1.87 (m, 5H), 1.48-1.57 (m, 2H), 1.25-1.29 (m, 3H)(フリー体)
Mass (ESI) : 449(M++1)
実施例 86
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物 86)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例13で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドを用いて、表題化合物 86 のフリー体 10 mg(収率 6.9%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 86 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.85 (1H, m), 7.5-7.6 (1H, m), 7.4-7.5 (2H, m), 6.79 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.75-5.85 (1H, m), 5.15-5.25 (2H, m), 4.66 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.54 (1H, d, J = 16.6 Hz), 4.46 (1H, d, J = 16.6 Hz), 4.25-4.30 (1H, m), 3.15 (1H, d, J = 6.6 Hz), 3.10 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.94 (1H, d, J = 5.6 Hz), 2.5-2.7 (2H, m), 2.2-2.3 (3H, m), 1.5-1.7 (5H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 445(M++1)
実施例 87
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物 87)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例64で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6α-イル)-フタルイミドを用いて、表題化合物 87 のフリー体 7 mg(収率 13%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 87 を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.90 (d, 1H, J = 7.1 Hz), 7.51 (t, 1H, J = 7.1 Hz), 7.46 (t, 1H, J = 7.1 Hz), 7.37 (d, 1H, J = 7.1 Hz), 6.78 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 5.80-5.87 (m, 1H), 5.18-5.25 (m, 2H), 4.95-5.02 (m, 2H), 4.69 (d, 1H, J = 17.3 Hz), 4.33 (d, 1H, J = 17.3 Hz), 3.10-3.15 (m, 3H), 2.98 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 2.65 (dd, 1H, J = 7.6, 18.4 Hz), 2.56 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 2.26-2.28 (m, 2H), 1.85-1.91 (m, 1H), 1.49-1.60 (m, 5H)(フリー体)
Mass (ESI) : 445(M++1)
実施例 88、89
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-7-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 88)、および2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 89)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例62で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-フルオロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 88 のフリー体 23 mg(収率 8%:2steps)、および表題化合物 89 のフリー体 52 mg(収率 15%:2steps)を得た。これらをそれぞれメタンスルホン酸塩として表題化合物 88 、および表題化合物 89を得た。
化合物 88
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
1.45-1.68 (3H, m), 2.12-2.33 (4H, m), 2.55 (1H, m), 2.64 (1H, dd, J = 18.6, 5.8 Hz), 2.94 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.09 (1H, d, J = 18.6 Hz), 3.14 (3H, brd, J = 6.4 Hz), 4.25 (1H, ddd, J = 13.2, 8.6, 4.6 Hz), 4.48 (1H, d, J = 17.1 Hz), 4.52 (1H, d, J = 17.1 Hz), 4.67 (1H, d, J = 8.3 Hz), 5.13-5.26 (3H, m), 5.81 (1H, m), 6.63 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.79 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.20-7.68 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
化合物 89
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
1.45-1.72 (3H, m), 2.20-2.32 (4H, m), 2.54 (1H, br), 2.64 (1H, dd, J = 18.6, 5.8 Hz), 2.93 (1H, d, J = 5.8 Hz), 3.10 (1H, d, J = 18.6 Hz), 3.15 (3H, brd, J = 6.4 Hz), 4.27 (1H, m), 4.44-4.68 (3H, m), 5.19 (3H, m), 5.81 (1H, m), 6.63 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.78 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.06-7.55 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
実施例 90
2-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン・メタンスルホン酸塩(化合物 90)の合成
Figure 0004656081
実施例 25および28 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例58で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-フルオロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 90 のフリー体 86 mg(収率 48%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 90を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
1.48 (1H, m), 1.56 (1H, m), 1.67 (1H, m), 2.08-2.29 (4H, m), 2.53 (1H, d, J = 7.2 Hz), 2.63 (1H, dd, J = 18.4, 5.6 Hz), 2.93 (1H, d, J = 5.2 Hz), 3.10 (1H, d, J = 18.4 Hz), 3.14 (3H, brd, J = 6.8 Hz), 4.23 (1H, m), 4.40-4.51 (2H, m), 4.66 (1H, d, J = 8.4 Hz), 5.15-5.24 (3H, m), 5.81 (1H, ddt, J = 23.2, 16.8, 6.4 Hz), 6.62 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.4 Hz) 7.03-7.75 (3H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 463(M++1)
参考例 91
N-(14-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 91)の合成
Figure 0004656081
参考例11で得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 100 mg (0.21 mmol)をピリジン 2.5 mLに溶解させ、無水酢酸 5.0 mLを加えて、80 ℃にて24時間攪拌した。反応液を濃縮した後、トルエン 5 mLを加えて濃縮する操作を5回繰り返して、粗生成物としてN-(3,14-ジアセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドを得た。
この粗生成物をエタノール 10 mLに溶解させ、28%アンモニア水溶液 1 mLを加えて、室温にて1時間攪拌した。その反応混合液に水を加えて酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物 91 のフリー体 50 mg(収率 46%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 91を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.8-7.9 (2H, m), 7.7-7.8 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.63 (1H, d, J = 8.0 Hz), 5.15 (1H, d, J = 8.1 Hz), 4.39 (1H, d, J = 5.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.08 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.65-2.70 (2H, m), 2.4-2.6 (3H, m), 2.25-2.35 (2H, m), 2.22 (3H, s), 2.14 (1H, dt, J = 11.9, 3.9 Hz), 1.4-1.5 (3H, m), 0.7-0.8 (1H, m), 0.5 (2H, m), 0.05-0.10 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 514(M+
参考例 92
N-(14-アセトキシ-17-アリル-4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシモルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 92)の合成
Figure 0004656081
参考例 91 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、参考例13で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドを用いて、表題化合物 92 のフリー体 66 mg(収率 30%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 92を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.8-7.9 (2H, m), 7.7-7.8 (2H, m), 6.78 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.66 (1H, d, J = 8.1 Hz), 5.7-5.8 (1H, m), 5.1-5.2 (2H, m), 5.15 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.23 (1H, d, J = 5.1 Hz), 4.05-4.15 (1H, m), 3.05-3.15 (2H, m), 2.4-2.7 (5H, m), 2.22 (3H, s), 2.1-2.2 (2H, m), 1.7 (1H, m), 1.4-1.5 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 500(M+
実施例 93
N-(14-アセトキシ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシモルヒナン-6β-イル)- 2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-イソインドール-1-オン・酒石酸塩(化合物 93)の合成
Figure 0004656081
参考例 91 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミドの代わりに、実施例83で得られた2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-イソインドール-1-オンを用いて、表題化合物 93 のフリー体 38 mg(収率 58%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 93を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
6.76 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.59 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.69 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 4.35 (m, 1H), 3.91 (s, 2H), 3.03-3.08 (m, 2H), 2.49-2.74 (m, 3H), 2.16-2.35 (m, 11H), 1.95-2.04 (m, 1H), 1.71-1.73 (m, 3H), 1.35-1.49 (m, 4H), 0.73-0.80 (m,1H), 0.46-0.58 (m, 2H), 0.08-0.09 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 504(M+
参考例 94
N-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-プロピル-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 94)の合成
Figure 0004656081
参考例13で得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 50 mg (0.11 mmol)をジクロロメタン 10 mLに溶解させ10% Pd/C 10mgを加えて、水素雰囲気下で室温にて8時間攪拌した。反応液をセライト濾過して、濾液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物 94 のフリー体 49 mg(収率 100%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 94を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.8-7.9 (2H, m), 7.7-7.8 (2H, m), 6.77 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.63 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.17 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.0-4.1 (1H, m), 3.10 (1H, d, J = 18.5 Hz), 2.7-2.9 (2H, m), 2.54 (1H, dd, J = 12.0, 4.0 Hz), 2.3-2.5 (4H, m), 2.15 (1H, m ), 1.4-1.7 (6H, m), 0.93 (3H, t, J = 7.3 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 461(M++1)
参考例 95-1
N-(4,5α-エポキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド(化合物295)の合成
Figure 0004656081
トルエン-4-スルホン酸-(4,5α-エポキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-エステル 321 mg (0.70 mmol)を DMF 15 mLに溶解させフタルイミドカリウム 196 mg を加えて、80 ℃にて15時間攪拌し、さらに140 ℃にて20時間攪拌した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に水を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物 116 mg(収率 38%)を得た。
Mass (ESI) : 431(M++1)
参考例 95-2
N-(4,5α-エポキシ-3-ヒドロキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 95)の合成
Figure 0004656081
参考例95-1で得られたN-(4,5α-エポキシ-3-メトキシ-17-メチル-モルヒナン-6β-イル)-フタルイミド 44 mg (0.10 mmol)を塩化メチレン 5 mLに溶解させ、-30 ℃にて三臭化ホウ素 0.32 mLを加えて、0 ℃にて3時間攪拌した。その後この反応液にアンモニア水溶液 2 mLを加えて1時間撹拌した。そののちこの反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物95のフリー体 16 mg (収率37%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物95を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.97-8.03 (m, 2H), 7.86-7.92 (m, 2H), 6.78 (d, 1H, J = 8.2Hz), 6.63 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.07 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.12-4.20 (ddd, 1H, J = 4.1, 8.2, 13.2 Hz), 3.33-3.75 (m, 1H), 3.18 (d, 1H, J = 18.5 Hz), 2.77 (dd, 1H, J = 3.2, 11.7 Hz), 2.52-2.53 (m, 5H), 2.31-2.45 (m, 2H), 2.16 (dt, 1H, J = 4.7, 12.3 Hz), 1.71-1.87 (m, 3H), 1.21-1.34 (m, 1H)(フリー体)
Mass (ESI) : 417(M++1)
実施例 96
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 96)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに3-ヒドロキシフタル酸無水物を用いて、表題化合物 96 のフリー体 23 mg(収率 16%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 96 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
9.03 (brs, 1H), 7.62 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 7.25 (dd, 2H, J = 7.3, 16.4 Hz), 6.60 (dd, 2H, J = 7.8, 14.4 Hz), 5.04 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 3.77-3.85 (m, 1H), 3.34 (brs, 1H), 2.98-3.07 (m, 2H), 2.31-2.64 (m, 4H), 1.96-2.02 (m, 1H), 1.57 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 1.41-1.43 (m, 2H), 1.25 (d, 1H, J = 10.3 Hz), 0.79-0.93 (m, 1H), 0.48 (d, 2H, J = 7.9 Hz), 0.14 (d, 2H, J = 4.4 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 489(M++1)
実施例 97-1
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミド(化合物 297)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに3-ニトロフタル酸無水物を用いて、粗生成物として表題化合物151 mgを得た。
Mass (ESI) : 518(M++1)
実施例 97-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-アミノ-フタルイミド・メタンスルホン酸塩(化合物 97)の合成
Figure 0004656081
実施例97-1で粗生成物として得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミド 150 mgをメタノール 10 mLに溶解させ10% Pd/C 20 mgを加えて、水素雰囲気下で室温にて7時間攪拌した。反応液をセライト濾過して、濾液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物 97 のフリー体 22 mg(収率 10%:2steps)を得た。これをメタンスルホン酸塩として表題化合物 97を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.92 (s, 2H), 6.76 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.63 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 5.11 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 4.05-4.08 (m, 1H), 3.11 (t, 2H, J = 5.7 Hz), 3.03 (s, 1H), 2.59-2.71 (m, 3H), 2.29-2.39 (m, 3H), 2.09-2.17 (m, 2H), 1.69-1.73 (m, 2H), 1.44-1.48 (m, 2H), 0.86-0.88 (m, 1H), 0.53-0.55 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 488(M++1)
実施例 98-1
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-ニトロ-フタルイミド(化合物 298)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりに4-ニトロフタル酸無水物を用いて、粗生成物として表題化合物を得た。
Mass (ESI) : 518(M++1)
実施例 98-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-アミノ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 98)の合成
Figure 0004656081
実施例 97-2 記載の方法に準じて、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミドの代わりに実施例98-1で粗生成物として得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-ニトロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 98 のフリー体 10 mg(収率 15%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 98 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.56 (brs, 1H), 7.00 (brs, 1H), 6.72-6.80 (brm, 2H), 6.60 (brs, 1H), 5.12 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.40-4.58 (m, 2H), 4.00 (brs, 1H), 3.70 (brs, 1H), 2.86-3.07 (m, 3H), 2.63-2.95 (m, 2H), 2.34 (brs, 1H), 1.23-2.11 (m, 4H), 0.86 (brs, 1H), 0.50 (brs, 2H), 0.11 (brs, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 488(M++1)
実施例 99-1
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-ニトロ-フタルイミド(化合物 299)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに4-ニトロフタル酸無水物を用いて、粗生成物として表題化合物を得た。
Mass (ESI) : 504(M++1)
実施例 99-2
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-アミノ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 99)の合成
Figure 0004656081
実施例99-1で粗生成物として得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-ニトロ-フタルイミド をエタノールに溶解させスズクロリド2水和物を加えて、80 ℃にて8時間攪拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物99のフリー体 15 mg (収率8%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物99を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.55 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 6.99 (s, 1H), 6.75-6.79 (m, 2H), 6.62 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.73-5.87 (m, 1H), 5.15-5.23 (brs, 3H), 4.50 (brs, 2H), 3.95-4.04 (m, 1H), 3.13 (d, 2H, J = 6.2 Hz), 3.05 (s, 1H), 2.93 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 2.52-2.75 (m, 2H), 2.11-2.30 (m, 2H), 1.64-1.67 (m, 1H), 1.37-1.50 (m, 3H), 1.21-1.26 (m, 1H)(フリー体)
Mass (ESI): 474
実施例 100-1(M++1)
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミド(化合物 300)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-ナロキサミン、フタル酸無水物の代わりに3-ニトロフタル酸無水物を用いて、粗生成物として表題化合物を得た。
Mass (ESI) : 504(M++1)
実施例 100-2
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-アミノ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 100)の合成
Figure 0004656081
実施例 99-2 記載の方法に準じて、N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4-ニトロ-フタルイミドの代わりに実施例100-1で粗生成物として得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミドを用いて、表題化合物 100 のフリー体 12 mg(収率 25%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 100 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.33 (dd, 1H, J = 7.3, 8.2 Hz), 7.09 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 6.76 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 6.64 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.74-5.87 (m, 1H), 5.32 (s, 1H), 5.20 (dd, 2H, J = 1.5, 17.2 Hz), 5.13 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 3.95-4.03 (m, 1H), 3.13 (d, 2H, J = 6.4 Hz), 3.06 (s, 1H), 2.93 (d, 1H, J = 5.6 Hz), 2.52-2.79 (m, 2H), 2.10-2.35 (m, 2H), 1.63-1.69 (m, 1H), 1.41-1.53 (m, 3H), 1.23 (t, 1H, J = 7.0 Hz)(フリー体)
Mass (ESI) : 474(M++1)
実施例 101
N-(4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-17-プロピル-モルヒナン-6β-イル)-3-アミノ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 101)の合成
Figure 0004656081
実施例100-1で粗生成物として得られたN-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ニトロ-フタルイミドをメタノールに溶解させ、10% Pd/C を加えて、水素雰囲気下で室温にて12時間攪拌した。反応液をセライト濾過して、濾液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物 101 のフリー体 10 mg(収率 53%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 101を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.33 (t, 1H, J = 7.8 Hz), 7.09 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 6.77 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 6.64 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 5.33 (bs, 2H), 5.14 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 4.00 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 3.10 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 2.90 (d, 1H, J = 5.5 Hz), 2.15-2.79 (m, 8H), 1.26-1.70 (m, 8H)(フリー体)
Mass (ESI) : 476(M++1)
参考例 102-1
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-フタルイミド(化合物 302)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、6β-ナルトレキサミンの代わりに6β-アミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-14-オール 166 mg (0.44 mmol)、フタル酸無水物の代わりに3-ヒドロキシフタル酸無水物、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、20時間加熱還流して、表題化合物 302 119 mg(収率 52%)を得た。
Mass (ESI) : 533(M++1)
実施例 102-2
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-メトキシ-フタルイミド・酒石酸塩(化合物 102)の合成
Figure 0004656081
参考例102-1で得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-ヒドロキシ-フタルイミド 119 mg (0.22 mmol)をDMF 5mLに溶解させ炭酸カリウム 93 mg、ヨウ化メチル 0.02 mLを加えて、室温にて3.5時間攪拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として、N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-メトキシ-フタルイミド 112 mgを得た。
得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-3-メトキシ-フタルイミド 112 mgをメタノール 10 mL、クロロホルム 4 mLに溶解させ、0 ℃にて濃塩酸 0.1 mLを滴下した後、室温にて9.5時間攪拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、表題化合物102のフリー体 115 mg (収率100%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物102を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.64 (dd, 1H, J= 7.3, 8.2 Hz), 7.42 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.18 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 6.74 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.18 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 3.98-4.07 (m, 4H), 2.58-3.10 (m, 5H), 2.26-2.38 (m, 3H), 2.12 (dt, 1H, J = 3.5, 12.0 Hz), 1.64-1.70 (m, 1H), 1.42-1.53 (m, 3H), 0.78-0.91 (m, 1H), 0.49-0.55 (m, 2H), 0.10-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 503(M++1)
実施例 103
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-1,2-ジヒドロ-インダゾール-3-オン・酒石酸塩(化合物 103)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 100 mg (0.29 mmol)をTHF 10 mLに溶解させ、炭酸ナトリウム 132 mgおよび2-ニトロベンゾイルクロライド 108 mgを加えて、室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮した後、エタノール 5 mLおよび 1N NaOH水溶液 4 mLを加えて、室温にて30分間攪拌した。その後、Zn粉末 96 mgを加えて、3時間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物103のフリー体 29 mg (収率 22%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物103を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.82 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.49 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.24 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.17 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 6.79 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.60 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 4.89 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 4.44 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 3.16 (d, 1H, J = 5.5 Hz), 2.98-3.09 (m, 3H), 2.61-2.69 (m, 2H), 2.43-2.50 (m, 2H), 2.15-2.12 (m, 2H), 1.27-1.76 (m, 4H), 0.83-0.85 (m, 1H), 0.51-0.57 (m, 2H), 0.13-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 460(M++1)
実施例 104
3-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-1H-キナゾリン-2,4-ジオン・酒石酸塩(化合物 104)の合成
Figure 0004656081
6β-ナルトレキサミン 100 mg (0.29 mmol)をTHF 10 mLに溶解させ炭酸ナトリウム 132 mgおよび2-ニトロベンゾイルクロライド 108 mgを加えて、室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮した後、メタノール 5 mLおよび 1N NaOH水溶液 4 mLを加えて、室温にて30分間攪拌した。反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して残査を得た。
得られた残査をメタノール 5 mLに溶解させ10% Pd/C 20 mgを加えて、水素雰囲気下で室温にて3時間攪拌した。反応液をセライト濾過して、濾液を濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し2-アミノ-N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ベンズアミド 90 mg(収率 67%)を得た。
得られた2-アミノ-N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ベンズアミド 80 mg をジクロロメタンに溶解させ、1,1'-カルボニルジイミダゾール 42 mgを加えて、室温にて12時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、THF 4 mLおよび 1N HCl水溶液 4 mLを加えて、室温にて30分間攪拌した。反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物104のフリー体 27 mg (収率 32%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物104を得た。
1H-NMR (ppm) (400 MHz, CDCl3)
7.55 (d, 1H, J = 7.7 Hz), 7.45 (t, 1H, J = 7.7 Hz), 6.91 (t, 1H, J = 7.7 Hz), 6.84 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.75 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.70 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.62 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.92 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 2.99-3.18 (m, 3H), 2.21-2.75 (m, 5H), 1.45-1.98 (m, 6H), 0.83-0.85 (m, 1H), 0.55-0.58 (m, 2H), 0.16-0.18 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 488(M++1)
実施例 105
3-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2-チオオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-キナゾリン-4-オン・酒石酸塩(化合物 105)の合成
Figure 0004656081
実施例 104 記載の方法に準じて、1,1'-カルボニルジイミダゾールの代わりに1,1'-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、表題化合物 105 のフリー体 10 mg(収率 13%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 105 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.91 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.63 (t, 1H,J = 7.4 Hz), 7.23 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 7.08 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.79 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 6.66 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.85 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 5.55 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 2.98-3.16 (m, 3H), 2.63-2.71 (m, 2H), 2.17-2.47 (m, 4H), 1.52-1.74 (m, 5H), 0.86-0.90 (m, 1H), 0.53-0.58 (m, 2H), 0.15-0.18 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 504(M++1)
実施例 106
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-4H-イソキノリン-1,3-ジオン・酒石酸塩(化合物 106)の合成
Figure 0004656081
参考例 11 記載の方法に準じて、フタル酸無水物の代わりにホモフタル酸無水物、トリエチルアミンの代わりにピリジン、DMFの代わりにトルエンを溶媒に用いて、10時間加熱還流して、表題化合物 106 のフリー体 12 mg(収率 17%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物 106 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
8.21 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.58 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 7.44 (t, 1H, J = 7.4 Hz), 7.25 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 6.72 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.65 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.32 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.80 (ddd, 1H, J = 4.5, 8.3, 13.1 Hz), 4.06 (s, 2H), 2.89-3.12 (m, 3H), 2.59-2.69 (m, 3H), 2.10-2.40 (m, 4H), 1.24-1.70 (m, 4H), 0.84-0.90 (m, 1H), 0.51-0.57 (m, 2H), 0.13-0.16 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 487(M++1)
参考例 107
2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-ベンゾ[1,3,2]ジチアゾール-1,1,3,3-テトラオキサイド・メタンスルホン酸塩(化合物 107)の合成
Figure 0004656081
6β-アミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-14-オール 117 mg (0.30 mmol)をジクロロメタン 5 mLに溶解させ、トリエチルアミン 0.04 mL (0.29 mmol)、ベンゼン-1,2-ジスルフォニル-ジクロライド 79 mg (0.31 mmol)を加えて、1時間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物として2-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-ベンゾ[1,3,2]ジチアゾール-1,1,3,3-テトラオキサイド 192 mgを得た。
得られた粗生成物 192 mgを1,4-ジオキサン 3 mLに溶解させ、濃塩酸 0.3 mL、2-プロパノール 1 mLを加えて、室温にて16時間攪拌した。反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物107のフリー体 76 mg (収率 46%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物107を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
8.03-8.00 (m, 2H), 7.94-7.90 (m, 2H), 6.79 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.65 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 5.25 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 3.95 (ddd, 1H, J =4.1, 8.5, 13.8 Hz), 3.10 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 3.06 (d, 1H, J = 19.0 Hz), 2.86-2.56 (m, 3H), 2.38 (d, 2H, J = 6.4 Hz), 2.33 (m, 1H), 2.15 (ddd, 1H, J =3.8, 12.0, 12.0), 2.01 (m, 1H), 1.78 (m, 1H), 1.57-1.43 (m, 3H), 0.85 (m, 1H), 0.57-0.51 (m, 2H), 0.16-0.11 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 545(M++1)
実施例 108
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-O-スルホン安息香酸イミド・酒石酸塩(化合物 108)の合成
Figure 0004656081
6β-アミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-14-オール 203 mg (0.53 mmol)をクロロホルム 10 mLに溶解させ、0 ℃にてトリエチルアミン 0.15 mLおよびメチル-(2-クロロスルフォニル)-ベンゾエート 136 mgを加えて、室温にて8時間攪拌し、その後30分間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し2-[(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-スルファモイル]-安息香酸メチルエステル 219 mg (収率 71%)を得た。
得られた2-[(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-スルファモイル]-安息香酸メチルエステル 91 mg (0.16 mmol)をDMF 10 mLに溶解させ炭酸カリウム 352 mgを加えて、80 ℃にて3時間攪拌した。反応液を室温に放冷した後、反応液をセライト濾過して、濾液を濃縮して粗生成物としてN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-O-スルホン安息香酸イミドを得た。
得られた粗生成物を2-プロパノール 2 mLおよびクロロホルム 2 mLに溶解させ、濃塩酸 0.2 mLを加えて、室温にて13時間攪拌した。反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物108のフリー体 67 mg (収率 85%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物108を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
8.06-8.08 (m, 1H), 7.82-7.97 (m, 3H), 6.80 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.65 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 5.28 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 3.92 (ddd, 1H, J = 3.9, 8.3, 13.1 Hz), 3.11 (d, 1H, J = 5.6 Hz), 3.06 (d, 1H, J = 18.3 Hz), 2.78-2.87 (m, 1H), 2.60-2.70 (m, 2H), 2.32-2.39 (m, 3H), 2.13-2.20 (m, 1H), 1.46-1.76 (m, 4H), 0.82-0.88 (m, 1H), 0.52-0.57 (m, 2H), 0.12-0.15 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 509(M++1)
実施例 109
N-(17-アリル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-O-スルホン安息香酸イミド・酒石酸塩(化合物 109)の合成
Figure 0004656081
実施例 108 記載の方法に準じて、6β-アミノ-17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-14-オールの代わりに17-アリル-6β-アミノ-4,5α-エポキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-14-オールを用いて、表題化合物 109 のフリー体 8.7 mgを得た。これを酒石酸塩として表題化合物 109 を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.99-8.08 (m, 2H), 7.50-7.92 (m, 4H), 6.61-6.81 (m, 2H), 5.74-5.85 (m, 1H), 5.27 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 3.89-3.96 (m, 1H), 3.08-3.15 (m, 3H) , 2.94-3.03 (m, 3H), 2.48-2.66 (m, 1H), 2.29-2.36 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 2H), 1.45-1.75 (m, 3H)(フリー体)
Mass (ESI) : 495(M++1)
参考例 110
N-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-ベンゾ[d]イソチアゾール-1,1-ジオキサイド・酒石酸塩(化合物 110)の合成
Figure 0004656081
実施例108の中間体として得られたN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-O-スルホン安息香酸イミド 37 mg (0.07 mmol)をTHF 5 mLに溶解させ、1.03 M ボラン・THF錯体 2.0 mLを加えて、3日間加熱還流した。反応液を室温に放冷し、反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物としてN-(17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-14-ヒドロキシ-3-メトキシメトキシ-モルヒナン-6β-イル)-2,3-ジヒドロ-ベンゾ[d]イソチアゾール-1,1-ジオキサイドを得た。
得られた粗生成物を2-プロパノール 3 mLおよびクロロホルム 1 mLに溶解させ、濃塩酸 0.3 mLを加えて、室温にて13時間攪拌した。反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物110のフリー体 22 mg (収率 67%:2steps)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物110を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
7.79 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.61 (m, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.44 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.77 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.62 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 4.65 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 4.59 (s, 2H), 3.64-3.70 (m, 1H), 3.10 (d, 1H, J = 5.6 Hz), 3.04 (d, 1H, J = 18.3 Hz), 2.60-2.67 (m, 2H), 2.38 (d, 2H, J = 6.6 Hz), 2.21-2.33 (m, 2H), 2.13-2.19 (m, 1H), 1.78-1.83 (m, 1H), 1.68-1.72 (m, 1H), 1.50-1.59 (m, 2H), 0.81-0.86 (m, 1H), 0.51-0.56 (m, 2H), 0.10-0.14 (m, 2H)(フリー体)
Mass (ESI) : 495(M++1)
参考例111
17-シクロプロピルメチル-4,5α-エポキシ-6β-(ピロリジン-1-イル)-モルヒナン-3,14-ジオール・酒石酸塩(化合物 111)の合成



Figure 0004656081
ナルトレキソン・安息香酸塩 200 mg (0.43 mmol)をベンゼン 20 mlに溶解させ、ピロリジン 2 mLを加えた後、100 ℃の油浴にて水を共沸除去しながら16時間加熱還流した。反応溶液を室温に放冷したのち、シアノ水素化ホウ素ナトリウム 81 mg (1.29 mmol)のメタノール溶液10 mLを加えて、室温で2時間撹拌した。その反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物111のフリー体 142 mg (収率 83%)を得た。これを酒石酸塩として表題化合物111を得た。
1H-NMR (ppm) (300 MHz, CDCl3)
6.73 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 4.66 (1H, d, J = 6.9 Hz), 3.10 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.04 (1H, d, J = 18.3 Hz), 2.5-2.8 (6H, m), 2.38 (2H, d, J = 6.6 Hz), 2.1-2.4 (5H, m), 1.90-2.05 (1H, m), 1.8 (2H, m), 1.7 (1H, m), 1.65 (1H, m), 1.5 (1H, m), 1.4 (1H, m), 0.8-0.9 (1H, m), 0.5-0.6 (2H, m), 0.1-0.2 (2H, m)(フリー体)
Mass (ESI) : 397(M++1)
実施例112
ラット律動的膀胱収縮運動に対する抑制効果
SD系雌性ラットをウレタン(1.0 g/kg)の腹腔内投与によって麻酔した。動物の尿道口よりポリエチレンチューブを膀胱まで挿入し結紮固定した後、同チューブより生理食塩水を適宜注入(注入速度:約0.2 ml/min、最大約1.5 ml/匹)し膀胱の律動的収縮運動を発現させた。なお、膀胱の律動的収縮運動については、膀胱内に挿入したポリエチレンチューブを介して膀胱内圧を測定することによりモニターした。安定した律動的収縮運動が少なくとも10回認められるのを確認した後、被験化合物の各用量溶液を1 ml/kgの用量で静脈内投与した。披験化合物投与後10分以内に膀胱内圧が投与直後に示した膀胱内圧の50%以下を示した場合、膀胱収縮抑制作用ありと判定し、再び50%以上の膀胱内圧を示すまでの間を律動的膀胱収縮抑制時間とした。被験化合物の投与溶媒として、被験化合物47891013293031333475767980818284899091939495110および111には生理食塩水を、また被験化合物111214151617182021232846475055565758596061626364656668697071727374777883858687889296979899100102103104105106107108および109には10%ジメチルスルホキシド(DMSO)水溶液を、また被験化合物1267および101には20%ジメチルスルホキシド(DMSO)水溶液を、また被験化合物5および35には5%キシリトール(Xylitol)水溶液を用いた。なお律動的膀胱収縮抑制時間に影響する10%DMSO水溶液、20%DMSO水溶液および5%キシリトール水溶液についても1 ml/kgの用量で検討した。この結果を表6に示した。いずれの化合物においても用いた溶媒のみの投与群に比べ、律動的膀胱収縮抑制時間の延長が認められた。
Figure 0004656081
Figure 0004656081
Figure 0004656081
以上より、本発明の化合物が優れた頻尿もしくは尿失禁の治療または予防効果を有することが明らかとなった。
本発明の化合物は、副作用が分離された新規な頻尿もしくは尿失禁の治療または予防剤として有用である。

Claims (7)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004656081
    [式中R1は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数6から8のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、または炭素数3から7のアルケニルを表し、R2 は水素、ヒドロキシ、または炭素数1から5のアルカノイロキシを表し、R3は水素、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数3から7のアルケニロキシ、炭素数7から13のアラルキロキシ、または炭素数1から5のアルカノイロキシを表し、Y、Zは独立して原子価結合、または-C(=O)-を表し、-X-は環構造の一部になる炭素数2から7の炭素鎖(ただしそのうち1以上の炭素原子が窒素、酸素、または硫黄原子で置き換わっていてもよく、炭素鎖には不飽和結合が含まれていてもよい)を表し、kは0から8の整数を表し、R4は含窒素環状構造上のk個の置換基であり、それぞれ別個にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルキル炭素数7から13のシクロアルキルアルキル、炭素数6から12のアリール、炭素数7から13のアラルキル、炭素数7から13のアラルキロキシ、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8もしくは(CH2)pN(R7)COR8を表すか、k個のR4のうち、同一の炭素原子もしくは硫黄原子に結合した2個のR4が一つの酸素原子となってカルボニル基もしくはスルホキシド基を表すか(ただし、YまたはZが原子価結合の場合、こうして形成されたカルボニル基がモルヒナン骨格に結合する窒素原子に直接結合することはない)、同一の炭素原子に結合した2個のR4が一つの硫黄原子となってチオカルボニル基を表すか、同一の硫黄原子に結合した4個のR4が2個の酸素原子となりスルホン基を表すか、またはk個のR4のうち隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR4が一緒になって無置換もしくは1以上の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を表し、R5はそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、ヒドロキシ、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数6から12のアリール、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8または(CH2)pN(R7)COR8 を表し、R9は水素を表し、R10、R11は結合して-O-を表し、pは0から5の整数を表し、R6は水素、炭素数1から5のアルキル、炭素数3から7のアルケニル、炭素数6から12のアリール、または炭素数7から13のアラルキルを表し、R7、R8はそれぞれ別個に水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルを表す。ただし、Y、Zが同時に原子価結合の場合は、R 1 が水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルであり、kは2から8の整数であり、隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR 4 が一緒になって無置換もしくは1以上の置換基R 5 で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を形成しなければならず、また、Y、Zが同時に-C(=O)-でXが環構造の一部になる炭素数2の炭素鎖の場合、kは1以上でなければならず、中でも(R 4 )kがベンゼン縮合環である場合は、該ベンゼン環はR 5 で置換されていなければならない。]で示される含窒素環状置換基を有するモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
  2. 一般式(I)において、Y、Zのどちらか一方のみが-C(=O)-であり、他方は原子価結合である請求項1記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
  3. 一般式(I)において、Y、Zがともに-C(=O)-である請求項1記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
  4. 一般式(I)において、R1が水素、炭素数4から7のシクロアルキルアルキル、炭素数6から8のシクロアルケニルアルキル、炭素数6から12のアリール、または炭素数3から7のアルケニルを表しkは2から8の整数であり、隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR4が一緒になって1以上の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、あるいは、無置換もしくは1以上の置換基R 5 で置換されたピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、またはシクロヘプテン縮合環を形成する請求項3記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
  5. 一般式(I)において、R1が水素、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、アリル、またはプレニルであり、R2が、水素、ヒドロキシまたはアセトキシであり、R3が、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシまたはプロピオノキシであり、kが2から6の整数であり、2個のR4が一緒になって1から4個の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環であり、R5がそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8、または(CH2)pN(R7)COR8であり、pが0から5の整数であり、R6が水素、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルであり、R7、R8がそれぞれ別個に水素、メチル、エチル、プロピル、またはベンジルである請求項3記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
  6. 一般式(I)において、Y、Zがともに原子価結合であり、R1が水素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数7から13のアラルキルであり、kは2から8の整数であり、隣接する炭素にそれぞれ置換する2個のR4が一緒になって無置換または1以上の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環、ピリジン縮合環、ナフタレン縮合環、シクロプロパン縮合環、シクロブタン縮合環、シクロペンタン縮合環、シクロペンテン縮合環、シクロヘキサン縮合環、シクロヘキセン縮合環、シクロヘプタン縮合環、もしくはシクロヘプテン縮合環を形成する請求項記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
  7. 一般式(I)において、Y、Zがともに原子価結合であり、R1が水素、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、フェネチル、またはフェニルプロピルであり、R2が、水素、ヒドロキシ、またはアセトキシであり、R3が、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシまたはプロピオノキシであり、kが2から6の整数であり、2個のR4が一緒になって無置換または1から4個の置換基R5で置換されたベンゼン縮合環であり、R5がそれぞれ別個に、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フェニル、イソチオシアナト、SR6、SOR6、SO2R6、(CH2)pOR6、(CH2)pCOR6、(CH2)pCO2R6、SO2NR7R8、CONR7R8、(CH2)pNR7R8、または(CH2)pN(R7)COR8であり、pが0から5の整数であり、R6は水素、メチル、エチル、プロピル、またはフェニルであり、R7、R8がそれぞれ別個に水素、メチル、エチル、プロピル、またはベンジルである請求項記載のモルヒナン誘導体、またはその薬理学的に許容される酸付加塩
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