しかしながら、従来のキーワードアドレス実現方式では、有効とすべきキーワードを事前に登録する必要があるため、キーワードアドレスを発行するたびにキーワードを登録する手間がかかるという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、事前に登録することなくキーワードの使用を可能とすることによって、利用者をキーワードを登録する煩わしさから解放することができるメッセージ配送システム、メッセージ転送装置、メッセージ転送方法およびメッセージ転送プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、利用者を識別する利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを配送するメッセージ配送システムであって、利用者識別子に関連付けて、キーワード、および、該利用者識別子と該キーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージが転送可と判定される送信者に関する送信者情報を記憶するキーワード情報記憶手段と、前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されていない組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージを転送可と判定するとともに、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの送信者に関する送信者情報を、該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子であって前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として前記キーワード情報記憶手段に登録する転送可否判定手段とを備え、前記キーワード情報記憶手段には、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに複数の送信者情報を記憶可能とし、該キーワードごとに新たな送信者情報の追加の可否を示す追加可否情報をさらに記憶し、前記転送可否判定手段は、利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されている組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージの送信者に対応する送信者情報がキーワードとともに利用者識別子に関連付けられて前記キーワード情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、前記キーワード情報記憶手段に記憶されている場合には該メッセージを転送可と判定し、前記キーワード情報記憶手段に記憶されていない場合には、該組み合わせに対応する追加可否情報が追加可を示す場合には該送信者に関する送信者情報を該組み合わせに関連付けて前記キーワード情報記憶手段に追加するとともに該メッセージを転送可と判定し、該組み合わせに対応する追加可否情報が追加不可を示す場合には該送信者に関する送信者情報を前記キーワード情報記憶手段に追加しないとともに該メッセージを転送不可と判定することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記キーワード情報記憶手段は、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに該キーワードの有効期限をさらに記憶し、前記転送可否判定手段は、キーワードに数字が含まれる場合には、該数字に基づいて有効期限を算出し、算出した有効期限を、前記キーワード情報記憶手段に前記利用者識別子に関連付けてキーワードおよび送信者情報とともに登録し、キーワードに数字が含まれない場合には、所定の有効期限を、前記キーワード情報記憶手段に前記利用者識別子に関連付けてキーワードおよび送信者情報とともに登録することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記キーワード情報記憶手段は、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに複数の送信者情報をブルームフィルタを用いて記憶することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、利用者が受信を拒否する送信者に関する情報である拒否送信者情報を記憶した拒否送信者情報記憶手段をさらに備え、前記転送可否判定手段は、メッセージの宛先に対応する拒否送信者情報を前記拒否送信者情報記憶手段から読み出して該メッセージの送信者情報と比較し、一致する拒否送信者情報がある場合に宛先のメッセージアドレスに含まれるキーワードに関係なく該メッセージの転送を不可と判定することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、同一送信者からの所定の量以上のメッセージの送信を検出する大量送信検出手段と、前記大量送信検出手段により所定の量以上のメッセージの送信が検出された送信者に関する情報を前記拒否送信者情報記憶手段に登録する拒否送信者情報登録手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、前記キーワード情報記憶手段に送信者情報としてメッセージアドレスとドメイン名のいずれを記憶するかを示す種別情報を記憶する送信者情報種別記憶手段をさらに備え、前記転送可否判定手段は、前記送信者情報種別記憶手段に記憶された種別情報がメッセージアドレスを示す場合にはメッセージアドレスを送信者情報として登録し、前記送信者情報種別記憶手段に記憶された種別情報がドメイン名を示す場合にはドメイン名を送信者情報として登録することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、上記の発明において、前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されていない組み合わせの利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを送信元とするメッセージを受信すると、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの宛先に関する情報を該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として前記キーワード情報記憶手段に登録する送信時登録手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、上記の発明において、転送可と判定されたメッセージが転送される前に、該メッセージが利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先であるメッセージアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを所定の形式のアドレスに書き換え、該メッセージが該所定の形式に書き換えられたアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先である所定の形式のアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスに書き換える書換手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、利用者を識別する利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを転送するメッセージ転送装置であって、既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子に関連付けて登録されていない組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージを転送可と判定するとともに、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの送信者に関する送信者情報を、該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子であって既に登録された利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として登録する転送可否判定手段を備え、前記転送可否判定手段は、既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子に関連付けて登録されている組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージの送信者に対応する送信者情報がキーワードとともに該利用者識別子に関連付けられて登録されているか否かを判定し、登録されている場合には該メッセージを転送可と判定し、登録されていない場合には、新たな送信者情報の追加可を示す情報が該組み合わせに対応してさらに登録されているときは該送信者に関する送信者情報を該組み合わせに関連付けて追加するとともに該メッセージを転送可と判定し、新たな送信者情報の追加不可を示す情報が該組み合わせに対応してさらに登録されているときは該送信者に関する送信者情報を追加しないとともに該メッセージを転送不可と判定することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、上記の発明において、転送可と判定されたメッセージが転送される前に、該メッセージが利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先であるメッセージアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを所定の形式のアドレスに書き換え、該メッセージが該所定の形式に書き換えられたアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先である所定の形式のアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスに書き換える書換手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、利用者を識別する利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを転送するメッセージ転送装置によるメッセージ転送方法であって、既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子に関連付けて登録されていない組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージを転送可と判定するとともに、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの送信者に関する送信者情報を、該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子であって既に登録された利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として登録する転送可否判定工程を含み、前記転送可否判定工程は、既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子に関連付けて登録されている組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージの送信者に対応する送信者情報がキーワードとともに該利用者識別子に関連付けられて登録されているか否かを判定し、登録されている場合には該メッセージを転送可と判定し、登録されていない場合には、新たな送信者情報の追加可を示す情報が該組み合わせに対応してさらに登録されているときは該送信者に関する送信者情報を該組み合わせに関連付けて追加するとともに該メッセージを転送可と判定し、新たな送信者情報の追加不可を示す情報が該組み合わせに対応してさらに登録されているときは該送信者に関する送信者情報を追加しないとともに該メッセージを転送不可と判定することを特徴とする。
また、請求項12に係る発明は、上記の発明において、転送可と判定されたメッセージが転送される前に、該メッセージが利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先であるメッセージアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを所定の形式のアドレスに書き換え、該メッセージが該所定の形式に書き換えられたアドレスを宛先とするメッセージである場合には、該メッセージの宛先である所定の形式のアドレスを実アドレスに書き換えるとともに、該メッセージの送信元である実アドレスを利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスに書き換える書換工程をさらに含むことを特徴とする。
また、請求項13に係る発明は、上述のメッセージ転送方法をコンピュータに実行させる。
請求項1、9、11または13に係る発明によれば、利用者を識別する利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを配送するメッセージ配送システム、メッセージ転送装置、メッセージ転送方法またはメッセージ転送プログラムであって、メッセージ配送システムは、利用者識別子に関連付けて、キーワード、および、該利用者識別子と該キーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージが転送可と判定される送信者に関する送信者情報を記憶するキーワード情報記憶手段と、前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されていない組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージを転送可と判定するとともに、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの送信者に関する送信者情報を、該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子であって前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として前記キーワード情報記憶手段に登録する転送可否判定手段とを備えるよう構成したので、利用者は事前に登録することなくキーワードを使用することができる。したがって、キーワードを登録する煩わしさから利用者を解放することができる。また、前記キーワード情報記憶手段には、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに複数の送信者情報を記憶可能とし、該キーワードごとに新たな送信者情報の追加の可否を示す追加可否情報をさらに記憶し、前記転送可否判定手段は、利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されている組み合わせの該利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを宛先とするメッセージを受信すると、該メッセージの送信者に対応する送信者情報がキーワードとともに利用者識別子に関連付けられて前記キーワード情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、前記キーワード情報記憶手段に記憶されている場合には該メッセージを転送可と判定し、前記キーワード情報記憶手段に記憶されていない場合には、該組み合わせに対応する追加可否情報が追加可を示す場合には該送信者に関する送信者情報を該組み合わせに関連付けて前記キーワード情報記憶手段に追加するとともに該メッセージを転送可と判定し、該組み合わせに対応する追加可否情報が追加不可を示す場合には該送信者に関する送信者情報を前記キーワード情報記憶手段に追加しないとともに該メッセージを転送不可と判定するよう構成したので、キーワードが漏洩した場合にも、不正な送信者から送信されるメッセージの受信を防ぐことができる。また、利用者は、同一のキーワードを複数の通信相手に開示した場合にも、追加可否情報を追加可に設定することによって、同一キーワードが開示された複数の通信相手からメッセージを受信することができる。また、キーワードが漏洩して迷惑メッセージが受信されるようになった場合には、利用者は、追加可否情報を追加不可に設定することによって、キーワードの不正使用の拡大に伴う迷惑メッセージの増加を防ぐことができるとともに、既にキーワードを使用している通信相手からは継続してメッセージを受信することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、前記キーワード情報記憶手段は、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに該キーワードの有効期限をさらに記憶し、前記転送可否判定手段は、キーワードに数字が含まれる場合には、該数字に基づいて有効期限を算出し、算出した有効期限を、前記キーワード情報記憶手段に前記利用者識別子に関連付けてキーワードおよび送信者情報とともに登録し、キーワードに数字が含まれない場合には、所定の有効期限を、前記キーワード情報記憶手段に前記利用者識別子に関連付けてキーワードおよび送信者情報とともに登録するよう構成したので、通信期間が限られている通信相手に対しては有効期限を指定することによって、キーワードアドレスが不正使用される可能性を少なくすることができる。また、利用者はキーワードに含めて有効期限を指定することができる。したがって、利用者は簡単にキーワードの有効期限を指定することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、利用者識別子に関連付けられたキーワードごとに複数の送信者情報をブルームフィルタを用いて記憶するよう構成したので、有効送信者情報を記憶するために必要な記憶領域を少なくすることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、利用者が受信を拒否する送信者に関する情報である拒否送信者情報を記憶した拒否送信者情報記憶手段をさらに備え、前記転送可否判定手段は、メッセージの宛先に対応する拒否送信者情報を前記拒否送信者情報記憶手段から読み出して該メッセージの送信者情報と比較し、一致する拒否送信者情報がある場合に宛先のメッセージアドレスに含まれるキーワードに関係なく該メッセージの転送を不可と判定するよう構成したので、キーワードが漏洩して迷惑メッセージが送られるようになった場合にも送信元の情報を拒否送信者情報として登録することによって迷惑メッセージの受信を防ぐことができる。
また、請求項5に係る発明によれば、同一送信者からの所定の量以上のメッセージの送信を検出する大量送信検出手段と、前記大量送信検出手段により所定の量以上のメッセージの送信が検出された送信者に関する情報を前記拒否送信者情報記憶手段に登録する拒否送信者情報登録手段と、をさらに備えるよう構成したので、利用者が拒否送信者情報を登録する負担を軽減することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、前記キーワード情報記憶手段に送信者情報としてメッセージアドレスとドメイン名のいずれを記憶するかを示す種別情報を記憶する送信者情報種別記憶手段をさらに備え、前記転送可否判定手段は、前記送信者情報種別記憶手段に記憶された種別情報がメッセージアドレスを示す場合にはメッセージアドレスを送信者情報として登録し、前記送信者情報種別記憶手段に記憶された種別情報がドメイン名を示す場合にはドメイン名を送信者情報として登録するよう構成したので、利用者は有効送信者情報としてアドレスまたはドメイン名を選択して登録することができる。
また、請求項7に係る発明によれば、前記キーワード情報記憶手段に既に登録された利用者識別子を含むメッセージアドレスであって該利用者識別子とキーワードとの組み合わせのうち前記キーワード情報記憶手段に関連付けて記憶されていない組み合わせの利用者識別子とキーワードとを含むメッセージアドレスを送信元とするメッセージを受信すると、該メッセージアドレスに含まれるキーワードおよびメッセージの宛先に関する情報を該メッセージアドレスに含まれる利用者識別子に関連付けられるキーワードおよび送信者情報として前記キーワード情報記憶手段に登録する送信時登録手段をさらに備えるよう構成したので、利用者は事前に登録することなくキーワードをメッセージの送信時にも使用することができる。
また、本発明によれば、利用者は事前に登録することなくキーワードをメッセージの送信時に使用することができる。したがって、キーワードを登録する煩わしさから利用者を解放することができる。
実施例1では、実施例1に係るメール配送システムの構成について説明した後に、メール配送システムのキーワード自動登録処理を中心に処理手順を説明し、最後に実施例1の効果等を説明する。
[メール配送システムの構成(実施例1)]
まず、図1を用いて、実施例1に係るメール配送システムの構成について説明する。図1は、実施例1に係るメール配送システムの構成を示す図である。同図に示すメール配送システムは、サービス利用者A端末220と通信相手B端末320とをサービス利用者A側IP網240、インターネット400および通信相手B側IP網340を介して接続し、例えば、通信相手B330を送信元とし通信相手B端末320から発信されたサービス利用者A230を宛先とするメールを通信相手Bメールサーバ310およびサービス利用者Aメールサーバ210を経由してサービス利用者A端末220まで配送するメール配送システムである。
サービス利用者A端末220および通信相手B端末320は、サービス利用者A230および通信相手B330がそれぞれインターネット400を介したメール授受を行う際に利用する端末装置であり、一般に普及しているパーソナルコンピュータ(PC)にWEBブラウザソフトと電子メールソフト(メーラ)とがインストールされ、ルータRを介してサービス利用者A側IP網240および通信相手B側IP網340にそれぞれ接続されている。なお、かかるサービス利用者A側IP網240および通信相手B側IP網340は、それぞれルータRを介してインターネット400に接続されている。
サービス利用者Aメールサーバ210および通信相手Bメールサーバ310は、いわゆる既存のメールサーバである。すなわち、サービス利用者Aメールサーバ210は、サービス利用者A端末220から送信されるメールを受け付けてメールの宛先に送信するとともに、サービス利用者A端末220へのメールを受信してサービス利用者A端末220へ送信し、通信相手Bメールサーバ310は、通信相手B端末320から送信されるメールを受け付けてメールの宛先に送信するとともに、通信相手B端末320へのメールを受信して通信相手B端末320へ送信する。なお、ここでは説明の便宜上、2台の端末装置、メールサーバのみを示したが、このメール配送システムは多数の端末装置、メールサーバから構成される。
また、このメール配送システムでは、利用者が保有する実際のメールアドレス(以下、「実アドレス」という)そのものを宛先とするメールに加えて、キーワードアドレスを宛先とするメールを配送する。ここで、キーワードアドレスを用いる理由は、利用者が通信相手に実アドレスを開示したくない場合があるからである。例えば、通信相手がインターネット上の通信販売業者などである場合には、実アドレスをむやみに開示してしまうとメーリングリストなどを通じてこの実アドレスが他の業者に拡散し、利用者が不要なダイレクトメールなどを着信せねばならない事態が生じ得るからである。
なお、キーワードアドレスの場合、キーワードアドレスと着信者の対応関係が一見して把握できないようだと、送信者がメールを作成する際に宛先間違いをするなど利用効率が悪いので、ここではユーザID「userid」とキーワード「kw」を、キーワードアドレスであることを示すドメイン名「privango.net」と組み合わせて宛先のアドレス「userid.kw@privango.net」を構成することとする。図2は、キーワードアドレスの一例を示す図である。同図に示すキーワードアドレスでは、「annet」がユーザIDであり、「orange」がキーワードである。
このように、このメール配送システムでは、キーワードアドレスを用いることができるため、キーワードによるメールのフィルタリングを行うメール転送サーバ110と、キーワードの登録処理などを行うキーワード登録サーバ120と、キーワードなどを管理するデータ管理サーバ130とが設けられている。すなわち、キーワードアドレスを宛先とするメールはメール転送サーバ110に送られ、メール転送サーバ110によって宛先が実アドレスに変換されて転送される。また、送信元のメールアドレスがキーワードアドレスであるメールもメール転送サーバ110に送られる。なお、ここでは、キーワードアドレスを利用する利用者をサービス利用者と呼ぶこととする。すなわち、サービス利用者Aは、キーワードアドレスを利用する利用者である。
また、これらメール転送サーバ110、キーワード登録サーバ120、データ管理サーバ130は、ルータRおよびファイアウオールFWを介してインターネット400に接続されたLAN100に接続される。
メール転送サーバ110は、宛先がキーワードアドレスであるメールのフィルタリング処理および転送処理を行うサーバ装置であり、メール通信部111と、フィルタ処理部112と、転送処理部113と、送信元キーワードアドレス処理部114とを有する。かかるメール転送サーバ110は、市販のPCやワークステーション(WS)にこれらの機能部に対応するプログラムをインストールすることにより実現できる。
メール通信部111は、送信側のメールサーバから宛先アドレスまたは送信元アドレスがキーワードアドレスであるメールを受信し、フィルタリングなどが行われたメールを着信側のメールサーバに送信する処理部である。
フィルタ処理部112は、宛先がキーワードアドレスであるメールのフィルタリングを行う処理部であり、具体的には、メールの宛先のキーワードアドレスが有効か否かを判定し、有効な場合には、メールを転送処理部113に渡し、有効でない場合には、メールを破棄する。ここで、キーワードアドレスが有効である場合とは、キーワードアドレスに含まれるユーザIDとキーワードの組がデータ管理サーバ130に登録されていてキーワードに対応する転送条件が満たされる場合であり、キーワードアドレスが有効でない場合とは、キーワードアドレスに含まれるユーザIDとキーワードの組がデータ管理サーバ130に登録されていてキーワードに対応する転送条件が満たされない場合である。なお、転送条件としては、発信者限定および有効期限がある。
また、このフィルタ処理部112は、メールの宛先のキーワードアドレスに含まれるユーザIDとキーワードの組がデータ管理サーバ130に登録されていない場合には、キーワードアドレスを有効としてメールを転送処理部113に渡すとともに、ユーザIDに対応させてキーワードを登録する。
このように、このフィルタ処理部112が、メールの宛先のキーワードアドレスに含まれるユーザIDとキーワードの組がデータ管理サーバ130に登録されていない場合には、キーワードアドレスを有効と判定するとともにユーザIDに対応させてキーワードを登録することによって、ユーザはキーワードを事前に登録することなく、新たなキーワードアドレスのメールを受信することができる。
転送処理部113は、フィルタ処理部112によってキーワードアドレスが有効であると判定されたメールの宛先を実アドレスに変更して転送する処理部である。具体的には、この転送処理部113は、ユーザIDに対応する実アドレスに宛先を変更してメールを転送する。
送信元キーワードアドレス処理部114は、送信元アドレスがキーワードアドレスであるメールについて、キーワードがデータ管理サーバ130に登録されているか否かを判定し、登録されていない場合には、キーワードを自動登録する処理部である。
この送信元キーワードアドレス処理部114が、送信元アドレスが未登録のキーワードを含む場合に、そのキーワードを自動登録することによって、サービス利用者は事前にキーワードを登録することなく送信元アドレスに新たなキーワードを含めることができる。
キーワード登録サーバ120は、キーワードなどをデータ管理サーバ130への登録する処理を行うサーバ装置であり、HTTP通信部121と、キーワード登録処理部122とを有する。かかるキーワード登録サーバ120は、メール転送サーバ110と同様、市販のPCやWSにこれらの機能部に対応するプログラムをインストールすることにより実現できる。
HTTP通信部121は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)にしたがった通信を行う処理部であり、例えば、利用者がWEBブラウザソフトを用いて行うキーワードの登録要求を受信して、それぞれキーワード登録処理部122に渡す。
キーワード登録処理部122は、サービス利用者がWEBブラウザソフトを用いて行うキーワードの登録要求を受け付けてデータ管理サーバ130にキーワードを登録する処理部であり、具体的には、サービス利用者からユーザID、キーワードおよび有効送信者を受け付けて、データ管理サーバ130に登録を依頼する。
また、このキーワード登録処理部122は、メール転送サーバ110からのキーワード登録要求を受け付けてデータ管理サーバ130にキーワードを登録する。また、このキーワード登録処理部122は、キーワードkに数字が含まれるか否かを判定し、数字が含まれない場合には、現時点から1年後の日付を有効期限tとし、数字が含まれる場合には、現時点にキーワードに含まれる数字分の日数を加えた日付を有効期限tとする。
データ管理サーバ130は、キーワードおよび実アドレスを管理するサーバ装置であり、実アドレステーブル131と、キーワードテーブル132とを有する。かかるデータ管理サーバ130は、メール転送サーバ110やキーワード登録サーバ120と同様、市販のPCやWSにデータを管理するプログラムをインストールすることにより実現できる。
実アドレステーブル131は、ユーザIDと実アドレスとを対応付けて記憶するテーブルである。図3は、実アドレステーブル131の一例を示す図である。同図に示すように、この実アドレステーブル131は、ユーザID「annet」に対応させて実アドレス「annet123@user.net」を記憶し、ユーザID「suzuki」に対応させて実アドレス「suzuki1010@anywhere.ne.jp」を記憶し、ユーザID「tanaka」に対応させて実アドレス「taro@isp-A.ne.jp」を記憶し、ユーザID「yamada」に対応させて実アドレス「yamada-k@anywhere.ne.jp」を記憶する。
キーワードテーブル132は、ユーザIDとキーワードリストとを対応付けて記憶し、キーワードリスト中の各キーワードに転送条件としての有効期限および有効送信者を対応付けて記憶するテーブルである。ここで、有効送信者は、対応するキーワードが有効である送信者のメールアドレスまたはドメイン名である。すなわち、有効送信者を送信元アドレスまたはドメイン名とするメールの転送が許可される。
図4は、キーワードテーブル132の一例を示す図である。同図に示すように、このキーワードテーブル132は、ユーザID「annet」に対応させてキーワード「orange」および「apple」を記憶し、キーワード「orange」の有効期限は2006年3月30日であり、有効送信者のメールアドレスは「abe@user.net」であり、キーワード「apple」の有効期限は2007年3月10日であり、有効送信者のドメイン名は「user.net」である。
図5は、キーワードテーブル132を編集する画面の一例を示す図である。同図に示す画面を用いて、サービス利用者は、キーワードや転送条件の追加や削除などを行うことができる。
[受信時キーワード自動登録処理(実施例1)]
次に、実施例1に係るメール配送システムによるキーワード自動登録処理の処理手順について説明する。図6は、受信時におけるキーワード自動登録処理の処理手順を示すシーケンス図である。
なお、ここでは、サービス利用者A230が受信するメールの宛先のキーワードアドレスに含まれるキーワードを登録する場合について説明する。また、登録されるキーワードを「lemon」とすると、サービス利用者A230は、図7に示すように、ホームページや別メールなどで通信相手B330に未登録のキーワード「lemon」を含むキーワードアドレス「annet.lemon@privango.net」を開示しているものとする。ここでは、図8に示すように、サービス利用者A230は、懸賞の応募で、未登録キーワード「lemon」を含むキーワードアドレス「annet.lemon@privango.net」を自分のメールアドレスとして指定したものとする。
図6に示すように、このキーワード自動登録処理では、通信相手B端末320が通信相手B330からキーワードアドレス「annet.lemon@privango.net」を宛先とするメールの送信要求を受け付けて通信相手Bメールサーバ310に送信する(ステップS110)。すると、通信相手Bメールサーバ310は、送信先がキーワードアドレス「annet.lemon@privango.net」であるので、メールをメール転送サーバ110へ送信する(ステップS120)。
そして、メールを受信したメール転送サーバ110のフィルタ処理部112がキーワードテーブル132を参照してフィルタ処理、すなわちメールの転送可否判断を行う(ステップS130)。なお、このフィルタ処理の詳細については後述する。
その結果、キーワードが未登録の場合には、フィルタ処理部112は転送可と判断するとともに、キーワード登録サーバ120のキーワード登録処理部122にキーワードをキーワードテーブル132に登録するように要求する(ステップS140)。ここでは、キーワード「lemon」が未登録であるので、キーワードテーブル132に登録される。なお、キーワード登録処理部122によるキーワード登録処理の詳細については後述する。
そして、転送処理部113が実アドレステーブル131を参照して転送先のメールアドレスすなわち実アドレスを取得し(ステップS150)、取得した実アドレスにメールの宛先を変更してメールをサービス利用者Aメールサーバ210に送信する(ステップS160)。そして、サービス利用者Aメールサーバ210が受信したメールを一時保管する。
その後、サービス利用者A端末220がサービス利用者A230の指示に基づいて到着メールの確認をサービス利用者Aメールサーバ210に要求すると(ステップS170)、サービス利用者Aメールサーバ210は一時保管したメールをサービス利用者A端末220に送信する(ステップS180)。
このように、フィルタ処理部112が、キーワードが未登録である場合には、メールを転送可と判断するとともに、キーワードをキーワードテーブル132に登録することによって、サービス利用者はキーワードを事前に登録することなく用いることができる。
図9は、キーワード「lemon」が自動登録されたキーワードテーブル132を表示する画面例を示す図である。また、図10は、「annet.lemon@privango.net」を宛先とするメールが転送されて、サービス利用者A230がメールを表示した画面例を示す図である。
[送信時キーワード自動登録処理(実施例1)]
次に、送信時におけるキーワード自動登録処理の処理手順について説明する。図11は、送信時におけるキーワード自動登録処理の処理手順を示すシーケンス図である。同図に示すように、送信時におけるキーワード自動登録処理では、サービス利用者A端末220がサービス利用者A230からの指示に基づいてメールを新たな通信相手に送信する(ステップS210)。ここで、サービス利用者A230は、図12に示すように、自分のメールアドレスとして、未登録キーワード「grape」を含むキーワードアドレスを指定するものとする。
すると、メール転送サーバ110の送信元キーワードアドレス処理部114は、メールの送信元のキーワードアドレスに含まれるキーワードがキーワードテーブル132に登録されているか否かを調べ、登録されていない場合には、登録するようにキーワード登録サーバ120のキーワード登録処理部122に要求する(ステップS220)。例えば、ユーザID「annet」に対応するキーワードリストに「grape」の登録を要求する。
そして、キーワードテーブル132への登録が完了すると、送信元キーワードアドレス処理部114は、メールを通信相手Bメールサーバ310に送信し(ステップS230)、通信相手Bメールサーバ310が受信したメールを一時保管する。
その後、通信相手B端末320が通信相手B330の指示に基づいて到着メールの確認を通信相手Bメールサーバ310に要求すると(ステップS240)、通信相手Bメールサーバ310は一時保管したメールを通信相手B端末320に送信する(ステップS250)。
このように、送信元キーワードアドレス処理部114がサービス利用者A230が新たな通信相手にメールを送信する際に、送信元アドレス中の未登録キーワードをキーワードテーブル132に自動登録することによって、サービス利用者はキーワードを事前に登録することなく送信元アドレスに含めることができる。
図12は、サービス利用者がメールを送信する際に、未登録キーワードを送信元アドレスに含める画面例を示す図である。同図において、送信元アドレスに指定されている「grape」が未登録(DB登録されていない)キーワードである。また、図13は、送信元アドレスに含まれるキーワードが自動登録された後のキーワードテーブル132を表示した画面例を示す図である。同図に示すように、キーワード「grape」が図12に示した画面例のメールの宛先「abe@user.net」を送信者として限定してキーワードテーブル132に登録されている。
[フィルタリング処理(実施例1)]
次に、フィルタ処理部112によるフィルタリング処理(図6に示したステップS130に対応する処理)の処理手順について説明する。図14は、フィルタ処理部112によるフィルタリング処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、宛先アドレスaが「annet.orange@privango.net」であり、通信相手アドレス(送信元アドレス)xが「abe@user.net」である場合を例として説明する。
同図に示すように、このフィルタリング処理では、フィルタ処理部112は、宛先アドレスaからユーザID uとキーワードkを取得する(ステップS131)。ここでは、uとして「annet」を取得し、kとして「orange」を取得する。
そして、フィルタ処理部112は、ユーザID uとキーワードkに関連付けて記憶されている有効期限tおよび有効送信者bをキーワードテーブル132から検索する(ステップS132)。その結果、有効期限tおよび有効送信者bが検索された場合には、現時点と有効期限tとを比較し、現時点が有効期限tを過ぎているか否かを判定する(ステップS133)。
そして、現時点が有効期限tを過ぎている場合には、フィルタ処理部112は、メールを転送不可と判定する(ステップS135a)。一方、現時点が有効期限tを過ぎていない場合には、フィルタ処理部112は、通信相手アドレスxまたは通信相手アドレスxのドメイン部が有効送信者bと一致するか否かを判定し(ステップS134)、一致しない場合には、メールを転送不可と判定し(ステップS135a)、一致する場合には、メールを転送可と判定する(ステップS135b)。
また、フィルタ処理部112は、キーワードテーブル132から有効期限tおよび有効送信者bが検索されなかった場合、すなわちキーワードkがキーワードテーブル132のユーザID uに対応するキーワードとして登録されていなかった場合には、メールの転送を可と判定する(ステップS135b)。
このように、フィルタ処理部112が、キーワードテーブル132を検索し、宛先アドレスaから取得したキーワードkがユーザID uに対応するキーワードとして登録されていなかった場合に、メールの転送を可と判定することによって、サービス利用者は、キーワードを登録することなく使用することができる。なお、ここでは、図4に示したように、キーワードテーブル132の「annet」および「orange」の組み合わせに対する有効送信者として「abe@user.net」が登録されているので、有効期限が過ぎていなければメールの転送は可と判定される。
[キーワード登録処理(実施例1)]
次に、キーワード登録処理部122によるキーワード登録処理の処理手順について説明する。図15は、キーワード登録処理部122によるキーワード登録処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、ユーザID uが「annet」であり、登録キーワードkが「orange」であり、通信相手アドレスbが「abe@user.net」であるとする。
同図に示すように、このキーワード登録処理では、キーワード登録処理部122は、キーワードkに数字が含まれるか否かを判定し(ステップS141)、数字が含まれない場合には、現時点から1年後の日付を有効期限tとし(ステップS142a)、数字が含まれる場合には、現時点にキーワードに含まれる数字分の日数を加えた日付を有効期限tとする(ステップS142b)。ここでは、キーワード「orange」に数字が含まれないので、有効期限tは現時点から1年後の日付となる。
そして、キーワード登録処理部122は、ユーザID u、キーワードk、有効期限tおよび通信相手アドレスbを関連付けてキーワードテーブル132に登録する(ステップS143)。
このように、キーワード登録サーバ120のキーワード登録処理部122が、キーワードに有効期限tおよび通信相手アドレスbを関連付けて登録することによって、キーワードの使用を制限することができ、キーワードの不正使用による迷惑メールの着信を防ぐことができる。なお、ここでは、キーワードに数字が含まれる場合に、現時点にキーワードに含まれる数字分の日数を加えた日付を有効期限とすることとしたが、キーワードに含まれる数字に基づいて別の方法で有効期限を算出するようにすることもできる。
[実施例1の効果等]
上述してきたように、実施例1によれば、メール転送サーバ110のフィルタ処理部112が、キーワードアドレスを宛先とするメールを受信すると、キーワードアドレスからユーザIDおよびキーワードを取得し、取得したユーザIDおよびキーワードを用いてキーワードテーブル132を検索し、ユーザIDに対応するキーワードリストにキーワードが含まれていない場合には、メールの転送を可と判定するとともに、キーワードをキーワードテーブル132に登録することとしたので、サービス利用者は、キーワードテーブル132に登録していないキーワードを含むキーワードアドレスを自分へ送信されるメールの宛先として使用することができる。
また、実施例1によれば、メール転送サーバ110の送信元キーワードアドレス処理部114が、キーワードアドレスを送信元アドレスとするメールを受信すると、キーワードアドレスからユーザIDおよびキーワードを取得し、取得したユーザIDおよびキーワードを用いてキーワードテーブル132を検索し、ユーザIDに対応するキーワードリストにキーワードが含まれていない場合には、キーワードをキーワードテーブル132に登録することとしたので、サービス利用者は、メールを送信する際に、キーワードテーブル132に登録していないキーワードを含むキーワードアドレスを送信元アドレスとして使用することができる。
また、実施例1によれば、キーワードテーブル132に有効期限および有効送信者をキーワードに対応させて転送条件として記憶することとしたので、転送条件を満たす場合にだけキーワードを有効とすることができ、キーワードの不正使用による迷惑メールの配送を防ぐことができる。
また、実施例1によれば、キーワード登録処理部122は、キーワードに数字が含まれている場合に、現時点に数字分の日数を加えた日付をそのキーワードの有効期限とすることとしたので、サービス利用者は、キーワードを指定することによって有効期限も指定することができる。
なお、実施例1では、キーワードを登録する際に、有効送信者として送信元アドレスを登録することとしたが、送信元アドレスのドメイン名を登録するようにすることもできる。あるいは、メールアドレスを登録するかドメイン名を登録するかを示す登録種別フラグを設け、サービス利用者にメールアドレスを登録するかドメイン名を登録するかを指定させて登録種別フラグを設定し、キーワード登録処理部122が登録種別フラグに基づいてメールアドレスをまたはドメイン名のいずれかを登録するようにすることもできる。
ところで、上記実施例1では、キーワードに有効送信者を対応させて記憶し、メールの送信元アドレスまたは送信元アドレスのドメイン部が有効送信者と一致しない場合には、メールを破棄することとした。すなわち、一つのキーワードに対しては一つの送信元アドレスまたはドメイン名だけが有効であることとした。しかしながら、一つのキーワードに対して一つの送信元アドレスまたはドメイン名だけが有効であることとすると、サービス利用者が誤って未登録キーワードを含む同一キーワードアドレスを複数の通信相手に通知した場合に、最初にメールを送信してきた送信者のメールアドレスだけが有効送信者としてキーワードテーブル132に登録され、他の通信相手から送信されるメールが破棄されてしまうという事態が発生する。
そこで、実施例2では、一つのキーワードに対して複数の送信元アドレスおよびドメイン名を有効送信者とすることができるメール配送システムについて説明する。具体的には、実施例2に係るメール配送システムは、キーワードアドレスを宛先とするメールが、そのキーワードアドレスに含まれるキーワードの有効送信者として登録されていない送信元アドレスから送られてくると、送信元アドレスを有効送信者として自動的に追加登録する。ただし、送信元アドレスを有効送信者として自動的に追加登録することとすると、キーワードが漏洩した場合に、様々な送信元アドレスからの迷惑メールが配送されてしまうこととなる。そこで、実施例2に係るメール配送システムは、迷惑メールが届き始めたら、サービス利用者がキーワードをロックする機能を提供する。ここで、キーワードのロックとは、既に有効送信者として登録されている通信相手はキーワードを利用することができるが、有効送信者として登録されていない新たな通信相手はキーワードを利用できないようにすることである。
[メール配送システムの構成(実施例2)]
まず、図16を用いて、実施例2に係るメール配送システムの構成について説明する。図16は、実施例2に係るメール配送システムの構成を示す図である。なお、ここでは説明の便宜上、図1に示した各部と同様の役割を果たす機能部については同一符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。
図16に示すように、このメール配送システムは、図1に示したメール配送システムと比較すると、メール転送サーバ110の代わりにメール転送サーバ510が設けられ、キーワード登録サーバ120の代わりにキーワード登録サーバ520が設けられ、データ管理サーバ130の代わりにデータ管理サーバ530が設けられている。また、メール転送サーバ510はフィルタ処理部112の代わりにフィルタ処理部512を有し、送信元キーワードアドレス処理部114の代わりに送信元キーワードアドレス処理部514を有する。キーワード登録サーバ520はキーワード登録処理部122の代わりにキーワード登録処理部522を有し、データ管理サーバ530はキーワードテーブル132の代わりにキーワードテーブル532を有する。また、キーワード登録サーバ520はキーワードロック処理部523を有する。
キーワードテーブル532は、各キーワードに対応させて複数の有効送信者およびキーワードのロック状態を記憶するテーブルである。図17は、キーワードテーブル532の一例を示す図である。同図に示すように、このキーワードテーブル532は、各キーワードに対応させて有効送信者リストおよびロックフラグを記憶する。ここで、ロックフラグは、キーワードがロックされている場合には「1」にセットされ、ロックされていない場合には「0」にセットされる。なお、ここでは、有効期限を記憶しない場合を示したが、キーワードテーブル132のように、転送条件としてキーワードの有効期限を記憶するようにすることもできる。
メール転送サーバ510のフィルタ処理部512は、宛先がキーワードアドレスのメールのフィルタリング処理を行うが、宛先のキーワードアドレスから取得したユーザIDとキーワードの組に対応する有効送信者リストに送信元アドレスまたは送信元アドレスのドメイン部が含まれない場合に、メールの転送を可と判定するとともに、送信元アドレスを有効送信者リストに追加する。
このフィルタ処理部512が、宛先のキーワードアドレスから取得したユーザIDとキーワードの組に対応する有効送信者リストに送信元アドレスまたは送信元アドレスのドメイン部が含まれない場合に、メールの転送を可と判定するとともに、送信元アドレスを有効送信者リストに追加することによって、サービス利用者は、複数の通信相手に同一のキーワードアドレスを通知した場合にも、通知した全ての通信相手からのメールを受信することができる。
メール転送サーバ510の送信元キーワードアドレス処理部514は、送信元アドレスがキーワードアドレスであり、キーワードアドレスに含まれるキーワードがキーワードテーブル532登録されていない場合に、キーワードを登録し、キーワードアドレスに含まれるキーワードがキーワードテーブル532登録されていて宛先アドレスが有効送信者リストに含まれていない場合に、宛先アドレスを有効送信者リストに追加する処理部である。
キーワード登録サーバ520のキーワード登録処理部522は、キーワードテーブル532へキーワードおよび有効送信者を登録する処理部であり、キーワードが登録されていない場合には、キーワードと有効送信者を新たに登録し、キーワードが登録されている場合には、新たな有効送信者をキーワードに対応する有効送信者リストに追加する。
キーワード登録サーバ520のキーワードロック処理部523は、利用者がWEBブラウザソフトを用いて行うキーワードのロック要求を受け付けてキーワードテーブル532のロックフラグを「1」にセットする処理部であり、具体的には、利用者からユーザIDとロック対象キーワードを受け付けて、データ管理サーバ530にロックフラグのセットを依頼する。
[受信時キーワード自動登録処理(実施例2)]
次に、実施例2に係るメール配送システムによる受信時における自動登録処理の処理手順について説明する。図18は、実施例2に係るメール配送システムによる受信時における自動登録処理の処理手順を示すシーケンス図である。なお、ここでは、サービス利用者A230が受信するメールの宛先のキーワードアドレスに含まれるキーワードや通信相手B330のメールアドレスを登録する場合について説明する。
図18に示すように、この自動登録処理では、通信相手B端末320が通信相手B330からキーワードアドレスを宛先とするメールの送信要求を受け付けて通信相手Bメールサーバ310に送信する(ステップS310)。すると、通信相手Bメールサーバ310は、送信先がキーワードアドレスであるので、メールをメール転送サーバ510へ送信する(ステップS320)。
そして、メールを受信したメール転送サーバ510のフィルタ処理部512がキーワードテーブル532を参照してフィルタリング&登録処理を行う(ステップS330)。すなわち、フィルタ処理部512は、キーワードテーブル532を参照してメールの転送可否の判定を行うとともに、必要に応じてキーワードや送信元アドレスのキーワードテーブル532への登録を行う。なお、このフィルタリング&登録処理の詳細については後述する。
その結果、メールの転送が可である場合には、転送処理部113が実アドレステーブル131を参照して転送先のメールアドレスすなわち実アドレスを取得し(ステップS340)、取得した実アドレスにメールの宛先を変更してメールをサービス利用者Aメールサーバ210に送信する(ステップS350)。そして、サービス利用者Aメールサーバ210が受信したメールを一時保管する。
その後、サービス利用者A端末220がサービス利用者A230の指示に基づいて到着メールの確認をサービス利用者Aメールサーバ210に要求すると(ステップS360)、サービス利用者Aメールサーバ210は一時保管したメールをサービス利用者A端末220に送信する(ステップS370)。
このように、フィルタ処理部512が、キーワードテーブル532を参照して、メールの転送可否を判断するとともに、必要に応じてキーワードや送信元アドレスをキーワードテーブル532に登録することによって、サービス利用者は未登録キーワードを使用することができる。
[フィルタリング&登録処理(実施例2)]
次に、フィルタ処理部512によるフィルタリング&登録処理(図18に示したステップS330に対応する処理)の処理手順について説明する。図19は、フィルタ処理部512によるフィルタリング&登録処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、宛先アドレスaが「annet.orange@privango.net」、通信相手アドレスxが「abe@user.net」である場合を例として説明する。
同図に示すように、このフィルタリング&登録処理では、フィルタ処理部512は、宛先アドレスaからユーザID uとキーワードkを取得する(ステップS331)。ここでは、uとして「annet」を取得し、kとして「orange」を取得する。
そして、フィルタ処理部512は、ユーザID uとキーワードkに関連付けて記憶されている有効送信者リストblとロックフラグfをキーワードテーブル532から検索する(ステップS332)。
そして、フィルタ処理部512は、ロックフラグfが「1」であるか否かを判定し(ステップS333)、ロックフラグfが「1」である場合には、キーワードはロックされているので登録されている有効送信者からのメールだけを転送可とする。すなわち、フィルタ処理部512は、通信相手アドレスxまたはxのドメイン部が有効送信者リストblに含まれているか否かを判定し(ステップS334)、含まれていない場合には転送不可と判定し(ステップS335a)、含まれている場合には転送可と判定する(ステップS335b)。なお、図17に示したキーワードテーブル532では、ユーザID「annet」およびキーワード「orange」に対応するロックフラグは「1」であり、有効送信者リストに「abe@user.net」が含まれているので、フィルタ処理部512は、転送可と判定する。
一方、ロックフラグfが「1」でない場合には、キーワードはロックされていないので通信相手アドレスxの登録を行う。すなわち、フィルタ処理部512は、通信相手アドレスxまたはxのドメイン部が有効送信者リストblに含まれているか否かを判定し(ステップS336)、含まれている場合には転送可と判定し(ステップS335b)、含まれていない場合にはキーワード登録処理部522に対して有効送信者を追加するように有効送信者追加要求を行い(ステップS337)、メールの転送を可と判定する(ステップS335b)。
また、ユーザID uとキーワードkに関連付けて記憶されている有効送信者リストblとロックフラグfがキーワードテーブル532から検索できなかった場合、すなわち、キーワードkが未登録の場合には、ユーザID u、キーワードkおよび通信相手アドレスxを関連付けてキーワードテーブル532に登録するようにキーワード登録処理部522に対してキーワード登録要求を行う(ステップS338)。
このように、フィルタ処理部512が、ロックフラグが「1」に設定されていないキーワードについて、有効送信者リストに登録されていない送信者のアドレスを有効送信者リストに追加するようにキーワード登録処理部522に要求することによって、サービス利用者は同一のキーワードアドレスを複数の通信相手に対して使用することができる。
[登録処理(実施例2)]
次に、キーワード登録処理部522による登録処理の処理手順について説明する。図20は、キーワード登録処理部522による登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、この登録処理では、キーワード登録処理部522は、ユーザID u、キーワードk、有効送信者bを受け取るとともに、登録要求がキーワード登録要求であるか否かを判定する(ステップS341)。
その結果、キーワード登録要求である場合には、ユーザID uに対応させてキーワードkおよび有効送信者bをキーワードテーブル532に登録し(ステップS342a)、キーワード登録要求でない場合には、有効送信者の追加要求であるので、ユーザID uおよびキーワードkに対応する有効送信者リストに有効送信者bを追加する(ステップS342b)。
このように、キーワード登録処理部522が、有効送信者の追加要求に対して有効送信者リストに新たな有効送信者を追加することによって、サービス利用者は同一のキーワードアドレスを複数の通信相手に対して使用することができる。
[実施例2の効果等]
上述してきたように、実施例2によれば、データ管理サーバ530のキーワードテーブル532に各キーワードに対応させて有効送信者リストおよびロックフラグを記憶し、フィルタ処理部512は、ロックフラグが「0」である間は、有効送信者リストに新たな有効送信者を追加することとしたので、サービス利用者は同一のキーワードアドレスを複数の通信相手に対して使用することができる。
また、実施例2によれば、キーワードがロックされると、フィルタ処理部512は、有効送信者リストに登録されていない送信者からのメールを転送不可と判定することとしたので、サービス利用者は、迷惑メールが届き出した場合にはキーワードをロックすることによってキーワードアドレスの不正利用の拡大を防止することができる。
なお、実施例2では、各キーワードに対応させて有効送信者リストを記憶することとしたが、有効送信者リストを記憶する代わりにブルームフィルタを用いることもできる。ブルームフィルタを用いる場合には、キーワードテーブルに各キーワードに対応させて所定のビット数のビットパターンbpを初期値オールゼロで記憶し、有効送信者を登録する場合には、送信者のメールアドレスから所定のビット数のビットパターンgpを生成し、bpとの論理和をとってbpを更新する。そして、有効送信者として登録されているか否かを判定する場合には、送信者のメールアドレスからgpを生成し、生成したgpの値が「1」であるビット位置に対応するbpが全て「1」であると有効送信者として判定する。
また、実施例2では、キーワードロック処理部523は、キーワードのロックを行うこととしたが、キーワードのロックを行う際に、迷惑メールの送信者など特定の有効送信者を有効送信者リストから削除するようにすることもできる。あるいは、ブラックリストを設け、キーワードのロックを行う際に、迷惑メールの送信者をブラックリストに登録し、ブラックリストに登録された送信者からのメールは無条件に拒否するようにすることもできる。また、特定の送信者から送信される所定の量以上のメールを検出し、所定の量以上のメールの送信が検出された送信者をブラックリストに自動登録するようにすることもできる。
[他の実施例等]
また、上記実施例1および2では、キーワードアドレスの利用者にメールを送信する場合について説明したが、キーワードアドレスのメールを受信した利用者がそのまま返信すると、利用者の実アドレスが返信メールの送信元アドレスとして開示されてしまう。したがって、キーワードアドレスのメールを受信して返信が必要な場合には、利用者は新たにメールを作成して送信する必要があり、利用者に負担をかけることとなる。そこで、キーワードアドレスのメールを受信した利用者がそのまま返信した場合にも、実アドレスが開示されることがないようにするメール転送サーバについて図21を用いて説明する。
図21は、キーワードアドレスのメールに対する返信メールで実アドレスの開示を防ぐことができるメール転送サーバを説明するための説明図である。同図に示すように、このメール転送サーバ610は、宛先アドレスがキーワードアドレス「rid.kw@privango.net」のメールを受信するとキーワードアドレス「rid.kw@privango.net」を実アドレス「run@rdomain」に書き換えてキーワードアドレス利用者Rに送信する。このとき、このメール転送サーバ610は、メールの送信元の実アドレス「sun@sdomain」を「sun/sdomain/kw@ privango.net」の形式(以下、「リプライ形式」という)に書き換えてからメールを送信する。
そして、キーワードアドレスのメールに対する返信メールを受信すると、返信の宛先アドレス「sun/sdomain/kw@privango.net」からキーワード「kw」を抽出し、返信元アドレス「run@rdomain」に対応するユーザID「rid」を求め、宛先アドレスを「sun@sdomain」に書き換えるとともに送信元アドレスを「rid.kw@ privango.net」に書き換えてメールを転送する。このように、メール転送サーバ610が、宛先アドレスをキーワードアドレスから実アドレスに書き換えるとともに送信元の実アドレスをリプライ形式に書き換え、宛先アドレスがリプライ形式の返信メールを受信すると宛先アドレスを実アドレスに書き換えるとともに送信元アドレスをキーワードアドレスに書き換えることによって、キーワードアドレスのメールに利用者が直接返信した場合にも、実アドレスの開示を防ぐことができる。
また、上記実施例1および2では、メール配信システムを機能面から説明することとしたが、実際には、メール転送サーバ110、データ管理サーバ130などの各装置は、市販のコンピュータにより実現することができるので、これらのコンピュータにそれぞれプログラムをインストールすれば良いことになる。このプログラムは、ハードディスク装置等の二次記録媒体やROMからCPUにロードする場合だけではなく、CD−Rなどの記録メディアからロードしても良い。例えば、CD−Rからプログラムをロードする場合には、あらかじめメール転送サーバ110用プログラムやデータ管理サーバ130用プログラムなどをCD−R(装置ごと別個のCD−Rであっても良い)に格納しておき、このCD−Rを各装置のCD−R読取装置に装着してプログラムをロードすることになる。
また、上記実施例1および2では、メール転送サーバ、キーワード登録サーバおよびデータ管理サーバの3台のサーバ装置を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、キーワード登録サーバおよびデータ管理サーバが備える機能を1台のサーバ装置で提供する場合や、1台のサーバ装置で全ての機能を提供する場合にも同様に適用することができる。
また、上記実施例1および2では、インターネットメールや携帯メール等の電子メールメッセージに利用されるメールアドレスにキーワードアドレスを用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、いわゆるインスタントメッセージ、プレゼンス交換のメッセージ、IP電話の制御メッセージ等のSIPメッセージなどに利用されるメッセージアドレスで用いることもできる。言い換えれば、利用者間で電子メールメッセージを配送する場合だけでなく、インスタントメッセージ、プレゼンス交換のメッセージ、IP電話の制御メッセージ等のSIPメッセージを配送する場合にも本発明を同様に適用することができる。
また、上記実施例1および2では、メールの宛先アドレス(TOアドレス)を実アドレスに置換して転送する場合を説明したが、転送に際して宛先アドレスを置換することは必須ではなく、例えば、転送メールの宛先アドレスを置換することなくメールサーバにメールデータを転送する場合の転送プロトコルにおいて、メールの転送先の実アドレスを規定することで、メールを転送するようにしてもよい。
また、上記実施例1および2では、メール転送サーバが、メールを着信者用のメールサーバに転送する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、メール転送サーバが着信者用のメールサーバの役割をも有することで、配送判定結果が可のメールについては、メール転送サーバが備える着信者のメッセージボックス(着信者の実アドレスに対応するボックス)にメールを振り分けて格納するようにしてもよい。