JP4653007B2 - 乗物内表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電車、バス等の乗物の内部に、広告媒体を中吊り形式で支持する乗物内表示装置に関する。
電車、バス等の乗物の内部には、多くの広告類が設けられており、その中には、印刷物を、中吊り等の方法で車内に支持し、利用者への情報提供を行っているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている従来の中吊り広告は、乗物内の天井に取り付けられた取付板に、紙等に印刷された印刷物の上部を挟んで吊したものである。その取付板の向きは一定で、片側に印刷された表示面を有する2枚の印刷物を、互いの表示面がそれぞれ外側を向くようにして取り付け、取付板の前側および後側のいずれの方向からも、印刷物が見えるようになっている。
登録実用新案第3024580号公報
しかし、特許文献に記載されている乗物内表示装置は、両側の表示面に同じものが表示されている場合には、前側から見た場合と後側から見た場合にも、同じものが見られが、異なるものが表示されている場合には、前側から見た場合と後側から見た場合とで、別々のものを見ることになる。
このため、利用者が両側の表示面を見たいときには、位置や向きを変えて見る必要がある。一方、広告提供者側が、多くの広告宣伝をしたいときには、両側の表示面を使用して、広告宣伝をする必要がある。
したがって、紙等に印刷された印刷物を中吊り形式で表示する広告媒体の形式を変えずに、同じ位置で、より多くの数の、広告宣伝を効果的に行うことができることが望まれていた。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであって、従来の紙等に印刷された印刷物を、中吊り形式で表示する広告媒体の形式を変えずに、より多くの広告宣伝を、効果的に行うことができるようにした乗物内表示装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)加減速する乗物内に設けられ、乗物の加減速時のエネルギーを利用して、広告媒体を回転させるようにした乗物内広告装置であって、
乗物の天井の下面に固着されたケースと、このケースに枢支された上下方向を向く回転軸と、この回転軸の下端に固着され、かつ広告媒体が取り付けられた取付板とを有し、前記広告媒体を回転可能に支持する支持手段と、
一方の端末が、前記回転軸に止着され、かつ他方の端末が、中央の孔に前記回転軸が貫通するようにしたラチェットギヤに止着され、このラチェットギヤの一方向の回転により巻き込まれるようにしたぜんまいばねと、乗物の加減速により回動させられるとともに、一方向への回動時に、前記ラチェットギヤをぜんまいばねの巻き込み方向に歩進的に回動させるように、爪を介して前記ラチェットギヤと連係された振り子とを有し、乗物の加減速時のエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、
前記回転軸に固着され、かつ外周縁に、複数の段部が、円周方向に等間隔で設けられたカム板と、先端部が、前記カム板の段部に係合して、カム板のぜんまいばねによる付勢方向の回転を阻止する停止位置と、先端部が、前記カム板の段部の回動軌跡から外れた解放位置とに回動可能として、支持手段に枢支され、常時停止位置に向けてばね付勢されたストッパと、ラチェットギヤに設けられ、ラチェットギヤが予め定めた角度まで回転したとき、前記ストッパを、解放位置まで押動する解除部材とを有するエネルギー解放手段
とを備えるものとする。
(2)上記(1)項において、上下方向を向く回転軸に、乗り物の進行方向を前方としたときの左右1対の振り子を水平回動しうるように枢支し、各振り子を、爪を介してラチェットギヤに連係させる。
請求項1記載の発明によると、紙等に印刷された印刷物を中吊り形式で表示する広告媒体を、乗物が発進をして停止するまでの間に繰り返される、加減速動作により発生するエネルギーを利用して、予め定めた角度だけ自動的に回転させることができるので、利用者は同じ位置で、両面の広告宣伝を見ることができる。これにより、広告宣伝の効果の向上を図ることができる。
また、回転に使用するエネルギーとしては、乗物の加減速により発生するエネルギーを使用し、特別に電気等を使用することもないので、維持費を安く抑えることができる。
乗物の加減速で自動的に発生するエネルギーを蓄えておくエネルギー蓄積手段を、ぜんまいばねと、ラチェットギヤと、爪および振り子の、少ない部品数で実施することができるので、コストを下げて安価に提供することができる。
ラチェットギヤが予め定めた角度まで回転したときに、解除部材がストッパを瞬時に解除させて、広告媒体を予め定めた角度だけ自動的に回転させることができる。
ケースを乗物の天井に取り付けられる基材とし、このケースに各部品を取り付けてユニット化しているので、このユニット化された状態で乗物の天井に取り付けることにより、取付作業の簡略化が図れる。
請求項記載の発明によると、エネルギー蓄積手段を、上下方向を向く回転軸に、乗り物の進行方向を前方としたときの左右1対の振り子を水平回動しうるように枢支し、各振り子を、爪を介してラチェットギヤに連係させることによって、乗物の加速時のエネルギーと減速時のエネルギーとの両方を有効に蓄積することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である乗物内表示装置の斜視図、図2は、図1のII-II線縦断面図、図3は、図2のIII-III線断面図、図4は、同じく乗物内表示装置の要部分解斜視図、図5は、図3のV-V線拡大断面図、図6は、同じく乗物内表示装置の要部拡大斜視図、図7は、図6のVII-VII線拡大断面図、図8は、図6のVIII-VIII線拡大断面図である。なお、図1では、2個の同一の乗物内表示装置を、左右方向に並べて配置した状態で示しているが、その数は1つ以上であれば、幾つであってもよい。
図1〜図8において、乗物内表示装置(1)は、電車、バス等の乗物内部の天井(図示しない)に取り付けられるケース(2)と、このケース(2)に枢支された上下方向を向く回転軸(3)と、回転軸(3)の下端に固着された取付板(4)等を備えている。
ケース(2)と回転軸(3)と取付板(4)とは、印刷物等の広告媒体(5)を回転可能に支持する支持手段(6)を構成している。図1に示すように、広告媒体(5)の上部を、取付板(4)に交換可能に取り付けて吊り下げ、取付板(4)を回転軸(3)と共に一体に回転させることにより、広告媒体(5)を水平方向に予め定めた角度(本実施形態では、180度)ずつ回転させ、広告媒体(5)における表示面(広告面)の向きを、回転方向に切換できるようになっている。
ケース(2)は、基板(7)と、この基板(7)の下面に重ねて固定して取り付けられたハウジング(8)とを備えている。ケース(2)内には、エネルギー蓄積手段(9)およびエネルギー解放手段(10)等が設けられている。
基板(7)は、図4に示すように、正方形の板材よりなり、その中央には、上下方向を向く逃げ孔(11)が、また4隅部には、上下方向を向くねじ孔(12)が、それぞれ設けられている。
ハウジング(8)は、下面(13)が閉じられ、上面が開口された扁平円筒形のものであって、上面には開口周縁部より外側へ向かうようにして、平面形が基板(7)と同じ正方形とした、鍔部(14)が設けられている。鍔部(14)には、基板(7)のねじ孔(12)に対応して、4個の取付孔(15)が形成されている。一方、下面(13)の中央には、回転軸(3)が貫通する孔(16)が設けられている。ハウジング(8)の内周面には、内側に向かって突出する、断面ほぼ台形をした1対の台座(17a)(17b)が、互いに180度変位した位置に形成されている。
一方の台座(17a)の先端面には、ストッパー(18)を支持する取付部材(19)が、取付ねじ(22)をもって固着されている。
ストッパー(18)は、取付部材(19)の側面に設けた取付孔(23)を貫通する水平の取付ねじ(24)と、この取付ねじ(24)の、取付孔(23)を貫通した後の先端部に外嵌されたスリーブ(25)とを介して、上下方向へ回動自在に取り付けられている。なお、図7に示すように、スリーブ(25)上には、コイルばね(26)が、一方の端末をハウジング(8)の内面に止着し、他方の端末をストッパー(18)の下面に止着した状態にして装着されている。このコイルばね(26)の付勢力により、ストッパー(18)は常に上方に回動付勢されている。
このストッパー(18)の上方への回動は、図7に示すように、ストッパー(18)の基端部(28)が、取付部材(19)に取り付けられた係止ピン(27)に当接することにより、停止位置において停止されるようになっている。また、ストッパー(18)、スリーブ(25)、コイルばね(26)が取付ねじ(24)に装着された後、取付ねじ(24)の先端部には、ワッシャ(29)、座金(30)、ナット(31)が順に取り付けられ、取付ねじ(24)に対して、ストッパー(18)、スリーブ(25)、コイルばね(26)が外れ止めされている。
回転軸(3)は、長手方向の中間部に鍔部(32)を有し、上下の両端部には、それぞれスナップリング(33)(34)を取り付けるための環状溝(35)(36)が形成されている。
エネルギー蓄積手段(9)は、ラチェットギヤ(37)、1対の振り子(38a)(38b)、ぜんまいばね(39)等により構成されている。
ラチェットギヤ(37)は、周面に複数のラチェット歯(40)が鋸歯状に形成されており、中央には回転軸(3)が貫通する上下方向を向く孔(41)が設けられている。なお、各ラチェット歯(40)の一方の歯面(40a)は、図3および図4に示すように、同図中、反時計回り方向に大きく傾斜し、他方の歯面(40b)は、回転軸(3)を中心とするほぼ放射方向を向いている。ラチェットギヤ(37)の上面には、孔(41)の周縁を囲むようにして、ボス部(42)が設けられている。一方、下面側には、1対のカム(43)(43)が、互いに180度変位した位置に固着されている。
各カム(43)には、図8に示すように、ラチェットギヤ(37)が回転して行く方向(図中、矢印A方向)へ進むに従って徐々に下側へ向かって突き出す、傾斜カム面(43a)が設けられている。
各振り子(38a)(38b)は、扇形をした本体部(44)と、この本体部(44)の扇形の外周部から下方へ向かって突出する弧状のウエイト部(45)とを一体に有している。
一方、本体部(44)の内端部には、回転軸(3)が貫通する上下方向を向く孔(44a)(44b)が形成されている。本体部(44)の下面には、ラチェットギヤ(37)のラチェット歯(40)に対応して、1対のラチェット爪(47a)(47b)が、互いに180度変位した位置に配設されている。
各ラチェット爪(47a)(47b)は、振り子(38a)(38b)の各本体部(44)に設けられているねじ孔(48)にねじ止めされた取付ねじ(49)により、各本体部(44)にコイルばね(50)とともに取り付けられている。その取付時には、取付ねじ(49)の外周にスリーブ(50)を装着し、このスリーブ(50)を介して水平方向へ回転可能に取り付けられる。
各ラチェット爪(47a)(47b)は、コイルばね(51)の付勢力により、先端(47c)が、ラチェットギヤ(37)のラチェット歯(40)の傾斜面(歯面(40a))に常に当接されるようにして、本体部(44)に取り付けられている。なお、図3に示すように、各ラチェット爪(47a)(47b)は、ともに時計回り方向を向いて設けられている。
また、コイルばね(51)の一方の端末を振り子(38a)(38b)に止着し、他方の端末をラチェット爪(47a)(47b)に止着させて設けることにより、各ラチェット爪(47a)(47b)は、図3中において、時計回り方向へ常に回動付勢された状態で保持されている。
ぜんまいばね(39)は、一方の端末(39a)が回転軸(3)に止着され、かつ他方の端末(39b)が、取付ねじ(52)(53)およびブラケット(54)をもって、ラチェットギヤ(37)の下面に止着され、ラチェットギヤ(37)が回転することにより巻き込まれて、ばねチャージされるようになっている。
エネルギー解放手段(10)は、上記ストッパー(18)、カム(43)、およびカム板(55)等により構成されている。カム板(55)は、ほぼ円板状の部材で、中央には、回転軸(3)が貫通する上下方向を向く孔(56a)が設けられ、外周面には、2個の係止段部(56b)が、180度の間隔をもって設けられている。また、下面側には、孔(56a)の周縁を囲むようにして、環状部(57)が下側に向かって突設されている。環状部(57)の周面には、カム板(55)を回転軸(3)に固定するねじ(58)を取り付けるためのねじ孔(59)が、孔(56a)内に貫通した状態で形成されている。
次に、このように構成された乗物内表示装置(1)の組立手順の一例を説明する。まず、全体の組立を行う前に、振り子(38a)(38b)には、スリーブ(50)とともに、ラチェット爪(47)およびコイルばね(51)を取付ねじ(49)をもって取り付けておく。また、ハウジング(8)の台座(17a)には、取付部材(19)とともに、ストッパー(18)およびスリーブ(25)、コイルばね(26)、ワッシャ(29)、座金(30)を、取付ボルト(24)とナット(31)をもって取り付けておく。
続いて、回転軸(3)の下側から、ぜんまいばね(39)、カム板(55)、スペーサ(60)を順に装着し、この後から環状溝(36)にスナップリング(34)を取り付けると、これらの各部材(39)(55)(60)(34)が回転軸(3)の鍔部(32)よりも下側に取り付けられる。その際、ぜんまいばね(39)は、一方の端末(39a)を回転軸(3)の位置決め凹部(61)に係合させて、回転軸(3)と一体に回転する状態にする。
さらに、図2に示すように、カム板(55)のねじ孔(59)にねじ(58)をねじ込み、その先端を回転軸(3)の周面に締め付け、カム板(55)と回転軸(3)とを一体回転可能に固定する。これにより、回転軸(3)における鍔部(32)の下側の部分の組立が完了する。
次に、回転軸(3)の上側からラチェットギヤ(37)、スペーサ(62)、振り子(38a)、振り子(38b)を順に装着し、この後から環状溝(35)にスナップリング(33)を取り付けると、これらの各部材(37)(62)(38a)(38b)(33)が、回転軸(3)の鍔部(32)よりも上側の位置に取り付けられる。
なお、振り子(38a)と振り子(38b)を取り付ける際には、振り子(38a)と振り子(38b)は、図3に示すように、互いに180度変位させ、かつ回転軸(3)に対して回転可能に取り付けられる。
振り子(38a)および振り子(38b)にそれぞれ取り付けられているラチェット爪(47a)(47b)は、コイルばね(51)を撓ませ、ラチェット爪(47a)がラチェットギヤ(37)の外周のラチェット歯(40)よりも外側へ逃げた状態にして組み込み、組み込み後は、コイルばね(51)の付勢力により、ラチェット爪(47a)は、ラチェットギヤ(37)のラチェット歯(40)に当接し、停止位置に位置する。
このように、ラチェット爪(47a)がラチェットギヤ(37)のラチェット歯(40)に当接された状態では、ラチェットギヤ(37)は、ラチェット爪(47a)により一方向にだけ回転できるように制御される。
その後、ぜんまいばね(39)の他方の端末(39b)を、ブラケット(54)および取付ねじ(52)(53)により、ラチェットギヤ(37)の下面に固定し、ラチェットギヤ(37)が回転するとぜんまいばね(39)が巻き込まれて、ばねチャージできるようにすることにより、回転軸(3)側の組立が完了する。
続いて、これら回転軸(3)に組み込まれた部材を、ハウジング(8)内に、回転軸(3)の下端側が孔(16)を通って下側へ突出するようにして装着する。この組み込みにより、ストッパー(18)がラチェットギヤ(37)の下面にコイルばね(26)の付勢力により当接させられる。このストッパー(18)が当接する位置は、カム(43)の回動軌跡内であり、ストッパー(18)がカム(43)と当接していないときには、ストッパー(18)の係止爪部(18a)は、カム板(55)の係止段部(56b)と係合する停止位置に位置し、カム板(55)におけるぜんまいばね(39)の付勢方向の回転が阻止される。すなわち、カム板(55)の回転がロックされる。
ストッパー(18)がカム(43)の最大突出位置と対応すると、ストッパー(18)の係止爪部(18a)が、カム(43)の回動軌跡外の解放位置に移動させられて、係止爪部(18a)とカム板(55)と係止段部(56b)との係合が外れ、カム板(55)の回転が可能になる。
次いで、ハウジング(8)の上側に基板(7)を重ね、ハウジング(8)の下側から、ねじ孔(12)に取付孔(15)を通って取付ねじ(62)を取り付け、板(7)とハウジング(8)とを共締めすると、図1〜図3に示す、乗物内表示装置(1)の組立が完了する。
こうして組み立てられた乗物表示装置(1)は、乗物の天井の下面に取り付けて使用される。この場合、乗物表示装置(1)は、取付板(4)の長手方向が、乗物の進行方向に対し、直角となるようにして取り付ける。なお、天井に取り付けられた取付板(4)には、2枚の広告媒体(5)(5)を、互いの表示面が外方を向くように背中合わせにして、吊した状態で取り付けるのが好ましい。
次に作用について説明する。
通常、ラチェットギヤ(37)の下面に設けられたカム(43)と、ハウジング(8)に取り付けられたストッパー(18)とは、互いに対応していない位置にあり、ストッパー(18)はコイルばね(26)の付勢力により、図7に実線で示すように、係止ピン(27)に基端部(28)が当接するまで、上方へ回動させられている。
また、係止爪部(18a)は、コイルばね(26)の付勢力により、上方に回動させられて、カム板(55)の係止段部(56b)の回動軌跡内に配置され、常に、図3中において時計回り方向に付勢されているカム板(55)の係止段部(56b)と係合し、ぜんまいばね(39)による付勢方向の回転を阻止する停止位置に配置されていて、カム板(55)の回転を規制している。
振り子(38a)(38b)に取り付けられているラチェット爪(47a)(47b)も、コイルばね(51)のばね力により、常に、図3中において、時計回り方向に付勢され、ラチェット歯(40)の歯面(40b)(40b)間に形成されている段差部分にラチェット爪(47a)が係合し、ラチェットギヤ(37)が、ぜんまいばね(39)による付勢力により、図3において反時計回り方向に回転するのを規制し、ラチェットギヤ(37)が時計回り方向にだけ回転できるようになっている。
図9は、乗物が発進および停止するとき、および加減速するときにおける振り子(38a)(38b)の動作を示す模式図で、同図(a)は、乗物にブレーキがかけられて停止する時における振り子(38a)(38b)の動作、同図(b)は、乗物が発進する時における振り子(38a)(38b)の動作をそれぞれ示している。なお、以下の説明では、乗物の進行方向は、紙面中の上方とする。乗物が停止している時は、振り子(38a)(38b)は、通常、台座(17a)に当接して停止している(図9(9))。
乗物が発進すると、慣性エネルギーが後方に向かって働き、振り子(38a)(38b)は、台座(17b)へ向かって、互いに逆方向に回転を開始する。この回転では、振り子(38a)は、ラチェット爪(47a)をラチェットギヤ(37)に連係させた状態にして、ラチェットギヤ(37)を図3中の時計回り方向へ回転させながら回転する。
一方、振り子(38b)は、ラチェット爪(47b)がラチェットギヤ(37)に対し滑り、ラチェットギヤ(37)を回転させることなく回転し、振り子(38a)と振り子(38b)がともに台座(17b)に当接した、図9の(b)の状態になるまで回転する。また、ラチェットギヤ(37)が時計回り方向へ回転すると、ぜんまいばね(39)が徐々に巻き込まれてばねチャージされ、エネルギーを蓄積する。
一方、乗物にブレーキがかけられると、慣性エネルギーが前方に向かって働き、振り子(38a)(38b)は、台座(17a)に向かってともに回転を開始する。この際、振り子(38b)は、ラチェット爪(47b)をラチェットギヤ(37)に連係させた状態で、ラチェットギヤ(37)を図3中の時計回り方向へ回転させながら回転する。
一方、振り子(38a)は、ラチェット爪(47a)がラチェットギヤ(37)に対して滑り、ラチェットギヤ(37)を回転させることなく回転し、振り子(38a)と振り子(38b)がともに台座(17a)に当接した、図9の(a)の状態になるまで回転する。
ラチェットギヤ(37)が時計回り方向へ回転すると、ぜんまいばね(39)が徐々に巻き込まれてばねチャージされ、さらにエネルギーを蓄積する。
続いて、乗物が再び発進あるいは加速されると、慣性エネルギーが後方に向かって働き、これにより、振り子(38a)(38b)は、台座(17b)に向かってともに回転を開始し、ラチェットギヤ(37)を時計回り方向へ回転させるとともに、ぜんまいばね(39)をばねチャージする。したがって、乗物が発進・停止、あるいは加速・減速を繰り返す度に、ラチェットギヤ(37)が歩進的に回転され、この回転毎に、ぜんまいばね(39)がばねチャージされる。
なお、本例では、振り子(38a)(38b)が、台座(17a)(17b)と当接するまで、回転する場合で説明しているが、乗物の走行途中では、途中の加減速により、台座(17a)(17b)に当接することなく、小刻みに回転することもあるが、この場合にも、ラチェットギヤ(37)が歩進的に回転され、この回転毎にぜんまいばね(39)がばねチャージされる。
このように、ぜんまいばね(39)のばねチャージ、すなわちエネルギーの蓄積を伴いながら、ラチェットギヤ(37)の歩進的回転が進行し、ラチェットギヤ(37)が所定量回転すると、図8の(a)に示すように、ストッパー(18)がカム(43)のカム面と当接する。さらに、ラチェットギヤ(37)の回転が進行すると、ストッパー(18)はカム(43)の形状により下側へ徐々に回動変位され、同図の(b)に示すように、ストッパー(18)がカム(43)から外れる直前、すなわち、ぜんまいばね(39)に蓄積されたエネルギーが、予め定められた値に達したとき、図7に二点鎖線で示すように、ストッパー(18)の係止爪部(18a)がカム板(55)の係止段部(56b)から外れる。
これにより、カム板(55)は、ぜんまいばね(39)に蓄積されてきたばね力、すなわち蓄積されて来たエネルギーを駆動力として、回転軸(3)とともに時計回り方向に回転する。また、ストッパー(18)は直ぐにカム(4)から外れ、再び上側へ回動変位させられる。この回動変位により、係止爪部(18a2)が再びカム板(55)の係止段部(56b)と係合させられる位置に復帰する。
カム板(55)が180度回転すると、係止爪部(18a)は、再びカム板(55)の係止段部(56b)と係合され、カム板(55)は、その位置で保持される。この動作を繰り返すことにより、回転軸(3)は、カム板(55)および取付板(4)とともに、180度回転して停止するという動作を繰り返し、この回転により、広告媒体(5)は水平方向に回転させられ、前後面が反転させられる。これにより、利用者は、場所を移動することなく、広告媒体(5)の両面を見ることができる。
したがって、本実施の形態における乗物内表示装置(1)によれば、紙等に印刷された印刷物を中吊り形式で表示する広告媒体(5)は、乗物が発進をして停止するまでの間に繰り返される、加減速動作で発生するエネルギーを、エネルギー蓄積手段(9)に蓄え、ラチェットギヤ(37)が所定の回転量回転させられ、エネルギーが予め定めた値に達すると、ストッパー(18)とカム板(55)との係合が解除され、それまでぜんまいばね(39)に蓄積されて来たばねエネルギーにより、取付板(4)および広告媒体(5)は、回転軸(3)とともに180度自動的に回転させられる。したがって、利用者は、同じ位置で、両面の広告宣伝を見ることができ、広告宣伝効果的の向上が図れる。
また、回転に使用するエネルギーは、乗物の加減速により発生する慣性エネルギーであるので、特別に電気等を使用することもなく、維持費を安く抑えることができる。
上記実施の形態では、広告媒体(5)は、180度ずつ回転させる構造について説明したが、この回転させる角度は、カム板(55)に設ける係止段部(56b)の数および位置を変えることにより、変更できる。また、広告媒体(5)は、縦型、または横型の円筒体とすることもできる。
本発明の一実施形態である乗物内表示装置の斜視図である。 図1のII-II線縦断正面図である。 図2のIII-III線横断平面図である。 同じく乗物内表示装置の要部分解斜視図である。 図3のV-V線拡大縦断面図である。 同じく乗物内表示装置の要部拡大斜視図である。 図6のVII-VII線拡大縦断面図である。 図6のVIII-VIII線拡大縦断面図である。 乗物が発進および停止するときにおける振り子の動作を示す模式図で、(a)は乗物にブレーキがかけられて停止する時における振り子の動作、(b)は乗物が発進する時における振り子の動作を示している。
(1)乗物内表示装置
(2)ケース
(3)回転軸
(4)取付板
(5)広告媒体
(6)支持手段
(7)基板
(8)ハウジング
(9)エネルギー蓄積手段
(10)エネルギー解放手段
(11)逃げ孔
(12)ねじ孔
(13)下面
(14)鍔部
(15)取付孔
(16)孔
(17a)台座
(17b)台座
(18)ストッパー
(18a)係止爪部
(19)取付部材
(22)取付ビス
(20)枢軸
(21)カム摺接面
(22)取付ねじ
(23)取付孔
(24)取付ねじ
(25)スリーブ
(26)コイルばね
(27)係止ピン
(28)基端部
(29)ワッシャ
(30)座金
(31)ナット
(32)鍔部
(33)スナップリング
(34)スナップリング
(35)(36)環状溝
(37)ラチェットギヤ
(38a)振り子
(38b)振り子
(39)ぜんまいばね
(39a)一方の端末
(39b)他方の端末
(40)ラチェット歯
(40a)一方の歯面
(40b)他方の歯面
(41)孔
(42)環状部
(43)カム
(43a)カム面
(44)本体部
(45)ウエイト部
(46a)孔
(46b)孔
(47a)ラチェット爪
(47b)ラチェット爪
(47c)先端
(48)ねじ孔
(49)取付ねじ
(50)スリーブ
(51)コイルばね
(52)取付ねじ
(53)取付ねじ
(54)ブラケット
(55)カム板
(56a)孔
(56b)係止段部
(57)環状部
(58)ねじ
(59)ねじ孔
(60)スペーサ
(61)位置決め凹部
(62)スペーサ

Claims (2)

  1. 加減速する乗物内に設けられ、乗物の加減速時のエネルギーを利用して、広告媒体を回転させるようにした乗物内広告装置であって、
    乗物の天井の下面に固着されたケースと、このケースに枢支された上下方向を向く回転軸と、この回転軸の下端に固着され、かつ広告媒体が取り付けられた取付板とを有し、前記広告媒体を回転可能に支持する支持手段と、
    一方の端末が、前記回転軸に止着され、かつ他方の端末が、中央の孔に前記回転軸が貫通するようにしたラチェットギヤに止着され、このラチェットギヤの一方向の回転により巻き込まれるようにしたぜんまいばねと、乗物の加減速により回動させられるとともに、一方向への回動時に、前記ラチェットギヤをぜんまいばねの巻き込み方向に歩進的に回動させるように、爪を介して前記ラチェットギヤと連係された振り子とを有し、乗物の加減速時のエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段と、
    前記回転軸に固着され、かつ外周縁に、複数の段部が、円周方向に等間隔で設けられたカム板と、先端部が、前記カム板の段部に係合して、カム板のぜんまいばねによる付勢方向の回転を阻止する停止位置と、先端部が、前記カム板の段部の回動軌跡から外れた解放位置とに回動可能として、支持手段に枢支され、常時停止位置に向けてばね付勢されたストッパと、ラチェットギヤに設けられ、ラチェットギヤが予め定めた角度まで回転したとき、前記ストッパを、解放位置まで押動する解除部材とを有するエネルギー解放手段
    とを備えることを特徴とする乗物内広告装置。
  2. 上下方向を向く回転軸に、乗り物の進行方向を前方としたときの左右1対の振り子を水平回動しうるように枢支し、各振り子を、爪を介してラチェットギヤに連係させたことを特徴とする請求項記載の乗物内広告装置。
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