JP4652181B2 - 気化器及び成膜装置 - Google Patents

気化器及び成膜装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4652181B2
JP4652181B2 JP2005258941A JP2005258941A JP4652181B2 JP 4652181 B2 JP4652181 B2 JP 4652181B2 JP 2005258941 A JP2005258941 A JP 2005258941A JP 2005258941 A JP2005258941 A JP 2005258941A JP 4652181 B2 JP4652181 B2 JP 4652181B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vaporization
vaporizer
peripheral
vaporization chamber
space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005258941A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007070691A (ja
Inventor
宗久 二村
学 網倉
環 竹山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2005258941A priority Critical patent/JP4652181B2/ja
Publication of JP2007070691A publication Critical patent/JP2007070691A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4652181B2 publication Critical patent/JP4652181B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は気化器及び成膜装置に係り、特に、成膜装置の成膜原料として用いる液状原料を気化するための気化器として好適な構成に関する。
一般に、誘電体、金属、半導体などで構成された各種薄膜を成膜する方法として、有機金属化合物などの有機原料のガスを成膜室に供給し、酸素やアンモニアなどの他のガスと反応させて成膜するCVD(化学気相成長)法が知られている。このようなCVD法などで用いられる有機原料には、常温で液体或いは固体であるものが多いため、有機原料を気化するための気化器が必要になる。例えば、上記有機原料は、通常、溶剤などを用いて希釈したり、溶解させたりすることによって液状原料とされ、この液状原料は、気化器に設けられた噴霧ノズルから加熱された気化室内に噴霧されることによって気化し、原料ガスとなる。この原料ガスは成膜室に供給され、ここで他のガスと反応することによって基板上に成膜される。
ところで、上記の気化器において、噴霧ノズルにより噴霧されるミストが気化する際には、液状原料中の溶媒のみが揮発することにより残された有機原料の固形物、或いは、有機原料が分解することにより生じた固形物などによって構成される微細なパーティクルが生成される。このパーティクルは、噴霧ノズル、気化室の内面、フィルタ、ガス輸送管の内部などに堆積し、各所の詰まりを招くとともに、原料ガスとともに成膜室まで到達することにより薄膜の異常成長や膜質不良の原因となる。このような問題点を低減する対策は、従来の成膜装置においても種々講じられている(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。一般的には、導出口の手前にフィルタを設けたり、噴霧ノズルと導出口との間に流路制御板を設けたりすることで、ミストの気化効率を高めたり、気化されていない微細なミストが下流側へ漏出しないようにするといったことが行われている。
特開平6−310444号公報 特開2004−211183号公報(特に、図6及び図7)
しかしながら、上記従来のフィルタや流路制御板を用いた気化器においては、フィルタや流路制御板によってそれなりのパーティクル低減効果を得ることができるが、フィルタや流路制御板を設けることで、気化器内に目詰まりが発生しやすくなるため、ガス供給状態の安定性やメンテナンス性が悪化し、成膜品位及び処理効率が低下するという問題点がある。したがって、上記のフィルタや流路制御板の構成は、パーティクルの低減効果と、ガス供給の安定性やメンテナンス性とのバランスで決定せざるを得ず、充分な性能を得ることが難しい。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、実用的な方法でパーティクル低減効果を得ること等により、成膜品位及び処理効率を向上させることのできる気化器及びこれを備える成膜装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の気化器は、液状原料を噴霧する噴霧ノズルと、該噴霧ノズルによって霧化された前記液状原料を気化させてガスを生成するための気化室と、該気化室を加熱する加熱手段と、前記気化室から前記ガスを導出する導出口とを有する気化器において、前記導出口は前記気化室における前記噴霧ノズルの噴霧方向途中の側部に開口し、前記気化室の内部には前記噴霧方向に沿った軸線を備えた筒状仕切体が設けられ、該筒状仕切体により、その内側に構成された中央気化空間と、その外側に構成され前記導出口に連通する周縁気化空間とが画成され、前記筒状仕切体の両端は前記気化室の内面に対して実質的に接触しているとともに、前記筒状仕切体には前記中央気化空間と前記周縁気化空間とを連通させる内外連通口が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、筒状仕切体の両端が気化室の内面に実質的に接触していることにより、筒状仕切体を充分に加熱することができるため、筒状仕切体によって効率的に気化を促進させることができるとともに、この筒状仕切体に内外連通口を設けることで、従来のようにガスやミストを流路制御板と気化室底面との隙間を通過させる場合に較べて、均一で安定した温度環境下でガスやミストを中央気化空間から周縁気化空間へと移動させることができるため、パーティクルの発生を防止しつつ、目詰まりを低減することができる。
本発明において、前記中央気化空間は、前記内外連通口よりもさらに前記噴霧方向に延長された形状を有することが好ましい。これによれば、噴霧ノズルから噴霧されたミストは、内外連通口よりもさらに噴霧方向に離間した空間部分において充分に気化されるため、気化効率を高めることができるとともに、噴霧されたミストが直接気化室の底面部に到達してパーティクルとなる可能性を低減することができるので、全体としてパーティクルの発生量を低減することができる。
本発明において、前記筒状仕切体は前記気化室とは別部材で構成され、前記気化室の内部に収容配置されていることが好ましい。筒状仕切体を気化室とは別部材で構成することにより、様々な液状材料の気化特性に応じて筒状仕切体の形状を最適化し、気化効率の向上を図ることができる。
本発明において、前記周縁気化空間には、前記内外連通口側の空間部分と前記導出口側の空間部分とを仕切る周縁仕切板が配置され、該周縁仕切板に両空間部分を連通させる周縁連通口が設けられていることが好ましい。これによれば、周縁気化空間をさらに二つに分割し、筒状仕切体の内外連通口を通過したガスがさらに周縁仕切板の周縁連通口を通過してから導出口に達するように構成することにより、さらなる気化効率の向上を図ることができる。
本発明において、前記筒状仕切体は前記周縁仕切板を一体に備え、前記気化室の内部に収容配置されていることが好ましい。これにより、部品数の削減及び部品構造の簡素化を図ることができるとともに組み立て作業を容易に行うことが可能になる。
本発明において、前記気化室は一対の筐体を組み合わせることにより構成され、一方の前記筐体内に挿入された前記筒状仕切体が前記一方の筐体に組み合わされた他方の前記筐体により前記一方の筐体に保持されていることが好ましい。これによれば、筒状仕切体を一対の筐体間に配置した状態で一対の筐体を組み合わせるだけで筒状仕切体が保持されるので、組立作業を容易に行うことが可能になるとともに、分解作業も容易になるためメンテナンス性を高めることができる。
また、本発明の成膜装置は、上記のいずれかに記載の気化器と、該気化器に前記液状原料を供給する原料供給系と、前記気化器から導出される前記ガスに基づいて成膜処理を行う処理容器と、を具備することを特徴とする。成膜装置としては、液状原料が気化器によって気化されてなるガスに基づいて成膜処理が行われるものであれば如何なるものであってもよく、例えば、熱CVD装置、プラズマCVD装置、光CVD装置などの各種の反応形式を有する、MO(有機金属)CVD装置その他のCVD装置、或いは、ALD(原子層堆積)装置などの各種の成膜装置が挙げられる。
本発明の気化器によれば、パーティクルを抑制しつつ目詰まりを低減することができるため、成膜品位及び処理効率を向上させることができると言う優れた効果を奏し得る。
次に、本発明に係る気化器及び成膜装置の実施形態を図示例と共に説明する。
[第1実施形態(気化器)]
図1は、本発明に係る気化器の実施形態の構造を示す概略縦断面図である。この気化器120は、液状原料LMを噴霧する噴霧ノズル121と、噴霧ノズル121によって液状原料LMが噴霧される気化室122と、気化室122に開口した導出口123と、気化室122を加熱する発熱体126,127とを有している。
噴霧ノズル121には、図示しない液状原料供給管に接続された原料供給路121aと、図示しないキャリアガス供給管に接続されたキャリアガス供給路121bとが設けられ、原料供給路121aに接続されたノズルブロック121xが後述する筐体120A内に設けられたノズル空間121y内に配置されることによって、内外二重管状のノズル構造が形成されている。すなわち、噴霧ノズル121のノズル口121cは、ノズルブロック121xにおいて原料供給路121に連通するように設けられた内側ノズル口と、キャリアガス供給路121bに連通し、ノズルブロック121xと筐体121Aとの間においてノズル空間121yの一部により環状に構成された外側ノズル口とが同軸に構成されてなる。
この実施形態では、ノズル口121cの内側ノズル口は液状原料LMのみを噴出し、外側ノズル口はキャリアガスCRのみを噴出するように構成されている。例えば、従来構造のように内側ノズル口から気液混合状態で液状原料LMを噴出させる場合には、液状原料LMとキャリアガス中の不純物とが反応して噴霧ノズル121の内部に析出し、噴霧状態を変化させたり、固形物がノズルを目詰まりさせたりするといったことがあった。本実施形態では、このようなことを回避するために、内側ノズル口から液状原料LMのみを噴出させることにより、噴霧ノズル121の内部やその近傍における固形物の析出を防止している。
また、液状原料LMとキャリアガスCRは共に実質的に同じ方向(図示下方向)に向けて気化室122内に噴出するように構成されている。したがって、噴霧ノズル121から噴霧されたミストは比較的小さな角度範囲内にて気化室122内を進んでいく。これによって、気化室122の噴霧ノズル121側の部分ではミストの飛散が抑制されるので、気化室122内におけるミストの飛行距離を長くすることができ、これによって、ミストが気化室122の側部内面122a,122bや後述する筒状仕切体125の内面に直接接触して固化するといったことが少なくなるため、パーティクルの発生及びその導出口123からの排出を抑制することができる。
気化器120は、ステンレス鋼等によって構成された一対の筐体120Aと120Bとが組み合わされることにより構成され、この筐体120A及び120Bの内部に上記気化室122が画成されている。すなわち、筐体120Aは上部にノズル口121cを備えるとともに下部開口120aを備えた上部キャビティ122Aを有し、筐体120Bは上部開口120bを備えた下部キャビティ122Bを有するため、筐体120Aと120Bを組み合わせることにより、上部キャビティ122Aと下部キャビティ122Bからなる気化室122が構成される。筐体120Bは上部開口120bの開口縁に係合凸部120cを備え、この係合凸部120cが筐体120Aの下部開口120aの開口縁に嵌合するように構成されている。
筐体120Aに設けられた上部キャビティ122Aはノズル口121cから下部開口120aに向けて徐々に拡径する略円錐台形状の空間であり、また、筐体120Bに設けられた下部キャビティ122Bは上部開口120bからほぼ同径で下方に伸びる円柱状の空間となっている。下部キャビティ122Bの底部内面122bは凹曲面状(球面状)に構成されている。
気化室122は、噴霧ノズル121からその噴霧方向に延長された形状を有する。すなわち、気化室122の形状は、噴霧方向と直交する方向の幅(直径)より噴霧方向の長さが大きくなっている。これによって、噴霧ノズル121から液状原料LMとキャリアガスCRが噴霧されると、液状原料LMのミストが生成されてキャリアガスCRとともに気化室122の底部内面122cに向けて進むが、噴霧ノズル121に対向配置された底部内面122cにはミストが直接到達しにくくなるように構成されている。すなわち、このような気化室122の延長形状によって、気化室122の延長方向に進む液状原料LMのミストは、気化室122の側部内面122a,122b及び後述する筒状仕切体125からの放射熱を受けながら飛行し、気化室122の底部内面122cに到達する時点でほとんど気化が完了するように設定することができる。
ここで、噴霧ノズル121から噴霧されるミストが、噴霧方向に対向する気化室122の底部内面122cに到達しないようにする場合には、気化室122における噴霧方向の長さ及び噴霧方向と直交する断面積、気化室の温度分布、噴霧ノズル121から噴霧されるミストの量及びミスト径、キャリアガス量などを相対的に設定する必要がある。ただし、これらの中で、気化室122の噴霧方向の長さと、噴霧方向と直交する断面の円換算直径(その断面形状と同じ断面積を有する円形状の直径)との関係が最も重要である。一般的には、気化室122の噴霧方向の長さと、噴霧方向と直交する断面の円換算直径との比が2.5以上であることが好ましく、特に、3.5以上であることがより望ましい。本実施形態では、上記の比は3〜5の範囲内に設定されている。この比が上記2よりも小さいと、本発明の効果が充分に得られなくなる。上記比が6を越えると、気化室122の側部内面122a,122bや後述する筒状仕切体125にミストが飛散しやすくなるので、パーティクルが却って増大する恐れがある。さらに、気化室122の噴霧方向と直交する断面形状は本発明において限定されるものではないが、円形であることが好ましい。これによって噴霧ノズルから噴霧されたミストに対して気化室122の側部内面122a,122bの位置が等方的に構成されるため、より安定した気化状態を得ることができる。
気化室122の内面は、抵抗加熱式のヒータ、例えば、カートリッジヒータ(埋込型)やテープヒータ(巻付型)などで構成される発熱体126,127によって加熱されている。この加熱温度は、一般に、気化室122の内圧に応じた液状原料LMの気化温度以上であるが、液状原料LMの分解温度より低い温度に設定されることが好ましい。これは、気化温度未満では液状原料LMの気化を行うことができず、また、分解温度以上では原料が分解して固化してしまうからである。発熱体126は、気化室122の延長方向の中間位置よりも噴霧ノズル121の側に、すなわち、上部キャビティ122A内に配置されている。この発熱体126は側部内面122a下に配置された温度検出点126t(例えば、熱電対の測温点)における検出温度に基づいて制御される。また、発熱体127は、気化室122の延長方向の中間位置よりも噴霧ノズル121とは反対側に、すなわち、下部キャビティ122Bの内部に配置されている。この発熱体127は底部内面122c下に配置された温度検出点127t(例えば、熱電対の測温点)における検出温度に基づいて制御される。
この気化室122においては、上部キャビティ122Aにおける内面温度よりも下部キャビティ122Bにおける内面温度の方が高くなるように構成されている。すなわち、上部キャビティ122Aの内面温度を低くすることによって噴霧ノズル121に伝達される熱量が低減されるので、噴霧ノズル121内において液状原料LMが加熱されることにより突沸して液状原料LMの噴霧量が変動するといったことを防止できる。また、下部キャビティ122Bの内面温度を高くすることにより、噴霧ノズル121で噴霧されたミストのほとんど全てが底部内面122cに接触する前に気化するように、飛行中のミストを充分に加熱することができる。
上部キャビティ122Aと下部キャビティ122Bとの間の温度差は、20〜70度の範囲内であることが好ましく、30〜60度の範囲内であることが望ましい。上記範囲よりも温度差を小さくすると上述の充分な効果が得られず、上記範囲より温度差を大きくすると上部キャビティ122Aに堆積物が生じやすくなる。例えば、液状原料LMとして、テトラターシャリブトキシ・ハフニウム[Hf(Ot-Bu)4](以下、単に「HTB」という。)をオクタンに溶解したものを用い、この液状原料LMを気化させることにより生成された原料ガスに対して反応ガスとしての酸素を反応させることにより酸化ハフニウム[HfO]の薄膜を成膜する場合には、上記の上部キャビティ122Aの内面温度を90〜110度、好ましくは95〜105度とし、下部キャビティ122Bの内面温度を150〜170度、好ましくは155〜165度とする。なお、これらの温度条件は原料の種類に依存し、上記以外の他の原料を用いる場合には異なった温度範囲となる。
導出口123は後述する成膜部に接続される原料ガス供給管に接続されている。この導出口123は気化室122の側部に開口している。具体的には、導出口123は筐体120Aにおける上部キャビティ122Aに臨む位置に構成されている。特に、導出口123の開口は気化室122の噴霧方向の長さの中間位置よりも噴霧ノズル121側に配置されていることが好ましい。
本実施形態では、気化室122の内部には筒状仕切体125が収容配置されている。この筒状仕切体125は、アルミニウムやチタン等の熱伝導の良好な素材で構成されている。筒状仕切体125は全体として筒状(角筒状でもよいが、好ましくは円筒状)に構成され、上部キャビティ122Aの内部と下部キャビティ122Bの内部の双方に亘り配置されている。なお、筒状仕切体125は、その軸線が噴霧方向に沿う姿勢で配置されている。筒状仕切体125は、その内側に構成される中央気化空間と、その外側に構成される周縁気化空間とを仕切るように構成される。
筒状仕切体125の上端部125aは気化室122の内面(上部キャビティ122Aの側部内面122a)に実質的に接触している。この接触状態は、きわめて僅かな隙間を有して上端部125aと気化室122の内面とが対向配置され、その結果、熱的には接触しているのと同視できる状態を含む。特に、上端部125aの全周が気化室122の内面に実質的に接触していることが好ましいが、この場合でも、実際には上端部125aの外周方向の一部のみが気化室122の内面に当接し、残部はきわめて僅かな隙間を介して対向配置されていてもよい。また、図2に示すように、上端部125aと気化室122の内面との熱接触性を高めるために、相互に接触する上端部125aの外面と気化室122の内面とが相互に整合した面形状を有するように構成することが好ましい。すなわち、上端部125aの外面を、円錐台形状に構成された上部キャビティ122Aの傾斜した側部内面122aに整合する傾斜面(円錐面)となるように構成することが望ましい。
筒状仕切体125の下端部125bは気化室122の内面(下部キャビティ122Bの側部内面122b)に実質的に接触している。この場合にも、下端部125bの全周が気化室122の内面に実質的に接触していることが好ましい。また、下端部125bと気化室122の内面との熱接触性を高めるために、相互に接触する下端部125bの外面と気化室122の内面とが相互に整合した面形状を有するように構成することが好ましい。すなわち、下端部125bの外面を、円筒面状に構成された下部キャビティ122Bの円筒状の側部内面122bに整合する円筒面となるように構成することが好ましい。
筒状仕切体125の上端部125aと下端部125bの間に設けられた周壁125cと、気化室122の内面との間には隙間が形成され、この隙間が上記周縁気化空間とされる。図示例の場合、周壁125cは下端部125bよりも薄肉に形成され、この厚さの差に応じた隙間が周縁気化空間として気化室122内に構成されるようになっている。換言すれば、筒状仕切体125の内面には、周壁125cと下端部125bとの間において段差が形成されていない。なお、図示例の場合、筒状仕切体125の内面全体が段差のない連続面、より具体的には一つの円筒面として構成され、これによって、噴霧ノズル121から噴霧されたミストに起因する固形物が筒状仕切体125の内面に付着しにくくなる。
周壁125cには内外連通口125xが形成され、この内外連通口125xによって上記中央気化空間と上記周縁気化空間とが連通している。内外連通口125xは周壁125cに複数設けられ、しかも、これらの複数の内外連通口125xが周壁125cの全周に亘って分散配置されている。図示例の場合、複数の同一形状の内外連通口125xが全周に亘って均等に(すなわち、等角度間隔で)分散配置されているが、方位によって内外連通口125xの開口寸法や形成密度が異なるように構成してもよい。
ここで、中央気化空間は、図示例のように、上記内外連通口125xの形成位置よりも噴霧方向に延長された形状を有していることが好ましい。すなわち、噴霧されたミストが中央気化空間内を噴霧方向に飛行して内外連通口125xの形成位置を通過して底部内面122cに向かい、底部内面122cに達する途中で気化されてガスとなり、当該ガスは底部内面122c及び側部内面122bに沿って逆に上方へ戻り、上記内外連通口125xから周縁気化空間へと移動するように構成することで、気化効率を高めることができるとともにパーティクル量を抑制することができる。
筒状仕切体125の周壁125cには、上記内外連通口125xよりやや上方位置に、周囲に張り出すように構成されたフランジ状の周縁仕切板125dが一体に設けられている。この周縁仕切板125dは上記周縁気化空間を上下二つに仕切るものであり、周縁気化空間は、周縁仕切板125dによって内外連通口125x側の空間部分と、導出口123側の空間部分とに分離される。ここで、周縁仕切板125dの外縁は気化室122の内面(図示例の場合には上部キャビティ122Aの側部内面122a)に対して実質的に接触している。すなわち、実際に当接するか、或いは、きわめて僅かな隙間を介して対向するように構成されている。
周縁仕切板125dには周縁連通口125yが形成され、この周縁連通口125yによって、周縁気化空間内の仕切られた二つの空間部分が相互に連通するようになっている。周縁連通口125yは周縁仕切板125dに複数設けられ、しかも、これらの複数の周縁連通口125yが周縁仕切板125dの全周に亘って分散配置されている。図示例の場合、複数の同一形状の周縁連通口125yが全周に亘って均等に(すなわち、等角度間隔で)分散配置されているが、方位によって周縁連通口125yの開口寸法や形成密度が異なるように構成してもよい。
以上説明した本実施形態の気化器120においては、噴霧ノズル121から噴霧された微細なミストは気化室122の延長方向に沿って飛行し、加熱された気化室122の内面及びこの気化室122の内面により加熱された上記筒状仕切体125からの放射熱によって徐々に気化される。また、一部のミスとは気化室122の側部内面122a,122b及び筒状仕切体125の内面に飛散し、これらの内面上で急減に熱を受けて気化する。このとき、筒状仕切体125は上端部125aと下端部125bの双方が気化室122と熱的に接触しているので気化室122の内面からの熱が伝達されやすく、気化室122の内面との温度差も低減されているため、ミストの気化効率を高めることができる。
気化室122は噴霧方向に延長された形状を有し、特に、上述のようにミストが実質的に底部内面122cに到達しないように設定されているので、気化室の中央気化空間内におけるパーティクルの発生量を低減することができる。すなわち、噴霧ノズル121から噴霧されたミストの多くが気化室122の内面や筒状仕切体125の内面に到達して気化することなく、その飛行中に空間内で気化するので、液状原料LMに含まれる溶媒のみが先に気化し、原料成分だけが残されて固形化するといったことが生じにくくなる。
本実施形態では、中央気化空間内で気化した原料ガスは、気化室122の内面に沿って再び上方へ戻り、上記内外連通口125xから周縁気化空間内に移動する。ここで、噴霧されたミストが直接内外連通口125xを通過して周縁気化空間へ出ることも考えられるが、噴霧ノズル121によるミストの噴霧角度が制限されているため、噴霧方向から外れて筒状仕切体125へ向かうミストは少なく、しかも、このようなミストのうちの大部分は筒状仕切体125の内面で加熱されて気化するので、連通口125xを通過するミスト量はきわめて少ないと考えられる。
周縁気化空間に導入された少量のミストは、当該空間内において気化室122の内面及びこれに対向する筒状仕切板125の周壁125cから熱を受けて気化する。そして、さらに周縁仕切板125dによっても気化が促進され、やがて周縁連通口125yを通過して導出口123までくると、ミストはほとんど残存しておらず、原料ガスのみが導出口123から導出される。
ここで、筒状仕切体125の内側では当初はガスやミストが中央気化空間の中央部分を下方に向けて移動するが、その後、中央気化空間内の周縁部分を上方に向けて戻り、内外連通口125xを通過してから周縁気化空間内をさらに上方に向けて移動し、最終的に導出口123に到達するように構成されているので、中央気化空間内においてガスやミストが周囲に広がりにくく、また、中央気化空間内を一旦下方に移動し、その後に上方へ戻ってから導出されるので、気化器120内においてガスやミストの飛行距離を充分に確保することができる。したがって、急激な加熱によりミストからパーティクルが発生するといったことが回避できるとともに、ミストがそのまま気化されずに導出されるといったことも回避できるので、導出口123から導出されるパーティクル量を低減できる。
また、本実施形態では、筒状仕切体125の両端部が気化室122の内面に熱的に接触しているとともに、筒状仕切体125に設けられた内外連通口125xを通してガス及びミストが中央気化空間から周縁気化空間へと移動するため、ガス及びミストの通過する内外連通口125xの温度環境はきわめて安定かつ均一であり、従来の流路制御板と気化室の底部内面との隙間を通過する場合に較べて固形物が析出しにくい環境になっていると考えられるため、内外連通口125xを通過するときのパーティクル発生を抑制できるとともに、内外連通口125xの目詰まりを防止できる。実際に気化器120の稼動実験を行ったところ、気化室122の底部内面122c上には多少の残渣が発生したが、内外連通口125x及び周縁連通口125yの近傍に形成された残渣はきわめて僅かであった。
本実施形態では、従来のように流路制御板とフィルタを併用しなくても、パーティクル発生量を大幅に低減できるため、パーティクル低減により成膜品位を確保することができると同時に、各部の目詰まりを防止できるため、目詰まりによる内圧変化に起因する原料ガスの供給状態の不安定性やメンテナンス頻度の増加等による処理効率の低下を回避することができる。したがって、実用的なパーティクル低減効果を得ることができることとなり、成膜品位及び処理効率を共に向上させることができる。
また、本実施形態では、筒状仕切体125が一体に構成されて気化室122内に収容配置されているので、部品数の低減及び部品構造の簡易化を図ることができ、組み立て作業も容易に行うことができる。例えば、筒状仕切体125は、筐体120Aの上部キャビティ122A内に挿入された状態で筐体120Bの係合凸部120cに上記周縁仕切板125dが係合することにより保持された状態とされている。したがって、筒状仕切体125を筐体120A又は120Bに挿入してから筐体120Aと120Bを組み合わせるだけで、きわめて容易に筒状仕切体125を気化室122内で位置決め保持された状態とすることができる。
[第2実施形態(成膜装置)]
次に、図3及び図4を参照して本発明に係る第2実施形態として上記気化器120を含む成膜装置100について説明する。図3は成膜装置100の成膜部130を模式的に示す概略縦断面図、図4は成膜装置100の全体構成を示す概略構成図である。なお、この成膜部130はALD装置(原子層堆積装置)を構成する場合の例であるが、本発明の成膜装置はこのような装置構成に限定されるものではなく、本発明の気化器を備えたものであれば、MOCVD装置など、他の種類の成膜装置を構成するものであっても構わない。
図3に示すように、成膜部130においては、処理容器131の内部に基板支持台132が配置され、この基板支持台132の片側にガス供給部133A及びガス排気管134Aが設けられ、他側にガス供給部133B及びガス排気管134Bが設けられている。ガス排気管134A及び134Bにはそれぞれコンダクタンスバルブ135A,135Bが接続され、排気状態を制御できるように構成されている。
処理容器131は、主容器131A、上部カバー131B及び下部ベース131Cで構成され、その内側に、石英等で構成された内装シールド131x及び131yが設けられている。また、基板支持台132の外縁にも石英等で構成されたガードリング132xが取り付けられている。この基板支持台132の中央部には基板Wが載置される。
主容器131Aにおける上記基板支持台132の片側には排気溝131gが設けられ、この排気溝131gは上記ガス排気管134Aに連通している。また、基板支持台132の他側には排気溝131hが設けられ、この排気溝131hは上記ガス排気管134Bに連通している。
基板支持台132は図示しない駆動機構に接続された駆動軸136に軸支されており、駆動軸136とともに基板支持台132が軸方向に(上下に)移動するようになっている。なお、駆動軸136と処理容器131との間には蛇腹137が取り付けられ、これによって処理容器131が密封されている。
基板支持台132は成膜時においては図示実線で示す上方位置に配置され、基板Wの出し入れ時には図示二点鎖線で示す下方位置に配置される。処理容器131には基板出し入れ口131cが設けられ、この基板出し入れ口131cを開いて図示しない搬送具を用いることにより、基板Wを基板支持台132上へ供給したり、基板支持台132上から搬出したりすることができるようになっている。
成膜時においては、基板支持台132は図示実線の上方位置に配置され、供給バルブ133xを介して第1の処理ガス(例えば原料ガス)がガス供給部133Aから処理容器131内に供給されるとともにコンダクタンスバルブ135Bが開放されて排気溝131hを介して処理容器131内のガスが排気されることにより、基板支持台132に載置された基板W上には、ガス供給部133Aから排気溝131hに向かう第1の処理ガスの流れが形成される。また、これとは逆に、供給バルブ133yを介して第2の処理ガス(例えば、酸化剤)がガス供給部133Bから処理容器131内に供給されるとともにコンダクタンスバルブ135Aが開放されて排気溝131gを介して処理容器131内のガスが排気されることにより、基板支持台132に載置された基板W上には、ガス供給部133Bから排気溝131gに向かう第2の処理ガスの流れが形成される。
したがって、上記のように異なるガスを交互に繰り返し流すことによって基板W上に1分子層ずつ堆積させることにより、高品位の薄膜を形成していくことができる。ただし、通常、異なるガスの供給プロセス間には、既に流し終えたガスを排出するための適宜のパージプロセスが設けられる。
図4に示すように、成膜装置100は、ガス供給系110と、上記の気化器120と、上記の成膜部130と、装置の各部を制御するための制御部140とを有している。ガス供給系110は、第1の処理ガス(例えば、原料ガス)を供給するための第1ガス供給部110Xと、第2の処理ガス(例えば、酸化剤)を供給するための第2ガス供給部110Yとを備えている。第1ガス供給部110Xは原料容器111Xに収容した液状原料LMを液体マスフローメータなどの流量調整器112Xにより所定流量で供給し、この液状原料LMは液状原料供給管113Xを介して上記気化器120にて気化される。
また、上記気化器120には流量調整器114によりキャリアガスCRが所定流量でキャリアガス供給管114を介して供給される。そして、気化器120で気化された原料ガスは第1の処理ガスとして原料ガス供給管128により上記成膜部130に供給される。なお、原料ガス供給管128にはパージライン117が接続されている。また、成膜部130の上記供給バルブ133xには上記原料ガス供給管128とともにキャリアガス供給管115及びパージライン118が接続されている。
第2ガス供給部110Yは原料容器111Yに収容した原料ガス(酸素、その他の酸化剤、アンモニアなど)を流量調整器112Yにより所定流量で供給し、この原料ガスは第2の処理ガスとして原料ガス供給管113Yを介して成膜部130に供給される。なお、成膜部130の上記供給バルブ133yには上記原料ガス供給管113Yとともにキャリアガス供給管116及びパージライン119が接続されている。
制御部140は、上記の供給バルブ133x、133y、コンダクタンスバルブ135A,135Bなどの各種のバルブ、流量調整器112X,112Yなどの各種の流量調整器、発熱体126,127などの各種の加熱手段、基板支持台132の昇降駆動機構、その他の制御を行う。制御部140には予め所定のプロセスパターンが登録されており、プロセスパターンのパラメータ及び種類を指定することによって、適宜の成膜処理やメンテナンス処理等を自動的に実施できるように構成されている。
なお、上記の液状原料LMとしては、テトラターシャリブトキシ・ハフニウム[Hf(Ot-Bu)4]、テトラジエチルアミノ・ハフニウム[Hf(NEt2)4]、テトラキスメトキシメチルプロポキシ・ハフニウム[Hf(MMP)4]、テトラジメチルアミノ・ハフニウム[Hf(NMe2)4]、テトラメチルエチルアミノ・ハフニウム[Hf(NMeEt)4]、ペンタエトキシ・タンタル[Ta(OEt)5]、テトラターシャリブトキシ・ジルコニウム[Zr(Ot-Bu)4]、テトラエトキシ・シリコン[Si(OEt)4]、テトラジメチルアミノ・シリコン[Si(NMe2)4]、テトラキストリエチルシロキ・ハフニウム[Hf(OSiEt3)4]、テトラキスメトキシメチルプロポキシ・ジルコニウム[Zr(MMP)4]、デイスエチルサイクロペンタジエニル・ルテニウム[Ru(EtCp)2]、ターシャルアミルイミドトリジメチルアミド・タンタル[Ta(Nt-Am)(NMe2)3]、トリスジメチルアミノシラン[HSi(NMe2)3]などの常温で液体若しくは固体の原料をオクタンなどの有機溶媒により希釈・溶解したものが挙げられる。また、常温で液体の原料は希釈しないで用いることもできる。上記のキャリアガスCRとしては、N,He,Arなどの不活性ガスを用いることができる。
[比較例]
次に、図6及び図7を参照して比較例の気化器220について説明する。この比較例は、図6に示すように、基本的に上記実施形態とほぼ同様の噴霧ノズル221、気化室222、導出口223、及び、発熱体226,227を備えたものであるが、上記の筒状仕切体125に相当するものが設けられていない点で上記実施形態とは異なる。すなわち、気化室222は噴霧ノズル221の噴霧方向に延長された形状を有し、また、導出口223は気化室222における噴霧方向の長さの中間位置よりも噴霧ノズル221側の側部に開口している。さらに、噴霧ノズル221から噴霧されるミストは、気化室222を噴霧方向に飛行している間に気化され、気化室222の底部内面222cに実質的に到達しないように設定されている。
図7は、上記気化器220の導出口223近傍のガス及びミストの流れを模式的に示すものである。この比較例においても、噴霧ノズル221から噴霧されたミストは気化室222の延長方向に向けて比較的狭い角度分布で進むように設定されているが、導出口223の近傍では、噴霧ノズル221から噴霧されたミスト及びこれに伴うガス流と、気化室222の底部側から戻るガス及びミストとが混ざり合って複雑に対流し、噴霧ノズル221で噴霧されたミストの一部が直接に導出口223へ流れてしまうことがわかる。
[効果]
図5(a)及び(b)は、上記の気化器120で気化された原料ガスを用いて上記の成膜部130において同一条件で成膜処理を実施したときの基板W上のパーティクルに起因する欠陥分布を、上記実施形態と上記比較例について対比して示す図である。なお、図5(a)及び(b)において、気化器から供給される原料ガスは共に図示右側から基板Wに対して流されている。
図5(a)は上記比較例のパーティクルに起因する欠陥分布を示すもので、薄膜上に形成されたパーティクルに起因する欠陥数は278個であり、これらの欠陥の分布は、ガス流の上流側に大きく偏り、しかも、欠陥がきわめて高密度に分布している箇所が多く存在することがわかる。
一方、図5(b)は上記実施形態のパーティクルに起因する欠陥分布を示すもので、薄膜上に形成されたパーティクルに起因する欠陥数は29個であり、比較例と較べてきわめて少ないことがわかる。また、これらの欠陥は分散しており、全体としてはガス流の上流側に偏っているが、欠陥が高密度に分布している箇所はほとんど存在しない。
尚、本発明の気化器及び成膜装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態の気化器では、気化室内に一体の筒状仕切体を収容配置しているが、筒状仕切体を複数の部品で構成してもよく、或いは、筒状仕切体の少なくとも一部を気化室と一体に構成してもよい。また、上記実施形態の成膜装置では、気化器による気化で生成される原料ガス種が一種類のみである場合について説明しているが、複数の原料ガス種を用いて成膜を行ってもよい。この場合には、上記原料供給系を複数設け、これらから供給される複数の液状原料を混合して気化器に供給してもよく、或いは、複数の気化器を設けて、これらの気化器を液状原料毎に専用の気化器として用いてもよい。
本発明に係る実施形態の気化器の概略縦断面図。 筒状仕切体の概略斜視図。 成膜装置の成膜部の構造を示す概略縦断面図。 成膜装置の全体構成を示す概略構成図。 実施形態と比較例のパーティクルに起因する欠陥分布を示す図(a)及び(b)。 比較例の気化器の概略縦断面図。 比較例の導出口近傍のガス及びミストの流れを示す図。
符号の説明
100…成膜装置、110…原料供給系、120…気化器、120A,120B…筐体、121…噴霧ノズル、122…気化室、122A…上部キャビティ、122B…下部キャビティ、122a,122b…側部内面、122c…底部内面、123…導出口、125…筒状仕切体、125a…上端部、125b…下端部、125c…周壁、125d…周縁仕切板、125x…内外連通口、125y…周縁連通口、130…成膜部、140…制御部

Claims (7)

  1. 液状原料を噴霧する噴霧ノズルと、該噴霧ノズルによって霧化された前記液状原料を気化させてガスを生成するための気化室と、該気化室を加熱する加熱手段と、前記気化室から前記ガスを導出する導出口とを有する気化器において、
    前記導出口は前記気化室における前記噴霧ノズルの噴霧方向途中の側部に開口し、
    前記気化室の内部には前記噴霧方向に沿った軸線を備えた筒状仕切体が設けられ、該筒状仕切体により、その内側に構成された中央気化空間と、その外側に構成され前記導出口に連通する周縁気化空間とが画成され、
    前記筒状仕切体の両端は前記気化室の内面に対して実質的に接触しているとともに、前記筒状仕切体には前記中央気化空間と前記周縁気化空間とを連通させる内外連通口が設けられていることを特徴とする気化器。
  2. 前記中央気化空間は、前記内外連通口よりもさらに前記噴霧方向に延長された形状を有することを特徴とする請求項1に記載の気化器。
  3. 前記筒状仕切体は前記気化室とは別部材で構成され、前記気化室の内部に収容配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気化器。
  4. 前記周縁気化空間には、前記内外連通口側の空間部分と前記導出口側の空間部分とを仕切る周縁仕切板が配置され、該周縁仕切板に両空間部分を連通させる周縁連通口が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気化器。
  5. 前記筒状仕切体は前記周縁仕切板を一体に備え、前記気化室の内部に収容配置されていることを特徴とする請求項4に記載の気化器。
  6. 前記気化室は一対の筐体を組み合わせることにより構成され、一方の前記筐体内に挿入された前記筒状仕切体が前記一方の筐体に組み合わされた他方の前記筐体により前記一方の筐体に保持されていることを特徴とする請求項3又は5に記載の気化器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の気化器と、該気化器に前記液状原料を供給する原料供給系と、前記気化器から導出される前記ガスに基づいて成膜処理を行う処理容器と、を具備することを特徴とする成膜装置。
JP2005258941A 2005-09-07 2005-09-07 気化器及び成膜装置 Expired - Fee Related JP4652181B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005258941A JP4652181B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 気化器及び成膜装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005258941A JP4652181B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 気化器及び成膜装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007070691A JP2007070691A (ja) 2007-03-22
JP4652181B2 true JP4652181B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=37932405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005258941A Expired - Fee Related JP4652181B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 気化器及び成膜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4652181B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100929866B1 (ko) * 2007-12-12 2009-12-04 (주)에이치시티 정전분무 기화기
JP5040004B2 (ja) * 2008-06-23 2012-10-03 スタンレー電気株式会社 成膜装置および半導体素子の製造方法
JP5004890B2 (ja) * 2008-07-24 2012-08-22 株式会社日立国際電気 気化器、基板処理装置及び半導体装置の製造方法
KR101283587B1 (ko) * 2010-04-06 2013-07-08 (주)지오엘리먼트 기화 장치 및 이를 이용하는 기화 방법
WO2017094469A1 (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 株式会社アルバック 蒸気放出装置及び成膜装置
KR102336793B1 (ko) * 2017-05-11 2021-12-09 주성엔지니어링(주) 기화기

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004211183A (ja) * 2003-01-07 2004-07-29 Shimadzu Corp 気化器
JP2007046084A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Lintec Co Ltd 気化器並びにこれを用いた液体気化供給装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004211183A (ja) * 2003-01-07 2004-07-29 Shimadzu Corp 気化器
JP2007046084A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Lintec Co Ltd 気化器並びにこれを用いた液体気化供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007070691A (ja) 2007-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100749378B1 (ko) 성막 장치
JP4652181B2 (ja) 気化器及び成膜装置
JP6724005B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法及び気化システム
US7827932B2 (en) Vaporizer and processor
KR101204614B1 (ko) 가스 공급 장치, 성막 장치, 및 성막 방법
JP5059371B2 (ja) 気化器および成膜装置
WO2010038515A1 (ja) 気化器およびそれを用いた成膜装置
US11047045B2 (en) Precursor supply unit, substrate processing system, and method of fabricating semiconductor device using the same
US7672575B2 (en) Evaporator featuring annular ridge member provided on side wall surface of evaporating chamber
KR101591487B1 (ko) 전구체 기화기
JP2009246173A (ja) 気化器およびそれを用いた成膜装置
TW201303971A (zh) 氣化裝置、氣體供給裝置及成膜裝置
KR100742411B1 (ko) 가스 반응 장치 및 반도체 처리 장치
WO2021067764A1 (en) Supply system for low volatility precursors
TWI470672B (zh) 用於鹵化物氣相磊晶系統之直接液體注入及方法
WO2006049198A1 (ja) 気化器および成膜装置
TW202113133A (zh) 氧化膜形成裝置
KR102391363B1 (ko) 박막증착을 위한 기화기
US11459654B2 (en) Liquid precursor injection for thin film deposition
JPH10306373A (ja) Mocvd装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees