JP4650026B2 - 電力増幅器 - Google Patents

電力増幅器 Download PDF

Info

Publication number
JP4650026B2
JP4650026B2 JP2005056473A JP2005056473A JP4650026B2 JP 4650026 B2 JP4650026 B2 JP 4650026B2 JP 2005056473 A JP2005056473 A JP 2005056473A JP 2005056473 A JP2005056473 A JP 2005056473A JP 4650026 B2 JP4650026 B2 JP 4650026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power
operating voltage
potential
fet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005056473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006245817A (ja
Inventor
徹 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2005056473A priority Critical patent/JP4650026B2/ja
Publication of JP2006245817A publication Critical patent/JP2006245817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4650026B2 publication Critical patent/JP4650026B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Description

本発明は、電界効果トランジスタを使用して電力の増幅を行う電力増幅器に係わり、特に電界効果トランジスタの異常発振を防止した電力増幅器に関する。
携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)のような無線通信端末の通信は、通信業者が設置する無線通信基地局との無線通信により実現されている。このような無線通信基地局では無線通信に使用する高周波信号の電力増幅を行うために、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)を使用することが多い。
このようなFETを使用して電力増幅器を作成すると、FETが異常発振を起こして周辺機器の性能を劣化させたり、ときにはFETそのものが破壊されることもある。これは多かれ少なかれFETが持つ問題で、電力増幅器の設計はこのFETの異常発振現象の問題をクリアしたものでなければならない。
ところで、FETはゲート電圧とドレイン電圧の組み合わせで、インピーダンス等の特性が変化する。様々あるFETの発振条件の中には、特定のゲート電圧とドレイン電圧の組み合わせで異常発振を起こすというものがある。
図9はFETの異常発振が特定のゲート電圧およびドレイン電圧の範囲で起きる様子を表わしたものである。FETが増幅器として使用される際のゲート電圧およびドレイン電圧の範囲を表わす使用領域101と、発振が起こる範囲を表わす第1の発振領域102とが重なる場合、FETは増幅器として動作させる際に常に発振が生じることになり、使用できない。これに対して、使用領域101と重ならない第2の発振領域103のみ発振が起きる場合には、増幅器として動作させる範囲そのものでは通常使用するだけでは発振は生じない。
しかしながら、FETに電源を供給したとき、ゲート電圧とドレイン電圧がいきなり使用領域101に設定されるわけではなく、途中に電圧の遷移状態が存在する。つまり電源の供給を開始してから、FETのゲート電圧およびドレイン電圧がそれぞれ動作電圧となるまでに、時間が必要となる。たとえば、ゲートとドレインに同時に電圧の印加行われると、ゲート電圧とドレイン電圧は、第1の遷移過程105のようなルートで使用領域101の電圧に至る。このようなルートでは、第2の発振領域103に到達したとき、そこで発振を起こしてしまうことになる。
そこで、ゲート電圧およびドレイン電圧の大きさとその印加タイミングを変え、電圧を印加してからFETの動作電圧に至る途中で生じる発振を防止するようにした提案が行われている(たとえば特許文献1参照)。この提案ではFETをピンチオフ状態にする電圧をゲートに印加してから、ドレイン電圧およびゲート電圧に動作電圧を設定するようになっている。ピンチオフとは、FETのとる状態の1つであり、ドレイン電圧を増してもドレイン電流が一定に保たれる状態である。ピンチオフ領域とそれ以外の領域とではFETの性質は大きく異なる。動作電圧がピンチオフの領域にある場合、はじめにピンチオフ状態にしてそのまま動作電圧に遷移させることで、電圧を印加してから動作電圧に至る途中の状態が使用領域の状態に近いものに限られ、発振を回避することができる。
特開平2−141110号公報(段落0009、図1)
ところで、この提案はデプレッション型のFETに関するものである。デプレッション型のFETでは、ゲート電圧が0V(ボルト)のときに、ドレイン電流が流れる特性を備えている。これに対して、エンハンスメント型のFETでは、ゲート電圧が0V(ボルト)のときには、ドレイン電圧を印加してもドレイン電流が流れない特性となっている。このエンハンスメント型のFETでは、ゲートに電圧を印加しても、FETをピンチオフ状態にすることはできない。したがって、この提案による手法では異常発振を回避することができない。
そこで本発明の目的は、エンハンスメント型のFETのゲート電圧およびドレイン電圧がそれぞれ動作電圧に達する過程で、異常発振を回避する電力増幅器を提供することにある。
本発明では、(イ)ゲート端子とドレイン端子に対して、電圧ゼロを含まないそれぞれ特定の電圧範囲の電圧が同時に印加されるときに異常発振を生じさせる特性を有するエンハンスメント型の電界効果トランジスタと、(ロ)この電界効果トランジスタの前記したゲート端子に対して増幅を行う高周波信号を印加する高周波信号印加手段と、(ハ)前記した電界効果トランジスタの前記したゲート端子あるいはドレイン端子のいずれか一方に対して、前記した高周波信号の増幅動作を行う開始時点から前記した特定の電圧範囲となる電圧値を絶対値で超えた所定の電源電圧からなる第1の動作電圧の印加を開始する第1の動作電圧印加手段と、(ニ)この第1の動作電圧印加手段が前記した第1の動作電圧の印加を開始した時点からこの第1の動作電圧の供給を受けて、電圧ゼロから所定の時定数で電位を一方向に変化させる電位可変手段と、所定の基準電位を設定する基準電位設定手段と、前記した電位可変手段が変化させる電位と前記した基準電位設定手段の設定した電位を比較する比較手段と、この比較手段の比較結果が反転する時点でその接点をオンとして、このとき出力する電圧を分圧して作成した所定の電圧からなる第2の動作電圧の印加を開始するスイッチ手段とを備え、前記したゲート端子あるいはドレイン端子の一方に前記した第1の動作電圧が印加された状態での他方の端子に印加する電圧としての第2の動作電圧を、前記した電界効果トランジスタの異常発振を生じさせる前記した特定の電圧範囲を迂回して所定の動作電圧に到達するように前記したスイッチ手段の出力する電圧をゼロから所定の遅延時間を経て前記した第2の動作電圧に変化させる第2の動作電圧印加手段とを電力増幅器に具備させる。
以上説明したように本発明では、電力増幅器で高周波信号の電力増幅を行うエンハンスメント型の電界効果トランジスタのゲート電圧およびドレイン電圧のいずれかが動作電圧に達してから、もう一方が動作電圧に達するようにすることができる。このようにすることで両端子に同時に電圧を印加してから、ゲート電圧およびドレイン電圧がそれぞれ動作電圧に達する途中で起きる電界効果トランジスタの異常発振を回避することができる。
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例による電力増幅器の構成を表わしたものである。電力増幅器200は、RF(Radio Frequency)信号201を増幅する電力増幅回路202と、この電力増幅回路202を構成するエンハンスメント型の電力FET203のゲートGにゲート電圧を印加するゲート電圧印加回路204と、このゲート電圧印加回路204および電力FET203のドレインDに電圧を印加する直流電源205によって構成されている。直流電源205は電源供給ライン206に接続して電圧207を入力し電源電圧208を出力するようになっている。電源電圧208を電圧Vpで表わすことにする。
本実施例の電力増幅回路202を構成するエンハンスメント型の電力FET203のゲートGには、ゲート側DCカットコンデンサ212の一端が接続されており、他端にはRF(Radio Frequency)信号201が入力されるようになっている。また、電力FET203のソースSは接地されており、ドレインDには、ドレイン側DCカットコンデンサ213の一端が接続されている。このドレイン側DCカットコンデンサ213の他端から出力信号214が外部に出力される。電力FET203のドレインDには、直流電源205から電源電圧208が印加されるようになっている。また、ゲートGにはゲート電圧印加回路204から所定のゲート制御電圧215が印加されるようになっている。電力FET203のゲート電圧をVgで、またドレイン電圧をVdで表わすことにする。
ゲート電圧印加回路204は、遅延時間生成回路221と、その出力側に接続されたゲート電圧生成回路222とから構成されている。遅延時間生成回路221は、直流電源205に一端を接続された第1および第2の抵抗231、232と、第1の抵抗231の他端に一端を接続し、他端を接地した第3の抵抗233と、この第3の抵抗233の一端および第1の抵抗231の他端と一端を共通接続した第4の抵抗234と、第2の抵抗232の他端と一端を接続し、他端を接地した第5の抵抗235と、この第5の抵抗235の一端および第2の抵抗232の他端と一端を共通接続した第6の抵抗236からなる抵抗回路を備えている。この抵抗回路の第4の抵抗234の他端は、オペアンプからなるコンパレータ237のプラス端子(+)に接続されている。また、第6の抵抗236の他端はコンパレータ237のマイナス端子(−)に接続されると共に、一端を接地したコンデンサ238の他端に接続されている。このコンパレータ237には、直流電源205から電源電圧208が供給されるようになっている。コンパレータ237から出力される比較結果239は、ゲート電圧生成回路222に入力されるようになっている。
ゲート電圧生成回路222は、コンパレータ237の出力側と接続され比較結果239をその一端から入力する第7の抵抗247と、この第7の抵抗247と直列に接続された第8の抵抗248と、これらの抵抗247、248の共通接続点にゲートGを接続したスイッチングFET251を備えている。スイッチングFET251のドレインDには、第9の抵抗249の一端が接続され、その他端が第10の抵抗250の一端と接続されている。第10の抵抗250の他端は接地されている。また、第9の抵抗249と第10の抵抗250の接続点は、電力増幅回路202を構成する電力FET203のゲートGに接続されており、ゲート制御電圧215が印加されるようになっている。スイッチングFET251のソースSと第8の抵抗248の他端は共通ケース接続され、ここに直流電源205から電源電圧208が供給されている。
以上のような構成の電力増幅回路202の動作を次に説明する。図示しない電源スイッチの操作によって直流電源205がオンになると、電源電圧208が電力増幅回路202を構成する電力FET203のドレインDに印加される。それと同時に、直流電源205に接続したゲート電圧印加回路204の各部にも電源電圧208が供給される。遅延時間生成回路221では、第1の抵抗231および第3の抵抗233は電源電圧208を分圧し、第1の基準電圧261を生成する。第2の抵抗232および第5の抵抗235も同様に電源電圧208を分圧し、第2の基準電圧262を生成する。第2の基準電圧262は第1の基準電圧261より大きく設定されている。第1の基準電圧261は第4の抵抗234を介してコンパレータ237のプラス端子(+)に入力される。第2の基準電圧262は第6の抵抗236を介してコンパレータ237のマイナス端子(−)に入力される。これらはほぼ同時にコンパレータ237に入力される。
コンパレータ237のプラス端子側入力電圧263をV+、マイナス端子側入力電圧264をV−で表わすことにする。直流電源205がオフの初期状態のとき、コンパレータ237のマイナス端子(−)側に接続したコンデンサ238は電荷が全くチャージされていない状態にある。そこで電源電圧208の供給が開始すると、コンデンサ238は時間の経過と共に充電され、充電量に応じてコンパレータ237のマイナス端子に印加される電圧が上昇することになる。
図2は、電源投入後の電源の電圧およびコンパレータのプラス端子とマイナス端子の電圧の時間変化を表わしたものである。図1と共に説明する。実線301は電源電圧208、実線302はプラス端子側入力電圧V+、および実線303はマイナス端子側入力電圧V−のそれぞれの時間的な変化を表わしている。第1の基準電圧261をVaで、第2の基準電圧262をVbで表わすことにする。直流電源205がオンとなる時間を0(ゼロ)とすると、電源電圧208は急激に立ち上がり電圧Vpに達し、同様にプラス端子側入力電圧V+も電圧Vaに達する。これに対して、マイナス端子側入力電圧V−は緩やかに立ち上がり、コンデンサ238にその電気容量に応じた電荷がチャージされるまで、電圧Vbに達しない。つまり、プラス端子側入力電圧V+が電圧Vaに達してから所定の時間、遅延して、マイナス端子側入力電圧V−が電圧Vbに達するようになっている。この遅延時間は抵抗およびコンデンサからなるRC回路の充電にかかる時間として見積もることができ、第6の抵抗236の抵抗値とコンデンサ238の電気容量の積で表わされる。
この2つ以外にコンパレータ237のマイナス端子には、第2の抵抗232と第5の抵抗235が接続されている。しかし、これらの抵抗には第6の抵抗236に比べて、抵抗値が2桁以上小さなものを使用している。このため、近似的に遅延時間の見積もりから除外できるようになっている。このような抵抗とコンデンサにより、マイナス端子側入力電圧V−が電圧Vbまで上がるまでに時間がかかるようになっている。電圧Vbは電圧Vaより高い値に設定されている。このため、電源投入から時間T経過後、実線302と実線303が交点304で交わり、それ以降はマイナス端子側入力電圧V−がプラス端子側入力電圧V+を上回るようになる。
図3は、コンパレータのプラス端子とマイナス端子の電位差の時間変化を表わしたものである。図1と共に説明する。コンパレータ237のプラス端子とマイナス端子の電位差ΔVは、このように直流電源205がオンになってから時間T経過後に正から負に変化する。
図4はコンパレータの出力電圧の時間変化を表わしたものである。図1と共に説明する。コンパレータ237はプラス端子側入力電圧V+がマイナス端子側入力電圧V−より大きいときはハイ(High)レベルを、また小さいときはロー(Low)レベルを出力するようになっている。つまり出力される比較結果239は、2つの入力端子間の電位差ΔVが正のとき電圧Vpで、電位差ΔVが負のとき0(ゼロ)である。このため、図4に示すように時間Tでハイレベルとローレベルが切り替わる。
ゲート電圧生成回路222では、コンパレータ237の比較結果239が電圧Vpのとき、これが電源電圧208に等しい。このため、第8の抵抗248の端子間電圧360は0(ゼロ)となる。この状態で、スイッチングFET251は動作せず、オフ状態となっている。直流電源205がオンされて時間T経過後、図4に示すように比較結果239が0(ゼロ)となり、第8の抵抗248の端子間電圧360は、電源電圧208と比較結果239との電圧差Vpを第7の抵抗247とで分圧したものとなる。このとき、この端子間電圧360に等しい大きさの電圧361がスイッチングFET251のゲートGに印加され、スイッチングFET251がオンとなる。スイッチングFET251のドレイン電圧362を電圧Vsで表わすことにすると、オフ時には電圧Vsは0(ゼロ)であるが、オン時には電源電圧208により電圧Vpとなる。電圧Vsは第9の抵抗249と第10の抵抗250で分圧され、電力増幅回路202に出力するゲート制御電圧215が生成される。
図5は、電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の時間変化を表わしたものである。図1と共に説明する。実線371は電力FET203のゲート電圧Vg、実線372はドレイン電圧Vdの変化をそれぞれ表わしている。直流電源205がオンになってすぐに電圧Vdは電圧Vpに達する。これに対して、電圧Vgは時間Tだけ遅延して電力FETに印加される。電力FET203を動作させる際のゲート電圧をVxで表わすことにする。
図6は、電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の変化を表わしたものである。この図で図9と同一の部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この電力FET203を動作させる際のドレイン電圧Vpおよびゲート電圧Vxはそれぞれ使用領域101内に設定されている。電圧Vdおよび電圧Vgが使用領域101に達するまでのルートは、第2の遷移過程390のようになり、第2の発振領域103を大きく迂回したものとなる。
なお、遅延時間は第6の抵抗236の抵抗値とコンデンサ238(図1参照)の容量を調整することで任意に設定することができる。これはRC回路の充電時間に相当する。したがって、第6の抵抗236とコンデンサ238により電力FET203に対する電圧の印加タイミングを制御して、第3の遷移過程391のようなルートをとることもできる。たとえば、第2の遷移過程390の近傍に新たな発振領域が存在し異常発振が生じる場合、このように別のルートをとることで、異常発振を回避する可能性が高まる。
以上説明したように、本実施例によれば、エンハンスメント型の電界効果トランジスタのドレイン端子およびゲート端子にそれぞれ電圧を印加するタイミングを制御することができる。これにより、電力増幅器を起動時に、その使用する電界効果トランジスタがゲート電圧およびドレイン電圧がそれぞれ動作電圧に達する過程で異常発振を起こすのを回避することができる。
このような発振問題は電力FETが多かれ少なかれ持つ問題である。そのため、電力増幅器の開発の初期段階では、使用予定の電力FETがこのような異常発振を起こすかどうか単体での評価が行われ、事前に問題が発覚することもある。この場合は、代わりに他の電力FETを使用するか、この電力FETの設計変更を行うのが通常である。しかし発振条件は様々で、評価装置上では見つからなかったのに、実際の増幅器としたときに初めて発振が発覚することもある。原因が周辺回路や実装条件にあれば、その変更は比較的容易であるが、電力FET本体の設計に問題があると、対処が困難である。また、このような大出力の電力FETは、使用用途が限られているため、代替品がほとんどないのが現状である。実際の増幅器として評価されるのは開発の後期になってからのことが多く、その時点で電力FETの設計変更を行うと、開発期間が長期化してしまう可能性がある。本発明の電力増幅器では、発振が電力FET本体の設計に問題があるときでも、ある特定のドレイン電圧およびゲート電圧の範囲に異常発振領域が存在する場合は、この影響を回避して起動することが可能である。したがって、このような場合に開発期間が長期化するのを防ぐことができる。
また、電界効果トランジスタを使用した無線通信基地局では、通信データ容量の増大に伴い、高い送信出力を可能にするための電力増幅能力が要求されている。高い電力増幅能力を得るためには、電力FETの大型化が必要となる。しかしながら、無線通信基地局を限られたスペースにも設置できるようにするために、電力FETを小型化することも重要である。つまり、無線通信基地局で使用される電力FETは、高い電力増幅能力と同時に小型化を実現しなければならないという課題を持っている。本実施例では1つの電源をもとに比較的簡単な回路で、ドレイン電圧およびゲート電圧を電界効果トランジスタに印加させるようにした。これにより、複雑な回路を使用したり、2つの電源を使用したりする場合に較べて、スペースだけでなくコストも節約することができる。
<本発明の変形例>
図7は、本発明の変形例の電力増幅器の構成を表わしたものである。この図で図1と同一の部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。電力増幅器200Aは、RF(Radio Frequency)信号201を増幅する電力増幅回路202Aと、この電力増幅回路202Aを構成するエンハンスメント型の電力FET203のドレインDにドレイン電圧を印加するドレイン電圧印加回路501と、このドレイン電圧印加回路501および電力FET203のゲートGに電圧を印加する直流電源205によって構成されている。
この変形例の電力増幅回路202Aを構成するエンハンスメント型の電力FET203ゲートGには、ゲート側DCカットコンデンサ212の一端が接続されており、他端にはRF信号201が入力されるようになっている。また、電力FET203のソースSは接地されており、ドレインDには、ドレイン側DCカットコンデンサ213の一端が接続されている。このドレイン側DCカットコンデンサ213の他端から出力信号214が外部に出力される。電力FET203のゲートGには、第11の抵抗511の一端が接続され、その他端が電源電圧208に接続されている。また電力FET203のゲートGと第11の抵抗511の共通接点には第12の抵抗512の一端が接続され、その他端が接地されている。また、ドレインDにはドレイン電圧印加回路501から所定のドレイン制御電圧515が印加されるようになっている。電力FET203のゲート電圧をVgで、またドレイン電圧をVdで表わすことにする。
ドレイン電圧印加回路501は、遅延時間生成回路221と、その出力側に接続されたドレイン電圧生成回路502から構成されている。遅延時間生成回路221のコンパレータ237から出力される比較結果239は、ドレイン電圧生成回路502に入力されるようになっている。遅延時間生成回路221は実施例と同一であるため説明を省略する。ドレイン電圧生成回路502は、コンパレータ237の出力側と接続され比較結果239をその一端から入力する第7の抵抗247と、この第7の抵抗247と直列に接続された第8の抵抗248と、これらの抵抗247、248の共通接続点にゲートGを接続したスイッチングFET251を備えている。スイッチングFET251のドレインDは、電力増幅回路202Aを構成する電力FET203のドレインDに接続されており、ドレイン制御電圧515が印加されるようになっている。スイッチングFET251のソースSと第8の抵抗248の他端は共通ケース接続され、ここに直流電源205から電源電圧208が供給されている。
以上のような構成の電力増幅回路202Aの動作を次に説明する。直流電源205がオンになると、電源電圧208が電力増幅回路202Aを構成する電力FET203のゲートGに供給される。ゲート電圧520は第11の抵抗511および第12の抵抗512により分圧された大きさとなっている。これはこの電力FET203を動作させる際のゲート電圧Vxに設定されている。それと同時に、直流電源205に接続したドレイン電圧印加回路501の各部にも電源電圧208が供給される。遅延時間生成回路221からドレイン電圧生成回路502に入力される比較結果239は、実施例と同様に、時間T経過後に電圧Vpから0(ゼロ)に変わるものとなっている。ドレイン電圧生成回路502ではこれにより時間T経過後にスイッチングFET251のスイッチがオンとなり、ドレイン制御電圧515が生成される。
図8は、この変形例による電力増幅器に使用した電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の印加の様子を表わしたものである。この図で図6と同一の部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。図7とともに説明を行う。この変形例の電力増幅器200Aでは、直流電源205をオンにするタイミングで、電力FET203のゲートGにはゲート電圧520が印加される。これに対して、ドレインDにはドレイン電圧印加回路501により時間T経過後にドレイン制御電圧515が印加される。したがって、図8に示す第4の遷移過程530のようなルートを実現することができる。遅延時間は第6の抵抗236とコンデンサ238の抵抗値とコンデンサの値で任意に設定することができ、第5の遷移過程531のようなルートも設定が可能である。
本発明の一実施例による電力増幅器の構成を表わした回路図である。 電源投入後の電源の電圧およびコンパレータのプラス端子とマイナス端子の電圧の時間変化を表わした説明図である。 コンパレータのプラス端子とマイナス端子の電位差の時間変化を表わした説明図である。 コンパレータの出力電圧の時間変化を表わした説明図である。 電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の時間変化を表わした説明図である。 電力増幅器の電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の印加の様子を表わした説明図である。 本発明の変形例による電力増幅器の構成を表わした説明図である。 本発明の変形例による電力増幅器の電力FETのゲート電圧およびドレイン電圧の印加の様子を表わした説明図である。 FETの異常発振が特定のゲート電圧およびドレイン電圧の範囲で起きる様子を表わした説明図である。
符号の説明
200、200A 電力増幅器
202、202A 電力増幅回路
203 電力FET
204 ゲート電圧印加回路
205 直流電源
221 遅延時間生成回路
222 ゲート電圧生成回路
237 コンパレータ
251 スイッチングFET
501 ドレイン電圧印加回路
502 ドレイン電圧生成回路

Claims (4)

  1. ゲート端子とドレイン端子に対して、電圧ゼロを含まないそれぞれ特定の電圧範囲の電圧が同時に印加されるときに異常発振を生じさせる特性を有するエンハンスメント型の電界効果トランジスタと、
    この電界効果トランジスタの前記ゲート端子に対して増幅を行う高周波信号を印加する高周波信号印加手段と、
    前記電界効果トランジスタの前記ゲート端子あるいはドレイン端子のいずれか一方に対して、前記高周波信号の増幅動作を行う開始時点から前記特定の電圧範囲となる電圧値を絶対値で超えた所定の電源電圧からなる第1の動作電圧の印加を開始する第1の動作電圧印加手段と、
    この第1の動作電圧印加手段が前記第1の動作電圧の印加を開始した時点からこの第1の動作電圧の供給を受けて、電圧ゼロから所定の時定数で電位を一方向に変化させる電位可変手段と、所定の基準電位を設定する基準電位設定手段と、前記電位可変手段が変化させる電位と前記基準電位設定手段の設定した電位を比較する比較手段と、この比較手段の比較結果が反転する時点でその接点をオンとして、このとき出力する電圧を分圧して作成した所定の電圧からなる第2の動作電圧の印加を開始するスイッチ手段とを備え、前記ゲート端子あるいはドレイン端子の一方に前記第1の動作電圧が印加された状態での他方の端子に印加する電圧としての第2の動作電圧を、前記電界効果トランジスタの異常発振を生じさせる前記特定の電圧範囲を迂回して所定の動作電圧に到達するように前記スイッチ手段の出力する電圧をゼロから所定の遅延時間を経て前記第2の動作電圧に変化させる第2の動作電圧印加手段
    とを具備することを特徴とする電力増幅器。
  2. 前記第1の動作電圧印加手段および前記第2の動作電圧印加手段は、両者が同一の電源に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電力増幅器。
  3. 前記電位可変手段の時定数が一端が接地された容量成分により設定されることを特徴とする請求項1記載の電力増幅器。
  4. 前記比較手段は比較結果に対応した異なる電位を出力する出力端子を備え、前記スイッチ手段は前記高周波信号の増幅を行う電界効果トランジスタとは別に設けられた電界効果トランジスタで、ゲート端子が前記比較手段の出力端子に接続され出力電位の変化によりオン・オフすることを特徴とする請求項1記載の電力増幅器。
JP2005056473A 2005-03-01 2005-03-01 電力増幅器 Expired - Fee Related JP4650026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005056473A JP4650026B2 (ja) 2005-03-01 2005-03-01 電力増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005056473A JP4650026B2 (ja) 2005-03-01 2005-03-01 電力増幅器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006245817A JP2006245817A (ja) 2006-09-14
JP4650026B2 true JP4650026B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=37051775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005056473A Expired - Fee Related JP4650026B2 (ja) 2005-03-01 2005-03-01 電力増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4650026B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011044876A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Yagi Antenna Co Ltd バースト的に電波を送信する送信装置の送信増幅器
JP5355648B2 (ja) * 2011-09-22 2013-11-27 株式会社東芝 高周波増幅器
JP2013168753A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Fujitsu Ltd 増幅装置および増幅方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5871214U (ja) * 1981-11-04 1983-05-14 三洋電機株式会社 ミユ−テイング信号発生回路
JPH0237811A (ja) * 1988-07-27 1990-02-07 Nec Corp Fetバイアス用シーケンス回路
JPH03148716A (ja) * 1989-11-06 1991-06-25 Sony Corp バイアス回路
JPH05315852A (ja) * 1992-05-12 1993-11-26 Fuji Electric Co Ltd 電流制限回路および電流制限回路用定電圧源
JPH09172332A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Toshiba Corp 多段増幅回路
JPH1028020A (ja) * 1996-07-12 1998-01-27 Fujitsu Ltd 増幅回路および多段増幅回路
JPH1032433A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 New Japan Radio Co Ltd 増幅器
JPH1065456A (ja) * 1996-08-19 1998-03-06 Hitachi Ltd Rf電力増幅回路および移動体通信端末装置
JPH10270960A (ja) * 1997-01-21 1998-10-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波電力増幅器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6781458B2 (en) * 2002-08-23 2004-08-24 Tripath Technology, Inc. Providing DC isolation in switching amplifiers

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5871214U (ja) * 1981-11-04 1983-05-14 三洋電機株式会社 ミユ−テイング信号発生回路
JPH0237811A (ja) * 1988-07-27 1990-02-07 Nec Corp Fetバイアス用シーケンス回路
JPH03148716A (ja) * 1989-11-06 1991-06-25 Sony Corp バイアス回路
JPH05315852A (ja) * 1992-05-12 1993-11-26 Fuji Electric Co Ltd 電流制限回路および電流制限回路用定電圧源
JPH09172332A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Toshiba Corp 多段増幅回路
JPH1028020A (ja) * 1996-07-12 1998-01-27 Fujitsu Ltd 増幅回路および多段増幅回路
JPH1032433A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 New Japan Radio Co Ltd 増幅器
JPH1065456A (ja) * 1996-08-19 1998-03-06 Hitachi Ltd Rf電力増幅回路および移動体通信端末装置
JPH10270960A (ja) * 1997-01-21 1998-10-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波電力増幅器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006245817A (ja) 2006-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220209768A1 (en) Load driver
US11314267B2 (en) Adjuster and chip
JP2007172222A (ja) 電源回路
US8054122B2 (en) Analog switch with a low flatness operating characteristic
WO2017221697A1 (ja) 給電制御装置
US20100181972A1 (en) Voltage regulator circuit
KR101952857B1 (ko) 스위칭 회로 및 이를 포함하는 고주파 스위치
US9225229B2 (en) Semiconductor switch circuit
JP4650026B2 (ja) 電力増幅器
JP2004510376A (ja) ブートストラップ二重ゲート・クラスe増幅回路
JPH1014218A (ja) 突入電流制限型チャージポンプ昇圧回路
KR20010014858A (ko) 출력 스루 레이트 제어 회로
US9523994B2 (en) Temperature insensitive transient current source
JP2004252891A (ja) レギュレータ回路
JP4312707B2 (ja) プロセス変動補償を行うアクティブバイアス回路用電流停止回路
CN211908761U (zh) 功率半导体器件开通和关断电压产生电路
CN106100618B (zh) 一种电压偏移校正装置及方法
CN113381386A (zh) 包括恒定功率控制器的电气开关系统及相关方法
JP4594064B2 (ja) サージ電流抑制回路及び直流電源装置
US20130200866A1 (en) Semiconductor integrated circuit
JP2007288845A (ja) チャージポンプ方式dc−dcコンバータ
JP2005191625A (ja) 発振回路
JP4780302B2 (ja) 高周波スイッチ回路
JP3790506B2 (ja) 基準電圧発生回路
US20190196528A1 (en) Current-limiting circuit and controlling method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees