JP4648542B2 - 置換ポルフィリン - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、一般的に生理学的および病理学的工程を調節する方法に関し、特にオキシダントの細胞内レベルを調節する方法、およびそれによってそのようなオキシダントが関係する処理に関する。本発明はまた、そのような方法に適切である化合物および組成物にも関する。
【0002】
(背景)
オキシダントはすべての細胞の通常の代謝の部分として産出され、しかしまた多くの疾病過程の病原の重要な構成分である。例えば、活性酸素種は肺、中枢神経系および骨格筋の疾病の病原の重大な要素である。酸素フリーラジカルもまた酸化窒素(NO・)の効果を調節するのに役割を果たす。この場合、これらは血管疾患、炎症疾病および老化進行の病原に寄与する。
【0003】
オキシダントに対する防御的酵素の重大なバランスが、正常細胞および器官機能を維持するのに必要である。スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)はO のHとOへの細胞内および細胞外の変換を触媒し、スーパーオキシドラジカルの有害な効果に対する防御の第一線を示す代謝酵素のファミリーである。哺乳類は3つの異なるSODを産出する。1つはすべての細胞の細胞質ゾルでみられる二量体銅−および亜鉛−含有酵素(CuZn SOD)である。2つ目はミトコンドリア内にみられる三量体マンガン−含有SOD(Mn SOD)であり、3つ目は細胞外分泌液にみられ、細胞外マトリックスに結合している四量体、グリコシル化銅−および亜鉛−含有酵素(EC−SOD)である。多くの他の重要な坑オキシダント酵素が、細胞内に存在することが公知であり、カタラーゼおよびグルタチオンペルオキシダーゼが含まれる。細胞外分泌液および細胞外マトリックスにはただ少量のこれらの酵素が含まれ、他の細胞外坑オキシダントも存在することが公知であり、ラジカルスカベンジャーおよびアスコルビン酸、尿酸、およびα−トコフェノールなどの脂質過酸化の阻害剤が含まれる(Halliwellら,Arch.Biochem.Biophys.280:1(1990))。
【0004】
本発明は一般的に、スーパーオキシドラジカル、または過酸化水素またはペルオキシニトリルなどの他のオキシダントが参加しているような細胞内および細胞外過程の調節での使用に適切な低分子量ポルフィリン化合物に関する。本発明の化合物および方法は酸化ストレスが役割を果たしているさまざまな生理学的および病理学的工程への適用を提供する。
【0005】
(発明の概要)
本発明はスーパーオキシドラジカル、過酸化水素、ペルオキシニトリル、過酸化脂質、ヒドロキシルラジカルおよびチイルラジカルなどのオキシダントの細胞内または細胞外レベルを調節する方法に関する。さらに詳細には、本発明は、低分子量坑オキシダント剤を用いて、スーパーオキシドラジカル、過酸化水素、窒素酸化物またはペルオキシニトリルを含んでいる正常または病理学的工程を調節する方法に関連し、またそのような方法での使用に適切なメチン(すなわちmeso)置換ポルフィリンに関する。
【0006】
本発明の目的および利点は以下の記述から明らかになるであろう。
【0007】
(発明の詳細な説明)
本発明はオキシダント、特にスーパーオキシドラジカル、過酸化水素およびペルオキシニトリルの有害な効果に対して保護する方法に関し、またオキシダントストレスを含むかその結果である疾病および疾患を防ぎ、処置する方法に関する。本発明はまた、スーパーオキシドラジカル、過酸化水素、窒素酸化物およびペルオキシニトリルを含むオキシダントを含む生物学的工程を調節する方法にも関する。本方法はさらに低分子量坑オキシダント剤(例えば、SOD類似物、カタラーゼおよびペルオキシダーゼを含む活性酸素種のスカベンジャーの類似物)を含む化合物および組成物に関し、そのような方法での使用に適切なそれらの処方に関する。
【0008】
本方法での使用に好ましい活性酸素種のスカベンジャーの類似物にはメチン(すなわちmeso)置換ポルフィリン、または薬理学的に許容可能なそれらの塩(例えば、塩化物または臭化物塩)が含まれる。本発明は金属フリーの、または金属結合ポルフィリンの両方を含む。金属結合ポルフィリンの場合、メチン(meso)置換ポルフィリンのマグネシウム誘導物が好ましく、しかしまたマグネシウム以外の、例えば鉄(IIまたはIII)、銅(IまたはII)、コバルト(IIまたはIII)またはニッケル(IまたはII)などの金属も使用できる。選択した金属が様々な原子価をもってよく、例えば、マグネシウムII、IIIまたはVが使用可能であることが望ましいであろう。Zn(II)もまた原子価変化が起こらず、したがって直接的にスーパーオキシドを除去しないだろうけれども使用できる。金属の選択は、除去される酸素種の選択性に影響を与える。例えば、鉄結合ポルフィリンはNO・を除去するのに使用でき、一方マンガン結合ポルフィリンはよく除去しない。
【0009】
本発明の類似物は化学式Iのもの
【化6】
Figure 0004648542
【0010】
または薬理学的に許容可能なそれらの塩であり、
式中
およびRは、個別に
−CO1−4アルキル、または
−CO(CHCX、式中Xはハロゲンであり、n=1から3
であり、

−H
−C1−4アルキル
−COOH
−CO1−4アルキル
−CO(CHCX、式中Xはハロゲンであり、n=1から3
−CON(CH、または
−CX、式中Xはハロゲン
であり、

−H
−C1−4アルキル
−COOH
−CO1−4アルキル
−CO(CHCX、式中Xは水素であり、n=1から3
−CON(CH 、または
−CX、式中Xはハロゲン
である。
【0011】
好ましくはRおよびRは個別に−CO1−4アルキル(好ましくは−CO1−3アルキル)またはCOCHCX(好ましくは式中X=F)、Rは−H、−CO1−3アルキル、−COCHCX(好ましくは式中X=F)、−CON(CHまたはCX(好ましくは式中X=F)、およびRは−H、−COOH、−CO1−3アルキル、−CON(CHまたは−CX(好ましくは式中X=F)である。
【0012】
さらに好ましくはRおよびRは個別に−CO1−3アルキル、Rは−CO1−3アルキル、−CON(CHまたはCX(好ましくは式中X=F)、およびRは−H、−COOH、−CO1−3アルキル、−CON(CHまたは−CX(好ましくは式中X=F)である。
【0013】
またさらに好ましくは、RおよびRは−COCH、−COCHCHまたは−CON(CH、Rは−COCH、−COCHCH、またはCX(好ましくは式中X=F)、およびRは−H、−COOH、−COCH、−COCHCHまたはCX(好ましくは式中X=F)である。
【0014】
さらに好ましくは、R、RおよびRは個別に−COCHまたは−COCHCHで、またRは−H、−COOH、−COCH、または−COCHCH、または−COCHCHである。
【0015】
最も好ましくは、R、R、RおよびRは個別に−COCHまたは−COCHCHである。
【0016】
本発明の類似物(mimetics)の具体例を、活性データと共に図1に示した。
【0017】
上述したメチン(meso)置換基に加えて、化学式Iのポルフィリンの1つ以上のピロール環を任意の、またはすべてのベータ炭素、すなわち2、3、7、8、12、13、17または18の位置で置換してよい。Pと表すこれらの置換基は、水素または電子吸引基であってよく、例えばそれぞれのPは個別に、NO基、ハロゲン(例えばCl、BrまたはF)、ニトリル基、ビニル基、またはフォルミル基であってよい。このような置換基はポルフィリンの酸化還元電位を変更し、したがって酸素ラジカルを除去するその能力を促進する。例えば、1、2、3、4、5、6、7または8ハロゲン(例えばBr)置換基(好ましくは1−4)であってよく、残りのPは好ましくは水素である。Pがフォルミルである場合、(非近接炭素上で)2つ以上ではなく、さらに好ましくは1つであり、残りのPは好ましくは水素である。PがNOの場合、(非近接炭素上で)4つ以上ではなく、より好ましくは1または2であり、残りのPは水素であるのが好ましい。
【0018】
異性体が可能な場合、本明細書で記述した類似物のすべてのそのような異性体が本発明の範囲内である。
【0019】
本方法での使用に好ましい類似物はSOD、カタラーゼおよび/またはペルオキシダーゼ活性についてのアッセイで選別できる。類似物はまたそれらの脂質過酸化を阻害する能力について選別できる。
【0020】
SOD活性はMcCordおよびFridovich(J.Biol.Chem.244:6049(1969))の方法を用いてEDTAの存在下および非存在下モニタできる。類似物の抗力はまた、親株に対するSODのないE.coli株の好気性増殖での類似物の効果を測定することで決定できる。とりわけ、親E.coli(AB1157)とSODのないE.coli(JI132)を0.2%カサミノ酸および0.2%グルコースを含むM9培地で、pH7.0および37℃にて増殖でき、増殖は700nmにて追跡した濁度によってモニタできる。このアッセイは培地(グルコース最小培地(M9)、5必須アミノ酸)から分鎖、芳香性および硫黄含有アミノ酸を除くことでSOD類似体に関してより選択性にできる。
【0021】
活性類似体の効力はまた、メチルビオロゲン(パラコート)誘導毒性に対して哺乳類細胞を保護するそれらの能力を測定することで査定できる。特に、以下に示すように増殖させ、24ウェルディッシュにまいたラットL2細胞を、さまざまな濃度のSOD類似体で前インキュベートし、そしてさきにコントロールL2細胞でLC75を産出することを示しているメチルビオロゲンの濃度でインキュベートする。類似体の効力はメチルビオロゲン誘導LDH放出で減少することに関連しうる(St.Clairら,FEBS Lett.293:199(1991))。
【0022】
SODの類似体の効力は、エアゾル投与および非経口投与の両方を用いて、マウスおよび/またはラットモデルでのイン・ビボで試験できる。例えば、オスBalb/cマウスを標準2×2偶発危険統計学的モデルを形成するために、8匹のマウスずつの4群にランダムに分けてよい。動物をパラコート(40mg/kg、腹空内)または生理食塩水で処理し、またSOD類似体または媒体コントロールで処理してよい。すでに記載されているように(Hampsonら,Tox.Appl.Pharm.98:206(1989);Dayら,J.Pharm.Methods 24:1(1990))、気管支肺胞の洗浄流体(BALF)損傷パラメータ(LDH、タンパク質および%PMN)の解析によってパラコート処理後48時間、肺損傷を査定できる。それぞれの群の2匹のマウスの肺を4%パラホルムアルデヒドで滴下固定し、光学顕微鏡レベルで組織病理学用に処理した。
【0023】
カタラーゼ活性を過酸化水素の存在下、240nmでの吸収を測定することで(Beers and Sizer,J.Biol.Chem.195:133(1952)を参照のこと)、またはClark酸素電極で酸素放出を測定することで(Del Rioら,Anal.Biochem.80:409(1977))モニタできる。
【0024】
ペルオキシダーゼ活性はすでにPutter and Becker:Peroxidase.In:Methods of Enzymatic Analysis,H.U.Bergmeyer(ed.),Verlag Chemie,Weinheim,pp.286−292(1983)によって記載されているように、分光光度計で測定できる。アコニターゼ活性は、Gardner and Fridovich(J.Biol.Chem.266:19328(1991))によって記載されたように測定できる。O 生成体として知られた選択的、可逆的およびSOD感受性のアコニターゼの不活性化を細胞内O 生成のマーカーとして使用してよい。したがって、好ましい類似体はアコニターゼ活性を保護する能力についてアッセイすることで選択できる。
【0025】
脂質過酸化を阻害するための類似体の能力を、Ohkawaら(Anal.Biochem.95:351(1979))およびYueら(J.Pharmacol.Exp.Ther.263:92(1992))によって記述されたように評価できる。鉄およびアスコルビン酸塩を組織ホモジェネートでの脂質過酸化を開始させるのに使用でき、チオバルビツール酸反応性種(TBARS)の形成を測定する。
【0026】
活性類似体を、乳酸塩デヒドロゲナーゼ(LDH)放出を測定することで、哺乳類細胞培養液内での毒性について試験できる。とりわけ、ラットL2細胞(肺II型様細胞(Kaighn and Douglas,J.Cell Biol.59:160a(1973))は10%ウシ胎児血清を含んだHam F−12培地でpH7.4、37/Cにて増殖でき、細胞を24ウェル培養液ディッシュ内に等濃度で播種し、およそ90%コンフレントになるまで増殖でき、SOD類似体を対数投与量(例えば最小必須培地(MEM)でマイクロモル投与量)で細胞に加え、24時間インキュベートしてよい。毒性を形態学で、およびVassault(In:Methods of Enzymatic Analysis,Bergmeyer(ed)pp.118−26(1983);NADHの酸化を340nmで測定する)によって記載されたように、細胞質ゾル損傷マーカー、LDHの放出を(例えば熱力学的プレートリーダー上で)測定することで評価できる。
【0027】
本方法での使用に適切なさまざまな類似体の合成は人工−認識化プロトコール(例えばSastryら,Anal.Chem.41:857(1969),Pasternackら,Biochem.22:2406(1983);Richardsら,Inorg.Chem.35:1940(1996)および米国特許第08/663,028号、とくに合成に関連したそこでの詳細を参照のこと)を用いてもたらすことができる。本発明の多くの類似体の合成を以下に続く実施例で示す。
【0028】
本発明の類似体はさまざまな方法での使用に適切である。化学式Iの化合物、とりわけ金属結合型(好ましくはマンガン結合型)は脂質過酸化を阻害する能力によって特徴づけられる。それゆえ、これらの化合物は脂質過酸化の上昇したレベルに関連する疾病または疾患の処置での使用について好ましい。化合物はさらに酸化ストレスによって仲介される疾病または疾患の処置での使用に好ましい。炎症疾病がその例である。
【0029】
本発明の化合物(好ましくはその金属結合型)はまた、上述したポルフィリンの戦略部分を標的にすることでNO・レベルを調節するように設計された方法で使用できる。NO・は細胞内シグナルであり、すなわちNO・は、その効果を働かせるために細胞外マトリックスを横切らなければならない。しかしながらNO・は細胞外空間に存在しているO によって仲介される不活性化に強く感受性である。本発明のメチン(meso)置換ポリフィリンはO によるその分解を防止することでNO・のバイオアベイラビリティを増加できる。
【0030】
本発明は、さらに特異的な実施形態において、スーパーオキシドラジカルの産出を阻害する方法に関する。この実施形態では、本発明の類似体(とりわけその金属結合型)をキサンチンオキシダーゼのような、スーパーオキシドラジカルの産出に応答性のオキシダーゼを阻害するのに使用する。キサンチン/キサンチンオキシダーゼ誘導の傷から哺乳類細胞を保護するための類似体の能力を、例えば、24ウェルディッシュでラットL2細胞を増殖させることで査定できる。細胞をさまざまな濃度の類似体で前インキュベートし、そしてキサンチンオキシダーゼ(XO)をキサンチン(X)と一緒に培養液に加えられる。本研究で使用するXO/Xの好ましい量を、傷に対する投与量依存曲線を作ることによってそれぞれの細胞株に対して前インキュベートしうる。X/XOは培養液でのLC75をほぼ産出するような量で使用できる。類似体の効力は、XO/X誘導LDH放出に比例できる。
【0031】
本発明の類似体(好ましくはその金属結合型)はまた、心筋亀裂、発作、急性頭部外傷、移植に続く組織再灌流、腸虚血、出血性ショック、肺亀裂、血流の外科的閉塞、および軟部組織障害に関連する虚血再灌流障害に対して保護するための、活性酸素種の酵素的スカベンジャーとしても使用できる。類似体(好ましくは金属結合型)はさらに、骨格筋再灌流障害を防ぐのに使用できる。類似体(好ましくは金属結合型)はまた、緑内障および目の黄斑変性と同様に、日光(および皮膚)による目への障害に対して保護するために使用してもよい。骨の疾病も類似体による処置に影響を受けやすい。さらに、老化の全身性障害もそうであるように、コラーゲン合成の欠失または低下に関連する結合組織疾患は本類似体(好ましくは、金属結合型)での処置に影響を受けやすいと予測できる。
【0032】
本発明の類似体(好ましくは、金属結合型)はまた、移植された心臓、腎臓、皮膚および他の器官と組織のとても限定された貯蔵生存力を増加させるための活性酸素種の酵素的スカベンジャーとしても使用できる。本発明はまた、食料品、医薬品、保存血などを含む、結果としてO を形成することになる基質の自己酸化による障害を阻害する方法も提供する。この効果を与えるために、本発明の類似体を食料品、医薬品、保存血および類似のものに、酸化障害を阻害しまたは予防するのに、したがって自己酸化反応に関連した分解を阻害しまたは防ぐのに十分な量で加える。(本発明の類似体の他の使用に関しては、米国特許第5,227,405号を参照のこと。)特定の処置で使用するまたは特定の基質に関連する類似体の量は当業者によって決定されうる。
【0033】
本発明の類似体(好ましくは金属結合型)はさらに、過酸化水素を除去し、したがってFenton化学反応を妨げることによって高い活性ヒドロキシラジカルの形成を防ぐのに使用できる(Aruoma and Halliwell,Biochem.J.241:273(1987);Mello Filhoら,Biochem.J.218:273(1984);Rush and Bielski,J.Phys.Chem.89:5026(1985))。本発明の類似体(好ましくは、金属結合型)はまた、ジヒドロローダミン123からローダミン123への酸化の阻害によって間接的に、そして停止フロー解析によるペルオキシニトリル分解を早めることによって直接的にペルオキシニトリルを除去するのにも使用できる。
【0034】
本発明の類似体、好ましくは金属結合型を使用した処置に好ましい特定の疾病/疾患のさらなる例には、中枢神経系の疾病(AIDS痴呆、発作、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病およびハンティングトン病を含む)、および筋肉の疾病(横隔膜疾患(例えば気腫での呼吸疲労、気管支炎、嚢胞性繊維症など)、鬱血性心障害の心筋疲労、筋障害に関連する筋肉虚弱症候群、ALSおよび多重硬化が含まれる。多くの神経学的疾患(発作、ハンティングトン病、パーキンソン病、ALS、アルツハイマーおよびAIDS性痴呆を含む)はグルタミン酸レセプターの主要なサブタイプ、NMDA(またはN−メチル−D−アスパラギン酸)サブタイプの過剰刺激に関連する。NMDAレセプターの刺激において、過度の神経カルシウム濃度は、酸素フリーラジカルおよび酸化窒素(NO・)の産出を引き起こす、連続した膜および細胞質内事象に貢献する。酸素フリーラジカルとNO・間の相互作用は神経細胞死に貢献することが示されてきた。よく確立されたNMDA−毒性の神経皮質培養モデルが発展してきており、薬剤発達のための基礎として使用されてきた。これらの同様の系において、本発明の類似体はNMDA誘導障害を阻害する。O ラジカルの形成は、皮質ニューロンの興奮毒性死の最後を飾る細胞内事象での必須の工程であり、さらに本発明の類似体がO ラジカルを除去するのに使用でき、したがって興奮毒性障害に対する保護剤として役に立つことを表している。
【0035】
本発明はまた、AIDSを処置する方法にも関する。NfカッパーBプロモーターがHIVウイルスによって複製のために使用される。このプロモーターは複製のためにHIVウイルスによって使用される。このプロモーターは酸化還元に感受性であり、したがってオキシダントはこの工程を調節できる。このことはすでに本発明のそれとは異なる2つのメタロポルフィリン類について示されている(Songら,Antiviral Chem.and Chemother.8:85(1997))。本発明はまた関節炎、全身性高血圧、アテローム性動脈硬化症、浮腫、敗血性ショック、初期肺高血圧を含む肺高血圧、インポテンツ、不妊症、子宮内膜症、早期子宮収縮、微生物感染、痛風の処置およびII型糖尿病の処置での方法にも関する。本発明の類似体(好ましくは、金属結合型)は、例えば血管緊張を保つこと、および多臓器系障害を防ぐことによって、内毒素に関連した毒性効果を改善するのに使用できる。
【0036】
上で示したように、炎症、とりわけ肺の炎症は本類似体(好ましくは金属結合型)を使用した処置に敏感に反応する。(特に、炎症を基にした喘息疾患、酸素毒性を含んだARDS、肺炎(とりわけAIDS−関連肺炎)、嚢胞性線維症、慢性静脈洞炎および(リウマチ様関節炎などの)自己免疫疾患に注目)。EC−SODは気道を取り囲む間隙空間と脈管構造平滑筋細胞に局在する。EC−SODおよびO は、肺胞壁での坑炎症−前炎症バランスを調節する。肺胞壁細胞から放出されたNO・は、それがONOOを形成するのにO と反応しない限りは炎症を抑制するように働く。O を除去することで、EC−SODは炎症に対する肺胞壁でのバランスを傾ける。あきらかな量のONOO−はEC−SODが不足した時か、際だって増加したO 放出があった場所でのみ形成されるであろう。本明細書で記述した類似物は、酸素過多によっておこる破壊に対して保護するために使用できる。
【0037】
本発明はさらに記憶疾患を処置する方法に関する。窒素酸化物は長期記憶増強に含まれる神経伝達物質であると信じられている。EC−SODノックアウトマウスモデルを使用すると(Carlssonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:6264(1995))、学習障害が脳の細胞外空間でのスーパーオキシド除去の減少と相関することが示され得た。除去の減少は結果としてより高い細胞外O レベルとなる。O は窒素酸化物と反応することが信じられており、したがって窒素酸化物仲介神経伝達およびしたがって長期記憶増強を防ぎまたは阻害する。本発明の類似物、とくに金属結合型は、痴呆および記憶/学習疾患を処置するのに使用できる。
【0038】
本発明の類似物の有用性はまた、O 、過酸化水素、窒素酸化物、ペルオキシニトリルによって仲介される工程の研究も可能にする。
【0039】
上述した類似体、金属結合型および金属フリー型は、本方法での使用に適切な薬理学的組成物内に処方してよい。そのような組成物には、薬理学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈液と一緒に活性剤(類似体)が含まれる。この組成物は、例えば錠剤、カプセルまたは坐薬などの投与ユニット形態で存在してよい。組成物はまた、注射または噴霧用に好ましい無菌溶液の形態であり得る。組成物はまた目動脈使用に好ましい形態であってよい。本発明はまた、局所投与で処方される組成物を含み、そのような組成物は例えばローション、クリーム、ゲルまたは軟膏の形態をとる。組成物内に含まれる活性剤の濃度は、試薬の特性、投与量管理および要求する結果に基づいて選択できる。
【0040】
投与しようとする本発明の組成物の投与量は過度の実験なしに決めることができ、(金属結合または金属フリーのいずれかを含む)活性剤、投与経路、患者、おこることを要求する結果を含む様々な因子に依存するであろう。投与する類似物の好ましい投与量はIVまたは局所で、約0.01から50mg/kg/日、好ましくは0.1から10mg/kg/日の範囲であると期待できる。エアゾル投与に対して、投与量が0.001から5.0mg/kg/日、好ましくは0.01から1mg/kg/日であることが期待される。類似体の望ましい投与量は例えば類似体で、および要求する結果で変化するであろう。
【0041】
本発明のある側面が、以下に続く非限定的な実施例でより詳細に記述されるであろう。
例1
I.[5,10,15,20−テトラキス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(3)、[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(4)および[5,10,15−トリス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(5)
【化7】
Figure 0004648542
【0042】
1.5,10,15,20−テトラキス(エトキシカルボニル)ポルフィリン(2)
機械的攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、22Lの三股丸底フラスコに、新鮮な蒸留したエチルグリオキシレート(Hook,J.M.Synth.Commun.1984、14、83−87)(19.3g、189mmol)、CHCl(19L)、NaCl(1.1g、19mmol)およびピロール(13.1mL、189mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(7.0mL、56mmol)を滴下で加えた。室温で1.25時間攪拌し、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ、32.2g、142mmol)を加えた。反応混合液を室温でさらに2時間攪拌し、次いでクレー(Clarion 550、99g)を加え、反応混合液を一晩攪拌した。異成分からなる混合液をセライトを通して濾過し、続いて溶液の蒸発で、シリカゲル(24g)上に吸着させた固体混合体を得た。シリカゲル上での繰り返しのクロマトグラフィー精製(5バッチ、溶出剤としてCHCl)にて暗色固体として化合物4(1.7g;6%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.33(s,2H)、1.81(t,12H)、5.11(q,8H)、9.52(s,8H);13C NMR(75MHz、CDCl)δ 14.97、63.67、112.43、131.64、145.30、170.68。
2.[5,10,15,20−テトラキス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(3)
DMF(500mL)中の2(4.43g、7.4mmol)およびMnCl(4.67g、37.1mmol)の溶液を1−1.5時間145℃で熱し、次いで空気スチームにさらした。反応混合液をさらに2−3時間熱し、次いで空気スチーム下一晩で室温まで冷やした。DMFの蒸発でシリカゲル(24g)上に吸着させた固体混合体を得た。カラムクロマトグラフィー(6バッチ;グラジエント溶出0→7% MeOH/CHCl)による精製で暗色固体としてポルフィリン3(4.3g;84%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=456nm、ε=1.08×10L/cm−mol;FAB MS m/z=651[C3228MnN
3.[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(4)および[5,10,15−トリス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(5)
ポルフィリン4および5も先の反応のクロマトグラフィー精製の際に単離した。ポルフィリン4:mp>300℃;UV−vis分光法λmax=460.5nm、ε=7.8×10L/cm−mol;FAB MS m/z=623[C3024MnN。ポルフィリン5:mp>300℃;UV−vis分光法λmax=454.5nm、ε=1.14×10L/cm−mol;FAB MS m/z=579[C2924MnN
例2
II.[5,10,15,20−テトラキス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]亜鉛(II)(6)
【化8】
Figure 0004648542
【0043】
1.[5,10,15,20−テトラキス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]亜鉛(II)(6)
DMF(25mL)中での2(110mg、0.18mmol)およびZn(OAc)(403mg、18mmol)の溶液を2時間、145−150℃で熱した。反応混合液を室温まで冷却し、次いでDMFをin vacuoでの濃縮にて取り除いた。得られた粗精製固体混合体をシリカゲル(3g)上に吸着させ、次いでカラムクロマトグラフィー(グラジエント溶出0→1% MeOH/CHCl)での精製で82%収率で紫色固体として6を得た。:mp>300℃;UV−vis分光法λmax=412.5nm、ε=2.8×10L/cm−mol;FAB MS m/z=660[C3228Zn]H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.79(t,12H)、5.09(q,8H)、9.56(s,8H);13C NMR(75MHz、DMSO−d)δ 14.50、63.16、112.57、132.03、147.55、170.67。
例3
III.[5,10,15,20−テトラキス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(9)、および[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(10)
【化9】
Figure 0004648542
【0044】
1.5,10,15,20−テトラキス(メトキシカルボニル)ポルフィリン(8)
機械的攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、22Lの三股丸底フラスコに、新鮮な蒸留したメチルグリオキシレート(7)(Hook,J.M.Synth.Commun.1984、14、83−87)(16.5g、187mmol)、CHCl(19L)、およびピロール(13.0mL、194mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(2.30mL、18.7mmol)を滴下で加えた。室温で1.25時間攪拌し、DDQ(31.9g、140.4mmol)を加えた。反応混合液を室温でさらに2.25時間攪拌し、次いでクレー(Clarion 550、25g)を加え、懸濁液を2.5時間攪拌した。反応混合液をセライトを通して濾過し、溶媒の蒸発後、シリカゲル(15g)上に吸着させた固体混合体を得た。シリカゲル上での繰り返したクロマトグラフィー精製(5バッチ、溶出剤としてCHCl)にて固体としてポルフィリン8(1.55g;6.1%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.42(s,2H)、4.60(s,12H)、9.48(s,4H);UV−visλmax=404.5nm。
2.[5,10,15,20−テトラキス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(9)
DMF(100mL)中の8(1.11g、2.0mmol)およびMnCl(1.3g、10.3mmol)の溶液を1−1.5時間、145℃で熱し、次いで空気スチームにさらした。反応混合液をさらに2−3時間熱した。反応混合液を一晩で空気スチーム下室温まで冷やした。DMFの蒸発でシリカゲル(3.5g)上に吸着させた固体混合体を得た。カラムクロマトグラフィー(2バッチ;グラジエント溶出0→10% MeOH/CHCl)による精製でポルフィリン9(760mg;59%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=455.5nm、ε=8.8×10L/cm−mol;FAB MS m/z=595[C2320MnN
3.[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(10)
ポルフィリン10も上の金属化反応からクロマトグラフィー精製によって単離した。:mp>300℃;UV−vis分光法λmax=459.5nm、ε=8.5×10L/cm−mol;FAB MS m/z=581[C2718MnN
例4
IV.[5,15−ビス(メトキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリナト]−マンガン(III)クロライド(15)および[5,15−ビス(トリフルオロメチル)−10−カルボキシ−20−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(16)
【化10】
Figure 0004648542
【0045】
1.meso−(トリフルオロメチル)ジピロメタン(12)(Nishino,N.;Wagner,R.W.;Lindsey,J.S.J.Org.Chem.1996,61,7534−7644)
磁石攪拌器とN引入口を装備した250mL丸底フラスコにトリフルオロアセトアルデヒド水和物(11、6.7g、58mmol)、ピロール(8.0mL、116mmol)、およびCHCl(200mL)を入れた。次いでトリフルオロセチン酸(4.5mL、58mmol)を加え、反応混合液を室温で一晩攪拌した。反応混合液を分液漏斗に移し、次いでHO(75mL)および飽和水和NaHCO(60mL)で連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで取り除いた。この残留物のカラムクロマトグラフィーで12(2.07g;17%)および13を得た。ジピロメタン12:H NMR(300MHz、CDCl)δ 4.85(q,1H)、6.19(m,4H)、6.77(m,2H)、8.09(ブロードs,2H)。トリピラン13:H NMR(300MHz、CDCl)δ 4.73(m,2H)、6.34(m,6H)、6.75(m,2H)、7.95(ブロードs,1H)、8.09(ブロードs,2H)DI MS m/z=361 [C1612+H]
2.5,15−ビス(メトキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリン(14)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、500mLの三股丸底フラスコに、新鮮な蒸留したメチルグリオキシレート(Hook,J.M.Synth.Commun.1984、14、83−87)(244mg、2.77mmol)、ジピロメタン12(590mg、2.75mmol)およびCHCl(280mL)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(112μL、0.9mmol)を加えた。室温で2時間攪拌し、DDQ(945mg、4.1mmol)を加えた。反応混合液を室温でさらに2時間攪拌し、次いでin vacuoで溶媒をとり除いた。残留物をシリカゲル(3.8g)上に吸着させ、カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてCHCl)にて精製し、ポルフィリン14(390mg;30%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−2.96(s,2H)、4.60(s,6H)、9.44(d,4H)、9.73(m,4H)。
3.[5,15−ビス(メトキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(15)
DMF(30mL)中の14(115mg、0.20mmol)およびMnCl(130mg、1.0mmol)の溶液を一晩、145℃で熱した。反応混合液を空気スチームにさらすと同時に、室温まで冷やした。DMFの蒸発で、3gシリカゲル上に吸着させた固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(グラジエント溶出3−10% MeOH/CHCl)による精製でポルフィリン15(117mg)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=450nm、ε=9.90×10L/cm−mol;FAB MS m/z=615[C2614MnN
例5
V.[5,15−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(21)
【化11】
Figure 0004648542
【0046】
1.5,15−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリン(18)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、250mLの三股丸底フラスコに、新鮮な蒸留したエチルグリオキシレート(トルエン中50%、310mg、1.5mmol)、CHCl(150mL)、およびジピロメタン17(222mg、1.5mmol)(Chongら,Aust.J.Chem.1969,22,229)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、BF・OEt(37μL、0.3mmol)を加えた。室温で30分間攪拌し、DDQ(258mg、1.14mmol)を加え、溶液を一晩攪拌した。粗精製物質をシリカゲル(3g)上に吸着させ、カラムクロマトグラフィー(50→75%CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)にて精製し、ポルフィリン18(22mg;7%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.2(s,2H)、1.9(m,6H)、5.15(m,4H)、9.5(m,4H)、9.7(m,4H)、10.4(s,2H)。
2.5−(エトキシカルボニル)ポルフィリン(19)およびポルフィリン(20)
ポルフィリン19(10mg;2%)および20(3mg;0.5%)を先の反応混合液のクロマトグラフィーによる精製の際に単離した。ポルフィリン19について、H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.74(s,2H)、1.87(t,J=6.9Hz)、5.16−5.13(m,2H)、9.43(s,4H)、9.49−9.47(m,2H)、9.65(m,2H)、10.26(s,1H)、10.31(s,2H);FAB MS m/z=382[C2318
3.[5,15−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(21)
ポルフィリン18(22mg、0.058mmol)、MnCl(55mg、0.44mmol)および無水DMF(8mL)の溶液を、環流凝縮器を取り付けた丸底フラスコ内で125℃で熱した。1時間後、反応混合液を空気スチームにさらし、溶液を一晩攪拌した。反応混合液を室温まで冷やし、そしてin vacuoで溶媒を蒸発させた。粗精製固体物質をシリカゲル(1.2g)上に吸着させ、カラムクロマトグラフィー(グラジエント溶出0→7% MeOH/CHCl)によって精製し、暗色固体として21(6mg;19%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=452.5nm、ε=2.48×10L/cm−mol;FAB MS m/z=507[C2620MnN
例6
VI.[5,10,15,20−テトラキス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(27)
【化12】
Figure 0004648542
【0047】
1.ジ−n−プロピルd−酒石酸塩(24)
d−酒石酸(2.56g、17.0mmol)、n−プロパノール(30mL)および濃HSO(6mL)を3日間の環流下で熱した。次いで溶液を室温まで冷却し、HOとCHClの間に分配した。有機層を水飽和NaHCO、HOおよび塩水で連続的に洗浄し、次いで乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去した。得られた粗精製エステル24(2.6g、65%)をさらなる精製を行わずに使用した。H NMR(300MHz、CDCl)δ 1.0(t,6H)、1.75(m,2H)、3.2(2シングレット,2H)、4.25(m,4H)、4.55(m,2H);DI MS m/z=235[C1018+H]
2.n−プロピルグリオキシレート(25)
無水エーテル(10mL)中のジ−n−プロピルd−酒石酸塩(24、0.73g、3.1mmol)を過ヨウ素酸二水和物(0.711g、3.12mmol)を加えながら、乾燥N下、0℃で磁気的に攪拌した。得られた溶液を1時間攪拌した。無水NaSOを加え、得られた乳状溶液を濾過し、溶媒をin vacuoで蒸発させ、油として25(0.670g;93%)を得た。:CI MS(メタン)m/z=117 [C+H]
3.5,10,15,20−テトラキス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリン(26)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、2Lの三股丸底フラスコに、25(1.31g、11.3mmol)、CHCl(1.1L)、およびピロール(0.78ml、11.2mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5分間攪拌し、BF・OEt(416μL、3.3mmol)を加えた。3.5時間攪拌した後、DDQ(1.92g、8.5mmol)を反応混合液に加え、室温でさらに2時間続けて攪拌した。クレー(Clarion 550クレー、6g)を加え、反応混合液を一晩攪拌した。異質成分の混合液をセライトを通して濾過し、続いてin vacuoで溶媒を除去し、シリカゲル(2.5g)上に吸着させた固体混合物を得た。クロマトグラフィー精製(グラジエント溶出66→100%CHCl/ヘキサン)にて、固体として27(130mg;7%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.31(s,2H)、1.29(t,12H)、2.18(m,8H)、5.02(7、8H)、9.52(s,8H)。
4.[5,10,15,20−テトラキス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(27)
DMF中のポルフィリン26(170mg、0.260mmol)およびMnCl(167mg、1.32mmol)の溶液を2時間 145℃で熱し、次いで空気スチームにさらした。反応混合液をまた2−3時間熱し、次いで空気スチーム下で一晩、室温まで冷却した。DMFのin vacuoでの蒸発で、シリカゲル(2.6g)上に吸着させた固体混合体を得た。カラムクロマトグラフィー(2.5% MeOH/CHClで溶出)での精製で暗色固体として27(170mg;88%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=456nm、ε=1.35×10L/cm−mol;FAB MS m/z=707[C3636MnN
例7
VII.[5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(29)
【化13】
Figure 0004648542
【0048】
1.5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリン(28)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、250mLの三股丸底フラスコに、n−プロピルグリオキシレート(25;154mg、1.3mmol)、ジピロメタン12(283mg、1.3mmol)およびCHCl(130mL)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(32μL、0.26mmol)を加えた。室温で1.5時間攪拌し、DDQ(225mg、1.0mmol)を加えた。反応混合液を室温でさらに2時間攪拌し、クレー(Clarion 550、500mg)で処理した。反応混合液をセライトを通して濾過し、続いて溶媒を蒸発させ、シリカゲル(2.5g)上に吸着させた残留物を得た。カラムクロマトグラフィー(50%CHCl/ヘキサンで溶出)にて、固体のポルフィリン28(15mg;3.7%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−2.94(s,2H)、1.3(m,6H)、2.2(m,4H)、5.04(t、4H)、9.46(d,4H)、9.74(m、4H)。
2.[5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)−10,20−ビス(トリフルオロメチル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(29)
DMF(10mL)中の28(15mg、0.02mmol)およびMnCl(28mg、0.22mmol)の溶液を空気スチームにさらしながら145℃で熱した。反応が完了したことを示すUV−visによる解析の後、反応混合液を室温まで冷却する。DMFの蒸発で、シリカゲル(1.5g)上に吸着させた固体混合体を得た。カラムクロマトグラフィー(0→2.5% MeOH/CHClにてグラジエント溶出)での精製でポルフィリン28(15mg;87%)を得た。:UV−visλmax=450.5nm、ε=1.10×10L/cm−mol;FAB MS m/z=671[C3022MnN
例8
VIII.[5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(32)および[5−(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(33)
【化14】
Figure 0004648542
【0049】
1.5−(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリン(30)および5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリン(31)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った、丸底フラスコに、ジピロメタン17(Chongら,Aust.J.Chem.1969,22,229)(0.63g、4.3mmol)、CHCl(430mL)、n−プロピルグリオキシレート(25、0.5g、4.3mmol)およびNaCl(23mg、0.43mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(160μL、1.3mmol)を加えた。65分間攪拌した後、DDQ(732mg、3.23mmol)を加え、反応混合液を一晩攪拌した。in vacuoで溶媒を除去し、シリカゲル(2g)上に吸着させた粗精製産生物を得た。カラムクロマトグラフィー精製(50%→80% CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)にて、ポルフィリン20、ポルフィリン30(10mg;1.2%)およびポルフィリン31(30mg、2.9%)を産生した。ポルフィリン30について:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.62(s,2H)、1.31(t,3H)、2.24(m,2H)、5.04(t、2H)、9.48(d,2H)、9.51(m、4H)、9.70(d、2H)、10.33(s、1H)、10.36(s,2H)。ポルフィリン31について:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.33(s,2H)、1.31(t,6H)、2.24(m,4H)、5.03(t、4H)、9.47(d,4H)、9.69(d、4H)、10.38(2H)。
2.[5,15−ビス(n−プロポキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(32)
無水DMF(25mL)中のポルフィリン31(30mg、0.062mmol)の磁気的に攪拌した溶液に、MnCl(39mg、0.27mmol)を加えた。反応フラスコに環流凝縮器を装着し、溶液を2時間 145℃まで熱し、次いで空気スチームにさらした。反応混合液をさらに3−4時間熱し、次いで溶液を空気スチーム下、48時間室温まで冷却した。in vacuoでのDMFの蒸発で、シリカゲル(2g)上に吸着させた粗精製産生物を得た。カラムクロマトグラフィー(5→7.5% MeOH/CHClにてグラジエント溶出)での精製でポルフィリン30(35mg;98%)を暗色固体として得た。:mp>300℃;UV−visλmax=452.5nm、ε=6.10×10L/cm−mol;FAB MS m/z=535[C2824MnN
例9
IX.[5,10,15,20−テトラキス(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(37)
【化15】
Figure 0004648542
【0050】
1.ジ−(2,2,2−トリフルオロエチル)d−酒石酸塩(34)
d−酒石酸(23;25g、0.17mol)、トリフルオロエタノール(200ml)およびHSO(59mL)を22時間、環流下で磁気的に攪拌し、熱した。溶液を室温まで冷却し、HOとCHCl間で分液した。HO層をCHCl(2×150mL)にて抽出した。混合した有機層を飽和水和NaHCOおよび塩水で洗浄し、セライトの土台を通して濾過し、in vacuoで蒸発させた。残留物をエチルエーテルで溶解し、シリカプラグを通して濾過した。このシリカをca.600mLですすいだ。エーテルをin vacuoで除去し、残留物をエーテル/ヘキサンより再結晶し、白色結晶として34(17.3;33%)を産出した。:mp77−79℃;H NMR(300MHz、CDCl)δ 3.13(2シングレット,2H)、4.6(m,6H)。
2.2,2,2−トリフルオロエチルグリオキシレート(35)
無水エーテル(25mL)中の34(1g、3.2mmol)を過ヨウ素酸二水和物(0.72g、3.2mmol)を1時間の過程を越えて分割して(3×0.24g)加えながら、乾燥N下、0℃で磁気的に攪拌した。溶液をさらに4時間攪拌した。反応溶液をデカントし、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去した。物質をすぐに、そしてさらなる精製をせずに使用した(0.85g、86%)。
3.5,10,15,20−テトラキス(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリン(36)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、2,2,2−トリフルオロエチルグリオキシレート33(0.85g、5.4mmol)、CHCl(550mL)、およびピロール(0.38ml、5.4mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5分間攪拌し、次いでBF・OEt(0.20mL、1.62mmol)を加えた。反応混合液を攪拌させた。1.5時間攪拌した後、DDQ(0.927g、4mmol)を加え、反応混合液をさらに30分間攪拌した。クレー(Clarion 550、4.17g)を加え、得られた懸濁液を1時間攪拌し、次いで全容液をセライト床を通して濾過した。濾過液を蒸発させ、シリカゲル(2.5g)上に吸着させた。シリカ上での残留物のクロマトグラフィー(50→66%CHCl/ヘキサンで溶出)にて、36(37mg;3.4%)を固体として得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.6(s,2H)、5.5(q,8H)、9.5(s,8H)。
4.[5,10,15,20−テトラキス(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(37)
磁石攪拌器と凝縮器を備えた丸底フラスコに、ポルフィリン36(36mg、0.043mmol)、MnCl(27mg、0.21mmol)およびDMF(10ml)を加えた。反応混合液を2時間、140℃まで熱し、次いで空気スチームにさらした。5時間後さらにMnCl(27mg、0.21mmol)を加え、反応混合液を100℃で3日間攪拌した。溶媒をin vacuoで取り除き、残留物をシリカゲル(1g)上に吸着させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(グラジエント溶出0→3%MeOH/CHCl)で暗色固体としてポルフィリン37(23mg;58%)を得た。:FAB MS m/z=867[C321612MnN;UV−visλmax=453.5nm、ε=7.30×10L/cm−mol。
例10
X.[5,10,15,20−テトラキス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(41)および[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(42)
【化16】
Figure 0004648542
【0051】
1.ジ−n−ブチルd−酒石酸塩(38)
d−酒石酸(25g、167mmol)、n−ブタノール(200mL)および濃HSO(59mL)を一晩、環流で下熱した。溶液を室温まで冷却し、次いでHOとCHCl間で分液した。有機層を水飽和NaHCOで洗浄し、次いでセライトに通して濾過した。次いで有機溶媒を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去した。得られた油をKugelrohr蒸留(bp=100−105℃、0.06mmHg)にて精製し、明光黄色油として38を産出した。:H NMR(300MHz、CDCl)δ 0.9(t,6H)、1.4(m,4H)、1.65(m,4H)、3.2(m,2H)、4.35(m,4H)、4.5(m,2H)。
2.n−ブチルグリオキシレート(39)
無水エーテル(150mL)中の酒石酸塩38(5g、19mmol)の溶液を、過ヨウ素酸二水和物(4.35g、19mmol)を1時間の過程を越えて分割して(3×1.45g)加えながら、乾燥N下、0℃で磁気的に攪拌した。得られた溶液を4時間攪拌し、固体沈殿物からデカントし、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去し、油として39(4.72g;96%)を得た。粗精製混合物をすぐに、そしてさらなる精製をせずに使用した。
3.5,10,15,20−テトラキス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリン(40)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、n−ブチルグリオキシレート(39、2.5g、19mmol)、CHCl(1.9L)、NaCl(0.11g、1.9mmol)およびピロール(1.33ml、19mmol)を加えた。反応混合液を5分間攪拌し、次いでBF・OEt(0.71mL、5.7mmol)を加えた。1時間攪拌した後、DDQ(3.27g、14.3mmol)を加え、反応混合液を一晩攪拌した。Clarion 550クレー(15g)を加え、得られた懸濁液を2−3時間攪拌し、次いでセライト土台を通して濾過した。溶液をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル(2g)上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(50→100%CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)での精製で、ポルフィリン40(0.36g;11%)を暗紫固体として得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.32(s,2H)、1.12(t,12H)、1.70(m,8H)、2.14(q,8H)、5.06(t、8H)、9.51(s,8H)。
4.[5,10,15,20−テトラキス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(41)および[5−カルボキシ−10,15,20−トリス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(42)
無水DMF(50mL)中のポルフィリン40(355mg、0.50mmol)およびMnCl(318mg、2.53mmol)の溶液を攪拌し、1時間145℃まで熱し、次いで2時間空気スチームにさらした。反応混合液を空気スチーム下、一晩で室温まで冷却した。DMFの蒸発でシリカゲル(2g)上に吸着させた粗精製固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(0−5%MeOH/CHClでのグラジエント溶出)での精製により固体としてポルフィリン41(170mg)および42(10mg)を得た。ポルフィリン41について:mp200−210℃;UV−visλmax=456.0nm、ε=1.4×10L/cm−mol、FAB MS m/z=763[C4044MnN。ポルフィリン42について:mp200−205℃;UV−visλmax=459.5nm、ε=7.2×10L/cm−mol、FAB MS m/z=707[C3636MnN
例11
XI.[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)ポリフィリナト]マンガン(III)クロライド(45)
【化17】
Figure 0004648542
【0052】
1.5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)ポリフィリン(44)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、n−ブチルグリオキシレート(39、1.0g、7.7mmol)、CHCl(390mL)、NaCl(42mg、0.77mmol)およびジピロメタン(1.12g、7.7mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5分間攪拌し、次いでBF・OEt(283μL、2.3mmol)を加え、反応混合液を30分間攪拌した。DDQ(1.3g、5.8mmol)を加え、反応混合液をまた30分間攪拌した。溶媒をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル(2g)上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(50→66%CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)での精製で、44(137mg;7%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.7(s,2H)、1.16(t,6H)、1.78(m,4H)、2.20(m,4H)、5.07(t、4H)、9.37(d,4H)、9.58(d,4H)、10.19(s,2H)。
2.[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(45)
磁石攪拌器を備えた丸底フラスコに、ポルフィリン43(137mg、0.27mmol)、MnCl(170mg、1.3mmol)およびDMF(110ml)を加えた。反応混合液を140℃まで熱した。2時間攪拌した後、反応液を110℃で一晩、空気スチームにさらした。溶媒をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル上に吸着させた。シリカ上でのカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/CHClでの溶出)での精製により暗色固体として45(65mg;43%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=563nm、ε=8.4×10L/cm−mol、FAB MS m/z=563[C3028MnN
例12
XIII.[5,15−ビス(トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(53)および[5−(トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(54)
【化18】
Figure 0004648542
【0053】
1.5−トリフルオロエトキシカルボニルポルフィリン(51)および5,15−ビス(トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリン(52)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、ジピロメタン17(Chongら,Aust.J.Chem.1969,22,229)(1.41g、9.6mmol)、CHCl(1.15L)、トリフルオロエチルグリオキシレート(35、1.6g、9.6mmol)およびNaCl(53mg、0.96mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(176μL、1.43mmol)を加えた。30分間攪拌した後、DDQ(1.63g、7.2mmol)を加え、反応混合液を一晩間攪拌した。溶媒をin vacuoで除去し、シリカゲル(2g)上に吸着させた粗精製産生物を得た。カラムクロマトグラフィー精製(50→80%CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)で、ポルフィリン20、ポルフィリン51(38mg)およびポルフィリン52(54mg)を得た。ポルフィリン51について:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.58(s,2H)、5.43(q,2H)、9.45(m,4H)、9.51(d,2H)、9.70(d、2H)、10.30(s,1H)、10.35(s,2H)。ポルフィリン52について:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.11(s,2H)、5.44(q,4H)、9.50(d,4H)、9.70(d,4H)、10.42(s、2H)。
2.[5,15−ビス(トリフルオロエトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(53)
無水DMF(60mL)中のポルフィリン31(54mg、0.1mmol)の磁気的に攪拌した溶液にMnCl(63mg、0.5mmol)を加えた。反応フラスコに環流凝集器を取り付け、溶液を2時間145℃まで熱し、次いで空気スチームにさらした。さらに反応を完了させるためにMnCl(63mg、0.5mmol)を加えた。反応混合液をさらに3−4時間熱し、次いで空気スチーム下48時間で室温にまで冷却した。in vacuoでのDMFの蒸発で、シリカゲル(2g)上に吸着させた粗精製産生物を得た。カラムクロマトグラフィー(5→7.5%MeOH/CHClでのグラジエント溶出)による精製で暗色固体として53(45mg;72%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=451nm、ε=8×10L/cm−mol、FAB MS m/z=615[C2614MnN
例13
XV.[5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(61)
【化19】
Figure 0004648542
【0054】
1.meso−(N,N−ジメチルアミド)ジピロメタン(59)
磁石攪拌子とN引入口を装備した丸底フラスコに、N,N−ジメチルグリオキサミド(56、2.0g、20mmol)、ピロール(16mL、235mmol)およびCHCl(40mL)を入れた。次いでトリフルオロ酢酸(0.6mL、7.8mmol)を加えた。得られた赤燈色溶液を室温で一晩攪拌し、分液漏斗に移し、CHClで希釈し、次いでHO、飽和水和NaHCO、HOおよび塩水で洗浄した。燈色の部分を乾燥させ(NaSO)、濾過した。溶媒をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル(5g)上に吸着させた。クロマトグラフィー(SiO、40%CHCl/ヘキサン→3%CHOH/CHCLでグラジエント溶出)による精製で、明褐色固体としてジピロメタン59(1.24g;31%)を得た。:H NMR(300MHz、CDCl)δ 2.99(s,3H)、3.18(s,3H)、5.41(s,1H)、6.03(ブロードs,2H)、6.07(m、2H)、6.62(ブロードs,2H)、9.30(ブロードs,2H)。
2.5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリン(60)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、ジピロメタン59(500mg、2.30mmol)、CHCl(230mL)、エチルグリオキシレート(トルエン中50%、470mg、2.30mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(57μL、0.46mmol)を加えた。45分間攪拌した後、DDQ(392mg、1.73mmol)を加え、反応混合液を一晩間攪拌した。溶媒をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル(4g)上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(0→3%CHOH/CHClでグラジエント溶出)による繰り返した精製で、暗紫固体としておよびアトロプ異性体の混合物としてポルフィリン60(7mg、1%)を得た。:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.2(s,2H)、1.8(t,6H)、2.8(m,6H)、3.8(s,6H)、5.1(m、4H)、9.3(d,4H)、9.5(d,4H);FAB MS m/z=597[C3232+H]
3.[5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(エトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(61)
DMF(6mL)中の60(7.0mg、0.012mmol)およびMnCl(15mg、0.12mmol)の溶液を1時間145℃で熱し、空気スチームにさらした。反応混合液をさらに1.5時間熱し、次いで空気スチーム下一晩で室温まで冷却した。さらにMnCl(15mg、0.12mmol)を反応混合液に加え、1.5時間145℃で熱し、次いで熱している間空気スチームに20分さらした。反応混合液を室温まで冷却した。DMFの蒸発でシリカゲル(1g)上に吸着させた固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(10%MeOH/CHCl)による精製で暗赤色固体としてポルフィリン61を得た。:UV−visλmax=458.5nm、FAB MS m/z=649[C3230MnN
例14
XVI.[5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(63)
【化20】
Figure 0004648542
【0055】
1.5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリン(62)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った丸底フラスコに、CHCl(30mL)およびNaCl(25mg、0.43mmol)中のジピロメタン59(915mg、4.21mmol)、CHCl(400mL)および新鮮なメチルグリオキシレート(370mg、4.21mmol)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(160μL、1.26mmol)を加えた。30分間攪拌した後、DDQ(1.43g、6.32mmol)を加え、反応混合液を一晩間攪拌した。溶媒をin vacuoで除去し、残留物をシリカゲル(4g)上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(0→10%CHOH/CHClでグラジエント溶出)の繰り返した精製で、暗紫固体としておよびアトロプ異性体の混合物としてポルフィリン62(40mg、1.7%)を得た。:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.1(s,2H)、2.71、2.78(2シングレット,6H)、3.81(s,6H)、4.60(s,6H)、9.30(d,4H)、9.53(d,4H);FAB MS m/z=569[C3023+H]
2.[5,15−ビス(ジメチルアミド)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(63)
DMF(18mL)中の62(41mg、0.072mmol)およびMnCl(181mg、1.44mmol)の溶液を、1.5時間145℃で熱し、次いで空気スチームにさらした。反応混合液をさらに1時間熱し、次いで空気スチーム下で一晩で室温まで冷却した。DMFの蒸発でシリカゲル(1.5g)上に吸着させた固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(5→20%CHOH/CHClでグラジエント溶出)による精製で暗赤色固体を得た。この固体をCHCl(10mL)に溶解し、溶解漏斗を通して濾過した。残留固体を2%CHOH/CHClで洗浄した。濾過液をあわせ、溶媒をin vacuoで除去して、アトロプ異性体の黒色固体混合物として63(10mg;21%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=458.5nm、ε=3.33×10L/cm−mol;FAB MS m/z=621[C3026MnN
例15
XVIII.[5,15−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(70)および[5−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト)マンガン(III)クロライド(71)
【化21】
Figure 0004648542
【0056】
1.5−(メトキシカルボニル)ポルフィリン(68)および5,15−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリン(69)
磁石攪拌子とN引入口を装備したホイルで覆った3L丸底フラスコに、ジピロメタン17(2.92g、20mmol)、CHCl(1900mL)、メチルグリオキシレート7(1.76g、20mmol)をCHCl(100mL)およびNaCl(118mg、2mmol)中の溶液として連続して加えた。この反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(740μL、6.0mmol)を加えた。30分間攪拌した後、DDQ(6.81g、30mmol)を加え、溶液を2日間攪拌した。溶媒をin vacuoで除去し、黒色タールを産出し、これをCHCl/MeOH(99:1)に溶解し、シリカゲルの短いプラグを通して濾過した。濾過液を濃縮し、シリカゲル(1g)上に吸着させ、カラムクロマトグラフィー(33%ヘキサン/CHCl→100%CHClでグラジエント溶出)によって精製し、ポルフィリン20、68(30mg、0.7%)および69(61mg;1.4%)を得た。ポルフィリン68:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.6(s,2H)、4.6(s,3H)、9.49−9.53(m,6H)、9.7(d,2H)、10.3−10.5(m、3H)。ポルフィリン69:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.2(s,2H)、4.6(s,6H)、9.5(d,4H)、9.7(d,2H)、10.4(s、2H)。
2.[5,15−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(70)
無水DMF(70mL)中のポルフィリン69(61mg、0.142mmol)の磁気的に攪拌した溶液にMnCl(90mg、0.71mmol)を加えた。反応混合液を2時間、150℃で熱し、次いで空気スチームにさらした。反応溶液をさらに2−3時間熱し、溶液を空気スチーム下一晩、室温まで冷やした。次いで反応混合液を再び150℃まで熱し、さらに4時間攪拌した。DMFをin vacuoで除去し、シリカゲル(1g)上に吸着させた固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(5%MeOH/CHCl)による精製で、暗色固体として化合物70(25mg;34%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=452.0nm、ε=4.40×10L/cm−mol;FAB MS m/z=479[C2416MnN
例16
XX.[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(79)、[10,20−ビス(n−ブトキシカルボニル)−5−カルボキシ−15−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(80)、[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)−10−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(81)および[5−メトキシカルボニル−10,15,20−トリス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(82)
【化22】
Figure 0004648542
【0057】
1.(n−ブトキシカルボニル)ジピロメタン(76)
CHCl(100ml)中のn−ブチルグリオキシレート(39)(3.85g、29.6mmol)溶液を、ホイルで覆ったフラスコ中でN下磁気的に攪拌した。ピロール(24.6ml、355mmol)を加え、反応混合液を一晩攪拌したままにした。黒色産生物混合物を溶媒の蒸発後に得た。この物質を溶出液としてCHClを用いてシリカのプラグを通して濾過した。残留物のシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(溶出:1:1 ヘキサン:CHCl)により純粋なジピロメタン76(1.04g、14%)を得た。
2.5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリン(77)および5−メトキシカルボニル−10,15,20−トリス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリン(78)
磁石攪拌器とN引入口を装備したホイルで覆った500mL三股丸底フラスコに、メチルグリオキシレート(376mg、4.27mmol)、ジピロメタン39(1.04g、4.23mmol)、NaCl(27mg、0.46mmol)およびCHCl(420mL)を連続的に加えた。反応混合液を5−10分間攪拌し、次いでBF・OEt(155μL、1.26mmol)を加えた。30分間室温で攪拌した後、DDQ(1.43g、6.3mmol)を加えた。反応混合液を室温でさらに2時間攪拌し、次いで溶媒をin vacuoで除去した。残留物を繰り返しクロマトグラフィー精製で精製し、ポルフィリン77(75mg)および78(20mg)を得た。ポルフィリン77:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.41(s,2H)、1.11(t,6H)、1.69(m,4H)、2.12(m,4H)、4.59(s、6H)、5.05(t,4H)、9.49(s,8H)。ポルフィリン78:H NMR(300MHz、CDCl)δ−3.34(s,2H)、1.11(7,9H)、1.70(m,6H)、2.13(m,6H)、4.60(s、3H)、5.05(t,6H)、9.51(s,8H)。
3.[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)−10,20−ビス(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(79)、[10,20−ビス(n−ブトキシカルボニル)−5−カルボキシ−15−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(80)、[5,15−ビス(n−ブトキシカルボニル)−10−(メトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(81)
DMF(35mL)中の77(75mg、0.12mmol)およびMnCl(163mg、1.3mmol)の溶液を2時間145℃で熱した。次いで反応混合液を室温まで冷却しながら、空気スチームにさらした。DMFの蒸発で2gのシリカゲル上に吸着させ固体混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(0−7.5%MeOH/CHClでグラジエント溶出)による精製でポルフィリン79(33mg)を得た。残った混合画分をさらに精製し、ポルフィリン80(10mg)および81(1mg)を得た。ポルフィリン79:mp200−205℃;UV−visλmax=456.0nm、ε=9.50×10L/cm−mol;FAB MS m/z=679[C3432MnN。ポルフィリン80:mp>300℃;UV−visλmax=460.0nm、ε=8.20×10L/Cm−mol;FAB MS m/z=665[C3330MnN。ポルフィリン81:FAB MS m/z=621[C 230MnN
4.[5−メトキシカルボニル−10,15,20−トリス(n−ブトキシカルボニル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(82)
DMF(25mL)中の78(20mg、0.03mmol)およびMnCl(28mg、0.22mmol)の溶液を1.5時間140℃で熱した。さらにMnCl(26mg、0.21mmol)を反応混合液に加えた。反応混合液を空気スチームにさらし、加熱をさらに4時間続けた。反応混合液を空気スチーム下で一晩、室温まで冷却した。DMFの蒸発で固体混合物を得、2gのシリカゲル上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(2−7.5%MeOH/CHClでグラジエント溶出)による精製でポルフィリン82(6mg)を得た。:mp180−185℃;UV−visλmax=456.0nm、ε=7.10×10L/cm−mol;FAB MS m/z=721[C3738MnN
例17
XII.[5,15−ビス(エトキシカルボニル)−10,20−ビス(エチル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(50)
【化23】
Figure 0004648542
【0058】
1.meso−(エトキシカルボニル)ジピロメタン(47)
磁石攪拌器とN引入口を装備した丸底フラスコに、エチルグリオキシレート(12.6g、0.123mol)、ピロール(102mL、1.48mol)、およびCHCl(700mL)を入れた。次いでトリフルオロ酢酸(3.8mL、0.049mol)を加えた。得られた暗色溶液を室温で一晩攪拌し、分液漏斗に移し、CHClで希釈し、次いでHO、飽和水和NaHCO、HOおよび塩水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去した。粗精製産物を繰り返しシリカゲル上でクロマトグラフした(50%CHCl/ヘキサンで溶出)。CHCl/ヘキサンより再結晶して、白色結晶として産物47を得た(9.39g;35%)。:mp70−75℃;H NMR(300MHz、CDCl)δ 1.31(t,3H)、4.24(q,2H)、5.10(s,1H)、6.09(ブロードs、2H)、6.16(m,2H)、6.72(ブロードs,2H)、8.45(ブロードs,2H)。
2.5,15−ビス(エトキシカルボニル)−10,20−ビス(エチル)ポルフィリン(49)
空気凝縮器を設置したホイルで覆ったフラスコ中で、ジピロメタン47(150mg、0.687mmol)を、90℃で5分間プロピオン酸(5mL)、HO(0.2mL)およびピリジン(17μL)中で磁気的に攪拌した(Neya,S;Funasaki,N.J.Heterocyclic Chem.1997,34,689−690)。プロピオンアルデヒド(25μL、0.34mmol)を加え、反応混合液を40分間攪拌した。さらにプロピオンアルデヒド(10μL、0.14mmol)を反応混合液に加え、2時間攪拌し、CHClにて希釈した。有機相をHO、0.05N NaOH(2×)およびHOで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒をin vacuoで除去した。残留物をCHCl(250mL)に溶解し、DDQ(108mg、0.48mmol)を加えた。一晩の攪拌後、試料をシリカゲル(4g)上に吸着させた。カラムクロマトグラフィー(50→100%CHCl/ヘキサンでグラジエント溶出)による精製で、暗色固体としてポルフィリン46(12mg;10%)を得た。:H NMR(300MHz、CDCl)δ 1.81(t,6H)、2.13(t,6H)、5.11−4.99(m,8H)、9.44(d、4H)、9.54(d,4H);FAB MS m/z=511[C3030+H]
3.[5,15−ビス(エトキシカルボニル)−10,20−ビス(エチル)ポルフィリナト]マンガン(III)クロライド(50)
無水DMF(4mL)中のポルフィリン49(12mg、0.025mmol)の磁気的に攪拌した溶液に、MnCl(23mg、0.19mmol)を加えた。反応フラスコに環流凝縮器を設置し、溶液を125℃まで熱した。次いで空気を反応容器内に引き、溶液を一晩攪拌した。フラスコを室温まで冷却し、溶媒をin vacuoで除去した。粗精製物質をシリカゲル(1g)上に吸着させ、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(0→6%MeOH/CHClのグラジエント溶出)で暗色固体として47(3.5mg;24%)を得た。:mp>300℃;UV−visλmax=462.5nm、ε=3.43×10L/cm−mol;FAB MS m/z=563[C3028MnN
例18
新規触媒的オキシダントによる過酸化肺傷害の減衰
酸素過剰症による肺毒性は、スーパーオキシドを含む活性酸素種の形成と関連していると考えられている。スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)およびカタラーゼのような抗オキシダント酵素の増加したレベルが、ラットおよびマウスでの酸素過剰症に対する生存力と適用の増加に関連する。ラットに対する酸素過剰症肺傷害からの保護を与える触媒的抗オキシダントの役割を調べた。化合物は広いスペクトルの抗オキシダント特性をもつマンガンポルフィリン(AEOL−11201(図1参照))である。オスSprague−Dawleyラットを7日間、100%O、635mmHGにさらした。この動物に15mg/kgの化合物、または媒体を腹空内に24時間毎に注射した。酸素過剰症肺傷害のマーカーである、血管周辺虚血をヘマトキシリンおよびエオシン染色肺区画で評価した。空気対照動物と比較し、酸素曝露群で有意な血管周辺虚血が発達した。AEOL−11201は、O曝露ラットでの小さな虚血を中間の大きさの血管まで有意に減少させた。これらの結果は、マンガンポルフィリンが、活性酸素種を含む疾病状態での治療的抗オキシダントとして有用であることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の特定の化合物の構造を示す。SOD活性値はMcCord and Fridovich,J.Biol.Chem.244:6049(1969)の方法を用いて決定した。TBARS値は以下のようにして得た。
ホモジェネート
凍結成人Sprague−Dawleyラット脳、肺およびマウス肺(Pel−Freez,Rogers,AR)をpH7.4で氷冷50mMリン酸カリウム5容量内でポリトロン(Turrax T25,Germany)で均質化した。ホモジェネートタンパク質濃度を、ウシ血清アルブミンをスタンダードとして使用して、クーマシープラス(Coomassie Plus)タンパク質アッセイ(Pierce,Rockford,IL)にて決定した。ホモジェネート容量を、10mg/mlの最終タンパク質濃度を得るよう緩衝液で調整し、−80℃で部分標本として凍結した。
ホモジェネートの酸化
0.2mlのホモジェネート(0.2mg タンパク質)およびさまざまな濃度の坑オキシダントを含んだ微小遠心チューブ(1.5ml)を37℃にて15分間インキュベートした。ラット脳ホモジェネートの酸化を、塩化鉄(0.25mM)およびアスコルビン酸塩(1mM)を含む新鮮な調製済み保存嫌気性溶液0.1mlの添加で開始した。試料を30分間37℃の振とう水浴に置いた(最終容量1ml)。反応をエタノール中の保存液ブチル化ヒドロキシトルエン(60mM)溶液0.1μLの添加で停止させた。
脂質過酸化測定
ラット脳ホモジェネートでのチオバルビツール酸活性種(TBARS)の濃度を脂質過酸化の指標として用いた。マロンジアルデヒドスタンダードを、0.01N HCl 10ml中の1,1,3,3−テトラメトキシプロパン8.2μLを加え、室温で10分間混合することで入手した。この保存液をさらに水で希釈し、0.25から25μMの範囲のスタンダードを得た。試料またはスタンダード(200μL)を1.5ml閉じた微小遠心チューブ内で0.2Mのリン酸保存液200μLで酸性化した。着色反応を混合した保存チオバルビツール酸溶液(0.11M)25μLの添加で開始し、次いで30分間90℃のヒートブロックに置いた。TBARSを3分間ボルテックスし、1分間氷上で冷却することでn−ブタノール0.5mlで抽出した。次いで試料を3分間12,000×gで遠心し、150μlのn−ブタノール相を96ウェルプレートの各ウェルに入れ、25℃でThermomax プレートリーダー(Molecular Devices,Sunnydale,CA)で535nmにて読んだ。試料吸光度をMDA標準曲線からの外挿によってMDA等量(μM)に変換した。3つの研究で得た濃度での抗オキシダントはどれもチオバルビツール酸とのMDA標準の反応に影響しなかった。
統計学的解析
データをその平均±SEとして表した。50%脂質過酸化度を減少させる抗オキシダントの阻害濃度(IC50)およびそれぞれ95%信頼区間(CI)を、データへ変数傾きを持つシグモイド曲線を適合することで決定した(Prizm,GraphPad,San Diego,CA)。(Braughler et al,J.Biol.Chem.262:10438(1987);Kikugawa et al,Anal.Biochem.202:249(1992)も参照のこと)
【図2】 図2は本発明の特定の化合物の構造を示す。SOD活性値はMcCord and Fridovich,J.Biol.Chem.244:6049(1969)の方法を用いて決定した。TBARS値は以下のようにして得た。
【図3】 図3は本発明の特定の化合物の構造を示す。SOD活性値はMcCord and Fridovich,J.Biol.Chem.244:6049(1969)の方法を用いて決定した。TBARS値は以下のようにして得た。

Claims (29)

  1. 化学式
    Figure 0004648542
    の化合物であり、
    式中
    およびRは個別に
    −CO1−4アルキル、または
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンでn=1から3
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、
    それぞれのPは個別に水素である、化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. およびRが、個別に−CO1−4アルキル、または−COCHCX、Rが−H、−CO1−3アルキル、−COCHCX、−CON(CHまたはCX、Rが−H、−COOH、−CO1−3アルキル、−CON(CHまたは−CXである、請求項1に記載の化合物。
  3. およびRが個別に、−CO1−3アルキル、Rが−CO1−3アルキル、−CON(CH、または−CXおよびRは−H、−COOH、−CO1−3アルキル、−CON(CHまたは−CXである、請求項2に記載の化合物。
  4. またはRが−COCHまたは−COCHCHであり、Rが−COCH、−COCHCH、−CON(CH、またはCX、Rが−H、−COOH、−COCH、−COCHCHまたはCXである、請求項3に記載の化合物。
  5. 、RおよびRが個別に−COCHまたは−COCHCHで、Rが−H、−COOH、−COCH、−COCHCHまたは−COCHCXである、請求項に記載の化合物。
  6. 、R、RおよびRが個別に、−COCHまたは−COCHCHである、請求項5に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルおよび亜鉛から成る群より選択した金属と錯体形成している、請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物。
  8. 前記化合物がマンガンと錯体形成する請求項7に記載の化合物。
  9. 、R、RおよびRが個別に、−COCHまたは−COCHCHであり、それぞれのPが水素であり、前記化合物がマンガンと錯体を形成する請求項1に記載の化合物。
  10. 化学式
    Figure 0004648542
    の化合物であり、
    式中
    およびRは個別に
    −CO1−4アルキル、または
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンでn=1から3
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、
    それぞれのPは個別に水素である、化合物またはその薬学的に許容可能な塩の保護的量に細胞をインビトロで接触させることを含む、オキシダント誘導毒性から前記細胞を保護する方法。
  11. 前記化合物が、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルまたは亜鉛から成る群より選択した金属と錯体を形成する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記細胞が哺乳類細胞である請求項10に記載の方法。
  13. 化学式
    Figure 0004648542
    の化合物であり、
    式中
    およびRは個別に
    −CO1−4アルキル、または
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンでn=1から3
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、
    それぞれのPは個別に水素である、化合物またはその薬学的に許容可能な塩の効果的な量を患者に投与するための、オキシダント誘導毒性が原因である、またはその毒性によって悪化した状態を患っている前記患者を処置するための医薬の製造における前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  14. 前記化合物が、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルまたは亜鉛から成る群より選択した金属と錯体を形成する、請求項13に記載の使用。
  15. 化学式
    Figure 0004648542
    の化合物であり、
    式中
    およびRは個別に
    −CO1−4アルキル、または
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンでn=1から3
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、
    それぞれのPは個別に水素である、化合物またはその薬学的に許容可能な塩の効果的な量を患者に投与するための、酸化窒素(NO・またはそれらの生物学的活性形態の分解の結果の前記患者の病理学的状態を処置するための医薬の製造における前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  16. 前記化合物が、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルまたは亜鉛から成る群より選択した金属と錯体を形成する、請求項15に記載の使用。
  17. 化学式
    Figure 0004648542
    の化合物であり、
    式中
    およびRは個別に
    −CO1−4アルキル、または
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンでn=1から3
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、

    −H
    −C1−4アルキル
    −COOH
    −CO1−4アルキル
    −CO(CHCX、式中Xはハロゲンおよびn=1から3
    −CON(CH、または
    −CX、式中Xはハロゲン
    であり、
    それぞれのPは個別に水素である、化合物またはその薬学的に許容可能な塩の効果的な量を患者に投与するための、炎症疾病の前記患者を処置するための医薬の製造における前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  18. 前記化合物が、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケルまたは亜鉛から成る群より選択した金属と錯体を形成する、請求項17に記載の使用。
  19. 前記金属がマンガンである、請求項18に記載の使用。
  20. 前記炎症疾病が炎症肺疾患である、請求項17に記載の使用。
  21. 前記炎症肺疾患が気管支疾病である、請求項20に記載の使用。
  22. 前記炎症肺疾患が喘息である、請求項20に記載の使用。
  23. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  24. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  25. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  26. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  27. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  28. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
  29. 次式の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
    Figure 0004648542
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