JP4647447B2 - 試料分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料に光を照射し、該試料内を伝播した光の光情報を取得することにより、試料内の特性を分析する試料分析装置に関するものである。
近年、生体等の光散乱物質に対する吸光分析技術の開発が薦められている。生体などの光散乱物質に照射された光は多重散乱を繰り返しながら吸収されて生体の外部に出てくる。このような光散乱物質内の光の振る舞いについては光拡散理論に基いた光拡散方程式で表される。この光拡散方程式は微分方程式の形で記述される。このため、図7に示すように生体の外部に出射した光を計測し光拡散方程式に当てはめることにより、生体の吸収係数分布または散乱係数分布等の光学特性値分布を得ることができる。
このような検出を行う方法の一例として、時間幅の極めて狭い、ピコ秒程度の極短パルス光を用いる時間分解分光法(time-resolved spectroscopy)を用いたシステムや、高い周波数で変調された変調光を用いる周波数分解分光法(frequency-domain spectroscopy)を用いたシステムが提案されている。
ピコ秒程度の極短パルス光を用いる時間分解分光法においては、パルス状の光を試料(光散乱物質)へ入射させ、試料内を伝播した後に、外部に出てくる光の散乱による時間的な広がり(時間プロファイル)を計測することにより、光拡散方程式をもとにして、試料内の光学特性値分布を知ることができる。
また、高い周波数で変調された変調光を用いる周波数分解分光法においては、高い周波数で変調された変調光を試料(光散乱物質)へ入射させ、試料内を伝播した後に、外部に出てくる光の変調周波数に対する強度変化および位相遅れを計測することにより、光拡散方程式をもとにして、試料内の光学特性値分布を知ることができる(非特許文献1参照)。
一方、光を生体等の試料へ入射して試料内の光学特性値分布等を算出する場合、光の入射点近傍においては、光が前方散乱するため、光散乱方程式を適用した場合にはその算出精度が悪化するという問題がある。この問題を解決する方法のひとつに、光の入射点近傍においては、光拡散方程式ではなく、放射線方程式を適用して試料内の光学特性値分布等を算出する方法が提案されている(非特許文献2参照)。例えば光の入射点から5mm未満の近傍領域における測定結果に対しては放射線方程式を適用し、5mm以上離れている遠方領域における測定結果に対しては光散乱方程式を用いることにより、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料内の光学特性値分布の算出精度を向上させることができる。
Utilizing the radiative transfer equation in optical tomography. In OSA Biomedical Optics, Topical Meetings, Miami Beach, Florida, April 14-17 2004, p. WF48. Optical Society of America, 2004. Optics communications 242 (2004), 23-43 by L. Marti-Lopez et al.
しかしながら、放射線方程式は光散乱方程式に比べ式の構成が非常に複雑であり、放射線方程式を適用して試料内の光学特性値分布を算出する場合には、算出時間が増大してしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の光学特性値分布の算出精度を向上させることができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる試料分析装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の試料分析装置は、試料に光を照射する光照射手段と、該試料内を伝播した光の光情報を、前記試料の複数点から取得し、この取得した光情報に対して拡散近似法を適用して、前記試料内の特性を算出する光情報取得・処理手段とを有する試料分析装置において、
前記光照射手段が、非散乱光または散乱媒質により散乱された散乱光を射出するものであり、
前記光情報取得・処理手段が、前記試料への前記光の入射点から所定距離内の近傍領域においては前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、また前記入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域においては前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて前記試料内の特性を算出するものであることを特徴とするものである。
前記光照射手段は、前記非散乱光および前記散乱光を交互に前記試料へ照射するものであってもよい。
前記光情報取得・処理手段が、前記入射点から前記近傍領域より遠方に位置し、かつ前記遠方領域より近くに位置する中間領域においては、前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較し、両者の差が所定以下であった場合には、前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、両者の差が所定より大きい場合には、前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、前記試料内の特性を算出するものであってもよい。
本発明の第2の試料分析装置は、試料に光を照射する光照射手段と、該試料内を伝播した光の光情報を、前記試料の複数点から取得し、この取得した光情報に対して拡散近似法を適用して、前記試料内の特性を算出する光情報取得・処理手段とを有する試料分析装置において、
前記光照射手段が、散乱程度が複数段階または連続的に制御可能な散乱媒質により散乱された散乱光を射出する散乱光射出部および前記散乱程度を制御する散乱程度制御手段を有するものであり、
前記光情報取得・処理手段が、前記試料への前記光の入射点から所定距離内の近傍領域においては、前記散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、また前記入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域においては、前記散乱程度が前記高程度より低い低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて前記試料内の特性を算出するものであることを特徴とするものである。
前記散乱程度制御手段は、散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と散乱程度が前記高程度より低い低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較し、該比較結果に基づいて前記散乱程度を制御するものであってもよい。
前記試料内を伝播した光は、試料に照射された光に起因して試料内を伝播した光を意味し、例えば試料に照射された光が試料内で拡散伝播した光であってもよいし、あるいは前記試料から発せられる蛍光であってもよい。この蛍光は試料そのものから発せされる自家蛍光であってもよいし、あるいは試料に予め付与されている蛍光薬剤から発せられる薬剤蛍光であってもよい。
本発明の第1の試料分析装置では、光照射手段が、非散乱光または散乱媒質により散乱された散乱光を射出するものであり、光情報取得・処理手段が、試料への光の入射点から所定距離内の近傍領域においては散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、また入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域においては非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて試料内の特性を算出するものであるため、入射点から所定距離内の近傍領域においても拡散近似を適用することができ、試料内の特性の算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の特性の算出精度を向上させることができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる。
また、散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較した場合、拡散近似が適用可能な場合であれば両者の値はほぼ一致する。一方、光の入射点からの距離が近すぎて、拡散近似が適用できない場合には、散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報は実際の光情報と近いものとなるが、非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報は実際の光情報とは異なるものとなり、両者に差が生じる。
そのため、光情報取得・処理手段が、前記入射点から前記近傍領域より遠方に位置し、かつ前記遠方領域より近くに位置する中間領域においては、前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較し、両者の差が所定以下であった場合には、すなわち拡散近似が適用可能な場合には、前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、両者の差が所定より大きい場合には、すなわち拡散近似を適用できない場合には、前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、前記試料内の特性を算出すれば、拡散近似が適用可能な領域では、検出光量を確保可能な非散乱光を用いた測定を行い、拡散近似が適用できない領域では、散乱光を用いた測定を行うことができ、特性の算出時間の増大を抑制しつつ、算出精度を確保することができる。
本発明の第2の試料分析装置では、試料に光を照射する光照射手段と、該試料内を伝播した光の光情報を、前記試料の複数点から取得し、この取得した光情報に対して拡散近似法を適用して、前記試料内の特性を算出する光情報取得・処理手段とを有する試料分析装置において、光照射手段が、散乱程度が複数段階または連続的に制御可能な散乱媒質により散乱された散乱光を射出する散乱光射出部および前記散乱程度を制御する散乱程度制御手段とを有するものであり、光情報取得・処理手段が、試料への光の入射点から所定距離内の近傍領域においては、散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、また前記入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域においては、散乱程度が高程度より低い低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、試料内の特性を算出することにより、入射点から所定距離内の近傍領域においても拡散近似を適用することができ、試料内の特性の算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の特性の算出精度を向上させることができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる。
なお、「散乱程度が高程度より低い低程度である散乱光」とは、非散乱光も含むものである。
散乱程度制御手段は、散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と散乱程度が低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較し、該比較結果に基づいて、前記散乱程度を制御するものであれば、拡散近似が適用可能な程度に散乱した光を用いて、測定が可能となり、光量を確保しつつ、試料内の特性の算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の特性の算出精度をより向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態である試料分析装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態である試料分析装置1の概略構成図である。本試料分析装置1は、予め腫瘍親和性を有する蛍光薬剤が投与された被検者の被測定部9へ、該蛍光薬剤を励起する波長帯域の非散乱入射光L1および散乱入射光L2を照射し、被測定部9内の蛍光薬剤の分布状態を計測する試料分析装置である。なお、蛍光薬剤としては、波長750nmの光で励起した場合に、770nm〜790nmの波長の蛍光を射出する蛍光薬剤を用いている。
試料分析装置1は、図1に示すように、1列に並んだ100本の入射用ファイバ10aからなる非散乱入射光射出部11aと、一列に並んだ100本の光ファイバ10bおよび該100本の入射用ファイバ10bの先端に設けられた散乱体18とからなる散乱入射光射出部11bと、一列に並んだ100本の検出用ファイバ12からなる検出光取得部13とが並んで配設されている光プローブ部14と、非散乱入射光射出部11aおよび散乱入射光射出部11bと接続された光源ユニット15と、検出光取得部13と接続された計測ユニット16と、光源ユニット15および計測ユニット16と接続された制御・信号処理ユニット17とを備えている。
入射用ファイバ10a、入射用ファイバ10bおよび検出用ファイバ12は、それぞれ直径100μmであり、コア径は80μm、クラッド層は厚さ10μmである。また、散乱体18は、ポリエチレンラテックス粒子を固化したものであり、縦100μ、横1cm、高さ5mmの板状に形成されている。また入射用ファイバ10bの端部は、図2に示すように、散乱体18の端面19aへ当接している。また散乱体18の端面19aと相対する端面19bは、被測定部9へ対向している。
光源ユニット15は、波長750nm、パルス幅100ps、平均パワー3mWのパルス状の非散乱入射光L1を、100MHzで射出する光源20と、該光源から射出された非散乱入射光L1を入射用ファイバ10aと入射用ファイバ10bを交互に、かつ端部に配置された入射用ファイバから順次入射させる光スイッチ21と、該光スイッチ21の出力端と各入射用ファイバ10aと入射用ファイバ10bとの間にそれぞれ配置された200枚のレンズ22とから構成されている。
計測ユニット16は、各検出用ファイバ12へ、それぞれ接続されている100個の光計測部25から構成されている。各光計測部25は、計測用ファイバ12から射出された光のうち、波長760nm未満の波長の光を直角に反射し、波長760nm以上の光を透過するダイクロイックミラー26と、波長760nm未満の波長の光に対して、各計測時間における検出フォトン数を求めるフォトンカウンティング回路27と波長760nm以上の波長の光に対して、各計測時間における検出フォトン数を求めるフォトンカウンティング回路28と、レンズ29a、29bおよび29cとから構成されている。フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28は、それぞれ不図示の高速フォトディテクターおよびTAC(Time Amplitude Detector) から構成され、光パルスを入射したタイミングとフォトンが検出されたタイミングの時間差を測定するものであり、フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は制御・信号処理ユニット17へ出力される。
制御・信号処理ユニット17は、試料分析装置1全体の動作を制御するものであり、被測定部9内の蛍光薬剤分布状態を算出する信号処理部30を有している。また、フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力に基いて、図2に示すような時間プロファイルを作成するものである。制御・信号処理ユニット17の動作の詳細は後述する。
次に、上記第1の実施の形態の試料分析装置1の動作について説明する。まず、本試料分析装置1においては、腫瘍が存在する被検者の被測定部9へ光プローブ部14を接触させる。なお、図示省略してはあるが、光プローブ部14は、被測定部9へ接触しているものであり、また光プローブ部14の先端部は透明な保護部材により保護されている。
制御・信号処理ユニット17の制御により、計測動作が開始される。まず、光源ユニット15の光源20から、波長750nm、パルス幅100ps、平均パワー3mWのパルス状の非散乱入射光L1が100MHzで射出される。光スイッチ21は、光源20から射出されたパルス状の非散乱入射光L1を、入射用ファイバ10aと入射用ファイバ10bに交互に、かつ端部に配置された入射用ファイバから100万パルス毎に順次1本分ずつずらしながら、入射させる。
入射用ファイバ10a内を伝送した非散乱入射光L1は、端面から射出され、被測定部9へ入射する。入射用ファイバ10b内を伝送した非散乱入射光L1は、端面から射出され、散乱体18の端面19aへ入射し、散乱体18内で散乱され、その一部は端面19bから散乱入射光L2として射出され、被測定部9へ入射する。
非散乱入射光L1の照射と平行して、各検出用ファイバ12へそれぞれ接続されている100個の光計測部25において計測動作が行われる。被測定部9へ非散乱入射光L1が照射された場合には、被測定部9からは、非散乱入射光L1が被測定部9内で散乱された散乱光L3と、被測定部9内の蛍光薬剤から発せられた蛍光L4とが射出されている。これらの光は、各検出用ファイバ12を透過して、各光計測部25へ入射する。散乱光L3は、ダイクロイックミラー26で反射して、フォトンカウンティング回路27へ入射し、蛍光L4はダイクロイックミラー26を透過して、フォトンカウンティング回路28へ入射する。フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は制御・信号処理ユニット17の信号処理部30へ出力される。
被測定部9へ散乱入射光L2が照射された場合には、被測定部9からは、散乱入射光L2が被測定部9内でさらに散乱された散乱光L5と、被測定部9内の蛍光薬剤から発せられた蛍光L6とが射出されている。これらの光は、各検出用ファイバ12を透過して、各光計測部25へ入射する。散乱光L5は、ダイクロイックミラー26で反射して、フォトンカウンティング回路27へ入射し、蛍光L6はダイクロイックミラー26を透過して、フォトンカウンティング回路28へ入射する。フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は制御・信号処理ユニット17の信号処理部30へ出力される。
信号処理部30では、入射用ファイバ10aを伝送した非散乱入射光L1が被測定部9へ照射された場合には、該入射用ファイバ10aと並んでいる検出用ファイバ12から数えて50本より遠方、すなわち本発明の遠方領域内、に配設されている検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力を記憶する。50本以内の検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は記憶せずに廃棄する。
一方、入射用ファイバ10bを伝送し、散乱体18により散乱された散乱入射光L2が被測定部9へ照射された場合には、該入射用ファイバ10bと並んでいる検出用ファイバ12から数えて50本以内、すなわち本発明の近傍領域内、に配設されている検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力を記憶する。50本より遠方にある検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は記憶せずに廃棄する。
なお、光スイッチ22により、非散乱入射光L1が入射される入射用ファイバ10aおよび10bの位置が順次変更されるため、近傍領域内および遠方領域も非散乱入射光L1が入射される入射用ファイバ10aおよび10bの位置と共に順次変更される。
信号処理部30では、非散乱入射光L1が入射用ファイバ10aまたは10bに100万パルス入射される毎に、図3に示すような各計測用ファイバ12と対応する時間プロファイル(光の散乱による時間的な広がり)を作成する。非散乱入射光L1が入射用ファイバ10aおよび10bにそれぞれ100万パルス×100回ずつ入射されると、フォトンカウンティング回路27により計測された入射光の伝播光の時間プロファイル100個と、フォトンカウンティング回路28により計測された薬剤蛍光の伝播光の時間プロファイル100個とが作成される。非散乱入射光L1は、入射用ファイバ10aおよび10bの位置を変更しながらそれぞれ100万パルス×100回照射されるので、最終的には入射光の伝播光の時間プロファイル10000個と、薬剤蛍光L4の伝播光の時間プロファイル10000個が作成される。
計測終了後、信号処理部30では、散乱光L3および散乱光L5の時間プロファイル10000個に対して光拡散方程式に基いた信号処理を施して、被測定部9内の光散乱係数分布および吸収係数分布を算出する。なお、予め散乱体18の光散乱係数および吸収係数は、信号処理部30へ記憶されている。次に、この波長750nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布にもとづいて、波長770nm〜790nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布を計算により求める。その後、波長770nm〜790nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布と、蛍光L4および蛍光L6の伝播光の時間プロファイル10000個および光拡散方程式に基づいて、薬剤蛍光L4の射出源の分布、すなわち蛍光薬剤の分布を算出し、不図示のモニタへ断層画像として出力する。蛍光薬剤としては、前述したように腫瘍親和性を有する蛍光薬剤を用いているため、この断層画像は腫瘍の形状を示す断層画像となる。
以上の説明で明らかなように、本発明の第1の実施形態である試料分析装置1においては、非散乱光である非散乱入射光L1が被測定部9へ照射された場合には、該入射用ファイバ10aと並んでいる検出用ファイバ12から数えて50本より遠方、すなわち本発明の遠方領域内に配設されている検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力が信号処理部30へ出力される。また、散乱体18により散乱された散乱入射光L2が被測定部9へ照射された場合には、該入射用ファイバ10bと並んでいる検出用ファイバ12から数えて50本以内、すなわち本発明の近傍領域、に配設されている検出用ファイバ12と接続された光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力が信号処理部30へ出力される。
このため、入射光の入射点から所定距離内の近傍領域においても拡散近似を適用することができ、非測定部9内の光散乱係数および吸収係数の算出時間を増大することなく、入射光の入射点近傍から遠方までの全領域において、光散乱係数および吸収係数の算出精度を向上させることができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる。なお、入射光として非散乱光を用いても拡散近似が適用可能な遠方領域では、非散乱入射光L1を用いて検出することにより、検出光量が大きくなり、高い精度で光散乱係数および吸収係数を検出できる。
また、本実施の形態においては説明を簡単にするために、1次元のファイバアレイを用いて計測を行ったが、2次元ファイバアレイを用いてもよく、この場合には3次元断層像を取得することもできる。また1次元ファイバアレイを該ファイバアレイの長手方向と直角な方向へ移動させながら、計測を繰り返すことによっても3次元断層像を取得することができる。
なお、本実施の形態の変形例として、信号処理部30の代わりに、入射光の入射点から3mm以内を近傍領域とし、また7mmより遠方を遠方領域とし、3mmより遠方で7mm以内である中間領域においては、各検出点毎に、非散乱入射光L1が被測定部9に照射された時に測定された時間プロファイルの形状(以下非散乱光による時間プロファイル形状と記載)と、散乱入射光L2が被測定部9に照射された時に測定された時間プロファイルの形状(以下散乱光による時間プロファイル形状と記載)とを求め、両者の差が所定以下である場合には、非散乱光による時間プロファイル形状を採用し、両者の差が所定より大きい場合には、散乱光による時間プロファイル形状を採用する信号処理部31を用いてもよい。
すなわち、非散乱光による時間プロファイル形状と散乱光による時間プロファイル形状との差が小さい場合は、拡散近似が適用可能な場合であるため、検出光量が大きく、高い精度で検出された非散乱光による時間プロファイル形状を採用し、非散乱光による時間プロファイル形状と散乱光による時間プロファイル形状との差が大きい場合は、拡散近似が適用できない場合であるため、散乱光による時間プロファイル形状を採用するものである。
なお、本実施の形態においては、100本の入射用ファイバ10aからなる非散乱入射光射出部11aと、100本の検出用ファイバ12からなる検出光取得部13とが別個に設けられた光プローブ14を用いたが、図4に示すように、光サーキュレータ40を用いて、非散乱入射光射出部11aと、検出光取得部13とが一体化されている光プローブ44を用いることもできる。光プローブ44では、入射用ファイバ10aおよび検出用ファイバ12の代わりに、光サーキュレータ40により接続された、入射用ファイバ41と、検出用ファイバ42と、入射・検出用ファイバ43とが用いられている。この場合には入射用ファイバ41+入射・検出用ファイバ43中の1本のファイバが、非散乱入射光L1の照射用として順次用いられ、残りの入射・検出用ファイバ43+検出用ファイバ42が計測用に用いられる。また、散乱入射光L2の照射時には、入射・検出用ファイバ43+検出用ファイバ42が計測用に用いられる。
また、図5に示すように、非散乱入射光射出部11aと散乱入射光射出部11bの変わりに、入射用ファイバ45の先端に散乱程度を制御できる可変散乱体46を設けた入射光射出部47を備えた光プローブ48を用いることもできる。可変散乱体46として、電力印加により散乱状態が変化するものを用い、パルス毎に、非散乱状態および高散乱状態を交互に繰り返すことにより、非散乱入射光および散乱入射光を射出することができる。可変散乱体の散乱程度を複数段階に変更しながら、検出を行うことにより、小型な光プローブを使用して検出を行うことができる。
次に、図6を用いて本発明の第2の実施の形態である試料分析装置2について説明する。本試料分析装置2は、予め腫瘍親和性を有する蛍光薬剤が投与された被検者の被測定部9へ、該蛍光薬剤を励起する波長帯域の非散乱入射光L1または散乱入射光L2を照射し、被測定部9内に予め投与された蛍光薬剤の分布状態を計測する装置であり、1本の検出用ファイバ51を走査することにより計測を行う簡易型の試料分析装置である。
本試料分析装置2は、図6に示すように、非散乱入射光L1を伝送する入射用ファイバ50と、該入射用ファイバ50の先端に設けられた、散乱状態を非散乱状態と散乱状態とに変更可能な可変散乱体58と、検出用ファイバ51と、該検出用ファイバ51を直線的に走査する走査部52とを有する光プローブ部53と、入射用ファイバ50と接続された光源ユニット54と、検出用ファイバ51と接続された計測ユニット55と、光源ユニット54および計測ユニット55と接続された制御・信号処理ユニット56とを備えている。なお図1に示す第1の具体的な実施の形態と同等の要素については同番号を付し、特に必要のない限りその説明は省略する。
入射用ファイバ50および検出用ファイバ51は、それぞれ直径100μmであり、コア径は80μm、クラッド層は厚さ10μmである。可変散乱体58は、縦100μm、横100μm、高さ5mmの棒状に形成されている。また入射用ファイバ50の端部は、可変散乱体58の端面59aへ当接している。また散乱体58の端面59aと相対する端面59bは、被測定部9へ対向している。また、可変散乱体58は、制御・信号処理ユニット56の制御により非散乱状態または散乱状態に切り替わるものである。
光源ユニット54は、波長750nm、パルス幅100ps、平均パワー3mWのパルス状の可変散乱入射光L7を、1MHzで射出する光源57とレンズ22とから構成されている。
計測ユニット55は、第1の実施の形態である試料分析装置1の光計測部25と同じ構成である。
制御・信号処理ユニット56は、試料分析装置2全体の動作を制御するものであり、また、フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力に基いて、被測定部9内の蛍光薬剤分布状態を算出するものである。制御・信号処理ユニット56の動作の詳細は後述する。
次に、上記第2の実施の形態の試料分析装置2の動作について説明する。まず、本試料分析装置2においては、腫瘍が存在する被測定部9へ光プローブ部53を接触させる。なお、図示省略してあるが、光プローブ部53の先端部は透明な保護部材により保護されている。
制御・信号処理ユニット56の制御により、計測動作が開始される。まず、光源ユニット54の光源57から、波長750nm、パルス幅100ps、平均パワー3mWのパルス状の非散乱入射光L1を100MHzで射出する。また、制御・信号処理ユニット56の制御により走査部52は、100万パルス毎に、検出用ファイバ51を入射用ファイバ50の隣から、100μmずつ直線的に遠方へ100回移動させる。
制御・信号処理ユニット56は、光源ユニット54から最初の100万×50パルスが射出される間は、可変散乱体58が散乱状態となるように制御し、また光源ユニット54から次の100万×50パルスが射出される間は、可変散乱体58が非散乱状態となるように制御する。このため、光源ユニット54から最初の100万×50パルスが射出される間、すなわち入射用ファイバ50から5mm以内で検出が行われる間は、試料9には、散乱状態の可変散乱体58により散乱された散乱入射光L2が照射される。また、光源ユニット54から次の100万×50パルスが射出される間、入射用ファイバ50から5mmより離れているところで検出が行われる間は、試料9には、非散乱状態の可変散乱体58を透過した非散乱入射光L1が照射される
1パルス毎に、光計測部25においてフォトンカウンティング動作が行われる。被測定部9からは、散乱入射光L2が被測定部9内で散乱した散乱光L5および散乱入射光L2により励起された被測定部9内の蛍光薬剤から発せられた蛍光L6、または非散乱入射光L1が被測定部9内で散乱した散乱光L3および非散乱入射光L1により励起された被測定部9内の蛍光薬剤から発せられた蛍光L4が射出される。
これらの光は、検出用ファイバ51を透過して、光計測部25へ入射する。散乱光L3またはL5は、ダイクロイックミラー26で反射して、フォトンカウンティング回路27へ入射し、蛍光L4またはL6はダイクロイックミラー26を透過して、フォトンカウンティング回路28へ入射する。フォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力は制御・信号処理ユニット56の信号処理部60へ出力される。
信号処理部60では、光計測部25のフォトンカウンティング回路27およびフォトンカウンティング回路28の出力から、図2に示すような時間プロファイル(光の散乱による時間的な広がり)を作成する。入射光は、100万パルス×100回照射されるので、最終的には散乱光の時間プロファイル100個と、蛍光L4の時間プロファイル100個が取得される。
計測終了後、散乱光の時間プロファイル100個に対して光拡散方程式に基いた信号処理を施して、波長750nmの入射光に対する被測定部9内の光散乱係数分布および吸収係数分布を算出する。なお、予め散乱体18の光散乱係数および吸収係数は、信号処理部30へ記憶されている。次に、この波長750nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布にもとづいて、波長770nm〜790nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布を計算により求める。その後、波長770nm〜790nmの光に対する光散乱係数分布および吸収係数分布と、蛍光L4および蛍光L6の伝播光の時間プロファイル100個および光拡散方程式に基づいて、薬剤蛍光L4の射出源の分布、すなわち蛍光薬剤の分布を算出し、不図示のモニタへ断層画像として出力する。蛍光薬剤としては、前述したように腫瘍親和性を有する蛍光薬剤を用いているため、この断層画像は腫瘍の形状を示す断層画像となる。なお、時間プロファイルの取得数が少ないため、簡易な断層画像となるが、断層画像取得時間および処理時間が短縮され、短時間で断層画像を取得することができる。
以上の説明で明らかなように、本発明の第2の実施形態である試料分析装置1においては、入射点から所定距離内の近傍領域においても拡散近似を適用することができ、被測定部9内の試料内の特性の算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の特性の算出精度を向上させることができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる。
なお、本実施の形態においては説明を簡単にするために、計測用光ファイバ51を1次元状に移動させたが、2次元状に移動させてもよく、この場合には3次元断層像を取得することもできる。
なお、本実施の形態の変形例として、信号処理部60の代わりに、まず非散乱入射光L1を照射した計測と、散乱入射光L2を照射した計測とを行い、各検出点毎に、非散乱入射光L1が被測定部9に照射された時に測定された時間プロファイルの形状(以下非散乱光による時間プロファイル形状と記載)と、散乱入射光L2が被測定部9に照射された時に測定された時間プロファイルの形状(以下散乱光による時間プロファイル形状と記載)とを求め、両者の差が所定以下である場合には、非散乱光による時間プロファイル形状を採用し、両者の差が所定より大きい場合には、散乱光による時間プロファイル形状を採用する信号処理部61を用いてもよい。
すなわち、非散乱光による時間プロファイル形状と散乱光による時間プロファイル形状との差が小さい場合は、拡散近似が適用可能な場合であるため、検出光量が大きく、高い精度で検出された非散乱光による時間プロファイル形状を採用し、非散乱光による時間プロファイル形状と散乱光による時間プロファイル形状との差が大きい場合は、拡散近似が適用できない場合であるため、散乱光による時間プロファイル形状を採用するものである。
なお、可変散乱体58として、散乱程度を連続的に可変できるものを用いれば、非散乱光による時間プロファイル形状と散乱光による時間プロファイル形状との差の大きさに応じて、散乱程度を段階的あるいは連続的に変化させてもよい。すなわち、差がない場合には、散乱程度を最小にし、差が大きくなるに従って、散乱程度も大きくすることにより、
拡散近似が適用可能な程度に散乱した光を用いて、測定が可能となり、光量を確保しつつ、試料内の特性の算出時間を増大することなく、光の入射点近傍から遠方までの全領域において、試料の特性の算出精度をより向上させることができる。
なお、各実施の形態においては、時間分解分光法(time-resolved spectroscopy)を用いた計測システムへ本発明を適用したが、周波数分解分光法(frequency-domain spectroscopy)を用いた計測システムへも本発明を適用可能であることは言うまでもない。周波数分解分光法を用いた場合には、入射光として高い周波数で変調された変調光を用い、検出した散乱光および蛍光の強度変化および位相遅れを計測すればよい。
本発明の第1の実施の形態である試料分析装置の概略構成図 散乱体の概略構成図 時間プロファイルの説明図 光プローブの概略構成図 光プローブの概略構成図 本発明の第2の実施の形態である試料分析装置の概略構成図
符号の説明
1,2 試料分析装置
9 被測定部
10a、10b、41 入射用ファイバ
11a 非散乱入射光射出部
11b 散乱入射光射出部
12、42 検出用ファイバ
13 検出光取得部
14、44、48、53 光プローブ部
15、54 光源ユニット
16、55 計測ユニット
17、56 制御・信号処理ユニット
25 光計測部
30、31、60、61 信号処理部
40 光サーキュレータ
43 励起・検出用ファイバ
52 走査部

Claims (6)

  1. 試料に光を照射する光照射手段と、該試料内を伝播した光の光情報を、前記試料の複数点から取得し、この取得した光情報に対して拡散近似法を適用して、前記試料内の特性を算出する光情報取得・処理手段とを有する試料分析装置において、
    前記光照射手段が、非散乱光散乱媒質により散乱された散乱光を射出するものであり、
    前記光情報取得・処理手段が、前記試料への前記光の入射点から所定距離内の近傍領域に含まれる前記複数点からは前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を取得し、前記入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域に含まれる前記複数点からは前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を取得して前記試料内の特性を算出するものであることを特徴とする試料分析装置。
  2. 前記光照射手段が、前記非散乱光および前記散乱光を交互に前記試料へ照射するものである事を特徴とする請求項1記載の試料分析装置。
  3. 前記光情報取得・処理手段が、前記入射点から前記近傍領域より遠方に位置し、かつ前記遠方領域より近くに位置する中間領域に含まれる前記複数点から求めた、前記散乱光による時間プロファイル形状と前記非散乱光による時間プロファイル形状とを比較し、両者の差が所定以下であった場合には、前記非散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、両者の差が所定より大きい場合には、前記散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を用いて、前記試料内の特性を算出するものであることを特徴とする請求項1または2記載の試料分析装置。
  4. 試料に光を照射する光照射手段と、該試料内を伝播した光の光情報を、前記試料の複数点から取得し、この取得した光情報に対して拡散近似法を適用して、前記試料内の特性を算出する光情報取得・処理手段とを有する試料分析装置において、
    前記光照射手段が、散乱程度が複数段階または連続的に制御可能な散乱媒質により散乱された散乱光を射出する散乱光射出部および前記散乱程度を制御する散乱程度制御手段を有するものであり、
    前記光情報取得・処理手段が、前記試料への前記光の入射点から所定距離内の近傍領域に含まれる前記複数点からは前記散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を取得し、また前記入射点から近傍領域より遠方に位置する遠方領域に含まれる前記複数点からは前記散乱程度が前記高程度より低い低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報を取得して前記試料内の特性を算出するものであることを特徴とする試料分析装置。
  5. 前記散乱程度制御手段が、散乱程度が高程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報と散乱程度が前記高程度より低い低程度である散乱光の照射に起因して伝播した光の光情報とを比較し、該比較結果に基づいて、前記散乱程度を制御するものである事を特徴とする請求項4記載の試料分析装置。
  6. 前記試料内を伝播した光が、前記試料から発せられる蛍光である事を特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の試料分析装置。
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