JP4646104B2 - 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ - Google Patents

無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP4646104B2
JP4646104B2 JP2003349947A JP2003349947A JP4646104B2 JP 4646104 B2 JP4646104 B2 JP 4646104B2 JP 2003349947 A JP2003349947 A JP 2003349947A JP 2003349947 A JP2003349947 A JP 2003349947A JP 4646104 B2 JP4646104 B2 JP 4646104B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
shaft
water
segment
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003349947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005113812A (ja
Inventor
俊彦 川邉
義己 桑本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsurumi Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tsurumi Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsurumi Manufacturing Co Ltd filed Critical Tsurumi Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2003349947A priority Critical patent/JP4646104B2/ja
Publication of JP2005113812A publication Critical patent/JP2005113812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4646104B2 publication Critical patent/JP4646104B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、ポンプ軸シール部への給水を必要とせず、かつ、シール性能を、長期間にわたって高く維持することが可能な無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプに関する。
河川水の揚水を行う農事用のポンプとしては、例えば、両吸込形横軸ポンプが広く用いられている。
図4は、従来の両吸込形横軸ポンプの概略構造を示す断面図である。この両吸込形横軸ポンプは、吸込口61及び吐出口62を備えたケーシング51,ケーシング51内に配設された羽根車52,羽根車52を回転させる回転主軸53などを備えており、回転主軸53には、その外周面を被覆するように軸スリーブ54が、スリーブナット55により固定されている。
そして、この両吸込形横軸ポンプにおいては、ランタンリング56を挟んで、その前後両側にグランドパッキン57が組み込まれている。
また、グランドパッキン57が配設されたランタンリング部は、グランドパッキン57を潤滑し、摺動時の発熱と摩耗を抑えるとともに、大気側からの空気の進入、あるいは大気側への揚水の漏洩を防止することを目的として、グランド注水口58から注水を行うことができるように構成されており、グランド注水口58から注水される水としては、ポンプ吐出口62から吐出される揚水(河川水)、あるいはポンプなどによって圧力を高めた外部水源からの水などが用いられている。
図5は上記両吸込形横軸ポンプPの運転方法を説明する図である。すなわち、上記両吸込形横軸ポンプPを用いて水源71から水を汲み上げる場合、注水ポンプ72を作動させて水源から水(軸シール水)をグランド注水口58に供給して軸封を行うとともに、真空ポンプ73を作動させて真空吸引することにより、水源から吸水して呼び水を行い、ケーシング51内を水で満たして両吸込形横軸ポンプPを作動可能な状態とする。
それから、両吸込形横軸ポンプPを作動させて揚水運転を開始する。そして、定常状態における揚水運転時には、真空ポンプ73を停止し、注水ポンプ72から軸シール水を注水し、又は両吸込形横軸ポンプPから吐出される揚水をグランド注水口58に供給して軸封を行いつつ、揚水運転を行う。
ところで、このような両吸込形横軸ポンプにおいては、ポンプ吸い込み水面がポンプ軸心より低位にある場合、軸封部から大気が漏れ込むと、ポンプ内や吐出配管内に空気が滞留しポンプ運転に悪影響を与えるという問題点があり、また、グランド部から大気を吸い込むと、呼び水(ポンプ吸込配管内を負圧にして水を吸い上げ、ポンプ内部を満水にすること)を行って、羽根車を水没させることができなくなり、ポンプを正常に作動させることができなくなるという問題点がある。
一方、両吸込形横軸ポンプPからグランド注水口58へ揚水を供給するようにした場合にも、揚水にはシルトや砂などが含まれているため乾燥すると固形化するという問題点がある。このような固形化は農事用ポンプの場合に特に起こりやすく、ポンプ内部や配管内に固形物が堆積すると、固着や閉塞により運転が不可能になるという問題点がある。
そこで、図6に示すように、軸表面に軸スリーブ54が固定された回転主軸53と、軸スリーブ54の外周部に径方向に所定の間隙をもって配置されたシールケース58と、このシールケース58と軸スリーブ54との間に配置される、周方向に複数個に分割されたセグメントシール59とを備え、セグメントシール59の内周面が回転主軸53の軸スリーブ54の外周面と摺動し、軸封を行うように形成されている軸封装置において、軸スリーブ54の表面を、四ふっ化エチレン樹脂を含浸した超硬合金製の部材で形成し、かつ、セグメントシール59をセラミックスにて形成するとともに、このセグメントシール59の摺動面を軸スリーブ54の摺動面に対して偏芯の円弧形状とした軸封装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この軸封装置においては、軸スリーブ54の表面が、高価な四ふっ化エチレン樹脂を含浸した超硬合金製の部材から形成されているとともに、セグメントシール59がセラミックスから形成され、しかも、セグメントシール59の摺動面が軸スリーブの摺動面に対して偏芯の円弧形状とされているため、加工工程が複雑になり、コストの増大を招くという問題点がある。
特開平10−205526号公報
本発明は、上記実情を考慮し、軸封部に注水することを必要とせずに、呼び水を確実に行うことが可能で、かつ、シール性能を、長期間にわたって高く維持することが可能な無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプを実現することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明(請求項1)の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、
外周面が被覆されるように軸スリーブが固定された回転主軸と、
前記軸スリーブの外側に、前記軸スリーブと径方向に所定の間隔をもって配置されたシールボックスと、
周方向に分割された複数個の部材からなる筒状分割構造体と、筒状分割構造体の外周を周回するように配設されて、筒状分割構造体を一体に保持するとともに、筒状分割構造体の内周面を軸スリーブの外周面に密着させる環状スプリングとを備えたセグメントシールと、
前記セグメントシールを回転主軸の軸方向に平行に前記シールボックスに向かって押圧し、セグメントシールの軸方向密封面を、シールボックスの軸方向密封面に面当たりさせる付勢用スプリングと
を具備し、
前記セグメントシールの内周面が前記回転主軸の軸スリーブと摺動することにより軸封が行われるとともに、前記セグメントシールの軸方向密封面がシールボックスの軸方向密封面に面当たりすることによりポンプ内部とのシールが行われるように構成された軸封装置を有する両吸込形横軸ポンプであって、
前記軸スリーブが超硬合金から形成されているか、又は外周面にセラミックコーティングが施された構造を有するものであり、かつ、
前記セグメントシールの、少なくとも前記軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分がカーボン材又は樹脂とカーボンとの結合材を用いて形成されていること
を特徴としている。
また、請求項2の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、前記シールボックスに取り外し可能な蓋部材を設け、蓋部材を取り外すだけで、前記シールボックスを分解することなく前記セグメントシールが配設されている領域を点検できるようにしたことを特徴としている。
また、請求項3の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、前記シールボックスを開放状態としたことを特徴としている。
本発明(請求項1)の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、セグメントシールの内周面を回転主軸の軸スリーブと摺動させることにより軸封を行うとともに、セグメントシールを付勢用スプリングによりシールボックスに向かって押圧し、セグメントシールの軸方向密封面をシールボックスの軸方向密封面と面当たりさせることによりポンプ内部とのシールを行うようにした軸封装置を有する両吸込形横軸ポンプにおいて、軸スリーブを超硬合金から形成するか、又は外周面にセラミックコーティングが施された構造とし、かつ、セグメントシールの、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分をカーボン材又は樹脂とカーボンとの結合材を用いて形成するようにしているので、外部からの給水を必要とすることなく、軸スリーブとセグメントシールの摺動時の発熱と摩耗を抑えることが可能になるとともに、大気側からの空気の進入、あるいは大気側への揚水の漏洩を防止することが可能になり、呼び水(ポンプ吸込配管内を負圧にして水を吸い上げ、ポンプ内部を満水にすること)を確実に行うことが可能になる。
すなわち、本発明(請求項1)の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプによれば、軸スリーブを超硬合金から形成するか、又は外周面にセラミックコーティングが施された構造とし、かつ、セグメントシールの、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分をカーボン材又は樹脂とカーボンとの結合材を用いて形成しているので、呼び水を行う際に、大気漏洩を許容範囲内に収めることができる程度にまでセグメントシールを軸スリーブに押し当てた場合にも、摺動による発熱を問題のない程度に抑えることが可能になり、呼び水を確実に行うことが可能になるとともに、揚水運転時においては摩擦による異常な発熱や摩耗、大気側への揚水の漏洩などを防止することが可能になる。したがって、無注水で、温度上昇を所定の範囲内に維持し、良好な摺動面を保ちつつ、安定した運転を行うことが可能になる。
なお、本発明において、軸スリーブとは、文字どおりの軸スリーブに限らず、軸スリーブを回転主軸に固定するためのスリーブナットも含む概念であり、回転主軸の外周面を被覆するように配設される部材を意味する広い概念である。
また、本発明において、軸スリーブに用いられる超硬合金の種類には特別の制約はないが、例えば、WC−Co系、WC−TiC−Co系などの超硬合金が好適に用いられる。
また、軸スリーブのセラミックコーティングに用いられるセラミックの種類にも、特別の制約はなく、アルミニウム系、クローム系などの種々のセラミックを用いることが可能である。
また、セグメントシールの、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分を形成するカーボン材の種類についても特別の制約はなく、炭素質系、黒鉛質系などの種々のカーボン材を用いることが可能である。また、セグメントシールの、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分を形成する材料としては、上述のようなカーボン材と樹脂(例えば、四ふっ化エチレン樹脂)との結合材を用いることも可能である。
また、請求項2の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプのように、シールボックスに取り外し可能な蓋部材を設けるようにした場合、蓋部材を取り外すだけで、シールボックスを分解することなくセグメントシールが配設されている領域を点検することが可能になり、効率よくメンテナンスを行って、セグメントシールなどを良好な状態に保持することが可能になるともに、異常発生時に速やかに対応することが可能になる。
また、請求項3の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプのように、シールボックスを開放状態としておくことにより、そのままでセグメントシールの点検や部品の取り替えを行うことができるようになり、極めて効率よくメンテナンスを行って、セグメントシールなどを良好な状態に保持することが可能になるともに、異常発生時に速やかに対応することが可能になる。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例(実施例1)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部構成を示す断面図である。
なお、この無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの全体的な構成は、図4に示した従来の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプと同様であることから、以下では、本発明の両吸込形横軸ポンプの特徴的な構成に重点を置いて説明する。
図1に示すように、この実施例1の両吸込形横軸ポンプにおいては、ケーシング1内に配設された羽根車(図示せず)を回転させる回転主軸3には、その外周面を被覆するように軸スリーブ4が配設され、スリーブナット5により固定されている。なお、この実施例1の両吸込形横軸ポンプでは、軸スリーブ4をスリーブナット5により固定するようにしているが、以下の説明では、軸スリーブ4とスリーブナット5を一体とみなして「軸スリーブ」4として説明を行う。
また、この実施例1の両吸込形横軸ポンプにおいては、軸スリーブ4と径方向に所定の間隔(隙間)を介して配置されるシールボックス10と、シールボックス10と軸スリーブ4の間に配置されるセグメントシール11と、セグメントシール11を、シールボックス10内に保持するように配設されたシールカバー12により軸封機構部が構成されている。
なお、シールボックス10は、シールボックス10を構成する構成部材10a及び10bを備えており、ボルト17によりシールカバー12と構成部材10aを係合固定することにより、構成部材10a、10b、セグメントシール11などが一体に保持されるように構成されている。
また、セグメントシール11は、周方向に分割された複数個の部材からなる筒状分割構造体11aと、筒状分割構造体11aの外周を周回するように配設されて、筒状分割構造体11aを一体に保持するとともに、筒状分割構造体11aの内周面を軸スリーブ4の外周面に密着させる環状スプリング13とを備えている。
そして、シールボックス10を構成する構成部材10bの垂直面(軸方向密封面)14が、セグメントシール11の一方の垂直面(軸方向密封面)15と面当たりする当接面となっており、セグメントシール11を構成部材10bに向かって付勢する付勢用スプリング16によって、セグメントシール11の軸方向密封面15が構成部材10bの垂直面(軸方向密封面)14に面当たりした状態に保持されるように構成されている。
すなわち、セグメントシール11は、筒状分割構造体11aの内周面が回転主軸3の軸スリーブ4と摺動して軸封を行うとともに、付勢用スプリング16によってセグメントシール11の軸方向密封面15が、シールボックス10の構成部材10bの垂直面(軸方向密封面)14に面当たりすることにより、ポンプ内部とのシールを行う機能を果たすように構成されている。
なお、シールボックス10を構成する構成部材10aは、既存の両吸込形横軸ポンプに上述のような軸封装置を取り付けるようにした場合においてアタッチメントの役割をすることになるものであり、ポンプを新規に設計する場合には、構成部材10aに相当する構造をケーシング1の端部に持たせることにより、構成部材10aを省略することができる。
そして、この実施例1の両吸込形横軸ポンプにおいては、軸スリーブ4として、ステンレス鋼からなる軸スリーブ本体の外周面に、摩耗を防止する目的でセラミックをコーティングした軸スリーブが用いられている。
また、セグメントシール11を構成する、周方向に分割された複数個の部材からなる筒状分割構造体11aは、その内周面を含めて、軸スリーブ4(この実施例1においてセグメントシール11の内周面が実際に接触するのはスリーブナット5であるが、上述のように、本発明においては、スリーブナット5も軸スリーブ4の一部とみなすようにしている)との摺動特性を向上させる目的でカーボン材により形成されている。
上述のように、この実施例1においては、セグメントシール11の内周面を回転主軸3の軸スリーブ4と摺動させることにより軸封を行うとともに、セグメントシール11を付勢用スプリング16によりシールボックス10を構成する構成部材10bに向かって押圧し、セグメントシール11の軸方向密封面15をシールボックス10を構成する構成部材10bの軸方向密封面14に面当たりさせることによりポンプ内部とのシールを行うようにした両吸込形横軸ポンプにおいて、軸スリーブ4の外周面にセラミックコーティングを施すとともに、セグメントシール11を構成する筒状分割構造体11aを、軸スリーブ4の外周面と接触する内周面を含めてカーボン材を用いて形成するようにしているので、外部からの給水を必要とすることなく、軸スリーブ4とセグメントシール11の摺動時の発熱と摩耗を抑えることが可能になるとともに、大気側からの空気の進入、あるいは大気側への揚水の漏洩を防止することが可能になり、呼び水を確実に行うことが可能になる。
すなわち、軸スリーブ4の外周面にセラミックコーティングを施すとともに、セグメントシール11の、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分をカーボン材を用いて形成しているので、呼び水を行う際に、大気漏洩を許容範囲内に収めることができる程度にまでセグメントシール11を軸スリーブ4に押し当てた場合にも、摺動による発熱を問題のない程度に抑えることが可能になるため、呼び水を確実に行うことが可能になるとともに、揚水運転時においては摩擦による異常な発熱や摩耗、大気側への揚水の漏洩などを防止することが可能になる。したがって、無注水で、温度上昇を所定の範囲内に維持し、良好な摺動面を保ちつつ、安定した運転を行うことができる。
なお、この実施例1では、セグメントシール11の、少なくとも軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分をカーボン材を用いて形成しているが、樹脂とカーボンとの結合材を用いることも可能であり、その場合にも上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
図2は本発明の他の実施例(実施例2)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部を示す図である。
この実施例2の両吸込形横軸ポンプは、シールボックスに取り外し可能な蓋部材21を設け、蓋部材21を取り外すだけで、セグメントシール11が配設されている領域を点検することができるように構成されている。
なお、その他の構成は上記実施例1の場合と同様であることから、重複を避けるためここでは説明を省略する。また、図2において、図1と同一符号を付した部分は、同一又は相当する部分を示している。
上述のように、この実施例2の両吸込形横軸ポンプは、シールボックスに取り外し可能な蓋部材21を設けているので、蓋部材21を取り外すだけで、セグメントシール11が配設されている領域を点検することが可能になり、安定した運転を保持することが可能になるとともに、異常時などにも速やかに対応することが可能になる。
図3は本発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部を示す図である。
この実施例3の両吸込形横軸ポンプにおいては、シールボックス10を構成する構成部材10aとシールカバー12との間に筒状のスペーサ31を配設して、構成部材10aとシールカバー12の間に所定の間隔(距離)を確保するとともに、その内部にボルト17を通して締め付けることにより、シールカバー12と構成部材10aを係合固定し、かつ、付勢用スプリング16により、セグメントシール11をシールボックス10を構成する構成部材10aに向かって押し付けることにより、軸封機構部を構成する各部材が所定の位置に保持されるように構成されており、シールボックス10の外周側は開放状態とされている。ただし、水漏れがあった場合に周囲への飛散を防止する目的で、簡単なカバーを取り付けることも可能である。
なお、その他の構成は上記実施例1の場合と同様であることから、重複を避けるためここでは説明を省略する。また、図3において、図1と同一符号を付した部分は、同一又は相当する部分を示している。
上述のように、この実施例3では、シールボックス10の外周側が開放状態とされているため、セグメントシール11の点検や、セグメントシール11の部材などの取り替えを容易に行うことが可能で、効率よく安定した運転を保持することができるとともに、異常時などにも速やかに対応することができる。
なお、上記の各実施例では、軸スリーブとして、外周面にセラミックコーティングを施したものを用いているが、超硬合金からなる軸スリーブを用いることも可能であり、その場合にも同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、軸スリーブや回転主軸の具体的な構造、シールボックスやセグメントシールの構成、セラミックコーティングに用いられるセラミックの種類、セグメントシールを構成するカーボン材、樹脂とカーボンとの結合材の種類や物性、シールボックスに配設される蓋部材の形状や取り付け構造、シールボックスを開放状態にするための具体的な構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、軸スリーブの外周面にセラミックコーティングを施すとともに、セグメントシールの軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分を、カーボン材又は樹脂とカーボン材との結合材を用いて形成するようにしているので、呼び水時の大気漏洩が許容範囲に収まる程度にまでセグメントシールを軸スリーブに押し当てるようにした場合にも、摺動による発熱を許容範囲内に抑えることが可能になるため、呼び水を確実に行うことが可能になるとともに、揚水運転時においては摩擦による異常な発熱や摩耗を抑制することが可能になる。したがって、本発明の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプは、河川水の揚水を行う農事用のポンプなどに広く利用することが可能である。
本発明の一実施例(実施例1)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部を示す断面図である。 本発明の他の実施例(実施例2)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかる無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプの要部を示す断面図である。 従来の両吸込形横軸ポンプの構造を示す断面図である。 従来の両吸込形横軸ポンプの運転方法を説明する図である。 従来の軸封装置を示す断面図である。
符号の説明
1 ケーシング
3 回転主軸
4 軸スリーブ
5 スリーブナット
10 シールボックス
10a,10b シールボックスを構成する構成部材
11 セグメントシール
11a 筒状分割構造体
12 シールカバー
13 環状スプリング
14 シールボックスを構成する構成部材の垂直面(軸方向密封面)
15 セグメントシールの軸方向密封面(一方の垂直面)
16 付勢用スプリング
17 ボルト
21 蓋部材
31 スペーサ

Claims (3)

  1. 外周面が被覆されるように軸スリーブが固定された回転主軸と、
    前記軸スリーブの外側に、前記軸スリーブと径方向に所定の間隔をもって配置されたシールボックスと、
    周方向に分割された複数個の部材からなる筒状分割構造体と、筒状分割構造体の外周を周回するように配設されて、筒状分割構造体を一体に保持するとともに、筒状分割構造体の内周面を軸スリーブの外周面に密着させる環状スプリングとを備えたセグメントシールと、
    前記セグメントシールを回転主軸の軸方向に平行に前記シールボックスに向かって押圧し、セグメントシールの軸方向密封面を、シールボックスの軸方向密封面に面当たりさせる付勢用スプリングと
    を具備し、
    前記セグメントシールの内周面が前記回転主軸の軸スリーブと摺動することにより軸封が行われるとともに、前記セグメントシールの軸方向密封面がシールボックスの軸方向密封面に面当たりすることによりポンプ内部とのシールが行われるように構成された軸封装置を有する両吸込形横軸ポンプであって、
    前記軸スリーブが超硬合金から形成されているか、又は外周面にセラミックコーティングが施された構造を有するものであり、かつ、
    前記セグメントシールの、少なくとも前記軸スリーブの外周面と接触する面を含む部分がカーボン材又は樹脂とカーボンとの結合材を用いて形成されていること
    を特徴とする無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ。
  2. 前記シールボックスに取り外し可能な蓋部材を設け、蓋部材を取り外すだけで、前記シールボックスを分解することなく前記セグメントシールが配設されている領域を点検できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ。
  3. 前記シールボックスを開放状態としたことを特徴とする請求項1記載の無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ。
JP2003349947A 2003-10-08 2003-10-08 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ Expired - Lifetime JP4646104B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003349947A JP4646104B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003349947A JP4646104B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005113812A JP2005113812A (ja) 2005-04-28
JP4646104B2 true JP4646104B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=34541670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003349947A Expired - Lifetime JP4646104B2 (ja) 2003-10-08 2003-10-08 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4646104B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200475127Y1 (ko) 2013-02-22 2014-11-07 이상봉 펌프의 누수방지 립씨일장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005113812A (ja) 2005-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070280823A1 (en) Seal device for a fluid machine
JPWO2010113573A1 (ja) 軸封装置
CA2318217C (en) Elastomer seal for adjustable side liners of pumps
US7306427B2 (en) Sealing arrangement for the attachment of a side plate of a centrifugal pump and an attachment screw used therewith
CA2150293C (en) Centrifugal pump
US2232648A (en) Centrifugal pump structure
JP4646104B2 (ja) 無注水軸封装置を備えた両吸込形横軸ポンプ
KR102029781B1 (ko) 고비중 미세슬러리용 원심펌프의 메커니컬씰
JP4352903B2 (ja) 一軸多段ポンプ
TWM527045U (zh) 具卡匣式軸承機構之無軸封磁驅泵浦
US20060280599A1 (en) Centrifugal pump and a static seal thereof
JPS61123795A (ja) 遠心ポンプ
CN210050299U (zh) 带抛污槽的密封装置
JPH07269714A (ja) 軸封装置
KR102087831B1 (ko) 펌프의 슬리브 구조
KR101852324B1 (ko) 원심펌프
JP2018066285A (ja) 横軸両吸込渦巻ポンプ
JP4704066B2 (ja) 立軸ポンプ
JP4519820B2 (ja) 水力機械の軸封水装置の組立方法
KR102430825B1 (ko) 캔드 모터 장치
JP7441034B2 (ja) ポンプ用メカニカルシールおよびこれを備えるマグネットポンプ
CN210637278U (zh) 一种具有动力轴封机构的离心泵
JP2012140875A (ja) ポンプ装置
CN209430470U (zh) 一种可提高密封寿命的压滤泵
JP7231554B2 (ja) 潤滑剤封入式真空ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101202

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4646104

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151217

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term