JP4644133B2 - バルブスプリング用リテーナ - Google Patents

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Description

本発明はチタン合金製のスプリングリテーナ(バルブスプリング用リテーナ)に関する。
一般の装置にコイルスプリング(つる巻ばね)を組み込むときに、リテーナを使用することがある。このリテーナは深皿形状のばね受け部材であり、コイルスプリングの力を他の部材に伝達する、又は他の部材の力をコイルスプリングに伝達する伝達部材の機能を果たす。
スプリングとリテーナの組み合わせは、内燃機関の動弁機構にも採用される。
動弁機構に配置するスプリングリテーナ及びその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−110607号公報(図5)
特許文献1の図5で、28は予備成形品、32は下型、34は第1上型、35は第2上型、39は下型の孔である。予備成形品28は鉄系金属(特許文献1段落番号[0021]第4行参照)を採用し、下型32に成形途中品を載せ、上型34、35で塑性変形(鍛造処理)させることで製造することができる。
塑性変形(鍛造処理)が終われば、下型32から上型34、35を分離し(型開きし)、図示せぬ突き出しピンを用いて予備成形品28を、下型32から分離する(突き出す)。
本発明者等は、リテーナの軽量化を研究する中で、鉄系材料よりも、軽量で高強度のチタン合金材料でリテーナを製造する試みを行った。試みに、特許文献1の下型32及び上型34、35を用いてチタン合金素材を鍛造処理し、下型32から上型34、35を分離し、下型32から成形品を分離しようとしたところ簡単には分離することができないという不具合が発生した。
そして、分離には大きな力が必要であると共に分離時に下型32から成形品が飛び出る現象が認められた。
この原因は、素材として採用したチタン合金が、鉄系金属に比較して金型への嵌合作用が大きい。この結果、リテーナが下型32に強く嵌合したことによると考えられる。
しかし、チタン合金製リテーナであっても、突き出しに手間が掛かると生産性が著しく低下するため、その対策が求められる。
本発明は、チタン合金製であっても、飛び出し現象を抑えることができ、生産性を高めることができるバルブスプリング用リテーナを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、チタン合金からなり、径外方に延びてバルブスプリングに接触する鍔部及びこの鍔部から延びて前記バルブスプリングに挿入される円筒部が含まれ、前記鍔部は、径外方ほど厚さが薄くなる不均等厚さとされ、前記円筒部の側面は、前記鍔部に向かって広がる円錐面とされたバルブスプリング用リテーナにおいて、前記円錐面は、リテーナの中心軸に対する角度が異なる3つの円錐面からなり、これらの円錐面は、前記鍔部側から段階的に傾斜角が大きくなるように成形されると共に、リテーナの中心軸に対する角度が4°を超えない面の合計高さが、円筒部の合計高さのうちの少なくとも半分で且つリテーナの中心軸に対する角度が2°を下回る面の合計高さが、円筒部の合計高さのうちの半分を下回るように構成されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、チタン合金はTi−Fe−O系合金であることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、円筒部の側面を鍔部に向かって広がる円錐面にしたので、リテーナを型から簡単に突き出すことができる。この結果、突き出しが容易になり、生産性を高めることができる。加えて、金型へ施す処置はストレート穴をテーパー穴に変更するだけで、本発明が実現できるため、金型費用の増加を招く心配はない。そして、本発明によれば飛び出し現象が起こらないため、飛び出し対策を講じる必要もない。
従って、請求項1によれば、生産性の向上及び金型費用の高騰化抑制を図ることができる。
加えて請求項1に係る発明では、円筒部をリテーナの中心軸に対する角度が異なる複数の円錐面で構成した。リテーナの中心軸に対する角度を大きく設定するとリテーナを型から簡単に突き出すことができる。逆に、リテーナの中心軸に対する角度を小さく設定するとリテーナが金型に嵌合するためリテーナを型へ残すことができる。
このように、複数の円錐面を備えることで、突き出し性と嵌合性とのバランスをとることができる。
また、請求項に係る発明では、リテーナの中心軸に対する角度が4°を超えない面の合計高さを、円筒部の合計高さのうちの少なくとも半分に設定したので、バルブスプリングの保持性を確保することができる。また、リテーナの中心軸に対する角度が2°を下回る面の合計高さが、円筒部の合計高さのうちの半分を下回るため、金型への嵌合力を抑制することができ、飛び出し現象を防止することができる。
さらに、請求項に係る発明では、鍔部は、径外方ほど厚さが薄くなるような不均等厚さ構造にした。一般に、鍛造による成形では、鍔部下面外周部に、材料を十分に流動させることが難しくなるため、この部分に欠肉が生じやすい。
そこで、本発明は、鍔部を不均等厚さに成形することにより、塑性流れをコーナー部へ向けるようにした。この結果、鍔部下面外周部に欠肉のない、品質の良いリテーナを得ることができる。
請求項2に係る発明では、チタン合金はTi−Fe−O系合金である。一般に塑性加工上の理由から、チタン合金は熱間鍛造法で処理する。熱間鍛造は加工性が高まる反面、熱エネルギーが必要であり、また、熱間の成形品寸法と常温の成形品寸法が異なるため、後加工として大規模な機械加工が必要になり、加工コストが嵩む。
この点、本発明では、Ti−Fe−O系合金を採用することで冷間鍛造が可能となり、熱エネルギーは不要であり、後加工としての機械加工を小規模に止めることができ、加工コストを大幅に下げることができる。
本発明は図6(d)で説明するが、本発明の理解を容易にするために、図1〜図5、図6(a)〜(c)で参考例を説明する。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1はバルブスプリング用リテーナを含む動弁機構の要部断面参考図であり、動弁機構10は、排気バルブ(又は吸気バルブ)11の傘部12を受けるバルブシート13と、傘部12から延ばしたバルブ軸14と、このバルブ軸14をガイドするバルブガイド15と、排気バルブ11を閉じ側へ付勢する外側バルブスプリング16及び内側バルブスプリング17と、これらの外側バルブスプリング16及び内側バルブスプリング17の一端(図では上端)を受けるバルブスプリング用リテーナ30と、このリテーナ30を着脱可能にバルブ軸14の端部に接続するコッタ18と、バルブ軸14の先端に配置するインナーシム19と、このインナーシム19に当てるようにしてリテーナ30を覆うカップ状のリフタ21と、このリフタ21を押し下げるカム軸22とを備える。23はピストン、24はシリンダヘッド、25はヘッドカバーである。
図2はバルブスプリング用リテーナの断面参考図であり、バルブスプリング用リテーナ30は、外側バルブスプリング(図1の符号16)に接触する鍔部31、外側バルブスプリングに挿入する外側円筒部32及び内側バルブスプリング(図1の符号17)に挿入する内側円筒部33を含み、外側円筒部32の側面は、鍔部31に向かって広がる円錐面34及び円錐面35とし、内側円筒部33の側面も鍔部31に向かって広がる円錐面36としたことを特徴とする。37はリテーナの中心軸、38は中心テーパー穴である。
なお、円錐面34から径外方へ膨出する鍔部31は、先端の厚さT1が基部の厚さT2より小さくなるように、すなわち径外方ほど厚さが薄くなるような不均等厚さ構造にした。
図3はバルブスプリング用リテーナの円錐面について説明する断面参考図であり、外側円筒部32を構成する円錐面34、35のうちで鍔部31に連続する方の円錐面34の傾斜角(リテーナの中心軸37に対する傾斜角。以下同様)をθ1、長さ(リテーナの中心軸37に沿った高さ。以下同様)をL1、鍔部31に連続しない方の円錐面35の傾斜角をθ2と定義する。
また、外側円筒部32の長さをL2と定義する。そして、内側円筒部33の側面を構成する円錐面36の傾斜角をθ3と呼ぶことにする。
そして、傾斜角θ1は、リテーナの中心軸37に対して2°〜4°の傾斜角で構成する。
傾斜角θ2は、傾斜角θ1より大きく設定する。傾斜角θ2は、傾斜角θ1より大きければ突き出しの問題となることはないので自由に設定できる。例えば、θ2は5°〜30°に設定する。
傾斜角θ3は、傾斜角θ1と同様に、2°〜4°に設定する。
傾斜角θ1、θ3を2°〜4°に設定する理由は次の通りである。
円錐面34は外側バルブスプリング(図1の符号16)の内面に臨ませる。傾斜角θ1が2°〜4°であれば、外側バルブスプリングと円錐面34との間の隙間は小さく、リテーナ30が、がたつく心配はない。
円錐面36は内側バルブスプリング(図1の符号17)の内面に臨ませる。傾斜角θ3が2°〜4°であれば、内側バルブスプリングと円錐面36との間の隙間は小さく、リテーナ30が、がたつく心配はない。
傾斜角θ1、θ3は小さければ突き出し作用が乏しくなり、大きすぎればバルブスプリングの保持性が低下する。この両方の問題を改善する角度が2°〜4°である。さらに、リテーナの形状、大きさによっては、円錐面の全面にわたって2°〜4°にする必要はなく、この角度はバルブスプリングの保持に十分な長さが確保されれば良い。また、その他の円錐面の傾斜角を4°超にすることで、突き出しをさらに容易にすることができる。
ただし、傾斜角θ2の円錐面35は、外側バルブスプリング(図1の符号16)に対する保持作用(リテーナ作用)は期待できない。
そこで、参考例ではリテーナ作用を発揮する円錐面34の長さを大きくすることにした。具体的には、円錐面34の長さL1は外側円筒部32の長さL2の50%(半分)以上にすることで、リテーナ作用を確保する。
次に、バルブスプリング用リテーナ30の材質について説明する。
図1において排気バルブ11は高頻度で開閉を繰り返し、これに伴ってバルブスプリング用リテーナ30には繰り返し外力が作用するため、リテーナ30には高強度が求められる。また、バルブスプリング用リテーナ30を高速で上下させるには運動エネルギーが必要であり、このエネルギーはエンジン効率を低下させる要素の一つとなる。
運動エネルギーは質量に比例するためバルブスプリング用リテーナ30を軽量化することが求められる。
高強度化と軽量化の2つの条件を満足させるには、鉄系材料よりもチタン系材料が適している。チタン材料には、純チタン、α型チタン合金、α+β型チタン合金、β型チタン合金、その他の合金がある。
ただし、純チタンは低強度であるため、バルブスプリング用リテーナには不向きであるため除外する。従って、本発明ではバルブスプリング用リテーナの材料は、チタン合金を採用する。
代表的なα型チタン合金にはTi−5Al−2.5Snがあり、α型チタン合金はチタンにα安定化元素としてのアルミニウムを添加して固溶強化させた合金であるため、高強度が得られる。
また、代表的なα+β型チタン合金にはTi−6Al−4Vがあり、α+β型合金はチタンにα安定化元素とβ安定化元素とを添加してなる合金であり、高強度が得られる。
ただし、α型チタン合金及びα+β型合金は延性に難があり、成形は熱間で行う必要がある。
代表的なβ型チタン合金にはTi−13V−11Cr−3Alがあり、β型チタン合金はα+β型チタン合金よりさらに多量のβ安定元素を添加してなる合金であり、高強度が得られるとともに、冷間加工性に優れ、冷間成形が可能である。ただし、高価な合金を多量に添加するため、リテーナは高価になる。
その他のチタン合金はβ型チタン合金並の冷間加工性を維持しつつ、低コスト化が可能な材料で、本発明ではTi−Fe−O系合金を提案する。なお、Ti−Fe−O系合金はα型合金の一種と考えられるが、冷間加工が可能であるため便宜上、その他のチタン合金と呼ぶことにする。
Ti−Fe−O系合金は、不純物が比較的多くて安価なスポンジチタンを使用することが可能であり、不純物元素であるFe(鉄)、O(酸素)及び/又はN(窒素)の添加量を最適に制御することで必要な強度を確保し、しかもごく限られた組成に管理することで良好な冷間加工性を得ることができる。
限られた組成とは、Feが0.6〜1.4質量%、Oが0.24〜0.44質量%、Nが0.05質量%以下に管理することを意味する。
Feが0.6質量%未満で、Oが0.24質量%未満であると、強度不足や冷間加工性の不足が起こる。また、Feが1.4質量%を超え、Oが0.44質量%を超えると、冷間加工時に割れが発生しやすくなる。また、Nを0.05質量%以下に管理すると冷間加工時の先端割れを防止することができる。
以上に述べたチタン合金、すなわちα型チタン合金、α+β型チタン合金、β型チタン合金、その他のチタン合金は、鉄系材料に比較して高強度及び軽量であるという利点がある反面、鉄系材料に比較して金型への嵌合力が格段に大きく、成形品が金型に嵌合して金型からの突き出しが困難になるという欠点がある。
そこで、図3で述べたようにバルブスプリング用リテーナ30の構造を改良した。
この構造的改良による作用を次図で説明する。
図4はバルブスプリング用リテーナの製造原理を説明する参考図である。
(a)において、鍛造金型としての第1下型41と第1上型42とを準備し、第1下型41に、チタン合金からなる円筒材料43を載せる。そして、第1上型42を下げることで、円筒材料43に熱間又は冷間で鍛造処理を施す。
(b)において、成形途中品44((a)で成形した成形体)を、別の鍛造型としての第2下型45に載せ、第2上型46を矢印(1)のごとく下げることで成形途中品44に鍛造処理を施す。このときに、第2上型46に設けてあるテーパー面47が、成形途中品44の上面に有効に作用するとともに、第2下型45に設けてある緩い傾斜面48、きつい傾斜面49及び緩い傾斜面50が、成形途中品44の下部に有効に作用する。この作用は次に説明する。
(c)において、リテーナ30((b)で成形した成形体)の鍔部31は、第2上型46のテーパー面47で矢印(2)のごとく圧縮成形された。
一般に、鍛造による成形では、鍔部31下面外周部に、材料を十分に流動させることが難しくなるため、この部分に欠肉が生じやすい。
そこで、矢印(2)の圧縮により、塑性流れをコーナー部へ向けるようにした。この結果、鍔部31下面外周部に欠肉のない、品質の良いリテーナを得ることができる。
また、(c)は、第2上型46を矢印(3)のごとく上昇させる型開き工程を示し、リテーナ30の円錐面34、36が第2下型45の緩い傾斜面48、50に嵌合して保持作用を発揮する。この結果、リテーナ30は、第2上型46とともに上昇する心配はなく、第2下型45に残る。
次の突き出し工程で、第2下型45からリテーナ30を、突き出しピン51により図上方向へ突き出すが、リテーナの円錐面35と傾斜面49との嵌合力が弱いため、リテーナ30を第2下型45から極めて容易に分離することができる。
次に参考例を説明する。
図5はバルブスプリング用リテーナの断面参考図であり、バルブスプリング用リテーナ30Bは、バルブスプリング(図1の符号16)に接触する鍔部31、バルブスプリングに挿入する円筒部32Bを含み、円筒部32Bの側面は、鍔部31に向かって広がる円錐面34としたことを特徴とする。37はリテーナの中心軸、38は中心テーパー穴である。
さらに、構造的に円錐面34は、リテーナの中心軸37に対して2°〜4°の傾斜角θで構成したことを特徴とする。
また、円錐面34から径外方へ膨出する鍔部31は、先端の厚さT1が基部の厚さT2より小さくなるように、すなわち径外方ほど厚さが薄くなるような不均等厚さ構造にしたことを特徴とする。
円錐面34による飛び出し防止作用は、上述したのでここでは説明を省略する。
図6は本発明に係るバルブスプリング用リテーナの鍔部及び円筒部の断面図、並びにバルブスプリング用リテーナの鍔部及び円筒部の断面参考図である。なお、以下で説明する(a)〜(c)は参考例を示す断面図である。加えて、(d)は実施例を示す断面図であると共に、本発明に係るバルブスプリング用リテーナの円錐面の角度及び高さを説明する図である。
(a)において、円筒部32は、リテーナの中心軸に対する角度θ11が、4°を超えない緩い面61、角度(傾斜角度)θ12が4°を超える急な面62及び角度(傾斜角度)θ13が4°を超えない緩い面63で構成する。
そして、急な面62の合計高さL12は、緩い面61、63の合計高さ(L11+L13)より小さく設定した。すなわち、合計高さ(L11+L13)は円筒部32の高さL10の半分より大きく設定した。
緩い面61は、バルブスプリングの保持性を確保する面であり、緩い面61の高さを十分に確保することで、バルブスプリングの保持性を確保することができる。
(b)において、円筒部32は、角度(傾斜角度)θ21が2°を下回る緩い面64及び角度(傾斜角度)θ22が2°を下回らない急な面65で構成する。
緩い面64の合計高さL21は、急な面65の合計高さL22より小さく設定した。
傾斜角度が2°を下回る緩い面64は金型との嵌合力が大きい。この嵌合力が大きすぎると突き出しに影響がでる。そこで、緩い面64の高さを小さく設定することで、嵌合力を抑制し、突き出し作用を円滑にするようにした。
(c)において、円筒部32は、角度(傾斜角度)θ31が2°を下回る緩い面66、角度(傾斜角度)θ32が2°を下回らない急な面67及び角度(傾斜角度)θ33が2°を下回る緩い面68で構成する。
緩い面66、68の合計高さ(L31+L33)は、急な面67の合計高さL32より小さく設定した。
傾斜角度が2°を下回る緩い面66、68は金型との嵌合力が大きい。この嵌合力が大きすぎると突き出しに影響がでる。そこで、緩い面66、68の合計高さ(L31+L33)を小さく設定することで、嵌合力を抑制し、突き出し作用を円滑にするようにした。
(d)において、リテーナの中心軸に対する角度θ41、θ42が4°を超えない面69、71の合計高さ(L41+L42)が、円筒部32の高さL40のうちの少なくとも半分で且つリテーナの中心軸に対する角度θ41が2°を下回る面69の合計高さL41が、円筒部32の高さL40のうちの半分を下回ることを特徴とする。傾斜角θ43が4°を超える面72の高さL43は円筒部32の高さL40の半分未満であればよく、ゼロであっても良い。
リテーナの中心軸に対する角度が4°を超えない面の合計高さを、円筒部の合計高さのうちの少なくとも半分に設定したので、バルブスプリングの保持性を確保することができる。また、リテーナの中心軸に対する角度が2°を下回る面の合計高さが、円筒部の合計高さのうちの半分を下回るため、金型への嵌合力を抑制することができ、飛び出し現象を防止することができる。
尚、面と面とを繋ぐアール面(円弧面)も、面の一部とみなすことができる。さらに、平坦面ではなく、アール面(円弧面)であっても、鍔部に向かって広がる形状となっていれば、円錐面に含まれるものとする。
また、本発明は、車両用エンジンの動弁機構に備えるバルブスプリング用リテーナに好適である。
本発明は、車両用エンジンの動弁機構に備えるバルブスプリング用リテーナに好適である。
ルブスプリング用リテーナを含む動弁機構の要部断面参考図である。 ルブスプリング用リテーナの断面参考図である。 バルブスプリング用リテーナの円錐面について説明する断面参考図である。 ルブスプリング用リテーナの製造原理を説明する参考図である。 バルブスプリング用リテーナの断面参考図である。 本発明に係るバルブスプリング用リテーナの鍔部及び円筒部の断面図、並びにバルブスプリング用リテーナの鍔部及び円筒部の断面参考図である。
符号の説明
16…バルブスプリング、30…バルブスプリング用リテーナ、31…鍔部、32…円筒部、69、71、72…円錐面、37…中心軸、L40、L41、L42…高さ、θ41、θ42…角度。

Claims (2)

  1. チタン合金からなり、径外方に延びてバルブスプリング(16)に接触する鍔部(31)及びこの鍔部(31)から延びて前記バルブスプリング(16)に挿入される円筒部(32)が含まれ、
    前記鍔部(31)は、径外方ほど厚さが薄くなる不均等厚さとされ、前記円筒部(32)の側面は、前記鍔部(31)に向かって広がる円錐面とされたバルブスプリング用リテーナ(30)において、
    前記円錐面は、リテーナ(30)の中心軸(37)に対する角度が異なる3つの円錐面(69、71、72)からなり、これらの円錐面(69、71、72)は、前記鍔部(31)側から段階的に傾斜角が大きくなるように成形されると共に、
    前記リテーナ(30)の中心軸(37)に対する角度(θ41、θ42)が4°を超えない面(69、71)の合計高さ(L41+L42)が、前記円筒部(32)の合計高さ(L40)のうちの少なくとも半分で且つリテーナ(30)の中心軸(37)に対する角度(θ41)が2°を下回る面(69)の合計高さ(L41)が、前記円筒部(32)の合計高さ(L40)のうちの半分を下回るように構成されたことを特徴とするバルブスプリング用リテーナ。
  2. 前記チタン合金はTi−Fe−O系合金であることを特徴とする請求項1記載のバルブスプリング用リテーナ。
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