JP2003025076A - 内燃機関のピストン製造方法 - Google Patents

内燃機関のピストン製造方法

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JP2003025076A
JP2003025076A JP2001207724A JP2001207724A JP2003025076A JP 2003025076 A JP2003025076 A JP 2003025076A JP 2001207724 A JP2001207724 A JP 2001207724A JP 2001207724 A JP2001207724 A JP 2001207724A JP 2003025076 A JP2003025076 A JP 2003025076A
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curl
piston
friction
cooling
annular cavity
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Yoneichi Honda
米一 本田
Mikio Koizumi
幹夫 小泉
Takayuki Kawahara
隆幸 河原
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RIKEN TANZOU KK
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/0015Multi-part pistons
    • F02F3/003Multi-part pistons the parts being connected by casting, brazing, welding or clamping
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02F3/00Pistons 
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Abstract

(57)【要約】 【課題】閉断面の冷却用環状空洞厚を極力薄くして低質
量の鋼製鍛造ピストンを回転摩擦圧接でカールを極力小
さく抑えた上で接合強度を確保し、かつスケール除去し
て製造可能にした内燃機関ピストンの製造方法を提供す
る。 【解決手段】クラウン部1とスカート部2を冷却用環状
空洞部6,9で上下に分割してそれぞれ鋼材により鍛造
成形し、分割面12、13、14、15をブレーキ式回
転摩擦圧接機により、摩擦圧20MPa〜80MPa、
アプセット加圧力100MPa〜150MPa、摩擦寄
り代1.5mm〜6mm、アプセット寄り代3mm〜1
0mmの各範囲内で選択し、圧接により閉断面の冷却用
環状空洞部16内に生じるカールのカール付け根Rは
0.2mm及びカール谷高さは母材より2.0mmを最
低限値とし、カール付け根幅は3〜10mmの条件で摩
擦圧接により一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のピスト
ン製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クラウン部の頂部に形成されたキャビテ
ィの周囲に潤滑油等の冷却液を循環させる閉断面の冷却
用環状空洞を設けたディーゼルエンジン等のピストンの
製造において、クラウン部とスカート部とを分割成形
し、分割面を摩擦圧接で一体構造とする技術で、開放断
面の冷却用環状空洞を備えたものでは例えば、米国特許
第5,245,752号、同第5,359,922号に
開示されており、閉断面の冷却用環状空洞を備えたもの
では例えば、実開平3−65840号、特開平6−26
13号、特開平7−293326号に開示されているよ
うに周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼルエンジンの
ピストンにおいて、動力性能、燃費、排ガス等の諸要求
から爆発圧力を上昇させて対策する結果、ピストン素材
に高強度、高耐熱性を求められ、ガソリンエンジンにお
いて、通例アルミニウムを素材とするキャビティ及びリ
ングベルトを構成するクラウン部を鋼素材とした2ピー
ス若しくはアーティキュレート型と称される鋼製ピスト
ンヘッドを有するピストンが採用されている。
【0004】鋼製ピストンヘッド部分を鍛造成形で製造
する場合に、鍛造の高い生産性と内部欠陥の少なさを理
由に多く採用されているが、この場合では上記のような
開放断面の冷却用環状空洞の採用が不可避である。冷却
用環状空胴はピストンヘッド内部、すなわち、キャビテ
ィ及びリングベルトの中間近傍に存在し、その冷却用環
状空洞内に主として潤滑油を循環させて冷却し、アルミ
ニウム、鋼等素材の種類に関係なく燃焼熱によってもた
らされるキャビティ及びリングベルトの温度上昇を抑制
してピストン耐熱製維持に重要不可欠の構造である。
【0005】金型内部に鋼を加圧充満して成形する鍛造
工程では、成形品内部への冷却空洞成形が極めて困難で
あり、殆どの事例では鍛造後の切削加工によって開放断
面の冷却用環状空洞を形成するが、切削加工の関係で加
工面を開放しなければならないため、上記開放断面の冷
却用環状空洞の採用が不可避となるのである。
【0006】開放断面の冷却用環状空洞では、その一面
に配置される開放面の存在で爆発圧力によるピストンヘ
ッド部及びリングベルトの変形が生じる。この変形を防
止するために非開放面に必要以上の余肉を付した強化構
造を採用せざるを得ず、これが鋼製鍛造ピストンの質量
低減に限界があった。
【0007】ディーゼルエンジンのピストンの一部が従
来のアルミニウム製から廉価、高強度、高耐熱である鋼
製鍛造ピストンに置換されてきたが、上記のように鋼製
鍛造ピストンの質量低減限界があるために質量増を容認
可能な比較的大型若しくは高出力中型エンジンへの採用
に止どまっており、それ以外のエンジンにおいては従来
のアルミニウム素材を踏襲し質量増を回避しているが、
アルミニウムの有する強度、耐熱性に基づく動力性、燃
費、排ガス性能等において鋼製鍛造ピストンに比較して
劣っていることは余儀無いことであった。
【0008】ディーゼルエンジンのピストンにおいて、
動力性、燃費、排ガス対策等の諸要求は中型乃至小型エ
ンジンにおいても益々増大の一途をたどり、平均爆発圧
力20Npaを超える時期に従来のアルミニウム素材で
は耐えられない。現在もアルミニウムピストンを採用す
るエンジンにおいて、鋼製鍛造ピストンへの移行の障害
は質量が主因であり、また、比較的大型、中型エンジン
にあってすでに鋼製ピストンを商用化された事例があっ
ても、質量増と開放断面の冷却用環状空洞の切削加工コ
スト増に課題を有している。
【0009】一方、閉断面の冷却用環状空洞によるディ
ーゼルエンジン等のピストンにおいては、開放断面の冷
却用環状空洞のように鍛造後における開放断面の冷却用
環状空洞を形成するための切削加工が不要であり、爆発
圧力でピストンヘッド部及びリングベルトの変形が生じ
ことがなく、これにより変形を防止するために閉断面の
冷却用環状空洞壁に必要以上の余肉を付して強化構造を
採用する必要がない。
【0010】従って、閉断面の冷却用環状空洞の場合は
キャビティ側の空洞壁厚を極力薄くして低質量の鋼製鍛
造ピストンの製造を可能とするが、クラウン部とスカー
ト部とを回転摩擦圧接するときには質量低減に欠かせな
い接合強度の確保と圧接部位に生じるカール(フラッシ
ュ)形状の最小化及びカール表面に生成するスケールの
除去が不可欠である。
【0011】回転摩擦圧接で接合強度を確保するとカー
ル形状は必然的に大きくなる。このカール形状が大きく
なると小型のピストンでは閉断面の冷却用環状空洞内に
残置するカールによって閉断面の冷却用環状空洞が狭隘
となることが避けられず、カールが閉断面の冷却用環状
空洞内を閉塞させて冷却油の流動を妨げることが起こ
る。従って、カールは極力小さく抑えることが必要であ
る。
【0012】ところで、カールの最小化は有害物質排除
機能を低下させ、接合強度低下を誘発する。すなわち、
カール表面には摩擦発熱で概ね1240〜1260℃に
上昇させた材料を摩擦圧とアプセット圧の両方の加圧で
スケールが生成し、生成直後から温度低下して数十秒程
度で600℃前後となるが、この短時間に大気中の酸素
と鋼中の炭素が酸化結合し酸化スケールを生成する。こ
のスケールが閉断面の冷却用環状空洞内に残存している
とエンジン運転に有害でありスケールの生成防止又は除
去を必要とする。また、カールを最小化するには摩擦
圧、アプセット加圧力、摩擦寄り代、アプセット寄り代
を単純に減少することで得られるが、これが接合強度低
下を誘発することになる。従って、カールは極力小さく
抑え、スケールを除去し、かつ信頼性の高い接合を実現
することが必要である。
【0013】しかしながら、従来ではキャビティ側の閉
断面の冷却用環状空洞厚を極力薄くして低質量の鋼製鍛
造ピストンを回転摩擦圧接でカールを極力小さく抑えた
上で接合強度を確保し、かつスケールの生成防止又は除
去の要素を満足して製造する方法は提供されていなっ
た。
【0014】本発明の目的は、閉断面の冷却用環状空洞
厚を極力薄くして低質量の鋼製鍛造ピストンを回転摩擦
圧接でカールを極力小さく抑えた上で接合強度を確保
し、かつスケール除去して製造可能にした内燃機関ピス
トンの製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、請求項1に記載の通り、ピストンヘッドの
クラウン部とスカート部とからなり前記クラウン部の頂
面にキャビティが形成され、かつ前記キャビティの周囲
に閉断面の冷却用環状空洞が形成されている内燃機関の
ピストンの製造方法であって、前記クラウン部とスカー
ト部とを前記冷却用環状空洞部で上下に分割してそれぞ
れ鋼材により鍛造成形し、前記鍛造成形したクラウン部
とスカート部の分割面をブレーキ式回転摩擦圧接機によ
り、摩擦圧20MPa〜80MPa、アプセット加圧力
100MPa〜150MPa、摩擦寄り代1.0mm〜
6mm、アプセット寄り代3mm〜10mmの各範囲内
で選択し、圧接により前記冷却用環状空洞部内に生じる
カールのカール付け根Rは0.2mm及びカール谷高さ
Hは母材より1.0mmを最低限値とし、カール付け根
幅Wは3〜10mmの条件で摩擦圧接により一体化する
ことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項2に記載の通り、前記クラウ
ン部とスカート部との圧接直前に環状空洞容積の少なく
とも1/2量の炭酸ガス又は窒素ガスを環状空洞内に封
入してスケールを除去するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1はピストンのクラウン部1とス
カート部2とを冷却用の環状空洞部6、9で上下に分割
してそれぞれ鋼材により鍛造成形した状態を示す断面図
である。すなわち、クラウン部1には頂面3に環状空洞
壁20によって区画されたキャビティ4が形成されてお
り、このキャビティ4の周囲に潤滑油等の冷却液を循環
させるための前記環状空胴6を有し、環状空胴6の外側
にはリングベルト5を形成している。12、13は環状
空洞部6における分割面であり、これがスカート部2と
の接合面となる。8はスカート部2と接合後に切削仕上
げする切削代であり、頂面3、キャビティ4、リングベ
ルト5、環状空洞部6、キャビティ4の下方の凹部7及
び分割面12、13の全周面に渡って所要の肉厚で設定
されている。
【0018】前記スカート部2の分割面14、15には
前記クラウン部1の環状空洞部6とによって閉断面の冷
却用環状空洞16(図2参照)を形成する環状空洞部9
が形成されており、これら環状空洞部9、分割面14、
15、前記クラウン部1のキャビティ4の下方の凹部7
と対面して内部空間を形成する凹部10、一側面及び下
面に渡って切削仕上げする切削代11が所要の肉厚で設
定されている。
【0019】図2は前記クラウン部1とスカート部2と
を分割面12、13、14、15で接合一体化した状態
で切削仕上げ前の断面図である。この接合はブレーキ式
回転摩擦圧接機によるものである。この圧接一体化した
分割面12、13、14、15の接合部には外周面にカ
ール17が、閉断面の冷却用環状空洞16にカール18
が、内部空間内にカール19が生じる。
【0020】前記圧接一体化したクラウン部1とスカー
ト部2は切削加工機によって切削代8、11を切削し、
リングベルト5に所要のリング溝を切削加工して図3の
ように仕上げる。この切削加工時に外周面のカール17
も切削除去される。内部空間内にカール19も切削除去
してもよいが残置してもよい。閉断面の冷却用環状空洞
16内のカール18は切削加工で除去することができな
いので図4で示すように閉断面の冷却用環状空洞16内
に残置される。
【0021】接合強度の確保のために、この閉断面の冷
却用環状空洞16内に残置したカール18の形状が大き
くなると小型のピストンでは閉断面の冷却用環状空洞1
6が狭隘となり冷却油の流動を妨げ、図5で示すカール
付け根R、カール谷への応力集中で寿命を低下し、カー
ル付け根幅Wが母材Mに接し寿命低下の要因となってお
り、これらを払拭するためにはカール18の形状、大き
さを極力小さく制御して接合強度を確保しなければなら
ない。
【0022】そこで本発明は、鋭意研究の結果、ブレー
キ式回転摩擦圧接機による接合条件として、摩擦圧20
MPa〜80MPa、アプセット加圧力100MPa〜
150MPa、摩擦寄り代1.0mm〜6mm、アプセ
ット寄り代3mm〜10mmの各範囲内で選択し、圧接
により前記冷却用環状空洞16に生じるカール18のカ
ール付け根Rは0.2mm及びカール谷高さHは母材よ
り1.0mmを最低限値とし、カール付け根幅Wは3〜
10mmの条件で摩擦圧接により一体化することによっ
て前記不具合の要因を解決したものである。
【0023】上記本発明における発熱条件及び接合条件
について下記する。
【発熱条件1】摩擦回転速度は周速度5m/秒を中心と
する4〜10m/秒の幅広い条件で使用可能であり、生
産性等を留意して選択する。摩擦圧は上記20MPa〜
80MPaを選択し、摩擦圧でカール18の基本形状を
後述するように決定する。
【0024】
【発熱条件2】摩擦寄り代0.5mmで接合強度を得る
が、疲労強度低下減少がバラツキを伴って発生する。従
って、摩擦寄り代1.0mm〜6mmとする。
【0025】
【発熱条件3】摩擦面の状態は、摩擦寄り代を最小化す
るために、摩擦寄り代を実質的に減少させる凹凸を経済
的に可能な限り少なくする。また、摩擦面に鋼材の製造
時の脱炭、肌あれ、錆は禁物で、接合内部へそれらが吸
蔵され接合強度を著しく低下させる。これらのために摩
擦面を機械加工で凹凸100ミクロン以下に仕上げるこ
とが望ましい。
【0026】
【接合条件1】接合加圧であるアプセット加圧は100
MPa〜150MPaを選択する。アプセット加圧は広
い範囲で接合強度は安定であるが、圧接接合は接合しよ
うとする双方の金属原子間距離を金属結合可能距離まで
接近させ、双方の金属原子同士が金属結合を果たす原子
間距離を確保するものであり、上記圧力だけでは100
%の原子が金属結合を果たす近接原子間距離に達成し得
ず、1例では1250℃の加圧のみによる圧接は引張り
強度は母材の40〜80%程度で母材強度に到達し得な
った。従って、この強度範囲において上記アプセット加
圧は100MPa〜150MPaを選択するものであ
る。
【0027】
【接合条件2】金属原子接近を100%とするのがアプ
セット寄り代による接近効果である。接合しようとする
金属撹拌による近接を果たすもので、アプセット寄り代
を代用値とする。この理由からアプセット加圧におい
て、アプセット寄り代3mm〜10mmとすることが必
要である。アプセット寄り代2mmでも可能であるが、
製造される多数のピストンが万一の不良を許さない接合
の信頼性を得るためには3mm〜10mmのアプセット
寄り代とするものである。
【0028】冷却用環状空洞部16に生じるカール18
の体積は摩擦寄り代とアプセット寄り代の合計に等しい
ものである。この冷却用環状空洞16の成立は、カール
18の最小化と接合強度の最適化に他ならないのでアプ
セット寄り代の最小値が重要因子となる。アプセット寄
り代の最大値は接合強度への影響は殆どない。その理由
はアプセット寄り代の上記最低値以上において母材強度
と同等となり、それ以上にはならないからである。従っ
て、上限はカール18の許容される大きさで10mm以
下を選定するものである。尚、摩擦寄り代が発熱量を決
定するが、発熱のもう一方の製造因子である摩擦圧力は
カール18の基本形状を決定し、アプセット加圧と摩擦
圧力とが相加的にアプセット寄り代を決定する。
【0029】図5は上記本発明の条件で圧接したカール
18の各種の実施例である。
【実施例1】図5(A)については下記の条件による結
果が得られた。 完成品肉厚H2 燃焼室側の空洞壁20の肉厚 3.5mm 摩擦圧力 20MPa 摩擦寄り代 1.5mm アプセット圧力 110MPa アプセット寄り代 7mm カール付け根R 1mm カール谷高さH1 3mm カール付け根幅W 7mm 疲労強度 母材Mに同等
【0030】
【実施例2】図5(B)については下記の条件による結
果が得られた。 完成品肉厚H2 燃焼室側の空洞壁20の肉厚 3.5mm 摩擦圧力 40MPa 摩擦寄り代 1.5mm アプセット圧力 120MPa アプセット寄り代 5mm カール付け根R 0.6mm カール谷高さH1 2.5mm カール付け根幅W 6mm 疲労強度 母材Mに同等
【0031】
【実施例3】図5(C)については下記の条件による結
果が得られた。 完成品肉厚H2 燃焼室側の空洞壁20の肉厚 3.5mm 摩擦圧力 60MPa 摩擦寄り代 3mm アプセット圧力 110MPa アプセット寄り代 4.3mm カール付け根R 0.75mm カール谷高さH1 1.3mm カール付け根幅W 5.5mm 疲労強度 母材Mに同等
【0032】上記の結果で明らかなように図5(A)〜
(C)の何れにおいても、燃焼室側の空洞壁20の肉厚
は3.5mmでアルミ時の12mmの1/3に質量が大
幅に低減され、カール18のカール付け根R、カール谷
高さH1、カール付け根幅Wが小さく応力集中が回避さ
れ寿命を延長し、最小化された形状、大きさでありなが
ら、接合強度を確保し、かつ閉断面の冷却用環状空洞1
6内の冷却油の流動を円滑とする。
【0033】カールを小さくするときカール付け根Rは
0.2mmを発生する。このカール付け根R0.2mの
応力集中係数は母材表面の3倍に達し、0.5mm〜1
mmで2倍前後のほぼ一定値となる。このカール付け根
R0.5mmは摩擦圧力20MPa〜40MPa、アプ
セット加圧100MPa〜110MPaで得られる。
【0034】カール谷への応力集中はカール谷高さH1
が母材Mから1mm以上離すことでカール付け根の応力
集中係数と同等値となる。これは摩擦圧力、摩擦寄り代
及びアプセット圧力の3者で決定されるが、前記1mm
を最低限値とする。
【0035】カール付け根幅Wを10mm以上に広くす
ると応力集中によって寿命低下するが3〜10mmと狭
くした本発明では応力集中が回避され寿命を延長する。
【0036】因みに下記の本発明に条件外で製造した場
合についての結果を説明する。 完成品肉厚 燃焼室側の空洞壁肉厚 3.5mm 摩擦圧力 20MPa 摩擦寄り代 0.5mm アプセット圧力 80MPa アプセット寄り代 4.8mm カール付け根 0.15mm カール谷高さ 1.8mm 疲労強度 母材の1/5に低下
【0037】エンジン運転に有害でるスケールの除去に
ついて説明する。酸化スケールの成分構造は急速な冷却
過程での短時間反応である。そこで、酸化スケールの生
成防止のために大気中の酸素を排除する。そのために、
クラウン部1とスカート部2の圧接直前に炭酸ガス又は
窒素ガスの不活性ガスを予め閉断面の冷却用環状空洞1
6に設けた穴からブレーキ式回転摩擦圧接機に併設した
ノズルより少なくとも環状空洞容積の少なくとも1/2
量を封入する。これにより、1200℃前後の高温下の
炭酸ガスの還元反応による一酸化炭素の生成でスケール
の生成防止を阻害される懸念があるが、実験では実用充
分なスケール生成防止効果を得た。尚、より安定な窒素
ガス封入においても、酸素の完全排除しなくとも実用充
分なスケール生成防止効果を得た。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、爆発
圧力によるピストンヘッド部及びリングベルトの変形を
阻止する剛性の高い閉断面の冷却用環状空洞を備えた鋼
製の鍛造ピストンにおいて、前記環状空洞の内外壁を極
力薄くして燃焼室周囲とピストンリング溝底の冷却効果
を向上すると共に、質量を低減した軽量化を可能とし、
閉断面の冷却用環状空洞に圧接時に発生する冷却油の流
動の妨げとなるカールを極力最小化して冷却油の流動を
円滑に保ち、しかもカールの最小化することによってカ
ール付け根R、カール谷高さ、カール付け根幅への応力
集中を回避した接合強度を確保し、また、同時にエンジ
ン運転に有害であるスケールの除去した品質及び信頼性
の高い鋼製の鍛造ピストンを低コストで提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鍛造後のクラウン部とスカート部の断面図
【図2】本発明の実製造方法によってクラウン部とスカ
ート部を接合一体化したピストンの断面図
【図3】所要部位を切削加工仕上げしたピストンの断面
【図4】閉断面の冷却用環状空洞内に発生したカールを
示す断面図
【図5】本発明の製造方法によるカールの形態の各種を
示す断面図
【符号の説明】
1 クラウン部 2 スカート部 3 頂面 4 キャビティ 5 リングベルト 6 冷却用の環状空洞部(クラウン部側の) 7 凹部(クラウン部側の) 8 切削代(クラウン部側の) 9 冷却用の環状空洞部(スカート部側の) 10 凹部(スカート部側の) 11 切削代(スカート部側の) 12 分割面(クラウン部側の) 13 分割面(クラウン部側の) 14 分割面(スカート部側の) 15 分割面(スカート部側の) 16 閉断面の冷却用環状空洞 18 カール 20 環状空洞壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原 隆幸 群馬県前橋市元総社町395番地の3 理研 鍛造株式会社内 Fターム(参考) 4E067 BG00 DA13 DA17 DB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンヘッドのクラウン部とスカート
    部とからなり前記クラウン部の頂面にキャビティが形成
    され、かつ前記キャビティの周囲に閉断面の冷却用環状
    空洞が形成されている内燃機関のピストンの製造方法で
    あって、 前記クラウン部とスカート部とを前記冷却用環状空洞部
    で上下に分割してそれぞれ鋼材により鍛造成形し、 前記鍛造成形したクラウン部とスカート部の分割面をブ
    レーキ式回転摩擦圧接機により、摩擦圧20MPa〜8
    0MPa、アプセット加圧力100MPa〜150MP
    a、摩擦寄り代1.0mm〜6mm、アプセット寄り代
    3mm〜10mmの各範囲内で選択し、 圧接により前記冷却用環状空洞部内に生じるカールのカ
    ール付け根Rは0.2mm及びカール谷高さHは母材よ
    り1.0mmを最低限値とし、カール付け根幅Wは3〜
    10mmの条件で摩擦圧接により一体化することを特徴
    とする内燃機関のピストン製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関のピストン製
    造方法において、クラウン部とスカート部との圧接直前
    に環状空洞容積の少なくとも1/2量の炭酸ガス又は窒
    素ガスを環状空洞内に封入してスケールを除去するよう
    にしたことを特徴とする内燃機関のピストン製造方法。
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