JP4643832B2 - 混相状態分布計測装置と混相状態分布計測方法 - Google Patents
混相状態分布計測装置と混相状態分布計測方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、混相状態分布計測装置と混相状態分布計測方法に関し、特に石油、石炭灰、天然ガス、土砂、汚泥、上下水、食品、薬品などの輸送パイプライン、産業機械、化学工業機器、原子力発電所機器、薬品食品製造機器などの混相流機器、および、人間や動物の血管などにおける、混相状態分布の観察、動的制御、診断、および、予測などに有用な混相状態分布計測装置と混相状態分布計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石油、石炭灰、天然ガス、土砂、汚泥、上下水、食品、薬品などの輸送パイプライン、産業機械、化学工業機器、原子力発電所機器、薬品食品製造機器などの混相流機器などにおいては、抵抗削減、物質輸送の効率化、物質混合の効率化、腐食防止、閉塞防止、挙動観察に、管路およびチューブ内の混相流の流れ現象を観察する方法を用いている。最近は、これらの観察に、X線や音波などの透過線を用いたCT法(コンピューティッドトモグラフィ法)が用いられている。
【0003】
CT法は、主に医療機器の分野で大きく発展してきたが、前記各種の混相流機器の場合、高速(レイノルズ数が高い)混相流が観察対象になるため、医療機器分野のCT法を直接的に用いることは非常に難しい。なぜならば、このようなCT医療機器の時間応答性は非常に低く、したがって、数秒間隔で測定する場合には、ひとつの測定中に次の流れが到着してしまい、精度の高い観察は不可能であった。またさらに、このようなCT医療機器は非常に大きく、高価で、さらには、X線などの透過光を用いる場合には作業範囲にも制限があり、したがって、実際の産業分野の現場で用いることは、不可能であった。そのため、現在まで、コンパクトな装置で、このような管路およびチューブ内の高レイノルズ数混相流における挙動の観察を可能にする計測装置や計測方法の出現が待ち望まれていた。
その社会的要請に対して、最近管路およびチューブ内の混相状態分布を観察する手法として、プロセストモグラフィー法が、英国のマンチェスター工科大学(UMIST)の研究グループによって発明された。
【0004】
図10、図11を参照して、プロセストモグラフィー法による、従来の混相状態分布計測装置を説明する。図10は、混相状態分布計測装置のブロック図、図11(a),(b)は、図10のX2−X2部分とY2−Y2部分の断面図、図11(c)は、管路断面の解像度を説明する図である。
図10において、50は、センサー、51は、内部を混相流が流れている管路、511は、管路51の内壁である。センサー50は、管路51の外周に配置してある。管路51の内部は、図11(a),(b)のように空気に固体粒子53が混じった、いわゆる固気二相流が矢印Z方向に流れている。センサー50は、管路51内の計測空間54の静電容量を計測する。CT画像再構成手段60は、コンピューターから成り、センサー50の測定した静電容量に基づいて、管路51内の混相流の誘電率分布を表すCT画像信号を演算し生成する。画像表示手段61は、CT画像再構成手段60のCT画像信号により表される画像を表示する。混相流が、固気二相流の場合には、その誘電率分布画像から、管路51の2次元断面空間の固体粒子の分布状態を観察することができる。混相流には、前記固気二相流の外、例えば、気液二相流、固液二相流、液液二相流、気気二相流、気スラリー二相流、固気液三相流などがある。
【0005】
センサー50は、絶縁材から成り、12個の電極501〜5012を備えている。12個の電極は、次のように66の組合せを作ることができる。即ち、501−502,501−503,・・・,501−5012,502−503,502−504・・・,503−5012,・・・,5011−5012の組合せができる。したがってセンサー50は、66種類の静電容量を計測できる。
【0006】
次に、従来の混相状態分布計測装置の誘電率分布画像の再構成方法について簡単に説明する。
ここで、センサー50の電極は、12個、管路断面のX、Y方向の空間解像度Nx,Nyは、図11(c)のように、Nx=Ny=32個で、全解像度は、32×32=1024個(メッシュ数)とする。
【0007】
センサー50の12個の電極の基準電極iと対極電極j間の静電容量Ci,j、および、管路51の管路断面の計測空間54の位置ベクトルr(=x,y)における誘電率分布ε(r)との関係は、ガウスの法則より、
【数1】
となる。ここで、iは1から11までの値をとり、jはi+1から12までの値をとる。Γjは、基準電極iと対極電極j間の電気力線がおよぶ範囲、ε0は真空誘電率、ε(r)は管路断面における固体粒子の誘電率分布、Vc はi電極にかける電圧、Vi(r)はiが基準電極であるときの管路内の電位(ポテンシャル)分布である。
【0008】
この(1)式において、静電容量Ci,jは測定値、管路断面における粒子の誘電率分布ε(r)が未知で求める値である。さらに、(1)式の管路内の電位(ポテンシャル)分布Vi(r)が未知であるので、例えば、
【数2】
のラプラス方程式を管路断面内で仮定し、この(2)式の微分方程式を計算することによりV(r)を求める。
【0009】
そして、(1)式を離散化し行列式で表すと、(1)式は、
【数3】
【0010】
(3)式において電極数12、管路断面の解像度が、Nx=32、Ny=32、つまり、Nx×Ny=1024の場合、静電容量行列Cは66×1行列、センシティビティマップ行列Sは66×1024行列、誘電率分布行列Eは1024×1行列となる。ここで、既知である行列Cと行列Sから、未知である行列Eを求める画像再構成は、不適切逆問題と呼ばれ、行列Sの逆行列S-1が存在しないため、一般的には、例えば、バックプロジェクション法、修正Newton−Raphson法などの繰り返し計算を用いて画像再構成を行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
プロセストモグラフィー法による従来の混相状態分布計測装置の画像は、2次元の混相状態分布画像であり、時間に対する混相状態分布の変化を抽出することは困難で、混相状態分布の全体的なイメージを定性的に把握することはできるものの、その画像はぼやけてしまい、混相状態分布の時間変化を時間周波数レベルで詳細に表示することは不可能であった。ましてや、時間に対して変化する非定常な混相状態分布と、時間に対して変化しない定常な混相状態分布とを分離し、時間に対して特徴的な画像のみを表示することは、不可能であった。
【0012】
本発明者は、混相状態分布について、実験を繰り返し、詳細に解析したところ、混相状態分布は、3次元空間において時間的に複雑に変化し、時間に対して変化する非定常な混相状態分布と時間に対して変化しない定常な混相状態分布とがあり、しかも非定常な混相状態分布は、短い時間、長い時間で変化する成分のあることが分った。
【0013】
本願発明は、本発明者の混相状態分布の解析に基づいて、従来の混相状態分布計測装置や混相状態分布計測方法の問題点を解決するもので、3次元空間の混相状態分布の時間変化を時間周波数レベルで詳細に表示し、また、時間に対して変化する非定常な混相状態分布と、時間に対して変化しない定常な混相状態分布とを分離して、時間に対して特徴的な画像のみを表示し、かつ画像補間をして、時間に対して高解像度の画像を表示できる混相状態分布計測装置と混相状態分布計測方法を提供することを目的とする。
【0014】
本発明は、その目的を達成するため、請求項1に記載の混相状態分布計測装置は、混相流の電磁気量を計測するセンサー、センサーが計測した電磁気量に基づいて混相流の物性値分布CT画像信号を生成するCT画像再構成手段、その物性値分布CT画像信号をn次元(n=3または4)離散ウェーブレット変換するn次元ウェーブレット変換手段、そのn次元離散ウェーブレット変換されたCT画像信号から時間周波数レベル0からレベルmのCT画像を抽出する時間周波数レベル毎画像抽出手段、その抽出された時間周波数レベル毎のCT画像を表示する画像表示手段を備えている混相状態分布計測装置において、
n次元ウェーブレット変換手段の前または後にCT画像信号を時間に対して画像補間する画像補間手段を備え、その画像補間手段は、Δt時間間隔で得られたCT画像の初期画像U i 、Δt後の第2画像U i+1 及び2Δt後の第3画像U i+2 の状態遷移行列Λを
Λ=−(1/Δt)ln[(U i+1 −U i+2 )/(U i −U i+2 )]
により求め、その状態遷移行列Λにより任意の時間ΔSの画像U Δ S を
U Δ S =U i+2 +e - ΛΔ S (U i −U i+2 )
により生成することを特徴とする。
請求項2に記載の混相状態分布計測装置は、請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、電磁気量が静電容量であり、物性値が誘電率あることを特徴とする。
請求項3に記載の混相状態分布計測装置は、請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、時間周波数レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2 m 個のCT画像を表示することを特徴とする。
請求項4に記載の混相状態分布計測装置は、請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、センサーは、混相流の方向に複数個配置されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の混相状態分布計測方法は、混相状態分布を示すn次元(n=3または4)CT画像信号を、n次元(n=3または4)離散ウェーブレット変換し、そのn次元離散ウェーブレット変換されたCT画像信号を時間周波数レベルのCT画像信号に分解し、時間周波数レベル0からレベルm毎に混相状態分布を表示する混相状態分布計測方法において、
n次元ウェーブレット変換の前または後にCT画像信号を時間に対して画像補間する画像補間手段によりΔt時間間隔で得られたCT画像の初期画像U i 、Δt後の第2画像U i+1 及び2Δt後の第3画像U i+2 の状態遷移行列Λを
Λ=−(1/Δt)ln[(U i+1 −U i+2 )/(U i −U i+2 )]
により求め、状態遷移行列Λにより任意の時間ΔSの画像U Δ S を
U Δ S =U i+2 +e - ΛΔ S (U i −U i+2 )
により生成することを特徴とする。
請求項6に記載の混相状態分布計測方法は、請求項5に記載の混相状態分布計測方法において、時間周波数レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2 m 個のCT画像を表示することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図を参照して本願発明の実施の形態を説明する。
図1は、本願発明の実施の形態に係る混相状態分布計測装置のブロック図、図2は、図1のX1−X1,Y1−Y1部分の断面図である。
図1、図2において、10は、内部を固気二相流が流れている管路、11〜14は、センサーである。4個のセンサー11〜14の各々は、従来のセンサーと同じ構造のもので、各々12個の電極を備え、66個の静電容量が得られる。15は、固体粒子、16は、計測空間、17は、後述する試験のため管路10内に塗布した模擬閉塞用のパテである。本実施の形態は、4個のセンサーを使用するから、66×4個の静電容量が得られる。一般的に、1個のセンサーがn個の電極を備え、センサーを管路10の矢印Z方向(管路10の長手方向)にNz個配置した場合には、Nz・n(n−1)/2個の静電容量が得られる。
【0017】
CT画像再構成手段20は、従来と同様に図9で説明したように、4個のセンサー11〜14から得られた静電容量に基づいて、管路10の計測空間16の固体粒子15の誘電率分布を表すCT画像信号を演算し生成する。
例えば、管路10の管路断面のX、Y方向の空間解像度Nx,Nyを、図11(c)と同様に、Nx=Ny=32個とすると、全解像度は、32×32=1024個(メッシュ数)となり、管路10の3次元の計測空間16の誘電率の空間分布行列Eは、1024×1行列となる。そして、計測空間16の計測断面が1つ、即ちセンサーが1個の場合には、計測時間ステップをNt、時間解像度をFt(秒/1フレーム)とすると、全計測時間Tは、T=Nt×Ft(秒)で、Nx×Ny×Nt要素から成る3次元CT画像信号が得られる。本実施の形態は、4個のセンサーを使用しているから、Nx×Ny×4×Nt要素から成る4次元CT画像信号が得られる。
【0018】
CT画像補間手段21は、CT画像再構成手段20からのCT画像信号を画像補間し、時間に対する解像度を増加させる。即ち、3フレームのCT画像信号が与えられれば、モーダル方程式の状態遷移行列Λが計算でき、得られた状態遷移行列を使って、初期画像と最終画像との間に、任意の画像を生成できる。換言すれば、画像は、3フレームの離散化量から連続量に補間される。
なお、時間解像度が十分の場合には、画像補間手段は、必ずしも設ける必要はない。
【0019】
ここで本実施の形態の画像補間手段における数理的な背景を説明する。
ある混相状態を支配する物理系が、時間に対して、
【数4】
の微分方程式で表現できると仮定する。Vはこの混相状態を支配する物理系の解行列、すなわち、ある任意の時間における混相状態の分布を示す。Aはこの混相状態を支配する物理系の状態変数行列A、Fは入力(外力)行列である。
【0020】
状態変数行列Aの固有値に対する固有行列をX1,X2,・・・,Xnとすると、これらの固有行列を列要素とするモーダル行列Zが得られ、それは、
【数5】
の正方行列となる。この混相状態を支配する物理系の解行列Vは、必ず固有行列の線形結合で与えられるから、各固有行列X1,X2,・・・,Xnに対する係数を要素とする行列Uを考えると、物理系の解行列Vは、
【数6】
となる。
【0021】
この式(6)を式(4)の元の微分方程式へ代入すれば、固有行列の直交性から、
【数7】
のモーダル方程式が導かれる。モーダル行列Zは状態変数行列Aの固有値に対する固有行列で構成されているから、ZTAZ=Λは、混相状態の時間変化を支配する物理系の固有値を対角要素とする正方行列となる。
【0022】
ここで、(8)式のモーダル方程式の解行列Uにおいて、Usを時間に対する初期行列、入力行列Fから決まる行列をUFとすると、モーダル方程式の解行列Uは、
【数8】
となる。すなわち、モーダル方程式の解行列Uを、混相状態の時間に対して離散化した画像、すなわち、Δt時間間隔で得られたn次元(n=3または4)CT画像の、初期画像、Δt後の第2画像、および、2Δt後の第3画像を、それぞれUi、Ui+1、Ui+2と考えても良く、これより、任意の時間ΔSを設定することで、
【数9】
により、初期画像と第2画像間、および、第2画像と第3画像との任意時間の画像UΔ Sを生成することができる。
【0023】
ここで、例えば、式(9)において、Δt時間間隔で得られたn次元(n=3または4)CT画像の、初期画像、その初期画像からΔt後の第2画像、および、2Δt後の第3画像を、それぞれUi、Ui+1、Ui+2とすると、その状態遷移行列Λを、
【数10】
により求めることができる。即ち式(9)において、初めの3つの画像から、その3つの画像間における状態遷移行列Λを式(10)より求め、さらに、次の3つの画像から、別の状態遷移行列Λを求めるというように、時間に関して変化する状態遷移行列Λを求めることができる。
【0024】
また、式(9)より、混相状態の時間変化を支配する物理系の状態変数行列Aと画像から得られる状態遷移行列Λは、モーダル行列Zを使って、
【数11】
となるから、もし、物理系が線形ならば画像の状態遷移行列Λも線形で、時間に無関係に一定値の要素からなり、逆に、物理系が非線形ならば画像の状態遷移行列Λも非線形となり、物理系の状態変数行列Aと状態遷移行列Λとは密接な関係がある。以上の数理的な背景から、混相状態を支配する物理系が複雑系であるため、その物理系の状態変数行列Aを求めることは不可能であるが、画像系から状態遷移行列Λを求めることで、混相状態を支配する物理系を近似的に精度良く画像補間することが可能となる。
画像補間は、次に説明するn次元ウェーブレット変換後に行ってもよい。
【0025】
n次元ウェーブレット変換手段22は、画像補間手段21のCT画像信号をウェーブレット変換する。次にこのウェーブレット変換について説明する。
n次元ウェーブレット変換手段22は、画像補間手段21の4次元CT画像信号を4次元離散ウェーブレット変換し、離散ウェーブレットスペクトラムを得る。
4次元離散ウェーブレット変換の行列表現は、便宜上、Nx=x、Ny=y、Nz=z、Nt=tと記載し、行列の転置を、
【数12】
×Nz、Ny×Ny、Nx×Nxの離散ウェーブレット変換行列である。
【0026】
ここで、4次元離散ウェーブレット逆変換は、
【数13】
のように、正規直交系であることにより、画像を多重解像度に分解することができる。
【0027】
ここで、第1項はレベル0、第2項はレベル1、第m−1項はレベルmと呼ばれているものであり、時間低周波成分(レベル0)から時間高周波成分(レベルm)として正規直交空間で分解することができる。このとき、レベル0、レベル1、…レベル6といったように、レベルが低い部分は、時間低周波成分を示し、レベルが高い部分は時間高周波成分を示す。例えば、4次元CT画像が固気二相流の場合には、より低いレベルには時間に対してより定常成分のみが表示され、より高いレベルには時間に対してより非定常成分が表示される。この時間周波数成分毎のCT画像により、より詳細な混相状態分布を表示できる。
レベル毎画像抽出手段23は、n次元ウェーブレット変換手段22によりウェーブレット変換されたCT画像信号を、レベル0〜レベルmの時間周波数レベルに分割する。
【0028】
画像表示手段24は、レベル毎画像抽出手段23により時間周波数レベル毎に分割された各レベルのCT画像を表示する。
画像表示手段24は、図3のように、例えば、時間t=t0からt=8t0の8画像について、時間に対して最低周波数レベルであるレベル0(L0)の画像を1画像、低周波数レベルであるレベル1(L1)の画像を2画像、低周波数レベルであるレベル2(L2)の画像を4画像、最高周波数レベルであるレベル3(L3)の画像を8画像、夫々表示する。図3には、元画像(ウェーブレット変換する前の画像)を8画像示してある。また図3の各画像は、2次元管路断面の誘電率分布画像を示してある。
【0029】
ここで、レベル0(L0)の1番目の画像、レベル1(L1)の1番目の画像、レベル2(L2)の1番目の画像、およびレベル3(L3)の1番目の画像を、空間座標を固定して加え合わせると時間t=t0のときの元画像となる。レベル0(L0)の1番目の画像、レベル1(L1)の1番目の画像、レベル2(L2)の2番目の画像、およびレベル3(L3)の3番目の画像を、同様に加え合わせると時間t=3t0のときの元画像となる。
この正規直交性の関係から、画像表示手段24によりレベル0(L0)の画像のみを定常状態画像として表示することができ、さらには、画像表示手段24によりレベル2(L2)からレベル3(L3)の画像をすべて加え合わせた画像、すなわち、元画像から定常画像(レベル0(L0)画像)を引いた画像を非定常画像として表示することができる。したがって、画像表示手段24は、時間に対して特徴のある誘電率の分布を表示することができる。例えば、時間t=t0の元画像から、定常状態のレベル0(L0)の画像を引けば、時間t=t0における非定常画像が得られる。
【0030】
図1において、CT画像再構成手段20、画像補間手段21、n次元ウェーブレット変換手段22、レベル毎画像抽出手段23は、コンピューターから成る。
【0031】
次に図4を参照して、本願発明の混相状態分布計測方法の手順を説明する。なおこの手順の詳細は、図1の混相状態分布計測装置について説明した通りである。
12個の電極を備えたセンサーにより、固気二相流が流れる管路の計測空間の静電容量を、(66個/1センサー)×Nt(時間ステップ)個計測し、その静電容量に基づいて、Nx×Ny×Nz×Nt(Nx,Nyは空間解像度、Nzはセンサーの個数)の要素から成るn次元(n=3又は4)CT画像信号(図1の場合は、n=4)を演算して生成する。そのn次元CT画像信号に画像補間をし、時間に対して補間されたn次元CT画像信号を生成する。次に補間されたn次元CT画像信号を、4次元ウェーブレット変換して時間周波数レベルに分解し、時間周波数レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2m個のCT画像を表示する。
【0032】
図5、図6、図7は、本願発明の混相状態分布計測装置を用いて、固気二相流の固体粒子の誘電率分布を計測して得られた固体粒子分布のCT画像例を示す。それらの図において、2次元管路断面の座標は、管路断面のX、Y方向の空間解像度Nx,Nyを、Nx=Ny=32個とし、誘電率が高い固体粒子分布を白色で、空気の部分を黒色で表示した。
【0033】
計測は、次のように行った。
図2のように、内径が50mmの管路10を垂直に設置し、管路10内部に、模擬閉塞部としてパテ17を解放面積比が0.195[−]、すなわち、管路断面積を1としたときに0.805分パテを取り付け、管路10のパテ17の直後に、センサーを配置し、計測条件は、管路10へ吸引空気流量0.019m3/s、固体粒子供給量284.8g/s、平均気流速度は9.68m/s、レイノルズ数は3.22×104で、固気質量比は12.46に設定した。固体粒子15は、ほぼ球形のポリエチレンペレットを用い、その平均粒子径は3.26mm、真密度は910kg/m3であった。センサーは、1秒間に100フレームの間隔で、約1分間、各電極間の静電容量を計測し、CT画像再構成をして、2次元空間×時間ステップの3次元の固体粒子分布画像を得た。
【0034】
図5は、図1のCT画像再構成手段20により得られたCT画像(元画像)を、時間的にt0=1秒毎の固体粒子分布画像のみを代表的に表示した。図5(a)は、管路10の内部にパテ17を設けない場合、即ち開放面積比率1.000[−]の場合であり、図5(b)は、管路10の内部にパテ17を設けた場合、即ち開放面積比率0.195[−]の場合である。図5の場合には、(a),(b)ともに、時間的に固体粒子分布が変化していることが認識され、固体粒子分布に定常成分と非定常成分とが存在することは予想されるが、いずれが定常成分で、いずれが非定常成分かは、認識できない。
【0035】
図6、図7は、図1のレベル毎画像抽出手段23により得られたCT画像の内、レベル0(L0)、レベル1(L1)、レベル2(L2)のCT画像で、図6は、開放面積比率1.000[−]の場合を、図7は、開放面積比率0.195[−]の場合を示す。
図6の場合、レベル0(L0)の定常成分のCT画像から、固体粒子は、管路内全体に均一に分布していることが分る。ところが、レベル1(L1)のCT画像によると、前半時間と後半時間とを比較すると、固体粒子は、前半時間よりも後半時間に多く分布していることが分る。さらにレベル2(L2)のCT画像によると、左から1番目と2番目のCT画像から、固体粒子は、レベル1の前半時間の中でも、前半時間よりも後半時間に多く分布していることが分る。
【0036】
また、図7の場合、レベル0(L0)の定常成分のCT画像から、固体粒子は、管路内に偏って分布することが分る。そして、レベル1(L1)の前半時間と後半時間とを比較してみると、固体粒子は、後半時間に多く分布していることが分る。さらにレベル2(L2)の左から1番目と2番目のCT画像から、固体粒子は、レベル1(L1)の前半時間の中では、前半時間と後半時間ともほぼ同じように分布していることが分る。
【0037】
図8、図9は、図1の画像補間手段21による画像補間を確認するため、モデルCT画像を用いて画像補間を行った結果を示し、t=t0〜t=4t0のCT画像を示す。図8、図9において、(a)は、画像補間前のCT画像を、(b)は、画像補間後のCT画像を示す。
図8、図9は、空間解像Nx=32、Ny=32をもち、時間解像度Nt=5をもつモデルCT画像を、時間側にNt=10の時間解像度をもつように、時間に対して補間をした例を示す(なお図8、図9には、Nt=5、即ちt=50のCT画像は、示してない)。図8、図9のCT画像において、楕円形の中心の黒い部分(濃色)は、粒子密度が高い位置、黒い部分の外側(淡色)は、粒子密度が低い位置、一番外側の白い部分は、空気を示し、10段階のコンターラインで示してある。
【0038】
図8、図9のCT画像は、2次元管路断面の左側から右側へ、即ちt=t0〜t=4t0まで、4つの時間ステップで、粒子濃度が非線形的に移動している。図8、図9のCT画像は、Δt=t0時間間隔で得られた3次元CT画像において、はじめにi=1とし、初期画像(t=t0の画像)、Δt後の第2画像(t=2t0の画像)、および、2Δt後の第3画像(t=3t0の画像)を、それぞれUi、Ui+1、Ui+2とし、その状態遷移行列Λを計算し、得られた状態遷移行列により、ΔSを0<=ΔS<Δtの間で変化させて、初期画像と第2画像間の任意時間の画像UΔ Sを、2画像生成させた。続いて、i=2とし、初期画像(t=2t0の画像)、Δt後の第2画像(t=3t0の画像)、および、2Δt後の第3画像(t=4t0の画像)からなる状態遷移行列Λを再度計算し、初期画像と第2画像間の任意時間の画像UΔ Sを、さらに2画像生成させた。次に、i=3とし同様に、初期画像、Δt後の第2画像、および、2Δt後の第3画像からなるその系の状態遷移行列Λを計算し、初期画像と第2画像間の任意時間の画像UΔ Sを、さらに2画像生成させた。
補間画像は、図8、図9のように、例えば、図8(a)のフレームFR1とフレームFR2の間に、図8(b)のフレームFR2とフレームFR3の画像、即ちt=4t0/3、5t0/3の中間画像を生成することができ、これらの図から、非線形な固体粒子分布の移動を追従していることが分かる。
【0039】
以上説明した実施の形態においては、センサーが管路の計測空間の静電容量を計測し、CT法によりその計測空間の誘電率分布画像を生成する例について説明したが、静電容量や誘電率に限らず、電流、電圧、磁束等の電磁気量を計測してその電磁気量を変化させる原因となる混相流の抵抗率、誘電率、透磁率等の物性値の分布画像を生成してもよい。
またセンサーは、12個の電極を備えたものを用い、4個のセンサーを管路の長手方向に配置する例について説明したが、これらの個数に限るものではない。
【0040】
【発明の効果】
本願発明は、電磁気量を計測しその電磁気量を変化させる原因となる混相流の物性値の分布画像を、CT法により生成する混相状態分布計測装置および混相状態分布計測方法において、混相状態分布CT画像をn次元ウェーブレット変換して時間解像度の高解像度を実現し、混相状態分布の時間的変化を周波数レベルで詳細に表示できる。
本願発明は、時間に対して変化する非定常な混相状態分布と、時間に対して変化しない定常な混相状態分布とを分離し、時間に対して特徴的なCT画像のみを表示するという、高機能表示が可能になるから、空間的、時間的に複雑に変化する混相状態の観察、診断、予測および動的制御を、非破壊で実現することができる。
本願発明は、混相状態分布の時間的変化を周波数レベルで表示する際、レベル0〜レベルmについて、レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2m個のCT画像を表示することができるから、混相状態分布の時間的変化をより詳細に観察することができる。
【0041】
本願発明は、混相状態分布CT画像をn次元ウェーブレット変換する前又は後に、時間に対して画像補間することにより時間解像度を増加させることができる。
本願発明は、センサーを混相流が流れる管路の長手方向に複数個配置することにより、管路内の立体的計測空間における混相状態分布を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る混相状態分布計測装置のブロック図である。
【図2】図1のセンサーと管路の断面図である。
【図3】図1の画像表示手段のレベル毎の表示画像の配置例である。
【図4】本願発明の実施の形態に係る混相状態分布計測方法の手順を説明する図である。
【図5】本願発明のウェーブレット変換前の混相状態分布CT画像(元画像)例である。
【図6】本願発明のウェーブレット変換後の混相状態分布CT画像例である。
【図7】本願発明のウェーブレット変換後の混相状態分布CT画像例である。
【図8】本願発明の実施の形態に係る補間CT画像例である。
【図9】本願発明の実施の形態に係る補間CT画像例である。
【図10】従来の混相状態分布計測装置のブロック図である。
【図11】図10のセンサーと管路の断面図および空間解像度を説明する図である。
【符号の説明】
10 管路
11〜14 センサー
15 固体粒子
16 計測空間
17 パテ
20 CT画像再構成手段
21 画像補間手段
22 n次元ウェーブレット変換手段
23 レベル毎画像抽出手段
24 画像表示手段
Claims (6)
- 混相流の電磁気量を計測するセンサー、センサーが計測した電磁気量に基づいて混相流の物性値分布CT画像信号を生成するCT画像再構成手段、その物性値分布CT画像信号をn次元(n=3または4)離散ウェーブレット変換するn次元ウェーブレット変換手段、そのn次元離散ウェーブレット変換されたCT画像信号から時間周波数レベル0からレベルmのCT画像を抽出する時間周波数レベル毎画像抽出手段、その抽出された時間周波数レベル毎のCT画像を表示する画像表示手段を備えている混相状態分布計測装置において、
n次元ウェーブレット変換手段の前または後にCT画像信号を時間に対して画像補間する画像補間手段を備え、その画像補間手段は、Δt時間間隔で得られたCT画像の初期画像U i 、Δt後の第2画像U i+1 及び2Δt後の第3画像U i+2 の状態遷移行列Λを
Λ=−(1/Δt)ln[(U i+1 −U i+2 )/(U i −U i+2 )]
により求め、その状態遷移行列Λにより任意の時間ΔSの画像U Δ S を
U Δ S =U i+2 +e - ΛΔ S (U i −U i+2 )
により生成することを特徴とする混相状態分布計測装置。 - 請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、電磁気量が静電容量であり、物性値が誘電率あることを特徴とする混相状態分布計測装置。
- 請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、時間周波数レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2 m 個のCT画像を表示することを特徴とする混相状態分布計測装置。
- 請求項1に記載の混相状態分布計測装置において、センサーは、混相流の方向に複数個配置されていることを特徴とする混相状態分布計測装置。
- 混相状態分布を示すn次元(n=3または4)CT画像信号を、n次元(n=3または4)離散ウェーブレット変換し、そのn次元離散ウェーブレット変換されたCT画像信号を時間周波数レベルのCT画像信号に分解し、時間周波数レベル0からレベルm毎に混相状態分布を表示する混相状態分布計測方法において、
n次元ウェーブレット変換の前または後にCT画像信号を時間に対して画像補間する画像補間手段によりΔt時間間隔で得られたCT画像の初期画像U i 、Δt後の第2画像U i+1 及び2Δt後の第3画像U i+2 の状態遷移行列Λを
Λ=−(1/Δt)ln[(U i+1 −U i+2 )/(U i −U i+2 )]
により求め、状態遷移行列Λにより任意の時間ΔSの画像U Δ S を
U Δ S =U i+2 +e - ΛΔ S (U i −U i+2 )
により生成することを特徴とする混相状態分布計測方法。 - 請求項5に記載の混相状態分布計測方法において、時間周波数レベル0で1個、レベル1で2個、レベルmで2 m 個のCT画像を表示することを特徴とする混相状態分布計測方法。
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