JP4642820B2 - 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法 - Google Patents

雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4642820B2
JP4642820B2 JP2007232009A JP2007232009A JP4642820B2 JP 4642820 B2 JP4642820 B2 JP 4642820B2 JP 2007232009 A JP2007232009 A JP 2007232009A JP 2007232009 A JP2007232009 A JP 2007232009A JP 4642820 B2 JP4642820 B2 JP 4642820B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
level
electric field
test
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007232009A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008134605A (ja
Inventor
慎哉 御前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007232009A priority Critical patent/JP4642820B2/ja
Publication of JP2008134605A publication Critical patent/JP2008134605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4642820B2 publication Critical patent/JP4642820B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Noise Elimination (AREA)

Description

本発明は、電波通信等の受信信号に雑音が混入した信号から雑音成分を抑圧する雑音抑圧装置に関し、特にFM受信装置のノイズキャンセル技術に関するものである。
従来の雑音抑圧技術において、最もよく引合いに出される手法としてスペクトルサブトラクション法やウィナーフィルタ法が代表的である。その手法は、雑音が混入した時系列信号を入力として、音声の含まれない時間区間を雑音区間として雑音スペクトルを推定し、その雑音成分だけを入力信号から減算することを基本原理としている。いずれの手法においても、雑音抑圧量を調整するために推定した雑音スペクトルに倍率定数である係数αを掛合わせるのが一般的である。
|Y(f)|=|X(f)|−α|N(f)|
数式中、X(f)は入力信号スペクトル、N(f)は推定雑音スペクトル、Y(f)は雑音抑圧後の信号スペクトルを表し、|X(f)|は入力信号スペクトルX(f)の振幅スペクトル、あるいはパワースペクトルを示す。|N(f)|及び|Y(f)|も同様に、それぞれ、N(f)及びY(f)の振幅スペクトル、あるいはパワースペクトルを示す。
図12は、スペクトルサブトラクション法を用いた雑音抑圧装置の構成例を示すブロック図である。簡単に説明すると、雑音抑圧装置は、雑音n(t)が混入した時系列信号(x(t)=y(t)+n(t))を入力として、入力信号x(t)を周波数変換部1001でスペクトル信号X(f)に変換するとともに、音声/雑音判別部1002にも同時に入力し、音声/雑音判別部1002で入力信号x(t)から雑音区間を抽出する。雑音推定部1003では、音声/雑音判別部1002で抽出された雑音区間のスペクトル信号を学習することで推定雑音スペクトルN(f)を生成し、雑音抑圧部1004で入力信号スペクトルX(f)から推定雑音スペクトルN(f)の減算を行う。減算後、周波数逆変換部1005でスペクトル信号Y(f)から時系列信号y(t)を復元する。
さらに、雑音抑圧後の信号スペクトルの値が所定値より小さくならないようにするクリッピング処理を行ったり、音声スペクトルの歪みを低減させるため雑音抑圧後の信号スペクトルを移動平均などによる平滑化処理を行ったりして、推定雑音スペクトルの推定誤差による処理異音の発生や認識率の低下を抑える手法が提案されている(特許文献1参照)。
図13は、スペクトルサブトラクション法を用いた雑音抑圧時にクリッピング処理を行う雑音抑圧装置の構成例を示すブロック図である。雑音抑圧部1004'で減算処理を行う際、雑音スペクトルの減算結果が所定値以下にならないようなクリッピング処理を行ない、さらにスペクトル補正部1006において移動平均処理などによって平滑化スペクトル信号Z(f)を得る。なお、以下の式において、αは係数であり、Thは閾値を示す。
|Y'(f)|=max(|X(f)|−α|N(f)|、Th)
一方で、雑音抑圧処理を行う対象信号がFMラジオ放送の受信信号である場合を考えると、時々刻々と変化する電界強度に合わせて雑音の特性も変化し、さらにそもそもFMラジオ放送などのように無音区間がほとんどない信号から雑音区間を抽出して雑音スペクトルを推定することが非常に困難である。一方で、雑音の発生要因として受信機、特にRFの構成素子から発生する熱雑音に着目した場合、受信電界の強度により雑音の発生要因となる素子が異なるため、電界強度毎の雑音スペクトルを予め算出しパターン化することができる。図14は、電界強度ごとの雑音スペクトルパターンを格納しておき、スペクトルサブトラクション法を用いて雑音を抑圧する雑音抑圧装置の構成を示すブロック図である。この例では、電界強度ごとに雑音スペクトルをパターン化しておくことで、高い雑音抑圧効果を得ている(特許文献2参照)。この例では、図12に示した音声/雑音判別部1002を備える代わりに、入力信号とともに電界強度を表す電界信号S(t)を入力として、雑音推定部1003では電界信号S(t)に基づいてパターンテーブル1007に格納しているパターンデータを読み出すことで雑音スペクトルの推定を行う。
特開2002−221988号公報 特許第2760240号公報
しかしながら、特許文献2に示すように、予め算出した雑音スペクトルをパターンデータとして格納しておき推定雑音スペクトルに用いる場合、実際に発生する雑音特性がRF毎の個体差によってばらつくため、パターンテーブル1007より読み出した雑音スペクトルパターンと、実際に発生している雑音スペクトルに差異が生じることによって所望の雑音抑圧効果が得られないなど、セット間で雑音抑圧性能にばらつきが生じるという問題がある。図15(a)は、RF毎の入出力特性のばらつきを示す図である。図15(b)は、同一電界における雑音スペクトルのばらつきを示す図である。図16は、電界強度10[dBuV]の場合を例にパターンテーブル1007に格納されている雑音スペクトルパターンと実際にRFのサンプルごとに発生している雑音スペクトルのずれを示す図である。図16において、サンプルB(破線)の雑音スペクトルはパターンテーブル1007内の雑音スペクトルパターン(太い実線)とほぼ一致しているのに対し、サンプルA(実線)の雑音スペクトルは雑音スペクトルパターンと大きくずれている。この状態で雑音抑圧を行った場合、実際の雑音スペクトルよりもレベルが小さい雑音スペクトルパターンで減算することになるため、抑圧量が不足し抑圧性能の低下につながる。逆に、雑音スペクトルパターンが実際の雑音スペクトルよりも大きいレベルになってしまうと、過度の引き去りによって処理異音の発生要因になってしまう。
RFの個体差を解消するためには、現行RFを改良してばらつきの少ない高品質な構成素子を用いる必要があり、大幅なコストアップにつながってしまう。また、RFの高性能化を行わず、調整工程において雑音スペクトルを再算出しパターンデータを再構築するにしても、非常に大きな工数が必要となってしまうという課題がある。
前記課題を解決するために、本発明の雑音抑圧装置は、FM変調された放送信号を受信して得られるオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧装置であって、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出手段と、受信する放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段と、受信した放送信号の電界強度を示すデータを取得し、取得したデータに示される電界強度に対応する前記雑音成分のスペクトルパターンを前記パターンデータ格納手段から読み出し、前記オーディオ信号に含まれる雑音成分を推定する雑音推定手段と、前記オーディオ信号から、前記雑音推定手段で推定した前記雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、を備え、前記雑音成分のスペクトルパターンに対応付けられている電界強度は、(a)前記レベル算出手段により算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正されていることを特徴とする。
なお、本発明はこのような雑音抑圧装置として実現することができるだけでなく、この雑音抑圧装置を備えたFM受信装置として構成してもよく、また、このような雑音抑圧装置が備える特徴的な手段をステップとする雑音抑圧方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、LSI(Large Scale Integration)等の半導体IC(Integrated Circuit)として実現することもできる。
本発明によれば、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号による簡単な調整で、本雑音抑圧装置が対象とする全ての電界強度においての最適化調整が可能であり、工場における調整工程への影響なく実用化が可能である。本発明によれば、基本的に1つのテスト信号だけを使って、対応する1つの電界強度と算出される1つの雑音レベルとの組から、あらかじめ格納されている全ての雑音スペクトルパターンと電界強度との対応付けのずれを補正することができるので、雑音スペクトルパターンの最適化に要する工数を最低限にとどめることができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の雑音抑圧装置を用いたFM受信装置の構成を示すブロック図である。図1のFM受信装置は、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を入力として実際に得られたオーディオ信号に含まれる雑音レベルと、前記テスト信号を入力としたときに本来算出されるべき雑音レベルとの差分から補正値を算出して、雑音スペクトルパターンと電界強度との対応付けを補正する雑音抑圧装置を備えるFM受信装置であって、RF1、A/D(Analogue/Digital)コンバータ2、IF(Intermediate Frequency)信号処理部3、FM復調部4、電界強度検出部5、雑音抑圧装置6、オーディオ信号処理部7、レベル算出部8、補正値算出部9及び、モニタ10を備える。さらに、雑音抑圧装置6は、周波数変換部61、雑音推定部63、雑音抑圧部64、周波数逆変換部65、及びパターンテーブル67を備える。RF1は、図には記載していないアンテナで受信したラジオ信号を入力として、ラジオ信号(RF信号)を中間周波信号(IF信号)に変換する。A/Dコンバータ2は、RF1により得られたアナログのIF信号を、デジタルIF信号へと変換する。以後、IF信号処理部3は、デジタル化されたIF信号を、複素ベースバンド信号(複素BB信号)へと変換する。FM復調部4は、複素BB信号をオーディオ信号へと変換し、具体的にはFM変調された信号を復調してFMコンポジット信号に変換する機能と、FMコンポジット信号からステレオパイロット信号を除去しオーディオ信号へと変換する機能を有する。ここで、アンテナ、RF1、A/Dコンバータ2、IF信号処理部3、FM復調部4は、FM変調された放送信号を受信してFM復調を行うFM復調手段の一例である。その後、雑音抑圧装置6はオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧し、次いで、オーディオ信号処理部7は、音声/オーディオ信号を出力する。オーディオ信号処理部7は、一般的にFM受信装置でよく用いられるステレオセパレーション制御や高域カット制御、ボリューム制御等の機能を有する。本実施の形態1のFM受信装置は、雑音抑圧装置6をステレオセパレーション処理を行う前に適用するので、L/R信号ではなくL+R/L−R信号を入力とすることになる。一般的に、FMステレオ信号ではL+R信号よりL−R信号の方に雑音が多く存在することから、本実施の形態1のFM受信装置ではステレオセパレーション処理により雑音が分散するL/R信号ではなく、L+R/L−R信号に対して雑音抑圧処理を行うので、より効率よく雑音成分を抑圧することができる。もちろん、オーディオ信号処理部7の有する機能の一部、あるいは全てを、雑音抑圧装置6の前段で処理する構成でも構わない。
なお図1のFM受信装置は、近年車載用ラジオチューナにおいて主流となりつつあるデジタル信号処理による復調方式を用いたDIFチューナの構成を前提に記載しているため、A/Dコンバータ2を用いているが、本発明の雑音抑圧装置はデジタル/アナログの構成は問わない。アナログ構成の場合、A/Dコンバータ2は不要となる。さらに、図2は、本発明の雑音抑圧装置を用いたFM受信装置の他の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、雑音抑圧装置6の前段でA/D変換を行い、雑音抑圧処理のみをデジタル信号処理で行ってもよい。もちろん、レベル算出部8に入力されるオーディオ信号は、A/Dコンバータ2によりデジタル化された信号としてもよい。
続いて、雑音抑圧装置6の処理について説明する。FM復調されたオーディオ信号を入力として周波数変換部61で入力信号スペクトルに変換するのと同時に、電界強度検出部5で検出された電界信号を入力として雑音推定部63で推定雑音スペクトルを算出する。雑音推定には、予め電界強度毎の雑音特性を測定しパターン化した雑音スペクトルパターンを格納しているパターンテーブル67から入力電界強度に応じたスペクトルパターンを読み出して算出する。ここで、パターンテーブル67は、受信電界強度ごとに定められる前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段の一例である。また、雑音推定部63は、受信した放送信号の電界強度を示すデータを取得し、取得したデータに示される電界強度に対応する前記雑音スペクトルパターンを前記パターンデータ格納手段から読み出し、前記オーディオ信号に含まれる雑音成分を推定する雑音推定手段の一例であり、雑音抑圧部64は、前記オーディオ信号に含まれる、推定した前記雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段の一例である。雑音抑圧部64は、減算処理によって入力信号スペクトルに含まれる雑音成分を除去し、周波数逆変換部65によって時系列のオーディオ信号に復元する。周波数変換/周波数逆変換については従来からよく知られたFFT(Fast Fourier Transform)/IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を使うのが一般的であるが、周知の技法であるので、その詳細な説明については省略する。
ここで、一般的なFM受信装置においては、工場出荷時において各セットの調整を行うために、ラジオ信号の代わりに既知のテスト信号を入力して各種パラメータの最適化を行うことが通常である。例えば、電界強度検出部5の最適化を行うためには、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号をFMラジオ受信装置に入力して、電界強度検出部5で所望の電界信号が算出されるように回路素子やレジスタ設定値の調整を行う。
本雑音抑圧装置6においては、パターンテーブル67に格納されている雑音スペクトルパターンを、FM受信装置のセット毎に、RF1の雑音特性に一致させる調整が必要となる。
ここで、FM受信装置における入力電界強度と出力信号レベルの関係を仔細に分析すると、出力レベルが入力電界に比例して変化する電界エリアがあることがわかる。図3(a)は、ある2つのサンプル(FM受信装置)における入力電界強度と出力信号の信号レベルと雑音レベルとの関係の一例を示す入出力特性を示すグラフである。図3(b)は、図3(a)に示した2つの入出力特性の一部を拡大して示す図である。図3(b)に示すように、入力電界強度と出力雑音レベルとが比例関係にある電界エリア(電界強度の範囲)を拡大すると、入力電界強度の変化量と出力雑音レベルの変化量とが一致していることがわかる。これは即ち、入力電界強度に対する出力雑音レベルの誤差を、ある単一の入力電界強度において基準となる雑音レベルと、調整するFM受信装置において、同電界強度に対して算出される雑音レベル値との差分をもって調整可能であることを示している。
具体的に雑音スペクトルパターンの調整には、ある所定電界強度に対応する無変調信号(無音信号をFM変調した信号)をテスト信号としてRF1に入力し、FM復調部4が出力するオーディオ信号をレベル算出部8に入力して、雑音レベルを算出する。ここで、入力されるテスト信号は無変調信号であるので、FM復調部4が出力するオーディオ信号は無音信号であるため、前記オーディオ信号の信号レベルは雑音レベルそのものである。
レベル算出部8は、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を入力として得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例であり、また、無音信号が伝送されあらかじめ定められた電界強度で受信した放送信号を模擬して生成された前記テスト信号を入力として得られる信号に含まれる雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例である。レベル算出部8は、本実施の形態では、算出した雑音レベルをFM受信装置の外部に接続されたモニタ10に出力する。このモニタ10は、工場出荷時の調整時にのみFM受信装置に接続されるモニタであり、レベル算出部8から出力された雑音レベルを表示する。外部からFM受信装置の調整をモニタリングしているオペレータは、モニタ10に表示された雑音レベルを補正値算出部9に再入力する。
補正値算出部9は、前記レベル算出手段により算出された雑音レベルを用いて、前記パターンデータ格納手段に格納されている雑音スペクトルパターンと電界強度との対応付けを補正する補正手段の一例であり、本実施の形態では、パターンテーブル67に格納されている雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度の補正値を算出し、雑音推定を行う際の最適化パラメータとして使用する。具体的な補正法の一例として、実際に算出した雑音レベルと本来算出されるべき基準雑音レベルとの差分値を、雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度の補正値として用いる。補正値算出部9は、前記レベル算出手段により実際に算出された前記雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとを比較し、前記比較結果を用いて、前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を補正する補正手段に相当する。また、補正値算出部9は、前記レベル算出手段により実際に算出された前記雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分を算出し、算出された前記差分値そのものを補正量として前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を補正する補正手段に相当する。より具体的には、オペレータにより入力された雑音レベルと、テスト信号に対してあらかじめ算出された基準雑音レベルとの差分を算出する。補正値算出部9は、算出した差分値を、雑音推定部63がパターンテーブル67から雑音スペクトルパターンを読み出す際に入力する電界強度の補正値(オフセット)として用いる。図3(b)に示す入出力特性を用いて説明すると、ある単一の入力電界強度において算出される出力雑音レベルの差分(縦軸方向の差分)はそのまま算出された出力雑音レベルを出力する入力電界強度の差分(横軸方向の差分)に相当している。そこで、補正値算出部9ではパターンデータ作成時の雑音レベル(基準雑音レベル)を記憶しておき、同電界強度に対応するテスト信号を入力とした時に算出される雑音レベルと、記憶している基準雑音レベルとの差分値を補正値として算出する。雑音レベルの差分である補正値を雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度の補正値(オフセット)として雑音推定を行う。図4は、電界強度10[dBuV]の場合を例に、図15(a)で説明したサンプルAに対する雑音スペクトルパターンを補正した結果を示す図である。補正前は、受信電界強度が10[dBuV]のときの雑音スペクトルを、10[dBuV]の雑音スペクトルパターンを読み出して推定し、実際の雑音スペクトルとずれが発生していた。これに対し、本実施の形態1の雑音抑圧装置6では、次のように雑音スペクトルパターンの読み出しを補正する。例えば調整を行うあらかじめ定められた電界強度を20[dBuV]と定めた場合、図15(a)から、基準雑音レベルは−37[dB]と記憶され、サンプルAにテスト信号を入力したときに雑音レベルは−32[dB]と算出される。従って、サンプルAの雑音レベルは、基準雑音レベルよりも5[dB]高いことが分かる。従って、補正値算出部9はサンプルAに対する補正値を+5[dBuV]とし、前述の図4の例では、受信電界強度が10[dBuV]のときの雑音スペクトルを、電界強度が15[dBuV]の雑音スペクトルパターンを読み出すように補正して推定する。
図5は、図1に示したFM受信装置における雑音レベルを用いた調整方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。図1に示したように、ある所定電界強度に対応する無変調信号(無音信号をFM変調した信号)をテスト信号としてRF1に入力し(S131)FM復調部4が出力するオーディオ信号をレベル算出部8に入力して、雑音レベルを算出する(S132)。ここで、入力されるテスト信号は無変調信号であるので、FM復調部4が出力するオーディオ信号は無音信号であるため、前記オーディオ信号の信号レベルは雑音レベルそのものである。レベル算出部8は、算出した雑音レベルをFM受信装置の外部に接続されたモニタ10に出力する。外部からFM受信装置の調整をモニタリングしているオペレータは、モニタ10に表示された雑音レベルを補正値算出部9に再入力する。補正値算出部9は、実際に算出した雑音レベルと本来算出されるべき基準雑音レベルとの差分を算出し(S133)算出した差分値を、雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度の補正値として用いる(S134)。
なお、図1の構成では、オペレータがモニタ10に表示された雑音レベルを補正値算出部9に再入力するとしたが、雑音レベルをモニタして再入力する工程は、調整治具やコンピュータプログラムを用いて自動化することは可能である。図1の構成のように、雑音レベルを外部でモニタして手動、あるいは自動的に再入力する構成であれば、補正値算出部9などの各処理部は、内部処理として実動作時であるか調整工程時であるかの判別をする必要がない。
図6は、レベル算出部8と補正値算出部9との間に外部から調整工程モードであることを示す制御信号を入力する場合の構成の一例を示すブロック図である。図6のように調整工程モードであることを補正値算出部9に認識させれば、雑音レベルの算出から補正値を算出する際に、実動作時であるか調整工程時であるかの判別をする必要がある反面、オペレータなどの人手による雑音レベルの再入力を行う工程を省くことができる。前記制御信号の入力位置は、レベル算出部8と補正値算出部9との間に限定されず、FM復調部4とレベル算出部8の間でもよく、また、算出した補正値を雑音推定部63、あるいはパターンテーブル67に反映させてしまえば、補正値算出部9の出力位置でも構わない。
図7は、外部にレベル測定部11を備えるとした場合のFM受信装置の構成の一例を示すブロック図である。図7のようにレベル算出部8を設けず、FM復調後のオーディオ信号をそのまま出力し、測定器など外部に備えたレベル測定部11で人手によるレベル測定を行い、測定したレベルを補正値算出部9に再入力する構成としてもよい。このような構成にすることによって、レベル算出部8のように工場出荷後には不要となる余分な構成要素を削減することができる。
図8は、FM受信装置の工場出荷時の調整を行う調整装置をFM受信装置の外部に接続した場合のシステム構成を示す図である。図8では、さらに補正値算出部9もFM受信装置の構成要素から削減し、工場出荷時の調整に関する構成要素を調整装置として別途構成し、FM受信装置の外部に接続して調整を行うシステム構成の一例を示している。図8において、調整装置は、レベル測定部11、補正値変換部12、及びテスト信号入力部13を備える。テスト信号入力部13は、あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を前記FM受信装置に入力するテスト信号入力手段の一例であり、ある所定電界強度に対応するテスト信号をRF1に入力し、FM復調部4が出力するオーディオ信号を観測し、レベル測定部11に入力して信号レベルを測定する。ここで、入力されるテスト信号は無変調信号であるので、FM復調部4が出力するオーディオ信号は無音信号であるため、前記オーディオ信号の信号レベルは雑音レベルそのものである。レベル測定部11は、前記テスト信号を入力として、前記FM復調手段により得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例である。補正値変換部12は、前記レベル算出手段により算出された雑音レベルを用いて、前記パターンデータ格納手段に格納されている雑音スペクトルパターンと電界強度との対応付けを補正する補正手段の一例であり、補正値算出部9と同様にして補正値を算出する。本構成例の場合、調整工程を調整装置、あるいは調整装置の処理プログラムを実行するコンピュータなどによって容易に自動化できるため、複数の電界強度に対応するテスト信号を用いた調整を行うことができる。この場合、レベル測定部11は、対応する電界強度の異なる2つの前記テスト信号をそれぞれ入力として得られる信号の雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例である。また、補正値変換部12は、前記レベル算出手段により実際に算出された各前記雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき各雑音レベルとのそれぞれの差分を算出し、前記各差分値と前記各テスト信号が対応する電界強度との比例係数を算出し、前記比例係数を用いて、前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を補正する補正手段の一例である。これにより、調整するFM受信装置において、入力電界強度の変化分△Xと出力雑音レベルの変化分△Yとが△Y=△Xの関係にない(傾きが1ではない)場合であっても、入力電界強度と出力雑音レベルとが比例関係にある帯域では、2点間の傾きを算出して、適正な補正値を算出することができる。このような構成とすることによって、パターンデータ作成時に想定した入出力特性の傾度と調整するFM受信装置の入出力特性の傾度とが一致しない場合でも、追従性良く調整を行うことができる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態2のFM受信装置と実施の形態1のFM受信装置との主な相違点は、実施の形態2のFM受信装置は調整工程モードであることを示す制御信号に従って雑音抑圧装置6及びオーディオ信号処理部7の機能をオフにする構成を備えることである。雑音抑圧装置6及びオーディオ信号処理部7の機能をオフにすることにより、テスト信号を入力したときのFM受信装置の出力信号をそのまま雑音レベルの測定に用いることができ、FM復調部4が出力するオーディオ信号などの途中信号をFM受信装置の外に引き出す構成をとる必要がなくなる。
具体的には、本実施の形態2のFM受信装置は、図7に示したFM受信装置の構成に加えて、さらに、機能OFF部14、機能OFF部15及びレベル測定部16を備える。機能OFF部14は、外部から入力される調整工程モード制御信号により雑音抑圧装置6の機能をOFFにするスイッチである。機能OFF部15は、外部から入力される調整工程モード制御信号により、オーディオ信号処理部7の機能をOFFにするスイッチである。機能OFF部14は、前記雑音抑圧手段の機能を停止させる雑音抑圧機能停止手段の一例である。レベル測定部16は、前記FM受信装置により前記雑音抑圧手段の機能が停止されている状態で得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルを算出するレベル算出ステップを実現する一例である。
調整工程モード制御を用いて、雑音抑圧装置6及びオーディオ信号処理部7の処理機能をOFFとした場合、その出力信号はFM復調後のオーディオ信号と等価であるとみなすことができる。そこで、FM受信装置からの出力信号の信号レベルを測定し、測定した信号レベルを補正値算出部9に再入力することでも同等の調整効果が得られる。もちろん、この形態であっても、補正値算出部9を、図8に示したようなFM受信装置の外部に備えられる補正値変換部12としてもよい。すなわち、補正値変換までを外部での調整工程として行い、補正値を雑音推定部63又はパターンテーブル67に補正値を再入力する構成とすることも可能である。ただし、補正値変換部12の機能としては図8に示したものと同じ機能が必要である。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態3のFM受信装置と実施の形態1のFM受信装置との主な相違点は、実施の形態3のFM受信装置はFM復調部4が出力する信号を低域、中域及び高域の周波数帯域に区分し、それぞれの周波数帯域で算出された雑音レベルから補正値を算出し、算出された補正値に応じて各周波数帯域ごとに補正された雑音スペクトルパターンを用いて雑音を抑圧する構成を備えたことである。実施の形態3のFM受信装置は、図1のレベル算出部8の代わりに低域レベル算出部81、中域レベル算出部82及び高域レベル算出部83を備える。低域レベル算出部81は、テスト信号を入力として得られる信号の低域成分の雑音レベルを算出する。中域レベル算出部82は、テスト信号を入力として得られる信号の中域成分の雑音レベルを算出する。高域レベル算出部83は、テスト信号を入力として得られる信号の高域成分の雑音レベルを算出する。低域レベル算出部81、中域レベル算出部82及び高域レベル算出部83は、前記テスト信号を入力として得られる信号を複数の周波数帯域に区分して、区分された各周波数帯域ごとの雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例である。また、モニタ10の代わりに、低域レベル算出部81、中域レベル算出部82及び高域レベル算出部83が算出した各雑音レベルを出力するための低域モニタ84、中域モニタ85及び高域モニタ86を備える。オペレータは、低域モニタ84、中域モニタ85及び高域モニタ86に表示されている各雑音レベルを補正値算出部9に入力する。補正値算出部9は、前記レベル算出手段により前記周波数帯域ごとに実際に算出された前記各雑音レベルを、前記テスト信号に対して各周波数帯域ごとに本来算出されるべき雑音レベルをそれぞれ比較し、前記各比較結果を用いて、前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を前記各周波数帯域ごとに補正する補正手段の一例である。低域、中域及び高域について算出された雑音レベルに対応して、雑音スペクトルパターンと対応付けられた電界強度の補正値を算出し、算出した補正値を保持する。雑音推定部63が、パターンテーブル67から雑音スペクトルパターンを読み出す際、補正値算出部9に保持されている補正値に従って、帯域ごとにパターンデータを読み出して、雑音成分の推定を行う。
このように、雑音スペクトルパターンの調整として、雑音レベルによる1点調整ではなく、低域、中域、高域からなる処理帯域に区分した各帯域での雑音レベルを調整値に用いることで、より精度の高い調整を行うことが可能である。なお、図10では低域、中域及び高域の3帯域に区分しているが、区分数は3つに限定されるものではない。また、区分した帯域幅においても均一である必要はなく、スペクトル形状に合わせて帯域幅を変化させてもよい。特に、FM放送において発生する雑音スペクトルは強電界時には白色系であるのに対し、弱電界になるにつれて低域成分が増加するため、電界強度による変化量の大きい低域での調整ポイントを多く設定する方が効率よく調整を行うことができる。この場合、低域レベル算出部81、中域レベル算出部82及び高域レベル算出部83は、前記テスト信号を入力として得られる信号を、低域でより細分された複数の周波数帯域に区分して、区分された各周波数帯域ごとの雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例であり、補正値算出部9は、前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を、低域でより細分された前記各周波数帯域ごとに補正する補正手段の一例である。また、人間の心理聴覚モデルに基づいた区分を行うことによっても効率のよい調整を行うことができる。例えば、人間が聴感上もっとも敏感である1kHz〜2kHzあたりで調整を行うことで、聴感的に精度のよい雑音抑圧性能を得ることが可能である。この場合、低域レベル算出部81、中域レベル算出部82及び高域レベル算出部83は、前記テスト信号を入力として得られる信号を、人間の聴覚特性に応じて可聴域部分でより細分された複数の周波数帯域に区分して、区分された各周波数帯域ごとの雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例であり、補正値算出部9は、前記雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を、可聴域でより細分された前記各周波数帯域ごとに補正する補正手段の一例である。
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態4のFM受信装置と上記実施の形態1〜3のFM受信装置との主な相違点は以下の通りである。すなわち、実施の形態1〜3では工場出荷時の調整時にテスト信号を用いて雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を補正した。これに対し、本実施の形態4ではユーザがFM受信装置の受信する放送信号を用いて雑音スペクトルパターンに対応付けられた電界強度を補正できるようにしたことである。同図に示すように、本実施の形態4のFM受信装置は、実施の形態1で図6に示したFM受信装置と類似した構成であり、レベル算出部8と補正値算出部9との間に外部からユーザ調整モードであることを示す制御信号が入力される。この入力は、例えばFMラジオ受信機のユーザインタフェース部に用意された雑音抑圧調整ボタンなどをユーザが押すことによって行われる。また、図6に示した構成と異なる点は、さらに、電界強度検出部5で検出された電界強度がレベル算出部8に入力されることである。
雑音スペクトルパターンの調整は、工場出荷時以降、例えばユーザが市販のアンテナアンプを増設した場合などに雑音特性に変化があるため、再調整を行いたい場合が発生する。ユーザが調整を行う場合、テスト信号を入力することは困難であるため、実際の受信信号を用いて調整を行うこととなる。電界強度検出部5が検出する電界強度信号を用い、検出された電界強度が所定の電界強度である場合(例えば、実施の形態1〜3において、工場で調整するときのテスト信号と同じ電界強度である場合)のみ、レベル算出部8で算出した雑音レベルを補正値算出部9に入力し、雑音スペクトルパターンの調整を行う。ここで、電界強度検出部5は、前記受信した放送信号の電界強度を測定し、電界強度を示すデータを出力する電界強度検出手段の一例であり、レベル算出部8は、前記受信した放送信号の電界強度があらかじめ定められた電界強度であるときに、前記FM受信手段により得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルを算出するレベル算出手段の一例である。なお、実際の放送信号を用いて雑音レベルの算出を行う際には、例えば無変調信号より振幅の大きな信号はないことからレベル算出部8で毎サンプルごとに算出した信号レベルのボトムホールド処理などによって推定することが可能である。また、時報のタイミングなどでオーディオ信号の無音区間を検出して、そのときの信号レベルを雑音レベルとしてもよい。
なお、ブロック図(図1、2、5〜10など)の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。例えばメモリ以外の機能ブロックが1チップ化されていても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
また、各機能ブロックのうち、符号化または復号化の対象となるデータを格納する手段だけ1チップ化せずに別構成としても良い。
本発明の雑音抑圧装置は、雑音レベル測定による簡単な調整によって、RFの個体差による性能ばらつきを解消し、RFの性能アップや処理量/メモリ量の増加によるコストアップの必要のない調整装置を兼備えたFMラジオ受信装置及び道路交通情報システムの受信装置などとして有用である。
本発明の雑音抑圧装置を用いたFM受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の雑音抑圧装置を用いたFM受信装置の他の構成例を示すブロック図である。 (a)は、ある2つのサンプル(FM受信装置)における入力電界強度と出力信号の信号レベルと雑音レベルとの関係の一例を示す入出力特性を示すグラフである。(b)は、図3(a)に示した2つの入出力特性の一部を拡大して示す図である。 電界強度10[dBuV]の場合を例に、図15(a)で説明したサンプルAに対する雑音スペクトルパターンを補正した結果を示す図である。 図1に示したFM受信装置における雑音レベルを用いた調整方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 レベル算出部と補正値算出部との間に外部から調整工程モードであることを示す制御信号を入力する場合の構成の一例を示すブロック図である。 外部にレベル測定部を備えるとした場合のFM受信装置の構成の一例を示すブロック図である。 FM受信装置の工場出荷時の調整を行う調整装置をFM受信装置の外部に接続した場合のシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるFM受信装置の構成を示すブロック図である。 スペクトルサブトラクション法を用いた従来の雑音抑圧装置の構成例を示すブロック図である。 スペクトルサブトラクション法を用いた雑音抑圧時にクリッピング処理を行う雑音抑圧装置の構成例を示すブロック図である。 電界強度ごとに雑音スペクトルパターンを格納しておき、スペクトルサブトラクション法を用いて雑音を抑圧する雑音抑圧装置の構成を示すブロック図である。 (a)は、RF毎の入出力特性のばらつきを示す図である。(b)は、同一電界における雑音スペクトルのばらつきを示す図である。 あ電界強度10[dBuV]の場合を例にパターンテーブル1007に格納されている雑音スペクトルパターンと実際にRFのサンプルごとに発生している雑音スペクトルのずれを示す図である。
符号の説明
1 RF
2 A/Dコンバータ
3 IF信号処理部
4 FM復調部
5 電界強度検出部
6 雑音抑圧装置
61 周波数変換部
63 雑音推定部
64 雑音抑圧部
65 周波数逆変換部
67 パターンテーブル
7 オーディオ信号処理部
8 レベル算出部
81 低域レベル算出部
82 中域レベル算出部
83 高域レベル算出部
84 低域モニタ
85 中域モニタ
86 高域モニタ
9 補正値算出部
10 モニタ
11 レベル測定部
12 補正値変換部
13 テスト信号入力部
14 機能OFF部
15 機能OFF部
16 レベル測定部
1001 周波数変換部
1002 音声/雑音判別部
1003 雑音推定部
1004 雑音抑圧部
1004' クリッピング処理を備えた雑音抑圧部
1005 周波数逆変換部
1006 スペクトル補正部
1007 パターンテーブル

Claims (8)

  1. FM変調された放送信号を受信して得られるオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧装置であって、
    あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出手段と、
    受信する放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段と、
    受信した放送信号の電界強度を示すデータを取得し、取得したデータに示される電界強度に対応する前記雑音成分のスペクトルパターンを前記パターンデータ格納手段から読み出し、前記オーディオ信号に含まれる雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    前記オーディオ信号から、前記雑音推定手段で推定した前記雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、を備え
    前記雑音成分のスペクトルパターンに対応付けられている電界強度は、(a)前記レベル算出手段により算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正されている
    ことを特徴とする雑音抑圧装置。
  2. 前記レベル算出手段は、前記テスト信号を復調して得られるオーディオ信号を複数の周波数帯域に区分して、区分された各周波数帯域ごとにテスト雑音レベルを算出し、
    前記レベル算出手段で区分された前記周波数帯域ごとの前記テスト雑音レベルと、前記周波数帯域ごとの前記本来算出されるべき雑音レベルとの各周波数帯域ごとの差分値を用いて、前記雑音成分のスペクトルパターンに対応付けられている電界強度は前記周波数ごとに補正されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の雑音抑圧装置。
  3. 前記レベル算出手段は、前記テスト信号を復調して得られるオーディオ信号を、低域でより細分化された複数の周波数帯域に区分して、区分された各周波数帯域ごとにテスト雑音レベルを算出する
    ことを特徴とする請求項に記載の雑音抑圧装置。
  4. FM変調された放送信号を受信して得られるオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧するFM受信装置であって、
    あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出手段と、
    受信する放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段と、
    受信した放送信号の電界強度を示すデータを取得し、取得したデータに示される電界強度に対応する前記雑音成分のスペクトルパターンを前記パターンデータ格納手段から読み出し、前記オーディオ信号に含まれる雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    前記オーディオ信号から、前記雑音推定手段で推定した前記雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、を備え
    前記雑音成分のスペクトルパターンに対応付けられている電界強度は、(a)前記レベル算出手段により算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正されている
    ことを特徴とするFM受信装置。
  5. FM変調された放送信号を受信して得られるオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧装置において実行される雑音抑圧装置の調整方法であって、
    前記雑音抑圧装置は、
    受信する前記放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段を備え、
    前記雑音抑圧装置の調整方法は、
    あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出ステップと、
    前記雑音抑圧装置の前記パターンデータ格納手段に格納されている前記雑音成分のスペクトルパターンごとに対応付けられている複数の電界強度を、(a)前記レベル算出ステップにより算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正する補正ステップと、を含む
    ことを特徴とする雑音抑圧装置の調整方法。
  6. あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出手段と、
    受信する放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段と、
    受信した放送信号の電界強度を示すデータを取得し、取得したデータに示される電界強度に対応する前記雑音成分のスペクトルパターンを前記パターンデータ格納手段から読み出し、前記オーディオ信号に含まれる雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    前記オーディオ信号から、前記雑音推定手段で推定した前記雑音成分を抑圧する雑音抑圧手段と、を備え
    前記雑音成分のスペクトルパターンに対応付けられている電界強度は、(a)前記レベル算出手段により算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正されている
    ことを特徴とする雑音を抑圧する集積回路。
  7. 請求項記載の雑音抑圧装置の調整方法を、コンピュータに実行させるプログラム。
  8. FM変調された放送信号を受信して得られるオーディオ信号に含まれる雑音成分を抑圧する雑音抑圧装置の調整装置であって、
    前記雑音抑圧装置は、
    受信する前記放送信号の電界強度ごとにそれぞれ対応付けられる複数の前記雑音成分のスペクトルパターンをあらかじめ格納しているパターンデータ格納手段を備え、
    前記雑音抑圧装置の調整装置は、
    あらかじめ定められた電界強度に対応するテスト信号を復調して得られるオーディオ信号に含まれる雑音レベルをテスト雑音レベルとして算出するレベル算出手段と、
    前記雑音抑圧装置の前記パターンデータ格納手段に格納されている前記雑音成分のスペクトルパターンごとに対応付けられている複数の電界強度を、(a)前記レベル算出手段により算出された前記テスト雑音レベルと、前記テスト信号に対して本来算出されるべき雑音レベルとの差分値、又は(b)前記差分値と、前記テスト雑音レベルに対する前記放送信号の電界強度の比例係数とを乗算した値、を補正量として補正する補正手段と、を含む
    ことを特徴とする雑音抑圧装置の調整装置。
JP2007232009A 2006-10-23 2007-09-06 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法 Active JP4642820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232009A JP4642820B2 (ja) 2006-10-23 2007-09-06 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006287276 2006-10-23
JP2007232009A JP4642820B2 (ja) 2006-10-23 2007-09-06 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008134605A JP2008134605A (ja) 2008-06-12
JP4642820B2 true JP4642820B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=39559456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007232009A Active JP4642820B2 (ja) 2006-10-23 2007-09-06 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4642820B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013027775A1 (ja) * 2011-08-25 2013-02-28 日本電気株式会社 音補正装置、音補正方法およびプログラム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05315985A (ja) * 1992-03-11 1993-11-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 雑音抑圧装置
JPH06350466A (ja) * 1993-06-08 1994-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 雑音抑圧装置
WO1995001674A1 (fr) * 1993-06-30 1995-01-12 Shintom Co., Ltd. Recepteur radio
JPH08307465A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Mitsubishi Electric Corp 受信装置の補償方法・受信装置及び送受信装置
JP2004341339A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Mitsubishi Electric Corp 雑音抑圧装置
JP2005257749A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 収音方法、収音装置、収音プログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4348369B2 (ja) * 2004-11-02 2009-10-21 パナソニック株式会社 雑音抑圧装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05315985A (ja) * 1992-03-11 1993-11-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 雑音抑圧装置
JPH06350466A (ja) * 1993-06-08 1994-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 雑音抑圧装置
WO1995001674A1 (fr) * 1993-06-30 1995-01-12 Shintom Co., Ltd. Recepteur radio
JPH08307465A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Mitsubishi Electric Corp 受信装置の補償方法・受信装置及び送受信装置
JP2004341339A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Mitsubishi Electric Corp 雑音抑圧装置
JP2005257749A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 収音方法、収音装置、収音プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008134605A (ja) 2008-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101168466B1 (ko) 오디오 잡음을 감소시키는 시스템 및 방법
EP2226794B1 (en) Background noise estimation
US7929933B2 (en) Noise suppression apparatus, FM receiving apparatus and FM receiving apparatus adjustment method
US8364479B2 (en) System for speech signal enhancement in a noisy environment through corrective adjustment of spectral noise power density estimations
CN110706693B (zh) 语音端点的确定方法及装置、存储介质、电子装置
US20120308036A1 (en) Speed dependent equalizing control system
US20160261961A1 (en) Method of operating a hearing aid system and a hearing aid system
US20100329471A1 (en) Ambient noise compensation system
CN112700399B (zh) 缺陷检测视觉化方法及其系统
EP2828853B1 (en) Method and system for bias corrected speech level determination
CN106797517B (zh) 用于净化音频信号的多耳mmse分析技术
US7542577B2 (en) Input sound processor
JP4642820B2 (ja) 雑音抑圧装置、fm受信装置、及びfm受信装置調整方法
JP5320968B2 (ja) 異音判定装置および異音判定方法
JP2008070878A (ja) 音声信号前処理装置、音声信号処理装置、音声信号前処理方法、及び音声信号前処理用のプログラム
US20140369510A1 (en) Adaptation of a classification of an audio signal in a hearing aid
JP2017129741A (ja) ノイズ低減装置およびノイズ低減方法
JP2005308771A (ja) 雑音除去方法、雑音除去装置とシステム及び雑音除去用プログラム
US11516607B2 (en) Method and device for controlling the distortion of a loudspeaker system on board a vehicle
JP7278161B2 (ja) 情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
JP2010181448A (ja) 音響調整装置及び音響調整方法
EP2090138A1 (en) Method of determining the harmonic and anharmonic portions of a response signal of a device
US20190066714A1 (en) Method, information processing apparatus for processing speech, and non-transitory computer-readable storage medium
JPH08211899A (ja) 音声符号化方法及びその装置
KR100421013B1 (ko) 음성 향상 시스템 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4642820

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3